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roke40さんのレビュー
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  • 回収率を上げる競馬脳の作り方

    回収率を上げる競馬脳の作り方

    TARO

    SPA!BOOKS新書

    いままでで一番参考になる競馬本でした。

    競馬必勝法の本はあまたあれど心の部分に踏み込んだ物はこの本の他にはないのではないでしょか。負けがこんだ場合の心の持ちようや、巷に溢れる情報を鵜呑みにしないマインドセットの方法を自身の失敗を元に語られます。 中でも参考になるのは馬券の買い方。競馬は儲けることが目的と割り切り、1点勝負が必ずしも理にかなってない事を具体的に教えてもらえます。 また、穴馬の見つけ方など競馬の基本的な部分もかみ砕いて説明されており、データの重要性を改めて感じさせられました。 これで、競馬の収支が上がる程簡単ではないとは思うし、どうかと思う部分も ありますが、いままでで一番参考になる競馬本でした。

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    投稿日: 2018.08.15
  • 罪責の神々 リンカーン弁護士(上)

    罪責の神々 リンカーン弁護士(上)

    マイクル・コナリー,古沢嘉通

    講談社文庫

    マイクル・コナリーはリーガル小説の最高峰

    マイクル・コナリーはジョン・グリシャムと並んで、リーガル小説の最高峰だと思います。ボッシュ刑事シリーズがあまりにも有名なので影が薄くなってるんでしょうが、正にプロの技という感じがします。 巨悪を追い込む足取りは軽やかではないが、じっくり足を溜めて4コーナーを周った後の追い込みは解き放たれたサラブレッドのように強烈です。 その爽快感が私達を引き付けてやまない秘密なのでしょう。 今回は心身共に痛めつけられ満身創痍のリンカーン弁護士ですが、またその雄姿を見せて欲しいものです。

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    投稿日: 2018.08.14
  • SHOE DOG(シュードッグ)―靴にすべてを。

    SHOE DOG(シュードッグ)―靴にすべてを。

    フィル・ナイト,大田黒奉之

    東洋経済新報社

    巡り合えて良かった一冊です。

    ナイキの創業者であるフィル・ナイト氏の自伝。 しかし、単なる立志伝中の記録という訳ではない、勇気と感動を与えてくれる物語だ。 一貫して自立することと、品質に妥協を許ぬ姿勢を貫き、国家に対してもファイティングポーズを取り続ける。 ナイト氏はビジネスマントとしてだけではなく、一人の人間として尊敬出来る人物だ。 意志ある所に道は開けるという言葉がピッタリはまる。 巡り合えて良かった一冊です。

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    投稿日: 2018.07.06
  • しゃべれども しゃべれども

    しゃべれども しゃべれども

    佐藤多佳子

    新潮社

    1万円選書の岩田書店が紹介していたのがこの本です

    NHKのプロフェショナルの仕事の流儀という番組で、1万円選書の岩田書店が紹介していたのがこの本です。 人が強烈に進める本は良いものが多いですね。私も読んで大好きになりました。 プロットが秀逸なのは勿論のこと、比喩の使い方も抜群にうまいです。 人前でしゃべるのが苦手な4人が落語に挑戦する。 荒唐無稽な物語ですが、悩みながらも前に進む4人に自分を重ね合わせて共感してしまいました。

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    投稿日: 2018.05.29
  • 最後の医者は桜を見上げて君を想う

    最後の医者は桜を見上げて君を想う

    二宮敦人,syo5

    TO文庫

    本好き書店員が選ぶ感動小説No.1だそうです。

    本好き書店員が選ぶ感動小説No.1だそうです。 本屋さんが良いと言ってるならと後押しされて購読。 まあ及第点だと思いますが、かなりの期待感だっただけに物足りなさも感じます。 医療の現場では、時に生死を分ける究極の選択が行われる訳ですが、そこをテーマに当てたのはちょっと卑怯な感じもしますが、それなりの覚悟で書かれたのでしょう。 興奮したし、涙も流したし、何より感動しました。

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    投稿日: 2018.05.01
  • 世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」

    世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」

    木村泰司

    ダイヤモンド社

    美術初心者が学ぶには最適な本

    ギリシャ、ローマ時代から始まる美術の歴史は、欧米の知識人にとっては必要不可欠な教養とされる。 本著は美術品や建造物のモードの変遷が時系列通りに淡々と語られる。 ギリシャ時代、ローマ時代、ルネッサンスなど切り取って語られることの多い美術史ですが、こうやって紀元前から現代までを怒涛のように語られると、全てが繋がっていることを改めて知らしめられ感動的でさえあります。 前後があやふやだった知識が並び替えられ、頭の中に収まる感じが心地よいです。 見てきた、聞いてきたことの整理にもこの本は良いと思います。 美術初心者が学ぶには最適な本だと思います。

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    投稿日: 2018.03.14
  • うれしい悲鳴をあげてくれ

    うれしい悲鳴をあげてくれ

    いしわたり淳治

    ちくま文庫

    「rockin'on」と言う雑誌の連載エッセイ

    作者のいしわたり淳治さんはギタリストで作詞家だそうです。 「騙されたと思って最初の数ページ読んで下さい」とか「これが面白くないならもう読む本がない」とか帯には扇動的な文句が踊っていますが、これは明らかにおおげさ。 でも、私は好きですこんな本。 「rockin'on」と言う雑誌の連載エッセイを文庫本化したものですが、面白い回とくだらない回があって楽しいです。調子悪い時もありますよね。

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    投稿日: 2018.01.25
  • 阿蘭陀西鶴

    阿蘭陀西鶴

    朝井まかて

    講談社文庫

    賞に値する名作

    『好色一代男』で知られる井原西鶴と盲目の娘あおいのおかしくも切ない生涯を綴った物語。 江戸時代の大阪の活気と、京都や江戸に負けてたまるかと言う反骨心がリアルに 伝わってきます。 朝井さんは、時代小説の第一人者。 今回も仔細な史実を掘り起こし、丁寧に調べられて書かれています。 賞に値する名作だと思います。

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    投稿日: 2017.07.17
  • ギリシア神話 神々と英雄に出会う

    ギリシア神話 神々と英雄に出会う

    西村賀子

    中公新書

    入門書として秀逸

    西洋絵画、とりわけルネッサンス期の有名な絵画にはギリシャ神話をモチーフにした物が少なくありません。 目の前の壮麗な作品を無垢な心で鑑賞するのも良いのですが、その背景や物語を知れば更なる感動を得られるはずです。 覚悟の上とはいえ沢山の神様が登場して頭が混乱しますがゼウスやポセイドン、ヘラクレス、アフロディーテなどお馴染みの面々を頼りにすらすら読み進めることが出来ました。 優しい文体で予備知識なしでも読める入門書として秀逸だと思います。

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    投稿日: 2017.06.13
  • ゴーストマン 時限紙幣

    ゴーストマン 時限紙幣

    ロジャー・ホッブズ,田口俊樹

    文春文庫

    読み応えある作品

    各国で賞を総なめにした傑作ミステリー。 クアラルンプールとアトランティックシティーで行われた強盗を自分語りで語られる。 追跡と逃走の真っただ中の現在と失敗で屈辱にまみれた過去が交錯する。 男の美学とたまらないスリルに心酔する。 膨大な知識でディテールが丁寧に描かれる、読み応えある作品です。

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    投稿日: 2017.04.17