
総合評価
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powered by ブクログ「夜は短し〜」「走れメロス」とこなれた作品を読んだあとだったので、さすがに物足りなさはあった。その後の作品にも登場する緋鯉や招き猫にクスっとさせられる。モテない男子学生の哀切と滑稽さは森見さんだけのもの。
0投稿日: 2007.11.12
powered by ブクログクリスマス?なにそれおいしいの? 森見登美彦はおもしろいですね。自分が小説家になるとしたらこういう人をさりげなく笑わせられる作家になりたいと思う。森見作品は「新釈 走れメロス」を前に読んでたので雰囲気は知ってたけど『文学』って感じの文体やテンポ、その中に織り込まれる笑いが好きだなぁ。 この話はモテない男の青春妄想話とかそんな感じです。京都が舞台。そのモテない主人公が友人とともにクリスマスに向けて動き出す話、かな。ファンタジーノベル大賞受賞作らしいけど、これってファンタジーか?ファンタジーっていやぁファンタジーっぽい表現もあったけど一部だけじゃね?と思うが。
0投稿日: 2007.11.11
powered by ブクログ最近好きな森見さんのデビュー作。言ってしまえばストーカーの話?断じて違うと主人公は言ってますけど。 それにしても森見さんの主人公はいつもモサイ人である。京大生はみんなそうなのか?森見さんもそうなのか?という疑問を感じる。。。この作品もファンタジー作品であるが、やはり最近の作品を先に読んだせいか、重く感じた。最後のクリスマスの話は楽しいのだが。
0投稿日: 2007.11.06
powered by ブクログモテない男は何をするかというと妄想である。あとクリスマスとか嫌い。そんな愛すべき男の物語。軽くストーカーな感じで始まるが、気にせず読むべし。とにかく濃いが気にせず読むべし。この物語にシンパシーを感じるということは俺もまたそうであったということだ。いや、過去形とは限らないが。とにかく濃い。どのへんが日本ファンタジーノベル大賞なのか分からなかったが、後半分かる。
0投稿日: 2007.11.05
powered by ブクログ失恋のバイブル。「研究」と称しながら、ストーキング。ひとりよがりで、必死な失恋の日々。日本語も濃い。こんなに、こってりした日本語を書く人は、ヒサシブリ。作者は、てっきり文系?と思ったら、京大農学部卒。アレレ、ビックリ。
0投稿日: 2007.11.01
powered by ブクログ本屋さんで大絶賛されてたので読んでみたのですが・・・私には読みにくかったです。 とりあえずどこが妄想でどこが現実なんだかわかんなくなってきます。
0投稿日: 2007.10.28
powered by ブクログ失恋男の独白と言えなくもないのですが、濃いですね・・・。「濃い」は「恋」かもしれない。笑えないぐらいきつかったです。妄想もここまで来ればファンタジー。男性が読んだら面白いかもしれませんが、女性は読まない方がいいかもしれません。でも、男性の内面を知りたい女性だけ、こわいもの見たさという感じでささっと読んでください。
0投稿日: 2007.10.24
powered by ブクログ面白いです。 あまりにも素晴らしい妄想と、恐ろしい発想。 そして京大生の「妄想」という一点突破で、日本"ファンタジー"ノベル大賞を受賞した作品。 森見 登美彦・・・恐ろしい子! 「僕はそのエネルギーをつかって、鴨川に座ってる男女を焼き払います」 異議なし!
0投稿日: 2007.10.23
powered by ブクログこれだけ濃厚なおもしろい本をひさしぶりに読んだ。 水尾さんという女性と別れてもさもありなんという濃厚なキャラクター そして、夏の夜に電灯に蛾がすいよせられるように、そのキャラクターにすいよせられるのか、すいよっていっているのか、微妙なところだが、これまた濃厚なメンバーが集まってくる。 最後の「ええじゃないか」攻撃にはもう脱帽です
0投稿日: 2007.10.19
powered by ブクログ薦められた本。薦めてくれた人と少し絡めて読んでしまった。ひねり(ひねくれた?)があるけど、ある意味素直な主人公視点が新鮮だった。
0投稿日: 2007.10.14
powered by ブクログ今まで森見さんモリミー登美彦氏! と叫び続けていたにもかかわらず全く読んでいなかったことに謝罪いたします・・・ ほんと、これおもしろいです。「哀しみの不規則配列」とか「鴨川に座ってる男女を焼き払います」とか、最高でした。笑い転げました。読んで損はない!
0投稿日: 2007.10.14
powered by ブクログ私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった!クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。失恋を経験した全ての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。 我々の日常の90%は、頭の中で起こっている。
0投稿日: 2007.10.13
powered by ブクログ子供の頃、岡本太郎が好きだった私は、このタイトルにひかれて購入。 NTTの前身電電公社が初めて発行したテレホンカードに岡本太郎さんの絵が描いてあって大切に持っていました。懐かしい… 小説の内容は、学生の青春ストーリーなんですが、まあ笑えます。 でも、イマイチ好きな文体ではなかった。。。
0投稿日: 2007.10.13
powered by ブクログ笑いどころが沢山あって、勢いもある。でも、最後はだからなんなの?って感じで、すこし物足りなかったのです。
0投稿日: 2007.10.07
powered by ブクログこれって面白いん?最初はにやにやしながら読んでいたが、その妄想族ぷりにだんだん飽きてしまった。ただ最後のええじゃないか騒動のエピソードはおもしろかった。
0投稿日: 2007.10.04
powered by ブクログさえなくてちょっとひねくれてるけど、水尾さんに一途な主人公がとってもかわいかった!文章もテンポよく読めて癖になります。
0投稿日: 2007.09.28
powered by ブクログ青臭い。純情。めんどくさい回り道を回りに回り地球一周くらいしてきて当たり前のことに気づく。それはたどりつけそうでたどりつくのが難しいものと思うがたどりついたときには大切さが増してたりして。どうでもよい、なんてことなくなってたりして。
0投稿日: 2007.09.26
powered by ブクログ今まで読んだ森見さんの本はこれで3冊目なのですが、この人の文章と奇抜なネーミングが大好きです。今回の話は、主人公がものすごくいやらしい(いや、そういう意味ではなく)ああ、いるなーこんな人。そんでもって、遠ざけがちな人。でも読めば読むほど彼に惚れてしまいました。だってホントに優しくて、一途で素敵だったから。
0投稿日: 2007.09.21
powered by ブクログ濃い。濃厚。ストーリーはないと言ってもいいくらいだが、このねっとりした文章は一読の価値有り。ただ、もう二度と読み返したくないというくらい、濃い。いやぁ、久々に笑いまくった。
0投稿日: 2007.09.18
powered by ブクログ読んでいる最中。 水尾さんが気になる存在。 相変わらず京都ですね。 京都大学のことは、彼の文章からしか情報を得たことがないのでものすごいイメージが出来上がっているんですけど… ********** 読み終わりです。 2007.7.29. ゆっくりゆっくり、になってしまいましたが。 ”男”な世界だなぁと思いつつ ”男”って切ないなぁと思いました。 そして水尾さん。 私は水尾さんみたいになりたいかもしれない。
0投稿日: 2007.09.16
powered by ブクログひたすら若い男の妄想を通して描かれた世界…濃い。 「夜は短し〜」同様、味のある独特の世界です。 いずれにしろ電車の中で読むことはお勧めしません。不可避的に笑いをかみ殺すのに苦心することになるため。 自分は飾磨大輝登場のあたりで決壊しました。こういう法学徒いますね。
0投稿日: 2007.09.14
powered by ブクログ夜は短し〜より面白いかもしれない。でも、もうお腹一杯。しかし!手元に「新釈・走れメロス」がある・・・時間を置いて読む事にするかな。なにやら毒気に当てられてみた。
0投稿日: 2007.09.13
powered by ブクログ京大生による京大生のための京大生の小説。この小説を深い部分で理解しうるのは、下宿住まいの男子京大生のみだと断言する。そういう小説だから、私は余計に引き込まれた。人には薦めにくいが、文句なし。
0投稿日: 2007.09.10
powered by ブクログ森見登美彦は「夜は短し…」が刊行されたときから気になっていました。まだ読んでないので、この「太陽の塔」が初めてだったのですが… んー、最初はあんまりにも激しい妄想と、屈折した解釈がおもしろくて、あ、これはあっという間に読みきるかなと思ったのですが、途中で飽きちゃいました。「新釈・走れメロス」なんかは短編だから、飽きずに読みきれるかも。文庫落ちしたらとりあえず買う。
0投稿日: 2007.09.09
powered by ブクログ妄想と恋愛は大学生の特権だ!頭は良いんだけどどこかぶっ飛んでいる主人公が、西へ東へとひたすら京都府内を疾走するお話。 1人称でも稀に見るハイテンションな文体、ストーカー気質な主人公、現実と妄想が入り混じる出来事の数々。 かなり特異な一冊。
0投稿日: 2007.09.05
powered by ブクログ何なんだ、太陽。 あたしの想像?それとも本の世界?あたしの知らない現実?不思議に思って振り返ると飾磨くんがいた。
0投稿日: 2007.09.04
powered by ブクログ「何かしらの点で、彼らは根本的に間違っている。なぜなら、私が間違っているはずがないからだ。」 舞台は古都京都。季節は恋人達のクリスマス。男汁と共に炸裂する妄想力、疾走し融通無碍の境地に至る。 奇怪なる男児大学生達の、馬鹿々々しき青春をとくと見よ!! 果たして彼らを最後に待ち受けるものは……。 最後の触りを少しだけだがご紹介。長いがしばしのお付き合いをば。 「彼らがそうまでして我々の心の平安を掻き乱すつもりならば、我々にも考えがある。我々も彼らの大切な一日をめちゃくちゃにしてやることができる。何が特別なのか知らんが、世間ではクリスマスイブは特別である。クリスマスイブに比べたらクリスマスイブイブは重要ではない。ましてクリスマス当日などはなおさら無意味である。クリスマスイブこそ、恋人達が乱れ狂い、電飾を求めて列島を驀進し、無数の罪なき鳥が絞め殺され、簡易愛の巣に夜通し立てこもる不純な二人組が大量発生、莫大なエネルギーが無駄な幻想に費やされて環境破壊が一段と加速する悪夢の一日と言えるだろう。我々が腹の底から分からせてやる。今年のクリスマスイブ、四条河原町を震源地として、えぇじゃないか騒動の再現を提言するものである」 今作品で日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、作家デビューを果たしたそうだ。 森見さん独自のオモチロイ造語、語り口は既に存在する。でも……。 うーん、やはり同氏の「夜は短し歩けよ乙女」の方がストーリー的に俄然面白かったなぁ。 「何かしらの点で、彼らは根本的に間違っている。そして、まあ、おそらく私も間違っている。」
0投稿日: 2007.09.04
powered by ブクログ初めて読んでみました。森見 登美彦。 文章の書き方が面白い!! これ関西の人だったらもっと内容に入り込めて面白いんだろうな〜(*^^*) ココイチであろうカレーやさんしか想像出来ない私でした。 ゴキブリは1匹でも怖い。。。。
0投稿日: 2007.09.02
powered by ブクログ賢さ満点、自信満々、モテナイ男どもの奇天烈行動。立派なストーカー宣言を理性、学問的探究心で否定。な学生時代の自分たちに似ているところもあり「ええじゃないか騒動」やってみたかったな。
0投稿日: 2007.09.02
powered by ブクログ「夜は短し〜」の方が面白かったなぁ。 癖のある文章だから、1冊読んだらもうおなかいっぱい。あきちゃった・・・ 出てくるアイテムも同じなんだもん。 ときどきクスっと笑えました。
0投稿日: 2007.08.29
powered by ブクログ恋愛を否定している頭の良さそうな男達の、 爽快なほど頭の悪い物語。 でも、やはり、恋は素敵なのだなぁ、と。
0投稿日: 2007.08.29
powered by ブクログええじゃないか! とにかく、怠け者に優しい本ですね。こういうテイスト好きです。京都の学生には2倍面白いでしょうね。身近な情景が出てくるとなんか嬉しい。 鬱々とした気持ちを抱えながら、生きる。そんな時期があってもいいじゃない。
0投稿日: 2007.08.28
powered by ブクログ凄く共感してしまう。こういう作品を書かれて悔しい。共感しない男はいるのだろうか。沢山いるんだろうなあ。これだって、青春の一つの形なんだ。そこの所を皆分かって欲しい。
0投稿日: 2007.08.25
powered by ブクログ愉快な仲間たちがくりひろげる、日常のたわいのない生活が、とにかく面白い。 「こうやって5年も俺ら、何を話してきたんだろうね・・・」 そんなぼやきは、なんとなく自分の大学生活を思い出させた(笑) 続きはブログで・・・http://yokotaroubook.at.webry.info/200708/article_5.html
0投稿日: 2007.08.22
powered by ブクログ失恋した男の話。こんな考え方する人が近くにいたら面白いなと思いました。 個人的にはジョニーがヒットでした。
0投稿日: 2007.08.22
powered by ブクログ主人公の手記という形で物語が進む。古めかしい調子で文章が進むがそれがまたこの主人公の偉大さを表している。もちろん主人公はなんのへんてつもない大学生。そんな大学生の日常(90%は頭の中)が鮮やかに描かれている。素敵な友人たちとのやりとりも魅力的。こんな大学生活もいいかも?と思ったり思わなかったり。
0投稿日: 2007.08.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
森見さんのデビュー作。帯に書かれた内容と日本ファンタジー賞との不釣合いさが気に入って購入しました。 読んでみてもあらためて森見ワールドにはまりました〜京都に学生として住んでみたいな〜
0投稿日: 2007.08.16
powered by ブクログ基本的に、不思議な味わいに魅了された「夜は短し歩けよ乙女」の路線です。 なので、「夜は短し〜」を面白いと思えた人は楽しめるかもしれません。 しかし、「夜は短し〜」のような軽快さはなく、なんか暑苦しい。 でも、最後は馬鹿っぽくて、幸せっぽいなぁ・・・。 「ファンタジー小説」と銘打っているくらいだから、こんな終わり方もありかもしれません。
0投稿日: 2007.08.16
powered by ブクログ第15回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。 四畳半の下宿に住む京大生の主人公が、女にフラれ、試験に落第し、先輩の襲来に怯え、愛車まなみ号(チャリ)を盗まれ、学友と鍋をつつき、クリスマスファシズムと戦うべく「ええじゃないか騒動」の再現を計画する… どう見ても「三四郎」や「摩利と新吾」時代のヴェッテンベルク・バンカランゲンなのに、よく読むと現代の話です。 あまりにも気に入ったので強制立ち読み、どぞ。 * * * * * 「高い場所に置かれた物体は位置エネルギーを獲得する」 高藪が唐突に言った。 「それが落下するときには、位置エネルギーが運動エネルギーに変換される」 「何言っとるの?」 鍋の残りを突っつきながら、飾磨が怪訝な顔をした。 「もし精神が位置エネルギーを持つとしたら、落下するときにはエネルギーを放出するはずだ。それを利用できればなあ」 我々は人類を救うことになる絶大なエネルギーを想った。挫折、失恋、死に至る病、あらゆる苦悩が有益なエネルギーに変換され、自動車を走らせ、飛行機を飛ばし、インターネットは繋ぎ放題、アイドルビデオは見放題となる。これほど素晴らしい未来はない。そうなれば井戸のように過剰な苦悩を抱える者が人類の救世主として脚光を浴び、暑苦しいポジティブ人間はまとめてお払い箱である。彼の時代が来るのだ。 「僕はまずそのエネルギーをつかって、鴨川に座ってる男女を焼き払います」 井戸は四畳半の隅に発生した暗澹たる沼地から顔を出して言った。場内から「異議なし」という声が上がった。 鴨川に等間隔に並んでいる男女の群は有名である。彼らが一定の距離を置いて並んでいることから、一般に「鴨川等間隔の法則」という名で知られている。夕刻に鴨川に出る孤独な学生達にとって、この不快な難問は解決されたためしがなく、解決しようという奇特な人間もいない。我々はしばしば幸せそうに並ぶ男女の間に強引に割り込み、男女男女男女男女男男男男男女男女男女男女という「哀しみの不規則配列」を作ってみたが、奴らは大して見栄えのするわけでもないお互いの顔面表皮を眺めるのに夢中で、我々のいじましい苦闘など眼中になく、かえって深い痛手を負うのは我々であった。… * * * * * あっはっはっはo(^-^)o 私も男に生まれたかったな〜ww
0投稿日: 2007.08.11
powered by ブクログ病んでますね・・・病んでますよ・・・ 京都っていいよね. 最後の解説は別の人に書いてもらった方が良かったのに.
0投稿日: 2007.08.06
powered by ブクログとにかく時間がかかった。始まりとかは今までに読んだことのないパターンで、確かに内容はおもしろいのだが、自分にはいまいちあわなかったのかもしれない。しかし主人公のあの自信過剰なとこが良かったかたな。あとはとにかく分からない漢字が多かった。
0投稿日: 2007.08.05
powered by ブクログ何の話なのかよく分からない・・・ 最後まで淡々と分りませんでした。。。 ファンタスティクらしいけど・・
0投稿日: 2007.08.02
powered by ブクログおおおお面白!!ええじゃないかええじゃないか!!とんでもない妄想小説。出来事の9割は頭の中で起きている。
0投稿日: 2007.08.02
powered by ブクログレビューはブログにて。 http://tempo.seesaa.net/article/49304287.html
0投稿日: 2007.07.26
powered by ブクログ変な人の妄想的物語って感じ。文の作り方というか文章が面白い。でもだらだら長過ぎる。読み終えても、それでなんだったの?って聞きたくなるくらい意味が無い。目的が無いのにひたすら続く。暇で暇で死にそうな人にはいいんじゃない?
0投稿日: 2007.07.21
powered by ブクログ京都を舞台に、元カノを追っかけて東奔西走する冴えない男子大学生のクリスマスストーリー。 語彙が豊富で、堅苦しい文章だけどいちいちユニーク。んでもって、偉大なまでの妄想力。前に付き合ってた彼女が忘れらんないけど、それを認めたくないが故に『研究』と称して半ストーカー行為に走ったり、 どんだけ論理立てても、結局独り身で過ごすクリスマスが寂しいだけなんじゃんっ!かわいい人たちだな、もう。 主人公の視点で書かれた京都の風景がとにかく細かい。ここを地元とする人にしか書けない説明で、読んでるこっちも京都に住んでいるみたいな感覚にさせられる。京都、行きたくなった。 女には分からない男の青春や煩悩なんだろうなぁ。
0投稿日: 2007.07.20
powered by ブクログ「これから失恋をする予定の人に捧ぐ・・・」裏の説明を読んで惹かれた。 ファンタジー好きかも〜。もっと森見さんの読みたいけど文庫化がこれしかない・・・
0投稿日: 2007.07.17
powered by ブクログ途中まではかなり好きな作品だったんだけど、ファンタジーは苦手なので・・・。そんな、「失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋を経験する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。」
0投稿日: 2007.07.16
powered by ブクログまた、モリミさんに戻ってきちゃいました。なんだろ?読んだ後は、もうこの人の作品はいいやって思うんだけれど、すこしするとまた読みたくなる。癖になる珍味的な存在ですかね。モリミさんのデビュー作らしいんですが、妄想、妄想、また妄想で今まで読んだ中で最も癖っ気ある作品でそこがなんとも良かったです。 今度は、また読んでみたいと思わせる作品でした。
0投稿日: 2007.07.16
powered by ブクログ最近読んだ小説の中で、一番面白かったですね!! 京大卒ならではの、屈折したプライドの高さが文章にも表れていますが それもこの小説の中では、全く嫌味に感じません。 ただ、モテたことがない僕だから、この小説に共感できるのかも・・・。 女性が読んでも、主人公達の心理って あんまりよくわからないのかもしれませんが・・・。
0投稿日: 2007.07.16
powered by ブクログ▼バカばっかり(笑)。▼これも一種の幻想小説。モテない京大生の脳内小説っていうか。▼最近、京都の大学へ入学が決まった女の子に読ませてみた。「夢も希望もなくなったよ!」と怒られた。洒落が通じないらしい。▼森見小説の何が凄いって、主人公のヘタレぶりがおっかしいのだということがわかった。ビバ理論武装王子。
0投稿日: 2007.07.14
powered by ブクログ森見さんの作品大好きです。サラっと読めて心が暖まります。夜は短しから作品にはまったので、これからどんどん他の作品を読みあさりたいと思います!宇宙遺産!
0投稿日: 2007.07.13
powered by ブクログ失恋について考えているという感じが主人公にはなく、ましてや付き合っていた彼女を考察・研究することでかのじょとの別れの原因を突き止めようとするあくなき探求精神には脱帽させられました。 モリミーの文体と所狭しと語られる彼女との思い出と京の町が折り重なって、ファンタジーを読んでいる気持ちになります。 私的に物語の終わり方がとても好きです。
0投稿日: 2007.07.11
powered by ブクログ京大生の妄想小説。京都に住んでいる読者ならおもしろさ2割アップか。 バカ話にバカ話の上塗り、バカ話のミルフィーユ仕立てだ。 文句無く面白い。読後すぐに次回作が読みたくなった。その次回作も相当に面白かった。 誤解を恐れずに言うと町田康を彷彿とさせる。
0投稿日: 2007.07.09
powered by ブクログストーカー?これ。ええじゃないか騒動とか猫ラーメンとかゴキブリキューブとか! もりみーの語り口がすき
0投稿日: 2007.07.08
powered by ブクログ私こういうのがスキですわ かる〜〜いんだけど京都を舞台にオバカな京大生の妄想が炸裂していてオモシロイです。 作者のプロフィールを見ると・・・年下。 あぁ〜若い人がドンドンこうやっていろんな作品を世に出していくのだな〜と感慨深い思いがしました。
0投稿日: 2007.07.06
powered by ブクログこれは、冴えない男たちの妄想が蔓延る、ツーンと酸っぱい青春の物語である。 京都のへもい大学生たちを視点に置いたこの物語。 主人公である冴えない大学生の、初めての交際〜失恋〜暴走〜そして再生までを、独特の森見節で滑稽に描いており、所帯染みて臭ってきそうな現実と、滑稽な彼らの妄想とのバランスがなんとも絶妙な味を出していて、読んだらきっとあなたもこの不器用な男たちのことが愛しくなってしまうに違いない! 若かりし日、青春を謳歌したおじさまや、今まさに苦悩の青春時代を送っている不毛な男性諸君に送る、勇気のバイブル!?
0投稿日: 2007.07.05
powered by ブクログもう文句なしに読んでください! 久しぶりに「ああ、この作家さん大好き」っていう作風に出会いました(笑) とにかく、無駄な難解語をトリップのようにちりばめて、森見ワールドへと迷走させます。 読んでる最中はおもしろいケド、読後になぜか切なさが残骸として残るところは秀逸。これでファンタジー大賞をとっているところもすごい。だから、あえてカテゴリーもファンタジーで(笑)
0投稿日: 2007.07.01
powered by ブクログ作中での水尾さんの客観的描写が少なく、自分には魅力的に写らなかったため(宇宙遺産はかわいらしいが)、「私」に強く感情移入できなかった しかし、彼らの行動は見ていてほほえましく(その笑みが引きつってることがあったり、自分に近くて笑えないこともあったが)、えいじゃないかが京の街を覆うシーンは爽快である 最後に 何かしらの点で、彼らは根本的に間違っている。 そして、まあ、おそらく私も間違っている。
0投稿日: 2007.07.01
powered by ブクログ立ち読みしたら、森見に捕まった。 こんな思考回路の人がいたら、絶対に押しかけて、女房になってやる。
0投稿日: 2007.06.28
powered by ブクログ「夜は短し〜』の前身のような感じを受ける作品。デビュー作だそうです。 京大生=もっさりしててモテない というステレオタイプなイメージ(失礼!)を「やっぱホンマにそうなんや!!」と思わせてくれる名作(迷作)です(笑) 「私、部屋によけいなものが増えるのは嫌です」→がーん。ひどくせつなく、愛おしく、そして気持ち悪くもある作品。恋愛なんてどれをとってもありきたりで、だけど特別で。そんなもんだけど、それじゃ片付けられなくて。森見登美彦はなんだかずるい。
0投稿日: 2007.06.27
powered by ブクログデビュー作だけあって、ごつごつしている感がある。それがこの、ぶきっちょな漢たちの姿を描くのにえらく似合っていて、わざとだったらすごいけれど、「走れメロス他四編」なんか読むと「やっぱ若かったのかな」とは思う。
0投稿日: 2007.06.23
powered by ブクログいい、いいねー、よかった。好き。まず、文体が好き。なんか漢字が多くて昔っぽくて熟語が多くて、かたい言いまわしなんだけど、それがリズムがあってここちいい。一見かたい文章だけれど、すごくおかしくてくすくす笑える。ストーリーがどうこう、っていうよりは、「神は細部に宿る」的で、筋には関係ないような日常の細かなことがいちいち書かれているのがよかったな。ファンタジーっていうけど、ファンタジー部分が違和感なくて、わたしは村上春樹ぽく感じたんだけど。悩めるナイーブな青年、ってところも。こういう路線ならもっと読みたいなー。続きがあってもいいくらい。 いちばんおかしかったのは、大文字焼きで肉を焼く場面かな。あと、デートで観覧車に乗ろうとして「これは僕のゴンドラ」って言ってひとりで乗っちゃった、とかがなんだかよかった。 京都に行って、叡山電車に乗りたくなった。
0投稿日: 2007.06.18
powered by ブクログ京都の町を舞台に、大学生とその一風変わった友人たちの変わった青春の物語です。語り口が独特で、少し舞姫城太郎さんを思い出しました。読みにくい部分もあるけど、もう一度再読してみたら、もっと行間に隠された著者の意図が分かってくるかな?と思いました。(2007/6/11読了)
0投稿日: 2007.06.12
powered by ブクログ「私、部屋によけいなものが増えるのは嫌です」 こんな言葉でいざかいを起こす彼女も まねきねこをあげる主人公も みんなだいすきだ 5.27
0投稿日: 2007.05.30
powered by ブクログこれを読まれた男性諸君は近親憎悪とちょっとの優越感、ほのかな憧れを感じられることと思う。これを読まれた女性諸君は100メートルばかり引きつつも、少し微笑まれるだろう。身近にいたら手に負えない、でも少し、少しだけ愛おしい男性の物語。
0投稿日: 2007.05.21
powered by ブクログこの作者さん京大農学部卒らしーですが、 おそらく自伝に近い小説なのだと思われます〜 左京区が詳しすぎる!w そしてヒマで、リクツをこね回すのが好きな京大生の本質を おもしろおかしく、あますところなく表現してはります。 京都に住んだことのあるヒトなら、エンターテイメントとして楽しめるはず。
0投稿日: 2007.05.11
powered by ブクログ初 森見です。最近あちこちで見かけるので・・・。 日本ファンタジーノベル大賞受賞作。何でこれがファンタジー?? 本上まなみさんの解説に曰く「躁病期の北杜夫文学を思わせる」。 一瞬、違うでしょうと思ったけど、考えてみれば確かに「マンボウ青春期」の世界ではあります。鬱勃たるパトス、バンカラ、男の純真。登場人物の雰囲気も似てますしね。数10年の時と信州松本と京都の違いはあれ、どちらも大学生の話ですからね。ちょっとひねてるけど、拓郎の「我が良き友よ」の世界。 最近、繊細で優しい小説の多い中、かなり異色な作品でしょう。どこか破滅的ですが、知的な饒舌文体も。 ストーリーは無いに等しいけど、非常に楽しく読めました。
0投稿日: 2007.05.10
powered by ブクログおもしろい。ダメダメな主人公がついにやりとげちゃう「ええじゃないか騒動」の、なんとシュールなことか。気が付いたら読み終わってたって感じ。
0投稿日: 2007.05.07
powered by ブクログ2007/4/28 B-N 2007/5/3 おもしろかった。 夜は〜はなかなかすすまないけど。 う〜人事とは思えないかも
0投稿日: 2007.05.04
powered by ブクログ高校は毎日太陽の塔を拝みながら通っていた。大学は京都界隈をプラプラしていた。舞台はまさにそこである。さすが京大生らしい。若者にある世の中に対する反抗期と言いますか、悪いのは世の法則である等、個人的にもそういう時期はあったのではないかと。
0投稿日: 2007.04.27
powered by ブクログ噂のストーカー小説。やっと読めました。ですがあまりストーカーだなぁという印象は受けませんでした。妄想が暴走という感じも受けず。どちらかというと走っちゃいけない方向に「ええじゃないかええじゃないか」いやこれよくねぇだろ?と思いつつも疾走せざるを得ない青春小説。だいすきモリミーの原点が此処にありました。ラストの切なさは、酷いよ。水尾さんを思い出すシーンは、ひどいよ。半笑いで読み進めていたはずなのに、気づけば泣いている。関係ないんですが、森見先生、髪型が太宰っぽくて素敵です。かっこいいよ。
0投稿日: 2007.04.18
powered by ブクログ2007.04. いやあ、濃ゆい。何度読んでも。本からも男汁がじゅわじゅわと流れ出ていそうだ。ものすごいボキャブラリーに独特の言い回しがツボに入ったら、もう負けだ。一気に読み通すしかない。 2006.02. 京大5回生の森本を初め、妄想や妄想や妄想で頭がいっぱいな仲間たちが、世間の恋人たちを呪いクリスマスぶち壊し計画を企てるのだが・・・。もう、爆笑!頭が良すぎると少し(かなり?)変になってしまうのか。もう、男たちの妄想に私も巻き込まれ、バババーッと読んでしまった。最後のクリスマス壊し計画が、またくだらなさすぎて面白い。★5つ
0投稿日: 2007.04.14
powered by ブクログ「新約走れメロス」で話題の森見登美彦。初です。まだ読んでる最中ですが面白い!言い回しが一見堅苦しくて難しそうに感じるけど全然そんなことはなく!読みやすくて、読んでてちょっと笑ってしまうようなところがたくさんあります。どんどんページが進んでしまう。
0投稿日: 2007.04.12
powered by ブクログ大学生活が「あすなろ白書」で「痛快ウキウキ通り」であれ、というのが夢に終わった私には、とてもリアルでございました。
0投稿日: 2007.04.11
powered by ブクログどこで拾ってきた情報かもはや定かではないけれど、ラブコメだと思って読み始めたらまったくもって「コメ」ではなかったので★一つ減。独特な雰囲気の言葉回しは確かに面白い。確かになんども吹きだした。笑ったけれど「抱腹絶倒」では決してない。痛いんだ、痛すぎるんだ、「私」が。世間一般の風潮や風評を下らないと切って捨て、己の思考、思索を崇高なものであると信じきる倒錯的な「私」が、ふとした拍子に世間一般に流されてしまうその瞬間が、ひどく痛く、切なく思える。笑いながらも苦いなにかを感じながら、読了。他の作品が早々に文庫化されるのを望みます。
0投稿日: 2007.04.10
powered by ブクログ本当は『夜は短し歩けよ乙女』が読みたかったのだが、図書館ではすでに100件以上の予約が入っていて半年待ちは確実なので、『夜は短し〜』以外の本をすべて予約してみたら、『太陽の塔』が一番最初に手元にやってきたので読んだ。最初、文章が自分に合わない気がして、のろのろと読んでいたのだが、次第にスピードアップ。公共の場で読んだので、ちょっと笑いをこらえるのが大変で、思わずニヤニヤしてしまい、きっと周りの人に変な人と思われたことだろう。物語に出てくる人々も、ちょっと変というか、変わってるというか、でもきっとどこかにこういう人ってたくさんいるんだろうなあ、というリアリティーがあった。読んだ感想を一言で言い表すなら、男ってホント馬鹿だよなあ、という感じがした。
2投稿日: 2007.04.09
powered by ブクログぐうたら学生の妄想が京都中をかけめぐる、どたばた幻想恋愛物語。重厚な文体でくだらないことを書いているのが良い。
0投稿日: 2007.03.30
powered by ブクログ京都の作家は(嶽本野ばらといい)ひと味違うラブ・ファンタジーを持つような気がする。「京大」というより、やはりバックグラウンドは「京都」だと思う。
0投稿日: 2007.02.21
powered by ブクログ文章が本当に巧い。語彙が豊富。 一見三島みたいなのに書いてることは ぐだぐだで笑える。やるせないかんじが すごいよくわかる。
0投稿日: 2007.01.15
powered by ブクログ森見さんの書く文章は本当に好み…。比喩とか揶揄とか嫌味とか皮肉とかがさまざまに混ざって絡み合ったような文章は大好きです。物語よりも文章を楽しむのが本当に面白い!
0投稿日: 2007.01.11
powered by ブクログはじめはあの自意識過剰気味の文体に慣れなくて今日びの男子大学生とは絶対分かり合えないと頭を抱えていた私ですが、読了後はあら不思議、ちょっとじんときたりしてしまいましたよ。せつないなんて言葉をうっかり使ってしまいそうです。あの文体は照れ隠しなのか。このギャップは逆に穂波さんのツボかもしれません。
0投稿日: 2006.12.16
powered by ブクログ大学生活を全く楽しんでいない京大生が主人公。 このダメダメっぷり、いい。 ところどころ笑えるとこがある。 まだ文章構成が完成されていない感じがした。 まぁおもろかったからいっか。 関西の地名がいっぱいでてきて自分は嬉しかったけど東の方には読みにくいかも。
0投稿日: 2006.11.30
powered by ブクログ「男汁」に爆! ^^; う〜ん、真面目な妄想男の独白がおかしいやら、可哀想やら、コワいやら。(#^.^#)京都の闇が感じられるところが好きでした。でも・・・京大生って、きっと、もっとカッコいいですよねぇ。あ、でも、「鴨川ホルモー」でも、万城目さんが「イカキョー(いかにも京大生)」って自虐ネタにされてたけど。先月読んだ「夜は短し 歩けよ乙女」がとても好きだったのでその原点として楽しみました。ゴキブリチューブ(って実在するのかな^^;)は衝撃が強すぎて、その後日談も含めて、頭から離れないのには非常〜〜に困っておりますが。
0投稿日: 2006.11.23
powered by ブクログ私の好きな作家の処女作にして、2003年のファンタジーノベル大賞受賞作。一言で言えば、妄想文学。主人公のヘンテコな大学生の日常と妄想を描いたもの。文体は独特で古風な感じなのだが、それが逆に男の妄想を過剰に演出して笑いを誘う。登場する人間も皆個性的で、変な人ばかり。だけど彼らになぜか親しみを覚えてしまう。 一貫してあふれんばかりの妄想世界が描かれ続けるのだが、それだけで終わらず、青春小説としてもそれなりに感じることができる作品だと思う。 書評などでは、「おもしろい」「くだらない」と真っ二つに評価が分かれているが、とりあえず、私は大いにツボをつかれた。
0投稿日: 2006.11.10
powered by ブクログ京都が舞台なうえに、様々な場所が詳しく書かれているので、京都にいる身としてニヤニヤしながら読んでしまいました。
0投稿日: 2006.10.23
powered by ブクログ久々に出会った素晴らしい作品です。現代の大学生をとても性格に描写していることと、空想・妄想力というこれからの時代に必要な能力を存分に発揮しています。 そもそも、読んでいると常にニヤニヤしてしまう文章があったとは…!?電車でこの本を読むのは禁止です。だって笑いが止まらないから。。。
0投稿日: 2006.10.03
powered by ブクログファンタジーかどうかは別として…笑った。京大の学生ってこんなんかい?でもこんなのかも…現実にいたら間違いなくストーカーか妄想まみれの危ないオトコです。素敵な恋をしているヒト以外にお勧め。恋に恵まれない全国のオトコに捧げる。これを読んで「オレの方がずっとましさっ」って自分を慰めましょう。
0投稿日: 2006.08.29
powered by ブクログ「汁」という単語がやたら出てきたような・・・。話もおもしろいし、文章もおもしろい。ちょっとファンタジーな要素もあって、そこがまたよかった。
0投稿日: 2006.08.12
powered by ブクログ『電車男』に拍手を送った者よ、今度は『太陽の塔』を読み涙せよ。 これは最高の失恋小説である。 ただし、男子限定。「電車男」はある程度女子にも共感を得られたかもしれないが、こちらは男汁が溢れている。 さらに、次の質問に「NO」と答えられる者にとって、この小説は忘れがたい印象をもたらすことになる。 その質問の前に約束してほしい。けっしてウソをつかないこと。けっして。 「クリスマスがやってくるのが楽しみだ」 ちゃんと答えただろうか。けれどクリスチャンの人もいるから、もうひとつ別な質問。 「ヴァレンタインデーがまちどおしい」 これも関係あるか。けど、質問の意図はわかるだろう。 この物語の主人公「私」とその友人の飾磨(しかま)、高藪、井手らの京大生は、「京都の女子大生は京大生が奪っていく」という伝説とは、まったくかすりもしない、そう、「男だけのフォークダンスを踊り狂った」そんな学生生活を過ごしていた。 そんな女っ気のない彼らは、無意味だがある意味では、筋を通した男たちとも言える。クリスマス、ヴァレンタイン、祇園祭、「とにかく浮かれる世間に挑戦」したのである。 特に「私」と親友の飾磨がいい。二人の関係は、他の青春小説でいうと『海がきこえる』の主人公と同郷の友人・松野、『青が散る』のやはり主人公とテニス部の金子のよう。べったりと寄りかかるのではなく相手を一目置いている信頼している。 そんな学生生活をの中に「私」も、ほんのひととき華があった。それが、水尾さんという女性だ。 ただ、はじめにも書いたように、これは失恋小説である。 その水尾さんがいたからこそ、失恋もあった。 その失恋が、この小説がファンタジーノベル大賞受賞作であるように、ファンタジックに描かれる。 「失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ」と書かれているこの本の紹介は、名文だ。 「私」が水尾さんにある物をプレゼントしようとして拒絶される話が出てくる。 ここを読んで、わたしもイタイ思いがよみがえった。 私がつきあっていた女性に贈ったのは、リーダーズ英和中辞典。なぜ、そんな物をプレゼントしたかって。それは、また別の話。
0投稿日: 2006.08.05
