
小説の神様 あなたを読む物語(下)
相沢沙呼
講談社タイガ
悪意のあるコメント
この小説で若き作家や作家を志す(?)主人公を苦しめるのは,悪意のあるコメント。まぁ,このレビューもそうなんでしょうね。たしかに,自分が苦しんで悩み抜いたものに頭ごなしにケチを付けられるのは悲しいだろうことは良く分かりますよ。 でも,それを小説のテーマとして取り上げ,それをずっとうだうだとしている青年像として描くのはどうなんだろう。現実の悩みがすっきりするものでないことはよく分かってのことだけれど,ちょっとイライラしちゃいますよね。 試みとしては分かりましたが,これで共感は得られるんだろうか・・・。
0投稿日: 2020.08.15
小説の神様 あなたを読む物語(上)
相沢沙呼
講談社タイガ
ここまでラノベを低めなくとも・・
これもラノベに分類されてるんですね。でも「小説の神様」は小説(?) 「小説の神様」にでてくる若き作家二人ももちろん出てくるのですが,主人公は,同じく前作にでてきた書店の娘である文芸部の後輩。その話しの過程で,ラノベの位置づけがやたらと厳しいんだけれど,どうだろう。 確かに書店では違う棚に分類されるし,その表紙から敬遠される面もあろうかと思うけれど。電子書籍になるとそこまでという気もするしなぁ,ということで下巻に。
0投稿日: 2020.08.15
太陽と乙女(新潮文庫)
森見登美彦
新潮文庫
スキマ時間に良い
エッセイ集だし、年代順になっているようで、あれ? これ前に出て来なかった? という、普段の小説のような行きつ戻りつ感もあり、面白かったです。 でも、それほど推敲を繰り返して苦しみながら生み出しているんどなぁ、と改めて感心もしています。
0投稿日: 2020.08.15
小説の神様
相沢沙呼
講談社タイガ
良いところもある
全体的に、いいところもあり、それなりに評価できます。この時代の若い小説家としての苦悩もよく表現されているし。 ただ、イラッと来るところも多いので、途中で投げ出しちゃう危惧もありでしょうか。
0投稿日: 2020.07.05
人間に向いてない
黒澤いづみ
講談社文庫
カフカ的な
カフカ的な始まりですが、ニートだけがかかる病というところが、よく描けていて、面白かったですよ。 最後の展開も、想像通りが半分、意外性が半分というところだったし。
0投稿日: 2020.07.05
リメンバー
五十嵐貴久
幻冬舎文庫
結末が見えてしまい
途中で最後の結末がかなり見えてしまったんですよね。 ちょっと奇をてらい過ぎたか。 リカの意志が伝播する、という線で、まだ続けるのだろうか。 まぁ、あと1作は読んでみようかな、ここまで来たし。
0投稿日: 2020.07.05
沈黙のエール
横関大
講談社文庫
なんか釈然としない
大筋はいいと思うんですが、ちょっと感情移入しにくかったです。 もう少し丁寧な仕上げをしてくれたらなぁと
0投稿日: 2020.07.05
ありふれた祈り おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IX
村山由佳
集英社文庫
ようやく
いや、長かった〜。 待って待って、もう大丈夫だろうと思って一気読みを始めたのが数年前。 え?この先は? っていう状態。 こういう結末で良かったんだろうと思うけど、もうちょっと踏み込んで欲しかったような気もするし。 でも、これだけ長い付き合いになると、書く方もこわくなっちゃうんだろうな、とは想像できます。 ともかく、良かった
0投稿日: 2020.07.05
ここは私たちのいない場所(新潮文庫)
白石一文
新潮文庫
うーん,やっぱり
好きな作家さんで,いまでも必ず読んでいるのですが,最近の作品はちょっと・・・。今回の作品は,特別な思いをもって,知人に贈ったものだそうなので,そういう点では,贈られた側は感銘を受けるのかもしれませんが。 なんか俗世から離れすぎている感じもあるし。
0投稿日: 2020.05.16
ミレニアム・レター
山田宗樹
文春文庫
面白かった
珍しく短編集。 特に印象的なのが、「やくそく」と「代体」。 「やくそく」の方は、ドキドキさせられるものの、ドラマチックなことは起きない。が、かえって恐ろしさが増す。 「代体」の方は、同名の長編小説のきっかけとなった作品。あちらも面白かったが、これも全く別の観点で怖さが。人間の意識とは何なのかという、根源的な問に繋がる。 やはり、相性の良い作家さんの一人だ。
0投稿日: 2020.04.28
