
わくらば日記
朱川湊人
角川文庫
姉妹の母親の言葉がよいです。
姉妹には、はらはらと心配させられました。 不思議な能力があっても、能力では解決できない出来事ばかりおこります。 うまくいったり、いかなかったり・・・・・・ 貧しくても共に生きるための考え方・生き方を堂々と表現できる時代の物語。 骨太の言葉が、たくさんあります。
3投稿日: 2013.11.07彷徨う勇者 魔王に花
沙藤菫
C★NOVELS
優しく、美しい物語です。私は泣けました!
登場人物がみんな「いい奴」なんですよ。きっと若いのころなら好物なのに「都合が良すぎるよ。裏がなくて甘過ぎるよ。」などと周りに言うのだろうな。今、おっさんになると「これなんですよ。読みたかったのは。これっ。これじゃなきゃいけない。ファンタジーだね。愛だね。優しさがせつないなー・・・くーっ、休憩時間に涙をこらえることになるとは!(素直なんだけど周りには言えない叫び)」です。
3投稿日: 2013.11.05“文学少女”と穢名の天使【アンジュ】
野村美月,竹岡美穂
ファミ通文庫
音が聞こえた!
4巻目。ベースの名作が映像化されており何度も見ていたものなので、すばらしい文章もあり、音が聞こえましたよ。 果たしてこの作品はベースの名作を知っていたほうがいいのか、しらないほうが良いのか、面白いのはどっちなのかな。 それも出会いなのでしょうね。次の巻が楽しみです。
2投稿日: 2013.11.02“文学少女”と繋がれた愚者【フール】
野村美月,竹岡美穂
ファミ通文庫
10代で出会った若者がうらやましいです。
シリーズ3番目。面白いですね。このシリーズは「ベースになる名作本があるからこそ面白いのであって、これ自体のオリジナリティはいかがかな。」と思っていたのです。今回はベースになる本は読んでいて、かつ覚えていたんです。だから、ストーリーが先読みができて面白さが減ると思ったら、逆に増えてしまいました(予想外)。これは、いいですね。名作本を資源として新しいものが構築されていたのですね。今でも面白いのだから、ライトノベルと名作のミックスとして10代で出会っていたら、きっと読書観は違うものだっただろうなと思います。
3投稿日: 2013.10.31何のために生まれてきたの? 希望のありか
やなせたかし
PHP研究所
すごいタイトルつけすぎです。「やなせたかし」らしいお話です。
書籍説明にあるようにインタビューをもとにまとめられています。 重苦しいタイトルついてますが、「やなせたかし」氏の人生論です。 味もある。おどろきもある。ためになる。 肯定的な思考が気持ちがよいです。 あと、最近まで「正義」本が話題になっていましたが、私には「やなせたかし」の正義が一番しっくりくる。 アンパンマンに体現しているからです。正義とは・・・気になったら読んでみてください。
2投稿日: 2013.10.29“文学少女”と飢え渇く幽霊【ゴースト】
野村美月,竹岡美穂
ファミ通文庫
読み方、感じ方に気づかされます。
シリーズ2番目ですよね。プロットは名作にあえて準じているシリーズなのですね。 小説そのもののストーリーもすばらしいのですが、引用されている名作の楽しみ方というか感じ方というものを学ぶことができます。自分が面白さの「つぼ」をはずしていたことに気づかせてくれます。 昔、つまらないと思って投げ出した小説を、再度手にとってみようと思わせてくれます。 このシリーズ引き続き読んでいきたいと思います。(発刊順がわかりにくいのがつらいです。) 文章は完全なライトノベル乗りなので、気楽で楽しいですよ。
3投稿日: 2013.10.26Papa told me Cocohana ver.1 ~丘は花でいっぱい~
榛野なな恵
ココハナ
おじさんには、とても新鮮でした。
効果音・効果線は、ほぼありません。驚かせる派手な構図もありません。 最初、非常に音のない淡々としたコミックだと思いました。 ところが読んでいるうちに絵柄・言葉から素直で穏やかな人の温度的なものが感じられました。 (絵本の挿絵に近いのではないかと思います。) 読み終えると、「新しいもの見つけてしまった!」と喜。 「グワッ」とか「ガハッ」とかいうコミックを主に読んでいるかたにとって、 逆に「すごい!」というマンガになると思います。
4投稿日: 2013.10.24HTML5で描く未来 「クラウド2.0」が社会を変える
西村卓也
角川EPUB選書
文章を読む前に「注」の専門用語を先に押さえましょう。
書籍説明を読んで、素人でもHTML5が、どのようなものか、どのような変化が起こるのかがわかると思ったのですが、 専門用語の「注」が多く、パッとに「注」へ飛んだり戻ったりできない電子版においては厳しい。 想像しやすいように未来像を相当数書いてあるのですが、(PC雑誌の連載だったのでしょうか)専門用語が多すぎて、私には・・・読めませんでした。
1投稿日: 2013.10.21南極点のピアピア動画
野尻抱介
ハヤカワ文庫JA
買いにくいと思っていた表紙が、読み終えるとこれしかない!となりました。
確かにタイトル、表紙から本屋で平積みなのにで手を伸ばしにくいと思っていた本でした。 ここのレビューの評判が、とても良いので、勢いそのまま購入しました。 面白かったです。なにより、ストーリーの展開が 「ふーん」 →「 おおー」 →「 そりゃないよ」 → 「そうきたか」 → 「どこまでいくんだ!!」 いやはや、楽しかったです!!
2投稿日: 2013.10.19小説・震災後
福井晴敏
小学館文庫
「震災」後の不安を、どのように捉え、どのように考えていくか。
震災のルポかと思っていたがタイトル通り・小説であった。 ある家族が震災を通じて、現代の矛盾や闇に気づき、認識し、惑うも、ある結論を導き出す。 その過程が福井氏ならではの熱い文章で描かれる。 震災後の漠然とした不安を言語化してくれていると思われる場面が随所にあり思想書のようでも あります。少なくとも私には、有難い本となりました。 izuru氏のレビューに感謝。
2投稿日: 2013.10.08