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総合評価

780件)
4.5
426
265
56
11
0
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    面白かった。 正しいことが歪んで過ちとなってしまうことがある。 正しく日々生きること、それすらも叶わないこともある。

    2
    投稿日: 2024.08.13
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    600ページに及ぶ超大作。 が、すぐ読み終わった。読みやすい。続きが気になる本だった。 なんだろう。読んでいておそらく無実であること、結末の感じも何となく予想通りだったが、おもしろい本だったと断言できる。結末はどうなるんだろうと分かっているのに読み進めたくなる。

    11
    投稿日: 2024.08.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今年は買った本を読むとどうしても最後まで集中できないか もしくは 感想が微妙だった、と思い、なかなか書店で買うことが減ったが、映画化でのあらすじを知り 気になって読んでみた。 何編かに渡る それぞれの潜伏先での出来事がメイン。私は短編小説がとても苦手で 登場人物や話が目まぐるしく変わるのが得意でないけれど、そんな私でもどの章もスッと読めたのは鏑木がいかにして逃げるか、をみていたかったからかもしれない。 少しズレるが、私が好きな映画および小説でNo.1は八日目の蝉。あれに似ている感じがした。どうも逃げている話が好きなようだ。 冤罪かどうかは別として、指名手配犯は生きていれば すぐそこにいる。 捕まっていない若い者もきっと近くにいるのだろうと思う。

    2
    投稿日: 2024.08.12
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    埼玉で二歳の子を含む一家三人を惨殺し、死刑判決を受けている少年死刑囚が脱獄した!東京オリンピック施設の工事現場、スキー場の旅館の住み込みバイト、新興宗教の説教会、人手不足に喘ぐグループホーム...。様々な場所で潜伏生活を送りながら捜査の手を逃れ、必死に逃亡を続ける彼の目的は?その逃避行の日々とは?映像化で話題沸騰の注目作! (Google Booksより引用) ※以降、ネタバレ含みます! 【冤罪事件から死刑廃止論について考える作品】 今年の冬に映画化するということで、読んでみました。読んだ直後に思ったのは、ジャンルは違うけど東野圭吾の『さまよう刃』と同じくらい報われないな、、と。 たまに、ネットの記事で目にする「死刑廃止論」。これを読むまで自分は「死刑を廃止にしたら、被害者の家族や周りの人が可哀想だから、何故こういう案があがるのかな」と思っていました。しかし、人が人を裁く訳だから100%正しい結論を出せる訳でも無い…。本当に、無実でそれなのに死刑判決をくらったら私はどうするかな…と白日とエピローグを、読んでいる時に考えました。 小説は600頁もありますが、途中で時間を忘れてしまう位に物語に引きずり込まれました。主人公である少年は、結局警察官に撃たれ死んでしまう訳ですが、確かに生き残って無罪判決を貰ってもそこまで読者に作者の意図が届かないのではないか…と感じました。なので、“冤罪事件の残酷さ”をリアルに表現する為に作者は少年が殺されてしまう選択を取ったのかなと…。 少年が逃亡中に出会う人達も最後は力を合わせて、例えもう少年がこの世にいなくても無実を勝ち取るために必死になって訴える姿は、なかなか出来ることでは無いし、でもその位少年は良い人間だったのだなと感じて涙無しでは読めませんでした。 これからの、染井為人の作品が楽しみです。

    13
    投稿日: 2024.08.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本書を手にして、 厚い(長い)と思われる方が多いと思いますが、 たぶん大丈夫。 面白くてページを捲る手が止まらず、 あっという間に読み終わります。 死刑囚の脱獄から始まり、 逃亡中の潜伏先で出会った人達とのやりとり。 プロローグに登場した舞ちゃんが、 後半で再登場するとは思わなかった。 最後は… 作者あとがきにもありましたが、 多くの読者と同じ声を届けたい。

    14
    投稿日: 2024.08.07
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    死刑囚が脱獄し、その足取りを追っていく。 鏑木は冤罪を証明するために、脱獄したのだ。 検察の強引なやり口は無罪の人を死刑にするという暴挙を描いた。

    7
    投稿日: 2024.08.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    殺人犯が脱獄して逃走。その逃走中での出会った人たちとの話なんだけど、まさか冤罪だったとは思わず、さらにそれを隠すために最後は殺されるなんてびっくりな結末。 それでも道中に出会った人たちが無罪を信じて戦ってくれたのが感動的。映画も見たい

    2
    投稿日: 2024.08.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    悪い夏でハマって染井為人作品2本目。 面白い! 長いのにスルスル読み終えた。 各章それぞれの仕事や登場人物との関わり方から鏑木の輪郭が見えてくる構造で引き込まれた。 嘘やホントが混ざった生活で沙耶香を本当に好きだった事はせめてもの救いだった。 辛い結末だったが冤罪、煽動的な報道、出自による不当な扱いなどの社会問題から目を逸らすなと言われているような気がした。

    2
    投稿日: 2024.08.03
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    映画化ということで、やはりとても面白い内容だった。構成がすごくよく考えられていて、どんどん読み進められる。 とても辛い話なんだけど、登場人物たちの人間性を観察できる、ちょっと温かく複雑な気持ちになる作品だった。

    2
    投稿日: 2024.08.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初めて読む著者でしたが、読ませる文章とはこのこと。ページを捲る手が止まらない。600頁超えの本は普段なかなか手に取りにくいけど、展開は目まぐるしく、登場人物も魅力的で全く長さを感じなかった。結末は少し悲しすぎるけど、鏑木慶一は頑張った。彼を信じた(信じたかった)みんなも頑張った。自分を褒めてやってほしい。

    13
    投稿日: 2024.08.02
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    厚い! 目次をみるとどうやら過去に遡る構成の様だ。 このパターンは新しくないから、どう構成されどう収束されるか?そこに関心が向く。 各章結構なページ数割いていながらどの話も完全に終わりきってない。あえてそうしてるのか? 初めて読んだ「悪い夏」のエンディングが今ひとつ物足りなさを感じたので、厚い本書の物語の先が消化不良だったら多分この作者の作品は二度と手にしないだろうとおもいながら読みました。 「成程。」 読了時の感想。 その後じわりと涙。 厚さはその為か!? さて、残り7作品。 次は何を読もうか?

    75
    投稿日: 2024.08.01
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    映画化ということで読んでみました。 ともかく、次へ次へと自分が引き込まれるように読みすすめられ、かなり早く読了となりました。 現代の日本に同じことは起こらない、それだけを願いたいです。

    1
    投稿日: 2024.08.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    冤罪がテーマ。 当事者にとって、真犯人が野放しにされている事実と犯人とされた脱獄犯が死んだ事実のどちらの事実がより心をを掻き乱すものかをもっと描いて欲しかった。 一般社会ってなんなんでしょうね?

    1
    投稿日: 2024.07.27
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    ◾️サマリー ・冤罪が1人の男性の人生を大きく狂わせる。 ・死刑という極刑の恐怖と闘い真実を追い求める。 ・圧巻の600ページ越え。ラストの悲しみ。 ◾️所感 この本の中に、心に響く文章がある。 『人生は不可解で理不尽なものです。 それが運命という言葉で片付けられてしまうのなら あまりに残酷です。』 冤罪って、無くならないのだろうか。 人が人を裁く以上、間違いは存在し得るため、 司法は正確すぎるほどに真実を明らかにしないといけないと感じた。 本書を読み終えたとき、とてつもなく悲しい気持ちになった。どよーんとしていて、救われない。 そんな時、原作をベースとしたドラマ版があることを知った。 原作を読んでいるため、ストーリーは把握済み。 しかし、結末に衝撃を受けた。 日本人は、ドラマ版を好む人が多いかもしれない。 24年11月には映画化もするようだ。 観に行こうかな。 貸

    18
    投稿日: 2024.07.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久しぶりの眠れなくなるほど面白いミステリー小説。 物語は、ある死刑囚が脱獄したところから始まる。 死刑囚はある民家に押し入り、一家三人を惨殺した。犯行時は未成年だったが、情状酌量の余地なしで死刑判決が下されていた。 その死刑囚と潜伏先での人々との交流が描かれている。なぜ脱獄したのか、この死刑囚の目的はなんなのか。 その謎に迫るかたちで物語は進行する。 そして、潜伏先での言動はとても人殺しとは思えないほどの人格者で、周りからも一目置かれる存在となる。 いつも警察に捕まるギリギリのところで逃げ切る。 できれば最後まで逃げ切って、生きていて欲しかった。 でも、著者のあとがきにあったとおり、主人公の死をもってして冤罪の悲惨さを伝えるのが本書のテーマだったのだろうと思う。 冤罪がテーマということで、袴田、足利など、日本でも有名な冤罪事件の被害者たちの名前が登場する。 殺人事件だけでもこれだけの冤罪があるのだから、些細な事件も含めれば、日本の冤罪事件の数は相当あるのだろうと予想する。 不幸な偶然が重なれば、そして知識がなければ、本書の主人公のようになってしまう人は存在する。 最後の射殺は、日本ではあり得ないだろうと思うけど、その他のエピソードは絶対ないとは言えないことばかりだった。 特に、脱獄犯を擁護する世論が形成されたこと、警察から逃げ続け懸賞金が1000万にもなったことなどは、市橋容疑者をモデルにしているのだろうと思った。

    1
    投稿日: 2024.07.22
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    これは面白かった! ラストは悲しみしかなかったけど。 ホント悲しくて切なかった。 脱獄した少年死刑囚と、彼に関わった人達とのやりとり。 名を変え姿を変え、逃げる中での彼の人となり。 魅力的だし、彼がなんで脱獄死刑囚なのかという 気になる事件の詳細。 話の進め方も面白かった。

    3
    投稿日: 2024.07.21
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    先が気になりすぎて一気に読んだ 結末がどうなるのか バクバクし過ぎて 一旦中断  落ち着いてから最後の数ページを 読み終えた あとがきの最後から2行に書かれてる 作者の言葉に同感

    3
    投稿日: 2024.07.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    脱獄した一家殺害容器がかかっている主人公の鏑木は本当に人を殺したのか、どういった人物なのか、事件の真実は何なのか、鏑木という人物に関わった人物の第三者目線によりその正体が明らかになっていく。 読み応えがあって、やるせない話だった。 冤罪というものは本当に酷いものであるし、生きているうちに無罪を証明できなかった主人公が哀れで仕方ない。

    1
    投稿日: 2024.07.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かった。 ストーリーは読めてしまいましたが、最後まで止まることなく読めた。最後は死んでしまったのが悲しかった。そのあとどういう物語が続くのかみたかった反面、解説の部分で冤罪とはそういうことと書いてあり、確かにそうだなと思った。罪に問われた時点で社会的に立場が弱くなってしまうから、冤罪は本当に怖いし、自分にも起こるかもしれないと、、

    2
    投稿日: 2024.07.20
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    星10です!分厚くて読むのを躊躇って居たけど、すぐ引き込まれて一気に読めました。 読んで胸が締め付けられて最後のあとがきの1行で 【染井 為人】さんの大ファンになりました。1番好きになりました。

    40
    投稿日: 2024.07.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一つひとつの短編が描く彼がやがてその正体に結びつく。切なかったり理不尽だったりと色んな感情が巡ったけど、被害者のお母さんが一番苦しく感じられた。ラストもそうなのだけど、そうなった経緯を想像するとやっぱり胸が苦しい。

    2
    投稿日: 2024.07.15
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    無実の罪で死刑判決を受けた少年。脱獄し、再び捕まり殺されるまでの間、沢山の人を助けた。。。プライドやメンツのために、間違いに気付いても軌道修正せず、命をも奪う検察や警察が本当に怖かった

    85
    投稿日: 2024.07.14
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    読み始めたら止まらなくなってしまって、朝方ようやく床に着いたところ、家に侵入して来た知らない男に刺される夢を見て震えた。ホラーを読んだわけではないのに、私はこの小説が相当恐ろしかったらしい。 徐々に明らかになっていく少年死刑囚の「正体」。警察やマスコミが語る彼と、自分が感じる彼、どちらが本当の彼の「正体」なのか。追い詰められた状況で、自分を信じることができる人はどれぐらいいるだろうか。そして、私を信じてくれる人はどれぐらいいるだろうか。 良くも悪くも投稿ひとつで簡単に誰かの人生を変えられる時代、それをプラスの方向に使う人たちと生きていきたいと思った。

    4
    投稿日: 2024.07.14
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    少年死刑囚が脱獄をしたところから始まる いくつかの短編があり、最後にまとまる構成だがどの短編も面白く、彼の人となりをよく表していた 冤罪をテーマにした話だとは思うが、やはり、最後の展開は個人的には残念 悲しさが勝ってしまう最後だった とはいえ、著者が言うようにやはりこういうのが冤罪のリアルだとは思うし、死刑制度についても考えさせられる社会派ものだった

    2
    投稿日: 2024.07.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人を裁くのは人だから、間違いがあったら正さないといけない。 映画化すると聞いて観たくて購入! 先がどんどん読みたくなるお話。 『13階段』を読んだときと同様に、死刑制度について考えさせられた。

    1
    投稿日: 2024.07.14
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    最後がとても切なかった。彼の冤罪を信じる人が多かったのは、人柄の良さゆえのことであると思うとより悲しくなった。ゴールデンスランバーに切なさを加えたような作品。映像化されたもののラストは違う感じでどちらもとても良かった。

    5
    投稿日: 2024.07.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

     とある一家三人を惨殺した少年死刑囚が脱獄し様々な潜伏先を転々とする、というのが主なストーリーで、その過程で潜伏先で知り合った様々な人々から「死刑囚」鏑木慶一(偽名を使っている)の人となりが語られていく場面や必死に逃亡を続ける目的が明かされたとき、「こんなに理不尽な話はない‼️」と憤りを覚えると同時に「何とか彼が報われてほしい。」と思わずにはいられないぐらい感情移入をし、涙を流した。エピローグは「これで彼が少しでも報われたなら。」とただただ願った。

    5
    投稿日: 2024.07.03
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    さまざまな背景や生い立ちの登場人物がそれぞれの章で、脱獄犯との関わっていく物語。あくまでも、脱獄犯ではなく周りの人の視点で描かれていて、人による考え方の違いがとても面白いし引き込まれる。 自分自身の気持ちでさえ正確にわからなかったりするんだから、人の気持ちも行いも言葉も、そう簡単にこうだって判断してしまう人間にはなりたくないと思った。 その人がどういう人かを間違えて判断することがどういうことなのか、その怖さをしっかりと忘れずに生きていける人になりたい。

    3
    投稿日: 2024.07.02
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    泣かなかったが切なかった。 こんな不幸な人そんないる?ってほど不幸な境遇の登場人物たち。 逃亡した死刑囚が身を隠して世の中に溶け込んでいくシチュエーションはハラハラしつつ一気に読み進められた。

    1
    投稿日: 2024.06.29
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    正体。ドラマ化されていたとは… 泣ける感じではなかったがただただやるせない気持ちが残る。 多くの書籍で題材にされる『警察ちゃんとせぇや』案件の小説です。 ボリュームのある一冊だけど読みやすかった。

    6
    投稿日: 2024.06.27
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    泣くほどではなかったが、心が苦しくなる内容でした。 とても綺麗な心の持ち主なのに、報われることなく終わってしまい、切ないですね…。 報われてほしかった。 鏑木目線の内容ももう少し欲しかったのと、本当の犯人のことも気になるのでその部分も書いてほしかっなぁ~、と☆一つ下げました。 とても読み応えのあるもので、冤罪が減ってくれればと思う作品でした。

    12
    投稿日: 2024.06.27
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    600頁を超える長編でしたが、一気読み! 最後の数ページは電車の中でウルウルしながら読みました。久しぶりにグイグイ引き込まれた感じ。面白かった〜。 染井さんの他の作品も読んでみたいと思います。

    6
    投稿日: 2024.06.26
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    染井為人、初読み。 ドラマ化、映画化、どこの書店でも山積み。 鏑木慶一死刑囚。 18歳で、埼玉県で2歳の子どもを含む一家3人を惨殺、死刑判決を受け、神戸拘置所に収監されていた、少年死刑囚・鏑木慶一が脱獄した… 東京オリンピックのテニス会場の工事現場での日雇い労働者、ライフニュースでのライター、スキー場の住み込みバイト、新興宗教の説教会の信者、グループホームの介護士… 様々な場所で、職を転々としながら、警察の目から逃れる鏑木。 目的は何なのか⁇ だんだんと鏑木が脱獄した目的があきらかになってくる。 そして、鏑木が本当に一家3人を惨殺したのだろうかと。 鏑木に関わった人たちのように… 自らの危険を省みず、雪山で遭難した亜美を捜索を警察に連絡することを提案した鏑木。 自らも冤罪に苦しみ死を選ぼうとした渡辺を救った鏑木。 新興宗教の不正を暴く鏑木。 人殺しができるような人間じゃない、鏑木は。 冤罪なんだろうと。 自分の無実を証明するために、脱獄したのだと… 和也が、沙耶香が、渡辺が、節代が、舞が、四方田が… 鏑木の無実を… 渡辺は法廷で鏑木の弁護人として。 生きて、無罪の声を聞かせてあげたかった… 切ない。

    18
    投稿日: 2024.06.23
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    読み応えのある長編だった。 主人公は自分の人生を終えて、どういう気持ちでいるのかな。 必死で戦って、自分を偽らず、自分を褒めてやりたいと思えただろうか。 それでもやはり、救われる最期であってほしかったなと思う。

    2
    投稿日: 2024.06.22
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    切ない この一言 物語は一つの場所で一区切りでつながっていく 犯人ではないという事はすぐわかってくるが何とか逃げ通して欲しいとは思えてくる。 最後切なすぎて 死んでしまったら人生はそのまま終わってしまう。いくら結果は良くても。

    1
    投稿日: 2024.06.22
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    紐解き始めて、頁を繰る手が停め難くなり、読み掛けを枕元に置き、深夜帯に眼が開いてそれを手に取り、早朝迄に読了して安堵して少し眠るという経験をした一冊だ。凄く引き込まれ、「続き」が酷く気になるという物語である。 少し凝った構成で物語が編まれているかもしれない。冒頭に物語を貫く「出来事」が伝わるという場面の序章が配される。そして「出来事」から1年余りを経た或る日の様子が序盤と終盤に配される。両者の間、1年間程の出来事の挿話が折り重ねられる。 各挿話は、「出来事」の当事者たる人物と出逢い、接することになる人達を視点人物に据えて綴られている。そういう形で、「出来事」の当事者たる人物の「正体」を探るという物語となる。 拘置所に在った死刑囚が脱獄したという事件が伝えられる。卒業後に東京の専門学校に進むことに想いを巡らせていた高校3年生の酒井舞は、両親と共に朝食を摂っていた時、点いていたテレビのニュースでその件を聞くことになる。 脱獄した死刑囚というのは、埼玉県内で民家に押し入り、住んで居た女性とその2歳の息子、更に女性の夫の3人を台所に在った包丁を使って刺殺してしまうという事件を起こしたのだという。事件当時、また逮捕当時に18歳だった。「平成最後の少年死刑囚」と伝えられ、恐るべき殺人鬼、極めて危険と目されている人物だった。 この脱獄死刑囚は「鏑木慶一」という名だった。この男は脱獄して20歳になり、やがて1年以上の間、方々で動き回っている。何を目指していたのか?少しずつそれが明かされて行く。 本作は「鏑木慶一」という人物の意図を解き明かす物語ではある。同時に、その時の偽名を名乗る、居合わせた場所でのニックネームで呼ばれている「鏑木慶一」と接した、作中の挿話の視点人物に据えられた人達が、「自身の人生と改めて向き合うようになって行く」という物語でもあると思う。 少し言い方を換えると、「鏑木慶一」という経糸に、「各挿話の視点人物達」という緯糸を絡ませて織り上げた物語という感だ。織り上げられた物語は見事な色彩を放つモノに仕上がっていると思う。当然ながら、「鏑木慶一」であれ、「各挿話の視点人物達」であれ、年代も性別も、立場や経験も、何もかもが自身とは合致するのでもない。が、それでも彼らの心の動きというようなことに、何処となく心当たりのようなモノは在る。そんなような具合に、作中世界に入り込んで行ってしまう。 表層的には「恐るべき殺人鬼、極めて危険と目されている人物」の「正体?」ということになるのだと思う。が、本作は同時に「社会」というモノの「正体?」ということや、様々な人達の「人生」というモノの「正体?」というようなことをも考えさせる内容だと思う。 一気に読了し、深い余韻に浸る感じの一冊だった。広く御薦めしたい。

    9
    投稿日: 2024.06.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

     彼の優しさと誠実さを目の当たりにするたび、そして読み進めていくほどに、冤罪であってほしくないという相反する思いが湧き上がってきた。罪を犯していたなら、自業自得の話だが、そうでないなら、彼の人生はあまりにも辛くやり切れない。彼の叫びが、仲間たちに届いたことが私にとっての救いだった。

    2
    投稿日: 2024.06.19
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    ここ数ヶ月読んだ(もしくは映画鑑賞した)作品の中で一番泣いたかもしれない... 各章のメインキャラの視点で話が進むので、少しずつ彼(少年死刑囚)がどういう人物なのか、脱獄中どんな生活をしていたのかが分かる仕組みになっている。 600p超と少々ページは多いが、登場人物も整理されていて非常に読みやすい作品なので、帯や紹介文を気になって手に取った方はぜひ最後まで読んでみてほしい。

    10
    投稿日: 2024.06.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    某YouTuberの方のおススメで泣ける!と紹介されていたのでハードルを上げすぎて読んでしまったかもしれません。。。 話の流れとしてはサクサク読めてとても読みやすく描写も細かく書いてあり、情景が浮かびやすい作品です。 章毎に主人公の人となりは伝わってくるのですが、もう少し彼目線の内容が欲しかったです。また、冤罪に対してさらに言及して欲しかったです。これに関しては著者が読者へ委ねているものなので私の単なるわがままになりますが… 泣くほどだったのかな、この作品…

    1
    投稿日: 2024.06.10
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    脱獄死刑囚の逃亡劇…結末に触れ主人公の人となりに惹かれていたことに気づく…。刑事司法の在り方を問う作品。

    6
    投稿日: 2024.06.09
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    少年死刑囚が脱獄。 逃亡した先々で関わる人たちの目線で物語が進んでいく。 第一章は脱獄から455日目。 この章では正体が明かされることはなく、本人の口から脱獄について何か語られるわけでもない。 でもこの人がそうなんだよね?ここに行き着くまでどんな風に過ごしてきたんだろう?と第二章(脱獄から33日)からの流れにぐっと引き込まれた。 この構成がすごく良かったー。 ページが進むにつれて読み終えるのがもったいなく思えた。まだ捕まらないで!!って。 ラストは切なすぎてショックだったなー。 だけど現実ってこうなのかも。

    104
    投稿日: 2024.06.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白くて一気読みでした。 主人公は知能も高く運動神経も見た目も良い好青年。 脱獄した先々でも周りの人に誠実で自分の危険を顧みずに警察を呼ぼうともします。 途中まで冤罪と気づきませんでした。 自分で無実を証明しようと逃亡しながら頑張る様はどうかハッピーエンドに終わって欲しいと願ってしまいます。 冤罪は本当にあるようなので忘れないようにしたいです。

    3
    投稿日: 2024.06.06
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    逃亡中とはいえ、関わった人たちに誠実に向き合う鏑木。鏑木は一体何をしようとしているのか。 読み進めるのが苦しかったけれど、真実を、結末を早く知りたくて一気読みでした。 最後はぼろ泣きでした。 あとがきにある最後の著者の言葉に更に胸が熱くなりました。

    16
    投稿日: 2024.06.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ほんっとうに読んでいくほど苦しくて息詰まりながら一気読み。 読み進めるほど分かっていく主人公の綺麗な心が見えるたびにどんどん辛くなっていく やってもない罪に追いかけられて誰にも味方されることなく、自分を殺して生きていくのは想像もできないほど辛いと思う 最後は死ぬんじゃなくて救われて欲しかったな。

    2
    投稿日: 2024.06.04
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    埼玉県で夫婦と2歳息子の一家惨殺事件で死刑判決を受け少年死刑囚となった18歳の鏑木慶一は、逮捕から一年半後の19歳で拘置所を脱走する。鏑木は偽名と整形を駆使して素性を隠し逃亡していく中、色々な人に出会い、助け、人間関係を築いてゆく。そこで出会った誰もがまさかこの人が残虐犯なのかと事実に困惑しながらも信じ集結していく物語。 現実でもよく耳にする警察の杜撰な捜査による冤罪事件を取り扱っており、警察の隠蔽体質の問題も描かれ、そして死刑について触れられ、認知症を患う高齢者の問題も盛られた作品。 そして最後は正義が貫かれるものの決してハッピーエンドとは言えず、虚しい気持ちだけが残った。 この世界には身に覚えのない罪で濡れ衣を着せられ、巨大な力に屈し争うことも許されず、マスコミにオモチャにされ、只々無念としか言いようのない出来事があるのだということを考えさせられた傑作。引き込まれました。

    2
    投稿日: 2024.06.03
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    すごく面白かった。二歳の子を含む、一家三人を惨殺した罪として字形を言い渡された平成最後の少年死刑囚が逃亡する話。ます、斬新な物語の構成に驚きました。そして「正体」が分かったときはすごく気持ちが揺さぶられました。

    61
    投稿日: 2024.06.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    時々、ブク友さんで読まれていらっしゃる方をお見かけする作品です。 私はAmazonからお勧めがきていてポチリ、ずっと積んでいました。 WOWOWで連続ドラマ化されているんですね! 主演は亀梨和也さん。 犯人役なんですね。 犯人の鏑木慶一20歳は18歳のときに若い夫婦と二歳の子どもを殺した罪で少年死刑囚となり神戸拘置所に入れられていますが脱獄します。 そして、名を変え、顔を変え、東京オリンピック施設の工事現場、在宅ライター、スキー場の住み込みバイト、新興宗教の説教会、人手不足のグループホームなどで働きながら逃亡を続けます。 彼に懸けられた懸賞金はどんどん吊り上がり一千万円まで跳ね上がります。 でも、主演はなんてったて亀梨君です。 周りの人に対する気遣い、さりげない優しさなどがにじみ出て鏑木は冤罪なのではないか、冤罪であってほしいという展開です。 以下完全にネタバレの感想です。 これから読まれる方は読まないでください。 悲しすぎる結末。 冤罪を冤罪と認めず、覆い隠そうとする警察権力のやり方には非常に腹が立ちました。 でも、あとがきで著者の染井為人さんがおっしゃられていますが、実際に冤罪事件はあるそうです。 だからこういう結末にしたと語っていらっしゃいます。 無実の人がここまで、異常な目に遭うことがありませんように祈ります。

    124
    投稿日: 2024.06.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うっわぁ。こんな端的な言葉で表せないとは思いながらも、めちゃくちゃ面白かった、、、 彼の前日譚を書いて欲しいし、ifでさえ読みたいと思う。もちろん、"もし"がないリアル感が読みもののいい所であるとは分かっていながらも。読了後これらを懇願するくらいに苦しい。私の心の大部分は今喪失感。でも、読んでいる最中に思っていた彼の冤罪である可能性が最後にようやく明るみになって満足感とまではいかないけど、読中の苦しみから少しは解放されたような気がする。彼がいる間にこの苦しみから解放されたかった、、、フィクションであると分かっていながらも私の頭の中にはもう彼が存在している。この世界の汚さとその中にある小さな幸せのバランスが絶妙だった。私はいま生きている現実世界を何も知らないけど、これがリアルなんだろうな。 「人生は不可解で理不尽なものです。それが運命という言葉で片付けられてしまうのならあまりに残酷です」 私は作中のこの言葉に何故か自分でも分からないけど惹かれた。真相が明かされたあとのこの言葉、深みが増してさらに私の中に植え付けられた。

    2
    投稿日: 2024.06.02
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    2024.5.30 読了 冤罪がどれほど理不尽で、悲しく、虚しいものなのかを感じてもらいたくてこの結末にせざるをえなかったと作者があとがきで語っている。 確かにそこまでの鏑木慶一の逃避行は追いつめられ逃げ切るたびにハラハラドキドキしてエンターテイメント色が強かったがこの結末に至ったからこそ「冤罪」の重さがよりズシッと心にのしかかってくる。 作者の意図は十分成功していると思う。

    2
    投稿日: 2024.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ずっと気になっていたので読んでみた。 凄く読まさる作品で、どんどん進みました。 600ページくらいありましたが、すぐ終わりました。 注意:以下ネタバレ多分に含みます。 夫婦と子を殺害した19歳の死刑囚の鏑木が脱獄した後の物語。 名前や姿を偽り、あらゆる場所で生活する鏑木ですが、その先々で困った人を助ける(事故が起きた時に、自分が捕まる可能性があるのに警察を呼んだり等々)ため、性根が良いのは疑いようがありません。 警察の手が迫り、やむを得ずその場を離れることになるのですが、出会った人のことを鏑木も大切に想っていることが伝わってきて(好きな人=沙也加、友人=和也)、切なくなりました。 まあ、鏑木は殺人鬼だしそんな可哀想には思えないよなぁなんて思っていたら… 本当に司法を覆すのは難しいし、こんなに悲しい冤罪が現実でもあると考えると恐ろしいです。 物語にスピード感もあり、テンポも良く、読みやすかったです。

    20
    投稿日: 2024.05.29
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    ページ数・文字数が多かったけどどんどん引き込まれてサクッと読めた。 最初は理解できなかったところもどんどん話が読めてくる。各章の話がよくできていて読んでいて飽きることがなかった。 最終章はちょっと思っていたのと違ってモヤっとしたけど、それでも総合的におもしろかった。

    3
    投稿日: 2024.05.29
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    ヒューマンドラマ的であり、社会的。 完全な形のハッピーエンドならなお良かったけれど、あとがきを読んで納得。

    1
    投稿日: 2024.05.26
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    読ませるなぁ。最初のエピソードはなんだったのだろう?と思いながら続くエピソードを読み進める。 終盤に向かって最初のエピソードの理由がなんとなくわかってくる。 なんで殺人をしていないのに逃げているのか。こんないい若者が事件に巻き込まれた背景は。人が良いからこそ巻き込まれたのだと最後にわかるのだが。

    1
    投稿日: 2024.05.25
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    重たい内容でボリュームもありましたが、引き込まれて一気に読んでしまいました。 読了後は切なさとやるせなさでいっぱいでしたが、この本に出会えてよかったです。

    1
    投稿日: 2024.05.24
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    失恋5作目 あの人は良い人、という判断は自分はどこでするのだろう。同棲していた彼女の気持ちがなんだか自分みたいな気がしてしまった。 社会問題を散りばめつつ、冤罪の恐ろしさ、情報の選択の難しさを考えてしまう。 ボリュームは多いが、読みやすい。

    2
    投稿日: 2024.05.24
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    感動的、というキャッチフレーズにつられて読み出したが、うーむ、、、まあねえ、、、という感じ。 冤罪を元に脱獄、逃げ回りその終わりは、、、という感じでしたが、そうだよねえという感じ。

    1
    投稿日: 2024.05.23
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    久々にかなり厚さのある本に手を出したが、それを感じさせないくらいだった。面白かった。 脱獄した死刑囚という緊張感ある設定、時期によってシーンを変えて新しい驚きを呼び込む仕掛け、何より一本筋の通ったダークヒーローがそこにいるという。こういっちゃなんだが、きたー!というワクワク感。 どれもが頁を繰る手を止めさせない魅力だった。 ハッピーエンドちゃんちゃんで終わらせないのも作者らしい。悪い夏では随分イヤな思いをさせられたものだ。褒め言葉よ。 すでに何冊か積読してるので今から読むのが楽しみ。

    3
    投稿日: 2024.05.23
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    誰よりも強くて優しい人。最後まで正義を貫き、自分も周りの人も全てを包み込む温かい人。続きが気になって久しぶりに深夜まで一気に読み切る。ラストまで切なく、読書中はたくさんのことを考える時間になった。

    8
    投稿日: 2024.05.23
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    変わらない毎日、変えられない日常の中に、異質な人物がふと現れて、これまで常識だと思っていたことが必ずしもそうではないと気づかされる物語でした。 脱獄した死刑囚が名前と姿を変え、逃亡を続けます。 この逃亡劇は、死刑囚の視点ではなく、逃亡先で出会った人々の心情によって語られていきます。 死刑囚だと知らずにミステリアスな青年を受け入れる人々。 彼らがいつ青年の「正体」を知るのか、ハラハラしながら読みました。 そして、脱獄した死刑囚という情報を知るわたしたち読者も、さらにその先にあるはっきりした「正体」は、わかりません。 読み進めるうちに、脱獄犯への感情移入は強くなっていきました。 「事件解決」というゴールへの執念によって「真相解明」が置き去りにされることが恐ろしくもあり、悲しく感じられる作品でした。

    21
    投稿日: 2024.05.16
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    未成年死刑囚が脱獄して東日本各地に潜伏する逃避行。 文量は多いものの、ペダンチックではなくスラスラと読める。 神戸から東京へどうやって行ったのかという過程と、山形編で原付を入手して乗れた理由については疑問だが、それ以外は結末も含めて楽しめた…が、結末(最終章)はアッサリしすぎかな。

    1
    投稿日: 2024.05.16
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    あとがきで作者の染井為人さんが主人公の鏑木慶一に呼びかけていました。 そのくらい生き生きと、実在した人のように描かれていて、読んでいて興奮しました。 冤罪って真に恐ろしい。法の番人の闇は深い。これまで何人が無駄死にさせられたのでしょうか。合掌いたします。 ドラマにも注目ですね。

    11
    投稿日: 2024.05.14
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    オーディブルにて読了。没入することができるストーリーで、最後の最後まで楽しむことができた。 日頃あまり考えることのない『冤罪』について考えるキッカケとなった。 司法でさえも間違いを犯すことがあり、そしてそれを正すことは非常に困難なことである、という事実は、『人はそもそも間違う生き物だ』という原点に立たせてくれる。 刷り込みや思い込みの怖さも、改めて感じた一冊。

    2
    投稿日: 2024.05.14
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    う〜せつない 私の中でせつない小説と言えば、「望み」や「青の炎」あたりが頭をよぎるのだけど、こちらもそれに匹敵するほどのせつなさ。 もうラスト、震えたよ〜。泣いたよ〜。 ⁡ 600頁もある分厚い本だったのに、めっちゃ読むの早かった! それほど先が気になって気になって、やめられない面白さだった。 ⁡ 一家3人を惨殺したとして、死刑判決を受けた男が 脱獄した。 ⁡ 彼は何のために脱獄したのか? 彼の正体とは? ⁡ ネタバレになるのであまり言えないけど、実際にこういう事ってやっぱりあるんだろうな。 あまりに悔しすぎる。 ラストは、ただただ、なんで〜って思いでいっぱいになる。 こんなラストにしないで〜と、ちょっと腹立たしく思ったけど、あとがきの染井さんの言葉に、あ〜なるほどな〜と納得。 ⁡ とても考えさせられる作品でした。 ⁡ 亀梨くんが鏑木慶一を演じてるドラマの方も見ました。 こちらも面白かった〜。 原作と大きく違うのはラスト。 どちらかと言うと、私はドラマのラストの方が良かったな〜! こちらも泣けました(TT) ⁡ ⁡ ⁡ ⁡ ⁡ ⁡ ⁡ ⁡ ⁡

    102
    投稿日: 2024.05.13
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    長編だったけど物語に引き込まれてあっという間に読み終えた。こんなことがあっていいのか!て読了後の率直な感想。本来の彼を知っている、支えてくれる人が居てくれたらどんなに違ったかって思う。彼の境遇にも悔やまれる。脱獄して短期間ではあったものの彼と関わった人たちが集まって「冤罪だ!」と訴えることが彼の本来の姿を物語っていると思う。結末は無惨で、どうしようもない気持ちになった。

    2
    投稿日: 2024.05.11
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    私も彼の正体を知るひとりになっていた。そうあって欲しくないと願っても簡単にはいかないのは、フィクションではなく現実なのかもしれない。結末に何故か鳥肌がたってしまっていた。彼を思うと未だ胸を締め付けられる。忘れないでおこう、彼がこの作品の中で生きていたことを。

    6
    投稿日: 2024.05.10
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    一気読み。 影があるものの真面目で人思いの「本物の鏑木」に、関わるみんな(読者までも)が、心を許してしまう。 冤罪を晴らしたくてあがき続ける人生とは、なんとも悲しすぎて、逃亡するたびに胸が締め付けられました。 ちゃんと最後まで書き切ってくれて、作家さんありがとう! 星-1なのは、警察や検察、足利への苛立ちのせい。 ただの腹いせです。 それくらい入り込んでしまいました。

    29
    投稿日: 2024.05.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    生きていて欲しかった。 疑わしきは罰せず。今後は自分もそう心がけて生きていこうと思った。 見るべきはやっぱり言葉より行動なのかな。 その人の真意や思想は無意識下の行動に現れる気がする。 どこの逃亡先でも彼は誠実で思いやりのある、記憶に残る人だった。 口上では嘘をついていても、行動は正直だった鏑木くん。幸せになって欲しかった。

    3
    投稿日: 2024.05.09
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    分厚かったが、気になりすらすらと読めた。 脱獄先での人生で鈴木慶一の人柄がとても良く分かり、読み手までこの人の事をもっと知りたいと強く感じた方も多いのではないか。 決して、ハッピーエンドではないかもしれないが、だからこそ「冤罪」について考えさせられる物語だと感じた。 逃亡先での鈴木慶一と出会っていく方達が、自分を見つめ直す、向き合っていく=正体 と感じた。

    2
    投稿日: 2024.05.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    618P、一気に読ませる滑らかな文章。 登場人物がありふれているようでいて、魅力的て印象深い。 何より主人公の(物語に起因する)ミステリアスな部分と、一貫した人柄の良さが清々しい。 そこにブレがなく、結末に向かって上手くまとめ上げられている。 あとがきで作者本人が語った最後の一文… 読み進むうちに思い入れが強くなり、生きていて欲しかったと私自身思った。

    4
    投稿日: 2024.05.06
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    死刑囚の脱獄先での一つ一つのエピソードが多く結構長いのですが、死刑囚となった彼の本音を聞きたいし、真相が知りたくて一気に読んでしまいました。 どの場所でも彼が本当に「いい」人間であることが伝わってきます。彼に救われた人たちもまた本当に善良な人たちなんです。市民としては警察には言わなきゃいけないし、でも嘘であってという思い…葛藤が切ない。 結末には賛否あると思いますが、私はこれで良かったと思います。とにかく警察の人はちゃんと調べてくれ… 作者のあとがきが本当に優しいです。

    19
    投稿日: 2024.05.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【この本を選んだ理由】 書店のおすすめにあったから 【内容】 三人家族の殺害事件があり、死刑判決を受けた犯人の脱走先での生活を描いた作品。なぜ殺害するに至ったのか、またなぜ脱獄したのか、犯人の目的が徐々に分かっていく。 【感想】 読み応えがあり、良かった。脱走先で様々な人と出会い、その出会いの場毎に話が短編のようになっている。長編でありながら区切りがあるので読みやすさもあった。最終的にはキーマンの集結シーンが熱い!

    4
    投稿日: 2024.05.03
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    普段読まないジャンルだけど、読んで本当に良かった。どの章も描写が細部まで行き届いていて、説得力がある。沢山取材しはったんやろうやなぁ。

    5
    投稿日: 2024.05.02
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    一家三人を殺害した罪で死刑を宣告された少年が脱獄した。 様々な場所で働き、そこそこで心を交わす人と出会ったりもしたが、正体がばれそうになったら逃走する生活。 彼が求めたものは何だったのか。

    11
    投稿日: 2024.05.02
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    ゴールデンスランバーを彷彿とさせる逃走劇! と思いきや、中身は全く違いました笑 物語の中心人物は、殺人罪で死刑宣告をされた脱獄囚。ですが、彼は決してこの作品の「語り手」にはならないので、読者は各章の語り手と同じく「彼は果たして本当に殺人を行ったのか?」と思いながら、主役の逃走劇を追っかけていくことになります。 ゴールデンスランバーと舞台設定が似ていることもあり、最初はミステリー要素が強めかなと思って読んでいましたが、謎解きというよりは、心理ドラマの要素が強い作品でした。 「殺人罪で死刑宣告をされた脱獄囚」という言葉が生み出すイメージ・凶悪性と、今対峙している彼に対するイメージが違ったとき、この逃走犯を警察に突き出すことは果たして正義なのか。 早く「彼」の言葉で真相が聞きたくて、ページをめくる手がとまりませんでした。 小説ならではの没入感や骨太感を感じたい人にお勧めしたい作品です。

    5
    投稿日: 2024.04.27
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    主人公がいいやつは、面白いので 600頁はあっという間に読み切れる 一方でいろんな潜伏エピソードは、少し間延び感はあったのかもしれない。 最後はいい終わり方だったと

    25
    投稿日: 2024.04.24
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    一家三人殺害の罪で死刑判決を受けた死刑囚が脱獄。各章違う人たちの視点で、逃走後の主人公が描かれる。オチはなんとなく想像できるが、結末が気になりスリルもあっておもしろかった。

    4
    投稿日: 2024.04.20
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    最初から最後まで鏑木慶一が犯人と思えずに読み進めた。 時間をかけ、1週間に一章ずつ読んでいたので途中は少しだれた気もするが、五章あたりから一気に読んでしまった。 それぞれの地で出会い、共に過ごした人たちとの作り込みが細かくて入り込みやすかった。 読み始めた時はなぜ脱獄から455日目から始めるんだ?と思ったが、全て読み終わり改めて目次を眺めてみると作者の意図がわかるような気がした。 鏑木の最後については賛否両論あるみたいだが、私はこの終わり方でよいと思う。あとがきで作者が言及している理由が、全てなのではないだろうか。 染井為人さん。初めて読みましたがとても読みやすく詳細な作り込みで、かつ訴えたいことが何なのか明確に伝わってきました。 他の作品も、どんどん読んでみます。

    6
    投稿日: 2024.04.20
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    一家三人を惨殺した少年死刑囚が脱獄するところから始まる。 逃走先での様々な仕事、出会う人達との関係など面白くて一気読み。 冤罪事件は実際にある。 誰にも信じて貰えずやってもいない罪を償わされることに胸が痛む。 絶対に間違えてはいけない。 疑わしきは罰せず…

    20
    投稿日: 2024.04.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

     染井さんの作品を読んだのは「悪い夏」に続き これが2冊目です。  最後が悲しすぎる理由で マイナス☆  作品的には本当は★★★★★だと思います。  脱獄死刑囚の逃亡劇です。  章ごとに名前を変えて登場する背の高い青年が その都度 読者には(鏑木慶一じゃない?)(鏑木慶一なのね、やっぱり?)と あえて わかってしまう書き方です。  ベンゾー、隆士くん、袴田さん、久間道慧、櫻井さんは、“見た目と言葉遣いがアンバランスで” 誰に対しても丁寧で親切で博学で 真面目で・・・好青年過ぎて  脱獄死刑囚なのに、どうか逃げ切れますように と ずっと願いっ放しでした。  「捕まれば」「ぼくは殺される」  6章が 悲しすぎて駄目です。  今までに ない 抉られ感です。  できれば  沙耶香と同棲を続けていてほしかったです。または 亜美ちゃんの想いが通じても良かったと思います。それから  いずれ 鷲生さんに 銀落ちじゃなくても勝ったのではないでしょうか、と 思ったりも します。  あぁ、喪失感が 酷いですが  これは 染井さんの 疑惑通りですかね・・・この無念さを大事にしなければならないのでしょうね きっと。  “だからこそ司法は高度な政治判断によって頑なに過ちを認めないのかもしれない” が刺さりました あとがき で。  これはフィクションで 私は読者で ただの遠くの傍観者でしたが  誰も意図していない(真犯人さえ意図していない)不思議な落とし穴みたいなものが 世の中には たまに ぽっかり 空いていて  そこに うっかり居合わせただけで 音も痛みもなく すとんと落ちて  落ちたら もう すでに どう足掻こうが   抜け出せないまま 死刑囚になってしまう ということ  そういうことが 本当にありえる と実感しました。  それが いつ身内に いつ我が身に  降り掛かってもおかしくないんだと 気づき 怖くなりました。守ってくれるはずの法が この時とばかりは コペルニクス的に 翻ります。  その時 何を信じられるのでしょうか。  誰に 信じて欲しいと思うでしょうか。  誰かは 私を 信じてくれるでしょうか。 ・・・ きっと これから しばらく 鏑木慶一を 思い出してしまうワードの羅列  焼き鳥の串  ボイスレコーダー  歩きながら読書  六法全書  黒子 左利き  紙飛行機 ・・・ 冤罪事件 死刑廃止論 言葉だけしか知りません。 知ろうとしなくちゃ いけないですね と 思いました。 個人として何もできないとわかっていても 知らないままと 知ろうとする では ちょっと 違うかな と・・・ はい。

    6
    投稿日: 2024.04.18
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    長いけど、その分最後はグッときた 読書初心者だけどラストのために読む楽しさみたいなのを教えてくれた一冊 ドラマ見てないのに最後は亀梨のこと好きになっちゃったよ

    7
    投稿日: 2024.04.14
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    フィクションなのだが、実際にも似たよう事例がありそうだ。 やるせない気持ちになった。 こんなこと2度と起きてはいけない。 文章はとても読みやすかった。スラスラと光景が頭の中で映し出された。

    2
    投稿日: 2024.04.13
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    もう冤罪って最初っからわかってしまいますが、面白かったです。 ハラハラドキドキの脱走劇、その先で会う人々とのエピソードはなぜか心が温まりました。 切なくも熱い物語だったと思います。

    34
    投稿日: 2024.04.13
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    脱獄死刑囚が逃亡先で出会った人々の目線で描かれるのですが、だんだんと終盤になるにつれて主人公の叫び声が聞こえてくるようでした。 結末はかなり予想外。

    1
    投稿日: 2024.04.12
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    脱獄犯が職を転々としていくなか、そこで出会った人が「この人はもしかして指名手配犯…?」と気づいた時の描写や葛藤したりするシーンが毎回面白く、長編でしたが、あっという間に読めました。この著者の作品は2作目です。文章に吉田修一さんみを感じました。この他の作品も、今後も楽しな作家さん!

    2
    投稿日: 2024.04.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    死刑と冤罪。 確実に存在する現代の暗部が主題だった。 主人公の人間性を様々な登場人物の主観から描写し、感情移入させることで物語がとても深いものになっていたと思う。 友情、恋愛など飽きのこない構成だった。 心に残る良い作品だった。 ただ、できればハッピーエンドになって欲しかった。

    2
    投稿日: 2024.04.10
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    久しぶりに星5。600ページ超えズッシリ小説だけど、サクサク読める面白さ。脱獄した死刑囚は何故逃走を続けるのか、目的とは…?いろんな地を巡りいろんな人との出会い、そして迎える結末、全てが素晴らしい。他の作品も読みたいと思った。

    4
    投稿日: 2024.04.07
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    長めの小説だが、面白く一気に読み終わった。 映像化されたとのことだが、キャスティングが自分が思っていたイメージと違っていたのが残念。

    4
    投稿日: 2024.04.06
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    600pぐらいの中々なボリュームだから、というのもあるかもしれないが、読了後は深く一息吐いてしまうような作品だった。 結末は賛否あると思うけど(私自身はどっちかというと"否"。理由はシンプル、悲しいから。)、作者のあとがきによって少し補填してくれたような気がするので、後味はそんなに悪くない。 法廷のラストシーンは、本当に音(声)が聞こえてくるような気がした。ということはこの作品に十分のめり込めたんだろう。 それにしても『悪い夏』といい、この作者は「嫌なやつ」の描写が上手だなと。

    12
    投稿日: 2024.04.01
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    罪のない一家を惨殺した死刑囚はなぜ脱獄したのか?その488日を追うミステリー。 なかなかの長編ですが、とても読みやすく内容に引き込まれ、あっという間に読み終えてしまいました。内容について語るとネタバレになってしまうため多くを語れませんが、読み終えた後、色々なことを考えさせられる作品です。著者の染井さんのあとがきも良かった。ラストは賛否あると思いますが、私は納得のラストでした。 重い内容ですが読んで良かった。

    19
    投稿日: 2024.04.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    生きていてほしかった 判決を、彼自身に聞いていてほしかった 現実の警察は、司法は、真っ当であってほしいと思う 権力の下らないプライドのために人を裁いていいわけがない 鏑木には生きていてほしかったが、著者のあとがきに心を救われた どうか、鏑木のような冤罪被害者を生み出さないでほしい

    5
    投稿日: 2024.03.26
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    当たり前な日常を穏やかに幸せそうによろこびをもって生きているように見えた主人公。主人公に平穏に生きてほしいと、ハッピーエンドを期待しながら読んだ。 最後は胸が締め付けられた。読み進めるのが辛かった。苦しかった。 犯罪者と呼ばれる人と関わる人の物語を読むと、「自分が見て感じて触れてきたもの」と「知らない世界で作り上げられたもの」が同一の“もの”を指すと知ったときに自分はどうなるのかって想像を巡らせるけど、小説に出てくる彼らのように向き合って信じて行動できるだろうか。

    3
    投稿日: 2024.03.24
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    一つ一つの現場での出会いと別れの中で、彼の正体が少しずつ明らかになっていく展開が良かった。600ページ程あり、かなりボリューム感あります。中盤からある程度展開が読めてきましたが、人間ドラマ、社会問題という点では考えさせられました。映像化もしているようですし観てみたいと思います。

    5
    投稿日: 2024.03.20
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    600ページ強のボリュームに重い内容、それでも話の面白さ、展開の上手さに先が気になり、結構あっさり読めてしまった。テーマがテーマなんだけど、難しい用語や現実問題に不必要に突っ込んでいくことがないため話に集中出来るし、文章が読み易い。脱獄死刑囚と関わっていく何人もの人々の話はとても分厚く、最終章では積み上げられた全てが響いてくる。とても辛いし、感動の意味合いでも涙が出てくる。作者があとがきで書いてるが、結末には賛否あると思うが、現実とも関係のある話だし、一人一人がよく噛み締めるべきかと思う。

    30
    投稿日: 2024.03.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    冤罪による恐ろしさを感じた。 もし自分が本人だったら正しい行いができるか自信はないが、それでも本当のことを話さず罪の無い人を死に追いやった井尾由子を許せない。

    5
    投稿日: 2024.03.18
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    初めて読む作家さんなので文体とか合うかなぁどうかなぁと思いながら読み始めましたが、読みやすくてどんどん引き込まれて面白かった! 始めは身バレしない為に人と関わらないし感情も見せない子だなと思ってたけどところどころ出てくるエピソード(友人と缶チューハイとか、好きなスポーツはスノボとか、料理頑張っちゃうところとか、好きな人がいるとか)が人間らしくかわいらしく感じ、彼の周りにいた人達と同じような目線になれたかなと思います。 今年映画化されるようなのでそちらの情報解禁も楽しみにしています!

    6
    投稿日: 2024.03.16
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    読了してから日にちが経っての感想。 久しぶりに感情が揺さぶられ、気持ちの整理が出来なくて感想が書けなかった。白夜行の読後感に近い。 逃亡生活で出会う人々との描写がとても良かった。 小説の内容も良かったけど、最後の染井先生のあとがき読んで号泣した。鏑木への謝罪がありグッと来た。 鏑木への愛が伝わったし、読後のやるせない気持ちが救われた。あとがきを含めての作品だと思う。 未読の方に是非お勧めしたい。

    20
    投稿日: 2024.03.14
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    おもしろかった! 脱獄という緊張感の中、人との繋がりや信頼が芽生えてる描写があり、とても読みやすい作品。 時系列が行ったり来たりもあったが、難しくないのも読書初心者にはありがたかった。 読み終わったあとの余韻がとにかくすごい

    6
    投稿日: 2024.03.13
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    読む前は600もある!!と思っていたが、一瞬で読み終わりました。おすすめ!! 話の構成もわかりやすい。 最後もしっかり繋がっていた感があり満足。

    6
    投稿日: 2024.03.13
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    話の構成が面白く、どんどん読めた。 最後まで主人公の気持ちは語られる事なく、関わった人々の語りで話は進んでいく効果ある構成。主人公のイメージがどんどん膨らんでいきます。夢中になって読みました。

    4
    投稿日: 2024.03.12
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    巧妙な所は章を追う事に主人公に近づくためのページ数が短くなるところ。それがハラハラ感を増していく。 最終章は点と点が繋がり… でも、少し繋げすぎたかなという思いとページ数の割に結末が完結すぎたように感じた。

    5
    投稿日: 2024.03.12