
コントラスト88 2
川崎宙
ジャンプSQ.
88ってそういうことか!
タイトルの88って何だろう?と思って調べてみたら、ピアノの鍵盤の数だったんですね。 グランドアップピアノ、アップライトピアノという通常のピアノは全て黒鍵36、白鍵52の88なんだそうです。へえぇ、知らなかった。 で、本作なんですが、天才姉弟の成長と葛藤が描かれています。幼い頃は「ピアノが好き」とういう純粋な気持ちだけで弾いていたふたりですが、いつしかライバル関係になり、幼い頃の心のままに弾くことが出来なくなっていきます。 天才・女帝と呼ばれる姉の黒乃の背中を追い続ける弟白郎が健気で健気で、いつしか白郎にめっちゃ感情移入してました。 ピアノのピの字もわからない私ですが、こういったスポ魂ならぬピア魂ものは大好き!『四月は君の嘘』も名作ですが、主人公が極限まで譜面と音と向き合っていく物語は、何だか胸がぐごごごごと熱くなります。 今後の展開、超気になります。面白くなっていく予感ひしひし。 早く次作が出ないかな。頑張れ白郎~!!
3投稿日: 2016.08.06
俺物語!! 1
アルコ,河原和音
別冊マーガレット
ランキング侮りがたし
ジャケは前から見て知っていたのですが、「ん~、好みじゃないかも」と避けてました。 タイトルも何だか古くさいし…。 でも今回、女性の選ぶTOP100の3位だったのです。 「え~、嘘でしょ?」と思いつつ、1巻が無料お試しだったので、読んでみたらちょっと、ちょっと、すごく面白いではないですか! 読んだ人はみんな猛男の魅力にやられてしまうのではないでしょうか。 気は優しくて力持ち。友達思いで男気溢れまくりです。 男は顔じゃないですね。あ、とは言っても猛男の親友の砂川は顔も良いけど、すごくいいヤツなんですよね。うーん、顔も大事か。 で、結局全巻お買い上げしてしまいました。 いや~、ランキングは参考になりますね。今後も大いに参考にしようと思います! 読んだ後、ほっこりしてしまう漫画です。 オススメです!
4投稿日: 2016.07.25
赤の他人だったら、どんなによかったか。
吉野万理子
講談社
小中高生向きの内容です
「赤の他人だったら、どんなによかったか。」タイトルのインバクトに負けて購入。ひとつひとつの章も短めで短時間で読み終えました。 中学生目線で語られているので、スイスイ読めました。読了後、「これは子供向けだったな」と思いました。実際、朝日中高年新聞に掲載されていたとのことで、やはり子供向けですね。 無差別殺人(正確には無差別殺人未遂)を犯してしまった父を持つ聡子に対する同級生の反応、また聡子と遠い親戚であるふたりの少年、少女の心の揺れが描かれています。 今の時代はインターネットで加害者や被害者のプライバシーがすぐに拡散してしまうので、その当事者や家族の苦悩は大変なものですよね。特に加害者家族は普通に生活することが困難になるほど嫌がらせを受けたりするようです。 被害者や被害者家族にしてみれば、加害者も憎ければ加害者家族も同様に憎いと思うのは致し方ないですが、第3者はそれに便乗する資格はないんじゃないの?というのが、本作を読んで思ったことでした。 もう少しディープな内容を期待していたので、ちょっと肩透かしでした。少々辛口★3で。
6投稿日: 2016.07.21
お前たちの中に鬼がいる
梅原涼
主婦の友社
なかなか魅せます!ドキドキミステリー
ややっ。大変な新人さんの本を読んでしまいました。 梅原涼さんは、最初Kindleでこの作品をセルフパブリッシングされて、その後Amazonで電子書籍化され、主婦の友社から紙媒体での書籍化と、まさに男版シンデレラストーリーを実現された方なのですね。 あらすじは書籍説明にありますので省略しますが、謎が謎を呼ぶ設定で問答無用で物語の中に引き込まれました。 登場人物は少ないのですが、本編は主人公の彰以外女性で、「えーと、この人は誰だっけ…。」と頁を行きつ戻りつしながら読んだので少々時間がかかってしまいました。私のスマホで1448頁とかなりの長編でしたが、ボリュームを殆ど感じさせず、頭をフル回転させて読める大変面白いミステリーでした。 付録として掲載されている短編集は、本編に絡んでいるので、これを読んでやっと完結。読了感爽やか~という気持ちになりました。 この作者の方、本業は別におありになるようなので、執筆活動はなかなか大変かと思いますが、次回作が出たら是非とも読みたいですね。
7投稿日: 2016.07.20
さよなら、シリアルキラー
バリー・ライガ,満園真木
東京創元社
シリアルキラーのDNA
シリアルキラー物に目がない私。ずっと気になっていた本が読めて満足です。 まず、設定がとても良いです。 シリアルキラーの息子という加害者家族を主人公にした作品はとても珍しい。 シリアルキラーを育てる要因は、親からの虐待であったり、幼少期の環境が劣悪(母親が妊娠中からジャンキーだったりアル中)だったりするものですが、本作のジャズはそういうことではなく、シリアルキラーである父親から物の善し悪しも分からぬ頃から殺人の英才教育を受けて育つのです。 ジャズは、忌まわしい己の血について、それこそ365日考えない日はなく、善き人間であろうと、父親と同じ道は歩まぬようとします。 それなのに、彼の周りで発生する連続殺人。 それはかつて父が犯した犯罪を模倣した「ものまね師」の手によるもの…。果たしてジャズは犯人を追い詰める事ができるのか!? 私の中でジャズをまだ生々しく感じることが出来ないでいるので、三部作すべて読み終えた後にどんな風に感じるか今から楽しみです。 勿体ないのでゆっくり読もうと思います。 設定の面白さに読みやすさを加味して★4で!
5投稿日: 2016.07.15
ドS刑事 三つ子の魂百まで殺人事件
七尾与史
幻冬舎文庫
様子見も三回まで…。
う~ん。1、2作目と比べたらまだ本作はマシだったかな。 ドS刑事マヤが何故刑事になったのか、その経緯が語られていて、私の中に根をおろしたいままでのマヤ像が払拭されるか、に思えたのですが…。 前半から中盤まで複数の猟奇的殺人が絡み合って、犯人は誰なのか、何のためにこのような殺人を犯したのかドキドキしながら楽しむことが出来たのです。 こ、これはやっと待ち望んだエンディングを迎えるかも!と思ったのも束の間、終盤は「何これ…。」という私にとっては驚愕のバッドエンディングでした。 やっぱり刑事物の醍醐味は、受けるべき罪を犯人が何らかの形で償うという結果が得られてこそ腑に落ちるし納得できると思うんですよね。 もうその考え方自体がアナログなんでしょうか。 手持ちのシリーズはあと一作。 これまでの三作と同様の展開なのかな~…。 またレビューします。とほほ。
3投稿日: 2016.06.29
ドS刑事 朱に交われば赤くなる殺人事件
七尾与史
幻冬舎文庫
第二作目、まだまだ様子見…。
一作目でも様子見とレビューしましたが、いや~まだ様子見ですね。 前作の連続殺人は同じ殺害手口にこだわってましたが、本作も同様です。 そして、前作より猟奇性はアップしてました。 しかし、クイズ王の阿南さん…気の毒なほど周囲の人間が強烈です。 自分で蒔いた種…とはいえ、ちょっと理不尽なほどの目に合います。 しかし、タイトルでもあるドS刑事のマヤさん。ほんとに捜査で活躍しないんですよ…。 仮にも主人公なのに、犯人逮捕に貢献しないので、私としては物足りないのです。 新キャラのドM刑事も登場しますが、格別興味ももてませんでしたねぇ。 ただ、スラスラ読ませる筆力はすごいと思います。 あとはキャラなんだよなぁ…。 三作目に期待!またレビューしま~す。
3投稿日: 2016.06.28
ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件
七尾与史
幻冬舎文庫
様子見の第一作
多部ちゃん大好きなのですが、ドラマを見れなかったので、気になって原作を読みました。 私としてはドS云々よりも正義感のないマヤ刑事にちょっとガッカリというか、複雑な気持ちです。 千里眼のように事件を解決する力がありながら、それを発揮しないって何…? マヤ刑事の推理を推理する相棒の代官山さんもさることながら、次々と殺されていく被害者が気の毒でなりません。ま、理由あって殺されていくわけですが、分かっていながらそれを止めようと努力しない刑事に違和感を覚えます。 なんかベタな勧善懲悪的なものが好きなんだなあ…とあらためて自分の嗜好に気づかされた作品ではありました。 新しい刑事像ではありますね…。 セールに乗じて、シリーズ全巻買いしちゃったんですよね…。ちょっと早まったかも。 ま、第一作目は様子見ということで。
4投稿日: 2016.06.27
ヒートアップ
中山七里
幻冬舎文庫
『魔女は甦る』を読んだ方は是非!
他の方もレビューされていましたが、『魔女は甦る』の方が恐怖が勝ってました。 でもこちらもなかなか怖かったですよ。 まさかあの人が生きてるなんて!そして最後の最後に、犯人は全く予想もつかない人でした。 これを楽しむだけでも、一見の価値はあると思います。 最後の最後にあの悪徳弁護士の名前がちょろっと出てきた時はニヤリとしてしまいました。 そっかー、ここで繋げておくのかと。また新たな作品でこの繋がりが活かされることになるのかも。楽しみです。 後半はスピード感のある展開です。 「早く、早く!!」と思いながら必死に文字を追いました。 一緒にヒートアッブした数時間でしたよ♪
5投稿日: 2016.06.25
クリーピー スクリーチ
前川裕
光文社文庫
スクリーチは何処へ?
前作に★5をつけてしまったので、自ずと期待が高まってしまいました。 獣のような金切り声を発する犯人、そして連続殺人。 最初はワクワクしながら読んでいたのですが、中盤から後半にかけて、「なんじゃこりゃ…。」という思いで頭がいっぱいになり、結末に至っては、ガックリしてしまいました。 今回も高倉先生は登場しますが、そんなに露出は多くありませんでした。 ネタバレになるので書けませんが、何て言うか…。「ツメが甘いんじゃ!」というのが正直なところです。 でも、実際計画殺人なんていうものは、落とし穴満載なのかもしれませんね。 シミュレーション通りにはいかないものだなぁと思いました。最後の方はスクリーチ、全然関係なくなってました。あはは。
3投稿日: 2016.06.24
