
ふちなしのかがみ
辻村深月
角川文庫
それぞれ違った色の短篇集
5篇からなるホラー短篇集。 私が一番怖かったのは『おとうさん、したいがあるよ』です。どうして?なんで?と思いゾクゾクして読み進めました。 『八月の天変地異』はホラーというよりファンタジー色が強いです。 他、『踊り場の花子』、『ブランコをこぐ足』、『ふちなしのかがみ』もちょっとホラーで楽しめました。 とても読みやすくサクッと読めますよ。
0投稿日: 2015.10.02
V.T.R.
辻村深月
講談社文庫
サクッと読めるエンターテイメント
『スロウハイツの神様』に登場するチヨダ・コーキのデビュー作。コウちゃんの作品として興味深く読みました。ボリュームも少なくてサクサクと読めますが、イマイチ盛り上がりに欠けるというか、期待が大き過ぎちゃったかな。 『スロウハイツの神様』でチヨダ・コーキ作品が引き起こした事件と関係性がなかったので少し残念。 登場人物はキャラが立ってて良かったです。
0投稿日: 2015.09.30
極限推理コロシアム
矢野龍王
講談社文庫
ちょっと期待外れだったかな
夏の館と冬の館それぞれに行われる殺人ゲーム。両方の犯人を当てなければならない展開は駆け引きもあり楽しめました。 ただし、納得のいく結末でないというか、『そんなのアリ?』感が残りました。 気楽に暇潰しとして読むにはいいかもしれません。
0投稿日: 2015.09.30
光待つ場所へ
辻村深月
講談社文庫
2度、3度美味しい物語です。
『冷たい校舎の時は止まる』、『スロウハイツの神様』、『太陽の坐る場所』『ぼくのメジャースプーン』、『凍りのくじら 』これらを読んだ後、一番最後に読むことをオススメします。 読みながら、他の作品について思い返したり、再読したりなどして2度、3度と楽しめます。同様の楽しみ方が出来る作品として『ロードムービー』もありますよ。辻村深月ファンなら押さえておきたいところですね。
0投稿日: 2015.09.19
ロードムービー
辻村深月
講談社文庫
彼らと再び会える喜び
『冷たい校舎の時は止まる』を先に読んでから読むことをオススメします。 あの校舎で共に過ごした彼らがどうなっていくのか、道の先には何があるのか考えながら読み進めるのは非常に楽しかったです。 5篇からなる短篇集ですが、どれも読みごたえ十分です。タイトルにもなった『ロードムービー』をはじめ物語を他の作品や短篇同士をリンクさせていく手法は素晴らしいと思います。さすが辻村深月!と感動すること間違いなしです。
3投稿日: 2015.09.19
コールドゲーム
荻原浩
新潮社
予測不能な衝撃の結末
高3の夏、復讐は突然始まった。犯行予告から、犯人は当時クラスでいじめられていた『トロ吉』が浮かび上がる。当時いじめのリーダーだった亮太からトロ吉探しを協力するように言われた光也。光也自身はいじめに加わったことはないが、積極的にいじめを止めようとしたこともなかった。 亮太と光也、当時のクラスメイト数名で復讐を阻止すべく立ち上がる。 次々と起こる犯行予告と復讐劇にハラハラしました。 なんと言っても意外性のあるラスト! これは予測不可能でした。
0投稿日: 2015.09.17
日曜日の沈黙
石崎幸二
講談社ノベルス
連続殺人劇?どこが?
『お金では買えない究極のトリック』を探るため、郊外に建てられたホテルに招待されたメンバーが推理合戦を展開します。 ストーリーは石崎とふたりの女子高生を中心に展開していきますが、正直ワクワク感が得られませんでした。一緒に謎解きを楽しむことができないというか…。 謎解き後も『なーんだ』という感じで面白みに欠け、なんだか肩透かしを食らった気分です。
0投稿日: 2015.09.16
虫とりのうた
赤星香一郎
講談社ノベルス
ホラー要素満点
主人公である赤井は妻と息子の三人暮らし。脱サラして作家を目指しているが、いまだ芽が出ず。そのせいもあり妻との関係は冷えきっている。 ある日起こった少女殺害事件に関わってしまった赤井は、彼女の葬儀で同級生たちの話す『虫とりのうた』という都市伝説を聞き、興味を覚える。 赤井はこの『虫とりのうた』について調べていくうちに奇っ怪な事件に巻き込まれていくことになる。 ホラーの要素十分で一気読み必至。 ラストまで駆け足で読み進めることができた。 果たして呪いの連鎖を絶ちきることはできるのか? 赤井のペンネームは『赤星香一郎』。本作品の著者の名前と同じ。
0投稿日: 2015.09.16
煙か土か食い物
舞城王太郎
講談社文庫
駆け足で読まされる、そんな作品
アメリカで腕利きのERドクターである奈津川四郎が母親が巻き込まれた事件を期に帰国し、類い稀なる行動力と推理力を発揮して事件の核心に迫っていきます。随所に出てくる幼少期の思い出、奈津川家の中や外で繰り返し描かれる暴力的なシーンに圧倒され、絶望的な気分になりますが、怖くて目が背けられずぐいぐい物語に引き込まれていきました。 1度読んだだけで放心状態。2度見てあらためて細かいトリックに納得。 読点が極端に少ない文体のせいか、作品自体が『ホラホラもっと読め』と言っているような気がしました。 独特な文章に当てられ、読了後はどっと疲れました。 ちょっと変わり種のエンターテイメントを楽しみたい方にオススメです。
0投稿日: 2015.09.13
パラダイス・クローズド THANATOS
汀こるもの
講談社文庫
ちょっと期待外れ
小笠原の孤島に建てられた館で起こる密室殺人事件。館の主人と招かれた客人はミステリー作家の面々、それと死を呼び寄せる死神体質のニートの美樹と現役高校生探偵の真樹の双子とお守り役の刑事高槻。 双子のキャラ設定にはとても興味を覚えたし、刑事高槻との掛け合いも楽しめた。 犯人は誰なのか?一体何のために?とワクワクしながら読み進めたが、犯人が捕まってみるとなんだか釈然としないモヤモヤ感が残った。 何故被害者達が殺されなければならなかったのか、再読してもわからない…。 そもそもどうやって犯人が凶器を持ち込んだのか、最初からこの事件を計画してたとしたらなんで?という疑問が解消されずに不完全燃焼。 期待しすぎちゃったかな…。
0投稿日: 2015.09.11
