
総合評価
(775件)| 219 | ||
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
・105「善意ほどおそろしい監視はない。」 ・131 「飢えすぎると喜びは痛みに変わるのだと思う。」 ・自分がどうしても空子のように感じられる瞬間が何度もあった。特に、私は最近(てか認めたくないけどいつかからずっと)恋愛について考えることが多く、私が恋愛したいと思うのは、世界が恋愛がいいものかのように語っているからであり、自分がこれまでに経験した恋愛は相手に好意を向けられていると感じた時に始まっているだけなので「トレース」しているだけなのでは?と思ってしまった。 ・記憶を共有するようになる世界きもちわるい・・・本当によいことだけだろうか・・・ ・「かわいそう」という感情はエンタメ:残念ながら、本当にあると思う。 ・私はピョコルンにリサイクルされたいか?されたくない。今の人生に飽きることはある。けど、だからといって、ピョコルンになって誰かに仕えることをしたいとは思わない。自分の死ぬべき時に死んで、それで終わりたい。空子だって長く生きていたくはなかったはず。なんで選んだ?今の生活から逃げたかったのは理解できる。けど、と思ってしまう。 ・ピョコルンが出てきた時、とても残酷だと思ったが、同時にこれって実世界でも起きていることだと思う。新しい奴隷(日本では、シタガイコクの人の低賃金労働やセックスワーカーへのコロナ給付金なしなど)がで続けているだけ。新しい奴隷を作って、少しだけ自分は解放された気になる。男性がきもいままの世界の描き方が、実際の世界でもこうだなと思ってきもち悪かった ・嫌だと思っていた明人や匠くんが自分に内在してしまい、それらが話出す感覚、わかるなあ。 ・キリンジのメスとコスメ聴いて、あ〜最高だなあ、今更キリンジの良さを知るなんて、この世にはまだまだ知らないたくさんのいいものがあるんだなあなんてうれしいこと、とまでまじで思ってたら、ミスドから出てくる人たちが大揉めして警察呼びます、おい離せよ!みたいな叫び声がして一気にいやな気持ち。やめてーーーdon’t ruin my day please. 今ここまで書いて、あ、これが「汚い感情」出さないでってやつか、と世界99を思い出す。
1投稿日: 2026.09.28
powered by ブクログ下巻も最後の最後までどんどんいろんなことが起こって、しんどいのにどんどん読んでしまった。 空子が何が起きてもずっとフラットな感情なのが怖かった。今の世の中に対する皮肉がこれでもかってぐらい散りばめられてるようなすごい物語だった。
7投稿日: 2026.09.27
powered by ブクログ上巻より早く手元に来た下巻。 ピョコルンとか、かわいそうな人、クリーンな人、恵まれた人とか、ラロロリン人とか設定についていけない。 初潮前に子宮を取る人が多いとか友情婚でピョコルンに子供を産ませるとか。 そもそもピョコルンは恵まれた人であるラロロリン人が死んだら手術をされて人間じゃない動物に改造されるとか。 そもそもラロロリン人は遺伝でも家系でもないらしい。 世界が3だとか世界99だとか色々あるだとか。
0投稿日: 2026.09.23
powered by ブクログ3.8 ようやく読了! 最後まで独特の世界観 ピョコルンがさまざまな基準に浸透していく世界、その節々にはこの現実世界の縮図というか、現実世界で起こっていることが反映されているなぁと きもい悪い部分も多々あるけど、結局人間のリアルってそのまま描くと気持ち悪いんだな
3投稿日: 2026.09.23
powered by ブクログ空子自身のスタンスや考えが定まってきた中でストーリーが展開されるようになったため下巻に入って読みやすさは格段に上がったが、ショッキングな出来事が息つく暇もなく起こるストーリー展開は上巻と相変わらずであった。 空子の感情の起伏が最小限に抑えられているため、凄惨な出来事が続いても、なんとか読み進められたのは作者の狙いなのだろうか。 突飛な世界設定と、その設定を最大限に活かしたストーリーにも関わらず、「現実世界で見て見ぬふりをしている/されている問題」がストーリー中に所狭しと並んでいて、読み進めながら頭の片隅に後ろめたさと憤りが常に見え隠れしていた。 最終的にこの物語が何を伝えたかったか明確には分かっていないが、もし多くの人がこの作品を読み進める中で私と同じように「後ろめたさ」や「憤り」を感じているのであれば、現実世界への問題提起型の小説なのかもしれない。 この仮定の正誤はきっと分からないままなのだろうけれど、現実世界とかけ離れた設定にすることで「分かる人にだけは分かる問題提起型小説」になっているのかな、と思ったり思わなかったり。 個人的に興味があるのが、私の感じた「憤り」を男性の読者が同じように感じたのかどうか。女性の作者が描いた女性差別、女性軽視、ジェンダー・ステレオタイプについてどのように感じ、考えたのかを知りたいと思う。
3投稿日: 2026.09.23
powered by ブクログ上巻の衝撃的なラストから下巻へ。 空子は49歳になっており、あの「ピョコルン」が存在することが当たり前になった世界。 相変わらずグロテスクで気持ち悪く、読んでいて違和感しかありません。 ですが、読み進めるうちに「何かをきっかけに、世の中の“当たり前”が急激に変わってしまうことは、現実の社会でもあり得るのかもしれない」と、足元が揺らぐような恐ろしさを感じました。 多様性や家族、社会のあり方など、さまざまな問題が隠されているようにも思えますが、著者が本当に語りたい意図を理解するのはなかなか難しく、かなり人を選ぶ作品だと思います。 万人受けする物語ではありませんが、読み終わったあとも頭から離れない強烈なインパクトとモヤモヤが残ります。
6投稿日: 2026.09.22
powered by ブクログずっと空子として読んできたから、ピョコルンになると決まったとき、やっと死ねると思った。 なのに、本当の意味では死ねなかった。 登場人物たちや世の中が、「誰かに承認されたい」「自分の正当性を証明したい」「システムに組み込まれて安心したい」という欲求に縛られていて、そこから自立できていないのが怖い。 自分にも生きてきた中で、そういう局面や卑怯な部分があったと思う。 だけど、それだけを切り取って生きている世界は怖い。 この本の感想で、共感したっていう言葉がたくさん見られたのが実は一番怖かった・・・。
1投稿日: 2026.09.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終わっても、「結局これは何を描いた話だったんだろう」と、かなりもやもやが残った。明快な答えがある作品ではないし、自分の中でもうまく整理しきれていない。でも、そのもやもやも含めて、ずっと考えていたくなる面白さがあった。 弱者を救い、暮らしを良くしたはずの世界で、面倒や被害そのものが消えるわけではなく、さらに弱い存在へと押しつけられていく。その構造が怖かった。 しかも読んでいる自分自身も、「人間が被害に遭うよりはましなのでは」とどこかで納得しかけていて、簡単に外側から批判できない。そのことにも少し怖さを感じた。 空子が少しずつ世界に合わせて変わっていく姿も印象に残った。一方で、最後まで世界にあらがい続けていたように見える白藤さんのことは、読み終えるころにはむしろ好きになっていた。 結局、自分なりに何が正しいのか答えは出なかった。でも、簡単に答えが出ないからこそ、読み終わったあとも考え続けたくなる小説だった。
2投稿日: 2026.09.22
powered by ブクログ『世界99』、上巻よりは読みやすかった。 出てくる男性は少ないけど、ことごとく気持ち悪い。自分が被害者だと思っているのに、実際には加害者のような存在ばかりだった。 そして一番印象に残ったのは、自分(男)の中にも無意識の「女性はこうするもの」という前提があったこと。 「女性が子育てをするべき」なんて当たり前ではないと思っていたし、自分ではそういう考え方をしているつもりもなかった。でも最近、彼女に「ご飯は自分が作るよ」と言ったとき、その言葉の裏には「世の中、女性がご飯を作ることが多いよね」という前提があったことに気づいた。 分かっているつもりだったのに、自分もその「当たり前」を前提に言葉を発していた。そのことに少し自己嫌悪した。 空子も、そういう社会の「当たり前」に合わせ続けるうちに、自分で選ぶことを手放してしまったのかもしれない。 自由になれば幸せになれるとは限らない。空子が最後にピョコるんになったのは、自由から逃げたようにも見えるし、それが空子にとっての幸福だったようにも見える。 自分では気づいているつもりだった「当たり前」を、もう一度考えさせられた作品だった。
6投稿日: 2026.09.18
powered by ブクログファンタジーとは思えなかった。 この感覚やこの物語は誰しもが自分の中に持っているものだと思う。世界③にしがみつきたい気持ちがとてもわかるしそれが惨めで何かを履き違えていて暴力とも思えるようなものだというのもわかる。それが世界がたくさんある理由だと思う。どの自分で生きていいかわからない、どの記憶が本物なのかもわからない、ただ目の前にいる人に呼応していく、それは不気味ではなくて、リアルだと思う。 世界が100ではなく99なのが、残りの1はなんなのか。世界99が全て混ざったものなのか、ピョコルンになった時の世界なのか。 「誰かをおぞましく思うことが私の輪郭だったのかもしれない」 人の原動力はいつだって「汚い感情」だと思う。
7投稿日: 2026.09.17
powered by ブクログ空子のことを考えてみると、性格や感情がないということはイコール自分がないということになり全てにおいてどこか諦めていて期待しないってことなんだなと思った。 一見フェミニストっぽいけど女性の権利を訴える情熱もないし…でも幼い子を守ってあげたり白藤さんに対して色々思うところなどは感情も多少あるような気がした。 わかるようで全然わからない…これぞ村田沙耶香!
1投稿日: 2026.09.15
powered by ブクログ「普通」って何だろう。 読み進めるほど、当たり前だと思っていた価値観がぐらぐらと揺さぶられた。 恐ろしくて不気味なのに、どこか救われるような感覚もある。 村田沙耶香さんにしか描けない世界に圧倒された。 読み終えた今も、心の中に強烈な余韻が残っている。
32投稿日: 2026.09.14
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村田さんの作品好きでよく読みます。 この本は面白かったというより、興味深いというか不思議な読了感。 ところどころに出てくる人間の見た目の表現だったり、概念の言い換えが秀逸で「村田さんってそんな視点でものごとを捉えるのか〜」と感嘆したなあ 皮膚に切れ目が入ってそこから目玉が覗いてる、とか、骨と肉の上に皮を貼っている、みたいな言い回しがたまらない。
2投稿日: 2026.09.14
powered by ブクログんー、確かに上巻に比べて減速した感じ(インパクトに欠ける?)は否めない。 読後感としては、不思議な小説だったな。最後の「儀式」のシーンは軽くホラーだわ。 上巻は完全なるディストピアだけど、下巻はある種ユートピアに向かっているようにも見えた! 下巻では、男性がほとんど出てこないんだね!それもなんか風化したように感じる理由の一つかも。 上巻は怒りとか(あ、汚い感情!?)抵抗みたいな思いがあったけど、下巻は疑念的な要素が多かった気がする。 ①波ちゃん、生意気すぎない? この下巻で核となるのがピョールの存在だと思う。そもそもの発端として、ピョールを飼うことになったのは波ちゃんの希望から。でもさ、ペットショップで物色するシーンも描かれてたけどピョコルンって1000万超えがザラと言うか、車超えて家レベルの大きな買い物だよね。そんなの子どもの一声でコロッと買えちゃう(しかもシロちゃんと空子にはそんな余裕はない)んだね。普段から波ちゃんって空子に色々買ってもらえてるのにさ。(まぁ波ちゃんも傷つく経験をしてはいるけど、でもそれは空子もだし。あ、大前提悪いのは加害者で女性側は何も悪くない!けど)ちょっと世界(大人を?)舐めすぎじゃない?そのくせ生活が豊かになるどころか負担が増えてて、ただでさえ大人はピョコルンローン返済に向けて必死にお金稼がなきゃ行けないのに無能なピョコルンの皺寄せを食うのは空子たちで辛くなった。それにそれに、しまいにはピョール妊娠させてるし。琴花ちゃんのセリフであった、「ピョールを孕ませたのは私だから」的なの、中学生が言ってるって考えると本当ゾッとするわ。(現実ではありえないんだけど) なんていうか、波ちゃんはちょっと身勝手に見えた。 ②空子はそんなにピョコルンになりたい? 音ちゃんから話を持ちかけられて、そんなにすんなり乗るものなんだってのが結構(結局最後まで?)引っかかった。別に空は生きたいわけでも死にたいわけでもないだろうけど、だから執着せずにあっさり記憶を提供できるのかもしれないけどさ。、洗脳されてるわけでもなく自分の意思で音ちゃんに従属されにいくのは謎い。どうしても引っかかるから読後に該当箇所を読み直したけど、一応ピョコルンになるのはどっちでもいいってスタンスなのね。真っ白になりたいのはなんでなんだろ。別に、今生きててもう99個の世界を使い分けなきゃいけなくてめんどくさくなったわけじゃないし、白藤さん波ちゃんピョールと共に過ごす未来を考えると思い詰まるからなのかな。ここは私の想像力とか解釈が足りないのかもしれないけど。その理解できなさも含めて世界観なのかな。 https://note.com/kei30/n/n66c4e7e6cd1c 気になっていた男性視点の感想もわかったし、解釈に割と納得。 思いがけず、下巻も直ぐに読めた!嬉しい!!
4投稿日: 2026.09.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
第4章のページ数の少なさに驚いた! このピョコルンは空子さんでいいのよね? 下巻は上巻より読むのに苦労した、 少し重すぎたかも
3投稿日: 2026.09.13
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私は空子にとにかく感情移入してしまって、下巻が始まってしばらくは波ちゃんや白藤さんの事が多く書かれているので嫌気がさしていた。また、書かれれば書かれるほどどうでもよくなっていく。 音ちゃんの事が一向に出てこないからだ。 音ちゃんの本当に大事にしているものはリセットの時に「ラロロリン人の友達と逃げる」と言って、あっさり主人公と連絡を絶ったことから、音ちゃんの属性である「ラロロリン人」や、「友人」であることが何となくわかる。というか、音ちゃんは主人公には嘘を言わないので、それが本当である。 でも、微かに希望は残っている。リセットは異常事態だったから音ちゃんだってあの時は逃げるしかなかったのかもしれない。 だから奏さんに音ちゃんの事を聞かれた時に空子は「世界で一番会いたい人には会いたくない」と思った。 こんなに突拍子もない設定ばかりなのに、その辺だけは人間の感情の普遍性があって、落差がある分、いつもよりすごくこういう表現が染みる…。ここだけが本当の純粋だと感じた。 白藤さんは誰よりも信念が強いはずが、そのせいで目まぐるしく変わる世の中に適応できずに波ちゃんの教育(たぶん、この時代ではかわいそうな教育)に失敗し続ける。 物語の後半からは何の思想も持っていなかった空子の方が、だからこそ誰にでも取り入れるので頼もしく見えるようになるのが不思議で面白かった。 波ちゃんは怒り方が分からないから、カラスの鳴き真似をして怒りを表現するようになってしまった。 空子がこの物語の登場人物の中で一番生き生きしているように見えてくる。 波ちゃんと琴花ちゃんの事は、色々とショッキングだったが、科学技術が進んでいった結果、IQが高いほうが低い方を男女関係なく制覇できる世の中になってしまったことを空子と白藤さんに見せつけるような結果になったな…という感想を持った。人類の問題を解決するための科学技術が新たな加害を生んでいて「あぁ、世の中っていつもこんな感じだなー」と腹落ちした。 空子が世界に対しての関心が薄れていくなか、音ちゃんとの儀式の約束だけが生きる目標になるというか、音ちゃんが用意してくれた死を受け入れる楽しみしかもうないというか…この辺りは読んでいてとても切なかった。 物語も後半になると、レナの記憶や、おっさんを演じていた時の記憶が自然と蘇ってくるようになるのも、長くて断続的な走馬灯という感じで感慨深いものがあった。 もしかして、空子もレナのことだけは引きずっていたのでは、当時はショックすぎて、考えないようにしていただけなのかも…とか淡い期待を持っていた時に、最後に空子が音ちゃんと会う日がやって来る。 音ちゃんはいつもの音ちゃんらしくない。普通に多忙で疲れているからということもあるが、単純に時間が経過して音ちゃんも老いたんだなと感じた。音ちゃんは空子に対しては上辺を繕っても意味がないともう分かっているから、もう純度100%で本音しか言わない。そして、空子が音ちゃんに対してもそうしている。 と思っていたのに、音ちゃんの「吐き出す日」に合わせて、空子はレナの事は音ちゃんに言わないんだよなー!というのが私がこの小説の中で一番痺れたところだった。 空子は目の前の人間に合わせているだけ!そんな熱い感情持つわけないじゃん!と今更ながらに思い出し、すごく興奮したところだった。 これが空子の生き方そのものだったように思う。 トレースのしあいで合わせ鏡みたいになった2人の言動を読んでいると、やり取りをしている本人たちすら気が遠くなってくるのでは、と感じた。 それで音ちゃんが「終わりにしたいんです」と言うのも漫才の「もうええわ」みたいに聞こえて少し面白く聞こえたのは不思議な感覚だった。 自分の命をかけた儀式が始まっても、空子と高崎さんは現実を俯瞰して笑い続ける。 「人工感動製造機」として、生前の準備を淡々と行ってきた空子が、総じて外から見れば「いい人」だったように見えてくる。白藤さんは怒ったり悲しんだりし、波ちゃんは悲しんでくれると思う。 最後に空子が雨が降っている幻覚をみるのもすごくいい。雨の表現がよく出てくるのはこういう事だったのかー。自分たち(社会的弱者)が受けた加害たちが、自分自身が記憶ワクチンのデータの一つになることで成仏していってくれて、そして友人をなくした音ちゃんをも救ってくれるような気もする。まぁ、音ちゃんは自分が思っていたよりアーティストのOTOの方が大きくなってしまって、困っているだけのような気がするけれど…。 最後のシーンはすごく穏やかだが、それは、これだけ世界に個人が管理されたら穏やかにもなるだろうという笑いが生まれているような気になる。少し意外だったのはアメが異性をパートナーにしたことくらいかなぁ。もしかしたら白藤さんの影響を少し受けたりしてるのかもしれない。 私達は空っぽで意味がない物に意味を勝手につけてしまう、ということを深く考えさせられた。 こんなに読書に没頭したのは久しぶりだった。おもしろかったー! また、時間がある時に少しずつでも色んな本を読んでみたい。
3投稿日: 2026.09.13
powered by ブクログ面白かったと表現して良いか分からない、どうやってこんな話を思い付き書き出してるんだろうと怖くなった。
8投稿日: 2026.09.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ずっとぼんやり意味がわからないまま、淡々と進んでいった。神話みたい。とんでもなくグロテスクなのになんとなく表面上綺麗に見せてて、それを受け入れて慣れてしまうと、違和感すら感じられなくなる。そういう状況に閉じ込められる体験。 読み終わった後は人と話すときに自分の仮面を意識してしまう。 あ、いま、反応して、呼応して、あまり思ってもないことを言ってしまった。気持ち悪い。 普段は違和感を持たずにやっている、生きるためのずるさに自覚的になる。 ずるくなっているとき、自分はどこに行ってしまっているんだろう。それがずっと続いたら、自分は上書きされるんだろうか。 行き着く先は疲れと、ピョコルンなんだろうか。 遅効性の毒みたいな本だった。
1投稿日: 2026.09.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ピョコルンになっても自我はあるんか…と結末を読んで少し意外だった。“空っぽ“の空子にとっては幸せな結末だったのだろうか。 異質な世界に感じるのだけど、所々で共感する部分もあって。空子の、自殺するほど生きる気力がない、にとても納得してしまった。生きたいからではなく、死ぬという行動そのものにかける力もないんだよね。どうでもいい、に近いかもしれない。 自分の中にトレースされた他人がいる、それは案外みんながしていることで、どうしたって周りに染まっていくものなんだろう。ただその時々の世界で、正しさや常識が変わってしまうだけで。じゃあ自分って何?と聞かれたら自分だってないのかもなぁ。
1投稿日: 2026.09.11
powered by ブクログ書店で初めて見た時、表紙と題名に惹かれ読んで見たいと思った 全くの予備知識無しで読みました。 なんとも言えない……初めての感覚 まさかこんな内容だったとは……初見の想像とは大違い…… ちょっと苦手かも……
0投稿日: 2026.09.11
powered by ブクログしんどい世界なのだけど、主人公の視点からはそれを感じさせない怖さ 主体的に生きるとは、何かと考えさせる
6投稿日: 2026.09.10
powered by ブクログ読み終わってぐったりした。想像できない展開がずっと最後まで続いた。始まってはいけない世界がそこには広がっていた。 「クリーン」とか「浄化」とかって、その裏にあるはずの「汚い」をそもそも存在しないかのように振る舞うことを指すなら、逆に最も汚いんじゃないか。 怒りが「汚い感情」とされる世界はかなり不健全。 ピョコルンの鳴き声とか、波の叫ぶ声とか、出てくる音の表現がとにかく毎回怖かった。まずは目で読んでみる。そして、次にカタカナで表現されたそれらの擬音を脳内で音声にしてみると、その場面の気味悪さがより際立った。
6投稿日: 2026.09.10
powered by ブクログリアルすぎるからこそ、こんなに読んだあとに鳥肌立つんだろうな…正直怖過ぎて何度か読むのやめようと思った。 世の中に疑問を持つような白藤さんが最後までおかしな人でいて、考えることをやめた人間たちが楽しく暮らす世界。
6投稿日: 2026.09.10
powered by ブクログやなきもち! ありえない話なのに妙にリアルで気持ち悪い、 村田さんはなんでこんな話思いつくんだろう。。 ぴょこるん、、 上下864ページ 久々に重い読書 読書ってハッピーな気持ちにならないでも楽しめるよね
5投稿日: 2026.09.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
終盤はホラーだった。 家事、性欲、出産、子育てをピョコルンに任せるようになった世界でも、性犯罪は無くならないし、誰かが「奴隷」のように世話を担う。 「汚い感情」は当然不快になるし好きではないが、それが排除された、均一化された穏やかな性格・記憶しかない人々の世界もこんなにぞわぞわと気持ち悪い。 「儀式」の全てが異常なのに淡々と描かれて、あり得ない…と思いながらも、最後に空子と若い医師が話す「かわいそう」が娯楽として残るというのも、なんとなく分かる。 「母ルン」の言葉にぞっとして、自分は母親に対してどうだったかと不安になる。今後の母に向ける自分の言動に過剰に気を遣いそうだし、逆に自分が母親になったらどうなるんだろうと考える。 白藤さんが最後まで本来の人間の様々な表情を持ち続けているのに、それが「おかしい」とされる終わり方が強烈だった。 世間の常識があり得ないほど変容していく、まるで洗脳されていくことは現実でもある。そんな極端な…と思いながら読んでいたけど、案外いつか起こり得る世界なのかも。 あまり消化しきれていない。 こんな作品どうやって思いつくんだ。
3投稿日: 2026.09.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
・まさかの主人公がピョコルンになり、白藤さん一同の家で飼われているという結末。 ・一体どんな人生を生きたら、この小説が書けるのだろうと思う。 ・村田沙耶香ワールド全開で本当に面白かった。下巻は内容が重く、読むのに少し苦労したが、読了できて良かった。
1投稿日: 2026.09.06
powered by ブクログ上巻はまだリアリティがあったのでなんとか読めたが、下巻は村田ワールド全開で、かなり体力と気力を使いました。最後の着地は完璧。
8投稿日: 2026.09.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上から下までどっぷり。 前情報何もなく、綺麗な表紙から想像していたのとは違う世界観だった。 ピョコルンを、かわいい、こわい、どこに分類すれば良いかわからずそれが不気味だった。 現実の世界と重なるところもあり、そういうのあるよなあと共感もできた。
1投稿日: 2026.09.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
白藤さんがいくら頑張っても、空子も波も雨も世界も何も変わらなかった。奏さんや音ちゃんの方がよっぽど世界を変えていた。頑張る方向性が違ったのかもしれないけど、白藤さんの言葉や行動はなんだったんだろうと思う。大局の流れに一般市民は抗えないのかもしれない。ではその流れを初めに作っているのは誰なんだろう?この小説では呼応とトレースが抜群に上手い音ちゃんがその1人だった。個人じゃないとしたら、論文、メディア、噂、そういうのがなんとなく発端となるんだろうか。
2投稿日: 2026.09.03
powered by ブクログ上巻については先日書きましたが、空子の一生の物語なので、あらすじをまとめようとすると長くなるのでやめておきます。 空子は状況や相手に合わせて「呼応」し「トレース」しながら色々なキャラを生きている。つまり自分自身がない。空っぽな人間である。名前もそれを暗示している。本人は人間ロボットだという。また話の中ではこれができず怒りを出す人は「かわいそうな人」として不幸になっていく。 また人間は性欲、出産、育児、家事、介護などの「面倒で厄介な重荷」を代わりに受けてくれるピョコルンを手に入れる。会社などでの労働そのものは肩代わりしてくれず、家のこと中心に受けてくれるのは謎なのだが。いずれにせよ面倒な事をなくしたものは人間性を失う。それは「人間」なのか?幸せなのか? 「誰もが、疲れていて、自分が綺麗でいられる言い訳さえあれば、いくらでも人に押し付けて楽に生きたいと思っていますから」 社会の仕組みを考えるような大きな仕事は恵まれた人=ララロリアン人が受け持つ。大半の人間=クリーンな人はどんどん空洞化していく。つまり面倒や厄介ごとから人間を解放していくと人間は空洞化していく。人は自分の楽な方に記憶も修正する。 人間性とは何か。これはヘーゲルの主人と奴隷の弁証法的な話だ。自由とは負荷を引き受ける主体にしか宿らない。負荷を手放した途端に人間は「呼応」と「トレース」しかできない空子のような存在になってしまう。自由は奴隷の思想であるし、奴隷状態こそ自由だという逆説的な話なのだ。 生きる喜び、人間性を感じたいなら面倒や束縛は必要悪なのだ。
6投稿日: 2026.09.02
powered by ブクログどんな本だったか簡単に説明できないほど複雑だった。やっぱりこの本に書かれてることはありえない話のように見えて、数十年後の地球をのぞいてる感覚になる。最後もただ人間から汚い感情は無くならないよねっていう簡単な結論でないことは分かる。だが、これを説明できない自分が悔しい。多くの人に読んで欲しいけど、この本について語り合う自信もない笑
7投稿日: 2026.09.01
powered by ブクログ村田沙耶香ワールド全開って感じで、題材はとても良かったけど結局何が言いたいの?というところは掴みきれなかったかもしれない。 私自身、転校を繰り返し色々な性格の自分がいるので、自分には何もない空っぽの空子というところが、上巻に続きとても共感できたけど、自分もピョコルンになりたいと思うかどうかはよく分からなかった。
3投稿日: 2026.09.01
powered by ブクログ性別、産まれた環境、産まれた時代で 関わる世界は大きく変わり その範囲は偏ってると思う。 どの世界を選択するか 選択する余地が無いというか 選ぶ意識すら無いんじゃないかな。 選ぶ意識があるだけ幸せだと僕は思う。 この本を読んで、女性の大変さも 役割による搾取もとても悲しかった。 表紙の99のフォントは イメージ通りでとても合っていると思います。 第3世界の人はきっとこの本は気持ち悪くて合わないだろう。
130投稿日: 2026.08.31
powered by ブクログ【世界99 下】 意思も感情も無い人間にとってはどんなに世界が変わってもディストピアってことかな? 『加害者』『被害者』と表現していたけどそれを言い始めると、自分がどちらにもならずにいるには人と関わらず1人で生きていくしかないんじゃ…? 考え方とか色々私には刺さらなかったな...
0投稿日: 2026.08.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
内容が暗くて読むのに非常に時間がかかった 空子という主人公の幼少期から始まり、大人になっていく、淡々とした感じ ピョコルンという、家事ロボットのその先のような生物が出てくる 若干のファンタジーかと思ったけどディストピア小説とのこと 世界や主人公の価値観の代わり様、女性軽視とか性暴力とかその辺りがストレートに書かれてて、全体的に鬱々として後味が悪く気持ち悪いけど考えさせられた 世界99の、コミュニティによってキャラを使い分けることやその分裂は誰しもが少なからず共感できるところはありそうだけれど、それがとんでもなく突き抜けているような感じ
1投稿日: 2026.08.30
powered by ブクログこれは難しいな。結局何が描きたかったのだろう?女性からいわゆる「女」の役割(というと時代錯誤になるかもしれないが)を取り去った「平等な」世界を作りたかったたのか。その上で、元々は自分にあった機能を忘れて、女性がピョコルンをどう扱うか見せつけて非難したかったのか。はたまた、「性」というものは、自分の賞味期限が切れても次の世代、次の世代と繰り返され、常に穢らわしく付き纏うものという戒めだったか。確かに帯のとおり「現代の創世神話」だ。創世にあたっては、正義の信念を貫くよりも意思なきトレースが合理的かもしれない。
2投稿日: 2026.08.30
powered by ブクログ- [ ] 男の暴力性 - [ ] 倫理観の底が抜ける。正しいことを言うことが迷惑に思う被害者もいる - [ ] 汚い気持ちを抱くことがいけない世界でもどうしても生まれてしまう憎しみとか嫌悪のしぶとさ - [x] かわいそうなことは娯楽になる
1投稿日: 2026.08.25
powered by ブクログ全面ピョコルンになっていた。 音ちゃんの「結局、感動って安全な場所にいる人間の娯楽なんだなーって思います」というのが印象的で、納得してしまった。読書がまさにそう。 今の人生は辛いから、面白くないからもういらないけど、できたら人の役に立ちたい。こういう人が増えていてピョコルンになっていく。優しい世の中だな。グロテスクだけど。 でもその優しい気持ちを踏み台にしてピョコルンを売って儲けている人がいるのではないかな。
136投稿日: 2026.08.24
powered by ブクログ頑張って読了。村田沙耶香の淡々とした文章でなければ読みきれなかっただろう。しかしちょっと盛り込み過ぎな気はする。「呼応」で分裂する世界とつくられた犠牲者、この二つの主題を同時に扱う必要があったんだろうか? 上巻よりマシとはいえずっとしんどかったけれど、「儀式」が決まってからは少し穏やかに読めた。それ自体が恐ろしいことでもある。空子がピョコルンに対して明人のようなな感情を持ってしまうのも怖かった。もうみんなひとりで生きればいいのに、と思うけれど、均一化された記憶の中で生きるほうがマシなのだろうか。 「呼応」は日本人の得意分野だと思うから、この本を海外の人が読んでどう思うのかが気になる。ジャパニーズはクレイジーだ!って感じ?
1投稿日: 2026.08.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
下巻からの「リセット」以降の世界線は特に難しく、下巻の序盤で一度読むのをやめて《世界99 暗喩》でググってみたりした。検索結果の斜め読みでは結局わからなかった。ただ、作家本人が執筆中に「これは奇書だから大丈夫」という言葉を励みに書き続けてきたというWeb記事を見つけた。それを読んだときに私も「なるほど、これは奇書か」と思うことで、本書を読み進められた。 読んでいくうちに、私自身もこの世界にも慣れてきた。間を空けて読むと拒否感や嫌悪感なくこの世界99の在り方を受け入れている。これも呼応の一種だったと思う。奇書という言葉で一度グッと離したはずの世界が、ぬるっと自分の手元に戻ってくるのが、我に返ると不気味で、帰宅途中のバスの中でひとり悪寒を覚えたりなどした。 そして下巻の中盤で「母ルン」という概念が出てきて、急にこの本との距離が適切になったというか、焦点があった気がした。そっか、母ルンか。ここまでのページと読書量は、この《母って、確かに、母ルンだわ》という私の納得感に至るまでの過程がひとつのピークだったような気もする。母ルンはフィクションじゃなくて今すでにいる。過去にもいて、今もいるし、これからもしばらくいる。そして貴方も母ルンを利用したでしょう、というグロテスクな手触り。これを得るまでの読書体験が、下巻の途中まで続く。 あんなに難関だったはずなのに、奇書なのに、途中で「あー、わかる」と口に出してつぶやいたりして、そのことに自分で驚いたりなどした。本って基本ひとりで読むけど、読んでるときに誰かと「え、今の文、読んだ?」みたいに顔を見合わせたくなった。 下巻になると空子は、呼応やトレースをあまり意識しなくなったように見えた。常に世界99から幽体離脱していたのが、幽体のほうが本体になった感じなのだろうか。それが大人の役割を引き受けることによる適応なのか。 下巻の終盤に差し掛かる頃、手術を受けると決めた時の空子に対してはすんなり「まぁ、そうだよね」と思っていたのに、その日が近づいて空子が準備を始めて、彼女が色んなものを見捨てていくたびに、「やめて、手術待って」という気持ちになっていった。本当は少しずつ、空子を「人間」に留めておく要素はあったのに、彼女はきちんと「見捨て」た。その空虚さがどうしても悲しくなり、それはもう立派に私(読者側)も「かわいそうな白藤さん」だった。空子は人間を終えるその日まで、人を見極めて、関係性を認識して、さっと捨てた。空子はそうするだろうな、と思っていたのに、やっぱり死んでほしくなかった、ピョコルンになってほしくなかった、と思ってしまう。 通読してみて、まず実写化は無理だろうなと思う。時折現れるピョコルンの描写が信じられないほどキメラなのだ。新しいピョコルンの描写に出くわす度に、頭の中でディテールが追加される見知らぬ産物が、世界1ケタの私にはキャパオーバーで時々ぶっ倒れそうになった。特にピョコルンの一部にはダンボールが使われていて、がっつり広告の言葉が掲載されているのが妙に味がある。読んでいないときでも時々思い出しちゃうくらい印象に残った。普段から資源ゴミのダンボールを扱ってるから余計そうなんだと思う。人の肉体や水を含んでもなお型を残すダンボールの不気味な柔らかさと硬さ。なんでピョコルンの容器、ダンボールでいけたんだ。終盤に出てくる、出産して抜け毛がひどくなるピョコルンもまさに母ルンで、本当に容赦ない。 村田さんが販促POPに描いたピョコルンはゆるやかな線でデフォルメされていて、だからまだ「かわい」かった。この絵を見てピョコルンを想像するときは気をつけて、と言いたい。そういう《かわいいコーティング》された生き物が内包する残酷さという点では、ちいかわの世界線のようだ。 作品中、特に印象に残ったフレーズは、「時代性と環境が先にあって、人格ってそれによる化学変化でしかない」「経験と記憶によって行動と感情が生成されるロボット」だった。浅学だけど空子のこの感覚は、手を変え品を変え結構色んなひとが書き続けてきたことだろうと思う。村田沙耶香という作家の手によって、この感覚を含めた人間の空虚さや、世界に適応するためならなんだってやる残虐さなどが《かわいいコーティング》を施されて、大手出版社から発売されて、文芸賞を受賞して売れて今私の手元にある。この作品こそが、今を生きる私たちの「ピョコルン」かもなぁと思う。その中身はリサイクルされた村田沙耶香、とかね。
3投稿日: 2026.08.23
powered by ブクログやっぱりカオスだったの一言で終わらせたく無くて、ブックスタンドTV(YouTube)見て来ました♪村田先生は、人間の村田と小説家の村田と乖離しているそうです。水槽のような入れ物になる所に登場人物の似顔絵のようなものを入れて、そこから小説を生み出すのだそう‥この小説を作られる工程を聞くと、なんかとっても理解出来た気がします(笑)
18投稿日: 2026.08.21
powered by ブクログ言葉を選ばず言えば、下巻も上巻以上にとち狂ってるなと。ファンタジーでクレイジーだけど"本質"すぎて怖い。現実世界(少なくとも2026年の)とは絶対にかけ離れた世界なのに妙にリンクしている。それが“未来“を感じさせるから怖い。けど引き込まれる。 自分以外の人にもとても読んでもらいたいけれど、これを知り合いにおすすめするのは、ヤバいやつだと思われる気がしてかなり勇気がいるなぁ…という感想。(あ、これはかわいそうな人の発言か。いけないいけない。) もう、とにかくすごかった。 結局最後までピョコルンを実体化できないまま読了。キューの声さえ想像できなかった。私のこれまでの人生の何からも生成されない生物が登場する話。こんなの初めて。 何を見てどう生きてきたらこんなお話が書けるのか、村田沙耶香さんご本人にとても興味が湧いた。エッセイとか読みたい。
15投稿日: 2026.08.20
powered by ブクログピョコルンが家事全般から人間の性愛、繁殖、子育て迄こなす世の中。しかしそんな高い能力を持ち、且つ美しいピョコルンは裕福でないと買う飼うことは出来ない。 下巻では空子の49〜89歳までが書かれている。 もうとてつもない世界になっているのだが、人格が時代性と環境が先にあり、それによる化学変化でしかないならば、この世界に自分が生まれたら、違和感なく暮らせるのだろうか?現代の当たり前とされる倫理観も単なる化学変化であるのなら怖すぎる。 新宿西口の高層ビルで10年位勤めていたが、この光ってるけど死んだ感じ(そんな風に感じてた!)で、生きて活動してるビルなのに廃墟っぽいから好きと音ちゃんが言っていたのが印象に残る。まぁそれが好きなのでは無いけど。
0投稿日: 2026.08.20
powered by ブクログ上巻に引きつづきエグい。が、もはやここまできたらなんか清々しい。怒涛の展開にくらいついてたらこんな所まで来てしまった!という、ものすごい読書体験でした。 上巻ラストの衝撃ニュースでリセットされ、さらに変化していく世界。 空子のドライな視線を通したさまざまな人々のアレコレと、世間の価値観の変化の速さ、そしてピョコルンの止まらない進化?にため息。 本能的で、ある意味人間らしいとも言える部分をどんどん手放していくところ。 「昔は当たり前だった事も今ではドン引き」という事は実際にもよくあって、最近はそれがSNS等で加速して広がる印象もあり、ものすごいリアルさ。 個性だ多様性だとは言いつつも、「自分」を出しすぎる事には敏感で、それら「汚い感情」が排除されたクリーンな世界を良しとする空気… 今だってある、正義感と優しさから正論をぶつけてくる人を「厄介者」にするムード。自分をなくして浅くスマートに生きる方が得というのはモヤモヤするけどね、でも楽に生きるなら、目指すべきは空子なんだろうなぁ。自分の中の白藤さんは封印して。
17投稿日: 2026.08.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この作品が行き着いた世界は、「幸福度」をはじめ、どのような指標で測ったとしても、元の社会や、我々の世界よりもきっと優位にあるのだと思う。本作上巻でインモラルな世界観を嫌というほど浴びせられてきたので尚更そう感じる。 一方で、登場人物の生き様を見てきた読者として、空子の人生が彼女にとって意味があるものであったと思いたいし、白藤さんが報われるように願わずにはいられない。本作はピョコルンをはじめ、さまざまな暗喩を読み取れる作品だが、私には、平成や令和の価値観から取り残されていく昭和の人間の悲哀をそこに重ねる読み方が、最もしっくりきた。 とはいえ、解釈の可能性に満ちた作品だと思うので 「あの本、読みました?大賞」に選ばれたのも納得で、いろいろな人と本作について話してみたい。 下巻は淡々とした世界の話が続くため冗長に感じてしまったが、分娩に立ち会いながら「飽きた」と感じてしまう空子の空虚にもっと同居していたいとも思った。
2投稿日: 2026.08.19
powered by ブクログ下巻は、主人公の如月空子さん(きさらぎ・そらこ)、49歳からのスタートです。その年齢のせいなんでしょうか、物語の勢いが弱まっています。 もしかして、作者の村田沙耶香さん、お疲れなのでしょうか?! なにしろ、集英社の月間文芸誌『すばる』での、3年におよぶ連載だったそうです。 そうなら、気持ち悪がってる場合じゃないです! 「村田沙耶香先生、がんばれ~!」の気持ちで読みました。(村田先生だと村田英雄さん思いだすもんで) コンビニのクリームパンを差し入れしたいです。(笑) 読みすすめて、わかりました。パワーダウンじゃなかったです! 変わらなぬおもしろさです! 下巻は、上巻終わり近くの「リセット」後の世界です。空子さんが49歳から89歳をすごす世界を、しめやかに、ていねいに描かれています。 村田沙耶香さんの世界は、どんなに突拍子もないものであっても、どこか、現実世界に原型があるように思います。普段っぽさがあります。 この「リセット」もそうなのでは? みなさんも、ご自身の「リセット」体験をお持ちでしょう。 日本人が共通して体験した、あるいは、知っているものといえば、例えば「終戦」、「昭和から平成」、「平成から令和」、変化に大小あれどみんな「リセット」かなと思います。前とは違う意識で生きているのでは? 「リセット」と同じく、上巻終わり近くの言葉「人間のリサイクル」もそんな言葉だと感じました。 その言葉から現実世界でイメージできるもといえば、「献血」、「骨ずいバンク」、「臓器提供」なんかでしょうか。日常生活で目にするものです。 本書『世界99』上・下巻で、主人公の如月空子さんのほぼ一生が描かれています。 上巻では4歳から35歳までの、幼児期から成人期までです。成長していくパワーがあります。「祭り」な感じ。 下巻は、一転、上巻では触れられなかった、誕生と終末です。 だからこの2冊で「女の一生」、いえ、「人間の一生」になっています。 つまり、『世界99』は、「村田沙耶香版『君たちはどう生きるか』」のように思います。(内容知らんけど『君たち・・・』って、ほんと便利です(笑)) あるいは、人類進化プロセスのひとつの可能性を表現しているように思います。 さすが3年の連載、『世界99』にはたくさんの情報が組み合わされていて、どこに注目するか、どこに焦点をあわせるかは、読み手それぞれだと思いました。 わたしだと、自分の終末へと意識が向きますね。 特に意図したわけではないのですが、ちょうどお盆のころに読めてよかったです。
92投稿日: 2026.08.16
powered by ブクログ奇妙で面白い。村田さんの作品はちょっとサイコパスみが強くて苦手だが、本作は共感しつつも面白おかしく思える部分が多い。上下巻の長編で話が進むとだんだん世界も主人公の内面もあたかも最初からそうだったかのように新しい価値観に移ろってしまうのがリアル。ピョコルンを忌み嫌っていた少女は最後は自らピョコルンになるとはね。モラハラパワハラ男性陣に読んでもらって感想を聞きたい。
1投稿日: 2026.08.16
powered by ブクログ最後までちゃんと気持ち悪くて安心したよ。同じような行動や思想しかできない人間を増殖することはいいことなのか?そのために何万人もの人間が死んでいることのなにに感動するのか?ピョコルンがただのペットじゃなくなった時点でこの世界に倫理などなかったが最後までめちゃくちゃだった、、、なんだったんだ、、、
2投稿日: 2026.08.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ー誰かを疑う、気持ち悪いと思うなどという汚い感情は持ってはいけない。と何度も弁明する。でもあの頃、汚い言葉で虚勢を張りながら、その裏側で静かに手を繋いで、損壊した自分たちを少しずつ回復していた。「汚い言葉」は大嫌いだけど、あのときの自分には必要だったことを思い出す。 ー世界は粒子だと思う。いつの間にか吸い込んで、体の1部になっている。どこまでが私なのか、どれが世界に言わされている言葉で、どれが自分を存在させるために、世界に媚びた服装で、本当に自分から発生している自分なのか、わからないまま、まるで自分の確信が自分の内側に存在しているかのように笑い、視線を交わし言葉を交換する。 ー私が人間ロボットでなく人間であるとしたら、自分の本質を証明するものが、自分の内側に結晶のように存在するのだろうとどこかで考えていた。けれど、空虚こそ本質なのだった。私の中の空洞にこそ、私が人間であることの証明が、核心が、はっきりと宿っているのだった。 この小説は読むのが疲れる。人間の差別的な感情、悪い感情、怒りなどを、本当はあなたも感じてるでしょ?持ってるでしょ? 母親みたいに家事労働家電にならないように仕事してるんでしょ?海外の国に上と下があるのを感じてるでしょ?異性からの艶かしい目に毎日少しずつ犯されながら、避ける方法を身につけたでしょ?なんなら女であることを利用した事もあったでしょ? 社会の善悪なんて一瞬の雰囲気でパッと変わって、同調して、それをあなたはただフォローしてるだけでしょ? などなど、ずっと問いかけてくる この小説は紛れもなく女性が書いたもので、女性が想像する男性側の理論(あくまで想像)しか出てこない。だからずっと、ちょっと弱い女性から見た矛盾だらけの社会を提示されている。 最後までぶっ飛んでてやばかった。なんだこの世界観、、壮大な思考実験です。という帯はexcuseに見える。穏やかな記憶のみで穏やかに暮らせるように、最後は記憶を調合されるところで終わる。そうしたら穏やかで平和に暮らせる。悪い感情も持たずに、怒らずに悲しまずに。 つまり、悪い感情こそが、人間らしさなのではないか?ずる賢くて、何かを排除してまでコミュニティを維持し、円滑にすることが人間なのでは? はーー全然2回読みたく無い小説です。でもすごいです。こんなの初めて。 多分心の奥底で感じながら、穏便に荒立てたく無い感情をいちいち呼び起こされるからだと思う。 友達には全然勧めないけど、読んでしまった人とは朝まで語りたい。
3投稿日: 2026.08.14
powered by ブクログ圧倒的な世界観 ピョコルンの正体が判明した時の衝撃 自殺が正しい死に方とされる時代が来るんじゃないかと思わされた
2投稿日: 2026.08.14
powered by ブクログ圧倒的に異質な思想を持ちながら、己の善悪や価値判断を疑わない(社会のために調整する程度)主人公の視点から、大衆="普通"の人間の狂気を捉えるのが毎度のことながらうますぎて感嘆
3投稿日: 2026.08.14
powered by ブクログ上下巻合わせて約800ページ、中だるみすることなく最初から最後まで「村田ワールド」全開の圧巻の大作だった。 呼応やトレースといった独特の世界観の中で、感情や記憶、恋愛や家族愛のあり方が問われ、 何が正しく何が当たり前なのか分からなくなっていく。 それほどカオスな展開でありながら途中で破綻することなく物語に引き込まれ続け、 人間の感情の正解とは何なのかを深く深く考えさせられた。 圧倒的な世界観に最後まで浸りきった、強烈な読書体験だった。
27投稿日: 2026.08.13
powered by ブクログ上巻に続いて下巻を読了。 14年前、「リセット」を経験した人類は混乱の最中にあった。しかしラロロリン人の考えた「人間リサイクルシステム」がうまく機能し、やがて社会は再生を迎える。そして49歳になった空子は「クリーンな人」として、美しく優しい世界を生きている。生まれ育った街「クリーン・タウン」の実家に戻り、同級生の白藤遥とその娘・波とともに。ようやく訪れた穏やかな社会の中心には、さらなる変貌を遂げたピョコルンがいた… 上巻でのショッキングなニュースから、物語はラロロリン人とピョコルンが中心に。個人的にはそれまでの空子の様々な世界や周囲との関わり方、キャラや分裂について興味深く読んでいたけれど、意外な方向に物語が展開していき面食らった。 村田さんの考える、ある意味理想の世界観が描かれているようで怖すぎる。 物語に出てくるあの「表情」。 目尻を下げて微笑み、そこから鼻の穴を広げ、口元を弛緩させ、口の右側からだけ歯を見せるように唇を開く… 読みながら試してみた人は自分だけじゃないはず。笑
117投稿日: 2026.08.11
powered by ブクログ時代が変化する事に新しい価値観や倫理観をインストールして、薄っぺらいトレースや呼応をして、みんな自分の都合の良いように改竄する。 非現実な世界なのに、どこか現実をグロテスクに思わせる作品。 1児の父として、存在するだけで害を思わせる男として、今自分は誰かになっていないかなぁとつい考えてしまう作品でした。
2投稿日: 2026.08.09
powered by ブクログピョコルンという存在と役割が作中でどんどん変わっていくのに合わせて、作中の世界もアップデートされていき、最後どうなってしまうのか予想がつかない展開だった。汚いものに蓋をしてクリーンなものに囲まれた世界。その歪さから時々溢れてくる醜悪さが毒になって気持ちが重くなった。
3投稿日: 2026.08.08
powered by ブクログ下巻に入ると、物語は個人の話から世界そのものの変質へと跳ぶ。印象に残ったのは、「世界は粒子である」という価値観だ。輪郭のある「私」など幻で、実際には周囲の粒子と影響を及ぼし合いながら、その都度かたちを与えられているだけではないか。上巻の「呼応」が、ここで世界観のレベルにまで拡張される。 もう一つの軸が記憶の書き換えである。都合の悪い過去は汚れとして洗い流され、書き換えられる。記憶はどこに存在するのか、正しい記憶とは何か、そんなことを考えさせられる。 ジョージ・オーウェルの『一九八四年』が国家の暴力として描いたものを、本作は善意と快適さの顔をして差し出してくるぶん、はるかに逃げ場がない。これぞまさに令和のディストピア小説と言えるだろう。
2投稿日: 2026.08.06
powered by ブクログ上巻から一気に年数が進み、まさかの白藤さんと一緒に暮らしており、しかも子どもまでいるという。 ピョコルンもより進化し、家電、お手伝いさん的な役割も果たす様になり、果ては妊娠出産まで行なっている世界。 大幅にアップデートされた世界だが、悪い意味での人間関係が濃縮された主人公周り。それにおいて負の感情は表に出すことも制限されてしまった世界ルール。 地獄の様だが自分がないからこそ、やり過ごせてる部分も大きいのだろう。 どんどん世界がフラットになっていくのは痛々しく、個性を失うと人は人ではなくなるのだと感じる作品。
1投稿日: 2026.08.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「ピョコルン」という新しい性別を設定し、人間の性欲処理・妊娠・出産を代行する生物がいることで、女性の主人公の被害と加害を同時に描き出しているのが見事。下巻では「最初にダウンロードしたキャラでしか生きられない」白藤さんがより主人公・如月の人生に絡んできて、物語に奥行きを生んでいた。 母を奴隷のように使役しながら、自分は家庭の道具になることを拒否しようとしていた如月だが、ピョコルンが賄ってくれる性欲処理以外の家庭内労働に関しては、明人との結婚生活で既にこき使われていたし、最終的にはピョコルンになることすら選択する。結局自分が否定していた物になる彼女は空虚で、死守したい信念や嫌悪感なんてものもなく、周囲の人間に「呼応」し続けた結果なのだろう。そんな人生は圧倒的に不幸であると同時に、ある程度は幸せにも思えてしまうのは、その方が楽だからだろうか。
2投稿日: 2026.08.04
powered by ブクログ世界観は、とんでもなく気味の悪いもので、読み続けるのが終始苦しかったが、ただ、どのように結末を迎えるのかが気になり、惹きつけられる本ではある。 決して好きではないが、凄い本だった。
1投稿日: 2026.08.02
powered by ブクログ最初は人間の嫌な部分を、明確に包み隠さず表現され、かつ、それが自然なので引き込まれた。 ・自分を救わせてあげる(自分を落とす)ことで相手を救う。 ・相手の期待している意見、キャラを察知して合わせる。 ・グループによってキャラを使い分ける。等々 次第に、ピョコルンの役割が増えていき、人間社会も劇的に変わってSFになってるが、視点は空子の一人称なので、世の中の変化に頑張って着いていくエッセイみたいで淡々と読める。 最後は決められた死に向かっていくが、この四面楚歌な世界に生き続けるよりは、死に逃げられることが救い、と、全く悲観的な要素はなく、ずっと斬新。 人の嫌なとこ、面倒なところを無くそうと、性格も人為的に調整され、それが当たり前になっている世界。 結果、何も無くなりました。ってか。
1投稿日: 2026.08.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
所々鬱になったけど読破! 設定盛り盛りで理解が追いつかないとこもあったけどとても面白かった。人間の人格を作るのって環境に依存してるってのはたしかに。私も可哀想や感動で泣ける時自分の人生に余裕があるなって思って生きてきたからそれが書かれてて嬉しかった。最高の娯楽だよね。あとなんと言っても、最後主人公そうなるんだ。っていうズレ?がすごい良い。音ちゃんも結局吐き出す側だった。この吐き出すて、性欲はぴょこるんがやってくれるからその他の廃棄物がすごく目立つようになるんだよね。なんといても恵まれてる人はかわいそうな人を支配しているし、恵まれている人も恵まれている振る舞いを可哀想な人に強制されてるっていう視点が新鮮であった。
1投稿日: 2026.08.01
powered by ブクログこれが世界平和の成れの果てなのだなと思う。 今日も私たちは、“自我”という名の最強の娯楽を楽しむために、かわいそうな自分たちを騙し続けている。 もっと大きな感動を。もっと強烈な刺激を。 人類の一番の天敵は"退屈"だ。 "自我"のぶつかり合いは人類を退屈から解放してくれる。 "自我"さえなければ、この世界に戦争も犯罪もいじめも悪口も存在しないのに。 "自我"さえなければ、"本当の自分"を乱暴に消費し合って、苦しみ続ける必要も無いのに。 どんな時も個性は、自我は、外に出すほど乱暴に消費されて行く。 消費され、傷ついた私もまた、誰かを消費して、なんとか今日を生きられたりしている。 誰もが誰かの人生を燃料にしながら、今日を、今を、生きている。 この終わりのない循環こそが、人間を人間たらしめているのかもしれない。 私はどうしてもこの小説のラストを究極のユートピアに感じてしまう。 私もはやくピョコルンになりたい。 そんな叶わない夢を見て、私は今日も自分の自我にこき使われている。
2投稿日: 2026.07.28
powered by ブクログすごい 他の人の感想にあるようにわたしも上巻の方がリアルな共感要素が多くて好きだったけど、下巻はもっと文化人類・儀式・宗教みが強くて若干ホラーだった ミッドサマーみたい。みたことないけど
1投稿日: 2026.07.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ピョコルンか便利になって世の中に受け入れられても人間はまだ差別の対象にあった。ピョコルンと2人の人間と子供、という理想像を何度も見せられ徐々に受け入れ始めていたが、完璧にこなすことのできないピョコルンのそばには女性の姿があった。空子がそうだったようにいまだに他人に使われる姿が残っている。性的嗜好がピョコルンに移った世界で女性たちが警戒心を無くして行く様は人がいないと生きて行くことのできない蚕の暗示にも例えられる気がした。 ピョコルンとなった空子がベランダに立つ白藤さんのなかにもはや誰もしないような表情を見つける。それはやはり汚い感情だったのだろう。空子ピョコルンはこの表情をどう思ったのだろうか。彼女だったら、怖いといったマイナスな感情ではなく、珍しいなと感じたり、単純に記憶の調整を行わない白藤さんを疑問に思ったりするのだろうと思った。
1投稿日: 2026.07.26
powered by ブクログ下巻に入ると、物語はさらに予想もしない方向へ進んでいきます。 この世界では何が正しくて、何が間違っているのか。 読みながら何度も考えさせられました 村田沙耶香作品らしく、登場人物たちの価値観はどこか理解できない。 個人的に特に印象に残ったのは、 「人の性格はコミュニティによって作られるのではないか」 という視点。 学校、職場、家族、友人関係。 所属する場所が変われば、自分の性格も少しずつ変わっていく。 そう考えると、本来の自分なんて存在せず、人は案外無個性なのかもしれない。 読んでいるうちに、そんなことまで考えてしまいました
1投稿日: 2026.07.26
powered by ブクログ空子は最初からピョコルンに近い存在だったのかなと思いました。呼応してトレースする事は誰でもする事だと思うので、その中で生きやすい環境や方法を探して行きたなと思いました。
1投稿日: 2026.07.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上下巻、すぐ読み終わった。 すんなり読めて理解できる内容だった。 ただ上巻の方が世界の話が多くて好きな印象。下巻は大人びている。 鼻の穴ホワイトニングとやらが気になる。 穴なんだよね?頭じゃなくて? 毛穴綺麗になるとかそういうことじゃないよねきっと。 ピョコルンになりたくないし、 もし人間の時の記憶を保ったままになってしまったら、きつい。
5投稿日: 2026.07.25
powered by ブクログ怖い話だけれどとても面白かったです。すごく気持ち悪いのに共感できたり、現実にあることを皮肉な感じで表現してあったりして、その描き方が興味深かったです。100年前と比べて現在は価値観も文明も全く違うように、この物語のような世界も近い未来にやってくるかもしれないと思いました。
19投稿日: 2026.07.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ピョコルンの中身は人間だった、という衝撃的な終わり方をした上巻。その続きは、まず世界でリセットが起こる。リセット後はラロロリンキャリアとそうではないが裕福な恵まれている人、その下のかわいそうな人という区分になっていた。リセット後の世界では友愛婚が普通になり、空子と白藤さんも友愛婚ではないが波ちゃんも含め、一緒に暮らすこととなった。容姿の美しいピョコルンは広告に使われたり、値段が高かったりするが、これは現代のペットでもそうだし、芸能人も綺麗な人が多いのでリセット後でもルッキズムなんだなという印象。 まず、友愛婚について。性処理をピョコルンに担ってもらうってとこまではわかるが、そうなると人は恋愛をしないのかな、と感じた。恋愛の延長線には性的なものがあるかどうかはわからないが、それをなくすとなるとずっと一緒に生きていきたいとか一緒にいて楽しいとかが残ると思う。でも、それなら友達と同じなのかなとなった。友達とも一緒にいて楽しいと思う人もいるし、価値観さえ合えば一緒に暮らしていけるし。となると恋人というのは性行為をする友達という括りになるのかなと思った。そういう表現をするなら男女の友情は成り立たないというのが正しいのかなと感じた。また、リセット後の世界では怒りという感情はかわいそうな人しか持たないとされていて、怒ってる=恥ずかしいという方程式が成り立っていた。人を許せなかったり不満があったり、マイナスと見なす時に怒ると思うからそういうときに怒ってしまうのは器が小さいし、ある意味かわいそうだと言えるのかなと感じた。自分も気をつけよう。 その後、波ちゃんの希望でピョコルンを飼うことになるのだが、これがまあ出来の悪いやつで容姿はいいものの家事は二度手間だし、料理も美味しくないしという感じで。波ちゃんは友人のラロロリンキャリアの女の子と一緒に暮らしていくことを決め、その女の子がピョコルンに妊娠させ子供を産ませた。妊娠するぐらいの頃に空子はある縁からピョコルンの手術を受けれることになりピョコルンになったところでこの話は終わった。 作中に今まで母が夫に家族に尽くしていたように空子もピョコルンに尽くしているという表現が出てくる。家事ができると言っても完璧にはできないだろうし、完璧にできたところでとても高いお金がかかる。空子の場合お金もかかるし家事もやり直す必要があるから最悪のパターンだろう。これがまず1つ。 もう1つは空子がトレースと表現していた他人に呼応して求められている自分を演じること。リセットされて人々の立ち位置が変わったといえど、ラロロリンキャリアの人は優遇されているからみんなのために頑張りますという立ち位置、恵まれている人たちはそれには及ばないけど世の中に貢献して人の悪口は言いませんという立ち位置という風な求められるものができる。作中では媚びる祭りとあったが、ラロロリンキャリアの人たちもウエガイコクの人々には下手に出なければならない。誰もが誰かに媚びて認めてもらえなくても好意的な印象を抱いてもらえるようになってるんだと感じた。 この2つから言えることは世の中の構造は変われど本質は変わらないのではないかということ。 無駄な要素を取り除いて真理だけを持ってきた世界。これが世界99なのかなと思った。 下巻だけのことを挙げたが、上巻でもちょこちょこ同じようなことはあった。誰かをいじめていれば自分はいじめられずに済むし、生きている以上何かに尽くさなきゃいけないし、可愛いものや憧れの対象を真似るという行為は流行るし(白目を墨汁でみたいな)、誰かは誰かに媚びて、その媚びられている人もどこかで誰かに媚びている。上巻の最後の方で色んな世界の自分を俯瞰してる世界が世界99だという書かれ方がしていて、空子自身、あ、同じだと感じることが多々あった。だから登場人物が変わったり流行が変わったりしているだけで摂理的なものは不変なんだろうなと思う。 最後に。 ラロロリンキャリアの人が難解な話をしているときに空子が私は頭が良くないからわからないんですけど、という枕詞を使う場面がある。それに対して相手は怒りというか不満を抱いていた。現実でもそうだよなと思う。僕は男だから出産の痛みはわからないみたいな線引きはまだいいと思うが、頭が良くないからわからないは良くないなと。相手が頭が良かったり何かで秀でていることはその人が生まれつき持ってるものではないし後天的に自分の努力で手にしたものだと考えたい(一定の天才を除き)。それに対して頭が良くないからわからないという一言で線引きするのはその人にとってとても失礼に当たるんじゃないかと感じた。自分はそういうことをしないよう色んな知識や教養をつけていきたいと思った。相手と対等に話せるように。
1投稿日: 2026.07.21
powered by ブクログ上下巻通して読んだが、どう消化していいのか未だに分からない。性や社会生活、選択といったテーマを感じるが何を主題として感じるのが正解?なのかよくわからない。ただいまの自分が感じたのは、“人格と性の消費”だった。女性はどんな世界になっても女性として消費されてしまう。作中ではピョコルンが女性の機能を担っても、性の対象として消費される。また人に合わせてキャラ変する主人公やそれぞれの世界に生きる人々も、人格を世界に合わせて調整して消費・経済活動を行っている。その世界で是とされる行動をする事で経済が回っていると考えると、人格ですら消費対象になっているな感じた。このようなことを考えたが、なぜここまでグロテスクな表現を終始続けたのかが腑に落ちなかった。
1投稿日: 2026.07.20
powered by ブクログ同質化、上下の概念、傲慢さなど、人間の嫌なところを剥き出しにした小説。小説の中で表現されるクリーンがひたすら皮肉に感じた。
0投稿日: 2026.07.19
powered by ブクログ上巻に引き続き読みましたが、「疲れた」のひと言に尽きます。 ピョコルンという生き物がなんとも言えない雰囲気を作り出して、人間がピョコルンに支配されるというか、価値観や生活を脅かされ振り回される。 途中でやめると気持ち悪いからと思って読み切りましたが、読み切っても気持ち悪い。 悪い意味で感情が揺さぶられたお話でした。
1投稿日: 2026.07.18
powered by ブクログ頭の中にある「これ言ったら一言余計かな」「ぶっちゃけこう」みたいな、思っても言わないことがたくさん書いてあって、脳の中を読まれている気分になる だんだん世界観に慣れてきて、この展開だと結末はこうかな、と予想する余裕もできたり。気づいたら自分も世界99の住人になってしまったのかもしれない ピョコルンはきっと映像化も大変だろう。小説ってちゃんと頭に具現化されるように、うまく説明するのが大事だと思っていたが、いい意味で頭の中のピョコルンの見た目が想像に任されている部分が心地よかった。
1投稿日: 2026.07.17
powered by ブクログ4.0 下巻もずっと変な世界感ではあるが、パラレルワールドとして存在していそうな感じがして気持ち悪く楽しめた。 好みはかなり分かれるとは思うが上下巻通じて『世界99』を楽しめた。 グローバル化、効率化の究極の行き着く先な感じもしてくる所が気持ち悪いが共感してしまうところかと思った。
2投稿日: 2026.07.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
汚い言葉、綺麗な感情、表情 どれも今後の世界に起こりそうな話でぎょっとしてしまった 直した方がいいと思っていた前時代の価値観も、方向性を保ったまま行き過ぎるとどんどん潔癖になっていくのかな 自分は子供を出産して自分がただの動物であることに安堵した、というか、人間の文化的過ぎる面も表層に過ぎないのかなと感じた側の人間だが この世界のようにそれすらも外部に委託してしまったら、いよいよ近代的人間であることから離れられなくなってしまうな この世界99の演劇やスポーツ、文学はこの潔癖な世界とどう折り合いをつけているのかも気になる
2投稿日: 2026.07.15
powered by ブクログ下巻では男と女以外の性の存在が現れることによって、今の私たちが考えられないような社会と変貌していく姿が描かれています。まるで異世界に来たような感覚です。こんな発想が出てくる村田沙耶香さんがすごい。進化したピョコルンに一度会ってみたい(笑)
14投稿日: 2026.07.15
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上下ともに、会社のリフレッシュルームにあったので読了。 愛くるしい見た目の新種のペットであるピョコルンが、実はラロロリンという遺伝子をもった人たちがリサイクルされてできた動物であることが判明した。ラロロリン人は優秀な能力を持っている『恵まれた人』であるが、亡くなったらリサイクルされピョコルンとしてこき使われる。ピョコルンは出産、簡単な育児と家事の能力があり、人々の性欲や育児、介護は全てピョコルンが引き受ける。 主人公の空子は感情がなく、世界1では地元の友達と庶民的に、世界2では仕事の人と流行を追って楽しくはっちゃけ、世界3では正義感の強い人と正しいこととは何かを考えて過ごしている。 前半空子が周囲にトレースして、色々な人格で生きているのは斬新で面白かった。おじさんと姫ってキャラ違いすぎて、使い分けられてるのがすごい。私は特にキャラとかはないので、世界をたくさん持っている空子の巧みさに感心した。 後半ピョコルンが出産できるようになってから、人間の嫌な部分をピョコルンに押し付ける描写が多く辟易した。最後、空子がピョコルンになる儀式を受ける理由がよくわからなかった。 村田沙耶香さんの本はコンビニ人間からハマったが、こういうぶっ飛んだ物語は落とし所が難しいので、もうちょっと短めに終わる方がいいのかなと思った。 村田さんの描いたピョコルンはアルパカみたいで、私が想像していたのはポケモンのペロリームみたいなのだったので、ちょっと違くて面白かった。
1投稿日: 2026.07.13
powered by ブクログ下巻はなかなか進まなかった。 「話は面白いんだけど進まない」という謎の感覚。 ジョージ・オーウェルの『1984年』を読んだ時に「考える自由」のありがたさを感じたが、この作品でもそれに近いことを感じた。 人と意見が違ってぶつかったり、嫌な感情を抱いたりすることは決して心地よいことではない。でも、それぞれが違う価値観を持っているからこそ、新しい考えや変化が生まれて世界は前に進んでいくんだと思う。 みんなが同じになってしまった最後の世界は、平和というより不気味さの方が強く残った。
3投稿日: 2026.07.12
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長かったというのが、まず第一声。分からん。まったく分からん。主人公の如月が記憶を吸収されて、ピョコルンになりたがった経緯が分からん。白藤を気にしてないそぶりで、でも、一番「シロちゃん」を見ていて、影響も受けている。でも、如月はそのことに気づいてないの?最後は「シロちゃん」が記憶を上書きして、平和に暮らせると良いって望むのに?シスターフッド的な物語かと言うとまったくそう思えないのに、このストーリーを人に伝えるならそのことばしかない?如月は一体全体、何がしたかったんだろう。何が彼女を苦しめたの?分からん。 本当は白藤を解放したかった?だから、記憶を吸収して、性格の統合を願った?でも、白藤は最後まで統合を拒絶して、弱いながらも個人であり続けた。女、結婚、母、すべてが如月にとっては重しで、実は如月こそが白藤より弱かったのかもしれない。究極の「自己からの逃げ」の物語ともいえる。そして、私はピョコルンには、なりたくない。
1投稿日: 2026.07.12
powered by ブクログ村田沙耶香さんの『世界99』を読んだ。これまでにないボリュームに驚くとともに、居心地が悪くグロテスクで退廃的ななかに一筋の光を感じる氏の世界を存分に楽しみ、幸せを感じた。こんなに読みにくい絶望的な世界をこんなに読みやすく描ける文筆家としての氏の力量に打ちのめされる。やはり唯一無二。
2投稿日: 2026.07.12
powered by ブクログ私は本を娯楽として読んでいるので、村田沙耶香さんの書く本は娯楽として読むには少しきつかったです。 ただ、読ませる筆致がすごい。前に読んだ殺人出産は分量が多くなく気づかなかったのですが、今回の厚さ上下2冊を飽きることなく読ませてしまう筆致は素晴らしい、しかも、あまり私が得意ではない内容でもって。
2投稿日: 2026.07.12
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この感情を何と言ったらいいのか…。 無意識のうちにその場その場に合わせて人格を形成することは誰にだってあると思う。それを究極的に客観的に見たときにこんなにも不自然なことをしているのかと驚き。 ピョコルンという異質な存在があまりにも目立ってしょうがなかった。 最後に空子がピョコルンになる時の描写がえぐかった。 異世界のことを書いているようで、日常のことを描いている不思議な小説体験だった。
1投稿日: 2026.07.12
powered by ブクログすごい物語にどっぷり浸かれたなという満足感。いろいろ考察しようとするけれど、言葉にまとまらずに呆然としてしまう。ラストに向けてはもうちょっとボリュームあっても良かったな。でもあの状態の空子さんが語れる解像度はあのくらいかな。 「実用的輪廻転生用大量均一記憶人間リサイクル製造施設」のネーミングに爆笑。
1投稿日: 2026.07.11
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読了・記録日:2026年2月26日 上下巻併せての感想です 「女の子について男の人が『教えくれた』」って表現、昨今のXすぎてめっちゃグロかった……。 「相手の望む自分を演じてるだけで自分なんて存在しない」というの、あ〜私も子供の頃同じこと考えてたな〜って共感しながら読んでたのに途中からめっちゃグロくなった。 物語に精神まで影響されることってあまりないけれどこの物語はすごい。どんどん具合悪くなる。女性はみんな具合悪くなると思う。男性が読んだらどう思うのか、感想を知りたい。 これ読んでいると世の中のモラハラやDVや性加害や差別が憎くてたまらなくなり、Xやニュースで見かける話題に心から憤り、今の自分は世界③にいる時の空子みたいになってるなぁと思う。 コンビニ人間が海外でヒットしているけど、この作品も翻訳されたら海外の人はどう思うのだろう。 あまりにもひどい世界でただのフィクションだと思うかな。日本人女性が読むと、あまりにもひどい世界でもありながらリアルだと感じてしまうんだよなぁ。 総評、現代を生きる日本人女性としては、こんな世界羨ましいなと思う面もあり、一方で恐ろしいディストピアだと思う面もあり。最後まで混乱させられっぱなしだった。 同様に空子には共感する面も嫌悪を感じる面もあった。この世界の唯一の違和感はおそらく近未来想定なのにAIが無いということかな。 この世界にAIがあったら…と思ったけど、ある意味空子がAI的なのかもしれない。あと、この物語には完全に「愛」の表現が欠けていたけど、いくらピョコルンに性欲の処理をしてもらっても「友愛」を超えた「愛」は無くならないのでは?…と人を愛したことない自分は考えたけど実際そんなことはないのだろうか。 この物語は村田先生が人生で得た経験の一部が描かれてるんだな〜と思ったけど、それは日本人女性なら誰しも経験したり身近で見聞きしたことのある被害だった。 それを生々しく描いていて、読んでいて時折気分が悪くなった。そういう被害をピョコルンに捨てられたらいいのに、と思う気持ちは理解できる。 でもピョコルンに被害を代わってもらうということは今度は自分が加害側になるということで……。 加害を無くすことが出来たらいいのに、この世界では加害を無くすのではなく、人間以外(ピョコルン)に加害すれば良い!という発想なんだな。うーん、やっぱり恐ろしい世界だ。すごく心に傷を遺した作品です。
4投稿日: 2026.07.09
powered by ブクログご本人も奇書と仰せだけど、私にとっても色んな意味で奇書でした。笑 上巻のラストで下巻への期待値がグッと上がって、ワクワクしながら下巻を読み進めたんだけど、とても低いところをグツグツと突き進んでいくような重たさで眩暈が。笑 属するコミュニティによってキャラがかわる主人公に共感しつつ、なぜそこまで空っぽであることを意識しているのか、本当に空っぽなのかがわからず、最後まで感情移入できずに終わってしまった。でもダヴィンチの村田さんのエッセイを読んで、主人公は世界を拒絶して、思考停止状態だったのかなぁとか、拒絶した結果消える選択肢を選べて幸せだったのかなぁとか、最終的に一番シタにいけたけど周りからシタであることを意識させられて苦しくないかなぁとか、色々考えてしまった。読了後にエッセイを読んで泣きそうになりました。 消化不良ではあるものの、村田沙耶香さんの作品はまだ制覇していないので、制覇したらもう一度読んでみようかな。気が重いけど、感想も変わるかもしれないし、私も実験してみようと思います。
2投稿日: 2026.07.08
powered by ブクログ第3章のラストなんかおぞましいというか、、グロいというか、、 でも、すごーく大きな意味で言ったら人間のリサイクルというこの話の意味が、生きたい人と生まれ変わりたい人、死にたい人の需要と供給をちょうどよく合理的に組み合わせたカタチを表しているのかなと思ってしまった。
2投稿日: 2026.07.07
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確かに前評判通りの気持ち悪さ。 でも人の中に確かに微かにある恐怖や嫌悪や狡猾さ滑稽さ、人間の薄汚さをデフォルメして描かれてるように感じた。どれも見覚えのある感情で、SFという説明に少し戸惑ったのと、そのせいで生々しく感じていたので、だよな、これはSFだよな。良かったと安心したような気持ち。 主人公の空子は「空虚」で感情がないように描かれていて好きになれる人物か不安だったけれど、波や琴花を性被害から守ろうとしていたり、音に対する感情だったり、感情や愛情みたいなものを見せてくれてその度に親近感が湧いていた。 何よりも匠や明人というキモい男の集大成みたいな「女の敵」を上手くかわして欲しいという応援の気持ちが大きかった。
3投稿日: 2026.07.06
powered by ブクログ読む手が止まらないので、土日全ての時間を使って上下巻読了。 読み進める手が全く止まらないのに、読後はずーっとまとわりつく気持ち悪さが残る。 ピョコルンが気持ち悪いのはもちろんのこと、主人公に自分の意思が全くなく、「媚びる」姿が気持ち悪いし架空の街が舞台なのに、後半から突然西新宿の交差点とか、新宿御苑とか、リアルな場所での出来事が盛り込まれ、自分のリアルな生活とほんの僅かなずれの先に悍ましい世界がさもリアルの世界のように描かれていることが気持ち悪かった。 主人公が本当に我慢ならなかったのだけれど、こういう人はどこにでもいるなあと。自分のことを「頭が悪い」と卑下し、怒りを出さずに媚びて生きていく。あーマジでいやだ。 普段は読書の後「よかったー!」と思いつつ内容をすぐ忘れてしまうのだが、まとわりつく梅雨の雨とカビ臭い空気みたいにあの世界がずっと頭から体から離れない。 だからといって星1つとかではなく、村田沙耶香という作家がただただ化け物だ、という意味で高評価。 「早く、私に、爽やかでほっこりする物語をください」と叫びたくなる。
24投稿日: 2026.07.06
powered by ブクログこの世界が、普通の人間から生まれたとしたならば、 どこの部分から構想を得たのだろうか? ピョコルンの姿が最後までイメージできない。 なのに、そうなったらいいなと思わせる。 ずっと、ここはどこで、これはどんな感じの生き物でがわからないので、 読み終わるのに苦労をした。
0投稿日: 2026.07.05
powered by ブクログ物語が壮大過ぎて、なんと表したら良いか分からない。 上巻よりもピョコルンが進化して第三世代となっており、出産、育児、家事まで担えるようになったことで、人間の価値観や華族のあり方などが、大きく変化していた。 そして衝撃の結末、読者は耐えられるだろうか。 幸福感というのは絶対的なものでもあるけれど、それ以上に相対的なものだろう。 自分より不幸な人がいることを知ることで、自分が相対的に幸福であることを知る。 作中に登場する「かわいそうな人」がいなくなり、人類全員が幸福な人になるのが理想であろうが、幸福感を得るために人間は「かわいそうな人」を作り続けるのだろうと思った。
4投稿日: 2026.07.05
powered by ブクログなるほど こうきたか!読み終えて まず これ。歳を重ねた空子さんやその周りの人々。人間って 結局 なんなのよ。生殖する生き物なのかな。私 馬鹿だから〜は都合の良い逃げっぽいけど 空子さんは 馬鹿じゃないね。変わる世界にいちばん順応してる と拍手したくなった。未来はどうなるんだろう。最後は自分で自分をなんとかしないといけないのは、ずっと変わらないんだろうな。いつもは読めない漢字がでてきたら 適当にながしていたんだけど 今回は 書き出して調べた。そうしないと もったいない気持ちになった。久々に充実した読書時間だった。
7投稿日: 2026.07.05
powered by ブクログ上巻で目まぐるしく変わる世界が描かれたが、下巻では「イベント」と呼べるような大きな世の中の変化は少なく、それに応じて空子の心理描写や、哲学的な思想が描かれる。 異様なまでに殺菌された世の中は、今すでに世の中に蔓延している「負の感情を外に出すことは恥ずかしい」という風潮に通じるところがある。 搾取される側の人間も、時代の変容によって搾取する側になり得る。人は多面的で、善にも悪にもなり得る。そして脳は記憶を最も簡単に書き換え、マジョリティに順応していく。 途中、若干繰り返しになる描写が多くなり、少し間延びした印象を受けたが、最終章の気味の悪さはさすがだと思った。 グロい描写や性暴力などトリガーアラートが付いているのも納得の内容だが、普段そういった描写を避け、SF小説も読まないわたしでもとても楽しめる読書体験だった。
1投稿日: 2026.07.03
powered by ブクログ著者の、創造する力に参りました。 自分としてはグロい…と言う感想が第一に来てしまいます。 内容は、私にはついていけない感が強かったけれど、最後はどうなるのかと言う期待をして読み終えました。
1投稿日: 2026.07.02
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ごめんけど、これ嫌いだわ……。 嫌いなだけじゃなく、普通に読み物としても粗悪寄りだと思う。 上巻の最後の盛り上がりで、ちょっとだけ面白くなりそうな予感はしたけど、けっきょく最後まで読んで「時間返せ」レベルで失望した。こういう感覚は久しぶりかも。 評価なし以下は選択できないけど、本当なら−5点ぐらい。 『コンビニ人間』が良かったのは、“ちょうどいい短さ”だったからなんだなぁ……。この作者の独特の文体や世界観は、べつに上下巻も食らいたくない。 せいぜい『世にも奇妙な物語』ぐらいの小話として読む分には面白い設定だけど、長々と語るほどのもんでもない。 ピョコルンやラロロリン人が現実世界のあれこれを暗示しているのだということぐらいは理解できるが、そういう読み手の脳内補完ありきで、“なんか深い社会批判してることに酔ってる”風ですげぇ鼻につく。 なんでこんなイラついた感想が出てくるのかって、まず第一に、空子という主人公が1ミリも好きになれないせい。 自らを哲学ゾンビと自認するくらいには他人に興味がない、いわゆるサイコパス気質の主人公で、その点は『コンビニ人間』にも共通している。 子どもや動物を心から可愛いと思えなかったり、人の心がわからないので周囲をトレースしながら生きている人はいるのだと思う。別にそのこと自体は何とも思わない。 が、空子の場合は共感力が欠けているだけでなく、うっすら周りの人間を見下しているくせに、自分は無知なままでいることにあぐらをかいている。 そのせいで、役に立たない資格を取ろうとしたり、明人のようなモラ夫と結婚したり、「自分が楽に生きられさえすればいい」という信念でさえ一貫していない。 「白藤さんの不器用な生きざまを馬鹿にできるほど、お前もうまく生きられてないだろ」 というツッコミが、常に頭の中でノイズになる。 そんなダメで一貫性のない空子が、世の中に対してどんなに鋭いことを言おうが、説得力に欠ける。 空子自身が人間の美点に関して盲目であるから、当然、人間の汚い部分ばかりが描かれることになり、それがまぁ読んでいて苦痛。 確かに人間社会にはダメな部分がある。 差別があったり、表面だけの平和を取り繕ったり。多くの人が普段は言葉にしないけれど、うっすら感じていることをこうして作品として落とし込むことには、一定の価値があるのかもしれない。人によっては爽快感すら感じるのかも。 しかし私にはことごとく刺さらなかった。 作中の言葉を借りるとすれば、「他の価値観がすでにインストールされていて別の者になれない可哀想な人」「正しい教の信者」が、まさにこの私なのだろう。 だとすれば、こんな感想を書いていること自体、すでに冷笑されている気分になる。読んだ後まで不快というダブルパンチ。 まったくクソッタレな読書体験でした。
5投稿日: 2026.07.02
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上巻のしんどさに比べると、下巻は世界が一度「リセット」されて穏やかになる。でもその穏やかさがむしろ、じわじわ不気味で。 きれいな心でいること、クリーンであること——その残酷さをここまで描けるのか、と思った。 ラストは、全ての人が平等に幸せになるにはそういう世界になるしかないのかな、と。答えは出ないまま、でもずっとざわざわしてる。 読後、しばらく現実に戻ってこられなかった一冊。体力と気力のある時じゃないと、読めない作品だと思う。
1投稿日: 2026.06.30
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気持ちが悪かったが、さらっと読めました。 予想ができない展開で、下は共感もあまりできなかった。生きることに、考えることに疲れすぎるとピョコルンや見守り人のように無になりたいと思うのだろうか。 音ちゃんとの理解し合える関係を望んでいた部分があるので、最終的に音ちゃんに搾取されたような、音ちゃんが要領よく生きているような最後がモヤっとした。アルバイトだった世界②の音ちゃんとの上下関係が崩れてもはや崇拝のようになっている主人公が怖かった。
3投稿日: 2026.06.29
powered by ブクログ文章量に対しては読みやすい作品 ただ、この作品が描く世界、人物はなんなんだろう 不気味さと皮肉がこれでもかと表現されていて社会や人間のことをどれだけ嫌いなのかと思う
1投稿日: 2026.06.28
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分裂症の話かと思いきや、予想の斜め上を行った。ピョコルンがものすごい存在感を出してくる。後半から怒涛の展開で、キモいという若者言葉が頭の中に鳴り響いていた。 あまり実際的な事を考えても意味はない。これは何が言いたいのか。単純化された世界は理想なのだろうか。もはやディストピア小説なのかな。どんな人も自分の頭で考えて行動すべし、という事か。 それにしても昭和な感覚もわかる主婦から見たら本当にゲンナリする言葉のオンパレードで、そういうふうに家庭生活を見ていたら、そら結婚も出産もしたくはないだろうと思う。昭和な価値観に戻りたいとは思わないけど、良いところもあったでしょ!と反発したくなる。私の考え方はどちらかと言えば「かわいそうな人」に近いかも。 考えすぎるとピョコルンの悪夢を見そう(*^◯^*)
24投稿日: 2026.06.25
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世界 自分の観測している世界はいくつあるか、考えてみたけど仕事中かそれ以外かくらいしかないかも。しかも、会話する内容が違うというだけで、正義が違うということはない。空子が定義している世界は多様性があってそれぞれ現実でもありそうなリアリティがあった。自分が認識していないだけで実際はそれぞれの世界が混ざり合わないで存在するのかも。鈍感な自分にそれがわからないことは良いことなのか。本当は従うべき正義があるのかもしれない。 人格 空子が人格を世界に合わせるように、自分も人格を使い分けていないだろうか。そして使い分けた結果、元の人格を見失っていないだろうか。自分の場合は、人格を使い分けているがそもそも世界に合わせていないかも。求められている役割や言動を必ずしも実行していない。相手の求める人格にはなっていないかも。でも仕事で必要なコミュニケーション能力に合わせて人格が形成されているような気もする。これは単純に成長と言ってもいいのだろうか。自我がなくなったための劣化とも言える? ケア論 ケアが労働のように押し付け、押し付けられる世界。これはかなり現実的に感じた。ケアは愛情によって成立するのだろうか。それとも対価を支払って得るものだろうか。自分が弱っているときに優しくしてくれる人はとても嬉しい。これは愛だと思いたい。自分にとってのケア論をちゃんと考えるべきと思う。 平等 人間として得をした場合はピョコルンになって仕事をするべき。記憶を共有して格差を埋めるべき。という展開になるが、これは目指すべき平等だろうか。全体が等質化することによって、人間性は完全になくなってしまったようにも思う。「完全な平等の実現が、人間らしさを失わせる」というテーマはSFでよく語られるが、その系譜としてかなり面白かった。技術によって不平等を解消できたとして、それでも残したい差異は何かを考えさせられた。 下巻も面白かったけど、上巻の方が好き。
2投稿日: 2026.06.22
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オーディブルで視聴。 上を読んだ(聴いた)ので、下も読むか…という感じで始めたものの、途中で断念した。 空子の性質は、極端ではあるものの、誰もが持っているものだと思う。 いじめがひどすぎたり、女性蔑視がひどすぎたりで、気分が滅入るので、下巻の途中で「もうだめだ」ってなった。 最後、どうなるのか気になりつつ、みなさんの評価を見ているとハッピーエンドではなさそうなので、もう読まなくてもいいか!
2投稿日: 2026.06.20
