
総合評価
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powered by ブクログ豆の上で眠るってなんだろう?と思っていたが、読み終えて納得。 全体的に展開が遅いと感じた。 ラストで一気に謎解きされるが、物語も結末もつまらなかった…。
1投稿日: 2020.08.15
powered by ブクログ湊かなえ作品を他にも読んでみたいと思わされた最初の作品でした。続きが気になって一気に読みました。ミステリとしても面白いし、テーマとしても面白かったです。
2投稿日: 2020.08.12
powered by ブクログ姉のほうが母から大事にされているとなんとなく感じている妹。姉が突然失踪し、2年後に帰ってくるんだけど、別人のようだと違和感を抱いていた。10数年後に姉は別人じゃないのかと問い詰めて取り違えの真相が明らかにされる。 妹が姉の捜索手段に使われたりだとか、誘拐された人の妹ということでの苦労だとかいろいろあって、そして取り違えの事実をずっと知らされないままきて、本ものって何だ?という、人生全部を疑ってしまうような大ごとだったなこりゃという話。
2投稿日: 2020.08.09
powered by ブクログ面白かった! 散りばめられた伏線回収も見事だし、後半は終わりが気になり一気読み。 最後に問いかけられる、『本ものって?』の一言にもゾクゾクする〜 湊かなえらしい一冊。 アンデルセン物語の「えんどうまめの上にねたおひめさま」を主軸に、行方不明から見つかった姉は、いなくなったまゆこちゃん⁈それとも⁈ 家族とは?血のつながりとは? 「そして父になる」を思い出した。
4投稿日: 2020.08.04
powered by ブクログ主人公が終盤に追い詰められていく描写は、ナイフのように鋭く、読み手である私自身も暗闇に自分だけが取り残されていくかのような"孤独"を感じた。回想部分が本の大部分を占め、最後の章のみで違和感が解明される構成は珍しく難易であると思われるが、さすが湊かなえ。各章の終わりにしっかりと次章に繋ぐとっかかりを張り巡らせ、読者が緊張感を保ったまま終盤まで走り抜けられる工夫が施されている。内容はもちろんだが章構成の緻密さに目が行く作品だった。
1投稿日: 2020.08.02
powered by ブクログ告白と比べてしまうと、面白くなかったように感じました。しかし、姉が行方不明になった時の家族や周囲の人々の対応や姉が行方不明になって帰ってきた後ずっと違和感を感じていた感覚はよく表現できていて、興味深かったです。 他の方が感想に書くように少々気をてらいすぎて分かりづらいように感じました。まだ、湊かなえさんの本は「告白」と「前の上で眠る」しか読んでいませんが、やはり告白が素晴らしい作品であったためにご本人にもそのクオリティを維持しなければならない、超えなければならないというプレッシャーがあるのでしょうか?考えすぎですね笑 最初に「面白くない」といってしまいましたが、告白と比較しなければ十分面白い作品でした。
1投稿日: 2020.07.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
全体的にどことなくただよう仄暗い雰囲気、 読んだ後の何とも言えない救われない感じが 安定の湊ワールドといった感じの一冊でした。 湊かなえさんのそんな雰囲気、 私は結構好きです。 本物とはなにか。 自分が正と信じていることが全てだと個人的には思いますが それが誰かによって覆されてしまった瞬間、 自分の中での存在感が大きいほど自分自身までグラグラになる。 主人公が今後自分を上手く立て直していけることを祈ります。
2投稿日: 2020.07.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
うーん、あんまり面白くなかった。 物語の運びが奇をてらいすぎというか、ラストが納得できなかった。 姉が行方不明になってからの結衣子の家庭での孤独感、 親が必死になりすぎて狂って見える描写はリアルで面白かったし、実際こういう事件が起きたらこうなるだろうなと感情移入できたが、 今でも残る違和感、それを「豆の上で眠ってるような違和感」に結びつけすぎだし、 誘拐に関わった奈美子や弘恵、遥の登場が急に非現実的だった。
1投稿日: 2020.07.20
powered by ブクログ湊かなえ作品にしてはピンとこなかった。 3組の姉妹の話。 動機も、きっかけも、その後の心情もなんかのりきれなかった。
1投稿日: 2020.07.17
powered by ブクログ伏線回収がすごい。ミステリ好きは大好物なのでは。 n番煎じな題材だけど、さすが湊かなえの文章力。ぐんぐん引き込まれていつの間にか完全に主人公サイドでのめり込んでる。 これは何が正解なのかわかんないなあ。気持ちのいいモヤつきがクセになる。
2投稿日: 2020.07.07
powered by ブクログ大切な人を想って行動する、それは一見美しいことのようだけれど、その裏では誰かを傷つけたり裏切ったりしてるかもしているかもしれない。 無意識のうちに誰かを傷付けていないか考えさせられる。
1投稿日: 2020.07.06
powered by ブクログさすがの湊かなえさん すごく鮮やかで綺麗な伏線回収。 結末は多少どころではない強引さはあったけど だからこそ、とても面白かった。 だってこんなクライマックスとても想像できなかったから。 湊さんの本は、読後、静かな気持ちになっていろいろ考えてしまう物語が多い気がする。 今回も、今後、妹はどういう気持ちで家族と接して行くんだろう。自分だったらどうだろうともやもや考え込んでしまった。 やっぱりこれぞ「いやミス」だな
5投稿日: 2020.06.18
powered by ブクログ続きが気になって、一気に読みました。 もし自分なら、どうするのだろうか?と考えさせられる。 童話は真実を突き止めた時幸せになれる物語が多いけれど、 本当は、事実求めて答えにたどり着いた時 真実=幸せとは限らない。 読んでスッキリする本ではありません。 でも、それぞれの登場人物の視点で何度も読み返したくなる本です。
1投稿日: 2020.06.15
powered by ブクログ内容は随分前に読んだので、迂闊にレビューできないけど 何かの会話の時、豆の上で眠れないと言った時 相手がキョトンとしていた 誰でも読んだ知ってる童話と思ってた自分。 世間では 豆の上で眠れる人と眠れない人とふた通りに 区分できる ちなみに自分は豆の上では眠られない。 この事は一時が万事に通用する気がする。 この見解は 別にお姫様だとか違うとかの話ではなく 単純に敏感な人と鈍感な人がいる程度の話のつもりです。それが幸せか不幸かはまた別問題として。
9投稿日: 2020.05.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あれこれ想像しながら読む余地があったため、オチにあまり衝撃がなかったことで、若干物足りなく感じました。 実際この立場に置かれた子供は、育ての親より産みの親を選ぶのだろうか、と思うと少し悲しい…。
4投稿日: 2020.05.30
powered by ブクログ『アンデルセン、グリム、イソップ、アラビアンナイト、といった世界中の子どもが知っている童話に、私は毎晩、耳を傾けながら心地よい眠りについていた』。あなたも小さい頃、何かしら童話の世界に触れ、心をときめかせたことがあるのではないでしょうか?でも、アンデルセンだけでもその数は212にものぼるという圧倒的な数の童話作品。これだけあると、必ずしもみんながみんな同じ作品を知って育ったわけでもないのかもしれません。でも、そんなよく知る童話も大人になって読むと見方が違ってくることはないでしょうか。王様が上司だったら自分はどう立ち回るだろうかと考えてしまう「はだかの王様」とか、結局は血筋かよと思ってしまう「みにくいアヒルの子」などなど。そしてこの作品で取り上げられているのはアンデルセンの「えんどうまめの上にねたおひめさま」。私はタイトルさえ知らなかったこの作品ですが、あなたは知っているでしょうか。嵐の夜にお城を訪れたボロボロの身なりの少女。私はお姫様だと語ります。ベッドの上にエンドウ豆をひと粒置いた上から、敷布団を20枚と、羽布団を20枚を重ねその上に少女を寝かせてどのように反応するかを試します。少女は何か硬いものがベッドの中にあって眠れなかったと答えます。王子様はそんなに感じやすいのは彼女こそお姫様に違いないと少女をお妃にするのでした。めでたしめでたし。というお話。さて、このお話からあなたは何を感じるでしょうか。 『三豊駅で新幹線を降りた。今日、帰省することを家族には伝えていない』という主人公・結衣子。胃潰瘍で入院した母の見舞いに実家に戻ります。『見覚えのある後ろ姿が目に留まった。姉だ!友人らしき女性と一緒だ』と地元の大学に通う姉・万佑子を見つけます。『二人同時にこちらを見上げた。八ヵ月ぶりの姉とその友人』、しかし『目に留まったのは、傷痕だ』、『右目の横に、豆のさや形の傷痕がある。姉にではない。隣にいる連れの女性にだ』と、動揺する結衣子。『どうして?という思いが頭の中を駆け巡って』しまいます。そんな結衣子は『苦手だったのは文字だ』と『本を開こうとしない私に、万佑子ちゃんは自身が小学校に上がったころから、読み聞かせをしてくれるようになった』と過去を振り返ります。体の弱かった万佑子をローラースケートに連れ出した結衣子。『無理矢理フェンスから離した』、という次の瞬間、『万佑子ちゃんの顔から血が噴き出すようにながれていた』と、右目の横に大きな傷が残ってしまった万佑子。そのことを悔いる結衣子。そして『八月五日、万佑子ちゃんが目の横に傷を負った三ヵ月後』、裏山で遊んだ後、先に帰った万佑子。『それが、私が最後に見た万佑子ちゃんの姿だ』と家に帰らず行方不明になってしまった万佑子。でもこれが『悪夢の始まりだったのだ。』と結衣子の日常も暗転していきます。 アンデルセン童話の「えんどうまめの上にねたおひめさま」の物語を巧みに取り入れたこの作品。「豆の上で眠る」という書名だけでなく、鍵を握る女性の右目の横の傷も『豆のさや形の傷痕』と童話に絡めて表現します。また、この童話に初めて接した結衣子は『初めて読んでもらったときは、よくわからないな、という感想だった』ことから、『その物語に書かれていることが真実かどうか実験をしよう』と両親の部屋に入って羽布団を借りその下にビー玉を置いて、その上に寝て本当にビー玉を感じられるかを万佑子と一緒に試します。実体験したエピソードは記憶に残るもの。結衣子にこの童話が強く印象に残ったのは、万佑子がいなくなった後のまさかの展開が『豆の上に眠るような感覚』と感じ、この童話とこの作品の展開を上手く繋げていると思いました。また、「シートン動物記」の「オオカミ王ロボ」に登場する『ブランカ』から飼い猫の名前を取り、失踪したブランカを探すという中盤の展開、さらには『このまま万佑子ちゃんはいなかったことになってしまうのではないか、絵本の中から出てきた、私だけに見えるお姉ちゃんだったことになってしまうのではないか』という表現など、童話や本の世界観を作品に上手く重ねていこうという湊さんの細かい工夫がとても印象的でした。 結末の一行に強い問題提起を行うこの作品。基本的な設定と結末に若干の強引さを感じざるをえない点が少し残念でしたが、本の帯にある『お姉ちゃん、あなたは本物なの?』というミステリーを物語の核にして、過去と現在を巧みに交錯させながら、まさかの結末を見せてくれるところなどはとても読み応えがありました。また、湊さんの作品らしく、うぐぐと嫌な感じもたっぷり盛り込まれていたようにも思います。 童話とミステリーを織り混ぜながら展開させるという湊さんの意欲作。大人になって童話の見方が変わるように、今まで見てきたものが違って見えてくることもある。それが望む、望まないにかかわらず…。そして、すべてを知った結衣子が訴えかける問題提起の結末に、うっ!という思いの残った、そんな作品でした。
40投稿日: 2020.05.27
powered by ブクログー 本物とはなんなのか? 最後は、考えさせられる終わり方だったな。 きっと、自分が"本物"だと思ったら、たとえそれが本物でなくても、本物なのだろうなと思った。 たとえそれが"本物"だとしても、そう感じられなかったら、それは本物ではないのだろうか? "本物"の定義は、難しいなと思った。
0投稿日: 2020.05.24
powered by ブクログある姉妹の話。 土台がしっかりしていてやっぱり読み応えがありました。 既視感がありました。某作家さんの某作品に似てる所を感じました。 ラストまで結構引きずられた感はあります笑 ネタバレにつながるのであまり多くは語れませんが この主人公結衣子が大人びていると感じさせるように 幼少期に特殊な経験をすると頭のキレる、周りをよく見る人間に育つよなあと。 家庭環境が複雑な子って思慮深い子が多い印象です。
2投稿日: 2020.05.17
powered by ブクログ“昔の貧乏な画家は新しいカンバスを買う余裕がなく、描かれているものを塗りつぶし、その上から新しい絵を書いていた。まれに、何層かのつまらない絵の下に名画が眠っていることもあるのだと。”
0投稿日: 2020.05.17
powered by ブクログ「大人になれば自分が小学一年生だった頃のことを忘れ、その年齢の子供の知恵がどの程度働くのかなど、大人のものさしでしか測れなくなってしまうだろう」
0投稿日: 2020.05.10
powered by ブクログある日、姉が誘拐されて、帰ってきたのはその姉じゃなくて、でもそれは実は本物の姉で、出生時に病院で取り違えられていたらしい。わざとね。何も知らなかったのは妹だけで、その妹の視点から物語は描かれてる。姉を探すためだけに猫を飼って妹を使っていろんな家を訪ねさせる母の狂気を感じたし、嫌だなと思った。
0投稿日: 2020.05.10
powered by ブクログすごくすごく時間をかけて少しずつ読みました。 だからこそ、最後までの展開が長く感じたのだけれど、引っ張るなぁやっぱりなぁと、湊さんを強く感じられるラストです。
0投稿日: 2020.05.08
powered by ブクログ図書館が使えないので、ひたすらおうちの古い本を。最後までたぶん…まさか…を引っ張られるお話。姉妹とか兄弟ものに弱いので、ミステリーでありながら悲しいというか、疑い、信じられない気持ちのままで生きていくことの絶望のようなものをおぼえました。そんな中で生きていけるなんてすごい…ではなくて実は人はそんな中で生きているのか?!ということがミステリーなのかもしれません。
5投稿日: 2020.05.04
powered by ブクログ病弱だけど優しくて、本の読み聞かせが得意な姉。 運動が得意で、活発な妹。 タイプが違っても仲良く過ごしていた姉妹の生活は、 姉の突然の失踪により一変する。 2年後に姿を表した姉を見て喜ぶはずの妹なのに、 現れた姉に違和感を感じずにはいられなかった…。 話の終着点が見えず、 続きが気になって睡眠時間を削って読みきりました。 さすが湊さんの作品。 なんともいえない虚無感が残ります。
0投稿日: 2020.05.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
結末を読めば最後すべての謎が解けすっきりとした気分になる。すべてを納得した状態で読了できる、そんなミステリーは心地良くて好きだ。 しかし、この話は最後問いかけで終わる。 本ものって何ですか。 と。トリックこそトリックというほどでもないのが事実だが、読み終えた後誰もがいろんな思いを巡らすだろう。 血の繋がった家族に戻ること、真実を隠し通し万佑子に誘拐前の万佑子のフリをさせ続けたこと…なぜそのような選択をするに至ったのだろうか。 私には妹がいる。自分の家族をこの物語にあてはめるとなると、おぞましかった。確かに妹は親戚の誰とも顔が似ておらず、独特なユーモアセンスを持ち、学力も飛び抜けていた。そういった点から本当にこの子はうちの子なのだろうか?と考えたことが幾度かある。誰もが自分の家族内で同じような疑問を一度は抱いたことがあるだろう。しかし、もし彼女が誘拐され2年後別人が来たとしたら私も受け入れられない。親が隠していたこと、入れ替わりの2人は交友を持ち続けたことつまり自分だけが何のつながりもないことに結衣子がぶち切れた気持ちには共感せざるを得ない。 なぜ彼らは戻ることになったのかはおそらく、世間体を気にする親であるというのと、亡き夫の面影を求める岸田奈美子に万佑子が思いの外馴染んでいたからではないだろうか。やつれた春花の姿からかなりの苦渋だったと予想できる。自分たちもショックを受け、悩んだ。だからこそ結衣子に真実を隠したのだと思う。また思春期前の子供だから容易に仲良くなれると自分を信じ込ませたのだろう。しかし万佑子の心理的負担については考えなかったのだろうか。春花は自分の経験した痛みでしか、他人の心理的負担を測れない。猫探しと偽って万佑子探しを結衣子にさせたように。すべて子供たちのために考えたように見せかけて、自分の目的を果たすためなら何でもする鬼のような狂気的な春花の行動から子供の置かれるであろう環境を予測できない点が見受けられる。姉の冬実が、春花は自分たちが時代の中心であると考えている世代と言ってたことがまさにそうだった。 いつも自分が正しい、と。(きっと性格は父親に似たのだろう)。しかし、家族は壊れた。母に従順で姉を慕っていた結衣子も、新しい万佑子に心の中でこの偽物め!と毒づくようになっていたのが恐ろしかった。ただ、誰かのためと思い、愛を持ってした行動ですら必ずしもいつも正しくはない。姉のためを思って赤子を入れ替えた岸田弘恵のように。誰もが、完璧に幸せになることはないのだ。 他にも遥は奈美子とどのように暮らしていたのか、学校はどのように通っていたのか、弓香ちゃんは今どのように生活しているのかなど疑問は頭にふつふつ浮かんでくる。でも最後に思うのは、万佑子は自分も愛されようとし家族を愛そうとしてはいなかったか?手首を切ったと嘘のメールを信じて結衣子を心の底から心配していなかったか?人間不思議なもので、いくら嫌いになろうと血の繋がった者には愛されたいと思うものだ。私の場合母がそうで、彼女のことは恨んでいる部分もあるし、完全に好きにはなれないのだが、その一方で20を過ぎた今でも認められたい、愛されたいと思うのだ。両親に騙され、自分を守っていたと思っていたなっちゃんも化けの皮が剥がれ、今自分が感じた痛みを話せるのは万佑子なのではないか?自暴自棄になった結衣子が、万佑子の苦しみを聞いた今、とぼとぼ警察署から帰っていく姿が目に浮かんだ。
0投稿日: 2020.05.01
powered by ブクログ思っていたより展開にドキドキした。 読み終わってからも、ちょっと考えてしまうような時間を与えられた気がする。 ありきたりな設定かと思ったけど、読むのを止めれなかった。 文頭から惹きこむ力があったと思う。
0投稿日: 2020.04.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
4/5位は主人公の視点でゆっくりと物語がすすみ、最後の最後で一気に謎解き。読者が主人公が抱く違和感を共有するための技巧、という解説を読んで、ああそういう意図だったのかと気づいた。でもゆっくりすぎた割に最後があっさりで、星はみっつ。
1投稿日: 2020.04.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大切な人を失うドラマを楽しめるのは、大切な人を失ったことのない人たちだけだ。 この言葉には胸を打たれた。確かにそうかも。 間延び感あった。最後は止まらなかったけど。 最後の最後に自分(と祖父母)はずっと騙されていたことを知る。なっちゃんと父母と万佑子ちゃんとお姉ちゃんに。これからどう生きていくんだろう?ズタズタ踏み込んで来そうだけど、無邪気な沙紀ちゃんに救われそう。 両親はいつから万佑子ちゃんが血が繋がった娘ではないことに気づいていたんだろう。明らかに万佑子と結衣子に対しての振る舞いが違っていた。知っていたが故?それとも幼い頃万佑子は病弱だったから?でも万佑子を探すためにネコをだしにして結衣子に探しに行かせる母親は明らかにどうかしていると思った。誘拐犯かもしれない人の家に小1の娘を送るなんて。 感想の中には万佑子が帰って来たときで、結衣子や祖父母に会わせる前のときって書いてあった。 家族の絆は科学ではなく目に見えない「何か」でわかるもの。 本ものって何だろう。 血の繋がったお姉ちゃんも6年間一緒に暮らした万佑子ちゃんも、どちらも「本もの」だけど、確かに引っかかる。何かが引っかかる。これが布団の下に置いた一粒の豆のことなのかな? この人は一緒に遊んでた万佑子ちゃんなのか?これも一粒の豆かな?
0投稿日: 2020.04.17
powered by ブクログ重かった。 けれど、それは読み進めたいとはやるもので、読みたくなくなるものではなかった。 登場人物の誰も幸せではないストーリーとして完結したように思う。 主人公の結衣子が真実を追い求め、結局行き着いた先は、その時点では決して幸せには見えない結末だった。 しかも、最後の最後に湊かなえさんは我々に答えが見つからないような問いを置いていった。 本ものって何ですか? 結末の先、時間がかかってもいいから、登場人物が幸せになって欲しい。
1投稿日: 2020.04.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久しぶりに夢中で読書をして一気に読み終えた。豆の上で眠るような感覚、つまり帰ってきた姉への違和感を主人公と共有しながら、むず痒い気持ちで読み進めた。万佑子ちゃんが監禁されたショックで人格が変わってしまったのかもしれない、それを主人公が受け入れられないだけなのかもしれない……と読みながら一度でも思ってしまった私は、結末を読んで、騙されていた、と感じた。万佑子ちゃんの正体が分かってハッピーエンド、ではなく、本物とは何なのか、という問いを突きつけられて終わり、後味は悪いけれど、人間の同一性って何なのか、家族とは、血の繋がりとは何なのか考えさせられた。湊かなえさんの物語にはちょいちょい毒親が登場するけど、幼い主人公が母親や大人たちの思いを敏感に感じとって傷つく描写の巧みさなどは、湊かなえさんの手腕だなぁと思った。過去と現在が交差するような構成に散りばめられた伏線も、見事に回収されて、素晴らしいなと思った。
2投稿日: 2020.04.09
powered by ブクログ星3..5 この話自体は本当にはありえない事だと思うけど、この違和感は人間が生活していて実際にフッと感じる事があるような気がするようなことがあるような気がする。
0投稿日: 2020.03.15
powered by ブクログ幼い頃に姉が行方不明になり、二年後に保護された。戻った姉に違和感を覚える妹。 ラストに近づくに連れて、どれが真実?両親や姉の態度も腑に落ちない感じがしてモヤモヤする。
8投稿日: 2020.03.13
powered by ブクログ私も、豆の上で眠るお姫様という童話が印象に残ったうちの1人です。 私の場合は「豆の上に布団をたくさん重ねても気づくなんて、やっぱりお姫様はすごいなあ」という感じでしたけど。 そんな、豆の上で眠るという違和感みたいなものを抱えた女性の話。 これは、親が悪いなあ。 よく、姉より妹(その逆も)をかわいがる母親っていう設定って出てくるけど、それって一体どういう感情? うちも娘2人で、顔も性格も全然違うけど、こっちの方がかわいい、とかは全然ないなあ。 あと共感したのは、みんながみんな童話や昔話を読んで育ったわけじゃないんだ、と気づくところ。 昔話や童話のストーリー知らない人って、大人でも結構いる。
0投稿日: 2020.03.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
姉が行方不明になるという幼少期のことがトラウマとなり性格にも生活にも暗い影となる結衣子、実家を出て大学生となった今も過去に縛られたまま。そのもやもやが少しづつ解き明かされる。ラストの告白でやっといきさつは納得。真実を知らなかった結衣子がかわいそうだけど幼い娘に当時真実を打ち明けるのも躊躇う親心もわかる。せめて祖母には真実を知らせるべきだったのでは。姉妹の関係も様々だな。
0投稿日: 2020.03.08
powered by ブクログほんものの家族ってなに…? って考えさせられるような物語。 ミステリーの中に家族の関係性をうつしだす湊かなえさんが大好きです。
3投稿日: 2020.03.05
powered by ブクログ誘拐され、2年後戻ってきた姉が別人のように感じる。 姉妹にしかわからない感覚だったり、違和感だったり、ありますね。言葉にしなくても伝えたい事が理解できていたり。 「本物」を追い求め「本物」が分からなくなっていく、結衣子がとても可哀想でした。正解なんてないと思うので、よけいに。 ほとんどが回想で語られているお話です。 読んだ後も、なんだか色々と考えてしまいます。
7投稿日: 2020.03.04
powered by ブクログほぼ全編を主人公の回想で成立させるテクニックが凄い!次々と起こる出来事にぐいぐい引き込まれて読んだけど、ラストでトリックを明かしてからがあっさりし過ぎてて情報量多過ぎるのにそれが消化し切れてない。もう少し行を割いて欲しかった。週刊連載で最終週に詰め込んだから仕方ないのかな。
0投稿日: 2020.02.26
powered by ブクログ読みやすい物語ではある。 最後に謎は残らないけど、結局の所どうなのって感じが残った。ミステリーとして、まさか!って結末では無かった。
0投稿日: 2020.02.22
powered by ブクログあれこれ想像しながら読むから どんでん返しってほどでもなかった。 湊かなえにしては読みやすい。 ミステリー感は薄い。
0投稿日: 2020.02.20
powered by ブクログ湊かなえさんの作品は読みやすいうえに、意外な結末といったイメージを持っていただけに、あれ?読みづらいしこれで終わり?と思った。物語としては面白いけど、少し物足りない。
0投稿日: 2020.02.19
powered by ブクログ小学校1年の時に仲良しだった姉が失踪した。捜索の甲斐なく2年の月日が流れた頃、姉と思わしき少女が保護される。両親が確認に行ったことろ、行方不明になっていた姉だということが判明したが、半ば記憶を失っている状態だった。しかし妹のことだけは覚えており、失踪前の2人の思い出なども語るが妹は戻ってきた姉に違和感を覚える。この人は本当に自分の姉なのかと。 DNA鑑定で間違いなく両親の子だと確認されたが、違和感をぬぐいきれない。 そして大学進学に伴って実家を離れていた妹は、母が入院したため帰郷する。そこで、真実にたどり着く。 本当の家族、本当の姉妹って何だろうというのがテーマ。 読み進めていくと、タイトルがこのことをうまく表しているなぁと気づく。 この作家の他の作品みたいなインパクトはあまりなく、どちらかといえば地味な作品。なので、どうしても物足りなさを感じるしミステリー要素はあんまりないが、それなりに面白いと思う。
0投稿日: 2020.02.09
powered by ブクログ湊かなえさん独特の、最初から歯の奥に何か挟まっている感じというか。どんどんその謎が明らかになっていくけど、今回の結論はなんか今ひとつだったな~ 一応全て伏線回収しきったけど、ラストの尻切れとんぼ感がちょっと。 でも毎回思うけど内容はさておき読みやすいんだよね、湊かなえさん。
0投稿日: 2020.01.18
powered by ブクログ現在と過去を行ったり来たりしながら、すこしずつ姉の失踪事件の真相が明かされていく。題名も面白いと思って手にとったけど、童話から来ていました。 すべての伏線が少しずつ回収されていく楽しさで一気に最後まで読めるけど、なかなか重い、、!!家族もののドラマで感動して泣けるのは家族のことで苦しんでないから。確かにと思うセリフはたくさんあって、人間のリアルな感情を感じられる物語でした。
0投稿日: 2020.01.12
powered by ブクログ一度挫折していたけどついに読み終えた。 心の元気がない時に読むと湊かなえワールドに引き込まれて、なんだかすごく悲しい気分になってしまった。 自分の周りにある本物は本ものなのか、なにが本ものなのかそれは誰にもわからない。そう訴えかけられた。
0投稿日: 2020.01.09
powered by ブクログ・11/19 読了.ちょっとした違和感が謎を解く鍵になってる物語.結末は一捻りしてあったけど、どんでん返しというほどでも無かったかな.
0投稿日: 2020.01.05
powered by ブクログ結衣子が小学校一年生の時、二歳上の姉万佑子ちゃんが神社で遊んだ後失踪してしまいます。結衣子は万佑子ちゃん捜しをさせられますが、手がかりもほとんどなく、見つからないまま二年が経った時、神社の鳥居の下で女の子が保護されました。万佑子ちゃんでした。 しかし、結衣子は“あの子は万佑子ちゃんではない。(p279)”という違和感を持ち続けます。そして、間違い探しを始めます。けれど“DNA鑑定の結果、姉が両親の子どもであるという可能性は極めて高い、と証明された(p315)”のでした。 それでは、この結衣子が抱き続ける違和感は何なのか、私もその違和感を否定できずに、真相が気になって読み進めてしまいました。 『えんどうまめの上にねたおひめさま』の実験は、大切な思い出でした。
0投稿日: 2019.12.30
powered by ブクログ仲良し姉妹の物語。 ある日誘拐されたお姉さんが戻ってきたか、それは本当の姉なのか。 妹は自分のせいで出来た姉の目の上の傷がない事に気付く。 だが、両親も周りもみんな姉だと言う。 数年が経った時、母のお見舞いに行った時に姉と目の上に傷がある知っている姉の面影を放った女性が一緒にいた。自分だけ知らずに生きた姉の真実が明らかに。 夢中に読める作品でした
0投稿日: 2019.12.26
powered by ブクログいつものイヤミス! 本の題とは、想像もつかない展開。 実際にはあり得る話だが、ちと、超越し過ぎた感も、イヤな終わり方も、湊かなえらしい。 さっ、次は、リバースだ!!
0投稿日: 2019.12.19
powered by ブクログ湊かなえの描写の仕方というものはとても風景が目の前で浮かび上がるというか、自分も湊かなえの描く世界の中に引き込まれるようなものがある。終わり方はスッキリしないものだけれども妹が後半になっていくにつれて狂気じみていく様、現在と過去を交差してストーリーを進めていくのはとても面白かった
0投稿日: 2019.12.11
powered by ブクログ最初からストーリー展開が面白く、この先どうなるのかどうなるのかと気になって一気に読み進めました! が、、最後に明かされる内容がそれは無理がありすぎるわ!と思い切り突っ込みました。。。 湊かなえ作品はこうゆうパターンが多いと感じるのは私だけでしょうか、、? ストーリーを面白くするために、現実の感覚から離れてしまう、、この距離感の取り方、、なかなか難しいですよね。 しかしあくまでも小説、フィクションと思えば結構楽しめます✨
0投稿日: 2019.11.30
powered by ブクログハッピーエンドが好きな私としては、終わり方があまり好みではなかったが、物語の展開の様子は好きだった。 事件の真実が遥、万佑子によって語られるシーンがすきだった。
0投稿日: 2019.11.16
powered by ブクログ展開が遅くて途中で飽きる。母親にイライラしてしまう。途中でなんとなく展開が読めてしまうから特に衝撃もない。しかし文章力はやはりさすが。
0投稿日: 2019.11.15
powered by ブクログラスト、二人の姉に裏切られたような気持ちになった結衣子。 なにが本ものなのか。 DNA、過去の事実、それとも過去の思い出… 大人たちも子供達も。 それぞれがそれぞれに悩んで大人になっていったことを想像すると胸が痛む。 それにしても。 遥の心情表現が薄すぎて、なにを考えてるのか分からない人物になってしまっていた感じ。 幼くして人生がめちゃくちゃになったのに、あんな平然と受け入れて暮らせる人はいないでしょ。 ここをもう少し掘り下げてくれたら…と残念でした。
0投稿日: 2019.11.09
powered by ブクログ湊かなえさんの作品で初めて読んだのがこの本です。 「お姉ちゃん、あなたは本物なの?」 最後まで驚愕の連続でした。 今まで読んだ中で1番のお気に入りです。
0投稿日: 2019.11.09
powered by ブクログ物語の最終盤になるにつれて、最初にぼんやりとしていた本のタイトルが浮き彫りになってくる。読み進めるのが止まらない。こんな文章が書けるのか、と小説の技巧に驚かされた。解説も秀逸。
0投稿日: 2019.11.06
powered by ブクログ本当の家族とは? 失踪し、帰って来た姉は本物? 小学三年生で失踪した姉。 2年後に帰って来た姉は失踪前と同じようで違う雰囲気を醸し出し、漂う違和感。 本物なの?と疑い詮索する主人公、喜び受け入れようとしているように見える両親 違和感を抱き続けたまま、大人になった数年後に明かされる真実。 失踪~戻るまで、人の狂気、醜い部分が見え隠れする中、進む展開に惹き付けられ一気読みでした。
0投稿日: 2019.11.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
イヤミスの女王とは聞いていましたが、湊かなえ作品はこれが初めてです。 小学生時代の結衣子と、成長した現在の結衣子で場面が頻繁に切り替わって忙しないけど、現在に視点が切り替わるときに一旦整理もできるし、飽きないのでテンポよく読めたと思う。 小学校低学年の結衣子の、感じたことを思うように言語化できないもどかしさ、きっと多くの人に覚えがあると思うし、自然と結衣子の視点になれたと感じる。 「血の繋がり」と「過ごした年月」 どちらも本物であって、本物ではない。 事件は解決しているし、時間が経ちすぎているけど真相も遥自身によって明かされている。 けれどどうにも腑に落ちない。これが「豆の上で眠る」ような感覚なのかと読者にも実感させるような、タイトルの意味を理解した瞬間だった。 結衣子が「万佑子ちゃんはこんなことしない」という固定観念にとらわれていたのがそもそもなのだけど、両親も万佑子もきっと結衣子の為に良かれと思ってやっていたことが、結局は遥も誰も救われない結末になっている。
0投稿日: 2019.10.24
powered by ブクログ次は次へと上手いこと気にならされてズンズン進んでしまった本。途中のブラックな出来事たちがとてもリアルでゾッとする。本物ってなんだろう。
0投稿日: 2019.10.11
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かなり久しぶりに湊さんの小説を読みました。やはり、怖さと悲しさのある家族の物語でしたが、ドキドキ感が最後まであるのは好きです。親が自分を子ども扱いして、いいように利用しようとしていることに気づいてしまうことと、気づいていないかのように振る舞うことは、子どもには辛いだろうなぁ。あとは、自分だけが家族ではないんじゃないかという気持ちも。子どもが語るからこそ、悲しさが強調されるが、読み終えるとこの手のお話は親もかなり苦しいだろう。最近も子どもが行方不明になったニュースがあったが、これは本当に大変なことで、家族だけでなく多くの人に影響がある。このようなことが起こらないといい、と思う。
0投稿日: 2019.10.10
powered by ブクログ若干内容に触れているので注意 最初はスロースペースなので読むのが辛かったですが、中盤からものすごく面白くなってきます。 最初からほぼオチを言っているようなものなのに、なぜわからなかったのか…構成力に唸りました しかし、伏線回収が若干無理矢理に感じたのと、やはりだれるところがある。そして、あまり主人公にも姉にも感情移入して読むことができず、あくまでドラマを傍観しているような読み方しかできませんでした。
1投稿日: 2019.10.10
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2019.10.8読了 ネタバレです。 豆の上で眠る、というのは訳すと「しこりを抱えたまま、違和感を感じたまま生きる」ということのようだ。 シーツの中の豆の違和感を察知できるのが本物のお姫様だとするなら、誘拐以前と以後の姉の違和感を察知できるのが本物の姉妹、本物の私なのか。 血縁があればいいのか。 情があればいいのか。 自分にとっての都合の良さを求めていたのか。 本物とは何か。 事実と真実という言葉の定義の仕方によく似ていると感じた。事実はあるがままだが、真実というと人の意思が絡んでくるように思う。
0投稿日: 2019.10.09
powered by ブクログ豆の上で眠る…タイトルと装丁に心惹かれました。 姉妹が主人公。お姉ちゃんは本物なのかという違和感を抱き続ける妹に、最後に訪れる疑問、「本ものって何か」。 あーわかるーなんかこの感覚わかるーと思ってしまいました。
0投稿日: 2019.09.23
powered by ブクログ解説にもあったように湊かなえっぽくないなーと思ったのだが、読みながらずーっとお姉ちゃん?会ったの?戻ってきたの?え? この先どんな展開⁈だったのが 後半で徐々に。 そしてラストスパートの如く急展開にやられました すごい作家さんだなー
0投稿日: 2019.09.18
powered by ブクログ姉が誘拐され、2年後に戻ってくる。妹だけが感じる違和感。 あなたは誰なの?読み手に連想させ言い切らないのが特徴かな。 本物って何? 味わい深い
0投稿日: 2019.09.08
powered by ブクログ姉妹・兄弟(きょうだい)とは… 親子とは… 家族とは… 自分とは… そして、本ものとは…。 . 存在と繋がり、思い込みと真実。 人間は頭が良すぎる。 . 私はもともと“嘘”って好きじゃないけど、 サプライズ☺︎♬以外の“隠し事”も やっぱ好きじゃない。 だって、誰かが傷つくでしょ。 . それにしても ちょっと期待しすぎだったかも
0投稿日: 2019.08.31
powered by ブクログ大学生の主人公が小1の時に失踪し、2年後に帰ってきた姉に感じる違和感。あなたは本物なの? 現在と回想が行き来する形式だが、読みやすく続きが気になりあっという間に読み終えてしまった。 結末は半分くらい予想通りで、モヤモヤが残る感じ。
0投稿日: 2019.08.25
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小学校一年生の時分に結衣子の姉である二歳上の万佑子が失踪した。スーパーに残された帽子、不審な白い車の目撃証言、そして変質者の噂など手掛かりはあるものの見つけられる希望を失いかけていた。二年後家族だけはまだ諦めず、必死に捜し続けたらふと急に、家族の前に、姉を名乗る「見知らぬ少女」が帰ってきた。喜ぶ家族の中で自分だけが、大学生になった今も、結衣子だけは説明のしようがない謎の違和感と不信感を抱き続けていた。 この作品のラストはタイトルにもなっている「豆の上で眠る」のような居心地の悪さや歯がゆさを感じさせる衝撃のラストでした。 主人公のそれからを空想してしまう作品です。
2投稿日: 2019.08.24
powered by ブクログI do not know why this parents don't say the real thing.Well, if they were talking about the truth, this story would not have been born.
0投稿日: 2019.07.25
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家族の中で真実を知らなかったのは自分だけ。 行方不明になってから2年経って帰ってきた姉は、血の繋がった本当の姉だったが、いなくなるまで一緒にいた主人公の言う「本もの」の姉ではなかった。 赤ん坊を意図的に交換した数年後に、やっぱり本当の家族の元に戻そうというのも酷な話。 そして血の繋がった子供と血は繋がってないけど8年一緒にいた子供が共存するのってすごい。 もし自分の子供が私のところに戻りたがらずに、むこうにいるって言ったら悲しい。 そんな期間があったのを知ってるから、両親も微妙な空気が漂っていたんだな。 主人公はDNA鑑定での結果が出ても違和感を拭い去ることができずに疑い続けたけど、結果それが正解で、どうしようもなく今後さらに自分を苦しめることになるんだなぁと思ったら暗い気持ちになった。
0投稿日: 2019.07.18
powered by ブクログ「お姉ちゃん、あなたは本物なの?」 という帯に惹かれて前々から気になっていた本。 冒頭、現在の結衣子から過去へと戻るにあたって、万祐子ちゃんの絵本朗読の場面が良い具合にぽつりぽつりと出てきて、物語に引き込まれました。 万佑子ちゃん事件が起きてからの登場人物の動きも、この先いったいどうなるのかと一気読み。 過去の事件が現在にどうつながっていくのか、ところどころ見える伏線はどう回収されるのか…。興味深く読み進めました。 ただ事件真相のネタばらしに関しては、話が複雑になりすぎてるような…リアリティが薄まったように感じました。よく出来た話だとは思うんですけれどもね。
2投稿日: 2019.07.15
powered by ブクログうまい。 ミステリーなんだけれども、物語の大半が小さな女の子の一人称で語られているので、モチーフにもなっている童話のような世界観もある。 すいすい読み進められました。 ラストは湊かなえさんらしい、のかな??
0投稿日: 2019.07.11
powered by ブクログずっと感じていた違和感。 違和感を抱きつつも、わずかな真実を寄り所にしていた主人公。 信じていたものが根底から覆えされた時、人は一体何を信じればよいのだろう? タイトルの付け方が秀逸。
1投稿日: 2019.07.04
powered by ブクログタイトルの意味は、割りとすぐに明かされる。 小学生の少女がある日突然姿を消す。 行方不明とか失踪のよくある物語なのかな? と思ったけど少し違ったし、なんか違和感を感じた。 こういう物語ってもっと展開が早く進むことが多いと思っていたけど、この物語は淡々としたテンポで進んでいく。 その淡々とした感じにリアルさを感じた。 そして、物語の主人公が犯人でもなく、 少女の両親でもなく、 捜査する警察でもなく、 少女のふたつ年下の妹であること。 それが全ての違和感の始まりだった。
0投稿日: 2019.06.14
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今作は群像ミステリではなく一人称視点のミステリ。追想する形で幼少期の誘拐事件が描かれる形になっているが、前半部分はやや退屈。特に物語の導入となる謎を気にするための外部的なきっかけがなく、ずっと気になっていた謎を主人公が回想するだけなのでいまいち乗れなかった。しかし中盤の事件が起こってからは面白く、途中の母親の行動や、それによる結果など、事件を取り巻く環境の変化などは流石で、人の善意や悪意が交差する様は著者特有の多角的な視点が存分に生かされている。オチ、というか真相は予想の範囲内ではあり驚きは少ないものの、本物か否かという謎や主人公の行動理由がラストで一気にひっくり返るのは非常に良かった。本物であることは何の土台にも証明にもならないいうのが素晴らしい。惜しむらくはもう少しホラー要素が欲しかった所。
0投稿日: 2019.05.27
powered by ブクログエンドウ豆の上に寝たお姫様は、小さい頃読んだお話の中でダントツに印象に残っている。居心地の悪い違和感がこの物語と繋がる。しかし入れ替えるにしても、他の方法が有っただろーと思ってしまう。
0投稿日: 2019.05.21
powered by ブクログう〜〜ん、微妙。 過去と現在のシーンが突然何度も変わるよりはシーンごとにわたしは読みたい。 ハラハラ感があんまりなかったかなー。
0投稿日: 2019.05.19
powered by ブクログ仲は良いが真逆のような見た目で性格の姉妹の姉が誘拐される。 2年後、帰ってきた姉は本物の姉じゃない気がする家族。 本ものとはなんなのだろうか… 物語のテンポが早く、先が気になるフレーズが多く出てくるので、ハラハラが止まらず、テンポよく読み進められた。 個人的に、結末はなかなかすんなり受け入れられて、すっきりするものではなかったけど、最後の匂わせる終わり方がすきだった。 結衣子は弘恵と話せたのだろうか。 このことを受け止められる日はくるのだろうか。 なんだかとっても切なかった。 ブランカを浴槽に隠して、結衣子に猫探しと見せかけた犯人探しをさせる母にはゾッとした。
0投稿日: 2019.05.16
powered by ブクログ5月-10。3.0点。 姉妹のうち、姉がある日突然行方不明に。 しばらくして戻ってくるが、違和感が。 イヤミスというか、ドキドキ感がつづく作品。 暗い雰囲気が続き、そう来たかという結末。
0投稿日: 2019.05.13
powered by ブクログ仲の良い幼い姉妹。姉は体が弱かったのでいつも家の中で遊び、妹は外で遊びたがった。 あるとき珍しく一緒に外遊びをした姉は、一足先に帰ると言ったまま、行方不明になった…。 意味深な語りは行方不明になったという姉の、成長してからのエピソードに触れる。姉は戻ってきたのか、ならば妹のこの屈託は何なのか。 受け入れると決意した者、受け入れたくないと抗う者、そしてそれを彼らに任せるしかない者。各々の葛藤の中で、特にひかれたのは祖母の手記だ。この家族のすべてをありのままに受け入れ見つめ続けていたように思う。
0投稿日: 2019.05.09
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ある日突然いなくなったまゆこちゃんが2年後発見された。嬉しいはずなのに拭えぬ違和感と疑念。本当にまゆこちゃんなの?と問い続け、更には自分は本当にこの家族の一員なのかとさえ悩むゆいこがようやく長年の疑問を解き、ほんものとは何か考えていくおはなし。 ミステリーだけどそれほど謎やからくりがあったわけではない。最後あっさり全てクリアになっていく展開に、序盤から終盤までの盛り上がりがやや無駄におわってしまった感があった。 猫探しと嘘をついてゆいこを犯人がいるかもしれない部屋に送り込む(しかもその場で見ていない)母親の勝手さに嫌悪感。ゆいこを抱えて話さなかったお兄さんは結局ただの歪んだ変なお兄さんだったの?まゆこ改め遥さんはゆいこや残された家族に対してどんな気持ちだったの?ほんとにすぐ図らずも連れ戻された本当の母とその妹の元で安心して暮らせたのかなど疑問やもやもや感が残る作品だった
1投稿日: 2019.04.30
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うーん、姉がいきなり家を出て行ったのにずっと一緒に過ごした妹を心配せず、ゲーム感覚で妹が間違い探しをしていたなんて思うかなぁ
0投稿日: 2019.04.24
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幼い頃に突然行方不明になった姉。 2年後に発見された姉は別人だった。 ものがたりの終盤まで、ホントの姉の行方について もやもやが続き、真相がわかったとしても、 なぜ主人公には本当のことを伝えなかったのか 「まゆこちゃん」に執着していた母は、それで良かったのだろうか。父も納得しているのだろうか。 まゆこちゃん本人は主人公へ伝えたいものはなかったのだろうか。 たくさんのなぜが残る作品。 血の繋がりの無い姉を思い続けた主人公の思いが 報われないものであり、主人公だけが真相を隠されていたのが、複雑な気持ちになった。 豆の上で眠るお姫様の同様からインスパイアされたストーリーで、私の中にもいくら重ねても小さな違和感を残る本だった。それが狙いとしたら、素晴らしい作家であると思う。
2投稿日: 2019.04.22
powered by ブクログ子供の頃の感情や考え方などから少しずつ大人になっていく流れがとても読みやすかった。 人間にはこれというものがなくてもなんだか変だなぁという感覚的なものがきっとあるんだと思う。 しかし最後は驚くというよりは、あぁなるほどね、となってしまい、少し期待しすぎたかなぁと思ってしまった。
0投稿日: 2019.04.18
powered by ブクログ他人事と思えないようなラストに仕向ける巧みさ。 やはり言葉の使い方が上手い。読み終わって何か嫌な気分になる、もどかしい気分になる、そんな作品だった。
0投稿日: 2019.04.13
powered by ブクログ姉が行方不明になった家族を妹の視点で語る物語。十数年経っても拭えない違和感が「豆の上で眠る」ということ。ネタバレになるので伏せるけれど「○○探し」というネーミングに衝撃。 妹に姉探しをさせる母親の気持ちも強く伝わる。 結末は豆の上の意味がスッキリと分かるのに やはり独特のイヤミス感。
4投稿日: 2019.04.11
powered by ブクログ小学一年生の時に行方不明になったふたつの上の姉が、二年後、神社で保護された。 喜んで迎える家族の中で、どうしても姉だと思えない妹。 大学生になった今も、姉が本物だも思えないまま。 彼女は本物なのか。 「自分は本当にこの家の子なのか」 考えたことがある人は少なくないのかな。 姉妹だからこその悩みは共感できるところもあって、自分に置き換えるとぞっとして。 湊さんらしいイヤミス。
1投稿日: 2019.04.02
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お母さんおそろしい。 兄弟姉妹ってのは、それぞれ違う個性を持って生まれてくるし、長子の緊張二人目の余裕みたいなものもあるし、愛の大きさは一緒でも時間やこころを寸分の狂いもなく平等に注ぐというのは不可能だとは思うけど…それにしてもあのお母さんは不平等すぎる。 それに猫の件は許されることじゃない。 大人が子どもを甘くみたり、余計な心配かけまいと嘘をついたりすることを、案外見破られているし、子どもなりに気を使って気づかないふりをするのはリアルだなと思った。 私も園児の頃に祖母が訪問セールスに騙されるのではないかと心配で、これあげるから外で遊んでおいでと安っぽい玩具で人払いされても、トイレだとかお腹すいただとか無邪気を装って様子を伺いに何度も戻ったことがある。 そういえば猫を見に来た子どもたちも無邪気を装っていたなぁ。怖いけど、それが子どもの現実だ。子どもにはピュアでいてほしいと思うのは、建前にまみれた大人の勝手な押し付けの幻想。 ゲームを持たせた叔母の優しさが心に染みる。 祖母の「今好きなものを…」の言葉に涙してしまった。 胸の痛くなる話だったけど、この二人には救われた。
1投稿日: 2019.03.22
powered by ブクログ一番面白かったというか、少し怖かったのが、母親の存在。姉が誘拐されたとき、猫のブランカがいなくなったと言って、妹の結衣子に猫を探させる程で、姉を探させたり、衣料品コーナーで張り込みをしたり。 姉が戻ってきて、結衣子が本物ではないと疑っていたとき、母親は頑なに本物の万由子だと言い張った。 結果、8年間過ごした姉の万由子とは、実は本当の姉妹ではなく、戻ってきたのが本物の姉で、2人は産まれたときから入れ違って育てられていたということでした。 最後、何で入れ違いがあったかの所がめちゃくちゃだったけど、兄弟姉妹の繋がりってなんだろう?って考えた。顔や声なんかは似ているけれど、好みも性格も違うし、大人になれば全然違う生活がある。
0投稿日: 2019.03.20
powered by ブクログ小学1年生のとき、2つ上の姉が行方不明になり、2年後に帰ってきた。帰ってきた姉を行方不明の前の姉とは違うと思い続ける妹。ホンモノとは? 今までの日常生活が大きく変わり、明らかに歪んでしまった妹。両親含め周りは認めているにも関わらず帰ってきた姉を認められない妹。苦しむ妹が真相に近づいていくが、真相が解明されてもスッキリとはしない、読後。
1投稿日: 2019.03.10
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「本物の~」って何だろう。 そんなことを考えさせられる1冊。 湊かなえワールドに引き込まれる感覚は、相変わらず楽しいな~と感じた。 オチは個人的にはふーんって感じだった。
0投稿日: 2019.03.09
powered by ブクログ幼い頃に誘拐された姉。 2年後に帰ってきた姉は偽物なのではないかと疑い続ける妹。 終盤の畳み掛けるような展開、好みが分かれそうだなぁ。 私は途中まではとても面白く読めていたけれど、最後はやり過ぎかなぁ…と。 蛇足ですが、息子を産む直前まで読んでいた一冊。 何というチョイスか!
0投稿日: 2019.03.06
powered by ブクログ読んでいる途中はゾクゾクしたサスペンス感があり結末がすごく楽しみだったが、そこまで期待するほどのものではなかった。なんとなく予測がついてしまっていただけに〝なーんだ〟という感想。 あの手この手でいなくなった姉を捜そうと迷走する母親の様子や、戻ってきた姉ではない〝姉〟の不気味さは読んでいて面白かった。
0投稿日: 2019.03.04
powered by ブクログ「足元から頽れる衝撃のミステリー」ではなかった。 ハラハラする描写ですらすら読み進められたが、その過程で期待が高まってしまい、その分終盤明かされる真実に少しがっかりした。
0投稿日: 2019.02.26
powered by ブクログ出だしから引き込まれ、最後のネタあかしまでずっと面白かった。 小学生の視点から語られることで、大人たちの反応や話の展開に不気味さを感じた。 リバースも読んでみたい。
1投稿日: 2019.02.19
powered by ブクログ天才だ!湊かなえさんは天才なのか!? 本当に最後の最後で豆の上で眠るような感覚になった。 本ものとは何か?モヤモヤしたまま終わってしまった。このモヤモヤを湊かなえさんは豆の上で眠るような感覚と表現したんだ、感性が豊か過ぎる。まさかこうなってるとは思わなかったしこんな終わり方だと読み始めからあった行き場のない思いが膨らんで終わった。最後の1ページは何回も読み直したいし、最後の問いは皆にも問いたい問いだった。おもしろいどころじゃない。
0投稿日: 2019.02.14
powered by ブクログ結末が気になり一気に読みました。最後は『捻りすぎ』かな?て感じでしたが、湊かなえさんの本らしいとも思う。つまらなかった訳ではないですが、読んだ後に『うーん』となった感じ(汗)
0投稿日: 2019.01.20
powered by ブクログなかなか読み進められなかった一冊。 購入して数ヶ月。ようやく読了。 結衣子の疎外感が半端ない。 姉が失踪して、2年経って戻ってきた。 だけど、以前の姉とはなにか違う。 DNA検査して間違いなく姉だと証明されたけど。 姉失踪中、犯人探すために 猫を探すと見せかけて 幼い娘を使う母親に嫌悪感。 ほんと結衣子が気の毒だった。 まさかの真相で、 自分が結衣子ならやはり モヤモヤが残るし、腹が立って 家族とは距離を置くだろう。
0投稿日: 2019.01.03
powered by ブクログ終わり方も含めてイマイチ…。 オチがわかっても設定に無理がありすぎる。 それでも、どうなるんだろう?と読み進めたくなるのはさすが湊かなえ。
0投稿日: 2018.12.31
powered by ブクログ最後時間がなくて慌てて読んでしまったけど… いつもよりかは、イヤーな感じはなかったです。 ドラマになってるのかな?見てみたい。
4投稿日: 2018.12.25
powered by ブクログ行方不明になった姉が2年後に戻ってきたが、ずっと違和感感じたた暮らしている。 いくらなんでも、何か気付くことないのかな。 姉探し中の、子供目線の感情がとても心苦しい。
0投稿日: 2018.12.08
