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流浪の月
流浪の月
凪良ゆう/東京創元社
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総合評価

2052件)
4.4
1033
700
179
25
8
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    優しさとか善意とか、すごく考えさせられる。 更紗と文には「こうしたらいいのに!」と不器用な行動とかすれ違いにものすごくイライラさせられるんだけど、でも、世間一般に同調して生きていくのが辛そうだった2人が、最後は後ろ指さされながらも一緒にいる選択をしてものすごくほっとした。 自由な更紗ときちんとした文。どこか現実離れしてて、全く違う2人なのに、お互い惹かれあう理由とかものすごく説得力あって。 ほんと自分の居場所見つけられて、出会えて良かったねと思える、素敵なお話でした。

    5
    投稿日: 2022.03.07
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    文かっこいい。 静かで細長くて寡黙でちゃんとしてて色白でモノクロで読書家で弱いのに強がってる感じ。感情を薄くして奥底に沈めて留めている感じ。 文も更紗もすごく繊細で気遣いが幾重も重なっていて 私は割と普通に欠陥なく生きてきたからざっくばらんなこと言ってしまうし、鈍くて、暴力的な優しさ?余計な気遣いをしてしまうんだろうなって思ってしまった。

    3
    投稿日: 2022.03.07
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    一般的に「事実」とされていることと真実は違うことは、現実にも確かにあるのだろう。メディアバイアスだったり、解釈する側の都合で解釈されたり。それは常に意識していないといけないと思う。 何故、文がああだったのか、ミステリーのような展開も引き込まれた。 切ない二人に、梨花が関わってくれることで、救いが描かれたラストだった。 線の細さは松坂桃李より横浜流星な気がするけど、、、多部ちゃんが谷さんなら、もっと出番を増やして欲しいな。

    10
    投稿日: 2022.03.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    愛の形について考えさせられる本だった。 こんな辛い過去を経験して味方がいない世の中でも、 理解してくれる人が一人でもいれば、救われる人生を送ることができるという希望がつまった作品だと思う。 友達でも恋人でもない、強い絆でひかれあったまた新しい形態の関係もありだと思う。

    6
    投稿日: 2022.03.06
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    人に好きな小説は何かと聞かれたら、まず挙げる一作。 その人のしあわせはその人にしか分からないこと。 人のためと思ってする心配や、良かれと思ってする行為は時に偽善にしかならないこと。 そんなことを考えさせられる作品でした。 ぜひ読んでほしいです

    4
    投稿日: 2022.03.06
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    ここ最近読んだ本でいちばん好きでした。 自分たち以外の見方考え方と自分たちの世界がうまく共存できないもどかしさ、生きていると些細なことでもこの感覚を知る時がある。心がぎゅっとなって苦しかった。でも、居心地の良い場所を知った気もした。心の中にこの物語の記憶が残っていく。いま一番おすすめしたい一冊になりました。

    5
    投稿日: 2022.03.06
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    とある筋から紹介されて読んだ作品。むしろその推薦がなければ読んでなかっただろうなって思った。 この物語はとある少女の独白である。ある平凡な少女の子供時代から大人に至るまでの物語を少女目線で描いていく。少女の主張はどこか歪だけど非常にまっとうだ。まわりの大人たちの対応だって、社会的な正しさのカタログに照らし合わせればきっとまともな対応だ。 けれど起きてしまう悲劇。傷つく人たち。これはそんな一人の少女とそれを取り巻く大人たちの悲劇を描いたストーリーなのである。 何が悪いのか?誰が悪いのか?それを決めるのはきっと簡単だ。けれどそれだけでは済ませられない。それだけでは片付けられない。世間か?社会か?ルールが悪いのか?本作ではそこまでは言及されてないが、そこまで深堀りできるだけの作品だと思った。 今年映画化も決まったそうだ。おそらく観に行くだろう。

    5
    投稿日: 2022.03.06
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     事実に基づき世間は騒ぎ立て暴言を吐いたり同情したりする。しかし真実は当事者しか分からない。    世間からは理解されなくても、心から繋がれる相手が隣にいてくれたら明日への希望も持てる。それが茨の道だったとしても、平凡な毎日は何よりも素晴らしい。

    3
    投稿日: 2022.03.06
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    衝撃的に面白くて世界観も大好き。 偏見なんて持たないように生きよう!と思っても知らないうちに偏見だらけだよな…と実感。 結局、いくら理解しようと思っても当事者同士にしか分からないことが多い。もはや理解しようと思ってるのすらただのエゴかも。 だからこそ、そういった経験をシェアできる数少ない存在はとっても特別で大切なものになる。 それってすごく自然なことだし、なんなら文と更紗の関係は、お互いの存在が他の誰にも代えられない関係だから羨ましさすら感じる。 自分の過去や闇にに寄り添ってくれる人がいる、それだけで2人はとても幸せだと思う。

    4
    投稿日: 2022.03.06
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    帯のコピーに凝縮されている。 本屋大賞受賞作という事だけで、 内容については全く知らずに読みましたが、 久しぶりの一気読みでした。 映画化もされるようで 出演者を見ただけで、 松坂桃李が文で 横浜流星が亮くん、 更紗は広瀬すず、 多部未華子はきっと谷さん と想像できる。 本作に対して気持ち悪いなど 拒否反応を示す人もいるかも知れないけど、 私は「やはり本屋大賞って信頼できる」派です。 映画も観に行きたい。 夜中に冷食のポテトを買いに行き、 冷凍庫にあったボンベイと一緒に カムバックソースで食べました。

    20
    投稿日: 2022.03.06
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    センセーショナルな事件として世間が騒ぎ立てる。 当事者たちの真実とはかけ離れ、作り上げられる顛末。 周りの黒いイメージで歪められた景色から、ガラスのように脆い本当の自分を守るようにそれぞれ生きてきた2人。 どうしようもなく。説明できない感情で惹かれあう。 不思議な気持ちになる作品だったな。 更紗のママの魅力にも取り憑かれる。 ママ役、内田也哉子さんだなんて。ぴったりだ。

    23
    投稿日: 2022.03.05
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    結構心に来た‪( ;ᯅ; )‬今この本が人気が出るのもわかる気がした。ネットもそうやけど、現実の噂も鵜呑みにはしちゃいけないって改めて思った。終わり方好き

    8
    投稿日: 2022.03.05
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    側から見ると頭のおかしい2人の心理や行動は興味深く、その内情が描かれた本作はそんな好奇心を満たしてくれた。また、優しさや心配はときに迷惑になること、相手の考えを推測することは不可能であると改めて実感した。

    5
    投稿日: 2022.03.05
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    凄く好きな話だった。一日で一気に読んでしまった。凪良さんの作品を読むのはこれが二作目。 凪良さんの小説、解説にもあった通り自分が当たり前だと思っている「優しさ」を疑うきっかけをくれるなぁと思う。もしかしたら分かりやすい悪意よりも正しいとされている善意の方が人を傷つけたりすることもあるかもしれない。自分にもなんとなく心当たりがあるような気がしてドキッとした。 事実と真実は違う。真実はきっと自分の中にしかなくて、それはもしかしたら記憶が改変されているのかもしれないし、都合よく解釈しているのかもしれないけど、それでも「ほんとうのもの」はやっぱり自分の中にしかないんだと思った。「それって××でしょ?」と尋ねられた時、違うと言い切れる強さを私は持っていないけど、それでも自分がちゃんとわかっていればいいんだと背中を押してもらえたような気持ちになった。 更紗が文に救いを求めていたように、文も更紗に救いを求めていたんだというのを知ったとき涙が出た。二つのグラスを並べて、似ているけど違う、似ていないけど同じだという表現が、まさにこの2人そのものだなぁと思った。人間はきっと誰しも違う形をしていて、100%全てが同じ人間なんていない。だからこそ生きていくには他人が必要で求めずにはいられないのかもしれない。 更紗と文の名前のつけられない関係性がすごく好きだと思った。すべての関係性に名前をつけなくていい、と日頃から思っていたのもあって、あまりにも刺さりすぎる話だった。 話の内容が好きだったのは勿論として、凪良さんの書く文章がすごく好き。心情描写が丁寧で、難しい言葉を羅列しているわけじゃないのに、「そんな言葉(表現)知らなかった」と思うことが多い。 自分を引き抜かれたトネリコだと言って、そこから文の回想が始まったとき、その導入の流れがとても綺麗だと思った。 単行本についていたカレンダーに、凪良さんが「文と更紗 ふたりが楽に生きられる世界であるようにと願って書きました。」とメッセージを添えていて、わたしもそんな世界になればいいな、と無責任に願ってしまった。 読者は文と更紗の世界に入ることはできないけど、でもこの本を読んでその世界があることを知ることができた。それだけでよかったと思う。

    5
    投稿日: 2022.03.05
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    当たり前のことですが、話や相手の気持ちをしっかり聞くことの大切さを改めて感じました。 起こった出来事だけで、可哀想。つらかったね。と思うこと、分かってあげた気になることは傲慢であると思い知らされました。 事実と真実はちがう。

    8
    投稿日: 2022.03.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ★4.5 読み終わったあととても優しい気持ちになった。 愛じゃないけどそばにいたい。ってわかるようで分からない。共感はできるけど、きちんと理解まで出来てはいないんだろうなって。 事実と真実は違う。 彼と彼女の関係は、彼と彼女にしか分からない。 ネット社会でいろんな噂が流れてくるけど、それが事実として報道されているけど、その当事者が何を考え何を思っていたか、真実は誰にも分からないだなって改めて思った。 更紗の幼少期の、従兄弟にわいせつ行為をされ、どんどん壊死していく過程の描き方が好き。ドアノブが回る比喩表現とか。

    11
    投稿日: 2022.03.05
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    「事実と真実は相反する」こと。「人は自分の都合の良いように理解している」こと。この2つをこの作品は訴えようとしているのかなと感じた。 ある人が感じていることや考えていることと社会が想像していることには月とスッポンの差があることもあることは現代社会にはよくあることだし、本当に人同士が理解し合うことって難しいことなのだと感じた。

    14
    投稿日: 2022.03.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    心理描写が細かくて素晴らしい。周りの人に理解してもらえない更紗の苦しみ、身体的な悩みを持つ文の視点から書かれた気持ちがよく伝わってくる。更紗は文に、文は更紗に自分は持っていない部分を見出していて、それを大事にしてお互いに補い合い、想いあっているところにほっこりした。「真実だと思っていることが事実とは限らない」という根本的なテーマを感じた。2人が前を向いて歩き出した世界で幸せでいられることを願う

    12
    投稿日: 2022.03.04
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    自分の普通は誰かにとっては普通ではなく、 良かれと思った行動が相手に深い傷を与えることがある 本当の優しさとは何かを真剣に考えたくなりました。 そうした現実に落ち込みながらも、温かな気持ちになる素敵な本です。

    15
    投稿日: 2022.03.04
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    先が気になって気になって、夢中になって読みました。 生きづらい二人だけど、羨ましいとさえ思える二人の関係性。 人は沢山の人に愛されなくても、本当に自分を認めてくれる人がそばに一人でも居てくれれば、幸せなのだと感じました。 忘れられない一冊です。

    11
    投稿日: 2022.03.04
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    とにかく夢中で読んだ。この本を読む前までは、内容的に好きに慣れないかなとも思ったけど、途中から次の展開が気になって止まらなくなった。人と人との関係は難しい。そして一人で生きていくことも。文と更紗のように心と心の繋がった関係、お互いになくてはならない関係って素敵だなと思った。

    8
    投稿日: 2022.03.04
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    ちょっと落ち込むくらい辛い 感情移入してしょんぼりした でも最後はとても素敵な気持ちになった こりゃーいいね

    7
    投稿日: 2022.03.04
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    今までなんとなくメディアが報道しているもの全てが真実であり事実であると思っていたが覆された。 これからの2人がどうなっていくのかわからないが、幸せになってほしいと心から思える作品。 また、ニュースや、新聞の記事など様々なものに目を通す機会があるが、自分自身が偏った一面しか見ていないということを痛感した。 特に泣かせてくる作品でもないのに読了後、何故か涙が止まらなかった

    6
    投稿日: 2022.03.04
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    読者にページをめくらせる原動力となりうるものはなにか? 本作に関していえばそれは「もどかしさ」だと思う。本作を読んでいると恋愛初心者の友人から恋愛相談を聞いているときのような気持ちになる。「ああ、もっとこうすればいいのに」登場人物たちにそう語りかけたくなるのだ。 主人公の一人である更紗は小学生にして両親を失い親戚の家に預けられる。しかしそこに自分の居場所はなく、更紗は孤独を感じる。そんなある日、文という大学生の男と知り合い、ひょんなことから彼の家に居候することになる。 この時点で普通の人がきけば「いや、その人ロリコンなの?大丈夫?」となるわけだが、読者の不安通りに文は幼女を誘拐した罪で少年院に収容されてしまう。更紗は必死に文の無実を訴えるが周囲の人間はそれには耳を貸さず、文を加害者に、更紗を被害者として扱う。 【事実と真実は異なる】 これは作中にたびたび出てくるフレーズだ。 更紗は文との生活に救われていた。同じように文も更紗に救われていた。しかし第三者は勝手に真実を歪め、分かりやすいストーリーを自ら作り上げ、それを事実としてしまう。 この、【事実と真実は異なる】という点にもどかさしを感じる。読者は真実を知っているからこそ、周囲から誤解されどんどん窮地に陥っていく主人公たちにもどかさしを感じる。だけどそのじれったさこそが本作の面白さであり魅力的な点だとおもう。 ラストはちゃんと救いがあってよかった。結局、大切なのは自分たちがどれだけ「振りきれるか」だとおもった。

    8
    投稿日: 2022.03.02
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    事実と真実は異なり、真実は当事者にしかわからないということを切に感じた。色んな偏見やバイアスを人間は持っていて、自分ではそんなつもりはなくても当事者の真実とは違う見方をしている事例に溢れているんだろうな。 二人の理解者になるというのは、ただのエゴで、一方的な考え。そうではなく、更紗と文にとっての無害の人となれるようなスタンスで、現実でも過ごしていきたい。 誰もが大なり小なり困難を抱えているけれど、更紗と文のようにパズルのようにハマる何者かと繋がれるといいな

    11
    投稿日: 2022.03.02
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    とにかく「文」が切なすぎる。 何ひとつ罪を犯していないのに、自分の身体的成長の悩みをこう言う形でしか決着を付けれなかった事が悔しい。 ダイバーシティと騒がれているが、どの範疇を多様性と言うのか? ジェンダーレスだけでなく、「心」って計り知れない。この世の中は、仕方ないけど偏見で出来ている。 そして、ここでも又 親の育児放棄や親と子の関係性が話の根底にあるのだ。

    11
    投稿日: 2022.03.02
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    自分が自分でいるための居場所を守りゆくお話。 普通の常識に当てはまらない2人を世間は型に嵌めたがる。それは優しさだったりもする。 事実と真実は違う。 普通とは?常識とは?自分の常識は誰かの非常識。 良かれと思った優しさが時として相手を傷つける。 それにしても、凪良ゆう先生の物語の主人公達にはいつも心を掴まれる。 あっという間に読み終わり、もう一度読み返し。 表紙のアイスクリームに納得。

    13
    投稿日: 2022.03.02
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    読んでいる時は先が気になって一気に読めたものの、読み終わって一息ついてみると、むしろ事件そのものがチープに思えてしまうのはもどかしい。 性愛の否定にはいちいち嫌な性愛の経験を絡めないといけないのか?家庭環境や身体に何か事情がないといけないのか?この"わかりやすさ"が肌に合わなかった。 同時に、どんなひとでも加害者にもなり被害者にもなるとか、事実と真実は違うとか、「普通」はひとによって違うとか、共感できるところは多かったし、とても現代的な感覚の小説だな、とも思った。

    5
    投稿日: 2022.03.02
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    常識、普通、当たり前。 それは誰にとって? 自分の感覚と周囲の感覚は同じではない。 ルールもそう。 社会のルール、自分のルール、他人のルール。 みんな違う中で、一般的なものに合わせなければいけない人間の苦しさ。 色々な事情があって、どうしても世間一般の考え方や捉え方を理解できないことはなにもおかしなことじゃない。 これは普通とは何かと考える人もいるし、もしかしたら佐伯文と更紗はどちらも心に異常があったのかもしれないなと考える人もいるんだろう。 そして、梨花ちゃんも含めて、今自分の目の前にその3人がいたとしたら、やっぱり変わっている3人だなと自分は思ってしまうのではないか。 普通とか、常識とか、当たり前とかは誰が基準なんだろう。

    13
    投稿日: 2022.03.01
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    更紗の悩む姿が、読んでいて胸に刺さる。苦しかった。 自分にとっての優しさが、それを受ける側にとっての救いになっているかなんてわからないんだなと、改めて対人関係の難しさを知った。 凪良さんの作品は登場人物の立場が「普通」ではないことが多い。それでも優しい文体で「普通」とは何か、考えるきっかけを与えてもらっているという気持ちになる。 流浪の月は、他の作品より傷や考えを深く、丁寧に描いているなと思った。(その分読者もサラッとは読みにくいし、自分の傷についても考えさせられた。) 映画も見たい!楽しい気持ちになれる作品ではないけど、おすすめできる作品!

    13
    投稿日: 2022.03.01
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    すごく苦しいけれど最後はいい締めくくりになっていて2人がキラキラと生きれるようになっていたのがよかった。 事実と真実は違う。 周りの人が勝手に想像して決めてしまうことの方が多いのかもしれないと思った。

    5
    投稿日: 2022.03.01
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    最近読んだ本の中で圧倒的No. 1 後半にどんでん返しがある訳でも、衝撃エピソードがある訳でも無いが、読了後のインパクトが半端じゃ無い 良い本に出会った後にボーッとしてしまうあの感覚(どの) 文は更紗であり、更紗は文だったんだなぁ 愛とは何か、考えさせられる 恋愛、友情愛、家族愛色々な愛の形があるが、名前を付けられない愛もこの世にはあるのだと思わせてくれた

    5
    投稿日: 2022.03.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    更紗が仕事場が知られてるのに不用心に無警戒に引っ越してバレて傷ついて…そりゃそうなるわ!って思うんだけど、そんなことはどうでもいいくらいに小説としてとっても面白かった。

    6
    投稿日: 2022.02.28
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    誰にも理解されない 文と更紗の関係性がとても切なかった。 読み終わって、 帯にあった言葉がじーんと沁みた。

    4
    投稿日: 2022.02.28
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    凪良ゆう『流浪の月』創元文芸文庫。 2020年本屋大賞受賞作の文庫化。映画化されるようだ。 家族と暮らした平穏な日々を失い、自分の居場所を探し続ける家内更紗。自分の居場所を探し続けているという点では佐伯文も同じだ。似た者同士が互いを気遣いながら、安住の地を求めてさすらう哀しい物語。 世間は真実を知らずに二人を被害者と加害者としか見ない。二人しか知らない真実とそれぞれの秘密。 両親と3人で幸せに暮らしていた家内更紗は父親を癌で亡くすと母親も新しい恋人と出奔。更紗は伯父夫婦に引き取られる。伯父と伯母、従兄弟との息の詰まる日々に耐えかねた更紗は9歳の時に無断で家を飛び出し、19歳のロリコン大学生の佐伯文のアパートに転がりこむ。 世間で家内更紗誘拐事件が騒がれる中、更紗と文は奇妙で幸せな時を過ごす。しかし、更紗と文の幸せな生活も長くは続かず、動物園を更紗と訪れた文は警察に捕まり、更紗は一旦は伯父の家に戻るが、結局は養護施設に引き取られる。 15年後、亮という男性と同棲していた更紗は文と再会する。 本体価格740円 ★★★★

    39
    投稿日: 2022.02.28
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    今 私が欲しているのは 穏やかな心があったかくなる家族の話。 それとは程遠い、シリアスで衝撃的な、心の奥が凍りつくような怖さで読み切ったお話なので★は3つ。 幼くて居場所のなかった更紗が、文を本当に信頼していい相手なのか?って読み進める恐怖と 何も悪いことはしていないのに、優しい人たちの言動から真実とは切り離されていく恐怖。   私的にはハッピーエンド。 梨花ちゃんも仲間になって一緒に暮らせたらいいな。親でも血縁でもなくても あなたを大切にしてくれる わかってくれる人が1人でもいたならば 希望をもって生きていけて、幸せはきっとある。

    6
    投稿日: 2022.02.27
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    読み始めてすぐに物語に惹き込まれ、あっという間に読み終えてしまいました。 二人の関係性に名前をつけるならばそれは「依存」ではないのかとも思いましたが、最後まで読んでそんな言葉では表現できないものだと感じました。

    8
    投稿日: 2022.02.27
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    面白かった。 女性向けの本かな。 すこし少女マンガっぽくて、絵が思い浮かぶような感覚だった。 本屋大賞なだけあってかなり評価の高い本だったけど、 フミって人が美男子だからだよね? やはり世の中は美男美女が好きなんだろうな。

    11
    投稿日: 2022.02.26
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    不思議な小説。 文と更紗の関係性に名前がないけど すごい素敵な関係性だと思う。 周りの人が少し可哀想だけど この、2人の世界観が、好きです。

    6
    投稿日: 2022.02.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    恋じゃ無い恋愛。 プラトンの人間球体説というか何というか。文と更紗は元々1つだったんだなぁって。 甘く無い。切なくて尊くて。あんなに会いたかったのに、文は更紗と知っててのところが何とも言えない。 最後まで読んでページをめくり、裏表紙の流浪の月が出てきた瞬間に脳汁が溢れて。そしてエピローグを読み返す。しかし安西さん自由すぎ。

    6
    投稿日: 2022.02.24
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    最近読んだ作品の中で1番好き。 恋人とか家族とか親友とか、そんな簡単に名前がつけられる関係じゃない主人公たち。最近そんな名前を簡単につけられない関係を羨ましく思う。 これは話題作になるわけね〜と納得した本。図書館から借りて読んだけどこれは手元に置いておきたいな。

    10
    投稿日: 2022.02.23
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    事実と真実は違う。 本人の思いとは関係無くレッテルを貼る世間に、憤りや哀しさを感じる。 せめて2人が幸せを感じてこれからも一緒に居続けて欲しい。

    12
    投稿日: 2022.02.19
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    あっという間に読み終わった。本人にしか分からないことと客観的に見ることでこんなに大きくズレがあるのかととてもじれったかった。現実でも起こっていることでありそうで怖い。最後はハッピーエンドでよかった!! ・わたしの家の常識が、よその家の常識とは違うことは散々思い知らされている ・集めてもこぼれ落ちていく。だから手に入れない。持たずにいれば捨てなくて済む。 ・あの人たち、ほんと聞くだけだよ。それも自分の幸せを確認するために。 ・ひとりのほうがずっと楽に生きられる。でも、やっぱりひとりは怖い。神さまはどうしてわたしたちをこんな風に作ったのだろう。

    6
    投稿日: 2022.02.17
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    ページをめくる手が止まらない作品だった。 彼女と彼の両視点で綴られる物語は、穏やかながらも気がつけばじわじわと小さなトゲが刺さってくる。 あらすじを読んでもよく分からなかったという人にこそ、出来れば詳しい内容は見ずに真っさらな状態で、一人でゆっくりと時間が取れる時に読んでほしい。 世の中の「普通」とは一体何なのか、そして彼らの関係性を正しく表す言葉が私には見つからない。

    11
    投稿日: 2022.02.16
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    とても大切な1冊になった。 2人が幸せであってほしい… ただそれだけを願いながら読み進めた。 理解され難い関係でも 2人が幸せならそれでいい。

    6
    投稿日: 2022.02.14
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    他人から見た自分も、自分から見た自分も 両方自分。 この2つの要素で人って出来てるんだと思った。 でも自分にしかわからないことがあるし、その部分を 大切にしていきたいし、それを理解してくれて側に いてくれる人も大切にしたい。

    11
    投稿日: 2022.02.10
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    とても良かった。 自分にとって大切な作品になった。 更紗と文の関係性がとても良いなと思ったけれど、名前の無いその関係が世間という場においては理解され難いことが苦しかった。ただ穏やかに、日々を過ごして欲しい。

    6
    投稿日: 2022.02.10
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    最後まで読む手が止まらなかった。 偏見の怖さについて実感した。 真実は本人にしか分からない事を実感した。 主人公が今後幸せに暮らしていって欲しいと強く思った。

    10
    投稿日: 2022.02.06
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    いつまでも終わって欲しくない、この世界から出たくないと興奮しながら読みました。話の発想も主人公の人物像も好み。色んな考えさせられるテーマが盛り込まれ何だか胸いっぱい。本屋大賞納得の作品です。

    13
    投稿日: 2022.02.05
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    これを読んだ時点ではこの二人の関係がいまいち理解出来なくて、ある意味真実の愛じゃないかと思ってしまった。 でも、最近NHKのドラマを見てアセクシャルな人達なのだろうかと思い至った。

    7
    投稿日: 2022.02.04
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    映画よりも先に原作を読んで欲しい。 読書しばらくしてませんでしたが この本を 久しぶりに読書して よかった~! と思えました。

    6
    投稿日: 2022.01.30
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    発売当初、たまたま目に入って数ページ立ち読みしただけで引き込まれ 買って帰って家で読み始めた時あまりの面白さに ページを捲る手が止まらなかった。 寝る間も惜しんで読んだ本は本当に久しぶりで 読了した時の満足感がとても大きかったのを覚えている。 目の前の事柄だけじゃなにも分からない。 更紗と文の関係は2人にしか分かりえない。 映画化も楽しみです!

    10
    投稿日: 2022.01.23