
最高のリーダーは何もしない
藤沢久美
ダイヤモンド社
リーダーがなにもしなくても動く組織が強い組織。
まさにタイトルの組織を作るためにどうするのか、を著者がこれまで対面した経営者の実際のエピソードから、目指すリーダーのタイプの一つとして提示してくれます。 動かすのではなく、動く組織のためには、どんなことに気を配るリーダーが多いのか。 評価されるリーダーの姿が、変わってきていて、一昔前のスタイルが再評価されていること。 リーダーは直感で決めている。 物語で話ができているか。 きれいごとで終わらせていないか。 などなど、ほかにも色々なリーダーの心得が書かれています。本当に耳が痛いような内容もありますが、著者がこれまで会った経営者の話が根拠となっているため、説得力のある話が多いです。 タイトルにもあるように、自分は内向的だから、あまりリーダーやマネジメントには向いていない、と感じている人には、一つの目指すべき形を示す良い本だと思います。
3投稿日: 2017.01.2264(ロクヨン)(上)
横山秀夫
文春文庫
ルーツ・立場・役割・・・いろいろなものが絡んで、後半はテンションがあがりっぱなしです。
小説なので、あまり詳しく書けませんが、過去の未解決事件を軸に、様々な立場の方々の思惑が入り乱れ、ストーリーが進んでいきます。 どんな事件で、どんなことが起こるのかは、実際に読んで頂ければと思いますが、後半の展開にはテンション上がりっぱなしでした。 小説はこれがあるからやめられません。 人にはルーツがあり、立場があり、役割がある。それぞれいろいろなルーツがあるからこそ、立場が同じでも違うことを感じ、違う行動をとる。でもそれはなかなか見えない。 ここに書かれている登場人物が実際にそこにいるように感じ、引き込まれるのは、上記が丁寧に描かれているからなのかなと個人的には思っています。 刑事ものが好きで、没頭したい方、おすすめです!
5投稿日: 2017.01.22社長失格 ぼくの会社がつぶれた理由
板倉雄一郎
日経BP
時代の波に乗り、時代に翻弄されたIT社長の赤裸々な告白
ここまで社長が、自分の失敗を話している本は、初めて読みました。成功の話はよく見ますが、失敗をまとめて共有されるケースは少ないと思います。著者曰く、アメリカではあるようですが・・・。 著者自身も言っているように、自身の経営者としての対応の甘さはあったのだと思いますが、企業の状況に応じて、どんな判断を下していったのか、組織が大きくなるに従って、ヒトの問題に悩む姿、自分が思っている以上に、回りがイメージする自社の像が拡大していき、暴走、常に背伸びしなければいけない状況など、本当に生々しいです。後半の従業員への対応の話や、融資がらみの話のところは、本当に胸を締め付けられました。 改めてこの本をみて思ったのは、リスクマネジメントといえばそうなのでしょうが、その根底にある、「人」「組織」のつながりの本質をきちんとつかむ大切さだと思います。 板倉さんのアイディアや、推進力、行動力には脱帽の一言です。 やはり経営者の方は、経営をやらなければというよりは、「やりたい」からやっているんですね~。
3投稿日: 2017.01.22レバレッジ時間術 ノーリスク・ハイリターンの成功原則
本田直之
幻冬舎新書
忙しいとばかり言っている人はカッコ悪い?
時間を最大限有効に使うために、限られた時間で、自分のやりたいことをやるための工夫がつまっています。 投資の感覚で時間を捉えたり、やりたくないことを後回しにせず、やるための工夫、仕組み化など、すごく参考になる内容が多かったです。 根底にあるのは難しいことではなく、多くの人が持っている、どうすればもっと楽になるかという欲求です。ただ、その為にはこの本にあるようなコツが必要。チリも積もれば山となる。 特にこれからの時代に求められる力だと思います。
3投稿日: 2017.01.18あなたの仕事に革命を起こす!「しないことリスト」
中島孝志
ゴマブックス
しないことを決めることは、することを決めるより難しい。
業務効率を上げるためのハウツーというよりは、ビジネスパーソンとして、より早く成長するための仕事との向き合い方、スタンスを示してくれる本です。 例えば、無駄な飲み会は行かない、とか、無理依頼は受けない、勉強時間は削らないとか基本的なことが多いかもしれません。 もし、業務効率に悩んでいて、人に気を使いすぎているな~、とか、人の期待に縛られているな~、と感じる方には参考になる本だと思います!
1投稿日: 2017.01.16仕事が速い人は「見えないところ」で何をしているのか?
木部智之
KADOKAWA
早く仕事をするための心の持ち方からハウツーまで。
仕事を早く終わらせるには、始める前が大事、毎回100点を目指さない、ショートカットの活用など、仕事を早く終わらせるためのテクニック、コツがたくさん載っています。 一つ一つは、特別なことではないかもしれませんが、一つ一つを意識するだけで、仕事のスピードは大分変わる気がします。これだけの内容で、この値段ならお得な一冊だと思います。
4投稿日: 2017.01.05起業家のように企業で働く
小杉俊哉
クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
著者から学生、若手ビジネスパーソンへの手紙。
アップルやオーナー系企業などで結果を残し、現在は経営者として働く著者から、学生や、若手ビジネスパーソンへの手紙のような本です。 全体を通して、先輩から後輩へ諭すような流れで進んでいきます。 また、その内容を象徴するような経営者や有名人の言葉が、各項目ごとに並んでいるので、それを読むだけでも楽しいと思います。 書いてある内容はその通りだと思いますし、参考になる部分も多いのですが、新しい発見はなかったというのが正直なところです。新社会人や新人の方が読んだら、すごく要点がまとまっていて、分かりやすい本だと思います!
3投稿日: 2017.01.05社長のススメ
福富成幸
BCCKS Distribution
社長のぶっちゃけ話。
社長になることのメリットとともに、社長が日々どんなことを感じているのか、社長仲間とどんなことを会話しているのかなど、ぶっちゃけ話や、本音が書かれています。 ちょっとそこまで言うか、というくらいふりきってます。例えば、ほとんどの社長は愛人がいる、とか、従業員に感謝してる社長はかなり少数、などなど。 まぁ、社長とはいえ、色々な人がいるので、なんともですが、ここまでぶっちゃけた本も珍しいかもしれません。
3投稿日: 2017.01.05ジェフ・ベゾス 果てなき野望 アマゾンを創った無敵の奇才経営者
ブラッド・ストーン,井口耕二,滑川海彦
日経BP
AMAZONがここまで影響力を持てた理由
Amazonが何故ここまで急激に成長が出来たのか、他社が真似できない根源は何なのか、それを知りたくて読み始めました。 インターネットの爆発的な普及が背景にあったのは事実ですが、それを信じたジェフベゾスの強い意思を感じました。 これは自信というよりも、確信に近いレベルで感じたものなのだと思いますし、思おうとしたのだと思います。 そこからはジェットコースターのような展開で進んでいきます。特に創業期の混乱の様子がリアルで、世の中に会社か追い付いてないのが見えます。 競合を気にするよりも、顧客を気にする。 利益率が低い方が真似されず、長く利益を維持できる。 アマゾンは法律の天才である。 などなど、Amazonがここまで影響力を持つ理由を垣間見れます。 他の経営者の話でもそうなのですが、最後は思いの強さと、無理矢理にでも実現しにいく執着なんだとつくづく思う本でした。 Amazonさん、今後もお世話になります!
3投稿日: 2017.01.05たった一晩で疲れをリセットする睡眠術
石川泰弘
日本文芸社
質の良い睡眠には、正しい知識が必要。心の健康が大事。
眠りのメカニズムや、成長ホルモンの分泌など、体の仕組みから、質の良い睡眠とは、というものを示してくれる本です。 アスリートの実例や、スムーズに眠りに入るテクニックが複数載っているので、参考になる内容です。 ただ、読み進めていけばいくほど、結局は心の状況が質の良い眠りには一番大事、という結論になってきます。 もちろん、それはその通りだと思うのですが、個人的には、そうした状況でも、何かうまいやり方があればと思って買った本なので、星二つで。
3投稿日: 2016.12.23