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流浪の月
流浪の月
凪良ゆう/東京創元社
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総合評価

2052件)
4.4
1033
700
179
25
8
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    真実と事実は違うということがとにかく印象に残った。文は世間から見れば少女誘拐の犯人であるが、更紗からすれば恩人である。このようの当事者と第三者の意見が異なることは現実世界でもよくある。 特に今回のようにネットの情報だけを見ると当事者の声が反映されないことの方が多い。情報は鵜呑みにするのではなく、事実として知るだけで充分である、人は人、自分は自分、人の人生に口出しできる人なんて誰もいない。

    0
    投稿日: 2024.10.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    店長の気持ちにめちゃくちゃ共感した。 「到底わからない。けど大事に思ってくれる人がいる。そういう人たちの声も聞いてほしい」 こんだけ言っても、結局他人は他人。更紗が言ってるように埋めがたい距離があるのだろう。 でも、更紗と文がお互いの声を聞いたことでハッピーエンドに繋がった。 それは、その2人だったからではなく、その2人以外でも起きうるはずだと、(もしかしたら店長が救う世界線もあったかもしれないと)信じたい。

    0
    投稿日: 2024.10.17
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    この世に正解というものはない あのひとが幸せでありますように あなたが幸せでありますように お互いがお互いの幸せを願う 切ない けれど ひとの強さも 同時に感じられる 新たな恋愛小説。

    1
    投稿日: 2024.10.16
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    当事者にしかわからない事って多くあるよね。どう説明しても他者から理解を得られる事はない切なさ。 心理描写が丁寧に繊細に描かれており思いがずっしりと伝わってきた。

    2
    投稿日: 2024.10.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんとなく、暗い話なのかなと思いながら、なかなか手をつけれてなかった作品。 でももう、二章を読んでるころには続きが気になってどんどん読み進めてしまった! びっくりするようなどんでん返しとか、伏線回収とかがあるわけではないけどすごく引き込まれた。 あらためて、愛する人ってなんだろうって思った。確かに、文や更紗みたいに恋愛でなくても、本当にここにしか居場所がない、とても居心地がいい人っていうので一緒に暮らすっていうのもすごく素敵やなって思った。お互いに必要としているけど、お互いに迷惑をかけてしまうと思っているところが本当に切ないというか、なんというか、、自分が大変なのに、人のことを考えられる本当にいい人たちなんだなって思った。 お互い人に話せないコンプレックスとか過去とかある中で、あえて互いに詮索し合わない感じもすごく心地がいいなって思った。 この本はフィクションだけど、日々いろんな事件やニュースをテレビや新聞で見ている。その内容も結局は被害者や加害者、家族にしかわからないことがたくさんあるんだろうなと考えるようになった。 表紙のアイスが全てを物語ってるよね。 他の作品も読んでみたいな。

    7
    投稿日: 2024.10.12
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    読了。 流浪の月 数年前に本屋さんで見かけて気になっていてようやく読めました。「汝、星のごとく」をきっかけに凪良ゆうさんの紡ぐ言葉に魅了され、このタイミングで読めてよかったです。

    0
    投稿日: 2024.10.10
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    性暴力、小児性愛、孤児、毒親、つらい場面も多くあった。性暴力に遭.いながら本当のことを伝えられない、理解できないけどそのくらいつらいのだろうなと。どうなるんだろう、というおもしろさで一気に読み進められたエンタメ。

    0
    投稿日: 2024.10.02
  • 持たずにいれば捨てずにすむ

    「たっぷり豊か」 ひさしぶりの熟睡から目覚めた心地の表現として素敵な語感だなと感心した。 「文が淹れたコーヒーを静かに舌にのせた」というのも不思議な一文。 飲む表現として普通は「舌にのせる」なんて選ばない。 だけど読み進めていくと何かを秤に載せ、それぞれにその重みに耐えている登場人物が多い。 更紗は、周囲の人たちの善意や思いやりに押しつぶされ窒息寸前だ。 『過去のトラウマに苦しめられる犯罪被害者』という投影されたイメージは優しく温かいはずなのにどこか寒々しい。 思いが伝わらず一方的なレッテル貼りに困惑している。 体は外側から凍えるものだが、心は内側から凍えるものだ。 更紗の母親はその中では例外で、「重いことはそれだけで有罪ね」とあらゆる責務を遠ざけ、我が子も手放している。 いつも身軽に手をぶらぶらさせるためには、できるだけ持ち物は少ないに限る。 母親のように自分も、周りからの善意や、いつかわかってもらえるという希望を手放すことで楽になりたいと念じている。 文は文で、こちらも母親からの期待や理想の重みに苦しんでいる。 しかし更紗も文も、自分を苦しめるものから正面から対峙することを避け、一種の自己欺瞞と自己矛盾に陥っていく。 大人の女性を愛さないのは、愛せないからではなく、小さな子が好きだから。 いつのまにかレールを外れてしまったのでなく、自分から外れてやったのだ。 あるいは、とうに周りからはいつも作り笑いをしていることがバレているのに、心のなかでは「誰にもわかってもらえない」「私の言葉は誰の耳にも届かない」と諦念してみせているところ。 「事実と真実は違うのだ」という言葉が何度も繰り返し出てくる。 「トラウマのせいで犯人である小児性愛者を愛し、幸せを願う、おかしな、かわいそうな女性」というレッテルも大概だが、一方で不満を募らせるだけで子供のままでいつまでも自分の殻に閉じこもっている。相手に好かれたいと願っていながら別に構わないと嘯く。 「持たずにいれば捨てずにすむじゃない?」は名言だろうか。 うーん、やっぱりわからない。

    0
    投稿日: 2024.09.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「事実と真実は違う」 偏見だらけの世の中だが、何事もそうだと決めつけないことが大事だと改めて感じた。 文と更紗の関係性がとても好きだ。

    1
    投稿日: 2024.09.29
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    暴力的な「普通」と「心遣い」、本当の優しさ、思うことがたくさん胸に残って離れない。 読んだ人はみなきっと、「じぶんは心優しい人を鈍感さで傷つけて生きていないか?」と自省してしまうような、自分の視界を考える機会になるような、素敵な作品。

    1
    投稿日: 2024.09.29
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    自分の中の秘密は自分だけのもので、それを受け入れるかどうかも自分だけのものだ。ありのままで人と関わることの難しさと、ありのまま受け止めることのままならなさ、心の自由があることの素晴らしさを感じた。どんな場所にいようと、どんな人として生きようと人はみな孤独だけど、孤独なもの同士だから共に生きていけるのだ。誰かと互いの重さを支え合いたい。2人が自由な心を損なわずに生きていける世の中でありますように。

    9
    投稿日: 2024.09.27
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    切なく儚く深い愛の物語だった。 更紗がどうしてこんなに酷い目に合わなければならないのか、また、一つの事件で人格、性格までもが周りの人々によって判断されてしまうことの恐ろしさを痛感した。更紗と文がずっとずっと幸せであることを心から願いたくなりました。

    24
    投稿日: 2024.09.26
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    本屋大賞受賞作と聞いて買った一冊。 誘拐事件で加害者と被害者とされた男女の話。 事実と真実はちがう。 まさにこの言葉が合っている話でした。 本当の事は当事者しかわからないし、周りの人達はそれを理解しようとしない。 たぶん現実の世界でもそんな事が沢山あるのだろうと思う。 自分の買った本には裏表紙に 文と更紗 ふたりが楽に生きられる世界であるようにと願って書きました。 と書いてあった。 本当にそう思うが、残念ながら今の世の中正義だ、正しい事だと言って相手の事を考えずすぐSNSなどですぐ写真や動画をあげる人達が多いから、楽に生きられる世界はだんだんなくなってると感じた小説でした。

    12
    投稿日: 2024.09.25
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    「彼が本当に悪だったのかどうかは、彼と彼女にしかわからない」(p.333) すごく深い作品だった。現代社会に密接に関係している内容だったと思う。映画も観賞しました。作品の中の登場人物の印象は、映画でもかなり再現されていたように感じた。 タイトルの「流浪の月」にもある"流浪"という言葉。まさしく、この作品の中に出てくる登場人物たちは誰しも"流浪"の渦中にある。彼らの感情、個性を自分なりに感じながら物語を楽しみ、とても考えさせられました。

    1
    投稿日: 2024.09.22
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    "恋人" "友達" そんな言葉では表現出来ない、カテゴライズ出来ない だけど、心と心が繋がっている そんな関係性 なんだろう 自分の中にあるカタチにすら出来ていなかった感情を言語化されてる感じ 自分の中にある"普通"を一旦全部破壊して、価値観や経験値とかも一緒にミキサーにかけて、ごちゃ混ぜにして、全く新しい別のモノ、料理になって出来た感じ 未知のモノ(感情)に遭遇したような衝撃だった

    0
    投稿日: 2024.09.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    複雑な家庭環境で育った9歳の更紗と、誰にも打ち明けることのできない悩みを抱えた19歳の文。 事実上、女児誘拐の被害者と加害者になってしまった2人が15年後に再会して、、 それぞれの立場から語られていく。 私の知っている素敵な歌に、 “誰も1人で死んでいくけど 1人で生きてゆけない”という一節がある。 本書を読んでその通りだなと思う。 他人から見た自分が真実とは異なっていても、真実は自分の中にあって、それを強く持ち続けることが自分の核となって芯を強くするんだと思う。 でも、どんなに芯が強い人であっても、心の拠り所となる存在がなければ更紗や文のようにボロボロになってしまうだろう。 更紗と文の間にあるのは、家族愛でも恋愛でも友情でもなく、共鳴かなと思う。 あの2ヶ月を共に過ごして真実を知っていて、立場は違えど生きづらさを共有できる唯一の存在。 ボロボロだった2人が再会し共鳴できたことで生きづらい世の中でも進んでいくことができたのかなと。 p.347 『ーねえ文、今度はどこにいく? ーどこでもいいよ。 どこへ流れていこうと、ぼくはもう、ひとりではないのだから。』

    3
    投稿日: 2024.09.20
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    事実と真実は違う。この言葉にハッとさせられた。 今まで自分が見てきたものは、もしかしたら、表面上のものでしかなかったのではないだろうか。結果だけ、表面だけで判断して、傷つけた人もいたのではないだろうか。そう思った。 これからの人との接し方について考えさせられた作品。

    1
    投稿日: 2024.09.16
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    表紙がとても美しく一目惚れして購入した本。 読んだ後も小説の世界からなかなか戻れないような、すごく熱中できる本だった。 真実と事実は違うという更紗の言葉も印象に残った。 凪良ゆうさんの本は、ほんとに美しい

    4
    投稿日: 2024.09.16
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    女児誘拐の犯罪者と被害者の15年後の話。 世間からしたら異常な関係であるが、本人達は恋愛感情とはまた違った深い感情で繋がれている。 この作品は加害者と被害者と周囲だけでは無く様々な立場から心情を読み解いていく。 小児性愛者である佐伯文の終盤の語りは、読者として騙されていた部分もあり特に目を惹かれる。 ただ成人した更紗が幼少期の達観した頃と比べて、執着が激しい馬鹿で痛い女になっていたのが上手く入り込めなかった。 この話のメインは「事実と真実」であるのにも加え、二人の「命綱」としての関係も含まれているであろうためマイノリティの人々の当事者としての苦悩等の描写が主題ではない。

    1
    投稿日: 2024.09.16
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    『事実と真実は違う』 自分の中の優しさを考え直すことの大切さがよくわかった。解説も読み応えがあって良かった。

    1
    投稿日: 2024.09.16
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    中々に重厚で衝撃的な小説だった。 どすんとハマってしまう引力があった。 辛くて、中々先に進めなかったりしたけど、 主人公の一生懸命なのに あまり上手くできない感じに逆に少し癒され 優しい結末まで走ることが出来たと思う。 他の作品も読んでみたいと思います。

    3
    投稿日: 2024.09.14
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    先に映画鑑賞。原作を読むと映画で感じた印象や意味合いが異なり真逆なところもあったが、意味の取り違えや映画の解釈の違いというより、私は映画で受けた印象を率直に受け取りたい。 原作を読んで、映画では薄々感じた点が強く感じてしまったのは、文はロリコンじゃなかった、文はロリコンじゃなくてよかった、文はロリコンじゃないのにロリコンと誤解されて悲劇だっていう、作者のロリコンへの嫌悪感です。ロリコンだから悲劇だっていう物語じゃ成立しなかったのかなって思いました。

    0
    投稿日: 2024.09.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    児女誘拐事件の加害者と被害者、世間から様々な声を浴びせられたり、偏見や哀れみの目を向けられ、事件から何年経とうが、未だに自由になれない2人。特に、アルバイトの店長や警察の取調官の、ズレた優しさは、辛かった。 真実を言ったところで理解してくれる人は、少数だと思うが、文と更紗、2人の穏やかな生活を誰も邪魔しないでほしい。自由にしてあげて欲しい。 映画も見たいけど、映像だと苦しくなりそうなので読了にて心に留めておく。

    2
    投稿日: 2024.09.12
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    初めての作家さん。 読み始めて早々にひきこまれていった。 いろんな愛の形がある。 男女の愛でははなくてもそばにいたいと強く願う想いは、それをも越えた愛ではないのだろうか。 ひとつの物事に対する真実は、当事者と第三者では絶対に同じものにはならない。 真実は、経験したその本人にしか分からないから。知り得ないから。 学びになった1冊だった。 好きな作家さんがまた増えたな*.(๓´͈ ˘ `͈๓).*

    0
    投稿日: 2024.09.12
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    優しさとは、普通とは、真実と事実の違いとは なんだろうかと考えるきっかけになった。 ぼくという当事者以外でわかってくれる人が ふたりもいる。これだけでいいんだと思う。

    0
    投稿日: 2024.09.11
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    「汝、星のごとく」、「星を編む」がとても面白かったので、本屋大賞も受賞している本書を読みました。 更紗、文がそれぞれの傷を負いながら、すれ違いながら、でも心が繋がっていると感じさせられ、何度も心を動かされました。 誰もが抱えている悩みや問題はあっても、他人の気持ちには鈍感で無意識に心を踏み躙ってることがあるかもしれない。また、そこに気づけば手を差し伸べることができる場面を何度も見逃しているかもしれない。 そんなことを気づかせてくれる読書時間でした。 改めて、凪良ゆうさんの作品は心情の描写がとても繊細で、その言葉でしか表現できないような言葉で綴られていると感じました。 これは小説を読むことでしか味わえない良さであり、その時間に浸れる読書って本当に素晴らしいと思わせてもらいました。

    1
    投稿日: 2024.09.07
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    この2人が幸せならそれで良いのに。なんで外野は「あなたが心配だから」とかエゴ丸出しの言葉を盾に楽園をぶち壊すんやろう

    1
    投稿日: 2024.09.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    真相がわかった時の衝撃で星5つ。 自分にはどうする事もできない運命を受け入れる辛さは計り知れない。けれども、理解者に出会えて良かった。

    0
    投稿日: 2024.09.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分は血のつながった家族と過ごしているけれど、その繋がりはいつの日か些細なことで簡単に壊れるかもしれないなんて怖いな。 でも心を支え合う関係になれるためには血の繋がりとか世間体とか全然関係ないんだろうな。 誰しもが持つ人に知られたくない弱い部分とどう向き合っていくのかなんて、大人になったって分からないな。 といろんなことを考えさせてくれた。 これから強く1人で生きていくために、人と助け合っていくために、必要な心を教えてくれたような気もする。

    0
    投稿日: 2024.09.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    家族とか恋人とかという括りでは表せない繋がりを書くのって、経験していないと難しいと思うのに、すごい。 わたしの美しい庭にも通ずるところがある。 凪良さんの本を読んで、世界に対する価値観が広がった気がする。 二人ともそれぞれを必要としていただけ。 それを世間が許さないとは何なのか? なぜ許されなくてはいけないのか? それを問うているこの小説に対する答えで、居たい人と居ればいい、と簡単には言えないなと思った。 文は、自分の秘密を家族にも言えなかった。 家族よりも強い繋がりがあるんだなあ。 親子といっても別々の人間だと、思う。 更紗が店長から仕事を休めって言われた時。 店長は、自分の家族が性被害の経験があるから更紗も同じ状況だと思って理解しようとするんだけど、それが更紗にとっては逆に違う違う…ってなって距離ができてしまう… 『こんな優しい人ともわかりあえないことに絶望してしまう。』という絶望、辛い。 主人公が見ている景色や色の表現が好き。 映画ではどうなっているんだろうか。

    0
    投稿日: 2024.09.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読書初心者には分厚めの本だったけど、2日で読了 更紗視点と文視点で語られる構成で、答え合わせができて良かったし、何より、側から理解されないことでも、お互いの存在があることが心強いなって自分も当事者(更紗・文視点で)として味わってるような作品だった、 私自身捨てられた子どもではないけれど、特に梨花の親へ対する気持ちはすごく理解ができたから親近感を持って読んだ。 「事実と真実が同じとは限らない」 この作品を通して強く響いた。真の加害者は本作品を通して、どちらも罪に問われるわけではない中で、真っ当に生きた2人は一生なもなき罪に問われて生きていくのが苦しい。 最後の章での更紗の一貫した気持ちと、文の最後の一言で泣けた 冒頭と最後で今までの回想から引き戻されて現実に帰ってくるような作品で、素敵な構成だと感じた。

    0
    投稿日: 2024.09.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    お互いの存在が命綱であり、それは赤い糸とは同義でない。後書きで心に残ったところ。 更紗と文の肉体関係も性欲も超えた信頼関係、ひょっとしたら依存心?に少し共感した 白のデンファレ

    0
    投稿日: 2024.09.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    展開が気になり一気に読んだ。 世間の解釈と真実の違い。自分の価値観で一方的な解釈をしてはいけないなと思う。 ここに出てくる母親はみんな子どもを見捨ててしまう。子どもたちの悲しみがひしひしと伝わり、とても悲しい気持ちになった。

    0
    投稿日: 2024.09.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    流浪の月(凪良ゆう(著))読了。 以下ネタバレ含みます。 19歳の大学生・佐伯文は、土砂降りの公園で本を読む小学生に傘をさしかける。 彼は少女を家に誘う。 それから2か月、二人の穏やかな生活が始まる。 その後文は逮捕され、二人の生活は終わりを遂げる。 それから15年後、二人は再開する。 更紗が文に寄せる思いがいじらしい。 文は決していかがわしいロリコンの誘拐犯ではないと知っているのは、自分だけ。 周りの人は誰もそう思ってくれない。 だから苦しみ、傷つく。 でも最後は、苦しかった分いい未来が待っていたのではないか。 この先、二人がずっと穏やかに過ごせることを祈って、ページを閉じた。

    0
    投稿日: 2024.09.01
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    面白いしどんどん読み進められる内容ではあるのだが、娘がいるせいか、女子の不幸な境遇話が受け付けなくて、読み進めるのがきつかった。

    0
    投稿日: 2024.09.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    当人たちにしかわからない真実があるんだね。 DVの部分は読んでいて辛かった。 冒頭にお話の最後の部分が載っている構成は好き。

    7
    投稿日: 2024.09.01
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    なにが真実かは当事者しかわからない。正しさや優しさはあくまで自分の価値観だ。幸せの形は生きている人間の数だけある。このことを念頭において他人と接していきたい。

    0
    投稿日: 2024.09.01
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    人は誰でも自分だけの人生を生きたいと思っているけど、「普通」や「常識」で縛られた世界の中では、思いがけず人を傷つけたり、自由が制限されたり、疎外を感じたりすることも多いと思う。 自由に自分を生きることと、世の中の折り合いをつけていくのは容易ではないが、理不尽で傷つくことがあっても、それでも自分を生きるしかない。『流浪の月』はそんな勇気を与えてくれる本でした

    4
    投稿日: 2024.08.30
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    P268の各々の孤独を抱えた三人が寄り添うシーンがとても好きです。お互いに違うことを理解しながら、お互いのことを想って抱き合っているように感じ、作品のなかで一番やさしさの濃度が高い場面であったように思っています。 凪良ゆうさんの作品は初めて読みましたが、かなり魅力を感じました。BLには興味が持てませんが、最近の作品をもう少し読んでみようと思います。

    1
    投稿日: 2024.08.29
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    多くの人が凪らゆうさんを好きになった一冊のはず。愛の形とは、真実とは、を問う一冊。 主人公たちが抱える『真実』と、周囲の人たちが見る『事実』。彼らにとっての真実は純粋で美しいものであるのに、外部の人間にはまったく別の形に映ってしまう。読みやすいからスルスル進むのに、様々な誤解や偏見に苦しくなります。主人公と、視点が変わる周囲の、異なる解釈が生まれる複雑さが、何とも歯がゆい…それが面白い。 様々な意見がある作品ですが、私は綺麗なハッピーエンドだと思いました。愛について、人間関係の在り方について、自分の考えを見つめ直したい方に。

    1
    投稿日: 2024.08.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    共存なのか、共依存なのか。嫌な大人、嫌な男が出てくる。店長は更紗にとっては救いにはならなかったけど、わたしは好きだったな。ラスト、冒頭に戻ってきた時のカラクリがわかって、それは自分にとっての救いになったのでホッとした。

    0
    投稿日: 2024.08.28
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    優しさのふりをして、自分の思う「普通」を押し付けてたことはないか、考えさせられました。 だからといって、気軽に人に手を差し伸べ手はいけないってなってしまうのも違うよなぁなんて思いつつ。 状況的にはヘビーな物語ですが、主人公の気質からか、暗い気持ちにもならず面白く読めました。

    0
    投稿日: 2024.08.27
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    追い詰められた二人が幸せな共同生活を送っていくが、世間が許さない。下世話な好奇な目や悪意のない優しさが鬱陶しい。 こんなときマスコミはクズだと実感するし、先入観や知ったかぶりや思い込みで優しさで接してくる周囲の人の否定できないもどかしさ。もう放っといて欲しかった。 やはり当人同士しかわからない関係なんだけど、唯一理解している梨花の存在がいるだけ、まだ救われている感じがあった。 亮くんや孝弘の異常性も闇に隠れていたがやはり一種の病気なんだろう。でも孝弘はこの後、最後更紗がようやく事実を警察吐露したことで捕まってしまえと本当に思う。コイツだけは許せない。未成年だったとかは関係ない。 トゥルーロマンスはもう何年前に見たか忘れたけど、同様に文と更紗の前向きな逃避行が幸せなものであるのが暖かい気持ちになった。

    19
    投稿日: 2024.08.27
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    各登場人物の幼少期の追体験や、真逆の出来事が目まぐるしく繰り広げられ見事な構成だと感じた。 心象風景が細やかに表現されており、自分ならどう考えるか想像しながら読むととても面白い。

    0
    投稿日: 2024.08.27
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    「正欲」で描かれていた、偏った視点からの多様性尊重論者や被害者への的外れな寄り添い方に警告を与える一冊だと思う。 それでも読んでいて、主人公の生い立ちに同情しつつも、思慮の浅い行動にイライラは募った。

    0
    投稿日: 2024.08.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読んでいる時は、「周囲はもう2人に構わないで…!」って思ってましたけど…。 きっと、更紗さんのような方が身近にいるなら、私はきっと間違いなく「気の毒な人」だと思ってしまいます。 本人が求めていないなら、傍から見ると冷たいと言われる対応、『無視』がもしかしたら1番の最適解なのかなぁと考えました。 それぞれが知らずうちにお互いを救い、恋愛とは異なった固い縁で繋がった2人。 紆余曲折あったものの、最終的に一緒になれて涙が出そうになりました。

    0
    投稿日: 2024.08.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一気に読み終えた 夢中になって読んだ ものすごく引き込まれる話。 痛々しさ理不尽さもどかしさ 激しさ優しさ温かさ 最後天上の道をゆっくりあるいていくような2人が羨ましくなった。

    0
    投稿日: 2024.08.23
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    実写映画を観て感銘を受けたので、その流れで原作にも手を出した。こちらもめちゃくちゃ良かった。誘拐犯とその被害者という複雑な関係を、丁寧な心理描写によって更に理解を深めてくれた(こっちが原作だから当たり前なのだけれど)。そして世間から見た「事実」と、当事者から見た「真実」は似て異なるものだとよく分かる。メンタルが抉られる描写もあるけど、そこも含めてすごく刺さった。

    9
    投稿日: 2024.08.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    汝、星のごとくを先に読んだのですが、こっちはハッピーなエンディングだった。 汝、も親が謎だったんだけど、こっちはもっと謎。 主人公の母親、実際にこういうタイプにあったことないから分からないけど、いそうだな、と思えた。弱すぎる人という評価であってるのかな。守られる側であって、守る側には立てない人と思ってしまった。

    6
    投稿日: 2024.08.19
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    凪良ゆうさんらしい美しい作品です。 更紗と文の描写から二人の性格が表れるような繊細さや、心に響くフレーズに感動する人が多いのではないでしょうか。 映画もとても良かったですが、是非小説も手に取ってほしいですね。

    2
    投稿日: 2024.08.19
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    クズ役を演じる横浜流星を観たくてまずは映画を(横浜流星の演技は最高だった)、その後本を読んだ。 やっぱり本の方が心情豊かに表現されているけど、映画化もうまくされていたなと思う。本の方が希望が感じられて、映画の方が暗い。 終始とても読み進めやすい文章と展開。 強烈な魅力は感じられなかったけど、飽きないし物足りなさもなかったのはすごいと思った。

    2
    投稿日: 2024.08.18
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    汝、星の如くを読んでから読了。 どうしても比べてしまうためこの評価。 この方の当事者にしかわからないよねって感じは好き。

    1
    投稿日: 2024.08.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一方的で胸糞悪くて苦しいシーンが多かったからこそ、文と更紗の寂しさや強さがより切なくて綺麗に感じた。 大人になって自由にできるのは いっぱい捨ててきた結果

    1
    投稿日: 2024.08.18
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    彼女の話Ⅱでギブアップ DVの話は読んでいて辛い 最後ハッピーエンドにはなりそうにない 汝星のごとくもギブアップだったな

    1
    投稿日: 2024.08.16
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    今年初めて読み終わった本!(遅い) 友達が「これ難しかった」って言ってて読むの毛嫌いしてたんだけど、私的にはとっても好みな内容だった。 更紗と文のお互いのことを大切に思っていて他にない存在、だけど恋ではないというところが良い! なにより凪良先生の言葉が繊細すぎた、一言一言が凝りすぎてるくらいいちいち心に響いてきたし言い回しが天才すぎる。 好きな言葉がありすぎて書ききれない ネットニュースとかもそうだけど、述べられたり聞いたりしただけの事象を鵜呑みにして物事を判断してはいけないね。

    1
    投稿日: 2024.08.14
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    幼女誘拐の犯人と被害者という関係の文と更紗。 犯人と被害者という特殊な関係を描くものではなく、「普通」の「善意」の恐ろしさや暴力性が描かれます。 無意識に「普通」で人を傷つけていないだろうか。その「普通」は本物だろうか。 自分自身の無意識について、考えさせられます。 文と更紗の関係を表現するときに「愛」とか「絆」とかいう言葉はいまいちしっくりこないけれど、二人一緒にいないとだめなんだなという真実はしっくりきてしまう。 文と更紗を取り巻く世界は決してカラリとはしていないけれど、「2人の関係についてはどうぞあなた達で勝手に判定してくださいね」という姿が清々しいので読後感はいいです。 少しずつどこかが型からはみ出した人々は、「いる」と美しい文章で淡々と丁寧に差し出される一冊。

    19
    投稿日: 2024.08.14
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    映画を観て、主人公達に全く感情移入できなくて、でも心に残って、原作も読んでみたいと思った。 映画ではよく分からなかった行動の、そのときの心情が分かったり、断片的な文(ふみ)の過去や事情がもう少し細かく分かったりしたので、答え合わせのような感覚でスッキリした。 映画よりも「その後」のことも詳しく書いてあったので、後味が良かった。 読んでみて、本を読んでいる間は2人に感情移入できた気がしたけど、もし実際にこんな事件があったり、2人のような人たちが近くにいたら、彼らのことを理解できるか分からない。 きっと2人のことを傷つける「世間」の1人になってしまうと思って、悲しい。 家族とか、恋とか、友情じゃなくて、文と更紗だけの名前のない関係。 辛いことも沢山ある(あった)んだろうけど、2人が出会えて良かったね。

    1
    投稿日: 2024.08.14
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    「事実と真実」「普通」について考えた一冊。 第三者の優しさや正義感から来る言動は、時として当事者にとっての暴力になってしまっているかもしれない。 頭の片隅に置いておきたい。 凪良ゆうさんの作品はこれで3作目。 今回も扉を開いたが最後、ページをめくる手が止まらず一気に読んでしまった。 スカリーワグ、いつか飲んでみたい。

    5
    投稿日: 2024.08.13
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    事実と真実は違うし 俺の「普通」が、「優しさ」が、 あなたを傷付けることが、多々あるんだろうな 自分にとっての命綱は誰か 誰かにとっての命綱に俺はなれているんだろうか

    2
    投稿日: 2024.08.13
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    『事実と真実は違う』というフレーズがここまで当てはまる小説は久しぶりだ。単純な小児性愛とストックホルム症候群の話ではなく、そこに至るまでの経緯や心情。他者との関わりがとても奥深いものだった。

    3
    投稿日: 2024.08.13
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    「好き」「一緒にいたい」「側で感じていたい」まるで文と更紗が一緒にいる理由と同じような存在の人が私にもいる。文が更紗のことを4年間待っていたように、私もその人と再開するために3年半待った。だから、この2人の関係性は痛いほど分かる。「事実なんてない、出来事にはそれぞれの解釈があるだけだ。」確かにその通りだと思う。私もその相手との関係性を話すと否定しかされない。でも、実際のところ事実は私とその相手にしかわからないと思う。どんなに世間や周りから批判されても相手のことが大切で、そばにいたいと思う感情はは本当に悪いことなのか。私はこの本を読んで勇気をもらった。「ただその人が好きで、一緒にいたいと思う」その感情は決して悪いことではないと。

    1
    投稿日: 2024.08.13
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    この世の中がいかに偏見に満ちているか。 本当のところは当事者しかわからないのに。 うっかり映画を先に観てしまってから読みましたが、この本の雰囲気は上手に伝えてるなぁという印象です。でも読みながら俳優さんの顔が浮かんでしまうので、やっぱり先に読みたいかな。

    10
    投稿日: 2024.08.12
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    表現が素晴らしい作品でした 様々な生きづらさがある社会において安心して生きるとはなんなのか 自由とはなんなのか 希望とはなんなのか 恋愛とはなんなのか あらゆることを考えさせられました 僕たちが生きるこの時代に活きていく作品だと思います

    1
    投稿日: 2024.08.10
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    本屋大賞を読み漁ってる時に、Amazonで”本屋大賞”って検索してでてきたから買った1作目。 ◾️作中のテーマ事実と真実 物語をどの視点/面から見るかで、世間で捉えられてる事実(どういった事象が起きたかを記したもの)と、当事者のみがしる真実(事実の裏に隠された背景)が全く異なる作品を読んで、この話って実はこうやったんやってなる感覚になるのが大好き。 そういった意味では、今回の小説も小学生/中学生/社会人になってからの主人公の女性(世間的には誘拐された女の子)、大学生の時に誘拐した男性の当時/その後を描いた本作は、事実と真実が全く違う様を、各々の目線/異なる時代で語られるのが非常にタイプだった。 ◾️普通ってなんやろ/当事者以外がごちゃごちゃ言うべきじゃないなって 世間的にこれが”普通”とされるてる性の対象/性自認/家族の形があるなかで、正欲では普通の性の対象ってなんなん?って考えさせられた一方で、この作品では上記の通り2人の主人公の関係性は、誘拐犯とその被害者やけど、その背景には2人以外知らん真実がある中で、それを知らん世間の人が一般論として判断してって言うのが描かれてた。 こういう作品読むとなんで当事者以外がごちゃごちゃ言うんやろとは思うけど、実際に自分が生活してる中でそういう偏見を持たずに、物事を全て見れてるかと言うとそう言うわけではなく、そういった意味で自分を見つめ直すこともできた作品。

    1
    投稿日: 2024.08.09
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    1日半で読了。 寝不足になりながら一気に読みました。 更紗と文の関係は私には理解できないけれど、世の中にはそういう関係もあり得るのかなと、今までの自分の想像の外に連れて行ってくれた、素敵な物語でした。  あとがきで、吉田さんが「凪良ゆうの小説を読むことは、自分の中にある優しさを疑う契機となる。その経験は、本当の優しさを知る一助となる」とのこしています。私の本当のやさしさとは?もう少し凪良さんの作品を読んでみたいと思いました。

    2
    投稿日: 2024.08.08
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    優しさが、親切心が、逆に人をがんじがらめに動けなくしてしまう。 だれかに優しくできる人でありたいと願っていた私は、その優しさは中途半端で、だれかの救いにはなり得ないのだと知った。 だれかのことを理解したいという気持ちは、自分のためのもので、相手のためのものではなかったんだ。 でも、それでも知りたいし、知ってほしいと思うから。 ひとりは寂しいし、人と生きていくことをやめられないのかな。

    9
    投稿日: 2024.08.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「誰も、なんも、知らないくせに。」 優しいってなんだろうってここ最近ずっと考えてた。 「凪良ゆうの作品を読むことは自分の優しさを疑う契機となる。」 受けた傷にばかり敏感になってしまうけど、 私も自分の常識で誰かを知らず知らずのうちに押し込めて傷つけてたのかもしれない と、改めて抉られるような気持ちになった。

    1
    投稿日: 2024.08.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ひとりのほうがずっと楽に生きられる。それでも、やっぱりひとりは怖い。 事実と真実は違う。それぞれの真実も違う。 とりあえず二人が二人でいられるラストは救われる。

    1
    投稿日: 2024.08.08
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    お互いにしか理解できない関係って 説明できないけど尊いものだなと思う そういう関係の人を作りたくても作れないものだし お互いがお互いしか分からないなんて なんて共依存で羨ましい

    1
    投稿日: 2024.08.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    終盤の答え合わせで、文くんも更紗ちゃんに会いたくて引っ越したりしたことを知り、なんだか嬉しくなった。

    2
    投稿日: 2024.08.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分が自分でいるために必要な人が存在してくれている。 社会的には一緒にいてはいけない人。しかし自分にとって必要な人。2人の関係性に名前などいらない。 あなたは私を構成する一部。欠けると自分では無い。

    0
    投稿日: 2024.08.04
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    中途半端な理解と優しさで、わたしをがんじがらめにする 事実と真実は違う、本人にしかわからない 他人の善意は思い込みでしかないことも 理解者が1人でもいることで人は生きれる

    0
    投稿日: 2024.08.03
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    凪良ゆう先生の本は流浪の月がはじめてで、本屋大賞受賞作との事で前から気になっていた1冊だったのですが読了後、読んでよかったなと心の底から思いました。 ストーリー自体はかなり重い内容ではあるけれど、それでも個人的な感想としては最後はとても温かい気持ちになりました。 ネットや雑誌などで事件を知る無関係の世間の人々だけではなく、身近な人達からも理解されることの無い文と更紗の関係はずっと2人にしかわからない理由で続いていけばいいなと思うし、とても素敵だなと思いました。

    3
    投稿日: 2024.08.02
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    ロリコンの大学生に誘拐された小さな女の子。 それを聞いて、私は『最低な男』と『可哀想な女の子』に分類した。 おそらく『流浪の月』を知らない人が聞いたら、私と同じことを思うだろう。だけど、それは『何も知らない人』があたかも自分が理解者であるかのような心境で分類した虚実だ。 与えられた情報を鵜呑みにして、大きな嘘を信じ込んでしまう。それが、人間というものなのかもしれない。言葉の正誤を知るのは発した本人だけだ。決して、わかったふりをしては行けないのだと思った。 【あらすじ】 『可哀想な少女』更紗は伯母の家で過ごす『普通じゃない』少女だ。世間一般では『普通じゃない』ことでも『普通』だった家で育った更紗は、それが当たり前でないことを知った。 自分を偽り、嘘をついて生活し、居心地の悪い家に帰るのが嫌だった更紗は、いつも公園で幼女を見る『ロリコン』と呼ばれた大学生、文の家に居候することに。 『普通じゃない』二人で過ごすことに、更紗は幸せを感じていた。映画を見て、お酒を作って、夜ご飯としてアイスを食べる。だがそんな幸せは、突然に終わりを告げた。ーー動物園に行った時、文を誘拐犯だと勘違いされ、警察に追われ、そして、文は加害者、更紗は被害者となった。 更紗は「文は優しかった。悪くない」「文の家に行くと決めたのは私だ」と言うも、大人たちは聞き入れるふりをして文を加害者に仕立て上げた。 後悔を抱く更紗が大人になった時、それは運命なのか、更紗は文と再開してーー。

    1
    投稿日: 2024.08.02
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    辛くて痛くて苦しかったけど、分かってくれる人が世の中にいるって分かったら そこから急にあったかくなった。 オーディブル登録して初めて聞いた本。 オーディブルいいわ・・・

    2
    投稿日: 2024.07.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    点数が高いので期待しすぎたのかもしれない。 雑な印象があった。キャラクターに魂がなく、文体に惹かれるものがなかったのが大きな理由。とても良い文章も所々あったんだけど。 正直全くスッキリしない終わり方、消化不良。カタルシスがない。主人公が15年も文を求めて、傷つけるために近づいて、カッコ付きの優しさを振り撒いてる風にどんどん見えてくる。行動がうかつすぎるのを性格のせいにするにはあまりにもバカすぎるし鈍感すぎて物語の都合のいいように動いてるだけにしか見えなかった。主人公のキャラクターが最後まで見えなかった。声を上げない主人公が言葉発しなさすぎて結果的に2人が追いやられてる不幸な感じしかしなかった。私は逃避行にロマンを感じないみたい。 元彼(亮)はク○だし、いとこの男もク○。主人公が私は被害者じゃないとは言ってるけど、狂った男どもの被害者ではあるよね?彼らに制裁を求めてる訳じゃない。ただ、世の中の事実と真実が違うなら、それが逆な事を対比して描いて欲しかったなって思った。普通に見える人の方が変人だったりする、っていう主人公の気づき、みたいなものが。結果彼らはこの物語で主人公を陰で犯して傷つけたのに物語的な決着もなかった。それを主人公が受け入れるのであれば、読者に受け入れさせるのであれば、それがこの小説の答えなのだとしたら、もう少し説得力のある描写が必要だと思う。ここでメリバに持っていくのはどうなんだろうか。普通の家庭とか普通の性のあり方とか…みんな自由でいい、とかいいながら結局なにも自由じゃない、それなら別にそれでいいけど、ただ、それって希望がないよね、普通じゃない人は、マージナルな人は結局居場所がないんだなって。なんか重要なテーマなのにいつまでも核に触れずに、落ちがきてなんか終わってしまった感じ。 これ言ったら元も子もないけど、文がおじさんだったら、イケメンじゃなかったら、主人公はこんなに強く惹かれただろうか。綺麗な顔した鼻の形の良い若い男の子だったからだよね。少女漫画っぽいとは思ったけどそこからきてるのかも。

    1
    投稿日: 2024.07.29
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    ・優しさですらも、人を傷つける刃になり得るんだなぁ ・人に普通を無自覚に要求するのも暴力になり得るんだなぁ ・朝井リョウさんの『正欲』に通ずるものを感じた

    1
    投稿日: 2024.07.28
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    これもXで話題になっていた作家だったので読んでみた本。なかなか重苦しく暗い話で、途中何度も読むのをやめようかと思ったほど。ページを進めるのが辛かった時もあったが、なんとか最後まで読めた。ある事件の関係者が、15年後再会を果たし、物語が進んでいく。喪失と再生の物語。この複雑で微妙な状況を作者はよく描ききったなと思い、それでもこの作品は扱ってる事件が事件だけに良識派で頭の固い人たちからは受け入れられないんじゃないかと思う。自分からするとアリ、だが。主人公のその後の人生に幸あれ。あと、デジタルタトゥーって怖い。詳細→ https://takeshi3017.chu.jp/file10/naiyou34301.html

    1
    投稿日: 2024.07.28
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    凪良ゆうを初めて読みました。 重い題材なのに、さらっと読める。 作家さんの力ですね。 他の本も読みたいです。

    1
    投稿日: 2024.07.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    私の美しい庭から入って、なんて読みやすい綺麗な文章を書く人なんだろうと思い、1番有名な流浪の月を読んだ。 あらすじだけ読むと男女の恋愛ストーリーかと思っていたが、これは恋愛ではない、愛でもなく、もっと綺麗で言葉にできないものだと思った。 「更紗は傍若無人なほど自由だった」 「それはぼくの知らない、光り輝く世界だった」 「ぼくにとって更紗はたったひとつ残った希望だった」 ずっと更紗だけがあの頃に戻りたくて、文がこの世界から救い出してくれたと思っていたことが、実は文の方が想像ができないほど救われていたという事実。 それが描かれる第四章は震えながら読んだ。 言葉では言い表せない二人の関係が本当に美しくて、いつまでも終わってほしくなかった。 文と更紗、という名前も本当に良くて、はじめの動画の泣き叫ぶ描写のミスリードも、“ぼろぞうきんのようだった彼女は実は美しい異国の布の名前を持つ王女だった”という文章もどうしたらこんな天才的な文章が思いつくんだと舌を巻いた。 あと、今すぐ九歳に戻りたい、文の望む姿になりたい、のところ。 ここの文章も天才だなと思った。 かつて幼い自分を救ってくれた文を、心から救いたいと思う更紗の気持ちを痛いほど感じて苦しくなったな。 あんまりチープな言葉で表したくは無いけれど、この2人のお互いしかいない、誰も分かってくれなくても理解し合える相手一人だけがいれば良い、互いのとって互いがこの世の全てで希望である、みたいな2人だけの世界で生きていく感じがめっちゃBL小説だなーと思った。(元はBL小説としてあったものを恋愛要素抜きで書いたものらしいので) 凪良ゆうさんは、いわゆる世間一般的な“普通”ではない人達のことを当たり前のように、美しく描いてくれる。きっとその部分もBLで培ってきたものなんだろうな。 ちなみに映画も観たけど、小説の良さが1ミリくらいしか出てなくて残念だった。松坂桃李の文の光の無い真っ黒な2つの穴の目だけが原作通りで良かった。

    4
    投稿日: 2024.07.27
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    読んでいて、胸がきゅーっと苦しくなる場面もあったけれど、全体を通して登場人物のキャラクターのせいなのか、文体のせいなのか、さらりと涼し気でもあって読後感もよかった。 凛としてきれいだけれど脆くもあるガラスみたいなイメージの登場人物2人と文章。 事実と真実は違う。 時折しっかりと心に刻むためにも読み返したい。

    4
    投稿日: 2024.07.26
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    「流浪の月」読了!終盤ひっくり返る系の小説だと思ってなかったからびっくり、読後感は良いと思う。文章に大きなうねりとか、起伏はないけれど、着実に変化していく登場人物の状況に胸がいっぱいになる。1人がいいけど1人じゃ生きられないし、他人に傷つけられてるけれど、他人がいなきゃ生きられない、そういう、ポリス的動物である事の理不尽さみたいなものを終始味わうことになる本。大好きなった。おすすめ!!

    2
    投稿日: 2024.07.25
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    ほんとに面白くてスラスラ読めた。 好き嫌い分かれると思うけど全人類に1回は読んでもらいたい作品です。

    2
    投稿日: 2024.07.24
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    おもしろかった。 何かで、デジタルタトゥーがどうのっていう解説を読んだけど、これはそのこともあるかもしれないが、それだけじゃないと思った。 なんというか、人の善意はみんなにとって善良っていうわけではなく、その人にしかわからないものがあるのだと、そこまで理解しておくことを忘れないでいたいと思った。

    0
    投稿日: 2024.07.23
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    台湾人作家さんのウイグル人との恋愛小説と間違えて買ってしまった。 文章自体はきれいで悪くないけど、私はどんな理由であれ小児性愛は美化されるべきじゃないと思う。ポリコレババアですいません。

    0
    投稿日: 2024.07.23
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    すごい好みだったわけではないけど、ズーンとした気持ちになりながら一気に読んでしまった いろんな側面がある話だったなと思う。 事実なんてどこにもなくて、みんなが勝手に解釈してるだけ。事実と真実は違う っていうテーマは良かったかな デジタルタトゥーのことも 一人一人の感情が重くてお腹いっぱいになる感じだった 序盤の家族3人で暮らしているところはすごい好き、西の魔女っぽい

    0
    投稿日: 2024.07.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オーディブルにて。 凪良ゆうさんの文章はきれいで見入ってしまう。 悲しい話なんだけど、その中の小さな幸せ、誰にも理解してもらえない幸せに希望を見出せる。 映画も見てみたい。

    2
    投稿日: 2024.07.17
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    止まらなくて一気に読みました 人のバックに隠されてる事は本当に計り知れないって凪良さんの本はいつも思わされる 言葉で表現されない感情の表し方がすごく刺さる 胸が痛くなるシーンもたくさんあるけど、 強さもあるから、幸せになってほしいって思いながら読む小説でした

    0
    投稿日: 2024.07.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    完全に初見で表紙に惹かれて読んだが、今まで読んできた小説で一番好きで夢中になった。 主人公と文のつながりの見え方が世間と当事者とは大きく異なっている。そのギャップが物語が進むにつれて明らかになり、この作品の魅力的な部分の一つ。また、最初の場面と終わりの場面が繋がっていて、2人のつながりの世間と当事者との齟齬がより引き立っていた。また読みたい。

    1
    投稿日: 2024.07.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    事前情報無しで読んだので、最初は小学生が小児性愛者によって犯罪に巻き込まれる系の話かと思えば、違った。 確かに事実上は誘拐だけれど、主人公にとっては救いの手だったという真実。 世間から見た事件と当事者の間にある事件の見え方に対するズレ。 メディアの情報を鵜呑みにして、当事者に対して憶測で批判を投げかけるという現実にも多々見られる事を取り上げられているので、他人事ではないなぁと思った。自分自身も事件の報道を見ればきっと犯人に対してヘイトを買うだろうし、それが一般的な反応だとも思うので、こうした批判を浴びて生きていくというのは避けがたいようにも感じた。

    0
    投稿日: 2024.07.05
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    この本の主人公の男の人がめっちゃ好きなんよ この本を読んで、より、自分の知らない事柄に持論を持ち込むのはやめようと思った いろんな考え方があれど私はこの本の主人公の2人を応援してしまったから

    1
    投稿日: 2024.07.05
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    何の前情報も無かった為、最初は、え?小児性愛の話し?それは、無理かなぁと思いながら読みました。しかし、「事実と真実は違う」というお話しだったので、良かったです!2人が出会えて本当に良かった!文じゃなかったら大変な事になってたよ。と、どうしても思ってしまう親心があり、星マイナス1ですが、物語としては、凄く良く出来ていました。 人に迷惑を掛けず、自分達が幸せなら色んな愛の形があっていいよね。

    1
    投稿日: 2024.07.05
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    凪良ゆうさんの作品はよくブグログで拝見し、表紙が素敵だなーと思っていました。どんな物語を書かれるのか全然予備知識なしで読んでみました。人の心を鷲掴みにするような描写で、胸が痛くなりました。私が見ている世界が必ずしも真実とは限らない。見たいようにしか見ていない。聞きたいようにしか聞いていない。その視点が大事だと改めて意識させられ、ニュースなどの報道を見る時は一辺倒に見ないようにと思いました。

    2
    投稿日: 2024.07.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本っ当に良かった!なんで今までこの本を手に取ったことがないんだろうと思えるぐらい当たりだった!最後の章と1番前の章が繋がっているのが感動、「彼が本当に悪だったのかどうかは彼と彼女にしか分からない」ってところにグッときた。この言葉で少しでも更紗と文が救われてくれてると思うと泣きそう。

    2
    投稿日: 2024.07.04
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    いびつだけれど、美しい物語だった。 二人の関係をなんとよぶのか。 複雑で多くの人に理解されない。恋愛ではなく、友情でもない。でもこの人じゃなきゃ苦しい、という強い関係。誰かとこんな関係を築けるのは、うらやましい気もする。 映画『トゥルー・ロマンス』がやたらと登場した。

    20
    投稿日: 2024.07.03
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    友達でも恋人でも家族でもない 名前がつけられない関係があってもいいんだ、 そんな関係いいなって、更紗と文をみてて思った。 自分は周りの意見を気にしながら生きてて、見られ方を気にして生きてて 自分は自分だってそう思えるくらい大切な何かをわたしも見つけたい

    0
    投稿日: 2024.07.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    何か大きな事件が起こったとき、自分の常識や良識の範囲で理解できる物語を作りたがる。語りたがる。そこにもはや当事者はいない。様々な人々の物語に縛られた当事者達が八方塞がりになっていく様は正直しんどい。それでもそこにささやかな幸せと寄り添いがあったことに私は救われた。とても繊細で歪だが、美しい物語だと思う。

    0
    投稿日: 2024.06.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    19歳の青年・文と9歳の少女更紗のお話 ー事実と真実は違う 世間にどう思われたって、いい お互いが相手の事を受け入れて、2人でいられるのなら 凪良さんの物語に出てくる母親はどの人もダメな親 自分の人生は1度きり、自分の人生を生きたい (人生の)荷物は持ちたくない、背負いたくない 自由に生きたい …子を放置したり、子を置いて家を出たり、子がヤングケアラーだったりする 子は生まれながらに、たくさんの荷物を両手いっぱいに抱えていたり、重い鎖に繋がれて身動き取れないでいたりする 誰かと分かり合うという事は、大人になるという事は、自分と向き合うという事だ それはいつも、とても苦しい でもやはり、自分の人生を生きるのは自分だけだ 読了後、この作品を原作にした映画も観た 更紗は広瀬すず 文は松坂桃李 亮くんは横浜流星 9歳の更紗は白鳥玉季 広瀬すず、横浜流星はもちろんお芝居上手なのだけれど とにかく松坂桃李の演技が感動からの絶句 すごすぎて口が閉まらない… 俳優さんになってくれてありがとう! と思ってしまった 白鳥玉季ちゃんは、すごく美形 声が低くて魅力的、演技も良かった

    1
    投稿日: 2024.06.29
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    苦しい。のに、この物語の世界に浸りたくて、読み進める手が止まらなかった。 息ができず、ずっと水中にいるような感覚だった。 状況は糸でつながれたビーズのネックレスと同じで、一粒だけを取り出してネックレス全体を語ることはできない。始まりがどこで、終わりがどこかもわからない。 凪良ゆうさんの表現、すごく好きだなぁ。 「家族だから一緒にいるべき」とか「被害者と加害者の関係だから一緒にいるべきでない」とか、そういう簡単な話ではなくて。 当事者にしか分からない物語がそこにはあって。   さまざまな愛のかたちについて、深く考えたくなる素敵な作品。

    24
    投稿日: 2024.06.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    私には理解できない形だが、それはそれでいいなと思えた。2人が幸せそうに一緒に暮らしていて微笑ましい気持ちになった。人それぞれの考え方があることを再認識した。否定ばかりせず、自分には理解できない、想像できないこともあることを認められるようになりたいと思った。その人々なりの幸せがある

    3
    投稿日: 2024.06.28
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