
総合評価
(2052件)| 1033 | ||
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powered by ブクログ映画化(配役)を知ってしまってから読んだため、どうしても俳優の顔がちらついてしまった。 ただ静かに生きたいだけなのに、なんでこんなに邪魔が入り、無責任に人を傷つけていくのか…、誤解が誤解を生み、誰にもとめられず、悲しみの方向に進んでいくのがつらかった。
1投稿日: 2024.06.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おもしろかったです。 一気に読んでしまいました。 テンポがいいので、サクサクよめます。 以下あらすじです。 彼が本当に悪だったどうかは、彼と彼女にしかわからないー 家内更紗は、小学生の時に、 変わり者の両親と幸せな日々を過ごしていた。 しかし、父親が病気で亡くなったら、 母親は男を作って、娘を捨てた。 親戚に引き取られた彼女は、 そこで同世代の男の子から、性的虐待をうける。 家に帰りたくない日々が続くなか、 近所にすむ、文という男に声をかけられ、 さらわれ、数日過ごす。 その日々は、虐待されることなく、 自分を生きられた楽しい日々だった。 動物園で、「保護」され、 文は少年院に、更紗はまた自宅に戻るが、 性的虐待に反撃する。 家から厄介払いされ、児童養護施設で過ごす。 大人になった2人は、偶然再開する。 更紗も文もパートナーがいて、 それぞれの理由で悩んでいる。 2人は各々の道で、平穏に生きようとする。 しかし、更紗は「被害者」として、 文は「加害者」として、 世間の声やSNSの第三者の声にさいなまれる。 2人が選ぶ、道とはー
0投稿日: 2024.06.27
powered by ブクログ初めて凪良ゆうさんの作品を読んだ。 まさかここまで良いとは。 最上級のプラトニックな関係。互いがシェルター。 それに反する疑惑と好奇と心配の声。 事実を知らない第三者は、優しい気持ちを持っていても真実を知る当事者にとっては決して救いの手にはならず、むしろ苦しめてしまうこともあるんだね。 深く考えたことがなかった。 自分の知ったことが、真実とは限らないと改めて念頭に置いておこうと思う。 SNSで騒がれることでも、似たようなことが起きているのだろうと感じた。 私は真実を知らない傍観者。 ここからは私の話だが、私はあまり人に話せない想いを抱えている。きっとそんなに大したことでは無いけれど、私の中では大したことで自分をいつもどこか苦しくさせている。 優しい言葉をかけられるたびに、更紗のように、その言葉に嘘の微笑みを、嘘の感謝をする。 相手と相容れないと知る。 そんな自分に絶望している。
3投稿日: 2024.06.27
powered by ブクログなんで今まで読んでこなかったのか後悔した。 更紗の周りは良かれと思って手を差し出してくるが、それが余計に見ていて辛くなった。恋愛関係ではないこの言葉にできない2人の関係は誰にも触れられずそっとしておいてほしいが、世間はそうしてくれないというのもまた複雑な心境になってしまう。 この話は「事実」と「真実」は違うというテーマであるが、これは今後の人生においてもかなり自己を変える作品になったに違いない。 凪良ゆうさんの作品はこれが初読了のため、そのほかの作品も必ず読みたいと思う。 親しい友人におすすめしたい本。
2投稿日: 2024.06.26
powered by ブクログ「真実と事実は違う」 たまに生活していて見かけるようなニュースで、私自身は実際全くその世界線とは遠い生活をしているのでニュースは(わ〜また流れてる―…なんでだろう。。)て流し見しているところがありました。 だから今回この本を読んで、こういう生活環境で、気持ちの当事者も世の中にいるのかもしれない。と考えながら異世界的な興味もあってスルスル読み進められました。 法律を超えた過ちはあったけれど、そこまで追い詰めないと自分の気持ちに正直に慣れないのが、周りの環境も含めて登場人物達はつらかったんだろうな、、と私は思っちゃいました。 困っている子供でも、大人でも、 自分の価値観で相手の心情を決めつけないで。 聞く耳を持った上で救いの手をすぐ求められる存在、差し伸べられる世界であってほしいなと思えました。
17投稿日: 2024.06.24
powered by ブクログお互いが生きていられる居場所を、お互いで作り合う関係性。 そこに愛情とかつながりは存在しないけど、彼等への善意によって行われたどんな行動よりも、彼等を救っているように見えました。 与える優しさ以外にも、互いの命綱を握りあい、ここで生きてていいと思わせるようなタイプの優しさもあるのだなぁと学びました。 凪良ゆうさんの作品初めて読んだけど、全体的に文体が凄く好きでした...! 他の作品も読もうと思います!
1投稿日: 2024.06.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本屋大賞受賞作。気になりつつも、やっと読むことができまっした。主人公がお父さんに「子供らしからぬアンニュイさがある」と言われたという。初めて聞いた単語だがフランス語で「倦怠感」「退屈」という意味と「神秘的」「ミステリアス」という意味があるらしい。話の流れからいって後者だとは思うが。 本人にしかわからないことがある。憶測やメディアが真実ではない。本質をどう見るか。少なくとも見ようとしないことには見抜けるはずもないわけで。 この「文」さんに関しては非常に難しいところで、彼は違うけども、そういう幼い子供を対象とした犯罪は実際あるわけで。
9投稿日: 2024.06.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
作品の中に引き込まれて一気に読みました。 父と母を失った幼女が大学生に助けを求めて一緒に暮らし始めるが、社会的にはそれは「誘拐」となる。 しばらくすると大学生は逮捕される。 この一連を読者ではない物語の世界の人たちは知らないから、彼らをあらゆる妄想や一般論で片付けようとする。僕がいつも嫌っているメディアの偏向やSNS上の自称正義マンたちへの揶揄でしょうか。 文はアセクシャルなんだろうと思った瞬間があったんですが全然違いましたね。 2人の生活はどこかで終わるかもしれないけれど、誰にも邪魔はしないでほしいと思いました。 辛いところが多いですが素敵な作品です。
1投稿日: 2024.06.23
powered by ブクログずっと間違った正義に巻き込まれる女性の主人公に同情しながらも、やはり傍観者と同じ立場で彼女を見たら同じような上っ面だけの優しさで助けようとしちゃうんだろなと思いました。やはり彼らは再会すべきではなかったと思うし、再会するなら早々に無理してでも誰も事件を知らない世界に逃げるべきだったんだと思いました。
0投稿日: 2024.06.21
powered by ブクログ最初にお父さんがいなくなって、次にお母さんもいなくなって、わたしの幸福な日々は終わりを告げた。 すこしずつ心が死んでいくわたしに居場所をくれたのが文だった。それがどのような結末を迎えるかも知らないままに――。 だから十五年の時を経て彼と再会を果たし、わたしは再び願った、この願いを。 文、わたしはあなたのそばにいたい――。 きっと誰もが認めないだろう。周囲のひとびとの善意を打ち捨て、あるいは大切なひとさえも傷付けることになるかもしれない。私を心配するからこそ、誰もが私の話に耳を傾けないだろう。 それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。 あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。 文は世間ではいまだに誘拐事件を起こした小児性愛者であり、私は呪縛から逃れられない哀れな被害者なのだから。 「最初、わたしと暮らすことを文は拒んだ。自分にまとわりつく厳しい視線の中に、さらに深く私を引きずり込むことになる。文は世間ではいまだに誘拐事件を起こした小児性愛者であり、私は呪縛から逃れられない哀れな被害者だ。それは一生ついてまわる。 けれど、そんなことはもうどうでもよかった。 あの夜、文の告白を最後まで聞いて、わたしは震えながら文の薄い手を取り、十五年前のようにしっかりとつないだ。 わたしはようやく家に帰り着いた子供のように、声をあげて泣いていた。 わたしは文に恋はしていない。キスもしない。抱き合うことも望まない。 けれど今まで身体をつないだ誰よりも、文と一緒にいたい。 ぬるい涙があとからあとから湧いて、文と初めて言葉を交わしたときに降っていた雨のように、わたしのすべてを濡らしてほぐしていった。 私と文の関係を表す適切な、世間が納得する名前はなにもない。 逆に一緒にいてはいけない理由は山ほどある。 わたしたちはおかしいのだろうか。 その判定は、どうか、わたしたち以外の人がしてほしい。 わたしたちは、もうそこにはいないので」(五章 彼女のはなし Ⅲ からの抜粋) 「長崎では今のところ騒ぎは起きていない。けれど、いつかまたそういうことが起きるかもしれない。そうしたらどうしようかという話題を、更紗はなぜかいつも機嫌よく話す。 悲愴さの欠片もなく、やわらかで美しい音楽のように更紗が問いかけてくる。 東西南北、次々に出てくる都市や国の名前。 旅行でもするような気軽さで更紗は話す。 ぼくたちに安住の地など、果たしてあるのだろうか。 たとえそんなものがなくても、どこにでもいってやろうとぼくは考えている。 窓の外はもう夜で景色は見えない。すごいスピードで進んでいくので、月の位置すらあっという間に変わっていく。更紗はぼくの肩にもたれてすでにうたた寝をしている。 口元だけで微笑み、僕も目を閉じた。 ――ねえ文、今度はどこに行く? ――どこでもいいよ。 どこへ流れていこうと、ぼくはもう、ひとりではないのだから」(終章 彼のはなし Ⅱ からの抜粋) 再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走し始めるが、やがて二人は安住の関係へと旅立つ。 それがせめてもの救いである。
0投稿日: 2024.06.17
powered by ブクログ「神様のビオトープ」「わたしの美しい庭」が好きなので読みましたが、テーマが重いだけに、最近よくあるダイバーシティ小説になってしまっていて残念でした。
0投稿日: 2024.06.17
powered by ブクログなぎら先生らしい 繊細な描写 面白いと思ったが、先に出会った 汝、星の如くを超えるほどではないと思ってしまった。
0投稿日: 2024.06.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
凪良ゆうさんは初めて読んだのですが面白かったです。 文の佇まいがなんとなく好きでした。 誰に理解される必要もないなあとか、いろんなことを考える時間を与えてもらいました。
1投稿日: 2024.06.14
powered by ブクログ『記憶は共有する相手がいてこそ強化される。これからはひとりで抱えていくことになる。幸せなほど重みを増すそれに、私は耐えられるだろうか。重いからもういらない。そう言って、ぱっと手放せれば楽なのに。』 理解されない関係、勝手な憶測で飛び交う偏見、ひとりで立ち向かっていくには精神も体力も持たないよね、 それでも捨てられない大切な記憶たちは自分の中の何かを支えてくれてて、それがあるから頑張れて、それがあるから輝ける 複雑なのに共感できる部分が多くてだからこそ惹かれる作品だった
1投稿日: 2024.06.12
powered by ブクログこりゃすごい。 あとでしっかりと感想を書きたいところ とにかく苦しいけど先が気になって読んでしまう。 所謂、見方や立場によって物事が歪んで見えてしまう。一般論にまとめてしまいがちな人間の無責任さをよく描いていて素敵で悲しい話だった。
1投稿日: 2024.06.12
powered by ブクログ映画を先に観ましたが、文字と映像ではまた違ったイメージがありどちらも良かった。 映画のみだと、色々と疑問が多すぎましたが… 原作を読んでスッキリ。 文がどんな人間か以前に、預かっている友達の子供を男の人と2人きりにするのはどうかと思う…など、自分自身まだまだ頭が硬いのかな?と思ってしまったり。 でも、さらさが恋人でも友人でも夫婦でもない大切な人と楽しく暮らしていけますように… と思います。 名前を付けられない関係であっても自分が生き返るような、スッと身体が軽くなるような、 居心地の良い相手って良いですね。
2投稿日: 2024.06.12
powered by ブクログ世の中は、愛という言葉に多くを包含させすぎだと思う。男女間の性愛という意味での愛ではなく、もっと広い意味での愛や慈しみが更紗と文の間にはあるのに、それをわかりやすい歪んだ情愛に押し込めようとしてしまう。 思い通りにいかない相手を殴ったり、自分の子どもだからといって意思があるものとせず管理下においたりすることが『愛』で、更紗と文の関係が倒錯や病なのだとしたら、そんなのはおかしいだろう。 自分の感じ方の特性としてやはり、DV、いとこからの性被害、一方的な報道、インターネットでの消費などに対してもっとしっかり反発して戦って否定していくべきだと思ってイライラしてしまった。 ただ、勧善懲悪的な展開だけが人生にあるわけではないから、そうした部分を飲み込んだうえで、もっと描かれたものに目を向けていきたい。
1投稿日: 2024.06.10
powered by ブクログマイノリティ側の心情を描くのがとにかく上手。 小説だと特にマジョリティ側に寄せがちだけど、少数派の感情に寄り添ってくれる素敵な作品。 正解とか不正解は、目に見えるものだけが全てじゃない。
1投稿日: 2024.06.10
powered by ブクログ恋とか愛とかでは片付けられない、深い愛と孤独と自由と束縛みたいな話 分かりそうで、私には分からない世界だなぁ、と感じました でもそれは当事者同士にならないと分からない感覚なのかも それだけの「この人が居なければ」という感覚を感じたことがなければ、同じ感情になるのは難しいのかもしれない だからある意味で、羨ましいのだと思う その感情が手元にないから理解出来ない、そういう話だったなぁと
0投稿日: 2024.06.09
powered by ブクログ自分が小学生女児の親なのでどうしても共感しづらく入り込めなかった。それと単純にどこかで見たような話、登場人物の設定だと思った。なぜこんなに絶賛されているのか分からない。
0投稿日: 2024.06.08
powered by ブクログ「真実と事実は違う」この言葉が1番印象に残ってる。周りの人は当事者の表面しか見れていないし、その部分だけで評価し、同情するといった生きる難しさを感じた。
0投稿日: 2024.06.08
powered by ブクログ人間の表面的な部分しか見えていない、そんな人にはなりたくないなと思った。けど実際は難しいんだろうな。人って難しい。
0投稿日: 2024.06.08
powered by ブクログ今まで読んできた本の中で一番読み進めるのが苦しかった。それでいて読み進めていると、自分の心にある苦しさが一緒に解けていく感じがした。 あらすじだけ読めば巷によくあるような“恋愛”のような一冊ではあるが、読み手によって自分が加害者なのか被害者なのか、あるいはそれを見る第三者の立場なのか、様々な視点で読むことによって伝わってくるメッセージが違う本だと思う。 わたしもあと2回は読みたい。 世の中は形がはっきりしたもので溢れかえっているけれど、名前が付けられない形があったっていいじゃない。2人にしか分からない、その形がこれを読んだ人にも伝わるといい。
2投稿日: 2024.06.07
powered by ブクログその人たちにしかわからない関係性というのは全ての人と人との間にあるもの 推し量ることの出来る人間でありたい
0投稿日: 2024.06.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった。 家族でも恋人でも友達でもないけどずっと一緒にいたい人って何、?って読む前は思っていたけど読んでみて更紗の気持ちが理解できた。 誘拐事件や小児性愛の人への見方も変わった。 親の仲や性格も大事だと思った。
0投稿日: 2024.06.04
powered by ブクログ優しくて繊細な物語だった。更紗の文に対する見方が誰にも理解されずに終わるのかなともどかしさに胸が詰まる部分もあったが、最後は理解者も現れてほっこりしたシーンで終わりなんだか一人で安心した。
0投稿日: 2024.06.04
powered by ブクログ主人公の気持ちが分かってもらえなくて、辛かった 人はたくさん混じり合って支え合って生きてることを実感した 周りの勝手な思い込み、自分のものさしで決めつけたらダメだよな、、、 今回みたいに法を超えるのは難しいけど、人の話に耳を傾けて、信じてあげられる人になりたい
0投稿日: 2024.06.04
powered by ブクログなんでここまで評価されてるかわからない…あんまり刺さらなかったしまったく感情移入できなかった(´;ω;`)
2投稿日: 2024.06.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
しんどかった。 途中まで誰も報われない。 最後は、生きていく光が見えてよかった。 事実と真実は異なる。 幸か不幸かは当人たちにしか分からない。 同じ目的で同じものを相手に求めるのであれば、 その関係性は誰が口出しできるものでもない。 逆にお互いに求めるものが違っていた場合、 更紗と亮、文と谷さんみたいに、どこかで歯車が噛み合わなくなってしまう。
4投稿日: 2024.06.03
powered by ブクログハッピーエンドで終わってよかったかなと思います。 異なる闇を抱えている2人が干渉はせずに、支え合う愛の形というのが、とても心に温もりを与えてくれたような物語でした。 1番心に残った言葉 恋人はお菓子、結婚はご飯(欠かせないもの) この考え方、確かにって思った笑
0投稿日: 2024.06.02
powered by ブクログ映画化されたのを機にこの作品は知っていましたが、テレビで何度も映画の予告を見て、何だか重たすぎると思いずっと敬遠していましたが、凪良さんが何度も本屋大賞を受賞されているので、一度読んでみようと思い買ってみました。 読んでいる最中、全て頭の中で登場人物は映画化された時の俳優さんで映像化しながら読み進めました。 文と更紗二人の世界の時は微笑ましい所がたくさんあったので、文が小児性愛ということだけが受け入れられませんでした。 でも読み進めていくと、そういうことだったのか… ほんとに事実と真実は違う。 二人のそばに梨花がいてよかった。 悲しすぎる場面が多くて、何度も涙が零れましたが、結末はあの形で良かったです。
0投稿日: 2024.06.02
powered by ブクログかなり繊細な内容の話だけれど,確かにとても面白い.虐待とかDVを受けた人達の心情を少しだけ理解できたような気がする。そうした人達の心理描写が逸品。最後がとても穏やか?な展開ですこしほっとした
0投稿日: 2024.06.02
powered by ブクログ話題になっていた当初に買い、2年ほど積読していた。流浪の月の映画がサブスクに降りてきてくれて鑑賞し、中々に内容が良かったので原作を。社会人6年目の中でこんなに早く読み終わったのは初めてだった。コロナ禍もあったのに、あんなに家にいたのに、ここまで夢中で読み進めた本は久々だった。 流浪の月は原作を読んでからでも映画を見てからでも、どちらから入ってもあまりギャップのない作品ではないだろうか。 映画を見た後の方が小説の内容はスッと入ってくる気はする。「夕飯にアイスが食べたいのはただのわがままじゃなかったんだな」とか「更紗を引き取ったくらいだから伯母は優しい人なんだろうが、こういう気持ちのすれ違いがあったのか」とか。 あくまでも映画で描いた内容に捕捉するように、心情を書いてくれている。 更紗は更紗で文は文なのに、赤の他人が客観的に見た勝手な想像で二人の像は作られてしまう。 「赤の他人の客観的視点」ってなんなんだろうね。他人なんだから客観的も何も、本人達と関わりがないのであればただの憶測と偏見じゃないか。 日本は性犯罪に対してかなり甘い。一度罪を犯したら二度と同じことができないように死刑にしてやれと言う人もいる。どちらかというと私ももっと厳しい何かしらのハンデをつけろと思う。 …が、文は、更紗は、何の罪を犯したのか。 「何を許されなくちゃいけないの?」と、台詞にも何度か出てくる。誰に何の許しを請わないといけない?二人は自由なはずなのに。 そうか、現実にもこういうことは起こり得るんだ。そして実在するんだ。そう思った時、私も加害者側になってしまっているんだなと思った。
6投稿日: 2024.06.01
powered by ブクログ「真実と事実は違う」 2人だけが知っている真実と、周りが事実から決めつける憶測や好奇の目。 出会うべくして出会った2人だからこそ、2人にとって大切な2ヶ月間だったのだろうし、心の支えになっていたのだろうなと思った。 恋人とかっていう名前の付いた関係ではないけれど、更紗と文にはずっと2人でいてほしいと願うラストだった。
1投稿日: 2024.06.01
powered by ブクログ事実と真実は違う、刺さった。 自分にとっての普通と他者の普通にはそれぞれ違いがあり、人間関係において「優しさ」とは何かを考えさせられる作品。誰しもが抱える悩みを自分が受け入れる権利はあるが、相応の責任も発生するのか
1投稿日: 2024.05.31
powered by ブクログ映画は劇場で観て確かその足で原作本を買ったが 内容の重さにずっと読めずにいた。 大人の身勝手に振り回される子ども、 すでに大人も疲弊していることもある。 文の母親、更紗の母親、梨花の母親。 一見するとみんな身勝手なんだけど 精いっぱい生きていないって誰が言いきれる? この世は歪だらけだ。 二人が出会えて本当に良かった。 この先現実的に起こるであろう困難を思うと胸が痛む。
0投稿日: 2024.05.30
powered by ブクログほんとうに、ほんとうにどうしようもなくしんどすぎて、こんなにも小説で涙を流してしまうことがあるのかと。心に余裕がある時に読むことをおすすめします。
0投稿日: 2024.05.29
powered by ブクログ著者、凪良ゆうさんの作品、ブクログ登録は1冊目。 どのような方か、ウィキペディアで、見てみましょう。 ---引用開始 凪良 ゆう(なぎら ゆう、1973年1月25日 - )は、日本の小説家。滋賀県大津市生まれ。京都府京都市在住。 ---引用終了 で、本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 家族ではない、恋人でもないーだけど文だけが、わたしに居場所をくれた。彼と過ごす時間が、この世界で生き続けるためのよりどころになった。それが、わたしたちの運命にどのような変化をもたらすかも知らないままに。それでも文、わたしはあなたのそばにいたいー。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。本屋大賞受賞作。 ---引用終了 本作は、2020年の本屋大賞受賞作になりますので、2020年以降の本屋大賞受賞作を確認しておきます。 2020年 流浪の月 2021年 52ヘルツのクジラたち 2022年 同志少女よ、敵を撃て 2023年 汝、星のごとく 2024年 成瀬は天下を取りにいく
57投稿日: 2024.05.29
powered by ブクログ気持ちがザワザワしてたので、この本を手に取った 凪良ゆうさんの作品を初めて読んだが、文章表現が全て美しかった 柔らかな風や光、綺麗な自然を連想させるような雰囲気 周りから不審感や嫌悪感を抱かれる二人でも、お互いが引き合う愛に感動した 周りが何を言おうが、二人のことは二人にしか分からない、そんな関係を貫いていく文と更紗 自然体で居れる関係性に憧れた 人生の中で起こる出来事や人間関係などが繊細に描かれていて物語にすーっと吸い込まれるような感覚だった
11投稿日: 2024.05.29
powered by ブクログわたしが小説に求める要素のひとつに「現実逃避」がある。この作品の設定は、現実をベースにしつつも自分の身には到底起こらないシチュエーションという意味で絶妙な現実逃避になってよかった。泣ける一冊。
24投稿日: 2024.05.27
powered by ブクログコンプレックスは恐ろしい。 コンプレックスを誰かに打ち明けるということは、嫌われるかもしれない、馬鹿にされるかもしれない、とにかく怖いのです。 人というのは自分の見たいところだけを見たいようにしか見ない。そんな人の怖さが際立っていました。 この作家さんの書く本は、相性がいいのか、周波数が合うのか、どれを読んでも物語に深く入りんでしまう感覚があります。
0投稿日: 2024.05.27
powered by ブクログ映画鑑賞後にレビューを見たら、小説の方が良いという感想が多かったので読んでみた。 映画でうーん、ってなって、小説読んでもうーん、ってなった。 ただ私の好みじゃなかっただけか。 映画ではなんでここまでロリコンて言われる理由がよくわからなかったけど、小説ではそこがちゃんと書かれてたからその部分はすっきり。
0投稿日: 2024.05.27
powered by ブクログこの作品の描く「居心地の良い存在」という関係性に深く共感しました。 性的なことをしない、歳の離れた男女の関係。 周囲の人は性犯罪と呼ぶかもしれないけれど、当人達の気持ちや関係性は至って純粋。 「ただ居心地が良い」という理由だけで一緒に居る関係性も認められて良いのではないかと思いました。
2投稿日: 2024.05.26
powered by ブクログ後半、彼の気持ちを読んで一気に救われた。 人は白黒つけたがるけど、曖昧なままでもいいと思えた。幸せになってほしい。
0投稿日: 2024.05.25
powered by ブクログ性的な恋愛関係で無くても惹かれ合う関係がある。自分の価値観で他人の関係を評価することの残酷さを感じた。
0投稿日: 2024.05.22
powered by ブクログずっと気になっていた一冊。やっぱりというか……とても良かった。映像ではなく小説で読むことの方がしみる作品だと思う。 世間的には誘拐事件の加害者と被害者である2人だが、世間で認識されている事実と、真実は大きくかけ離れている。そこに起因する認識の隔たりが、事件当時も15年後も、2人を追い詰めていく。一般的な優しさに救われながらも、その常識的な優しさに突き落とされるのは苦しい。理解されないことに対して、更紗が引き潮や静かで暗い川など、水にまつわる比喩をしていたのが印象的だった。 2人を取り巻くしんどい状況に反して、更紗の幼少期の幸せな記憶や、2人の生活は、明るさに彩られている。家内夫妻が作り上げていた小さく幸福な世界は、特に色鮮やかで読んでいる私もうっとりしてしまった。そんなバックボーンがある更紗だからこそ、文の救いにもなったんだろう。そして危うい均衡ながらも丁寧に積み上げられた文の生活空間も、更紗の拠り所になっていた。この環境描写が、恋愛関係とはまた違う、相互補完の関係がすっと入り込む一助になったんだと思う。 更紗の感性は、個人的にけっこう好みである。その視点を介した物語描写を追えたのが、読後感の気持ちよさにつながってるんだろうなあ。
14投稿日: 2024.05.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ずっと読みたくて、読めた。 2日で読み終わってしまった。 すごく引き込まれて、寝るのも忘れて読んでた。 さらとふみ。 世間は真実とは異なるものを事実として作り上げ、無意識にみんな傷つけてる。 読んでてつらくなった。 さらとふみの関係がすごく素敵に思えた。これも語弊がありそうだけど。 自分をわかってくれる誰かがいるだけで、すごく幸せなんだと再確認できた感じ。
0投稿日: 2024.05.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
真実と事実。これってやっぱり、それぞれが存在し、人の数だけ真実と事実があると思う。 人は自分の頭で整理できる都合の良い方に真実と事実を作っていく、文とサラサにしか理解できない真実と事実があるのに周りが勝手に想像し、形づくり、干渉し、傷つけていく。 でも、人は自分より他人に興味があるんだよね。 ラストは真実と事実を超えた二人だけの真実と事実を生きていく。そこに梨花が加わることもとても素敵。
0投稿日: 2024.05.20
powered by ブクログ気になっててようやく読めた 私の目の前に2人が現れたらどうするだろうと考えた。事実を知った上で会った時、真実を告げられたら100%信じて話を聞けるのか。法は守らなくてはいけないのでそれ自体を肯定することはできないが、それでもその事実があったとしても本人達にしかわからないことはあって、それを話された時私は小説の登場人物達みたいなことを少しでも思ってしまうのではないか。優しさでしたこと言ったことが逆に傷つけてしまうこともある。 現実でもあることだと思う。どうしても先入観から何を言っても○○だからこんなことを言ってるんだね、とわかった気になって勝手に解釈をしてしまう、当事者にしかわからないのに知ってる気になって同情したり叩いたり…というのはネットでも見る。 自分自身も無意識にしてしまってるかもしれない。人の話は先入観持たずに聞きたい、人伝に聞いた話は鵜呑みにしないと思った。 それぞれがそれぞれに思うことがあって、それをみんな全てを理解してもらうことは難しいと思う。分かり合えないこともある。諦めなくてはいけないこともあるかもしれない。でも1人でも少しでも理解してくれる、理解したいと思い思ってくれる人がいたら素敵だと思った。
1投稿日: 2024.05.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
凄く重たくて、考えさせられる物語だったので上手く感想が思い浮かばない。。。 物凄く大きな悩みを抱えている人にとって、"1人じゃない"ということがどれだけ支えになるのか、人と人が繋がることがどれだけ強大な力を持つのかを知ることができた。ほんのちょっと被るところがあったのか、「正欲」を思い出した。 自分は更紗や文のような経験や思いをしたことがないのでどんなに頑張っても気持ちを想像することしかできないけれど、凪良ゆうさん特有の繊細な人物の心情の描き方によってより鮮明に想像することができた。 更紗にも文にも幸せになって欲しい。
2投稿日: 2024.05.19
powered by ブクログかつて小学生の少女を誘拐した大学生が逮捕された、という事件があった。 後に再び、その事件で「被害者」と言われた女性と「加害者」と呼ばれた男性が出会ったときに、二人の間にはどのような関係が気づかれるのか? 世間が考える二人の関係性と、実際に2か月同じ時間を過ごした当人が考える関係性のギャップがすごい。 「事実」と「真実」の違いにフォーカスされる。 引き込まれて一気に読んでしまった。 面白かった!
1投稿日: 2024.05.18
powered by ブクログ新しい人間関係への旅立ち、こんな関係もあっていいと思う。むしろ私はこの関係に一種の憧れみたいなのを抱いてしまった。汝、星のごとく、からだけど、普通とはなんなのかを考えさせられますね...。とても面白かったです。
12投稿日: 2024.05.18
powered by ブクログすごい物語だった。 「自分にとっての価値観を人に押し付けちゃダメだよ」と大人はよく言うけどどうせみんな同じじゃんと反論する、みたいなテンプレを全てひっくり返す物語
2投稿日: 2024.05.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
悲しくて苦しくて優しい、きれいなお話。 途中まで「亮の野郎どうしてやろうか」ってはらわた煮えくり返る思いで読んでたけど、そんな自分が恥ずかしくなるぐらい清々しい最後だった。復讐とか因果応報とかじゃなくて、ただただ自分たちが別のところで幸せに暮らせたらいいよね。 追記 ぶっ通しで映画も観た。 俳優陣の表情で心情を語る演技力がすごかった。 文役にはもっと中性的で童顔な人がよかったなーってのと、亮が暴力性に加えて性欲モンスターなあたりも気持ち悪いなーってのと、最後スッポンポンになったのがちょっといやだった(´Д` )
2投稿日: 2024.05.17
powered by ブクログ私にとっては、スピッツを聞きたいけど音楽を聞くんじゃなくて本が読みたいなあと言う気分の時に読んだらぴったり来た本。 さらりと爽やかでくどすぎない文体だけど、透明で繊細な感情がくっきりと描かれていてだいすき。
1投稿日: 2024.05.16
powered by ブクログこのことは社会的な事件について扱っていたけれど、日常の些細なことにおいても同じで、当人しか知り得ないことを周りの人が勝手に判断してしまう状況はあるのだろうと思った。 描写も綺麗で、何回も読み返している大切な作品だけど、未だに自分の中で考えることに対しての答えが出ない!読む度に色々なことを考えなおすきっかけになる
3投稿日: 2024.05.14
powered by ブクログ事実と真実 事実は外から見てもわかるけど、真実は当事者にしかわからない。 事実だけを見て勝手に決めつけ、判断をして、善良な人間であるかのように批評してないか。 真実を共有しあえる関係はきっと固いつながりで結ばれると思う。 そんなつながりを自分は持てているのかなぁ。
3投稿日: 2024.05.14
powered by ブクログ事実からみると、 少女誘拐事件の「被害者」と「加害者」のお話。 でも、真実からみると? 事実と真実の2つを混同させる怖さが印象的。 この読書体験の中でも、私は文という人を事実で作り上げてしまっていました。 文と別れて、更紗の自由な心が死んでいくのが辛かった。周りの人の更紗とは根本的にズレてる思考。 なのにみんなわかったように話してくる。 でもやっちゃうよな〜難しい。 結局、自分の幸せや心地よさを人生の中心におき、 他人に脇目を振ってる時間は勿体無いし、人を苦しめるだけかも。 更紗と文の幸せが変わらず続きますように。 心まではずっと干渉されませんように。 社会から隔離された2人の世界が甘い、温かいものでありますよう、これからも祈ってしまう。 今回もとても面白くて飛行機の中で一気読みでした。ありがとうございました。 雑記 それにしても、、 うっとりするような表現をするなあ素敵。 作者の甘い表現が毎回大好きです。 「氷砂糖のような声」 どんな声なの、、、素敵すぎる! 「お父さんはご飯で恋人はお菓子。ご飯はなくちゃ生きられない」 えーん泣く、、! 更紗の目線で見た両親は本当に素敵で、 それを素敵と思える自由な更紗もまた素敵だった。
2投稿日: 2024.05.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
アップダウンはありつつも始終、わりと淡々とスピード感をもって進むし読みやすい文体と展開の読みづらさもあり、さくさくと読めた。 こういう愛の形があって然るべきなのはとても同感するし、狂人的なほどの悪はいないので没入しやすいかも。 やや更紗に苛立つところはあれどまあ事情が事情なので仕方ないよなあ〜 でも正直2.5〜3の間かな…という感想ですがあくまで個人的な意見です。 女性なら多くの人が一度は求めるかも。同性的で性交の要らない、自分だけを求めてくれる見目よい男性。 嗜好のマイノリティは結果として無かったからそのあたりの「相手の性欲について深めるべき理解」は必要無く、恨まれるどころか長い時間お互い知らずに依存しあっていたというwin-winな…いや、文はまあまあ壮絶だったけど。 そして自分たちの事情を知って気持ちを理解してくれている他人の子どももできて… なんだろうなあ読後の「よかったねえ〜!」パチパチ がなかったんだよなあ個人的に。 更紗目線というか自分に置き換えて読んでると、なんか都合いいな自分に…と思ってしまうんですよね。
1投稿日: 2024.05.12
powered by ブクログ2020年本屋大賞受賞作。 事実と真実は異なる。 同じようで違う、事実と真実の言葉の意味が深い。 出てくる登場人物は、 基本みんなヤバいやつだと思う笑。 まともなのは谷さんくらい。
2投稿日: 2024.05.11
powered by ブクログフラグ立ちまくりの展開だけど、スピード感がよくてページを捲る手が止まらない! くるぞくるぞ、とゾクゾクしながら読んだ。 最後はいろんな愛の形があるよね、、とほっこり。
3投稿日: 2024.05.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
更紗だけでなく、文のほうも依存していたんだな、、と 最近こうしたマイノリティ的な作品を多く見るが、なにがマジョリティなのかなーと考えさせられる。
2投稿日: 2024.05.09
powered by ブクログ恋とか、愛ではなく、ただ一緒にいたいだけ。安らげる居場所を求めてるだけなのに。。 それが叶わない。 上辺だけ切り取られた憶測や想像から、当事者の声が届かないのが、読んでいて辛い。 二人に贈られた「たくさん幸せになってね」の言葉がこれ以上ないくらい嬉しい。
2投稿日: 2024.05.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
"ひとりのほうが楽だけど、ひとりはやっぱり怖い" 何気ない言葉に涙が止まらかった。 言葉にできない感情が胸を渦巻いている。 苦しいけど美しい物語でした。 calicoの名前の由来が明かされた時、私は動けなくなった
1投稿日: 2024.05.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「夕ご飯にアイスクリームを食べては行けない」不思議がる更紗にとても親近感を感じた。夕ご飯を作るのがめんどくさくてポテトチップスで終わらせたこと、1人で暮らしていると自由で思い通りにできるがこれを周りに話した時、文のように「いいんじゃない」と共感してくれる人はいない。更紗と文しか分かり合えない関係性がとてと心地よく、意外と皆んな秘密を抱えながら生きているとも感じさせられた作品
1投稿日: 2024.05.06
powered by ブクログ本屋大賞受賞の話題作ということで読んだが、それほど入り込めなかった。主人公の行動や心情にうまく共感できなくて残念だった。文章はきれいでリズムがよいので、読み進めて行くのが気持ちよい。
0投稿日: 2024.05.06
powered by ブクログ多様な愛の形があると気付かせられる。 本人達以外には理解されない。 周りはただただ認めることが、難しい。
1投稿日: 2024.05.06
powered by ブクログまずハードカバーなのに文字が小さい(TT) 文字を追うのに時間がかかり、内容もずっしりくるので読んでいて鬱々とする。読了を断念。かと言って映画で内容を理解しようとまでは思えず。ごめんなさい!
1投稿日: 2024.05.06
powered by ブクログ苦しい話でした。 理解してもらうのを諦めた感じがなお辛い。 でも実際そーよなーって思ってしまうところもある。そんな中で少しでもわかってくれる人がおることに救われるって気持ちもわかる。 生きるって難しくないか。
1投稿日: 2024.05.05
powered by ブクログ優しさがテーマになっている物語。 ほとんどの優しさが虚構であり自己満であり、想像力に欠けたものであることが分かる。その優しさが見えずらい暴力になっている事も。自分の優しさも課題だらけであることが分かった。
1投稿日: 2024.05.05
powered by ブクログ世間からの事実と当事者からの事実にはこんなにも差があるのだと、そして自分を守るために起こした行動であっても、人々の固定観念はそれを簡単に覆してしまうんだと痛感しました。 デジタルタトゥーとして残り続ける罪はいつまでも追い続けて、穏やかな日常を壊しているんだと思いました。
4投稿日: 2024.05.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み易いし、先がどうなるのか不安な気持ちであっという間に読み終わった。 肉体関係なし。人死に無し。で、印象良かった。 誰か死んじゃうんじゃないかとヒヤヒヤしながら読んだよ…良かった誰も死ななくて 最初と最後が 最新時間で繋がっているのが良かった。 途中、最初を読み直して誰が誰か確認した…
1投稿日: 2024.05.03
powered by ブクログ事実と真実は違う 2人が相手から憎まれとるはずやけん、もう会えないと思いつつもお互い全然そんなことなくて、むしろ必要な存在だったのがすごいよかった 結局ひとが一緒に暮らす上で必要なのは思いやりよな 幸せであれ
2投稿日: 2024.05.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
凪良ゆうさんの作品の読ませる力は本当にすごい。 しんどい話ながら、2晩で読み切ってしまった。 性被害という苦手なテーマを抱えながら、この読みやすさは流石。 文と更紗の関係は美しいけど、実際にこんな事件があったら先入観で同情してしまう自分もいる。 読む前からあらすじを知っていたが故に、過去に近いあらすじの話を読んだ時に誘拐を正当化、美化している作品を読んで胸糞だったのもあり不安だったけど、どうしてこの作品は平気だったんだろう? 文のストーリーで、文にとっても更紗が特別だったことが分かった時、嬉しくなった。
1投稿日: 2024.05.02
powered by ブクログ自分も気付かぬうちに偏見で誰かを傷つけているんじ やないかと考えさせられました。「いい話」というのとは違うのですが、心が揺れ動くような作品でした。架空の人物ですが、2人の幸せを願っています。 作品の中で好きだった文章を書いときます ・本物なんてそうそう世の中に転がっていない。だから自分が手にしたものを愛と定めて、そこに殉じようと心を決める。それが結婚かもしれない。 ・つまらないものの集合体が日常だ ・持たずにいれば捨てずにすむ。その方が楽だ
1投稿日: 2024.05.01
powered by ブクログ2人しか知らない真実。 それはいつだって捻じ曲げられて、歪な形を帯びていく。 「事実と真実は違うんだ!」 そう叫ぶ文と更紗の悲痛な叫びが胸に刺さります。 事実の受け取り方、捉え方が180度変わる作品。
1投稿日: 2024.05.01
powered by ブクログ善意の残酷さ、自分の信じたいものしか見ない人々の描写がエグくて好き。この作品に出てくる絶対悪者が少なく、また私が悪者と思った人ももしかしたら私の知らないところで何かあるかもしれないと思わせられた。 この世にあるものは真実でなく、解釈という言葉を思い出させられた。
1投稿日: 2024.05.01
powered by ブクログ本屋大賞って本をあまり読まない人を導くただの謳い文句か だから読みやすい本にしているのか 読みやすい意外の良さが感じられなかった
0投稿日: 2024.04.30
powered by ブクログ数ヶ月前から本を読むようになって、初めて一気読みした作品。 更紗と文のお互いを思いやる気持ち、家族でも恋人でもないそれ以上ともいえる愛の形。 もう言葉にできない。 とにかく感動しました。
1投稿日: 2024.04.29
powered by ブクログ自分にとって良かれと思っていることが、かえって相手を苦しめているかもしれない。真相は当事者にしか分からない。自分の「優しさ」について考えさせられる話だった。 文くんの症状は初めて知った。
1投稿日: 2024.04.29
powered by ブクログ善良な人たちの好奇心を満たすために、どんな悲劇も骨までしゃぶりつくされるというセリフが忘れられない。みんな自分を優しいと思っているって本当にそうだなと。実際に私もさらちゃんの周りの人間だったら余計な心配をしてしまうかもしれない。読めてよかった。
2投稿日: 2024.04.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
静かな話。読後、余韻が続く。自分の言っていることが理解されない辛さと怖さ。他人は所詮自分の理解ができて聞きたいように聞いている。よくわかる。そして、一緒にいる相手によって人格が変わったかの様に変化する。よくわかる。(ただ、人によっては誰に対しても、同じように接する人もいる。すごいと思う) 肉体の関係を求めず、「一緒にいたい」というのは「立派な」恋愛感情だと思うのだけれど違うのか。 更紗と文だけがくっきりと輪郭、顔があり、その他の登場人物の顔は想像できず背景のように感じた。
1投稿日: 2024.04.25
powered by ブクログ更紗と文を中心に描いたストーリー。 2020年の本屋大賞ということで、手に取った。 10歳と19歳で2ヶ月を過ごした2人。 そして、その15年後の再会を果たす。 事実と真実。真実は多面的に捉えないと正しく理解できない。
3投稿日: 2024.04.22
powered by ブクログ進撃の巨人や映画wonderでもあった、物事には二面性があるということについて改めて考えさせられた。 「彼が本当に悪だったのかどうかは、彼と彼女にしかわならない」 この考え方ができる人でありたい。けど難しい。
1投稿日: 2024.04.21
powered by ブクログ優しい人たちに出会っても、その優しさがゆえにまたどんどん溝ができていく。わかってもらえないもどかしさが終始歯痒かった。 でもこの世に1人でもわかってくれる人がいる、ありがたさ。そんな人にみんな1人でも出会えますように。
1投稿日: 2024.04.21
powered by ブクログ読みやすくてスラスラ読めました! 目に見えてることが全てじゃない。 この世の全てのことが表面上のみで評価されて、決められて、みんなそれぞれ都合の良いようにどんどん解釈されて形成されていくんだろうなぁ、と思いました。 読んでよかったです!
1投稿日: 2024.04.18
powered by ブクログ何においてもほんの一面しかみていないことを常に頭にいれておかないと。世間はわかったようなふりして無責任に片付けていかに人を傷つけているのか。2人が出会えてホントに良かった。
7投稿日: 2024.04.18
powered by ブクログ少女誘拐事件の被害者と加害者である文と更紗。事件当時9歳の更紗は、父を亡くし母に捨てられ、預けられた親戚の家で性被害を受けていたところを文に助けられた。文は自分の性発達に思い悩み幼児を拠り所とするも幼児性愛者ではない。事実と真実は違い出来事にはそれぞれの解釈があるだけで、何を言っても世間的には文は幼児性愛の異常者であり更紗は被害者としか見られることはない。絶望的に分かり合えない物語がここにある。人には人それぞれの悩みがあり、それを打ち明けることができわかりあうことのできる存在がいるのであれば、それは幸せなことだ。
3投稿日: 2024.04.14
powered by ブクログ内容は辛い場面が多いのに、読むのがやめられない作品だった。最後まで面白かった。 心情が丁寧に描かれていて、主人公の心の移ろいが良く分かり、自然に感情移入していた。 内容的には暗い方のお話なのに、主人公の二人のやりとりの場面はキラキラとしたエフェクトがかかっているように感じた。 きれいな瓶越しに世界を見ているような美しい作品だと思った。 物語なのに、主人公の二人が自由に心穏やかに過ごしていって欲しいと願わずにはいられない。
3投稿日: 2024.04.14
powered by ブクログずっと読みたいと思っていた本を娘に借りて読了。 『汝、星の如く』で凪良ゆうを知った人にはぜひ読んでほしい。 文庫には 「文と更紗 ふたりが楽に生きられる世界であるようにと願って 書きました。」 という直筆メッセージの書かれた素敵なカードが入っていましたが、その願いとはまだかけ離れた現実。 インターネットの怖さ、「普通」であることを暗に強制させられる家庭や社会、「普通」であることに安心する人間… いろいろなことを考えさせられました。
11投稿日: 2024.04.14
powered by ブクログところどころ都合の良い設定と感じるところもあったが、丁寧な心情描写とそれぞれの視点でのストーリー、答え合わせにとても引き込まれて面白かった。事実と真実は違う。。。
2投稿日: 2024.04.13
powered by ブクログ事実と真実は違う。ほんとうにそうだと思いました。本当のことは2人にしか分からないのに、なんで勝手に洗脳されてるなんてことが言えるんだろう。なんで別に関係の無い人間まで「きっとこうだ」って決めつけるんだろう。そんな風に思ってしまうところが多々ありました。結局は自分都合の解釈で、相手の気持ちを動かそうとしているというか、、「あの人たち、ほんとに聞くだけだよ。それも自分の幸せを確認するために」という言葉。結局はそういう生半可な気持ちで面白がったり、自分より不幸な人がいるという安心を得てないと生きてられない人が居るから勝手な決めつけとかがあるんだろうなと思ってしまった。勝手な解釈でこの人は自分より不幸だ!私は幸せじゃないか!と思い込んでるけど、結局は勝手に不幸って決めつけてるだけで本当は幸せだったりするのにとか。色々かんがえてしまった。ハッピーエンドとは言えないのかもと思ったけどそれも私の勝手な決め付けであって、文と更紗にとってはこれはきっとハッピーエンドなんだ。と思えた。とても良かった。
1投稿日: 2024.04.12
powered by ブクログ普通、普通、よく使う言葉だけど、それってあなたにとっての普通だよねと改めてそう思った。真実は一つで正義はいくつもあるという言葉が頭に浮かぶ作品だった。優しさという盾で人に言葉をかけることがあるけれど、それは自己満足でしかないということを念頭において関係を築いていきたい。それでも自分が仲良い人にはなんでも話して欲しいと思ってしまう傲慢さもある。
4投稿日: 2024.04.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
一番の印象は「事実と真実は異なる」ということ。また、「真実の優しさとはどういうことか?」という問題にも光を当てている作品だと感じた。 はじめは誘拐した男と誘拐された女の子との禁断の恋愛だけを描くのかと考えていた。 この物語においてこの結末が正解だったのかはわからない。しかし、当事者である二人にとって望むものだった。この点だけで、パッピーエンドだったと言える。 他人の思っていることなど、こちらがどれだけ考えてもわからない。優しさは思いやりがあることだというが、得体の知れない他人にいくら寄り添い言葉をかけても、それは優しさとは到底呼べない。 自分が嫌なことは他人にしてはいけないというが、裏を返せば、自分がいい(それが優しさであっても)なら他人にもしていいという、暴力的な理論にもなりかねない。 干渉しないというのも時には優しさになるのだと心に留めておきたい。
2投稿日: 2024.04.11
powered by ブクログ凪良ゆう初めて読んだんですが、すごく良かった…! 「甘くてひんやりしている。半透明の氷砂糖みたいな声だった」とか何!?氷砂糖みたいな声て…!こういう文章書く人大好き。 内容的にはなんとも、歯がゆくて、主人公の置ける立場が辛くて、優しさが優しさでは無いという可能性があることを気付かされました。 文章もとても好きなんだけど、中盤くらいからこれからどうなっていくんだろう??ってのがあって一気によみました。他の作品も読みたいな
1投稿日: 2024.04.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ーー事実と真実はちがう。 このフレーズがとても印象的だった。自分が認知できる事実は物事のほんの一側面に過ぎない、だからこそ相手を理解するための言葉には優しさが必要だし、本書はその優しさを見つめ直す良い契機であった。 calicoの意味を知った時、そうだったのか…!と驚いたと同時に、自分が言語に疎くて良かったとも思いました笑
1投稿日: 2024.04.10
powered by ブクログ人にとって見えている世界(認知とか事実)は全く違うことの再認識をさせられるような本でした。 著者の本は初めてでしたが、感情の描写が上手く他の作品も読んでみたくなりました。
2投稿日: 2024.04.09
powered by ブクログ世間一般の視線と当事者の視線は違うものなんだと。二人の間で渦巻く名のない関係性が刺さった。途中からオチが分かってしまったがそれでも尚、彼が最後に行きつく答えを知りたくて、それをもって何をするか、彼の行動が知りたくてどんどん読んでしまった。
1投稿日: 2024.04.09
powered by ブクログ久しぶりに満足感を得られた。 対人関係において何が正しくて何が間違っているのか、それは本当に正しいのか、間違いなのかは当事者にしか分からないこと。また当事者同士でも相違があることを考えさせられた。 インターネットは発刊された当時より普及が進んでいて、自分の隣にいる人を調べるのも容易くなってしまった。偏見と好奇の目という世間による暴力を、被害者である2人からよく感じ取れる作品だった。 なにより更紗の痛みの表現が素晴らしかった。 言葉に詰まることなく読めたのでオススメです。
2投稿日: 2024.04.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2人は一緒にいるだけで、世間からのネタになりどれだけ否定しても肯定されない。 世間の目って怖いしすごく障害じゃんって思った。 お互いが2人の世界でしかちゃんとした息ができないのに...。 2人はそれぞれ離れて自分たちの人生を生きようとする。「誘拐犯」と「誘拐された女の子」というレッテルを貼られながら。たくさんの経験をする。 2人が再開してからの物語はすごく見ていて切なくてもどかしい気持ちになる所もあれば、静かな幸せに浸れる気持ちにもなれた。 最後は文の どこでもいいよ、ひとりではないから という文が2人の相互性を秘めていてすごく素敵だった。
2投稿日: 2024.04.06
