
国境(上)
黒川博行
文春文庫
疫病神は北朝鮮でも大暴れでした。
「疫病神シリーズ」最高傑作という触れ込みの作品ですが、このシリーズは例外無く面白いのでこれが特にと言う感じではないですね。敢えていうならば、今回は動く金額が大きいのでみんな血走って気合いが入っている感じが可笑しいです。 テンポの良さと、軽快な掛け合いの連続でページはどんどんめくられて行き、最後はほろりとさせる爽快な物語です。
2投稿日: 2015.02.20
陰翳礼讃
谷崎潤一郎
角川ソフィア文庫
読み処満載
黒沢明をはじめ、映画監督や建築家など沢山のクリエーターから愛読された名著。 日本人の光と影へのこだわりに始まって、文体、厠、旅、猫など多岐にわたって、豊富な知識を礎にして語られています。 古臭さを感じる部分もありますが、共感するところは同じです。 谷崎の嗜好や人間臭さが垣間見られて、谷崎作品を改めて読み直したいと思いました。 この本自体も、一度読んだだけでは味わい尽くせない読み処満載の随筆です。
3投稿日: 2014.11.17
ロードサイド・クロス 上
ジェフリー・ディーヴァー,池田真紀子
文春文庫
キャサリン・ダンスシリーズ
リンカーン・ライムシリーズ『ウオッチメーカー』でゲスト捜査員として登場したキャサリン・ダンスが行動心理分析を駆使して容疑者を割り出す。 連続殺人あり、恋愛あり、家族の葛藤あり、読み処満載で読み応えありです。 この作品にはリンカーン・ライムは出てこないのですが、この二人のからみがまた見てみたいですね。
1投稿日: 2014.10.14
アルケミスト 夢を旅した少年
パウロ・コエーリョ,山川紘矢,山川亜希子
角川文庫
あふれる言霊
世界中の人達が読んで称賛を送った不朽の名作。 苦難から逃げないこと、あきらめないこと、”前兆”に意識を集中すると奇跡を起こせることを砂漠の横断する壮大な旅を通して教えてくれる。 言葉の選び方が丁寧で言霊の宝庫。 お気に入りのライブラリーに加えて何度も読み返したくなる名著です。
1投稿日: 2014.10.12
川は静かに流れ
ジョン・ハート,東野さやか
ハヤカワ・ミステリ文庫
クオリティの高い家族愛の物語
殺人事件の容疑をかけられ、父との諍いから逃げるように故郷を後にしたアダムは、友人の助けを求める声にいたたまれなくなり帰郷する。 久しぶりの故郷には、新たな殺人事件と父との葛藤、バラバラになった家族の絆、複雑な家族関係が有った。 アメリカの広大な大地と、ゆったりした川の流れが目の前にあるような自然描写は巧み。その中で生きる人達のかかわりが丁寧に描かれ自分がそこにいるような臨場感を感じます。ミステリーの枠にとらわれない、クオリティの高い家族愛のドラマ。
3投稿日: 2014.08.25
あまからカルテット
柚木麻子
文春文庫
女の友情物語
ランチのアッコちゃんがいたく気に入り、関連作とおぼしきこの本を躊躇なく購読。期待を裏切らない楽しさにニンマリ。 ツボに入った心地よさありクライマックスで感動あり。 女の友情も良いですね。
1投稿日: 2014.07.03
ランチのアッコちゃん
柚木麻子
双葉文庫
ポトフが食べたくなります。
心が元気になるサプリのような小説。 アッコ女史をめぐる愛とユーモアあふれる物語に共感します。 でも私が好きなのは、「ゆとりビアガーデン。」会社の屋上にビアガーデンが出来るって楽しくないですか? 最初から最後まで楽しめます。
1投稿日: 2014.06.25
数式を使わないデータマイニング入門~隠れた法則を発見する~
岡嶋裕史
光文社新書
中味のない本
新聞の記事のように、表面的な浅い知識を並べているだけです。勉強にならないと思います。
1投稿日: 2014.04.05
さようなら、オレンジ
岩城けい
筑摩書房
豊かな表現力に拍手
朝焼けをオレンジ色と表現する感覚にはっと感動することが出来る人は読んでみてください。 新鮮な表現力とテンポよい語感に、流れるようにページが進みます。 構成のアイデアにも好感が持てます。
0投稿日: 2014.03.29
「吸いたい気持ち」がスッキリ消える リセット禁煙
磯村毅
PHP文庫
吸いたい気持ちが消える
論より証拠、私はすっきりやめられました。不思議とタバコが喫いたくなくなります。というか、喫う必要が無くなります。
0投稿日: 2014.03.24
