
スリーピング・ドール 上
ジェフリー・ディーヴァー,池田真紀子
文春文庫
キャサリン・ダンスシリーズの第一弾。
キャサリン・ダンスシリーズの第一弾。ウオッチメーカーでリンカン・ライムと共演して以来の登場です。 リンカン・ライムシリーズの男くさい雰囲気に華を添える大好きなキャラクターだけに今回の主演は期待大。 犯罪者の心理をよみ先回りして出し抜く。爽快です。 刑事の顔、母親の顔、女の顔が交互に見え隠れする複雑な感情の機微が物語に深みを持たせ、お約束のサプライズも。 リンカン・ライムの存在感があまりに大きい為に、ダンス主演ではちょっと役不足かなと不安でしたが、期待を上回る存在感で大満足でした。
1投稿日: 2015.11.09
読んだら忘れない読書術
樺沢紫苑
サンマーク出版
読んで損の無い本
本を読むことの素晴らしさを著者の体験を通して語られます。共感するところ多数ですが、記憶に残る読書という本来の目的に対してはちょっと消化不良。 ともあれ、電子書籍の活用法や読んで為になる本の紹介など、読んで損の無い本であることは間違いありません。 ちょっと高い本は躊躇していましたが、思い切って買うことができるようになりました。でも、もっと本が安くなると良いですね。
0投稿日: 2015.10.13
親鸞入門
佐藤正英
ちくま新書
法然入門に比べると読むのが難しかったですね。
京都東大谷にひっそりと眠る親鸞の生涯を綴った親鸞入門書。 法然入門に続き、弟子の親鸞のことも知りたいと手にとりました。 流刑は赦免されるものの、越後に放逐され不遇の時期を過ごすあたりは法然と重なる部分も。 法然入門に比べると読むのが難しかったですね。
0投稿日: 2015.10.07
法然入門
阿満利麿
ちくま新書
平易な文章で読みやすいです。
言わずと知れた浄土真宗の開祖法然の生い立ちとその教義を、解りやすく平易な文章で紹介する。 末法思想が世の中を席巻する中、南無阿弥陀仏とただ唱えるだけで西方浄土へと誘われるという信念を持ち、流刑という逆境の中でも堂々と生き抜いた法然の生涯に感銘を受けます。 短いセンテンスでテンポ良く展開する語り口も見事です。
1投稿日: 2015.10.04
私の命はあなたの命より軽い
近藤史恵
講談社
家族の悩みに正面から向き合い体を張って守る姿に胸を打たれます。
「サクリファイス」、「エデン」、「キアズマ」など作者の自転車競技シリーズを継承したように、過去の事件を巡り 悩む主人公の姿が描かれます。 出産という人生の一大事に、家族の悩みに正面から向き合い体を張って守る姿に胸を打たれます。 近藤さんの作品は、正義感が強くて真剣に生きる主人公が出てきて気持ちが良いですね。 読後感がちょっともやもやするところも悪くないです。
0投稿日: 2015.08.24
マギの聖骨 上
ジェームズ・ロリンズ,桑田健
竹書房文庫
一つ一つ謎を解きながらフィナーレの最終決戦へ
本屋さんのお薦めコーナーに置かれ、嫌でも目に着く世界的ベストセラー。電子配信されるやいなや早速DLしました。 採点は星三つ。歴史の検証や解釈は素晴らしいのですが、冗長で理解するのが大変です。これは完全に好みの問題だと思います。宗教に対する理解が充分じゃない人は打ちのめされるかもしれません。好きな人や興味の有る人は楽しめると思います。 欧米人にはなじみのある話なんでしょうね。 話の展開はダン・ブラウンのロストシンボルを彷彿とさせます。 一つ一つ謎を解きながらフィナーレの最終決戦へと誘う。 戦闘シーンはより過激で大量流血や爆破シーンがふんだんです。 筆者の知識量は脅威的で、キリスト教の遺跡の注釈はもとより最新兵器への薀蓄や物理学へまで踏み込みます。
0投稿日: 2015.06.23
サクリファイス
近藤史恵
新潮社
自転車競技を見たくなりました。
最近では一番気持ちが揺れ動いた作品でした。 レースの臨場感とチームメイトとの応酬がテンポよく繰り返されどんどん引き込まれます。 チームの為にエースの為に自分の勝利を捨てることと、アスリートとして勝利を目指す葛藤がレースを通して描かれます。 衝撃的な事件の謎解きはミステリー的な要素もあり、余韻を残して終わります。 自転車競技を見たくなりました。
1投稿日: 2015.04.02
世界から猫が消えたなら
川村元気
マガジンハウス
もし大事な物が無くなったら
億男からの流れでこの本を手にしました。 前作のもし大金を手にしたらとは対照的に、もし大事な物が無くなったらというテーマーで書かれています。 軽妙なタッチは相変わらずで、次は何が無くなるんだろうとわくわくしながら読みました。 「身の回りのものを1つ消すことで、1日寿命がのびる」 これが無くなったらどうなるんだろうか? そんなことを考えながら読むと創造力がかきたてられます。
0投稿日: 2015.03.31
ハードラック
薬丸岳
講談社文庫
謎解きの妙
ミステリーを読む楽しみは謎解き。 一つ一つ謎が解け絡み合った糸がときほぐされる醍醐味が味わえます。 トリックと伏線を散りばめながらもスピード感を損なわず、ぞくぞくするような追跡の緊張感も相まって一気に読み進めました。
1投稿日: 2015.03.30
夜は短し歩けよ乙女
森見登美彦
角川文庫
個性豊かなキャラクター
本屋大賞2位の話題作。 ユーモラスな表現に思わずニンマリしてしまうことしばし。 個性豊かなキャラクターが織りなす荒唐無稽な事件が独特な世界観で描かれていて創造力をかきたてられます。 読み進めるに従って、知らないうちに「黒髪の乙女」に恋してしまいますよ。
1投稿日: 2015.03.15
