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総合評価

780件)
4.5
426
265
56
11
0
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    最初から惹きつけられて,次も次も‥早く続きが知りたい!と思う小説でした。 オーディブルで歩きながら,寝ながら,仕事しながら‥どんどん聴き進めました。 コレだけいい本また出会いたいです。

    4
    投稿日: 2024.03.11
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    白熱したシーンは周囲の音も聞こえなくなる程引き込まれて面白かった! 死刑を宣告された少年が脱走する。 これは、逃亡先で少年が出会った人々の目線で描かれた物語だ。 彼は何故、何の為に脱走したのか? そしてその思いは届くのか? 出会った人々は彼に救われ、救われた者は彼の真実の為、突き動かされていく。 いつも通りの普通の日常。 その直ぐそばに居る者が逃亡犯だったと知った時の、登場人物たちの言動がリアルだった。 だからこそ引き込まれたし、 ラストへ向けてどんどん読むペースも上がっていった。 ラストは様々な思いが交錯して、なんとも複雑な心情に。 突き動かされた登場人物たちと同様に、私も彼に惹かれていたのかもしれない。 「あとがき」のラスト1行に染井さんの作品への愛を感じ、ここで初めてうるっとした。

    49
    投稿日: 2024.03.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    埼玉で二歳の子を含む一家三人を惨殺し、死刑判決を受けている少年死刑囚が脱獄した! 東京オリンピック施設の工事現場、スキー場の旅館の住み込みバイト、新興宗教の説教会、人手不足に喘ぐグループホーム……。 様々な場所で潜伏生活を送りながら捜査の手を逃れ、必死に逃亡を続ける彼の目的は? その逃避行の日々とは? (アマゾンより引用)

    2
    投稿日: 2024.03.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    冤罪の小説なんだろうなとは読み進めて何となくわかってきたけれど、最後死んでしまうのは想像していなかった。世の中の理不尽をしっかりと描かれていた。どんなに頑張っも救われない者がいること。でも、その頑張りを近くで見ている人には伝わることがあること。私は両者になりたいと思う。どこにいても真っ直ぐ頑張り、他人にやさしくできるもので、誰かの頑張りに気づけるものに。

    3
    投稿日: 2024.03.10
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    いつから司法は正義ではないんだろう? いつからこの世界は所詮権力者によって、権力者に都合のいいように作られているんだろう? どうせ正直に生きていても、何かしらの事件に巻き込まれてしまったら、自分を守るものなんて何もないのではないだろうか。

    3
    投稿日: 2024.03.09
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    冤罪、死刑、若年性アルツハイマー、警察検察司法の威信。内容は盛りだくさんだが、ストーリー性が高くあっという間に読み進めてしまった。 作者の最後の言葉が胸にきた。亡くなることで世により深い問いを投げかけているのだと思う。

    11
    投稿日: 2024.03.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    鏑木の人間性とそれに助けられる人間達のストーリーとなっています。最終的に鏑木がヒーローであることを感じられました。

    4
    投稿日: 2024.03.09
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    時間かかったけど、読み進めたい気持ちを持続できた。 権力は恐ろしい。刑事弁護なんて、って思っちゃうけど、正しい判断のために正しい弁護が必要なんだなと。

    2
    投稿日: 2024.03.07
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    進む順序的に色々予想が出来てしまうが、良い意味で裏切られなく真相を知りたくてどんどん読める。 読み終わったあとも余韻から逃れられない。 読んでください

    3
    投稿日: 2024.03.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一言、面白かった。 冤罪事件の怖さ 鏑木慶一、本当に強い人だと思った。 冤罪での死刑 本人の死刑に対する恐怖や悔しさ 身内に対する誹謗中傷 世間の反応 いくら、やってないと言っても 真実は本人しか知らない 身内ですらその人を信じたいけど、心のどこかで信用してない、犯罪を犯した前提での話し方になる… 脱獄して、自分の無実を実証させようとする そんなこと自分ならできるかな… 個人的には、安藤沙耶香との何とも言えない2人の時間が読んでて面白かった。 この人は人殺しなのかもと考えながらも一緒に居たい。 何とも切ない感じの2人の話が…

    7
    投稿日: 2024.03.05
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    自分の人生をただ必死に取り戻そうとする。その中で出会う人々、色々な人と出会う中でも皆、少年の評価は変わらない。人間として、人として尊敬の面が溢れている。

    18
    投稿日: 2024.03.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    埼玉一家惨殺事件の未成年死刑囚が脱獄する。24時間フル稼働する東京オリンピック施設の工事現場、介護者の人手不足に喘ぐ千葉のグループホーム……。その場所に突然あらわれ逃亡そして潜伏を繰り返す彼の目的とは? 少年死刑囚の脱獄488日を追う! まず、作品を手に持ったときのずっしりとした重みに若干躊躇しましたが、買って正解でした。 未成年死刑囚が脱獄した後の話なのですが、この主人公がまあいいやつで。ほんとうにいいやつ。 なぜ殺人をおかしたのか、ほんとうに殺したのか、なぜ脱獄したのか、後半にならないとほぼ明らかにされないので、序盤はモヤッとするかもしれません。 彼の中に正義があることは伝わってきます。 こういう結末でもって作者が伝えたいことがある、こうでなければいけない、という作者の気持ちもよく分かりました。 詳しくは書きませんが、まっとうな人間が正しく評価され生きていける社会であってほしい、と思いました。 主人公の「ぼくには好きな人がいるんです」というセリフに心うたれるものがありました。彼の思いや葛藤はほぼ描かれておらず、読者の想像に委ねられています。なので彼の「好きな人がいる」というシンプルで強い思いに、彼が内面どれほど苦しんだろうと思うと、この言葉の重さが忘れられません。

    6
    投稿日: 2024.03.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    端的な文章で濃密なエピソードを描いており、600pがあっという間だった。 鏑木が逃亡先で出会う人たちそれぞれの視点で物語が進んでいく。 ラストの展開は心苦しいが、それこそがテーマである冤罪の恐ろしさなのだと感じた。

    3
    投稿日: 2024.03.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ■感想 カブラギケイイチが死んでしまったことがとても悲しかった。 少しづつ目的に近づいて、後少しというところまで言ったのに叶わなかった無念。 しかし、関わった人たちの人生を少しでもカブラギケイイチの生き方によって変えられた人がいたことが救い。20歳前後の青年だけど、私も彼のような真っ直ぐな生き方をしたいと思った。 ■気づき 人生には、少しのすれ違いや思惑によって大きく狂うことがあるということ。 そして、そういった狂いは司法のみならず色々な場面で起きていること。 人生にはどうにもならないことがある一方で、自分ができることはどうやって生きるか。生き様はどうするのかということ。 コントロールできないことがあるのだとしたら、まわりに良い影響を与えられる生き様を送りたい。

    4
    投稿日: 2024.03.01
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    615頁もの長編だが、濃密な物語に目眩がする。結末に思わず涙したし、国家の暗部を見せつけられた。 この作品は言わば「牙」である。一つの人間が叫ぶ無罪を権力が握り潰し、己の間違いは決して認めようとしない。それに対する鋭くてよく研がれた牙である。 逃亡者の目から否応なしに浮かび上がってくる混沌とした闇が、どす黒さが、平和というものは欺瞞で、実は危機はすぐそこにあるという日常が描かれていく様は爽快ですらある。 何と言っても登場人物の一人一人が魅力的で、血肉の通った人間として描かれている。これはすごい。びっくりした。

    4
    投稿日: 2024.02.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み応えがあった。脱獄犯が姿や名前を変えながら逃げ続けるお話だけど、出会う人達との交流で脱獄犯の人となりが段々浮かび上がってきて絆されちゃう。ラストがもっと何とかなってほしかったなぁと残念な気持ち…。

    6
    投稿日: 2024.02.27
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    私はまだ、この物語から感じたこと全て言い表す語彙も高尚な事を語れる器もない、それが歯痒く悔しかった。 一家三人を惨殺した少年死刑囚が脱獄した。彼は姿を変え様々な場所で潜伏生活を送りながら捜査の手を逃れ、逃亡を続ける。脱獄してからの彼の逃避行の日々とは… 潜伏先々で共に過ごす人達目線で、それぞれの潜伏先での別人としての彼を見つめるうちに彼を知りたい気持ちと知りたくない気持ちが生まれてくる。110番すればいいだけだ、なのに、。読み終えて色々感じた中で一番は「責任」を思った。情報を受け取る時、発信する時、間違いに気づいた時に判断を見誤らないようにしなくてはいけない。

    10
    投稿日: 2024.02.26
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    600ページ超のため読み終えられるか不安だったが、物語に引き込まれ、案外スラスラと読み進められた。白夜行のような重厚なストーリー。

    12
    投稿日: 2024.02.25
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    ラスト号泣 分厚くて読むのに時間かかるかと思ったけど、気になって気になってあっという間に読んでしまった ドラマの最終回…涙

    4
    投稿日: 2024.02.24
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    最後が気になるけど、読み進めるのが怖い、そんな本でした。 視点はバラバラに飛びますが、一つの流れに沿っているため気になりません。少しずつ、青年が経験を重ねて「友達と初めて酒を飲んだ」「好きな人がいる」「好きなスポーツはスノーボード」と前のエピソードが断片的に語られるのが良い。 最後は本当に切ないし、悔しいですが…。 ちなみに、他にも書いてる方がおられましたが、太田愛さんの『幻夏』好きな人は、この小説も合うと思います。

    2
    投稿日: 2024.02.24
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    主人公の人柄が温かくて切なくて、切なくて。どうか報われてほしいと願いながら読み進めた。最後は切なく悲しくて、でも少し光がさすようなそんな読了感だった…

    16
    投稿日: 2024.02.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    書店で何気なく手にとった本書。それから一気に読み終えた 一体脱獄した先に何があるのか、何を求めているのか、何をしたいのか、彼の全ての行動にどこか尊さを感じるのは何故か、それを探しながらの読み進めだった しかし自ら潔白を訴え自らの無実を勝ち取ることを見ることはなかった。 あまりに切なく涙が出た そして染井氏によるあとがきの最後の二行でまた涙…(そんなことってある?)

    4
    投稿日: 2024.02.21
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    脱獄した死刑囚。 その足跡が、潜伏した先々で出会う人々の視線で描かれる。 この青年はなぜ脱獄したのか? 彼は本当に三人もの人間を殺害したのか? その疑問がページを追うごとに徐々に明らかになり、 読み手は一つの確信を得ることになる。 とてもドラマチックなストーリーで、 彼に関わる人たちのキャラクターやその背景に、 今の日本に必ず存在しているだろうと思わせるリアルさがあった。 ラストに向かってやるせなさは増し、 エンディングには小さく拳を握る自分がいた。 あー、読書したー! と叫びたくなる一冊。

    45
    投稿日: 2024.02.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    六百頁と分厚いので少しの間積読になっていましたが、レビューの評判が良いので手に取りました 流れる様にテンポが良いので、あっという間に読み終えました 染井為人さんの作品を読むのはまだ二作目ですが、〝クズ”と〝悪”しか出てこないデビュー作『悪い夏』のインパクトが強かったので、その後の作品が気になっていた作者さんです (昔TVで放映していたアニメ風に) ”ある時は介護職の桜井翔司、ある時は土木作業員の遠藤ユウイチ、またある時は旅館に住み込みで働く袴田勲、またある時は食品工場で働く久間道慧…” しかしその実態は… 脱獄の死刑囚、鏑木慶一さ! 生き延びる為に、あちこちに姿を現してはまた消えるという生活 重い話のはずなのに、鏑木慶一が働くそれぞれの場所でのエピソードが何処にでもありそうな内容でなかなか面白く、サクサク読めてしまう 重い話が軽くテンポ良く…私だけでしょうか? そして彼の周りの人間は、彼の人柄に魅了されていく ラストは私としては腑に落ちた結末でした 出来過ぎた話は好みではないので、これで良かったのかと 本書の主人公は非の打ち所がないキャラでしたが、他の作品にはどんなキャラを描いているのか気になります

    122
    投稿日: 2024.02.19
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    文庫で600P越えとボリュームのある作品だが、読み進めるにつれ、先が気になって、気になって…ページを捲る手が止まらなかった。 読後は切ない、やるせない、悔しい… なんとも言えない気持ちになった。 あとがきを読んで作者の想いに胸を打たれた。 いろいろと考えさせられる作品だった。 読もうか迷っている人がいたら、是非読んでほしい。 ✎︎____________ 人生は不可解で理不尽なものです。それが運命という言葉で片付けられてしまうのならあまりに残酷です。

    25
    投稿日: 2024.02.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これは、、辛い。 名を変え姿形を変え、自らの潔白を証明する為に必死で生きてきたのに…。 不幸が重なった。 主人公には生き抜いて欲しかった。 信じてくれる人がいたことが救いか。 ただただ考えさせられる。 読み終えて暫し呆然。なかなか無い貴重な読書体験。

    34
    投稿日: 2024.02.17
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    プロローグも含め、潜伏先ごとのストーリーはそれぞれ面白く惹き付けられた。本編で感じたもやもやについては、あとがきで理解。あとがきは最後によむべし。

    3
    投稿日: 2024.02.17
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    重たかった、、けれどしっかりストーリも追うことができて味わえた。 タイトルの通り、その正体に迫る内容ですごい引き込まれた。 作者あとがきの最後の文がジンときた。 自身の作品を愛されてるな〜 若干伊岡瞬さんを彷彿とさせるので好きになりそうな作家さんだなぁ。黒い糸も面白かったし。 ドラマ化してるみたいでそれも面白そう。

    18
    投稿日: 2024.02.16
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    実際に起きた事件が背景に映り、軽い不快感を味わいながら読み進めていた。エピソードの細部にまである丁寧な描写に共感しつつ、一気に読み終えた。 日本の司法の現実にさもありなんと思いながらも、話のエンディングには涙とやりきれない苦さが滲み出た。

    10
    投稿日: 2024.02.16
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    Audibleにて。最後が切ないけど、この終わりだからこそ心に残った。 どのエピソードも丁寧で感情移入してしまう。

    38
    投稿日: 2024.02.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最後は伏線を回収したというか、各エピソードを集めただけというか。 基本的には結構バレる、その度に姿を消すわけだが、各エピソードの間の潜伏中というか次に世間と接触するまでの彼の行動の方が気になるな。 各エピソード、バレるまでの過程をもう少しミステリアスに描くか、冤罪の闇を警察側からも描いたらもう少しハラハラドキドキ読めたのかも。

    10
    投稿日: 2024.02.13
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    初めて読む作家さん、とても面白かった。逃亡先での生活が全体の8割を占める内容。行く先々での、様子の描きかたが面白く、読ませます。なので話の展開とかはないですが、そのかわり、主人公の逃亡者の人物像が丁寧に書かれていて、感情移入させられます。だからこそ、この終わり方はつらかった。

    4
    投稿日: 2024.02.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み始めは全く脈絡のないストーリーが章ごとに展開されて、短編のような感じだったが、徐々に同じ人物を軸に展開されていく形となり、そこから一気に引き込まれていった。 変幻自在の主人公なのに、何処か共通項を持っている描き方が、次はどんなストーリーが来るのか期待を高まらせる。 途中から実際の冤罪事件の人と同じ名前を仮名として使っている事に気づいたときはゾクッとした。「殺人犯はそこにいる」を読んだときの衝撃を思い出した。

    3
    投稿日: 2024.02.09
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    読み終わったあとに何とも言えない感情が全身を覆ってくる感じがした。後書きまで、隅々まで読んで欲しい本。

    10
    投稿日: 2024.02.09
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    ページが止まらず一気読み。 ラストは切なさで胸が締め付けられる思いだったけど、関わった人たちに救われた結果になるのはよかった。

    7
    投稿日: 2024.02.09
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    これは…! 最後の一文で涙…。切なすぎる。 そして胸のドキドキが止まらない。 脱獄することで世の中に一石を投じた主人公・鏑木。 工事現場、在宅ライター、スキー場での住み込みバイト、 パン工場、そして介護施設。 鏑木は警察の目を逃れて転々と居場所を変える。 そして、そのすべての場所で示される彼の誠実さ。 それは人々の心の中に “キラリと光るもの” として残り、 やがて大きなうねりとなって動き出す。 どんな人にも生まれてくる理由があるという。 だとしたら、彼は正義を問うために 過酷な人生を背負ったということか。 彼のように聡明で誠実な青年であれば 他のやり方で世の中に貢献できただろうに。 でも もしかしたら、彼でなかったら このように立ち回ることはできなかっただろうし 人々を動かすこともなかったのかもしれない。 それにしても切ない! そして、とてもとても魅力的な小説でした。 多くの人に感動を与えた作品のようですが、知らなかった。 bmakiさんの熱~いレビューのお陰で出会いました。 ありがとうございます。

    62
    投稿日: 2024.02.08
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    Audibleで聴取。 冤罪の怖さ、それを晴らすべく逃亡までして無実を証明しようとする意志の強さ。どのシーンも面白く、逃亡犯に関わった人たちが最後に冤罪を晴らすべく集まったところはとても感動的で涙が出た。

    6
    投稿日: 2024.02.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    切ない。切なすぎる。自分も彼に関わった人たちと同じ。疑いながらも今目の前にいる彼を信じようとする気持ちで、常に彼に寄り添いながら読み進めた。ずっと鏑木青年の心のうちは語られることがなく、追い詰められた最後の逃亡先で正体がわかる。これは報われた結末といえるのか?悲しい…

    24
    投稿日: 2024.02.06
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    埼玉で二歳の子を含む一家三人を惨殺し、死刑判決を受けている少年死刑囚が脱獄した!その事実は大きく報道されるが、その犯人の人となりや事件の詳細などは世間は知らない。知ろうともしない。 我々は国に守られている。法律に守られている。もしもそれが全て取っ払われてしまうとどうなるか。考えるだけもゾッとする。この小説はその寒気をリアルに感じさせてくれるものだ。他人事ではない、誰もが当事者になりかねない不幸ととてつもない孤独。 もし自分が主人公の立場ならばどうしているだろう?きっとそんなに強くは生きることができない。そんなことを真剣に考えさせられるだけでも、貴重な読書体験と言えるだろう。

    25
    投稿日: 2024.02.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    残念なクライマックスだったけれど、読み応えがあってとても面白かった。 あとがきを読むと著者が冤罪の理不尽さを伝えるために鏑木を死亡させることにしたと書いてあって、すごく納得した。 だからこそ、この終わり方がベストだったと思う。 緊迫するシーンや恋のシーンなど、たくさんの感情を多くの登場人物からもらって、色々な人生を生きたような感覚を持ち、素晴らしい一冊と出会えたことに感謝する。 他の作品も読んでみたい。

    26
    投稿日: 2024.02.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    やらなければいけないことを後回しにしてまで読み耽った一冊。家中でも持ち歩いていました(笑) 私も参考人として供述書をとられた経験がある。その時につくづく感じたのは、ああ、警察は自分たちのストーリーに当て嵌まらないものは右から左に聞き流し、記録すらとらない。誘導尋問し、出来上がった供述書はまるっきり私の言葉ではなかった。供述書を作った彼の物語だった。とてもじゃないがサインできるようなものではなかった。その時にこの人たちは真実を知りたい訳ではないのだと、自分たちの成果と実績が欲しいだけなのだと思った経験がある。一度組織がこうだと決めたものには、なにがなんでもその道筋に当てはめたいのだと。これは正義でもなんでもないと、怒りの感情を経験したことがある。 この小説は決して人ごととは思えず、胸が苦しく、警察組織に怒りを覚える。真面目に生きていても、いつ自分や家族が巻き込まれるかわからない不運なのだと。警察だってただの人間で間違えることだって多々あるだろう、それを認められるような組織になってほしい。すぐに方向転換できる柔軟性を持って欲しい。警察のおかげで正しく裁かれた罪もあれば、間違って巻き込まれる人達がいることもまた事実。間違ったことを袋叩きにする人たちがいるから、警察のメンツなんてものにかけて、こうやって冤罪が生まれるのだろう。 最後は登場人物たちと同じように叫びたかった。諦めずに懸命に生きてきた彼を信じ戦ってくれた人たちのぬくもりを、生きて彼に感じてほしかった。私だったらもっとはやい段階で生きることを諦めてしまうだろう。そして人が困ってる時に手を差し伸べることなんてしなければ良かったと、世を恨みながら死んでいくであろう。叫び声が聞こえたからって家に入るか?って言った警察、こういう人のせいで世の中に優しい人が減っていくのだと思った。何かに巻き込まれないように、誤解されないように、みんな自分のことだけを考えて守って生きていくしかなくなる。なのに彼は脱獄中も危険を顧みず、人を助けている。こんなに心根の優しい人がこんなことになるなんて堪らない。ボイスレコーダーをなかったことにしたこと、冤罪が明るみに出ることを恐れ射殺を命じたであろう警察組織のお偉いさん、せめて自分の判断は間違っていたと苦しんでほしい。あとがきの作者の想いにもウルっときました。物語に入り込み過ぎて熱くなってしまった。素晴らしい一冊でした。

    38
    投稿日: 2024.02.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    まだ終わって欲しくないけど、結末も知りたい‥そんな1冊に納めてしまうのがもったいない内容だったと思う。 なんとなく結末は予想できていたが、ラスト100ページは、万全の体制で挑んだ。 作者は明確な理由を挙げていたけれど、何故鏑木慶一は死ななくてはならなかったのだろう。 彼を執拗に追っていたお偉いさんの息子が、彼を始末したのだろう。 司法も警察も、彼の無実を知っていたのだろう。 彼の死によって、とてつもなく虚しい結末となったと思う。 予備知識なく関わった人達は、彼の本質に触れ、彼にどうしようもなく傾倒していった。 支えのない彼に初めてできた仲間だ。 そのぬくもりに触れて欲しかった。 あとがきで作者の思いに触れ、心がいっぱいになった。 しんどい内容だったけど、枠外からでも、彼に関われてよかったと思う。 2024/02/01 03:05

    3
    投稿日: 2024.02.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【2024年15冊目】 「悪い夏」の作者さんなので、油断せずにいこう…と思って読んでましたが、もう〜めちゃくちゃ面白かった…でも結末は悲しくて、あと、あとがきが狡すぎてウルっと来ました。物語の最後の二文もね…私も叫びたい。 導入から最後の章までの見事な繋がり、途中のエピソードで徐々に明らかになっていく人間性。最後までどう転がるかわからないストーリー展開が本当に見事でしたけど、やっぱり悲しい…。 間違いは間違いであることを認められる国でいてくれよ、日本。

    2
    投稿日: 2024.01.31
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    脱獄犯による逃走劇。 脱獄犯とは知らず彼と関わり合いを持つ人の心の内を覗くストーリーでもある。 600ページを超える長編にも関わらず、続きが気になりすぐ読める。 雰囲気も重くなく読みやすいのも特徴。 この著者の他の作品も読みたくなった。

    7
    投稿日: 2024.01.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あとがきにあったけど、鏑木慶一は死なせないでほしかった。 彼と出会って救われた人たちに支えられ無罪を勝ち取る姿が見たかった。 中でもスキー場の旅館の住み込みバイト、渡辺淳一との出会いが心に残った。 同じ冤罪の境遇。ぜひ渡辺さんにはこの戦いで復帰してほしい。

    5
    投稿日: 2024.01.27
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    面白かった!!とても良かった。 最初 章が変わるたびに あ、ここではこの名前を名乗ってるんだと思って不気味な感じがしたが それぞれの場所で人と繋がっていく… 可哀想に どんな思いで逃げていたんだろう 結末に衝撃を受け あとがきで涙が出そうになった。

    6
    投稿日: 2024.01.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ミステリーって訳では無いけど読み進めるうちに鏑木憲一の人物像が具体的に浮かび上がってきて、同情の気持ちしかなかった。

    6
    投稿日: 2024.01.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    深く考えさせられる内容でした。重たく苦しい内容なのに、どんどん読み進められ、最後は涙してしまいました。彼の正体を知った時、胸がぐっと苦しくなるくらいの悔しさと怒りと切なさでいっぱいになりました。読み応え抜群の一冊です。

    12
    投稿日: 2024.01.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    周りの人たちの視点を通して主人公の『正体』が段々と形作られていくストーリーがおもしろかった。 あとがきを含め冤罪について考えさせられた。日本では、冤罪事件で無罪判決をになる確率は0.1%だという。それでも、実際にあり得るのだから恐ろしい。

    7
    投稿日: 2024.01.21
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    皆さんの評価が非常に高かった為Amazonでポチり。 序盤からこれは凄い。 私はいい人が大好きで、いい人が描かれる作品がたまらなく好きだ。 『まち』や、『ひと』に出てくるような、穏やかで、優しい人、そんな人物が描かれている本に高評価を付けている気がする^^; この本は、賢く、冷静で、穏やかで、優しい少年が、小さな子供を含む、一家3人を惨殺し、死刑判決を受け、脱獄するのだが、その脱獄生活が巧みな時間軸によって描かれている。 様々な場所で潜伏生活を送るのだが、脱獄した彼の目的は!? 最初っから全力で面白い。 普段私は厚めの本は会社に置きっぱなしにして、休み時間で読み進めている。 この本は面白すぎて毎日家に持って帰ってしまった。本当だったら一日中ぶっ通しで読みたいところだが、家のことも会社のこともやらねばいけない私には、なかなか自由になる時間が無い(-。-; しかしそんな隙間時間でも滅茶苦茶面白かった!!本当良かった! 最後の場面を自分で自分の都合の良いように書き換えたくもなったのだが、この本はこの終わりで良かったんだろう。。。 ちょっと放心して仕事が手につきそうも無い。。。

    201
    投稿日: 2024.01.19
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    あとがきも含めて、社会問題について考えさせられる小説でした。 一人の少年死刑囚の脱獄、その少年を捕まえることのできない警察、その少年に関わる人々の心情、全てが絡み合い、何が「正義」なのか、「正義」とは「正しい」とは何なのか… 私はあとがきの最後の二文を読んで、作者の込めた強い想いを感じました。

    11
    投稿日: 2024.01.17
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    予想しなかった結末が待ってましたー!! 死刑判決を受けた青年死刑囚の逃走劇が描かれている なぜ脱獄をしたのか… 脱獄から488日の間に出会った人たちの視点から 主人公の人柄が少しずつ見えてくる 本当に残忍な事件を起こした犯人なのだろうか… 各章が進むごとに 追われている主人公の緊張感や まさか逃亡している犯人なのでは?と周りが疑いはじめテンポよく展開していく物語に引き込まれました!! 最終章で語られる主人公の正体に 私は唖然となり… 予想してなかった結末に涙涙…となりました きっと物語の結末は 好みが分かれそうだけど…笑 最後の3行で語られる言葉は 染井さんが最もこだわった思いなんだろうな

    9
    投稿日: 2024.01.17
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    期待しないで読んだせいか、600ページ超えにも関わらず、飽きる事なく最後まで読みました。 色々な人と出会う逃亡。そして関わった人とのラスト。 ウルッと来て、あとがきでホロリ。 犯人当てでないからこそまた時間を置いて再読したいと思います。

    5
    投稿日: 2024.01.14
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    このお話のメイン人物の鏑木くんと関わった周りの人目線で彼の姿が描かれているので、読みながら鏑木くんという人の性格や人柄が自分の中にも形成されていった だからこそどうにもやるせない気持ちになった 悲しいけど考えるおはなし

    4
    投稿日: 2024.01.14
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    各章で主人公以外の目線から主人公を映し出していく。 読み進むと自分もまた章内に入り込み主人公を語り出してしまう感覚になる。 20時間超えた長編なだけに時間かかったけど飽きることなく読了。 これはサスペンスではなくルポを読んでる気分になってた

    2
    投稿日: 2024.01.14
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     文体は分かりやすすぎてあまり好きじゃないのですが、慣れてくると気にならなくなり、内容に入れました。  吉田修一の「怒り」みたいなのかと思ったら、逃亡犯が逃亡した先でいろんな人と関わる話だったのね。  ラストはえ=って感じですよ。撃ったあいつ、なんとか報復したいよ。  冤罪はまだまだあるんだろうな。再審をもっとスムーズに行えるようにしてほしいです。袴田さんの判決は5月ですって。

    4
    投稿日: 2024.01.12
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    それは懺悔なのか、復讐なのか。脱獄、逃亡、潜伏を繰り返す少年死刑囚の生きる意味とは…。埼玉一家惨殺事件の少年死刑囚の脱獄488日を追い、社会の歪みに隠された真実に挑む。 Audibleで聴く読書。犯罪者に対する世間の目は勿論厳しいが、果たしてそれは人として正しいか否かはまた別問題である。魅力的な犯罪者とも異なる、人間の本質的な部分の魅力を持つ主人公と、魅せられた人々の人間模様が面白い。

    4
    投稿日: 2024.01.11
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    厚くて不安でしたが読みやすくてあっという間に読み終えました。そこまで衝撃的で目新しいクライマックスではかったけど胸糞悪さが程よく効いてて面白かったです。

    5
    投稿日: 2024.01.09
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    狡猾に逃げ回る脱獄犯なんて碌なもんじゃないなと読み始めたものの、あれっ、この犯人思ってた感じじゃない。他人の事救ってるし。そこからはこの先どうなるのどうなるのが最後まで続き、願った結末とは少し違ったけれど悲しいまま終わらなくて本当によかった。

    14
    投稿日: 2024.01.06
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    皆様のレビューで○罪と書かれているが これはネタバレにならないのね‥ 逃亡犯の主人公が潜伏先で起こす奇蹟 ミステリーを期待していたが、趣旨が違ってた 600頁を長いと感じてしまった私には刺さらなかった 琴線メモ ■不幸になるとわかっている恋は自分で終わらせなさい。周りに祝福される恋愛をしなさい。そういう人を愛しなさい ■ぼくにはわかります ■いつの時代も女を守るのは男、男を支えるのは女。持ちつ持たれつってのは本来こういうことだ ■「自首してもらえませんか」 口にした瞬間、これだと思った。きっと自分は自首してほしいと思っているのだ。

    66
    投稿日: 2024.01.05
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    2023年の話題の小説ということで読んでみた。 なるほど、面白かった。 ジャンルとしてはミステリー小説。 形式は連作短編小説のような形。 死刑判決を受けたカブラギは、脱獄し、様々な職場を渡り歩く。当然、偽名。時には見た目も変えた。 結局、最後にはバレてしまう。その顛末が、それぞれの職場の人間の目から描かれる。 カブラギ自身は同じ人物なのに、観測者によって反応は異なる。 この殺人鬼!という反応。この人が殺人なんてするわけない…という反応。 事実と真実は異なる。それにどう反応するか、という価値観の問題だ。 気になったのは、キャラクターの愚鈍さが少し強めかもしれない。 憎い不倫相手を家に入れてしまうとか、やりたくない介護を文句も言えずになるとか、見ていてイライラする場面は多々あった。 カブラギ自身も、ちょっと不用心だよね。人に手を貸しすぎというか…。 結末は「おいおい…」という感じ。お婆さん、あんたのせいで人が死んでんねんで…とツッコミたくなる。 認知症が始まっているからしょうがない、とは言え、高齢社会の日本ではリアルな問題になってきそうだ。と暗澹たる気持ちになる。 それは恣意的な司法運用と、悪い意味で相性が良さそう。

    7
    投稿日: 2024.01.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ページ数が多いこんな本長期休暇でしか読めない と思って挑戦。 ページ数の多さを感じさせないくらい あっという間に感じられた。 他の方の感想にもあるように 鏑木慶一が生きて無罪を勝ち取れなかったことが 本当に悲しい 彼の生き方には温かみを感じられて まだまだ逃亡劇がみたい気持ちもした。 年末から友人の勧めでエルピスを観てて なぜか死刑の冤罪事件を扱うものばかりみた長期休暇だった。 正体の実写の方も気になる。

    6
    投稿日: 2024.01.04
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    今まで読んだ中で長い方で600ページの作品。 にも関わらず読み始めると止まらなかった。 自分の人生がこうなると思うと最後がいたたまれなかった。 例え自分の為だとしても私はこんな風になれるだろうか?私だったら諦めてしまう。 そう思うと最後が悲しすぎた。 物語に入り込み過ぎた。そんな作品。

    4
    投稿日: 2024.01.03
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    600ページ以上にわたる長編であるにもかかわらず、時を忘れてあっという間に読み終えた。主人公である鏑木がミステリアスな存在であり、とても人殺しを連想させるような行動はしていないにもかかわらず、なぜか殺人犯と見なされてしまうところに魅力を感じた。非常に面白い作品であったが、いくつかのエピソードを、最後に無理矢理1つにまとめてしまったところが⭐️マイナス1である。

    6
    投稿日: 2024.01.03
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    読んでいくと正体が明らかになる 小説なのだから、最後は幸せにしてあげてと思ってしまった こんなにがんばって、もう少しで無罪を証明出来たかもしれないのに ただ、終盤の事件の全貌が明らかになった所で、こんな悪い偶然が重なってしまうかね?とは思った そしてこれでほんとうに犯人認定されるかね?と その部分だけリアリティが少し無いなと思ってしまった

    6
    投稿日: 2024.01.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

     未成年者が起こした殺人事件。犯人として起訴され死刑判決を受けた少年は脱獄を果たす。  逃亡を続けながら立証したかったものとは…  途中から正体がわかってしまう、というところはあるが、読ませる本。

    4
    投稿日: 2024.01.03
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    見方によって、見え方がこうも変わるのかと。 最後まで、夢中になって読みました。 幸せになってほしかった!

    6
    投稿日: 2024.01.01
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    ある1人の脱獄犯を追ったお話。 他人に対する先入観とか、誰かの噂話とか、メディアが作りあげた偶像とかに振り回されず、自分自身で他人のことを判断できる人になりたいと思った。 ドキドキハラハラして、感動するところもあってよかった。

    6
    投稿日: 2023.12.31
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    2023年の締めくくりはこの1冊面白ろかった! 一家殺人を犯した未成年死刑囚が脱獄し、何かを辿る逃亡劇。そこで出会う人々は彼との生活の中で無実を信じていく。彼はそんなことをする人間ではない!読んでいくうちに事情があったんだろう、真実は何?と犯人の目線で、どうしても感情が移住してしまう。 彼のことを思うと、ホントしんどいし辛い。 最後、報われたのか?もっと早く真実が判明していたら辛い人生を歩むことはなかったのに、、、良かったのか悪かったのかギュッとなるお話でした。これは面白い!

    71
    投稿日: 2023.12.30
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    2歳の子を含む一家3人を惨殺した死刑囚が脱獄した 彼の目的、そして彼の正体とは? 放心状態… 彼の「正体」に胸が締め付けられた 色々考えさせられる 構成、物語の視点がとてもよかった あとがきの最後に涙 評判通り作者のあとがきがよかったので文庫本かaudibleがおすすめ

    14
    投稿日: 2023.12.29
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    読み進めるうちに、なんだか文章に違和感がとまらない。こなれていない日本語?全てが平べったく淡々としているから? 内容的には昔々の「逃亡者」を思い出した。だいぶん昔だけど。さらに「名犬ラッシー」 これはさらに昔。行き着く先で幸せを呼ぶ、のような。

    3
    投稿日: 2023.12.28
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    「悪い夏」で著者にハマり、作家名だけで買った作品。抜群に面白い。とある殺人事件の容疑者となった青年が、警察の捜査から逃れるために立ち寄るさまざまな環境で、人々の記憶に残り、そこで語られる様子はおよそ殺人犯のイメージとはかけ離れていて… 著者自身の後書きまで読んで、思いに浸るのもまた一興です。

    4
    投稿日: 2023.12.27
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    どんな小さいことでも疑われるとすごく嫌だ。 ましてたくさんの人に疑われるのはもっと嫌だろう。それが小さな罪でも。誰も信じてくれない怖さ。 孤独にそれでも最後まで負けずに大きな力と戦った彼はすごい。日本で冤罪事件があるのは悲しいが まず疑わしきは罰せず。間違いがあるとしてもそれを認めることができる潔さを持って生きていきたい。

    5
    投稿日: 2023.12.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オーディブルで読む。 脱獄した死刑囚を追う物語。 逃亡先で関わった人それぞれが語る死刑囚の真の姿。 スリリングなロード・ノベルでエピソードも豊富で飽きさせない。文章は平易で分かり易しいし、一気読みするタイプの小説。 しかし… 状況証拠と認知症の人の証言だけで犯人と断定して死刑にしてたら、そりゃ日本警察や司法の信用は地に落ちるよな、と。 あと、この小説において重要な要素であるはずの認知症の描き方にリアリティが若干不足してるかな、と思った。 ♫ 誰だ!/電気グルーヴ(1996)

    67
    投稿日: 2023.12.22
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    audible。 主人公の冤罪が晴れることばかり祈りながら読んだのに死なせてしまうとは。作者は後書きで言い訳めいたことを述べているが、法が殺すとしてもただ一人生きながらえさせることができたのはあなたなのにと恨み節。 追記ー2024.5.19 この感想を書いて5ヶ月。昨日今日とアマゾンプライムで亀梨和也主演のドラマを観た。なんと鏑木慶一は生きていて支援者とともに無罪判決を聞いたのである。

    13
    投稿日: 2023.12.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    切ない、でもこれが後書に書かれているように現実なんだろう。気づけば死刑制度について考えさせられていた。 鏑木の必死に逃げて必死に生きようとする様がありありと描かれていて、終始物語の先が気になりつつ楽しく読了。ただ、各章全てに言えることだが、中盤の盛り上がりはすごいものがあるが、最後の終わりにかけて、イマイチ盛り上がりきらず、という感じ。

    7
    投稿日: 2023.12.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    少年死刑囚が脱獄。その逃亡劇の中で様々な人達と出会っては別れ、その結末までを描くストーリー。 読めば読むほど鏑木君の人柄、抱える苦悩や寂しさが分かっていき、その最期にとてつもない理不尽さを感じた。 自分の考えの軸を持とう、とここ最近読んでいた読書術の本に幾度となく書かれていたが、この小説でもそれを痛感。 また、過ちを素直に認める人間性を備えていたいと思う。立場が上になり組織が大きくなれば過ちを中々認められないけれど、それは他の誰かにとって大きな歪みになってしまう。 色んな内省が得られた一冊でした。

    21
    投稿日: 2023.12.14
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    一気読み。 フィクションなのに 逃走犯なのに なんだか会ってみたくなるような世界に入りました! 面白い!

    4
    投稿日: 2023.12.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オーディブルで読了。 ナレーターの人の読み方がとても良かった。 また、あとがきにて、「死なせないで欲しかった」とのコメントが寄せられた話にクスッとした。 本来の姿で皆の元に帰る鏑木慶一、確かに見てみたかったなぁ。

    6
    投稿日: 2023.12.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    少年殺人犯の逃亡劇。グループホーム、オリンピックの工事現場、在宅ライター、新興宗教の説教会、スキー場の住み込みバイトと職を転々とする中で、様々な人と出会い別れていく。 最初はこの人が少年殺人犯なのだろうか?という疑問が浮かび、確信に変わったあとはなぜこの温厚そうな青年が?となり、彼の人柄を知るにつれ冤罪なのではないか?という新たな疑問が浮かんでくる。 最後は彼と関わってきた人たちが集まって、悲しいけれど読後感は爽やかだった。

    7
    投稿日: 2023.12.09
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    面白かった。最初と最後で自分の考えが180度変わるなんて思わなかった。テレビの視聴者と同じ意見でしかなかった。でも実際に接してきた人の意見は違った。同じ人物で見た目はこんなにも違うのに芯の部分が同じく、読んでいくたびにどっちなんだろう?と疑問に思ったし、慶一の正体や心情は一切描かれず、最後になって発覚すると同時に今までどんな思いで生きてきたのか、やりきれない気持ちになった。もちろんフィクションだけど絶対にこういうことになってはならないと思ったし、殺人事件なら日本の警察は徹底的に調べると思うのでこんなことにはならないと信じているが、もしも冤罪なら人の人生を左右するものだし難しいけど判断を誤らないでほしいなと思う。

    22
    投稿日: 2023.12.06
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    冤罪という大きなテーマの中で、各章では様々な生きづらさや苦悩を抱えている人々が語りてとなることで、読み応えのある一冊になっていた。どうかこの少年が報われてほしいという一心でページを捲る手が止まらなかった。 冤罪を題材にしたドラマ「エルピス」しかり、日本の警察・検察・司法・マスメディアのあり方に疑問を呈する一冊。

    8
    投稿日: 2023.12.03
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    本作はサスペンス小説であり、脱獄した少年死刑囚の逃亡劇とそれを取り巻く様々な人情を描いた作品である。内容は読みやすく先の展開が気になるものであり面白かった。著者のあとがきにもあったように、冤罪が如何に人道に反したものかを描いたものであるが、著者がおそらく死刑廃止論者なのだろうと思想性が透けて見えてしまっていたのでこの点に関してはイマイチであった。

    5
    投稿日: 2023.11.27
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    読んでる最中から、なんとなく展開が読めてしまい、結末はその通りだった。 主人公の鏑木がとても好青年。主人公の人間性に惚れていく人たち。 世の中にはまだまだ冤罪がたくさんあり、警察が隠していることは暗黙の了解のようだ。 冤罪のまま、死刑になった人もいるのかと思うと、やるせない。が、家族を殺された遺族の由子の揺らぐ気持ちもよくわかる。 面白かったが、なんとなく展開がわかってしまったので、⭐️マイナス1

    4
    投稿日: 2023.11.25
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    出会う、市井の人々に、それぞれ共感できるところがあって、一人一人が心に残ります。作家さんは、世の中で普通に生きている(ように見える)人々にも苦しみがあって、戦いがあることを愛を持って描いているように思います。最後はドラマ仕立てのようですが、イヤな感じが残らず終わりました。

    4
    投稿日: 2023.11.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    家族3人を殺害した死刑囚が脱獄し逃亡する。 最終章。 「主文--」 の言葉に、凄まじい鳥肌と、割れんばかりの絶叫と咆哮がこんなにもリアルに聞こえたことはない。自分も法廷で叫んでいるようだった。 自分の死が間近に迫っている中で、本当に強く優しく生きた鏑木…警察の見栄の為に殺されたことがとても悔しく、読了後もずっと心から消えない。

    12
    投稿日: 2023.11.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    冤罪 それは絶対にあってはいけないことだし 冤罪で死刑なんてもっとあってはいけない。 鏑木には生きて、最後に幸せになってほしかったけど 作者があとがきで言っているように 残酷な死があるからこそ 読者の心により印象的になる。 鏑木の周囲に 彼の本質をしっかり見てあげる人々が いてよかった。 死んでしまったけど 冤罪がはれたことが、鏑木に伝わっているといいな。

    7
    投稿日: 2023.11.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    冒頭から免罪事件であることは分かる。この小説の主題は、何故逃げているのかではなく、本来は無実である人が一旦判決を受けてしまった場合は覆すことがいかに難しいのかということだろう。最初ミステリーとして読んでいて、多少いらいらしてしまったのだが、主題を意識するようになってからはある種のキャラクター小説として読み終えた。善人過ぎてかえって面白みにかける。少し長いと感じた。

    4
    投稿日: 2023.11.14
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    面白かった! 脱獄した少年死刑囚の脱獄488日を少し時系列を変えて追っていく。 脱獄生活の中で少年と関わる人々への少年の優しさはどこから来るのか? 殺された家族の生き残りの女性を追い求める少年の目的は何なのか⁇ 警察や司法は本当に正しいのか? 最後の1ページまで面白かった!

    6
    投稿日: 2023.11.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あらすじ  幼い子供を含む一家3人を殺害した少年死刑囚、鏑木慶一が脱獄した。  彼はオリンピック競技場の住み込みの日雇いで働き、けがで働けなくなったベテラン作業員の生活費を会社から出させる。  次にスキーリゾートホテルで住み込みのバイトを始め、職場で起きた盗難事件であらぬ疑いをかけられた人を助ける。また従業員の一人は痴漢容疑でネットにさらされた弁護士もいた。  そんな風にして、フリーライターの女性、新興宗教団体に詐欺に遭った女性を助ける。  最後に、一家殺害の唯一の生き残り、亡くなった夫婦の夫の母親が入所する介護施設で働く。母親は認知症を患っているが、慶一は自分の無実を証明してほしかったのだ。  慶一の思いは届かず、射殺されてしまう。しかし、同様の手口で犯行を行った別の男が余罪を匂わせている。さらに、慶一が逃亡生活で出会った人々は慶一の無罪を信じて動くのだった。 《感想》  この設定で主人公が亡くなるのは意外。珍しい。慶一は賢くて、性格が良くて、どんな人にも親切だ。ただ、警察から逃げて、自分の無実を証明したい、死刑になりたくない、という生存本能は強く、あっという間に姿を消してしまう。本作は慶一が救われるハッピーエンドではなく、途中途中で人々の生活を少しずつ変えていく過程を描いた作品かな。  どのエピソードも背景がしっかりしていて読みやすい。特に印象に残ったのが死刑囚の扱い。 メモ  拘置所と刑務所の違い。死刑囚は拘置所の死刑囚房に収監されていて、その生活は自由。本・雑誌・テレビ、買い物もできる。働かなくていい。刑務所にいる囚人は懲役という刑罰を以て罪を償うが、死刑囚は自らの命と引き換えに罪を償うから、労働作業は科せられない。

    3
    投稿日: 2023.11.09
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    さりげない描写の一つ一つに仕掛けがあって、その仕掛けに気付くたびに満足度が増していきました。主人公の言動には事件の真相が見え隠れしていて、それを想像しながら読むのが面白かったです。分量は多いですが、各章ごとにはっきりしたテーマがあり、中だるみはありませんでした。読後感もスッキリとしていて全体的に読みやすい印象でした。

    25
    投稿日: 2023.11.08
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    一家3人を惨殺し、死刑判決を受けた少年死刑囚の逃走劇。 工事現場、在宅ライター、スキー場の住み込み、新興宗教、グループホーム。 様々な職場、場所で出会う人々は、彼が本当に殺人者なのか?を自問していきます。 彼の正体は殺人者なのか? それとも... 逃亡を続けるその目的は? 最終章で明らかになるその真相。 という展開です。 ありがちなストーリ展開ですが、最後は切ないクロージング。 これ、映像化されているということで、ググってみると 亀梨和也主演でWowWowでドラマ化されたとのこと。 見てみたい お勧めです!

    113
    投稿日: 2023.11.05
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    読み応えあった。 主人公の人柄は素晴らしいが、絶望を味わっても変わらない信念と行動力が尊敬できる。周りにもいい影響を及ぼした面白い小説。

    17
    投稿日: 2023.10.31
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    2023/10/28読了。 脱獄した少年死刑囚、鏑木慶一。 そして逃亡先で彼と知り合い、関わった人たちと数々のエピソード。 作者の力量をもって、しっかりと書き込まれているので、長い作品だけれど飽きずに、こちらもきちんと彼らと向き合って読めたのではないかと思う。 世の中には本当にいろいろな職業、境遇の人がいるのだ、そしてそれぞれ、その人なりの悩みや考え方をもって生きているのだ、と改めて心に響く。 最後の30ページぐらいは、涙で文字が霞み。 読んでは涙を拭き、また少し進んでは、ティッシュに手を伸ばし。 最後の文を読み終えた後は、声を出して泣いていた。 何とか心を落ち着かせてあとがきを読んだら、また泣かされて、明日、目が腫れていないか心配なほど。 本を読んで泣くことなんて、ほとんどないのに。 まだ10月末だけれど、個人的に今年の1番はこの作品かな、と思う。 たった8日間だけれど、鏑木慶一と一緒に過ごせてよかった。

    17
    投稿日: 2023.10.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オーディブルで視聴。 脱獄犯の逃避行なんだけど、なんだけど! 物語を読み進めるうちに どこか優しくて憎めない性格の犯人に なぜか情が湧いてくるようになる。 まさか脱獄犯の正体が冤罪によるものだったなんて 犯人がしてきた良い所は だんだんと人の心の中に入り込んでいく。 友達だったり、同じ思いをした人だったり、恋人だったり。 最後の終わり方があまりにも 無念すぎたなと思う。 あの現場で助けていなければ。 おばあさんがアルツハイマーじゃなければ。 警察が親身になってくれれば… 彼の正体は違うものになったと思う。 彼が亡くなった後も 彼のために戦ってくれる人を見て、 彼の本当の人の良さがなけれれば してくれないことだなと思った。

    7
    投稿日: 2023.10.25
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    202307/これもすごい!面白かった。読ませる力が見事、うまいなぁ…。 好き:悪い夏、震える天秤、正体 苦手:正義の申し子

    1
    投稿日: 2023.10.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    様々な場所で潜伏生活を送る少年死刑囚の鏑木慶一は、関わっていく人に対して優しさを見せます。自分の事だけで精一杯のはずなのに。読み進めるうちに、彼が冤罪であることに確信が持てましたが、最後の結末があまりにも…このことに関しては、あとがきに作者の思いが書かれています。読んで良かった本です。600ページ強あるのですが、文章が上手なのでスイスイ読めます。

    4
    投稿日: 2023.10.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久しぶりに読みごたえのある、思わず一気に読み進めてしまう本だった。逃げないといけないのに、人を助けることからは逃げようとしない元少年。その彼に助けられた人たちが見守るラストシーンは想像できていたけど泣けた。願わくば、彼になんとかして生きていてもらいたかった。

    4
    投稿日: 2023.10.20
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    雇い人夫、在宅ライター、スキー場での住み込みバイト、パン工場で働く派遣スタッフ。 赤ちゃんと若い夫婦を包丁で殺害したとして死刑判決を受けた18歳の鏑木慶一は、脱獄後、名前と顔を変え、様々な場所で働きながら1年以上逃げ続けた。 彼が最終的にたどり着いたのは、安孫子にあるグループホーム『アオバ』。そこには、息子夫婦と孫を鏑木に殺害されたとされる井尾由子が入居していた。そこで介護士として働く鏑木の、目的とは一体何なのだろうか。 どこの職場でも評判がいい。人付き合いはよくないが、誠実で真面目な働きぶりで、どこへ行っても重宝される。本当にいい人なのだ。この鏑木という青年は。 そんな彼が、3人もの人間を刺し殺したなんて、わたしはとうてい信じられなかった。 彼が職を転々とするために場面の展開が早いのだが、そのひとつひとつが非常に丁寧に描かれていて、読んでる身としては鏑木を好きにならずにはいられない。話の中で彼に関わった人たちもみんなそうだ。男と女、年配の人と若い人、それぞれの立場の違いで、同じように抱く好意でも、その種類が異なるのが面白い。 本は多少分厚く感じるかもしれないけど、そんなことは決して苦にならないから、是非いろんな人に読んで欲しい。そして、もしこの話を最後まで読み終えたなら、著者のあとがきにまで必ず目を通して欲しい。その最後の一行に、著者の思いに、胸を熱くさせられるはずだ。

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    投稿日: 2023.10.20
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    冤罪…イヤな言葉ですね このイヤな言葉をテーマにした作品は初めて読みましたが、実に悲しく思うと同時に腹立たしい気持ちになってしまうのはアタシだけではない気がします。 腹立たしいシーンの最たる描写は警察がターゲット確保してるにも関わらず発泡したシーンかと感じました あの行動の背景を想像すると許せない気持ちでいっぱいなのと同時に悲しい気持ちでいっぱい、あのシーンが本作品の正義と面子の交差する最大の見せ場ではと感じました、映画化されたと聞いたので、映画でのそのシーンに注目したいと思います。

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    投稿日: 2023.10.16