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万能鑑定士Qの事件簿 III
松岡圭祐
角川文庫
うーん。集中できない。
好き嫌いはあるでしょうが、個人的には、実在する人物を露骨に想像させるキャラを登場させる小説は好きではありません。しかも、そのキャラがこの巻では話しの本筋に登場してます。登場人物に感情移入しながら読むタイプなので集中はできませんでした。 1巻のレビューで文章構成について書きましたが、この巻では急な場面転換も少なく、さらに読みやすくなっています。
2投稿日: 2013.10.14万能鑑定士Qの事件簿 I
松岡圭祐
角川文庫
悪意を感じるほど、文章構成の「引き」がうまいです。
まるで最近の悪名高いバラエティー番組のCMの入れ方のような文章構成になっています。次どうなるんだと先が気になるところで場面転換してヤキモキさせられます。この手の手法はよくあるのですが、この作品については、それを顕著に感じました。おかげで先が気になって一気に読んでしまいました。 登場人物も魅力的で、好感が持てます。特に凛田莉子さん。表紙のイメージからもっとクールな性格なのかと思って読み始めましたが、いい意味で期待を裏切られました。
24投稿日: 2013.10.13万能鑑定士Qの事件簿 II
松岡圭祐
角川文庫
この事件の最大の責任は財務省にあると思います。
この作品の中の事件がここまで大きくなった原因の最大の要因が、財務大臣が発表したマネタリーベースの計算結果です。この部分については、主人公の莉子さんが事件の解決編でさらっと解説するだけで流していますが、これって大変なことだと経済に詳しくない私でも思いました。本で得ただけの知識しか持っていない莉子が気づいて、経済の専門家が誰一人気づかず、そのまま発表するというのは、ちょっとあり得ないかなと。 全体としては、とても読みやすくて、ストーリーも急転直下の驚きの展開もあり、面白かったです。
3投稿日: 2013.10.13となりの関くん 1
森繁拓真
MFコミックス フラッパーシリーズ
隣の席のマジメ女子・横井さん。ん?
よくこんなくだらない話をこんなに面白くかけるなと感心してしまいました。おもしろかったです。内容は授業中に遊んでいる隣の席の関くんに主に心の中でひたすらツッコミ(一部ボケもあり)を入れるというだけの話です。まあ、授業中に遊んでるというレベルではないのは漫画らしくて良いです。関くんも大概ですが、それを見ている「隣の席のマジメ女子」の横井さんもそうとうおかしな娘です。
7投稿日: 2013.10.05竜の学校は山の上
九井諒子
イースト・プレス
ファンタジー成分が濃い話をファンタジーらしくない視点で描いた短編集
ネット小説や同人誌等のネタとしてよくある魔王を倒した後の勇者のその後や、人以外の種族や竜が現在社会に存在した場合の話等、ファンタジー成分が濃い話をファンタジーらしくない視点でを割りと真面目に描いています。 全9編の短編集で、個人的に気に入ったのが、下記の2点の作品です。 「竜の学校は山の上」 技術の発展によりただのお荷物になってしまった竜をなんとか有効活用できないかを検討するお話で、この漫画のタイトルになっています。 「現代神話」 働くのが大好きで優秀なケンタウロス(馬人、人口の3割)と、働くのが好きではなく、能力も劣る人(猿人、人口の7割)とが、馬人労働規制法をめぐって議論するお話です。 表紙のイラストはこのお話に登場する猿人に嫁いでいる馬人の女性で、妙に可愛らしい奥さんです。 この2点以外も短編らしくよく練られていて、なかなか読ませる作品になっていると思います。面白かったです。
8投稿日: 2013.10.02蟲師(1)
漆原友紀
アフタヌーン
この作品を読んで思い出した昔の記憶
昔、自分にしか見えていない生き物がいると本気で思っていた時期がありました。ボーッとしているときに見えるそれは、透明な線虫で目で追うと逃げるんです。 それが自分にしか見えないものではないと気づかせてくれたのは、ファミ通で連載していた桜玉吉の「しあわせのかたち」で出てきたミジンコぴんぴんでした。要は眼球に張りついた埃がそのように見えていただけだったですが、この蟲師を見て、そのことを思い出しました。だからどうしたと言われると困るのですが...。 この作品自体はとても幻想的な世界観で、独特の空気感を持ったものとなっています。 ある意味次元の異なる存在である「蟲」と「人」が交わった際に起こる、蟲たちの人間にとっては絶望的なまでの無機質な残酷さがストーリーのキモとなっています。
3投稿日: 2013.10.01ドラゴンクエスト ダイの大冒険 22
三条陸,稲田浩司,堀井雄二
週刊少年ジャンプ
漫画史上に残る名シーン!
この漫画の主人公は誰がなんと言おうとポップです。物語全体がポップの成長物語になっています。その集大成がポップとダイの仲間たちが大魔王バーンに絶望を突きつけられた時、バーンに対してポップが語る魂の叫びです。その直後の人に対して過剰に憧れを持つ獣王クロコダインの「どうだ!これが人間だ!」と言わんばかりの表情が印象的でした。物語全体は当時の少年週間ジャンプにありがちの連載を伸ばす為の蛇足や後付け設定が多々見受けられますが、このシーンを見るだけでも文庫版全22巻を見る価値ありです。
10投稿日: 2013.09.28ヴィンランド・サガ(13)
幸村誠
アフタヌーン
ようやく...
8巻の途中から別の漫画になってしまって、どうやって話を展開する気なのかと、もやもやしてましたが、ようやく次のステップへ進みそうです。これからの展開に期待!
0投稿日: 2013.09.28ゴルゴ13(10) ラ・カルナバル
さいとう・たかを
SPコミックス
ようやく10巻まで読めました。
これだけ巻数が出ていると、さすがの漫画好きの私でも、一気に読む気にはなれませんし、電子書籍でなかったら、購入しようとすら思いませんでした。でも読み始めると面白いんですよね。今は、気分がゴルゴ13の時に1巻づつ買い進めています。いつでも購入できる電子書籍ならではですね。こういう買い方もアリだと思います。
0投稿日: 2013.09.28甘々と稲妻(1)
雨隠ギド
good!アフタヌーン
優しい表情。
娘(つむぎ)を見る主人公の表情がとても優しくて、我が子を見る親の表情をうまく表現しています。他にも体全体を使って「おいしい」を表現するつむぎがいちいちかわいいです。若干、設定が強引なところはありますが、言葉や文章でなく、表情や仕種で感情を表現できているのはいいですね。
4投稿日: 2013.09.28