
総合評価
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人情噺
日本独自の暦を作り上げ、採用されるまでの波乱万丈の物語なんだけど、この作品の魅力は登場人物がとても人間臭いこと。特に、主人公の春海が普通の弱い人間として描かれていることで感情移入しやすい。後に妻となるえんとのやり取りも微笑ましいし、他の登場人物との情の溢れた交流も素晴らしい。
0投稿日: 2018.01.22泰平の江戸時代に行われた歴史的変革
暦と言うものがここまで国を揺るがすとは.....。読めば読むほどこの時代での改暦が宗教、農業、政治までも揺るがす一大事な事業なのだと、読んでてどんどん引きこまれます。たまにはこう言う歴史小説もとてもたのしい。
2投稿日: 2016.01.10お見事!算哲
長男として父の名を受け継ぎ、城内において囲碁を生業としてきたが、和算に関心を持ち次第にのめりこむ。 異例の二本差しを与えられ、もてあましながら本業と趣味に走り回る囲碁侍。 あるとき、知識を評価され全国の観測を命令されたことで、算哲の人生が変わる。 以来、権力の争いに振り回されながらも、多くの知識人に助けられ、自らの体験と知識をもとにカレンダーつくりに励むが、出した予報が「合うときもあれば、合わざるときもあり」で信用失墜となる。 知識人から「過去の文献にも誤りはある」、正解を導き出せ。の言葉に、日本オリジナルのカレンダー作成に挑む。 観測の命令から25年、独学で得た知識をもとに今までより正確なオリジナルカレンダーを完成、人生で得た知恵を活かし公式カレンダーとして認められ、全国に普及することになった。 理解ある多くの人々の支援とともに独学で作り上げたカレンダー、正しいだけでは認知されないこと、自分は表舞台に立たないことを理解しているから成功した。お見事、算哲いや渋川春海。
0投稿日: 2015.09.29「天地明察」の言葉で感動を思い起こします。
大仕事を成し遂げるには、強い信念と行動力、周りの支えてくれる人たちがいかに大事かよく分かります。 晴海が大先生として描かれているのではなく、様々な苦難、挫折をひとつひとつ乗り越えて大事業を成し遂げる苦労人であるところがとても親身に感じます。 「天地明察」いい言葉ですね。 天地明察という言葉を聞くたびに、晴海が苦労の末に大成功したときの感動を思い起こします。
0投稿日: 2015.08.31碁のお話かと思いきや、カレンダーを作った人のお話だったのですね
この本を読んで初めて、安井算哲(渋川春海) という人を知りました。 碁のことや、算術(私は算数が苦手なので少し読みづらかった) 暦の種類など知らないことが沢山出てきて 読んでいて楽しかったです。 暦は、本当に観測の日々だったんですね。 昔の人は本当にすばらしい。机上の理論だけではなく 自分の足で感じ、思考し、新しいことを生み出していく 姿勢は、私も見習わないとなと感じています。 天地明察すてきなタイトルです。
1投稿日: 2015.07.17天地明察
歴史、それも数学や天文に関するものと言われては読まないわけにはいきません。どちらも大好きですから。大分時間をかけて読みました。でも、そのおかげで自身の知らない歴史の一部を知ることができたと思います。渋川春海と関孝和、そしてそれをつなぐ線がとても上手くはまっていてよいと思いました。政治の複雑さは分かりませんが、正しいものが正しいと認められるときのカタルシスは良いものです。久しぶりに良い時間を過ごせました。
0投稿日: 2015.05.30発見が一杯
空の星のことは好きだったけれど、天文学の歴史のことについては無知だった私。春海の名前ももちろん初見。それ以外にも江戸時代の算術についてとか、神道や朱子学、囲碁などについても認識を新たにしました。艱難辛苦の難事業をやり遂げる行程についてももちろんですが、春海を囲む人々についても興味深く読むことができました。
0投稿日: 2015.04.13素直に面白く読める。
和算を大成した関孝和のことは学校で習ったことをある程度覚えていましたが、安井算哲という人物については、正直、この本を読むまでほとんど知りませんでした。日本独自の暦を作成するにあたり大きな貢献をした偉大な学者と言えそうです。もともとは江戸城で将軍の前で御前囲碁試合を行う当時としては最強の碁打ちの一人だったようです。現在のプロ棋士に数学者のような理論派の棋士が何人かいますが、安井算哲という人もそんな頭の構造を持っていた人なようで、碁所としてつとめる傍ら、精密な測量と複雑な算術を必要とする暦学を修得しています。 この小説の特徴は、作者が登場人物各人にそれぞれ思い入れをいれるというか、公平な目配りをしているというか、軽く扱われている登場人物がいない点にあるように思います。ですから、関孝和や徳川光圀のような脇役も実に生き生きと動いていて、読者を飽きさせないだけでなく、(一つ間違えば主人公をくってしまうような)独特の緊張感を醸し出しているように思います。 映画は見ていませんが、結構ビジュアルな描写が多いので、自分なりのシーンを思い浮かべながら楽しく読める小説だと思います。本屋大賞受賞作品に外れはほとんど無いといえますが、この小説も個人的には「当たり」でした。 すべての本読みにおすすめです。但し、冲方丁ファンには、この冲方丁はややおとなしく感じるかもしれません。
5投稿日: 2014.12.23くじけても諦めなかった、その先に…
まさに天命。暦を作ることは、新しい世の中を作ること。天文学、算術、あらゆる学問と政治的根回し…すべての才覚が整ったそのときだからなし得た改歴。多くの人の想いを背負い、成し遂げたのは幕臣の肩書きを持たないひとりの碁打ち算術暦学者。挫折を繰り返しながら、自分の弱さをさらけ出し、周囲の素晴らしい人格者に支えられ邁進した春海の人間らしい強さと弱さがとても魅力的。辞書を作ることに生涯をかける人を描いた『舟を編む』に通ずるものを感じた。
2投稿日: 2014.10.16めんどくさい×めんどくさい=おもしろい
江戸時代の学者が暦をつくる話である。それの何がどうすごいのか。というか面白いのか。 歴史学を学んだ者として、日本で、いや、漢字文化圏における「暦」のもつ意味は知っているつもりだったし、本書の内容もだいたいその範囲内であったと思う。 暦は農業だけでなく、実は政治的にも非常に大事なこと。そうなんだが・・・ 正直、あまり興味のない分野だった(笑) 歴史に興味を持つ人の多くはそんな地味なところよりももっと華やかな(?)ところにいくではないだろうか? が、読んでみるとなかなか面白い。 良い意味で「歴史小説」らしくないのだ。 主人公・安井算哲は数学オタクの碁打ちで、幾何学の問題なんかが本文に出てくる(笑) 自分は数学の問題を解くことに喜びを覚えるたちではないし、むしろめんどくさいので、幾何学の設問は軽く飛ばして読んだのだが(笑)、 科学者の探究心というものには何だか心を揺さぶられるものがある。 で、科学者のピュアな探究心と、東洋史で習った「暦」の持つ意味がパシーンと合わさったとき・・・ 「数学」(めんどくさい)×「暦の歴史」(めんどくさい)=面白い という感じになったのだ!負の二乗は正になるというやつか? こういうのがこの小説の良さなんだなあ。 派手な事件をコテコテに盛るのとはまた違う面白さ。 ちなみに合本版には文庫本の上・下に加え、「日本改暦事情」という本編の原型となったものも収録されていてお得。 カバーしている内容は本編と同じ範囲であるが、かなり短い。 何が原案としてあって、どこを膨らませていったのか、というのを知るのも面白い。
16投稿日: 2014.10.15失敗してもあきらめない勇気、10代20代の若者に読んでもらいたい
割引になっていたので特別合本版を購入。上下2冊分を一気に読み切ってしまいました。 渋川春海の名前は日本史で習って知っていましたが、その時代、その後の江戸の文化に与えた影響を知り、そうだったのかと納得するとともに、春海の失敗してもあきらめない勇気に感動しました。 歴史小説であるとともに、一人の人間が1つのことに打ち込んで悩み、成長していく姿を描いたさわやかなストーリーです。10代20代の若い人にお薦めです。
1投稿日: 2014.09.13面白く心に響く
碁打ちにして算術好きの渋川晴海 そしてえんとの出会い 算術好きが高じて改暦へとのめりこむ 天と地が明察とは良い響きですね。 長い年月をかけ暦を解明する心に響きます「からん、ころん」
3投稿日: 2014.08.09
