
いとしのリリー
栗本薫
角川文庫
正直辛かった…です。
ちょっと異色の多重人格ストーリーでした。 結末には、『まさか』のサプライズも用意されており、栗本薫さんのあとがきもとても興味深かったです。 が、しかし!このリリーという人格の奇っ怪な感じ。どうしても好きになれませんでした。 高倉ケンとリリーのやりとりは退屈で、とりとめがなく、何度も途中で投げ出しそうになりました…。 ダニエル・キイス著のビリー・ミリガンが何度か本作に登場しましたが、事実は小説より奇なりでビリー・ミリガンには遠く及ばずでした。ごめんなさい。ちょっと辛めの採点です。
3投稿日: 2016.03.25
第五番 無痛II
久坂部羊
幻冬舎文庫
やはり本作を読まないと完結しません!
謎の奇病というのは、怖いですね。 『新型カポジ肉腫』の描写が恐ろしく、ひぇぇぇと震えながら読みました。 まさか発症原因がアレだとは…。読み返してみたらちゃんと伏線が張られていました。私は読み落としてましたが。 もし気づいた方がいたらすごいと思います。 前作を読まずとも十分楽しめる内容だと思いますが、やはりイバラ君を知ってから本作を読んでいただきたいと思います。イバラ君から高島先生への手紙は切ないです…。 前作、本作ともにイッチャッてる人が数名登場しますが、狂気を孕んだキャラ設定はすごいの一言です。 でもひとこと言わせてもらえるならば、『為頼先生しっかりして!』いつもピンチになっちゃうので、また~?と少し笑ってしまいました。
3投稿日: 2016.03.24
無痛
久坂部羊
幻冬舎
結末がなぁ~…でも続編を読まないわけには…
全体の3/4までハラハラして『すごく面白い!』と興奮しながら読んでいたのですが、犯人像が浮かび上がるにつれ、徐々に増す違和感。 なんというか、殺しの動機と結末に納得いかず、モヤモヤしています。 ただ、それを差し引いても、人物描写(特に病的な)は良く書けてるしゾッとさせられること請け合いです。 痛みを感じることがこんなにも大切だったとは…そして無痛であるということがどんなに恐ろしいか思い知らされる作品でした。 続編…やっぱり読まないとスッキリしないかな~。
2投稿日: 2016.03.15
ストーリー・セラー
有川浩
幻冬舎文庫
中高生の時に読みたかった…
私は有川さん贔屓ですが、この作品では感動できませんでした。難病に立ち向かう夫婦の有り様がsideAでもsideBでも描かれていますが、どちらも夫が出来すぎ。妻の方はとても人間臭いのですが、夫は…『こんな人いないって…』って思って感情移入出来ず、あっという間に読了しました。 私が中高生だったら感動した…かも? 感動出来ない自分にちょっとため息が出ました。
6投稿日: 2016.02.23
鈴木ごっこ
木下半太
幻冬舎文庫
いや~、良くかけている!書籍説明が。
318ページなのでサラ~っと読めます。 文体も読みやすく、ぐいぐい読ませる筆力を感じました。 まさかのラストと書籍説明にありましたが、この程度では戦慄なんて出来ないかな~。 これで震撼できない自分の方に問題があるのかな?あまりにも過激な作品を読んできて麻痺してるのかな?と読み終えたあと考えてしまいました。 騙された!とは思いませんが、書籍説明がすごく上手く書かれており、まんまと引っ掛かった感じです。
3投稿日: 2016.02.22
悪夢のエレベーター
木下半太
幻冬舎文庫
コメディサスペンス?
なんだろう…。最初から最後までドタバタしていて気持ちよく読み進めることができませんでした。 全然笑えなくて、これをコメディというのか疑問です。サスペンスと言われてもうーん…。 登場人物は少ないので、複雑なことはひとつもないのですが、『なんでそうなるかな?』と首をかしげっぱなしでした。
1投稿日: 2015.11.25
虚夢
薬丸岳
講談社文庫
刑法三九条について考える
この作品を読むまで、刑法三九条のことについて深く考えたことがなかったと思い至りました。 ニュースなどで同様の事件があっても、束の間被害者に同情するだけで、自分が当事者でないことに安堵しいつしか忘れてしまっていました。 もしも自分が被害者の身内だったらどうする?と自問自答しながら一気に読了しました。 他の作品も読んでみたいと思わせる作品でした。
2投稿日: 2015.11.25
紙の月
角田光代
ハルキ文庫
作り話とは思えない…
正直、感情移入しまくりでした。私も身近にお金の価値観が自分と違いすぎる人がおり、他人事とは思えず戦慄しながら読みました。 主人公の気持ちも主人公を取り巻く友人の気持ちも両方分かって楽しめました。 ただ、主人公の夫の発言だけはちょっと…。(他の方もレビューで書いていらっしゃいましたが) 共感できる方、結構いるのでは?もしひとつも共感できない方がいたら、とても強く幸せな人生をおくられているんだなーと思いました。
0投稿日: 2015.11.25
先導者
小杉英了
角川ホラー文庫
期待が大きすぎたのかな…
可もなく不可もなくというのが読了後の感想。最後は『あれ?これで終わり?』という拍子抜けした感じでした。 死後の世界で死者を来世へ導く者としてこの世に生きる先導者という設定には興味を惹かれましたが、いかんせん『…それで?』という感覚に陥ってしまったがために一気に冷めてしまいました。 ホラーというよりファンタジー色の強い作品でした。 ホラー大賞受賞作品ということで、期待が大きすぎちゃいました。ううむ…難しいですね。
0投稿日: 2015.11.17
×ゲーム
山田悠介
幻冬舎
もう…なんかホントにごめんなさい…。
ボリュームの少ないページ数だし、このお値段(セール期間内に購入)だし、サクサク読めます。 しかし、なんというかホントごめんなさい。先読みできちゃうんです…。私がまだ子供で、ホラー・サスペンスなんて読んだことありませ~んってステイタスなら楽しめたかもしれないのですが。 これって映像化するんだ…。役者の力量にかかってきますかね。
2投稿日: 2015.11.15
