
このライトノベルがすごい! 2024
『このライトノベルがすごい!』編集部
宝島社
「本好きの下剋上」完結目前大特集
昨年に殿堂入りした「本好きの下剋上」本編が12/9発売の次巻で完結するにあたり、これまでの流れと今後の展開が詳しく載っています。特に香月美夜先生のインタビューがとても面白い。印刷書籍では巻頭にあったピンナップは、電子版では巻末にあります。
0投稿日: 2023.12.01本好きの下剋上ふぁんぶっく8
香月美夜,椎名優,鈴華,波野涼,勝木光,椎名優
TOブックス
大部のQ&Aはじっくり読みましょう
側近の勢揃い内輪話SSや、各コミカライズの番外編、ドラマCD9のアフレコレポート漫画など新たなコンテンツ目白押しで楽しめました。特に鈴華さんの、第二部コミカライズではネタバレで描けない裏話が最高。また、アレキサンドリアの地図を見ると大領地を実感できます。
0投稿日: 2023.11.101100日間の葛藤 新型コロナ・パンデミック、専門家たちの記録
尾身 茂
日経BP
矢面に立つべきは尾身さんたちで無かったはず
初っ端から専門家組織の独立性が無いことの問題を見せつけられる。その後も会議さえ開催できないことなどから、岩田健太郎さんらが早くから提言されていた「CDC相当の組織」の価値も浮き彫りになる(米国CDCが理想形ではない)。その制約の中で著者らが精一杯されたのだけれど、根本的な食い違いとリスコミの失敗が最後まで尾を引いたのが悔やまれる。そして、うまく矢面から逃げきった政府がまともに総括しないのも見えてしまうのが辛い。
1投稿日: 2023.11.08免疫学者が語る パンデミックの「終わり」と、これからの世界
小野昌弘
筑摩書房
1年前の本だが、全く古くなっていない
コロナ禍が生んだ分断を具体的で様々な「わたし」を照らし出すことによって落ち着かせ、免疫学の知見を背景にパンデミックの様相を丁寧に解き明かして現状と今後を語っていく。記憶細胞とワクチンの仕組みについての解説がとても良かった。今後も流行は無くならないが、手に入れた知見と道具を使いこなし備えれば医療逼迫を抑えパンデミックを飼い慣らせる社会へ向かえる。それには特に保健当局のモニタリングと準備が必要だと説く。しかし、そこに大きな問題があったのが日本だと思うので、少々つらい思いも残る。
0投稿日: 2023.11.04鵺の政権 ドキュメント岸田官邸620日
朝日新聞政治部
朝日新書
状況追従主義の実態を活写
岸田政権の動向を追って報道するだけでは取りこぼすものが多いと感じた記者らの反省から生まれた1冊。妖怪「鵺」に喩えたのはメディアや野党でなく自民党の幹部だという。 政策の拘りのなさや独断専行の数々や人事の迷走etc.から国政を勘でやっているように私は感じていたが、近くで取材していてもそうらしい。そして肝心な勘も悪いことが支持率にも現れていると思う。後半の識者3氏インタビューは危機対応への不安で一致。読み進めるほどにやるせなさの積もる本でした。
0投稿日: 2023.10.31月刊星ナビ 2023年11月号
星ナビ編集部
星ナビ
祝☆プラネタリウム100年
なんと、ツァイスⅠ型が修復され動作している! その記事を感激して読みました。 試し読みでもカラーで写真が見られます。
0投稿日: 2023.10.21腸よ鼻よ 10
島袋全優
KADOKAWA
完結できたことが何重にも嬉しい作品
沖縄を出て(姉と)自立し始めるまでが前巻。もういい加減「健康体」だよねと思いきや、本作の連載を呪うような出来事が次々とマンガみたいに起こりつつ(GANMA!リアタイはハラハラでした)、単行本化→連載完遂して大団円。 おまけで「その後の全優」が語られ、楽しそうだけど無理しないでと思う一方、青春を謳歌してほしい。 素晴らしい作品でした。
0投稿日: 2023.09.22おいしいベランダ。 亜潟家のポートレート
竹岡葉月,おかざきおか
富士見L文庫
読み終えて、サブタイトルを見て泣きそうです
シリーズが10巻で終了したあと、番外編の第2弾。前は書籍特典メインのSS集でしたが、今回は「その後」の書き下ろしでした。 表紙から既に幸せが伝わってきますが、あの2人にお子さんが産まれます。出産準備や保活、そして新生活のはじまりをしみじみと楽しみました。チリトマの自作にチャレンジしたくなってきて、どうしよう。
0投稿日: 2023.09.12もっともわかりやすいラグビー戦術入門ガイド
井上正幸
KANZEN
ワールドカップ観戦にちょうどいいテキスト
スクラムやラインアウトは攻撃側が有利である理由など基本がしっかり書かれていて、そこからの攻防をあれこれと考えるヒントが満載で楽しい。また、50/22やゴールラインドロップアウトといった新ルールの意味が、プレイスタイルの変化の中へ位置付けられて理解が深まりました。 後半はRWC2019の各国戦術振り返りから最近の動向で、RWC2023のゲーム前に読み直すと良さそう。各インタビューも楽しかったです。
0投稿日: 2023.09.02アレックスと私
アイリーン M ペパーバーグ,佐柳 信男
ハヤカワ文庫NF
西洋の人間特権性信念との正面衝突が生々しい
山極寿一・鈴木俊貴共著「動物たちは何をしゃべっているのか?」などで絶賛の1冊で、bird brain(まんま鳥頭)の概念を変えた1羽のヨウムと研究者の物語。ベビーブーマー世代の女性フロンティア研究者が様々な障害を乗り越えたタフさと、Avian Learning EXperimentの素晴らしい達成に感服した。彼が退屈している時の応答が最高でした。
0投稿日: 2023.09.01