teteさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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宝石の国(1)
市川春子 / アフタヌーン
はじめ顔の見分けが付かなかったけど、読みなれてくると手放せない
6
特殊な体、長久の命、忘却する記憶。
単語だけ言うと、吸血鬼ものっぽい要素なのです。
古今東西、こういうものは。
体の異常性と心の未練を描き、どすグロイ劇になることが多かったのです。
ところが宝石。…
このテイストが、特別です。嗜好品なのです。 続きを読む投稿日:2014.01.30
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ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか1巻
大森藤ノ, ヤスダスズヒト, 九二枝 / ヤングガンガン
独特の、心地いい熱さ
4
漫画として、文字数はちょっと大目だけど、絵がとても綺麗。キャラ立ちは弱いかもだけど、女の子可愛い。
白痴キャラがいない。モブがちゃんと話せる。まんべんなくヒロインクラスのキャラに役割がある。
ストー…リーテリングが、同じハーレムラノベ群と一味違います。
ただの熱血ではなく、各キャラが考え、動いた結果が物語を進めていくのが、気持ちよかったです。 続きを読む投稿日:2014.05.14
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春にして君を離れ
アガサ・クリスティー, 中村妙子 / クリスティー文庫
地方の老婦人の物語
4
錆付くよりは擦り切れる方が良い。イギリスのことわざです。
まさにそんな風に、万事取り仕切って生きてきた老婦人が、異国の一人旅の中で自分を省みてしまうお話。
あの時、夫は本当は何を想っていたのか、子供は…何を考えていたのか・・・など。
婦人の焦りも含めて、読みやすいし、ああなるほどと思えるところが多く、実りある本でした。
読み終わった感想は、本当に子供の思考ルーチンが親にそっくりです。
子供についての記述を見ていると、何が老夫婦の愛を強くしたのかなんて、ため息なしには考えることもできません。
次女の、家に連れてこないと男の良し悪しもわからないという下りは、
現代の地方って呼ばれるものずばりこれだな、とか思いました。 続きを読む投稿日:2014.04.15
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のうりん1巻
白鳥士郎, 亜桜まる, 松浦はこ, 切符 / ヤングガンガン
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冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム 1巻
丸戸史明, 武者サブ, 深崎暮人 / 月刊ビッグガンガン
コミカライズされた三作で、このタイトルが一番好き
3
冴えない彼女の育てかた、はラノベ原作で、コミカライズは三作。
テンプレが無く、キャラが立っていない同級生がヒロインの、
①冴えない彼女の育てかた
つんつんお姉さんがヒロインの、
②冴えない彼女の育て…かた 恋するメトロノーム
幼馴染金髪ツインテツンデレがヒロインの、
③冴えない彼女の育てかた ~egoistic‐lily~
①~③に共通するのは、人の『願い』のお話ということ。
テンプレ設定なし、テンプレイベントを起こさない、
ラノベにあるまじきヒロインをメインに据えた①。
で、②、③はサブヒロインのお話。
キャラ同士の立ち位置、それぞれのプライド。
絶妙な会話文で表現しています。
物語の中で、願いを題材にしたものは、それこそ、星の数ほど。
たとえば、願いは星で表現されます。
占星術があったので、星は未来の暗示。
星を見に行こう、という台詞があったら、
未来でも一緒にいれたらいいね、という意味。
星の多さ、明るさ、距離は多種多様に解釈されて、
願う人の多さや、手の届かない願いの表現として使われます。
王道、物語のテンプレです。
それでこの、冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム という漫画。
3巻の「あの時沙由佳にあったのは ただ諦めの気持ち?」からの会話が、
私に刺さりました。
物語のテンプレを超えようとしている、
その勇気、熱いのです。 続きを読む投稿日:2015.01.21
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成恵の世界(1)
丸川トモヒロ / 月刊少年エース
作者のSF造詣が半端なく、いっそ清々しい領域
3
SF冬の時代に、SF漫画を描き続けた、SF愛にあふれた漫画です。
とっつきにくいところは無く(最終巻付近はバリバリのSFでしたが)、楽しいSFラブコメ。
最終巻まで、好きでした。投稿日:2013.12.29