
DクラッカーズVI 王国―the limited world―(富士見ファンタジア文庫)
あざの耕平,村崎久都
富士見ファンタジア文庫
前半のクライマックス
のようです。ファーストセル達の設定も、かれらとの戦闘もすごい迫力でした。バトルとしては甲斐が一番迫力有りました。この辺の、活躍するのが主人公だけでは無い群像劇になっているのは、著者の特徴でしょうか もう終わりかと思うような迫力のバトルの後に、また同じくらいの分量のシリーズが残されるのも作者の特徴かな。 本巻で、カプセルにまつわる秘密や、景と梓と女王の関係なども全部明かされました。とにかくヘビー級の当シリーズですが、後半戦も頑張って読みたい気分になります
0投稿日: 2015.01.03
吉原夜伽帳-鬼の見た夢-
ミズサワヒロ,カズアキ
ルルル文庫
花魁の悲しい運命がよく書けてます
デビュー作みたいです。商業作家になった後はよほど大御所にしか出来ないようなチャレンジがなされています。遊女なんて本当はラノベになんかなりようがないんですが、当時の生活習慣や彼女たちの心情を重くなりすぎないようにしながら、しっかり書き込んであります。ラノベにおける売春婦なんて、オカマの店主にコミックレリーフさせるくらいが関の山ですが、というか、やっぱり少年少女向けのお話でそういうのをモロに取り上げるべきじゃ無いと思うんですね。やりたきゃ、一般小説で好きなだけやればいいわけだし。という、微妙なラインを狙ってきちんと着地させてます。 全体的には鬼に取り憑かれて起こった殺人事件を解決するミステリーになっています。トリックとかが使われてるわけじゃ無いですが、なかなか楽しめました。 主人公の鬼設定は回収されずに終わってしまいました。一般小説で続きを出せたら描かれるかも知れませんけれどね
0投稿日: 2015.01.03
ペイルライダー
江波光則,しばの番茶
ガガガ文庫
異常者を描きます
青春破壊小説とはなるほど言い得て妙ですね。 妙なクラスに、壊れ気味な少年がやってくる話です。「ストレンジボイス」「パニッシュメント」「ペイルライダー」は学園三部作と呼ばれてるんだそうです。自分は、今のところ「ストレンジボイス」と「ペイルライダー」を読んでますが、なるほど同一の主題であると思います。学園が舞台で、学校生活の歪みが材料で、テーマは壊れた人間です。 本作は、醜男で人格破綻者の主人公の行動が描かれます。んで、やっぱり面白いですねえ。カラっとしてるんですよ、暴力が。 二作を比べると、どちらかというと、ストレンジボイスの方が完成度が高いかなと思います。ペイルライダーの方がストーリーは素直で読みやすいんですが、享一の異常性、すなわち人間関係破壊能力の見せ方が不十分のように思います。あと、メインキャラクターのキーとなる行動が二冊でだぶるのが惜しいです。 でも、初めての読後感を味わえるので、とりあえず二冊読んどけっていう感想です。次はパニッシュメントを読もう
0投稿日: 2015.01.03
ストレンジボイス(イラスト簡略版)
江波光則,李玖
ガガガ文庫
不思議な小説です
一応、イジメを題材にしてるんですが、いじめている方を憎む気持ちや、虐められている方に感情移入してしまって身を切られるような気持ちを味わう、といった感じがありません。悪漢小説をよんでいるのに近いでしょうか。 描かれている暴力は相当なもので、迫力はすごいです。 一番描かれている日々希の異常性にはビックリだし、ほとんど登場しないのに遼介の存在感もすごい。そして、地味な語り部みたいな役割だったはずなのに、徐々に正体が露わになって最後にとんでもない決断をする水葉もおかしい。 ストーリーも、最後のあたりが驚きの展開でラストシーンまで一気に読めます どう評価していいのかよく分からないけど、とにかく引き込まれる小説です。全体的にもうちょっと追い込めるんじゃないかと思うので星4としますが、これは一般小説読みに進めたい
0投稿日: 2015.01.03
異世界出戻り奮闘記 1 ~巫女だとバレずに帰ります!~
秋月アスカ,はたけみち
アリアンローズ
軽いノリのコメディです
頭を使わなくて済むコメディが読みたくて買いました。読みやすいし、シチュエーションもちょっと凝っています。楽しいですね。陰謀もほどよい感じでスパイス的にピリっときいています。 パートナーのノエルはあまり顔を出しませんが、イケメンな感じが伝わってきますね。
0投稿日: 2015.01.03
転生したらスライムだった件3
伏瀬,みっつばー
GCノベルズ
ミリムがいいです
リムルが現代人としての知識をフル活用して、俺TUEE的に町を支配してゆきます。そこに、魔王達が絡み始めるという巻です。ミリムがいいキャラです。他の魔王もなかなか。バトルの方は今ひとつかな。なかなか工夫してるんですけど、一巻の主人公がスライムというインパクト、二巻のオークロードに比べると凄く落ちます。 ところで、本巻はボリュームがかなりあります。自分の端末上でのページ数では、薄めのラノベなら二倍、厚めのラノベでも1.5倍くらいあります。この読み応えなら1000円というラノベにしては高めの価格にもなっとくです 迷いますが星は3とします
1投稿日: 2015.01.02
学戦都市アスタリスク 07. 祭華繚乱
三屋咲ゆう,okiura
MF文庫J
二巻続けて状況説明でした
クローディアやシルビアの事情が語られます。その他裏設定も沢山。設定書を読んでいる気分でした
2投稿日: 2015.01.02
灼眼のシャナXI
高橋弥七郎,いとうのいぢ
電撃文庫
ラブコメ巻です
シャナが悠二への恋心に目覚めてゆくという話です。そこに激しい戦いの予兆が挟まれています。うーん、バトルや世界観は死ぬほど面白いんですけどねえ。しかし、悠二はこれ、御崎市に留まってたら、市民人員トーチになっちゃうんじゃないかなあ
0投稿日: 2015.01.02
狼と香辛料VI
支倉凍砂,文倉十
電撃文庫
つなぎのラブコメ巻ですが
もう終了したシリーズですが、続きを読んでみました。これまで、旅を続け、起きるイベントをこなし、なんとなく永遠に続く旅路のような気分でしたが、前巻のラストで旅の終わりが示されました。本巻ではこれまでとちょっと違って、ホロ大暴れで金儲けどっかーんっていうノリではありません。なんかつまらんなーと思ったら、ラブコメなんですな。ロレンスが小悪魔的なホロに翻弄されてます。金の事にはとても頭の回るロレンスが、女心にはサッパリというのが描写されています。 それから、道中に大きな変化があります。奇天烈なアイデアという訳では無いですが、この手のラノベとしてはなかなかチャレンジングです。いっそ手足が切れたり、片目を失明したりとかの方がよほどありがちではないでしょうか。とはいえ、風景や旅の人間模様を丁寧に書き込んであるので変な感じではありません。 そういうことで、つなぎ的な巻で地味ですが、作家として挑戦があり、しかもうまく構成されていて楽しめました。ラブコメ好きには特にオススメではないでしょうか。ホロはやっぱり可愛いですね
4投稿日: 2015.01.02
覇剣の皇姫アルティーナVII 電子DX版
むらさきゆきや,himesuz
ファミ通文庫
これでハイブリタニア戦役は一区切りなのかな
とてもスリリングで一気に読み終わってしまいました。本巻の戦いは補給部隊をたたくというものですが、敵の傭兵王が強いです。おなじみのレジスの奇策は予想しがたいものでとても楽しめましたし、でも、それに対応してくる傭兵王もすごい。息詰まる合戦絵巻と申せましょう。前回の戦いではやられちゃったアルティーナにも見せ場があります。 本巻でハイブリタニア戦役が一区切りと思いますが、オズワルドとの正面対決はまだですし、ハイブリタニアとの戦争は序盤戦が終了しただけという感じです。先が楽しみ。 それから、ラトレイユも毒で失明しかけてたり、最後で凄い行動に出たり、キャラが立ってきました。 7巻になっても勢いが衰えませんね。面白かったです
1投稿日: 2014.12.14
