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総合評価

458件)
3.9
148
130
111
23
6
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上巻よりも展開がないからか読むのに苦労した。ピョコルン、ウエガイコク、シタガイコク、優秀なDNAを持つけど昔は差別されてた人とか、今現実で起きてる、起こりそうな問題をちょっと可愛い言葉で包んでるけど、実際やばいこと起きてるよな、と考えさせられるものだった。考えさせられる視座を与えつつストーリーとして面白いみたいなものが欲しかったが、自分が意識しすぎたせいかストーリーの面白みが上よりも薄れた。人生につかれた先にある自殺みたいなものとして儀式があるのかもしれないが、ピョコルンになりたい動機だけが最後までわからなかった。なぜみんなピョコルンになりたがるのだろう。

    0
    投稿日: 2026.01.04
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    ディストピアSF。 善悪って何か?汚い感情を恐れるあまりみんな同じ感情で本当にいいのか?人間らしさって何か?合理性ばかり追及していて良いのか?といったことを考えさせられる小説だった。 自分を持たない主人公空子の異常な分析眼を通して、人間社会に存在する差別や利己性、自己は誰かのトレースで作られているに過ぎないこと、社会への迎合、嘘等がありありと描き出されている。自分もしてしまっていないかとぎくっとさせられるような分析もあった。 妊娠出産性欲処理家事等が「便利な機械・下の人間のやること」「みんながやりたくないこと」としておそらくあえて極端に描かれているが、(この小説で書かれているような感情を向けられていたら嫌だけど)それは必ずしもそうでもないのではとも思った。(そう思いたくなった?)

    1
    投稿日: 2026.01.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    村田沙耶香作品の中でも、最も静かで、最もグロテスクな一冊だと感じた。 舞台は、差別や暴力が排除されたとされる「クリーン」な未来社会。しかし読み進めるうちに、その清廉潔白さが実はとてつもない欺瞞の上に成り立っていることに気づかされる。 ​特に戦慄したのは、この世界における「女性の役割」の扱いだ。 表向き、女性は産む苦しみや性的な役割から解放されている。しかし、それは男性優位社会が反省したからではなく、「ピョコルン」という別の生き物に、かつての男尊女卑的な欲望(性欲処理、家事労働、生殖)をすべてアウトソーシングしたに過ぎないからだ。 「人間には人権があるから殴ってはいけないが、製造された生物なら愛でるも犯すも自由」。この構造は、現代社会が抱える「見たくないものを不可視化して成り立つ平和」の究極系であり、洗練されたミソジニー(女性蔑視)の最終形態と言えるだろう。 ​主人公・空子が最後に選んだ道は、一見すると破滅に見える。だが、自分の「記憶(=個としての歴史)」を差し出し、思考停止した愛玩動物へと堕ちるその姿は、ある種の「悟り」のようにも映った。 自我という幻想にしがみつき、複雑怪奇な社会で摩耗するくらいなら、いっそ人間を辞めてしまったほうが幸福なのではないか。 読後、自分の生きている現実世界の床が抜けたような感覚に陥る。傑作。

    1
    投稿日: 2026.01.04
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    下巻ついに読破 上巻の勢いは下巻で止まった気がする。 実際の世界と違う部分がありつつも、現実と似た部分が多くありすぎて気持ち悪かった。

    0
    投稿日: 2026.01.03
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    上下巻まとめての感想。 とにかく…圧倒された。 まず、第一印象は、キモチワルイ。どうしてこんな胸くそ悪い話を書けるのか。人の心の気持ち悪さを淡々と語る話。その中でピョコルンという、何か違和感のある存在。ラロロリンDNAって何?とか思いつつ、ホラー?と読み進めていたのだけど、徐々に違和感が拡大。気がつくと、この人はSF作家なのか?という思いから逃れられない。 気持ちの良い読書体験からはほど遠いのに、何でこんなに心を動かされるのか。 怖いもの見たさ。もう、村田沙耶香から逃げられない気がしてきた。

    1
    投稿日: 2026.01.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    toi booksで購入。 ものすごかった。SFチックな世界を描きながら、怖いくらいに今の社会の雰囲気がありありと描かれていて恐ろしい。それは言わない約束、気づいてないふりしてやり過ごすことになっていることを全部剥ぎ取って、顔を両手で掴まれ「こうですよね。私たちの住む世界ってこうなっていますよね」と無理矢理に直視させられる感覚の読書だった。 この社会はそれぞれの存在に対して、一定の果たすべき役割や振る舞い、感じ方を受け入れさせようとする圧力に溢れている。そこから外れてしまったら、はぶられてしまったらサバイブできない、と感じる生きづらさ。 中心的には女性の生きづらさ、息苦しさ、が描かれているけれど、母と娘の関係性や、専業主婦と働く夫との間にある心理、ピョコルンという高い家政婦兼性欲処理、子産み専業のいきものを抱えることになった主人公の中に、反転した元夫の明夫の視線が生まれるところなど、本当に切れ味がすごくて、誰1人、どんな属性の人が読んでも安全地帯からぬくぬくと読めない構成になっている。 難しい言葉は何一つ出てこないのだけれど、つき詰めれば資本主義が人間をどう扱うのか、についての容赦のない批評として読める内容だ。 家父長制を疑いもしない右派の思想ではもちろんのこと、リベラルの思想家たちの理想だけを語るお行儀の良い議論では到底辿り着けない人間の暗さについてのリアルな思索で、自分の加虐性だとか、今の制度のもとで正論を吐く無責任さや汚さみたいなものに向き合わされる。 私たちの誰もがピョコルン的な存在に直接、間接に何かを押し付けているのではないか。物言わぬピョコルンになすりつけて、罪の意識を背負うことすら放棄をして。 主人公空子は属するコミュニティや状況によって、どんどんとサバイバルをかけて自分のアウトプット法を変えていく。自分の気持ちよりも周りの期待と雰囲気を優先しなさいという教義に過適応してしまった、空っぽな人間。 「我慢をしろ」「不満を言うな」「いつも笑って機嫌良く」「「社会の通念に合わせろ」「生まれついたジェンダーに求められる生き方を受け入れろ」という雰囲気がテレビにも家庭にも学校にも溢れているのだから仕方がないと思う。 こういう作用の仕方を見ると、平野啓一郎が提唱している「分人主義」の思考など、結局は押し付けられるものが少ないポジションの人間から見た表面的な風景であって、社会の中にはそんな都合の良い分析だけで割り切れないサバイバルをかけた空気の読み方、自分の出し方をしてしまう存在もあるな、などと考えた。 ジェンダー、性差別、人種差別、経済格差、グローバルノースとサウス、技術の倫理、いろいろな読み方ができる本書、翻訳されたらすごいことになるのではないかと思う。 国際ブッカー賞もあるかもしれないし、テーマの時代性や、真正面から挑んでいるところを考えたら、村上春樹よりも村田紗耶香の方がノーベル文学賞に近いと個人的には思ってしまう。ただ、ここまでぶっ飛んだパンクな内容がどこまで受け入れられるか、、とも思う。

    3
    投稿日: 2026.01.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上巻の最後に世界が再生されて クリーンな世界になったと思ったら、 汚い感情を知らない世代のキャラクターが 少数派の汚い感情の人間に性的な目で見られる場面が出てきて、性被害の事が分からずに自分を責めるのはとても恐ろしい事だと感じました…

    1
    投稿日: 2026.01.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    色々と抉られる言葉が多かった ほんと疲れた 呼応はこの本の中だけの話じゃ無い 色んな人の要素をちょっとずつ貰いつつも、 それが良いか悪いかの判断を丁寧にやって、 自分の芯を崩さないようにしたいと決意した 2026元日 人は自分の鏡

    1
    投稿日: 2026.01.01
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    村田酔いという感じで、疲労感がすごい。上よりもスピード感が落ちました。ラロロリンとピョコルンがずっと理解できないまま、他の登場人物も何かと関係性が理解できないまま読み進めていき、理解できないまま終わりました。チーン。まだ私には理解できない領域の、初めての村田沙耶香さんでした。

    1
    投稿日: 2025.12.31
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    へんちくりんな話だった 主人公のこと「これ人なのか?」 って何回か疑っちゃった 自分勝手で優しさの感じられない 不気味な生き物だった いろいろ不愉快だったし んなわけあるかがいっぱいだったし 「そうは思わん」って思ってばっかだった なかなかの世界観だったので 好きな人は好きなのかも 個人的には気持ち悪かった 上巻は星3つだけど トータルでは星2つ

    1
    投稿日: 2025.12.31
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    ピョコルンもダロロリン人も、存在しないものでありながら存在する概念であるように感じた。可愛さも賢さも現代では「特権」だと思うが、それを消費するような時代がもし来るのなら、この小説は大いに参考になると思う。 この作品で良かったのは、主人公が他者の気持ちを読めるぶん、だいぶん大人な判断を重ねていたことだったと思う。気が滅入るような世界観でも、主人公の判断には信頼を持てた。 世界がレイヤー状に分かれていた上巻から時が進み、価値観が画一化されていく世界の話。空っぽであったはずの主人公に「デフォルト」の人格が出来始めて、各世界の人格が自己主張として時折顔を見せる。どこか侮蔑していたはずの各世界の人格に気づいたら取り込まれている感じがリアルだったが、それすら本人が自覚していたのは良かった。

    1
    投稿日: 2025.12.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上巻で終わりで、下巻は続編でよかったのでは?と思うほど濃厚で強烈だった。最近も"呼応とトレース"を上手くやってるつもりの人と対峙したので、すごくリアルに消化できた。その人のこと、気持ち悪いなーと思ったのだけど、如月さんに言わせれば「もっと上手くやればいいのに」になるんだろうな。 誰もが環境に応じた自分を演じてる部分はあると思う。それを自覚してしまった時の虚しさや心の隙間を押し広げられたような気持ちになる。それってなんでだろう?"本当の自分"ってなんだろう?なんか哲学にも似た問いかけで、心に隙間風がビュービュー吹いて、頭がチカチカするw それと、犯罪加害者には被害者の"記憶のワクチン"を打てればいいなと思った。いじめも、性犯罪も。恐怖や痛みを分からせられたらいいのにね、すごく良いアイディアだわと考えるわたしは、世界③の住人?

    2
    投稿日: 2025.12.30
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    下巻 中年の空子。すごいとこまで行っちゃったな。 格差とか性差とか。たしかに100年前の人から見たら今の世の中めちゃくちゃグロいよな。

    2
    投稿日: 2025.12.30
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    自分の意見が空っぽになるとき、空気を読んで他人に合わせているうちにどの自分までが本当に自分の思ったことなのかわからなくなるとき…他にもいろいろこういう気持ちって実はなるときがあるなという気持ちをたくさんとらえており、時に心をえぐられるような感覚になりながら読み切った。満足感もあるが、疲れた(いい意味で)。 私たちは考えることに疲れてつい簡単に思考を他人に委ねてしまうときがあるが、考えることが人間を人間たらしめているのかな、と思わされた。

    2
    投稿日: 2025.12.28
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    村田沙耶香節すげ〜〜としか言えない自分が本当に情けない、、死んだ後にピョコルンに再生されることは廃棄されるよりも死に近いのか??いくら可愛いと言われても利用されるピョコルンになりたくないけどな私なら。こんなに気持ち悪い世界なら再生とかされずにさっさと葬られたいです。

    12
    投稿日: 2025.12.28
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    私の今年のベスト本 もう何ヶ月も前に読み終わっていたのだけれど、何を書いたらいいか悩んでいる間に年末に…… 読んでから、とんでもない名作を読んでしまった!という気持ちと、私は何を読まされていたんだ?という気持ちがずっと心の端にある

    27
    投稿日: 2025.12.27
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    作者の初めは歩調をあわせて隣を歩いているのに突然駆け出し、容赦無く置いて行かれて途方にくれた頃に気づけば何事もなかったように再び横を並走している作風が何とも言い難い。

    3
    投稿日: 2025.12.26
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    多分私より読書家の方たちは、私みたいな率直な感想よりも、物語を通して得られた知見のような部分がもっと鮮明に見えるのだろうけど、、 「知能が低いって、すごく便利な言い訳」 これ、上の感想、まんまやない?と今感想書きながら思いました。分からないことを理由に、考えることから逃げず謙虚な姿勢を持ちたいところです。 この世界99は、昭和の世界観のまま、ピョコルンが登場したことによって、ピョコルンになんでもかんでもやらせようとする亭主関白な価値観が蔓延ってる、やっぱりそれってかなりしんどいなぁ。女性しか出産できないけど、令和は共働き・男性も家事育児は一緒にやっていこうという時代。ちょっとフェミニスト?っぽいと思ったら過去そういう本を書かれているようですね、、生きていくってそれだけで大変だよなぁ。 上下巻を通して、この「クリーンな世界」や「性格を使い分ける」のような部分、私が肌で感じる部分が大きかったなと思いました。 ラストスパートは想像するだけでグロテスクでウッッッとなりながら読みました、、、ですが、完読できよかったです。

    15
    投稿日: 2025.12.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あれ。 こういう終わりなのね。 わたしたちはどの世界で生きているんだろ。 ぴょこるんって、影のない世界みたいなのかな? 苦しくても辛くても人間でいたいかな?

    3
    投稿日: 2025.12.21
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    感想、いろいろありすぎて、何をどう書いていいのやら…。 上巻では被害者の立場からの描写だったけど、下巻では同じ人が加害者になりうるという危うさが怖かった。 ラストはある意味では安楽死?でも生まれ変わるんだから、ちょっと違うか。人間の死の選び方としては、羨ましいような気もするけど、ピョコルンになりたくはないなぁ。 なんとも心がザワザワさせられる作品でした。

    9
    投稿日: 2025.12.21
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    読み終わった…。個人的には、白藤さんが不器用でもしんどくても最後まで生きていてくれて、何か救われた感じがしました。

    4
    投稿日: 2025.12.20
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    上巻では白藤さんだけがまともに見えていたが、周りが変わるとこんなに異質に見えるようになるんだな 空子は性格がないからか、本作の中で一番世界を客観的に見えている様に思った 「他人のかわいそう」は娯楽ってのは確かに分かる部分はある

    2
    投稿日: 2025.12.20
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    性処理、妊娠、家事、介護、すべてをピョコルンに任せて捨てられるようになった、「クリーン」になりつつある世界。 すっかり世界に染まり始めた40代の空子が、ピョコルンで性処理をするために動画をあさるシーン。今まで性欲を押し付けられて消費される側だった人間が、ピョコルンに性処理をさせようとしている、消費しようとしている、「発情させやがって」とピョコルンに対して苛立つ。意味わからない怖いシーンだけど、これが現代では例えばAV女優男優や、例えば消費されてる人間に投げかけられてる感情なのか、と。 「ピョコルン」を通して、自分たち人間がしている行為を見せつけられてる感じがする。 全然関係ないないんやけど、この前久しぶりに会った仕事関係の親しさ度数100中の10くらいの人に「元気で頑張ってますかー?」って軽い挨拶質問したら「全然元気じゃないです!」って返ってきて、「ええーなんで?」てリアクションしたら高いテンションでその人の不幸話が始まって、、みたいなことがあって。なんやねんこいつ、となった自分がいて。 当然「元気で頑張ってます!」ていう返事とその後のスムーズな会話を期待してたんだなと気づいて、私はその人自身が本当に元気で頑張っているかどうかじゃなくて、社交辞令というか挨拶というか表面的なやりとりをするべく、その言葉を投げかけたんだーって実感した。まあその人は深い友達じゃないとか、ちょっとそういう空気読めない所があるとかいろんな要素はあるけど、そもそも本当に興味はないことを挨拶としてナチュラルに投げかけてる自分に、何故かこの作品を読みながら気づいた。 てか世界に媚びる、目の前の人に媚びる、という行為をしている自分とは真逆に、周りの人を攻撃してる人は、世界に媚びてない、っていうのか? p332 「未来がないと世界が明るい。」 読み切った、、うう疲れた 下巻、めっちゃ疲れた、、 描かれてる世界についていけなくて、文字を追うのに必死だった。 白藤さんは、貫いたんやなぁ いろんな人を失い、諦め、苦しみながらも、自分の中の「人間らしさ」を貫いたんやなあと。 私はこの世界で白藤さんみたいに生きれるだろうか。生きれない気がする。 作人の中で、自分を持ってやりきった人がヒーローとして描かれたりするけど、真逆だった。 空子は最後こういう終わりを迎えるのかーー しかもそれは喜ばしいことなんだー 全く救われない いや、救われているのか こわいよーーこわい

    4
    投稿日: 2025.12.19
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    上巻の衝撃のラストから、下巻では一体どんなふうに世界が変わっていくのか、怖いもの見たさで読む。 人間にとって都合のよい道具として誕生したピョコルンは、更なる進化を遂げていた。 これは世界99の出来事なんだけど、同時に私たちの世界の話でもあるよね、とも思う。 ピョコルンという存在を取り巻く世界のなかで、いろんな価値観が生まれて派生して変化していって。きっと世の中ってこんな風に変わっていくんだなって。 クリーンな人。怒りは汚い感情とされる世の中。確かに怒りをぶつけて相手を傷つけるのはよくないけれど、怒りの感情をなくせばいいという考え方が怖い。どんどん人間らしさが失われていく。ん?人間らしさって?ピョコルンの正体とか考えると思考が停止してそれ以上考えられなくなってしまう。 効率よく生きること。それを極めた先にあるものは。時間を奪われる雑務をピョコルンに担ってもらう。性欲や出産や育児や介護など全部が雑務と考えられるようになった世界の行く末は… こんな世界おかしいと思うのだけど、じゃあ私たちの生きる世界は?と考えると、この世界がありえないとも言いきれないところがまた怖ろしくて。村田沙耶香さん恐るべし。

    62
    投稿日: 2025.12.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み進めていると、空子に呼応してしまう自分がいた。徐々にピョコルンに使われていく人間を憐れむか、羨ましがるか、考え方は分かれると思う。 最後に匠と母があの姿かたちになるとは意外でした。

    2
    投稿日: 2025.12.18
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    主人公が生きるいくつもの世界。 性と生に関わる行為を人間の代わりにこなしてくれるある生物の存在が怖くもありがたいような。登場人物やワードなど全てが村田ワールドどっぷり。考えさせられる部分もたっぷり。凄い作品でした。

    14
    投稿日: 2025.12.17
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    49歳 空子さん/そらまめちゃん    波ちゃん 白藤さん     リセット 明人と離婚 エステも辞め 平凡なクリーンな人 一人暮らし     奏さん どんな世界になっても 美しい考え方の人  ビョール 家事能力は人間ほどではない   幸せの典型例  人間の配偶者 美しいピョコルン ピョコルンが産んだ子供  小早川 音 ラルロロン人のイメージキャラクター ピョコルンは明人 40歳 キサちゃん シロちゃんと友情婚  父の死 母は祖母の介護で田舎へ 実家に住むことに 白藤さんと波ちゃんと  明人からの手紙とOTOと書かれた霧箱の中のクリーム色の10㎝の球体 明人の皮膚 49歳 クリーンな人 ピョコルンになる儀式を決意  ビョールが妊娠 ビョール自身の卵子と精子で   波ちゃんと琴花(音ちゃんの娘)ちゃん 雨の日に始めて会った 50歳 キサちゃん   雨が生まれた 親は波ちゃんと琴花ちゃん   奏さん 遺言の日  自身の儀式も近い  89歳 ビョール(4代目) ひいおばあちゃん   アメは友情結婚し男の子 シュンが生まれた   

    3
    投稿日: 2025.12.16
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    全ての人が幸せを感じるディストピアはディストピアなのだろうか? 多くの人が幸せを感じるディストピアを作る誰かの世界があり,誰かの意思で多くの人が幸せを感じるように強制されたディストピアはディストピアなのだろうか? その多くの人の幸せは幸せなのだろうか? 幸せとはなんなのだろうか? 少なくとも「らく・楽」ではない.

    2
    投稿日: 2025.12.16
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    極々個人的な話として、2025年体調不良の集大成に相応しい体験だった。 SFな部分はものすごくSFだったけど、生々しい被害と加害の体験がどれも自分の身を持って知っているような気がしてくる。気がしてくるだけじゃ無い。自分の中にどちらもある。 どっちにしても人には言えないような想いが、血だるまになりながら叫んでるこの物語に呼応して喜んでいるようだった。

    4
    投稿日: 2025.12.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上巻からの続きといった感じで、現実がグニャリとする感覚はもう感じられないものの、それが日常になった世界を生きている感じがする。 どれだけ記載が”わかる”かによって不幸度合いが可視化されているような感覚に陥る。 エピローグは切ないとともに、気持ちを考えると泣けてくる。

    2
    投稿日: 2025.12.15
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    気持ち悪い小説。 村田沙耶香さん節炸裂。よっぽど男の人に嫌悪感あるんかな。あんなひどい人しか出会ってこなかったんかなって心配になるレベル。 これを上下読んだら、ちょっとご飯食べられない。 何が気持ち悪いんだろう。普通の人に見える、普通に見えるように努力してる人が一番ヤバいから? だとすると、私もそうなんかな???ってそんなとこあるんかなって、怖くなる。 私の世界も数えたら7個くらいはあった。

    2
    投稿日: 2025.12.13
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    上巻に続き、わからなさと違和感を抱えながら読んだ。 人間のリサイクルとわかっていても求められるピョコルンに、人はどれほどのしんどさを抱えながら生きているのだろうと心がざわつく。 ピョコルンになりたいという気持ちは、どうしても理解できない。 それで、すべてから解き放たれるのだろうか。 人間をやめたくなるほどの苦しみを想像して、ゾッとした。 汚い感情を持たずに、みんなが同じ記憶を共有し、同じように考える世界は本当に楽なのか。 幸福とは何か…そんな問いが浮かぶ。 自分の中の何かが見透かされたような怖さと、それでも読むのをやめられない面白さがあった。

    15
    投稿日: 2025.12.13
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    上巻からゆっくり読ませていただきました。"性"や"死"など社会のタブーに切り込み、考えることができる村田さんらしい長編小説だっと思います。

    6
    投稿日: 2025.12.13
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    とんでもない作品を読んでしまったな…と感じる小説は年に数回出会うのですが、本作はまさにそれでした。 間違いなく今年ベストです。 村田沙耶香作品が大好きなのでいろいろ読み進めているのですが、これまでの作品の中で最も考えさせられました。 「消費される側」と「消費する側」の立場と思想について、繰り返し読者に投げかけられます。 SFのようでいて現実とリンクしている絶妙な世界観です。 主人公は元々感情のない人物でしたが、成長するにつれて様々な人と出会い共鳴し、感情のような性格のような何かしらの人格形成を果たしていきます。 感情がないとはいえ「嫌なこと」は元からハッキリしています。 そしてそれは女性ならば誰しもが経験したことのある恐怖… それが下巻では「消費する側」に立ち、人々の倫理観に訴えかけてくる描写が続きます。 負の感情を持たない「クリーンな人」として生きるのは楽でしょうね…与えられるものだけを摂取して、波風の立たない平和な世界に身を置く…責任のない世界… 全ての痛みはピョコルンが背負ってくれるのですから。 でもそれは、いつかの未来の自分の姿なのでしょう。

    13
    投稿日: 2025.12.12
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    「今」自分が置かれている世界が怖くなった。 便利な道具「ピョコルン」。 持てたらいいなぁと思う自分がいる。 でも、「面倒」「雑務」を押し付けてまで 私にやりたいことはあるのだろうか⁈ 妬み嫉み…「汚い」と呼ばれる感情を捨てて良いのだろうか⁈ 個性とは⁈ 汚さも弱さも清らかさも強さも、同居してこそ「私」なのかもしれない。

    2
    投稿日: 2025.12.12
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    上巻のなんだこれー!!って世界に惹き込まれる没入感は、下巻だと少し薄れてしまったけどものすごい世界を見てしまった感はある。

    2
    投稿日: 2025.12.10
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    村田沙耶香さんの真骨頂。 他の作品に登場する「なにかおぞましい」世界がところどころ登場し、まさに集大成と言える大作でした。

    2
    投稿日: 2025.12.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    audibleで すごすぎた 男たちの女への侮蔑、加害的発言、品定め発言を聴きながら「うおおおおお⚪︎ねーーー」と何度も呻いた… これは大袈裟でもなく、誰かが私が受けてきた扱いだ 哲学的ゾンビ、男尊女卑、性欲の別の生物へのアウトソーシング、かと思いきや人間のリサイクルへの吐き出しだったとかとか 思いつく限り人間、弱者、女を踏み躙っていてめちゃくちゃ面白かった そしてそれを自ら受け入れロボット人間に成り果てる市民、 ディストピアの頂点やー! この行き着いた先に憧れを抱く人は少なくないはず…さいこう 印象に残ったり気になったりしたところ ・主人公がコンビニでやたらつくね串を買うところ ・最終的にはるかたちの家のピョコルンとなる主人公に、ある程度の意識があるっぽいこと、そこでは性処理には使われていないが、では性の相手をしないといけない場合にはどういった感慨になるのだろうかとか、さらにリサイクルされた際の意識はどうなるのだろうかとか、まだこの世界に興味が尽きない ・最初の方ではピョコルンという生き物について詳しく触れてなく、何かしらの既存の動物か?でも犬猫とは違うらしい…と思わせる書き方がとてもよい! ・ピョコルンに結局男の評価する女みたいな性質が乗っかってるのがほんとに皮肉で酷いなと笑った。美しいが家事ができないとか、ベタなキャラクターで、それを安直に鬱陶しがる主人公に内面化されてる男尊女卑意識などに、「たくみくんがでてくる」みたいなキャラクターを与えているのが分かりやすく面白い。 ・最終局面でたくみくんが善良なものに作り変えられて、その脅威から白藤さんたちの家族が守られるのが確定したのはほんとによかった。だが物語とはいえ、女無力すぎんか?えぐすぎる〜 ・上外国/下外国、優秀すぎて差別されるDNAを持った種族、その地位が上にいったり下にいったり、男と女、そんな様々な差別が入り混じり、主人公は結局何かを打破したりせずとんでもない人間としての終わりを受け入れ、独特で面白いと思った。少し、女として、同じ性の若い人たちを救うムーブに出るところが救いで、フェミニズムという単語を安易に出すのはアレだが、そのような、私達を時折突き動かすやつだ!と感じ入るところがあった。 ・ピョコルンはポケモンのピンク色系のかわいらしい、つるっとしたようなものを想像して聴いていた。後で読んだ作者のインタビュー記事で、作者が設定していたビジュアルを記者には見せていたみたいで、気になった。どこかで見れないかなあ。見てみたい気も、そうでない気も。綺麗なアルパカってかんじらしい。 ・白藤さんは、「成瀬は天下を取りに行く」のコミカライズの表紙みたいな少女を想像していた。主人公はあまり想像ができなかった。合法ロリと言われてもあまりピンとこず

    3
    投稿日: 2025.12.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    こう、言葉では言い表せないけど、これは間違いなく評価されるべき傑作。 この社会課題を描いているという訳ではなく、社会の中にある歪さや気持ち悪さ、不快感などを世界というマクロな視点と空子の周りの人のミクロな視点で描いている。 白藤さんは上の時は、正義教に入っているのかもしれないと思うほど気持ちが悪かったけれど、下巻の正しさ、クリーンしか良しとされない世界になった途端に、白藤さん以外が気持ちと思うような構成で、それがなんだかものすごく都合が良いような気がして読み手の私たちも試されている気がした。 本当にこの本から受けた衝撃や感情沢山あるのに自分の中にそれを表せる引き出しがないことが惜しい

    4
    投稿日: 2025.12.06
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    上巻から一気に読んだが、頭の中に整理しきれない思いが積み上がっていった。 この世界でいったいどう生きていくのか。 問題が山積みで、リアルな描写に共感できる部分もあったが、怖すぎる。 ピョコルンは、性欲処理をさせられ、子どもを産み育て、家事もする。 考えたこともないようなすごい世界だ。 衝撃的過ぎて気持ち悪いが、すごい作品だった。

    25
    投稿日: 2025.12.06
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    賛否両論あるかもですが、私は素晴らしい作品だと思う!! 性格のない主人公・如月空子が、周囲に合わせて「呼応」しながら生きていく様子と、愛玩動物の「ピョコルン」を巡る物語。 このディストピア、マージで、気持ち悪かったです。人間らしさがなくなった、(逆に言えば全人類が人間らしくなったとも言える。)混沌とした世界。 絶対受け入れられないけど、主人公の周囲と呼応しながら話をしたり、その場その場でキャラを変えたり、誰しもがしてる事。共感できる。そのほかの感覚も全て理解できるから気持ち悪い。 読まないとわからない感覚だと思います。 お勧めはしませんが、呼んだら教えてください笑

    15
    投稿日: 2025.12.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    第78回野間文芸賞 上下巻読了。 初めてのディストピア小説は、とても刺激的な読書体験になった。 前半に登場する呼応とトレース、不可思議な生物ピョコルン、ラロロリン人の差別などの発想だけでも十分におもしろいのに、作品はそこで終わらない。 ピョコルンを通じて、人間がさまざまな煩わしさを手放せるようになり、記憶ワクチンによって辛い記憶から解放される。それどころか、自らピョコルンになるという選択肢まで得られる。 果たしてそれらは本当に人を楽にするのか、とても興味深い。 また、この世界に生きる人々の独特な感覚や価値観を知れることがとてもおもしろかった。 ピョコルンになるのは死ぬと同義なのにお互いに寂しいという感情がなかったり、親子愛や男女の愛の薄い世界なのは不思議だった。 大胆で奇抜な発想に圧倒される超大作。

    26
    投稿日: 2025.12.04
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    上を読んでからだいぶ日が空きましたが、年内に読むことができて良かったと思いました。 まずピョコルンの話が衝撃的ですし、クリーンな人、恵まれている人、かわいそうな人という分類も面白かったですし、なんだかそこにリアルさを感じました。 みんながクリーンな人になれるように記憶のワクチンを打つことは、メリットもありデメリットもあるけれど、みんなが汚い感情を持たずにクリーンでいればいじめがなくなったり人間関係で悩むことがなくなったりする一助になるのかな〜と考えたりもしました。 現代の問題に絡めてのフィクションなような気がします。なので妙にリアルで恐ろしくて面白いです。村田沙耶香さんの着眼点が恐ろしくもあり面白いです。

    3
    投稿日: 2025.12.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最近「人間になろう」と努力しているという友人と、いっしょに読もうということで読んだ本作の下巻。衝撃的なラストだった。 女性の出産・育児の機能を外部化した存在、ピョコルンの登場によって、主人公の空子の感覚自体も、家父長的な男性の感覚になっていく。こちらは養ってあげているのに、この程度のクオリティの家事しかできないのか。 その感覚は、元々は、父から母に向けられ、空子自身の中にも内面化されていた男の視点だった。しかし、ピョコルンの登場によって、その眼差しは自分たち女性に向けられるものではなくて、女性もピョコルンに対して向けるものに変わっていく。それは、明人や匠くんといった男性キャラに対する空子の「トレース」と「分裂」という形で、フィクショナルに表現されるがゆえに、より残酷に見える。 この物語は、まず第一に、ピョコルンという「出産家電」の登場によって、女性もまた家庭的な抑圧者になりうるのだという物語なのだと思う。女が担わされてきたケア労働が、女から切り離されさえすれば、女もまた男になりうるのだという物語。それは、逆説的に現代社会で女性が担わされているものと、男が女性に対して向けるまなざしの残酷さを克明にしてくれているように思う。 空子は、物語の最後に自分もピョコルンとしてリサイクルされることを選ぶ。怖いというか、良かったと言うべきか、最後にピョコルンとなった空子の視点から語られる風景は、案外幸福そうに見えるということだ。 ここまで、空子は、自分の感情というものが分からないままに、「トレース」を繰り返し、周囲の人間の感情や言動を自分の中に取り込んでいくことをしてきた。彼女は、ピョコルンになることによって、その終わりのない「トレース」から解放されたとも言える。 しかし、それは同時に、ピョコルンに外部化されたことで、女性たちが解放された家事労働をする機械としてのあり方に戻ることでもあった。だからこそ、この結末は、女性というものの逃げどころのなさ、という意味において、絶望的だとも言える。 やはり、村田沙耶香の描く世界は、ディストピアなんだと思った。しかし、そのディストピアは、今の現実社会そのものであるところが、読んでいて痛々しい。この物語に出てくる「世界」や空子の「トレース」は、現実に自分たちがやっていることそのものなんじゃないか。そして、そうした内省をピョコルンという途方もない虚構で表現仕切れるところが、やっぱりすごい作家なんだと改めて思った。 現代に疲れた人が読んだら、より疲れたという感じの本。その圧倒的な完成度に満足するか、拒否反応を示すかは、人次第といった感じである。

    6
    投稿日: 2025.12.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    世界99上・下を読んでから、心の中のに空子がいて、俯瞰で分析しててうるさい。笑 賢い人とそうでない人の対比に不思議と目が止まる。下の階層では波と琴花、上では白藤さんと空子の関係がその象徴にかな。空子は必死で操作されることを拒んでいて、波も似たような様子だった。現実でもそういう場面を見たことがあるし、自分もコントロールされることを嫌だと強く感じる。世の中の縮図のようなものを描いているのかなと思った。 白藤さんのことは、ずっと「生きづらそうだな」と思いながら見ていた。なぜそこまで自分を貫こうとするのか不思議に思う一方、それが「信仰」なのだろうとも思う。幼い頃、辛い時期に奏さんが手を差し伸べてくれ、それにずっと頼ってきた。だから今さらそれを手放せないのだろうなと思った。可哀想って思ってしまう。 私にも信仰と言っていいくらい信じて支えてもらっていた人がいて、今でも関係は良好だけど、縋る必要は全く感じない。独り立ちできるように鍛えてくれたからなのか、周りの環境に恵まれていたからなのか、それなりに上手く変容してこれたからなのか。何もかも結構運だよなぁと思うけど、それってもしかしてララロリン遺伝子みたいなこと??いやちがうかぁ〜面白かった〜

    3
    投稿日: 2025.12.02
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    読んでると鬱っぽくなる。自分も空子さんになったような気がしてきた。こんなに落ち込む小説もめずらしい。破茶滅茶だ。

    1
    投稿日: 2025.12.01
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    世の中が大きく変わっていくのを心がないという主人公からみた描写で描くことで、いかに自分が偏った世界の見方をしているか何度も気付かされ、ハッとしまくりでした。 評価が高いのは頷けるのですが、 個人的にはちょっと性的な表現のエグさや登場人物の人格が崩壊しすぎていて苦手だったのが残念。(好みの問題)

    3
    投稿日: 2025.12.01
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    村田沙耶香さん初の上下巻の長編は、ただただすごかった 下巻では世界がリセットされ「汚い感情」のないクリーンな世界 性欲処理や出産、汚かったり命がけな仕事をピョコルンが引き受けてくれるから心はクリーンでいられる世界 ウエガイコク、シタガイコク 恵まれた人、クリーンな人、かわいそうな人、最後には見えない人 かわいそうな人のもっと下に見えない人… なんでこんなに穏やかな優しい口調でグサグサ刺してくるんだろう… 人間のグロテスクさを、この穏やかな優しい口調であらわにされ、こちらの心は終始混乱するのだけれど、この長編を締めくくるラストの壮大な『儀式』では、自分が空子になったかのように静かな気持ちで没入できた この長編をなんとか読み終えて満足 すごい読書体験でした

    5
    投稿日: 2025.11.30
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    読むほどに日常の見え方がそっと変わっていく本だった。言葉が静かに心の奥に入り込み、気づけば世界が少し違って見える。怖さよりも温度のある衝撃で、物語に包まれながら揺さぶられた一冊。

    11
    投稿日: 2025.11.29
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    世界を、フィルター無しメガネなしの裸眼で見させられたような感覚。いつも通りのすごさだった。 うわ!いつもこれうっすら思ってた、感じてた!という箇所がたくさんあって、それが言語化されていて、そういう部分は読んでいて気持ちがよかった。

    15
    投稿日: 2025.11.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上から世界やピョコルン、空子の生き方が変わった。 あらゆる世界に呼応していった空子がひとつの世界にだけいて、クリーンな考えになった時、こんなにも変わるのかと驚いた。 ピョコルンやラロロリン人も現代の世界や若い世代にとって尊重される存在になっていて、人の価値観は時代によってすごく変わるなと思った。 ピョコルンは人間によって生み出された人間にとって便利な人間の生き物だなと思っていた。 けれど生み出す側も生み出されてしまった側でさえもが自ら希望してなる存在になった。 うーん、、ピョコルン、、何なんだろうか、、 難しい世界について考えさせられた作品。

    2
    投稿日: 2025.11.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ん?喫煙所の人影は結局誰やったんやろ?匠くん? とにかく物語に出てくる男性たちに対してずっっっと嫌悪感を抱いたまま、気づいたら読み終わってた。 あと白藤さんはかわいそうな人じゃなくて、最後まで自分の信念を曲げない強い女性やでー!!!!!って叫びたい。

    4
    投稿日: 2025.11.27
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    村田沙耶香の構築する世界は、今の時間と地続きな並行世界のようであり、なぜか妙に納得したり共感する部分がある。 狂っているようでもあり、救われる部分もある。 「クレイジー」と評されるが、そろそろ「創造主」とか言われる日が来るんじゃないだろうかと思ったり思わなかったり。 面白いけど、結構時間をかけてじっくりと読んだ。

    9
    投稿日: 2025.11.27
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    定期的に欲してしまう長編の村田ワールドは、とても消化し切れず連続して摂取できないような感覚。読み終えるとしばらくはいいかなと思うが、また少ししたらきっと飢餓状態になる。いつもその繰り返し。 上巻での世界が分裂している描写は、現代社会の日常の中にも当てはまり、それぞれの世界の人の詳細な説明書みたいで妙な納得感があった。誰しもコミュニティによる自分があると思う。とはいえ、最後の衝撃はかなりのものだった。そして、その衝撃からさらに数年後の世界が下巻で描かれる。秘密を知ってからの世界は、ちょっとした日常も見え方が今までと変わってしまうのは当然だろう。もしも、この世界にいたらどんな人間でいられただろうか? 通して読んでみると、読む人の性別によって感じ方も大きく変わるのだろうなと思う。男性の立場からすると、この世界の構造は肉体的なことより欲望的なことによって価値観が変わると思える。自身の中で当てはまるものもあるし、現実では言葉にしにくい部分で当てはまるものもある。でも、この物語の男性には嫌悪感を抱いてしまうし、ピョコルンに対して可哀想と思うのは偽善だろうか? どこか客観的に読んでいた感覚は、それこそ「リセット」後の世界についても、最後まで世界99から読んでいたような感覚なのだろうか?そして、下巻の後半までは空子に感覚が近いのかなと思いながら読んでいた。一番多く空子の世界の描写があったからというものももちろんある。そう思っていたのだが、3章の最後で実は空子の母に感覚が一番近いのではないかと気付いた。匠でもなく、空子の母。だと、思う。とにかく空子ではなかったんだと気付いた。果たしてあの選択は、現実の自身に当てはめてみるとどう捉えて良いのだろう?

    20
    投稿日: 2025.11.27
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    あたらしい世界での、汚い感情がない世界でも、無意識に感情は生まれてくるのかも。 何事でも、このような世界になったのには理由があって、その昔のことを知らない新しい世代が出てきてというのが繰り返される。 終わりが決まっているのが希望になる。怖い。

    3
    投稿日: 2025.11.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    長すぎて、読んでる間にどんな話か忘れていってしまった。 人が汚い感情を持たなくなったり、ピョコルンが家事するようになった(上巻からそうだったかも)。白藤さんと暮らすようになって、白藤さんと奏さんの娘である波とピョコルンの4人で暮らしはじめた。 空子がピョコルンに生まれ変わる手術をすることになった。

    2
    投稿日: 2025.11.26
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    女性にとって読むのがかなり辛い本では。逆に男性が読んだ感想を知りたい。 途方もなくぶっ飛んだ話なのに、人間同士のやり取りが生々しくリアリティ溢れている。 読んでいる期間、実生活に侵食してきて困った。

    3
    投稿日: 2025.11.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    世界99 下  2025.11.24 「それにしても、差別されるっていいですよね。一種類の差別をされてるだけで、まるで自分が他の種類の差別を全くしてないような気持ちになれませんか?そんなわけないのに。差別者じゃない人間なんていないのに、あたかもそうであるような気分になれるのが、差別される唯一のメリットですよねー。」 「でも、かわいそうなことは素晴らしいですよね。僕、たぶん、将来。それって娯楽になると思うんですよね」 そんな見方があるのかーと何度も驚かされる、どんな生き方をしたらそんな視点を持つのだろう…と何度も疑問に思うくらい斬新。 誰かをかわいそうと思うことが娯楽になるという言葉は、私も知らぬ間にそうなっているのだろうなと感じた。誰でも差別はしているのにそれに気づけず、棚に上げてしまう。 ピョコルンを通した現代社会の投影が嫌というくらいにされている。生きることに虚しくなるような感じ。 ピョコルンは"白くてかわいい、個性のある"存在で性欲をはじめとする人間の欲のゴミ捨て場 =現代でいうキャバクラ、パパ活などの欲の解消 ="倫理の賞味期限"の問題でいつかは当たり前かもしれない 例えば… トー横や歌舞伎町の子供の問題がここ最近話題であるが、時代の変化で世界が変わったとしても結局のところ起きることややっていることは変わらないのだなとこの本で感じた。 上下の長編だったけれど、ピョコルンのいる世界観にどっぷりと浸かれていろんなことを考えるすばらしい機会だったー!

    4
    投稿日: 2025.11.24
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    人間の汚い部分を、よくもここまで表現したなぁ、という感想。 目を背けたいが、その汚い部分を、自分も含め、皆、何かしら持っているのは認めざるを得ないだろう。 差別、優越感、周りへの呼応… 卑しい、こんな人間になりたくない、と思いながら、一方で、自分の内に潜んでいる、それに似通ったものと対峙しながら読み進めることになる。 図星だからこそ、気分が悪い。 しかし、自分の内なる汚さに無自覚になるのは、一番危険なことだと思うから、この作品の、いやぁ~な気持ちになる箇所は特に丁寧に読み込む必要があるのかもしれない。 “自分の力で、世界を素晴らしいものにしてやる” なんて思っている権力ある人たちは、自分の汚い部分を少し見つめたほうがいいかもしれないですよ? と思ったりもするが、まずは自分から…

    3
    投稿日: 2025.11.24
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    ヒトとはいったい何者なのか、何のために生きているのかを考えさせられる作品でした。人は1人ではヒトではない。

    11
    投稿日: 2025.11.24
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    ありえない設定の出来事に思えるけど、今現実に起こっていることのメタファーであり、この世界と地続きだと感じた。 もしこれが未来だとしたら時代ごとに善悪の価値観や搾取や差別の矛先が微妙に変わっても、大昔から人間の根本は変わらず歴史は繰り返すんだと思った。

    4
    投稿日: 2025.11.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終わったあと、人間みんな哲学的ゾンビなのではと思ってしまう。 主人公・空子や周りの人々の言動はだいたい怖いけど、分かるなぁと思ってしまう部分もしばしばあり、人間とは…と考えさせられた。 先に「信仰」を読了していたが、本作の節々にエッセンスを感じた(スコールが発生し人類が性に奔放になっていること、自分のクローン(とまではいかないけどピョコルン)に役割を与え自分が解放されようとしたけど逆転すること、、等。) 作者自身の思考が世界99を根本としているのかなと思った。 斬新な話だなと思うけど、人間の悪意を煮詰めてぶつけられたような気分になったので、村田先生は好きだけど本作は合わなかったかも…。

    3
    投稿日: 2025.11.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんだろ、この読後は… 上)から逸した世界観が強すぎたが、さらに強まる… この本は星評価しにくい、創造性としては文句なしの星5だが、個人的好みからするともう読みたくない!ので減らした そもそも気持ち悪い笑 下)になりさらにグロい、それをクリーンな世界と評しているからタチが悪い笑 確かに汚い言葉がなくなり、ピョコルンが子供を産み、友情婚、さらには複数婚など自由度があがり、フィクションとしては本当に面白い。 ただ、人生を消費期限としたり、性関係が気持ち悪いとしたり、、しいては記憶の保存のために脳を捧げる⁈なんじゃそりゃ〜 村田沙耶香氏が進化しているのは強く感じた いやーすごかった… 「犠牲者」 大衆は犠牲者に弱いからって。死後、私はちゃんとピョコルンになりますから、私の話を聞いてください、って呼びかけたら、まったく反応が違うからって。 人間の配偶者。美しいピョコルン。ピョコルンが産んだ子供。幸せの典型例 楽だよ、思考停止 匠くんは彼の内部で自動生成された言葉を吐き出す。女性差別、ラロロリン人差別、容姿差別や職業差別などを搭載したAIのようで面白かった。 私が人間ロボットではなく人間であるとしたら、自分の本質を証明するものが、自分の内側に結晶のように存在するのだろうと、どこかで考えていた。けれど、空虚こそ本質なのだった。私の中の空洞にこそ、私が人間であることの証明が、核心が、はっきりと宿っているのだった。 これから、年に一度、「儀式」は行われ続けるのだそうだ。この「儀式」は、記憶奉納祭と呼ばのだと、今日受け取ったパンフレットで知った。ピョコルンになる前に記憶を世界のために奉納し、まっさらになるという意味らしい。「儀式」は、宗教的意味合いは排除し、民俗学的考察に基づいてデザインされたものだということも長々とパンフレットに書いてあった。

    5
    投稿日: 2025.11.22
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    上巻から何度も手を止めて、やっと読了。 本を読んでいて貧血を起こしそうになったのは初めてで衝撃。今までとは絶対に違う読書体験が出来た。思い出すだけで具合が悪くなりそうだけど、広すぎる村田沙耶香ワールド恐るべし。気がつけば無我夢中で文字を追っていました......。確実にトラウマではあるけど同時に救いでもあるような奇妙すぎる傑作。読めて良かった。

    5
    投稿日: 2025.11.22
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    この一年のベスト3に入る!!衝撃度で言ったら間違いなくナンバーワン!ホントにヤバい! さまざまな差別や偏見、そして人類の行く末を、近未来的な設定で浮き彫りにした作品。 自分の意見って何?本当の自分はどこにある?他人に呼応してるだけ? 読んでて自分がわからなくなり、乗り物酔いみたいに、気分が悪くなる。すっごくわかるようで、全くわからないけど、やっぱりわかる…かな? 世界①の自分が喋りながら、世界➁の自分がそれを俯瞰して見てる、とか。あるよね。 なかなか説明が難しい。 細かいところだと、若い女の子たちが、白目の部分がほとんどなくなるように目に墨を入れたり、鼻の穴や眉毛や唇を脱色したりするのは、もしかすると近い将来には当たり前になるかもなー、と思った。 でもピョコルンが人々の生活の一部になったり、みんなが同質になっていくような未来は気持ち悪いよ。絶対にイヤだー!!

    16
    投稿日: 2025.11.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上巻から一点、宗教色が強くなった下巻。上巻の終わりであった騒動が収まり、新しい世界が構築されている。上巻ではいろんなキャラを使い分けていた空子も「クリーンな人」の仮面だけをつければ良くなった。でも結局は仮面であることに変わりはない。自分を押し殺し、当たり障りのない上辺だけの関係が歓迎される世界。あ、これ現代日本だわ。 そして何を読まされているのかますます分からなくなりました。なにこれ?

    3
    投稿日: 2025.11.20
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    世界が一度壊れてまた新しい世界が構築される 何も考えず目の前のことになんとなく合わせて生きているのが一番楽で、怒りや辛さを抱え続ける人のほうが異質な存在に見えてくる。全体的に漂う嫌な感じは相変わらずで、主人公が年齢を重ねたことでより世界の嫌な感じが見えてきたり、それをわかったうえで何をするでもなく生きていく。 男性社会から押さえつけられていた主人公が自分より明確に下の存在と暮らす中で、今まで男性から受けていた感情を抱くようになる。人間の上下関係はいつまでも残るし、常に新しい上下関係を生み出して自分のポジションを確認して安心したりする。 女性から生殖をなくした時、人間・男女関係はどうなるのかという思考実験のような話だった。

    3
    投稿日: 2025.11.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    (上)に引き続き気持ち悪い世界だけど、慣れてきた部分もある笑。手術当日の描写に入るとこっちもどきどきしてくるけど、術中・術後が案外あっさりで、めっちゃ"ぽいなー"と思った。 空子がピョコルンになり、そしてまたあのお家に戻ってきたとき、(こっわ ピョコルンになってもまた戻って消費されていくんだ、まあでも人間の時に比べたら感情がないし自分の意思も必要ないからマイナスの感情を抱くことはないのか)と思ってゾワゾワした。 いつかこんな未来がくるのだろうかと、怖さ ワクワク 奇妙さをかき立てられるお話だった。上下どっちも分厚いのによく読み切ったー!笑

    3
    投稿日: 2025.11.18
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    誰にでも都合いい自分を演じられる。 私はそれを特技だと思っていました。 でも、だからこそ自分に自信が持てない人生でした。 どこかで、私はここには居てはいけない人なのではないか。 私は今邪魔なのではないか常に人の顔を察して揉め事から逃げ、空気のように生きたいと思う私にとって、とても共感でき、とても身近な話に感じました。 死んだらどうなるのだろ?そんな興味だけが私をいつも支配してる中で、空っぽの人間で、世界に媚び生きる事の簡単さと窮屈さを共感し合えたような不思議な感覚になるお話でした。

    11
    投稿日: 2025.11.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    女性は男性に性的に使われる生き物。母親は家庭の奴隷。共感してしまう自分もいて少し嫌な気持ちになった。 私の母は、自己犠牲の塊のような人だ。私の母は、いつも家族のために献身的に動いて大変そうにしている。私はそんな母を見て、同じようにはなりたくないなと感じる。しかし、恋人と過ごしていると、母をトレースしたような行動を取る自分に気づき、その度に嫌な気持ちになる。この小説では、そんなことを思い出した。 私も死に対して羨望を抱くことが度々あるが、自分にとって未知な物事や、本来であれば体験することがないであろう物事に対して、希望的な見方をして、それを手に入れたいと思うのは、人間に備わっている本能なのかもしれないと感じた。それと同時に、誰しもがそれぞれの地獄を抱えて生きているのだから、その中でも、自分が納得できるような人生を送れるように、他者と比べず、自分らしさを追求していくことが幸せな生き方なのかなと感じた。 また、この小説の主人公である空子に対して、愛を感じることができていたら、もっと違う人生があったのかもしれないと感じた。愛を感じることができていたら、人との関わりの中で、幸福を感じられる機会もあったんじゃないのかなと感じた。

    2
    投稿日: 2025.11.12
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    ここまで極端でないにしろ、今の世の中ってだんだんこうなってきてるんじゃないかな、と思う節があった。価値観のアップデート、ね。

    7
    投稿日: 2025.11.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    感動や可哀想は娯楽で、光や夢は麻酔。そう感じる登場人物たちが生きる世界と、今私が生きているこの世界の違いがピョコルンの有無しか思いつかない。 最後、ピョコルンになっても意識が残り続けるのを知り、あまりにも残酷すぎると感じたが、私は意識がなかったらピョコルンを利用していいと潜在的に考えていたのだろうか。自分の社会に対する在り方を考えさせられた。

    6
    投稿日: 2025.11.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最初から最後まですごかった。 長いけれど面白くて読みやすいし最後までだれることなく読み終えた。 やはり人間はトレースするものでこの本を読み終えた後、この本の主人公の物の見方で世界を見ようなする自分がいた。 面白いと思ったのが上はどちらかというと搾取される側で下は搾取する?というか今まで自分が言われてきた不条理な言葉を思ってしまう立場になる、反転みたいなものが面白かった。 新しい世界や価値観を取り入れようとせず、既存の価値観や自分の正しいという物差しで判断し生きていたら白藤さんみたいになってしまうのかなと感じた。いつの間にか逆に差別だよねって言われてしまうような。 リセットと生成ってやはり必要だなと実感した。 この話をディストピア、別の世界の話と捉えている人が多いが、そうでもない気がする。 この世界のピョコルンは私たちの世界でいう生成AIに言い換えることができるかもしれないと感じた。 自分の理想の性欲処理。生成AIに性欲をぶつけるのが当たり前になり、人間にその感情をぶつけるのは汚いという価値観の世界になるかもしれない。特に生成AIが浸透してから産まれてきた世代からは。もしかしたら世界99下に似た世界になるかもしれない。

    3
    投稿日: 2025.11.09
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    あああ。グロい。下巻も引き続きグロくエグいワールド、上巻以上にディストピア。小説は思考実験だ。下巻入手に時間がかかり、上巻を読んでから2カ月空いてしまったが、問題ない。すぐにこの世界に戻れた。それくらい強烈に私の記憶に刻まれていた世界99。下巻も一気読みで読了。 上巻で30代まで到達していた主人公空子は、下巻では49歳になっている。可愛らしい愛玩動物として上巻で登場していたピョコルンが、実は死んだ人間をリサイクルしたものだということが世界に暴露された上巻ラスト。その日を境に世界の価値観はひっくり返った。その後の世界が、下巻。 ピョコルンは性欲のはけ口になりかつ家事や出産や育児をする動物として高額で購入され養われるものとなった。空子は思う、これってかつて女が担っていた役割ではないかと。 恐ろしいのは、かつて自分が恋人や夫に向けられていた苛立ちを自分もピョコルンに向けるようになったことだ。養うのにお金がかかるんだから家事くらい完璧にやってほしい、見た目は美しい方が良いなど。女はかつては家畜だった、このピョコルンのように。そして、常に被害者側だった女は、はじめて加害者側に立った。 ピョコルンを人間として扱おうと、時代に流されない白藤さんのような人もいる。ピョコルンをこき使わない代わりに、自分も働きながら家事や育児をする。そして白藤さんとそれに付き合う空子は疲弊していく。昨今の共働き夫婦を皮肉るような描写だ。 物語は閉塞感が高まっていくが、さりとて読者も、もっとピョコルンを使いなよ、と思う道はない。なぜならそれは、身近なあの人を家畜と認定するようなものだ。この構造があるところが、この小説の怖いところ。登場人物にも読者にも逃げ場がない。共感したり肩入れしたりする余地が残されていない。 さらに気持ちが悪いのが、女として社会に求められていた役割から開放された新世代の女の子たちが、ピョコルンに憧れること。いつも人に愛されていて、可愛らしくて、守られるか弱き存在で、いいなぁピョコルンは。ピョコルンを真似てダイエットをして目に墨を入れて黒目がちになる。非常にグロい描写だ。 大半の人は「クリーンな人」になり、最近の世代は怒りや妬み嫉みを知らない。その感情を人から向けられることに慣れていない。慣れてないから、人から向けられると獣や低い電子音のように呻く。滑稽でグロい描写だ。 そして女の子たちは男から性的な目を向けられることにも無垢だ。警戒心がなく危なっかしい。怖い思いをしても、自分の勘違いだと自分に言い聞かせる。これは今の世界でもあるな。 とにかく、性欲や性加害や出産育児の家事労働が絶えずずっと物語を通じて人間につきまとう。これに加え、ウエガイコク、シタガイコクという概念も提示され、人種の序列と差別からも逃れられないことが突きつけられる。こんな異次元のフィクションの世界観ですら、人間はそれらから逃れられないことがわかり読者としては絶望する。 最後この物語はどう畳まれるかと言うと、そうかそれしかないか。本当にディストピア。人にお勧めするのは憚られる作品だが、全人類に読んでほしい。

    22
    投稿日: 2025.11.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    出会えてよかった 現代版『人間失格』だと思う 人格って何だろう性格って何だろう自己って何だろうと問われる作品。そして幸せって何だろう。 人間が人間であるからこさ生まれる残酷さと対極的に、正しさや美しさを信じ続けた白藤さん。キサちゃんに出会えて彼女の心の雨は止んだんだとおもう。キサちゃんと出会った日、キサちゃんとの思い出がずっと、シロちゃん、白藤さんを人間でいさせたんだと思う。 幼い時の記憶に支えられる人間の美しさを白藤さんは体現してる。人間の醜さと美しさを全て客観で観てきた、空子は理想郷へ旅立つ。何が正解で何が幸せなんだろう。 シロちゃんとキサちゃんが最後に学校で会話したところが美しくて儚くて心を揺さぶられました。 読んだ後に、やるせない気持ちになる作品。 全ての人格を保有してる個体って「PSYCHO-PASS」を想起させた。 この本に出会えて良かったって本当に思います。

    3
    投稿日: 2025.11.09
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    「世界99 上」「世界99 下」(村田沙耶香)を読んだ記録。 (「上」を読み終わってから「下」を読み始めるまでに間に他の本を二冊読み終わるだけの時間が挟まっている) こんなに居心地の悪い小説ってないんじゃないかって思うわ。 私が(常に搾取する側の)男という性に属しているということも居心地の悪さを増幅しているのだろうな。 今この世界にある目を背けたくなる現実を余すところなく描き、この先の世界に待っているであろう背筋の凍る未来社会を暗示する怪作であり、名著である。 (が、やっぱり居心地が悪い) 村田沙耶香作品を読むのは四冊目なのだが、《ああ、相変わらずなんの禁忌もなくぶっ飛んでるなあ》と思うのであった。 印象深い一文。 『私は、世界に媚びるためならなんでもやる人間だから。』(本文より) あーゾワゾワする。

    13
    投稿日: 2025.11.08
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    作者はどういう視点でどこからの視点で世界を見てるんだろう。って、すごいなぁ。って思った。 すごい分かるなぁ。って思ったのは、いつも相手に合わせて相手の望むような自分でいることは楽だけど、違う世界の人がたまたま居合わせた時にどっちの自分でいればいいのか迷う。 みたいな感覚を子どもの頃からずっと持ってた。いろんなそういうのリセットしたくて大学は自分の知り合いが誰もいないところへ、、、って進学したけど、結局場所変わっただけでやってることは学校の私、バイト先の私、サークルにいる時の私、彼氏の前の私。ができてた。 AIが発達して、嫌なこと汚いこと、ネガティブなものをそれらに押しつけて、キレイなものだけの人間ができていって、そうなると人間はみんなおんなじようになっていってもまだ、その中でも友情婚だなんだってあるってことは相性や、他との違いがあるってことなのかな。 幸せなのかな。と思うけど、幸せがなにかとかんがえることもなくなるのかな。そういう世界なら。 なんだかそんな未来がありそうでもあり、でも人間そこまで汚いもの不都合なもの捨てれるかなぁ。とも思う。イジメや戦争は無くなるかもしれないけど、人間て賢くて馬鹿だから、無駄なもの、キレイじゃないもの、黒い感情、どれもこれも捨てきれないような気もする。 とにかく作者の頭ん中がすごいなぁって思った本だった。

    3
    投稿日: 2025.11.08
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    誰一人として共感できない登場人物たちが、奇妙で滑稽でおぞましい世界で、性をまっとうする物語でした。 前半は八方美人の主人公の物語でしたが、後半からはいったいどこに向かっているのかとわからないまま読み進めていました。

    21
    投稿日: 2025.11.07
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    家族によるケアを「使われる」と表現する、登場する男性は異性を性的に搾取する対象としか見ていない、人間皆平等になんかなれない、完全な被害者なんて存在しない(搾取される立場を経験しても搾取する側に回らないとは限らない)。愛って夢ってなんだっけ…なディストピア世界99。 ただ文章があっけらかんと乾いた印象なので、そんな絶望的状況をむしろ楽しめて読めた。たまたま読書時の自分が「世界なんて滅べ!◯ね!」という最低な精神状態だったため?セラピー効果すらあって、貴重な読書体験だった。(おすすめはできませんけど) 作者さんはこの作品を、世界に「ピョコルン」を放りこんだらどんな作用を齎すかという実験小説だと語られていた。そんなきっかけでこんなモンスターみたいな作品完成させてしまうなんて、才能としか言いようがないわ…。好悪を超越した問題作だった。これからの作品も楽しみです。(楽しみっていうか、興味!)

    13
    投稿日: 2025.11.06
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    こんな危ない本を二千円そこらで売るな。現実と内容の線引きができない人は価値観に引きずりこまれると思う。すごく面白くて、真実で、救いがない。誰も幸せになんかなれない。

    5
    投稿日: 2025.11.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    リセット前ただの愛玩動物だったピョコルンが消費される女性の代わりになっていくにつれて主人公は世界4のような消費する側の感情になっていき、上で描かれてきたような人間ロボット感が無くなっていく。 呼応をすればいいってわからない人って本当にいるよね、ちゃんと損してて不思議に思う。 個人個人の関わりも上外国や国内からみた日本という国の立場も繋がっているな。 些細な生活にある自分の加害性たくさんあるだろうけどまだ気づけてないし気づかないようにしている私はクリーンな人な気がする。 リセット以前だったら消極的な世界3、主に世界4かなー? 「ピョコルン」「ラロロリン人」「クリーンタウン」「クリーンな人」「恵まれた人」「リセット」気持ち悪さのネーミングセンスが研ぎ澄まされてる。

    5
    投稿日: 2025.11.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ちょっとお高いバーの甘いカクテルを「おいしいおいしい」とぐびぐび飲んで気づいたらベロベロになってる、みたいな小説。 甘い毒がたくさん入っていて、気づいた頃にはだいぶ侵食されてる。 読んでると、「あっ...」とか「えっ...」とか「やば」「まじか」となる情報が回転寿司の如くジャンジャン流れてきて「え まって」と思うのに、消化しきれてないのに、どんどん読み進めてしまう(矛盾) とりあえず情報量多すぎて、何からツッコんだら良いのやら。 著者の未来予想図とメッセージが複雑に絡み合って、なんだかとんでもない世界ができていた。すごかった。 すごすぎて、正直読み終わった時の感想は「やば」しか出てこなかった。 でもすごかったので、ちょっと落ち着いてから絞り出してみた。  上巻は、おかしな世界にザワザワしながら読んでいたら、最後に天と地をひっくり返されるような結末で、途中まで考えていたことが全部頭から消されてしまう感覚になった。 下巻はすっかり空っぽになった頭で淡々と読み進めているうちに段々おかしな世界にに慣れてきて、思考停止で読んでいた。 読み終わってしばらく「ぽかーん」という感じだった。 印象に残ったのは「娯楽」について。 差別は娯楽 「かわいそう」は娯楽 人の死は娯楽 ここまでは何となく分かる。 でも最後のクライマックスでは 「自分の死も娯楽になりうる」 と言っているように感じた。 1万人もの有志の中には「特別な体験をしたい」だったり「儀式に選ばれた相応しい人間である」ことを誇りに思ってたりしそうな女性が出てきて、「やば」と思った。 そして大量の人の死をコンテンツとして消費させようと企てる人も恐ろしかった。やっすいコスプレでさ...命軽すぎる。 あと気になってたのに、答えを教えてくれない部分がたくさんあって気になる。 空子はピョコルンになって出産や育児を経験してると思うけど、その辺は全く描かれてないので気になる。想像するだけでぞっとするけど。 白藤さんが一番会いたかった人って誰? 馬鹿だから分からない...ラロロリンキャリアの人は馬鹿の言い訳に厳しい。耳が痛かった。 ネットの解説探しに行こ。 これはR18だと思う。 思春期に読んじゃダメ!

    5
    投稿日: 2025.11.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オーディブルにて。 同じ⭐︎3だけど、上巻程の更なる衝撃はないかな? 空子の人間ロボット味は薄れた印象。 多種多様な婚姻関係が生まれ、ピョコルンが生まれた経緯が逆転してピョコルンの人権が謳われる世界。 最終的な結末も想像を大きく超えるものではなかった。痛覚の有無が分かるかどうかでも今までの受け止め方は変わると思う。 ただ節々に文章表現の気持ち悪さ(褒めてます笑)があり、いやーな雰囲気は最後まで変わらず。 メンタルが安定しているときに読む本(笑)

    4
    投稿日: 2025.11.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分のこれまでの生活と重なる部分があって地獄のような気分だった。でも面白かった。 世界に呼応して巧みにうまくやりすごし、そういうものだからと悲壮感は持たない主人公がコンビニ人間の時と同様特徴的。器用だなと羨ましく思う。 ピョコルンになるために精算して終わらせる様子が羨ましかったけど、最後意識があることがわかる描写でゾッとする。そりゃあるんだろうけど、その状態で今後ずっと過ごしていかなきゃいけないのか…。

    3
    投稿日: 2025.11.01
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    面白かった。村田沙耶香は好きでほとんどの作品を読んでると思うが、その中でも一、二を争うくらいだし、これまで読んだ小説の中でもトップクラスに好きな作品かもしれない。異常な世界観と、人間のリアルをあえて誇張して描く人間描写とが合わさっていて、2巻本でボリュームのある長編であることもあり、これまでの村田沙耶香の中でも特にとても村田沙耶香らしい作品だったように思う。

    2
    投稿日: 2025.11.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    クリーンタウン、クリーンな人、きれいなこころ、汚いこころ。 きれいな心でいること、きれいでいなければならないことの残酷さ。この世の理不尽に怒ることは汚いとされる。 違う世界の話ではないと思う。今の日本でも怒ることは忌避される。私は古い世代だから常に怒っている、シロちゃんのように。若い世代はこの世の辛さを達観したつもりで冷笑する。そのあいだ、弱いものの存在は絶えず無視される。 私たちの苦行や苦悩を押し付けられる存在ピョコルンは私たちの世界に違う形で存在している。それは本作では前時代性の女性差別、代理母、人種差別という形で。 空子はいつでも逃げようとする、目を背けている、自分の心を見つめることからも、世界99に生きることからも、自分の自分の人生からも。 空子の気持ちは少しわかる。自分ではどうすることもできない現実に打ちのめされていくから。 そんな空子もピョコルンになる覚悟からは最後まで逃げなかった、空子が初めて抱いた強い希望。ぼんやりとした気持ちに、手術のすさまじさ。 終章でピョコルンに少なからず自我があることには絶望を覚えた。

    5
    投稿日: 2025.10.31
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    上巻読み終えて続きが気になった時に下巻が手元にないのは嫌なので上下揃えたけど、そんな心配は無用だった。が、上巻の方がグイグイ引き込まれる感じがあった。 読みながら、女性を「産む機械」だと言った政治家がいたなーと思い出した。調べたら2007年の事だった。20年弱前の世の中の空気感だと、この物語自体受け入れられていただろうか…と思うと世の中だいぶ変わってきてるのかも。

    4
    投稿日: 2025.10.31
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    環境に合わせたキャラでいくつもの世界を渡り歩いていき、それを外側で客観的に見ているのが本来の自分ではないか、と考える主人公に共感。本当の自分なんて幻に近い存在なのかもしれないので、それに囚われる必要もないと思えてくる。現実世界に「ピョコルン」はいないけれど、ネガティブな感情や過度な欲望はどこかに預けておいて「クリーンな人」になることができれば、肩の力を抜いて、皆で仲良く、今よりもだいぶ楽に生きられるような気がしてきた。

    3
    投稿日: 2025.10.31
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    やはり恐ろしかった。いまの現実世界と重なる感情がちょくちょく出てきて、著者の表現に悍ましさすら感じた。可哀想という感情を気持ちいいと表現したり、人間の残酷な部分をストレートに書いていて怖かった。 今の社会において女性はこんなふうに感じているのだろうか?だとしたら相当苦しい世界なのだろう、と考えざるを得ない。人間の自分より弱い人の上に立つ加害性、みたいな部分が読んでいてしんどくなる。

    3
    投稿日: 2025.10.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    個人的には上のほうが面白かった。 きっと主人公がいきいきしていたからかな、下での主人公は感情を失い、よりロボットらしく、というかぴょこるんらしくなっていた

    5
    投稿日: 2025.10.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オーディブルで最後まで。 ラストのたたみかけるようなグロテスクな儀式には、身の毛がよだちました。 主人公は女性性の塊のような生物に生まれ変わり、囚われ続けるのでしょうか。

    4
    投稿日: 2025.10.29
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    私にとっての最高の癒し小説だった。 結構、色々な部分に踏み込んで描かれていてそれは良かった。 とはいえまだ足りない。 もっともっと読みたかった。 女性側ばかり描かれているから、男性側のことが気になる。 そしてピョコルンになりたがる人たちの心理が分からない。 あんなに勝手に使われるのに。

    4
    投稿日: 2025.10.28
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    消費される側だった側にそれよりも下の存在が生まれた場合、自分が受けた仕打ちを同じように繰り返してしまうというのが業が深い。多分もっと若い頃に読んだら軽くトラウマになる。 ただ生きていくためには適応しなければならない。それを媚びだというのなら、そうかもしれないし。 あと、意図的に男性の無意識の加害性について触れてあると思うんですけど、これは男性の方が読んだらどう思うんだろな。 みんなが少し隠している本音を炙り出す感じの本だなと思いました。

    3
    投稿日: 2025.10.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上巻を読んでいる途中、もうお腹いっぱいだから下巻は読まなくてもいいかなと思ったけど、上巻の終わり方が続きを読ませたくなるような締め方で、下巻も読んだ。 なんとなくみんな思ってるかもしれないけど、触れてはいけないテーマについて描かれている。 すごく暗い気持ちになる場面も多かった。でも、ハッとさせられて、思わず読み返してしまう文章がいくつもあった。 そういう意味で、村田沙耶香さんがどういう人なのか気になる。 デストピアが描かれているようで怖さと不気味さを感じた。 みんなが憧れるピョコルンになったキサちゃんと、社会の流れに抗っているシロちゃんが描かれているラストシーン、どちらが幸せなのだろう?

    2
    投稿日: 2025.10.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    リセットから数年。世界が統合し、離婚して仕事も辞めて、白藤さんと奏の娘の波ちゃんと空子で暮らしている。空子はアプリで通話する友達連中がいる。 世界は「恵まれた人」(ラロロリン人)「クリーンな人」(普通の人?)「かわいそうな人」に分けられる。クリーンな人は、汚い言動を嫌う。しつけとか怒りも。それを出すのはかわいそうな人。 ラロロリン人は生きてる間は恵まれて、死んだらピョコルンとしてリサイクルされ、性欲処理子産みマシーンや家事ロボットとなる。 波ちゃんが1500万円もするピョコルンに惚れて飼う。ピョールという。学校で友達はいないが、アミちゃんの娘の琴花と仲良くなり、一緒にピョコルンを愛でる。40歳。 49歳。オジサンに暗がりで襲われていた琴花を連れ帰る空子など。空子は小早川さんの繋がりで改造ピョコルンになって、記憶ワクチン化することにして終わりに準備を始める。そんな中、ピョールが妊娠。波と琴花で妊娠んさせたそうで相手不明。白藤兄が波ちゃん目的で家に奪おうとしていたり。 ピョール妊娠はjc琴花がプラトニック恋活で研究室の人間と行為無しパパ活を行い、ピョール自身の精子と卵子で妊娠させ、雨という子を産む。 空子は記憶ワクチン化されピョコルンになる儀式の日、見守り人という記憶ワクチンを投与されて均一化された先行人間に白藤兄の匠くんを指名する。白藤の願いを叶える。そして空子は麻酔下で大量の同じ人と一緒に足を切断され、手を切断され、殺されてピョコルンにされた。 89歳。白藤さんの子供の波ちゃんとアミちゃんの子供の琴花のピョールに産ませた子供の雨。雨は男性と友情婚してシュンをピョコルンで作る。その世界は記憶ワクチンでみんなが幸せに暮らしているが、白藤さんはワクチンを打っておらず、知らない表情をするから嫌だとひ孫のシュンが言う。 ーーー ピョコルンがAI表してるように読める。低賃金労働者が母ルン。AIは人を助けるためだったはずが、AIを助けるために低賃金労働者が働く… ルンバを買ったが部屋を綺麗にするのは人間で、みたいな。 真夜中の競技場で、チョコボを数頭放し飼いしてる大学生男女に中年女性が話しかけて、チョコボに向かって微笑を浮かべながら、全員で拍手する絵が浮かぶ。 女は男に家事ロボット兼性欲処理機として虐げられ、男性は養ってやってるという根底の考えを持ち悪い気もして無い。そういう世界観。

    2
    投稿日: 2025.10.25
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    上を、とても胸熱くハイペースで読み、今年読んだ中でイチバンの本ではないかと、期待して読んだ。 だが、下にあったのは、ピョコルン、ピョコルン、ピョコルン…。 上にあった共感はなくなってしまいました。

    2
    投稿日: 2025.10.24
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    「世界って媚び続ける祭りだよ。貴方もね」 という恐ろしいけど、全否定もできない衝撃をぶつけてきた全巻に続く後半。 ピョコルン、ラルロリンDNAをはじめ色々とSF的な要素が強くなっていった。 結局救いはあるのかないのかわからなかったが、「あっ、そういえばこの世界って昔からこういう感じだったし、これからもそうなのだろう」とふと思った。(空子呼応風) また、断続的だったのは、そもそも連載でやってたもので、読者と呼応させるためだったのかもしれないなと思った。

    9
    投稿日: 2025.10.22
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    人は他人との違いを意識しすぎていて、なぜか相手と同じように呼応して生きようとする。 だけどそれぞれが底知れない欲望も持ち合わせていて、理想的な世界を作ろうとする。 何が人間にとって正解かはわからないけど、今後の世界もこうなるかも知れない。 今で言うところのAIの存在もピョコルンみたいなものかもしれない。 こんなに非現実的な内容なのに、今生きている現実世界の未来がとても怖くなりました。 終始天才的な作品、読めて良かった。

    4
    投稿日: 2025.10.21
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    読書中に眉間に皺を寄せるのは初めてだった。 これは日を置けないなと思って、上巻が読み終わる前に下巻を買いに行って一気読みした。 本当に世界観の作り込みがすごい。 空子が生きる世界での常識ってどこにあるんだろうと迷子になりつつ夢中になった。 読む前にレビューを見て怖くて上巻だけ古本で買ったけど、下巻は定価で買った。 それくらいこの作品にはしっかり対価を払いたいと思った。

    1
    投稿日: 2025.10.19
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    正直、読むのが辛かった。 しかも途中で、自分の常識がズレているのか、小説な中の世界観なのか分からなくなって、汚らしい世界が当たり前かのような錯覚に陥りそうになりつつ、ウエガイコク、性の賞味期限、愛玩動物のピョコルン…理解可能な世界と理解不可能な世界が行き交う世界が舞台になっている。 いろんな世界観の中にいる私。 確かに僕にも心当たりもあるが、それがこの物語と同じものなのだろうか。 読了後になってもわからないままだ。

    1
    投稿日: 2025.10.19