
10歳までに知っておきたい!心の強い男の子の育て方
和田秀樹
学研
辛口レビューで申し訳ありませんが…
気になる点として、まず著者が男性なのに、基本的に子育て中のお母さんに対してアドバイスしているところがあります。男親である私が読んだ時になんだか違和感がありました。男親に対するアドバイスはほんの少しで、「お母さん、こういう事に気がついて下さい」「お母さん、もっとこうしてみて下さい」というふうになるのは、なんか子育てってやっぱり女の仕事ってこと?と感じてしまいました。もし今回は母親向けに書きましたって事なら、タイトルにそう入れておくといいと思います。(それとも表紙の写真でそれを読み取ることが求められていたのかな?)男の自分が読んで、男が女に向けてこういうふうに、自分はちょっと言えないな、と思いました。 それに分かりやすく易しく書いてあるのはいいのですが、内容自体も言ってみればありきたりで、新しい視点も中には有りましたが、それよりも日頃子育てをしてて感じる事をまとめてくれている印象が強く、現実のもっと多様で複雑な子育て問題にどれくらい有効なのかな?という感じがします。 さらに、別の方のレビューでも触れられている所ですが、あとがきで「子どもは千差万別、使えるアドバイスを使って下さい」というのが、まあ、なんか私には教育書とか子育て本の定型のように感じて、せっかく書いてきたこと、この本の価値を台無しにしていると思いました。 トータルとしては自分向けの本では無いという感じでした。
0投稿日: 2018.09.23
2020年の大学入試問題
石川一郎
講談社現代新書
親として読む価値あると思います
2020年に迫る大学入試改革の実像が理解できた気がします。2018年時点では古くなってしまった情報も一部ありますが、制度変更の理念や骨子、あるいは変更された後の入試に子どもがどう立ち向かっていけばいいのかが納得できる形で書かれていました。
0投稿日: 2018.07.28
生涯男性現役 男のセンシュアル・エイジング入門
岩本麻奈
ディスカヴァー・トゥエンティワン
センシュアルなおっさんを目指す人のための本
男がセンシュアルでいるべきだというこの本の主張はよく分かりました。確かに、何歳になってもセンシュアルでいたいと思います。健康に老いて、長寿をまっとうし、いつまでも生き生きした自分でいたいとは確かに思うので、こういう本に触発されることも、まあありかな、と思いました。ただ、センシュアル「であらねばならない」と思いすぎるのもまたセンシュアル度を下げる要因になると思うので、この本は気楽に、眺めるように解釈するのが良いと思いました。もう少しエロな部分も期待してはいたのですが。
0投稿日: 2017.10.10
強くなりたいきみへ! ラグビー元日本代表ヘッドコーチ エディー・ジョーンズのメッセージ
エディー・ジョーンズ
世の中への扉
若い頃に読みたかった!
タイトル通り、強くなりたいと思う人、特に小学生から中学生・高校生くらいの若い人に向けてのメッセージがいっぱい詰め込められた一冊です。 私自身はその年齢を遥かな過去に通過してしまっていますが、そんな年齢上めの人にも、そして女性にも、大いに読み応えはあると思います。大人には大人の目線で、育児や家庭教育の観点など、しっかりと読み応えある内容でした。 男子は誰でも強くなりたいと思う時があるもの。この本はそんな男子を正しく強く導いてくれます。もちろん女の子も、興味がある人は大いに読むべきです。 ラグビーの事がメインではありますが、そして当然WoldCup 2015の日本選手団のエピソードが、本書の多くのページを使って描かれていますが、根底にあるテーマは若い人がいかに強く生きるかというもので、優しくも冷静で毅然とした著者の説得力ある語りかけに、きっと心をふるわされます。
0投稿日: 2017.06.04
ラグビー観戦メソッド
上野裕一
そうぶんしゃ
小・中学生でも分かりやすいラグビー解説書
著者自身がこの本の意図として書いているように、ラグビーのことをまったく知らない人が読んでも非常に分かりやすいラグビーの解説書でした。ラグビーというスポーツの普及を意識して、子どもにも読みやすい表現を心がけていらっしゃるところが、私にはあっていました。大人向けの解説書が希望であれば、著者の別の本も紹介されているので、そちらを読まれるといいのではと思います。 4コマ漫画のテイスト自体は私自身の好みとは異なるものでしたが、読む人によってそこの受け止め方は違うと思いますし、なるべく平易に伝えようとする意図の現れとして好意的に評価していいポイントだとは思います。 内容面は、先日レビューを書いた別のラグビー解説書とはまた違う切り口で、ともにラグビービギナー向けではあるものの、こちらも大変興味深く読むことができました。最近ラグビーに興味を持ち始めたプレーもした事がない、ただ観戦するだけの中年の私ですがとても参考になりました。
1投稿日: 2017.03.16
ラグビーを最高に面白く見る方法 疑問が解ける! ツボがわかる!
博学こだわり倶楽部
KAWADE夢文庫
ラグビーを面白く見られると実感
ラグビーという競技をまったく知りませんでしたが、それでもとても面白く読めました。 まず、著者の熱意が何より感じられて、ラグビーをとても愛する人だろうな、と思い、それだけにこちらも真剣に読んでみようと思いました。 初心者から中級者向けの本です。内容も分かりやすくて、歴史的な事から技術的な事、ルールの解説や2015年のワールドカップの盛り上がりまで色々楽しむ事ができて、良い本だと思いました。 分かりにくいと言われるラグビー。私自身もまったくの素人ですが、とても興味深いスポーツだと思いました。このスポーツの競技人口が日本でもっともっと増えたらいいのにと、この本を読んで思いました。
4投稿日: 2017.01.02
ワルのすごい人心掌握術
門昌央
中経の文庫
人心掌握とは…
楽な気持ちで読みました。もっと極悪なのかなと期待していたら、それほどでもありませんでした。また、タイトルほどの刺激もありませんでした。
2投稿日: 2016.02.29
それから
夏目漱石
岩波文庫
すぐれた文学作品
草枕、三四郎に続いて、夏目漱石は3作品目。やはりというか、当然ながら文体の美しさや表現の豊かさ、博識さに驚き、圧倒され、感動しながら読みました。 主人公代助という人のイライラするほどの現代性に、まず驚きました。こういう人って、小説の描かれた時代よりもむしろ現在の方が多いのではないでしょうか(当時のことを知らないのに言うのもなんですが…)。代助のように惜しみなく金銭を与えてくれる裕福な親や兄弟はいなくとも、大人になりきれずいつまでもモラトリアムを延長している人いますよね。リアルですよね。物語としては、私はそういった部分は読みたいとは思えないところですが、ナルシスティックな理想主義者で実際はなんら生産性のない人の描写のリアルさに、漱石の言葉の力の深奥を感じました。 また、そのような代助の人格の肉づけがしつこいほど精緻になされることによって、破滅的な物語の結末への必然性がなおさら説得力を強く持つことになるのだと思いました。 他人から見たら、愚かで恥知らずでみっともないだけの不倫が、ともすれば陳腐な、巷の世間話にしかならないこのテーマが、当事者からするとまったく違う価値を持っているということを、そしてその両方の視点を芸術的な文体で描いていて、ちっとも白々しくありません。 最後の方の場面や、物語の終わり方は、とても好きになりました。三四郎の静かなエンディングとは違う、胸騒ぎを覚えるような感覚で、「三四郎のそれから」として読むぶんにも、対比的で面白いと感じました。 素晴らしい小説でした。
1投稿日: 2016.02.03
あなたの1日を3時間増やす「超整理術」
高嶋美里
角川フォレスタ
端的なアドバイスでためになる
面白い内容で、読んでいるだけで自分ができる人のように感じ、いかに効率よく働くか、いかに人生を満喫するか、いろいろ思いを巡らしたくなる本でした。 身の周りや行動を整え、クリエイティブな事に費やす時間をもっと増やすための方法を、14の項目に分けてそれぞれ解説してあります。どれも分かりやすく、ぜひ実践するべきだと思わせる内容でした。仕事の忙しさや煩雑さから解放されたい人は読んでみてもいいでしょう。私自身は大変参考になりました。
5投稿日: 2016.01.19
英語でつけるビジネス手帳 いつもの手帳を英語で書くだけ
小坂貴志
中経出版
なかなか便利な本
タイトルそのままの本です。挑戦しようと思う人は一読してみてもいいでしょう。ただ、視認性、一覧性、利便性、辞書的・参考書的利用の観点からすると、電子書籍ではなく紙の方を手元に置いたほうが、より手帳を書く気になれそうだとは思いました。というわけで、星は4つにします。
3投稿日: 2016.01.05
