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じゃがいもさんのレビュー
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  • 民主主義とは何か

    民主主義とは何か

    宇野重規

    講談社現代新書

    「民主主義」への信仰宣言

    著者自身がわざわざ懐疑的なことを書いてはいるが、民主主義」という宗教への信仰宣言と思えた。かつてキリスト教の宣教師が信じたように、世界のみんなが「民主主義」を信じ、「参加と責任」をはたせば世の中は良くなる、と信じている と読めてしまった。グローバリズムの進展に伴い、民主主義を信じていない人たちと共同体を作らざるを得なくなる場合、どのようにすればいいのだろうか?異なる教えを信ずる者同士なので、宗教戦争のようになってしまうのだろうか?世の中の人を幸せにするのが目的であって、「民主主義」はそれを実現する手段の一つであるはずなのだが。 IT化AI化などの技術進歩により民主主義に必須の中間層は痩せ細り、一握りのエリート層と多数の無用階級に分かれてしまうと言われている。パンとサーカスを求める多数の無用階級を幸せにするための政治体制は、はたしてどのようなものなのだろうか?

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    投稿日: 2023.04.02
  • 消された王権・物部氏の謎

    消された王権・物部氏の謎

    関裕二

    PHP文庫

    井沢元彦の「逆転の日本史」と同じ系統

    井沢元彦の「逆転の日本史」と同じ系統の本である。邪馬台国の2-3世紀から聖武天皇の8世紀までの長い期間の様々な話を取り上げている。題名にある物部氏の話はほとんど出てこない。どのテーマも話としては面白いが考古学としての物的証拠にかけるところが多いので、トンデモ本のそしりは免れないと感じた。

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    投稿日: 2023.03.27
  • 不道徳な経済学 転売屋は社会に役立つ

    不道徳な経済学 転売屋は社会に役立つ

    ウォルター ブロック,橘 玲

    ハヤカワ文庫NF

    人はみな生まれながらにして平等か?

    様々な刺激的論点からいわゆるリベラルっぽい常識的な価値判断に挑戦している。訳者の訳も単なる翻訳ではなく翻案or超訳というべきレベルのものである。各種論点の中では、これは駄目だろう と思われるものも数多くある。麻薬はその典型例の一つである。逆に真剣に考えさせられるものもある。開発途上国へ対する援助や、国内におけるいわゆる数々の福祉政策である。根本的な課題として「人はみな生まれながらにして平等か?」を真剣に考えなくてはいけないと感じた。

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    投稿日: 2023.03.25
  • ミワさんなりすます(4)

    ミワさんなりすます(4)

    青木U平

    ビッグオリジナル

    ぎこちない所が良いのかな

    なりすましがバレないかいつもドキドキしていて、いろいろなことがぎこちないヒロインである。まあそこのところがこの作品の味でもあろうとは思うが。絵は相変わらずとても綺麗で女性たちは美人に描き出されている。しかし男性と比べて女性たちは個性に乏しく、うっかりすると混同しそうになる。

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    投稿日: 2023.03.24
  • ミワさんなりすます(5)

    ミワさんなりすます(5)

    青木U平

    ビッグオリジナル

    ミワさんのプラベートなところが

    前巻まではミワさんのプラベートなところが殆どなく、八海斗の関わり合いがメインだったが、この巻になってモラハラ元彼などが出てきて色々と賑やかになってきた。もっともあまりしっくりと来ないストーリー展開ではあるが、まあ変化を出すとしたらこのような感じになるのかな。本人の美羽さんがキーを握っている感じ。

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    投稿日: 2023.03.24
  • 半席(新潮文庫)

    半席(新潮文庫)

    青山文平

    新潮文庫

    連作短編集

    6篇からなる連作短編集である。まず1⃣篇づつ文芸雑誌か何かに発表されたものを、後日まとめて文庫本化したものなのだろうか? 半積とは とか 主人公の生い立ちや目標に関して、各編ごとに繰り返し説明があってうっとおしく感じられた。とはいうもののストーリーの出来や語り口はなかなかのものである。特に3篇目の「六代目..」が出色出来だと感じた。

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    投稿日: 2023.03.23
  • イノサン 9

    イノサン 9

    坂本眞一

    週刊ヤングジャンプ

    無理矢理の中締め

    フランス革命を中心としたストーリーの展開から見るとまだ全く途中であるが、作者がどうにも行き詰まったみたいで、無理やり一旦終了に持ち込んだ感じである。後半の巻でほぼ主役を奪い取った感じのマリーの言動がそしてビジュアルがやはり目をひく。

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    投稿日: 2023.03.23
  • イノサン 8

    イノサン 8

    坂本眞一

    週刊ヤングジャンプ

    力が落ちている

    前巻あたりから目立って力が落ちてきている。絵の華麗さは相変わらずなのだが、ストーリー展開が単なるうちわ物になってしまっていて、初期の巻に見られたような死刑執行人の心情に深く踏み入るようなものがまったく見られなくなった。ひたすら絵だけになってしまっている。

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    投稿日: 2023.03.23
  • イノサン 7

    イノサン 7

    坂本眞一

    週刊ヤングジャンプ

    宝塚

    宝塚風のミュージカルが登場してくるのにはやや愕然とした。絵柄はあいも変わらず豪壮華麗であるが、ストーリー展開がやや遅めかな。後のオルレアン公の悪役ぶりがなかなかに印象に残る。後のルイ16世のキャラクター造型も意外性があってこれまた良い。テンポがもう少し良ければ。

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    投稿日: 2023.03.23
  • イノサン 6

    イノサン 6

    坂本眞一

    週刊ヤングジャンプ

    妹マリーの巻

    妹マリーが主役となってその存在感をアピールするの巻である。兄シャルルが成長しやや当たり前の人になりかかっているところなので、宝塚風の妹マリーがなおさら引き立っている。次巻以降も、フランス革命時の有名登場人物が次々と出てきそうなのでとても楽しみである。

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    投稿日: 2023.03.23
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