
天使の屍
貫井徳郎
角川文庫
浅くて狭い世界 14歳
薬物を投与された状態で連続自殺が起こっていく。いじめなのか、他殺なのか。子供たちに聞いても謎は深まるばかり。 「今更聞いたってどうするんですか、死んでも知られたくないことだってあるんです。」 思い返すと自分にもそう言う時代があったんだと懐かしい。中学生と言う小学生から上がったばかりの中途半端な年齢で、小学生まで許されなかったことがだんだんと解放されて、社会の中へもがいていく。中には悪に手を染めたり誘われたり。それに気づかなかったのは親の責任なのか誰の責任なのかと自問自答しながらも息子の死について追っていく父親。そのもがいていく社会が親と同じ社会ではなく、あくまでも中学生の世界だった。
5投稿日: 2015.08.28封印再度 WHO INSIDE
森博嗣
講談社文庫
二人の関係が気になるところ
事件とは関係ないとこであの犀川先生が取り乱し、萌絵に全力アピールするとこがとてもわくわくした(笑)。 今回のトリックもなかなか高度な内容で理系ミステリー作家の真骨頂。しかし、これがミステリーか?としてはあれだけど、まあ、最後まで楽しく読了できました。 相手に伝える表現と言うか言葉のフワフワとしたミステリーも楽しめます。
3投稿日: 2015.08.15孤島パズル
有栖川有栖
創元推理文庫
「読者への挑戦」第2弾!
デビュー作の「月光ゲーム」から半年後に作られた学生有栖川シリーズの「読者への挑戦状」。 手がかりをもとに導き出される犯人像はどの時点で判明したのか。 物語が始まってすぐか、1/3を過ぎた頃か、江神部長と同じくラストのある出来事で犯人を知ったのか。パズルを解くような難解なトリックがあなたを待ち受ける。面白かったー。
1投稿日: 2015.08.08チルドレン
伊坂幸太郎
講談社文庫
伊坂幸太郎作品らしいテンポ
デビュー作「オーデュボンの祈り」から読み始めて6作品目。 時系列がバラバラの5つの短篇集を読み進めていく内に、ハッとするような驚きとぐっと来るなんとも言えない気持ちがこみ上げてくる。 今までとちょと違う伊坂太郎に出会えた気がした。
3投稿日: 2015.06.2264(ロクヨン)(下)
横山秀夫
文春文庫
これでドラマ版の3話、4話が観れる
いろいろ考えさせられる終わり方だった。救いはあったのだろうか。これ以上は言えない。 ますます横山秀夫のファンになった。
2投稿日: 2015.05.2964(ロクヨン)(上)
横山秀夫
文春文庫
下巻はどのような結末が待ってるのか
NHKのドラマもちょうど終わりました。ネタバレになるので全5話の内残り2話はまだ見てないです。 上巻読み終わっても追いついてないですね^^;。警察の警務部に異動してマスコミ対応に追われ、古巣の刑事部とは64事件でのある出来事で一発即発。 それが何なのか、どんだけ問題になるのか、それが警察部にとってどんな危機になるのか一切説明せずにどんどん追い込んでいく書き方は読んでてこっちまで緊張します。 さすが横山ワールド。
2投稿日: 2015.05.22動機
横山秀夫
文春文庫
D県警シリーズとしては二渡さんだけちょっと出てます
4つの短篇集。相変わらず人間の心理描写が素晴らしい。 人は些細な事で悩み、追い込まれ、どん底に転がっていく。 「密室の人」は朝起きたらどうなるんだろーってこっちまで心配した。
2投稿日: 2015.04.21切り裂きジャックの告白 刑事犬養隼人
中山七里
角川文庫
ips細胞が新時代の幕開けになることには興味が湧いた。
切り裂きジャックの連続猟奇的殺人と脳死問題とのシンクロは私にとってはどっちかをもっと強調してほしかったかなー。ドラマ化の前にと言うことで読んでみたけどちょっと期待しすぎた感があり。 脳死問題はもっと掘り下げた社会派小説として読みたいし、猟奇的殺人は極上のサスペンスとして読みたい。2時間のドラマ向けな感じがした。
2投稿日: 2015.04.09カラスの親指 by rule of CROW’s thumb
道尾秀介
講談社文庫
衝撃のラスト!
壮大なペテンに引っ掛けられます。すべての伏せんの回収もお見事でラストは文句なしです。映画化もされてるそうで、近々NHKで放送されるので楽しみです。
1投稿日: 2015.03.28詩的私的ジャック JACK THE POETICAL PRIVATE
森博嗣
講談社文庫
ラノベっぽい展開
今回も大学構内で起きた密室連続殺人です。犀川先生は出張中で萌絵の活躍?と言うより寂しそうな萌絵が多く描かれてます。当初5部作で終わらせる予定だったらしく萌絵の犀川先生への素直な気持ちやストレートなアプローチも今まで順を追って読んだ4作のなかでかなり積極的です。大学3年制ですもんね。
1投稿日: 2015.03.20