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じゃがいもさんのレビュー
いいね!された数12
  • 左手のための二重奏(2)

    左手のための二重奏(2)

    松岡健太

    少年マガジンエッジ

    熱血少年漫画

    ピアノ演奏を題材にした少々オカルトチックな基本的には熱血少年漫画である。漫画だからストーリー設定には少々無理なところがあるが、コンテストを描いたこの巻になって俄然 勢いを増してきた。絵柄はしっかりとしていてきれいなので安心して読み進めることができる。

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    投稿日: 2022.10.19
  • 流血女神伝 ~帝国の娘~(2)

    流血女神伝 ~帝国の娘~(2)

    須賀しのぶ,窪中章乃,船戸明里

    月刊サンデーGX

    次々と魅力的なキャラが

    原作通りに次々と魅力的なキャラが登場してくる。原作を先に読んでいるが、コミックのキャラクターが原作のイメージにぴったりなのでとても感心している。ヒロインの喜怒哀楽を端的に表している表情が素晴らしい。サルベーンの胡散臭さもよく描き出されている。

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    投稿日: 2022.09.25
  • 流血女神伝 ~帝国の娘~(3)

    流血女神伝 ~帝国の娘~(3)

    須賀しのぶ,窪中章乃,船戸明里

    月刊サンデーGX

    原作もコミカライズ版もとてもおすすめ

    少年漫画っぽいタッチであるが、絵がとても綺麗でしっかりしている。原作者須賀しのぶの初期の作品のコミカライズであるが、コミカライズにつきものの長台詞や長い説明文もなくオリジナルなコミック作品のようにすんなりと読める。原作もコミカライズ版もとてもおすすめである。

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    投稿日: 2022.09.25
  • 帝国の娘 下

    帝国の娘 下

    須賀しのぶ

    角川文庫

    健気なヒロイン

    作者須賀しのぶの描くヒロインには健気な印象を抱かせるヒロインが多いが、それの原型を見る想いである。真っすぐで健気なためやや深みや面白みにはかけるが、読んでいて応援したくなってしまう。コバルト文庫出身の女性作家というと他に藤本ひとみがいるが、二人共 わかりやすく読みやすい文章でしっかりした作品を書く という印象を持っている。

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    投稿日: 2022.09.25
  • 帝国の娘 上

    帝国の娘 上

    須賀しのぶ

    角川文庫

    ラノベでないファンタジー

    芙蓉千里や革命前夜で正統派作家の地位を確立した須賀しのぶのコバルト文庫時代の作品である。コバルト文庫だからあまり凝った構成ではなく読み易いが、浮ついたところは少なく、まともに正面からなんのケレン味もなく少女の奮闘と成長を描き出している。妙に入り組んだ小説を読んだあとこの作品を読むと、思わず「頑張れ」とヒロインを応援してしまう。

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    投稿日: 2022.09.25
  • 地球46億年 気候大変動 炭素循環で読み解く、地球気候の過去・現在・未来

    地球46億年 気候大変動 炭素循環で読み解く、地球気候の過去・現在・未来

    横山祐典

    ブルーバックス

    冷静な分析

    SDG'sやカーボンニュートラルなどが大きな声で叫ばれている世の中で、情緒的で都合の良いまたびきデータで話をしているケースが大半である。そのような中で本書は冷静な分析をしている点に好感が持てる。特に同位体元素による年代測定の開発の話はサスペンス調で興味をそそられた。過去の気温と二酸化炭素濃度のグラフのみを注視すると、二酸化炭素濃度の上昇は気温上昇の原因ではなく結果のようにも見えるがどうだろうか?

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    投稿日: 2022.09.25
  • マリアビートル

    マリアビートル

    伊坂幸太郎

    角川文庫

    新幹線の揺れ

    この作者らしい、時系列をあえて入り乱れさせた技巧的な構成と軽妙な会話がとても目立つ作品である。使いつくされた舞台であるが新幹線車内という舞台は緊張感を盛り上げるのに適している。同じ作者の「魔王」でも描かれていたが、面白半分に人の心理や行動を自在に操る人物の造形が大変に際立っている。特にこの作品では「中学生」という形を取っているので悪魔的で更に目立つ。あまりにも真に迫ってうまく描かれすぎているので、嫌悪感を催してしまうほどである。 ところで新幹線の揺れが大きな役割を果たしている。東北新幹線ってそんなに揺れたっけ?

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    投稿日: 2022.09.24
  • 海獣学者、クジラを解剖する。~海の哺乳類の死体が教えてくれること~

    海獣学者、クジラを解剖する。~海の哺乳類の死体が教えてくれること~

    田島 木綿子

    山と溪谷社

    楽しくも考えさせられる

    博物館員、海獣学者という全く馴染みのない分野の方が書いた著作であったが、ユーモアを含んだ書き方で大変に読みやすく、同時に勉強になった。海岸に打ち上げられたクジラの調査の苦労から始まって、沖縄のジュゴンの調査まで、楽しくも考えさせられる話ばかりであった。

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    投稿日: 2022.09.19
  • 雨やどり

    雨やどり

    半村良

    集英社文庫

    連作短編集

    昭和時代の酒場の情緒をしんみりしっとりと描き出した連作短編集である。マスターが主人公というよりは、狂言回し 語り部の役割をして各短編を巧みに繋いでゆく。読み終わるまで直木賞作品とは知らなかった。構成は巧みで雰囲気もいいが酒場そのものがあまり好きでないのでいまいちのめりこめなかった。

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    投稿日: 2022.09.18
  • 戦争の中国古代史

    戦争の中国古代史

    佐藤信弥

    講談社現代新書

    特に殷周の記述が魅力的

    この時代を扱った宮城谷昌光の各小説や司馬遼太郎の「項羽と劉邦」が好きなので、小説ではなく史実はどうなのかを知りたくて本書を読んでみた。新石器時代から夏 殷 西周時代の記述は、発掘物や甲骨文 金文の知見に元づた解説が多く大変に面白かった。しかし戦国時代以降は史記やその他の歴史書に基づく記述が大半で、宮城谷昌光や司馬遼太郎の小説の内容を再確認したにとどまってしまった。あとがきに著者は「殷周が専門」と書いてあったので、当然のことはと納得してしまった。

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    投稿日: 2022.09.18
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