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里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く
里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く
藻谷浩介、NHK広島取材班/KADOKAWA
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総合評価

320件)
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    【これもいよいよか】 富に価値がない状態です。 現状の資本主義は富を必要以上に得ることが最重要項目になっています。必要以上というのは、使い切れないぐらいまで富を得ようとしてしまうことです。 もともとは必要以上を狙っているわけではないのでしょうが、資本主義は規模の拡大をどんどん追いかけてしまい上限がありません。最終的には拡大しすぎて破たんするパターンです。 また、資本主義は必要分だけを稼ぐという調整がむずかしいシステムです。下振れ、上振れと大きく振れ過ぎてしまいます。 今後100年ぐらいかけて徐々に、「蓄える富」ということに意味がなくなり、富裕層というものがなくなります。必要なものを必要なときに使用できれば、富は蓄えておく必要性がなくなります。 貯蓄も必要がなくなります。必要なときに必要な分(過剰に使用することはできない)だけ使用できれば問題はないことになります。 万一の蓄えは必要と思う方もおられると思いますが、その万一が発生しない状況です。必要なときは必要な分だけは使用できるということです。しかし、必要以上には使用できない状態です。

    2
    投稿日: 2015.11.17
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    アメリカが始めたお金からお金を生み出す「マネー資本主義」。リーマンショックとそれに続く欧州危機は、すでに「マネー資本主義」が終焉を迎えようとしていることを示している。 このあたりのことは、水野和夫氏の「資本主義の終焉と歴史の危機」に詳しいのですが、そのことに関する一つの「提案」として、それは「対案」ではなくまた「解決策」でもないのですが、本書があるのかもしれません。 本書が取り上げている日本のいわゆる「僻地」での実践は、確かに素晴らしいと思います。決して資本主義のもたらした豊かさを否定するのではなく、それをしたたかに利用しつつ、可能な限り自給自足的な地域経済を作り、それは同時に地域の人と人の結びつきー相互扶助も生み出していく。国としてそうしたことに取り組み始めているオーストリアはなんとも成熟した大人な社会だなぁと羨ましく思います。 日本の社会も潜在的にはそうしたポテンシャルがあると思うのですが、今の政治状況を見るとかなり絶望的な気持ちになります。少なくとも今の日本政府が進んでいる道は残念ながら真逆です。 全体としてはとても興味深い内容でオススメできます。ただ本書で紹介されているような素晴らしい実践を、あえて「里山資本主義」と名付けるセンスは、正直よくわかりません(^_^;)

    0
    投稿日: 2015.11.16
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    デフレの正体の著者とNHK取材班の著書。エネルギーを木から生み出し、食べ物は自分で作り、周りの人たちと分け合って生きる。その村の中でお金が回り、生活にかけるコストも低い。マネーやエネルギーに踊れされる世界だからこそ、このような生き方がまぶしく見えるかもしれない。コンパクトシティとは相反する考えでなかなか説得力もあり、興味深い内容だった。

    0
    投稿日: 2015.11.09
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    里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) 2013/7/10 著:藻谷 浩介、 NHK広島取材班 著者は㈱日本総合研究所調査部主席研究員。㈱日本政策投資銀行特任顧問。著書「デフレの諸具合」は50万部のベストセラーとなり、生産年齢人口という言葉を定着させ、社会に人口動態の影響を周知させた。 「里山資本主義」とは、お金の循環がすべてを決するという前提で構築された「マネー資本主義」の経済システムの横に、お金に依存しないサブシステムも再構築しておこうというのである。 里山資本主義は、マネー資本主義が生む歪みを補うサブシステムとして、そして非常時にはマネー資本主義に代わって表に立つバックアップシステムとして、日本として世界の脆弱性を補完し、人類の生き残る道を示していく。 本書は以下の6章から成っている。 ①世界経済の最先端、中国山地  原価ゼロ円からの経済再生、地域復活 ②二一世紀先進国はオーストリア  ユーロ危機と無縁だった国の秘密 ③グローバル経済からの奴隷解放  費用と人手をかけた田舎の商売の成功 ④無縁社会の克服  福祉先進国も学ぶ過疎の町の知恵 ⑤マッチョな20世紀からしなやかな21世紀へ  課題先進国を救う里山モデル ⑥里山資本主義で不安・不満・不信に決別を  日本の本当の利き・少子化への解決策 本書の読後に残ったもの。 非常に非常に重たい一冊を読んでしまった・・。というもの。 日本人としてぼんやりと考える日本の今後の行く末となんとなく感じ取ることができる不安な気持ち。 そんな気持ちが払拭できたらいいな。 気持ちだけでもその気にさせてくれるようなヒントが散りばめられていたらいいなと思っていたものの、現実はそんなに甘くなくより、その不安が鮮明になった。 無知なだけに色々と考えてしまうことも多いが、研究や実地の調査を重ねて試行錯誤してもなかなか出ないこの問題に一冊の本を読んだだけで解決しようとするのは無理がある。 しかし、考えるきっかけを与えてくれたのも事実。 本書に書いてある点で一番納得できた項目については「多様性」について書かれた部分。全てが「里山資本主義」的な考えで暮らすのも難しい、そして今のようなアメリカ的「資本主義」で突っ走り続けるのも無理がある。どちらも良い状況を模索しながら並行して走らせながらそして時にはミックスさせたり、他の考えをはたまた取り入れたりしながらもがいて進んでいくしかないのではないかと思う。 里山で起きていること。 都市部で起きていること。 どちらも同じ日本で起きており、それは他人事ではない。 何が自分に出来るのか。 何をすべきなのか。 それを考えると共に次世代のために みんなが本気を出して少しでも考えることは必要である。 答えはまだ出ないが、探し続けたい。

    1
    投稿日: 2015.11.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    地球規模で成長し、もはや簡単に歯止めが利かなくなっているマネー資本主義。確かに、生活を豊かにしたし、その恩恵を否定することは間違っているが、様々な場所、特に日本においては地方にひずみを与えてきた。 地方は今、危機に瀕していると言われているし、未来は暗いと思われている。 ただ、マネー資本主義に外れたところで、使えるべき資源はたくさんある。 現在の計算方法だと、GDPに計上されないけれど、実質的には豊かな生活を築く方法はアイディア次第でいくらでもある。 要は考え方の違いで、いろんなことが変わる。 ということを、中国地方のいくつかの実践例を取材したNHKの放送局のスタッフの方々の手によって、新書としてまとめられたのが、この本です。 資本主義を否定するのではなく、もちろんグローバルなつながりも利用して、でも、数値には現れない豊かさを、地方の力を使って実現しようという、その姿勢に感動を覚えました。 本としての構成もよかったです。 中間と最終の藻谷さんによる総括が入っていて、いろいろな視点で内容について考えることができました。 地方で生き生きとしている人の姿を知ることはうれしい事です。

    0
    投稿日: 2015.10.27
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    久々に、熱烈に、猛烈に人に勧めたい本を読んだ。 金が金を生み、国家までもが翻弄されるような世の中の仕組みに、どうも釈然としない思いを抱えていたが、それもまた世の中の仕組みと、今までは飲み込んでいた。 経済が際限なく成長するような未来を描けた時代はそれでも良かったのだろうが、今の時代、やはりそうじゃないだろう!と、本書を読み終えて強く思う。 この国の良さ、本質は、決して世界有数の経済大国にのし上がったこと(だけ)ではないはず。 本書で掲げられたら50年後の未来を現実のモノとする事は、決して簡単なことではないだろう。 しかし、はなから絵空事と笑うより、出来るかもと思ってみた方が、きっと楽しい未来につながるはず。

    1
    投稿日: 2015.10.08
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    マネー資本主義のサブシステムになる里山資本主義とは、を整理した1冊。メモ。 (1)これまで我々が発達させて来た社会は、様々な立場の個人を分断し、問題毎に解決策を講じ、お金を掛けて解消して来た。…孤立していた皆を繋げること。地域にいるハンデのある人達をどうにか活かし続ける事。 (2)今の時代に求められているのは地域の価値に気付き、その地域に根ざした活動を展開すること。地域全体が最適化される事で自分達にも利益が回ってくる。(瀬戸内ジャムズガーデン 周防大島 松島匡史さん) (3)里山資本主義はお金が機能しなくなっても水と食料と燃料を手にし続けるための究極のバックアップシステム。 (4)人間の価値はあなたはかけがえのないひとだと言って貰えるかどうか。人、自然の恵みとの繋がりを回復することで、子どもを持とうと思う。

    0
    投稿日: 2015.08.31
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    こういう社会を持続可能な社会というんだろうなー 多少無理はあるだろうけど、それは今の価値観での判断かもしれない

    0
    投稿日: 2015.08.21
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    【所在・貸出状況を見る】 http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=all&category-mgz=all&materialid=11400378

    0
    投稿日: 2015.07.08
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    私の地元が、まさに山里資本主義的な行動を着々と起こしていっています。 なんにもない田舎ですが、その何にもないというのは、都会にあるような商業施設や娯楽施設、充実した医療施設などがないという意味であって、豊かな自然や小規模だからこそ充実した公共サービスなど、よそさまへ誇れるものはたくさんあります。 有り余るきれいな水や澄んだ空気、活用されきっていない木材や田畑といった資産。 一流企業で立派な肩書きを、だとか、がんがん稼いで億万長者に、といった夢を実現するには不向きな土地ですが、この本に書かれてあることを実践するには、もってこいの土地です。 収入が低くてもなんとか暮らせていける環境。人との繋がりや、自然を活用して豊かに暮らせる環境の土台はあります。 地元が好きで、都会に出て行くことなくとどまり続けていますが、その選択に自信をもらえた一冊。

    1
    投稿日: 2015.07.04
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    お金より、人とのつながり、自然とのつながり。 消費の仕方。 都会に住んでても地元の顔が見えるものを買ったり、週末農業したりで里山的暮らしはできる。

    1
    投稿日: 2015.06.19
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    ルポタージュの体裁をとっている部分でも、何度か感動して涙してしまった。通勤電車内で、不覚にも。 私が注目したのは「マネー資本主義」の限界を冷静に分析している部分。 それは、松村 嘉浩 著『なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか?--数千年に一度の経済と歴史の話』で言われていることと驚くほど共通性がある。この二人の著者がもともとバリバリの経済人で、決して夢想家やアジテーターの類ではないことも却って論の的確さを裏付けていると考える。 結局のところ、マネタリストもリフレ論者も、自己催眠の為に、見たい現実を見ているだけではないのだろうか。

    0
    投稿日: 2015.06.17
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    ワクワクします。 物質的な豊かさを自慢げに語る本はつまらないけれど、これは非常にドラマティックで面白い。地方出身、鉄腕ダッシュが好き、ふるさと納税にハマっている、ヘタリアのオーストリアさんが好きな私にはたまらないです。 結局の所、自活力ですね。 何でも買っちゃう暮らしってカッコ悪いよなあ。 次世代エネルギーは金脈。

    0
    投稿日: 2015.06.16
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    この本を読みましたか? と聴かれる事が多々ありましたが 天邪鬼な私、読んでおりませんでした。 現在の資本主義社会、ここでいう マネー資本主義から里山資本主義へ! って本だとばかり思っておりましたが あくまで、サブ的な役割の中で、 震災などの緊急事態ではそれが前に出てもいい。 という考えに共感いたしました。 マネー資本主義も、 あくまで今を生きる人間が創りだした世界。 原点回帰ではなく 永劫回帰を! 本当の豊かさとは?を ひとりひとりが賢く深く考える。 その助けになる一冊だと思います。

    2
    投稿日: 2015.06.16
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    藻谷さんの講演を聞きました。 その前に購入したんだけど、読み終わったのは 講演を聞いた後^_^; 読みやすかったし、お話を聞いた後だったのですっと理解できました。具体例も多くて参考になりました。 だって私も過疎地が本拠地だからさ(笑)

    1
    投稿日: 2015.06.14
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    共感の嵐です。うちは田舎と都会の狭間のような状態で現在でもマッチョな開発が前線で活動しているような場所で、田舎からの脱却中の中途半端な感じがプンプンします。そんな中で田舎的な感じを馬鹿にしつつ、マネー資本主義にもなれない大人たちに違和感を感じていましたがこの本を読み、自分はは違っていないと確信が持てました。 しかもこの里山資本主義は主流ではなく、それを補うものであり皆が出来るところをすれば良い。ただそれだけなんです。自分の立ち位置で考えられる。それが良い。特に都会に出ているがこれから田舎との関係も継続していかないといけないような人には読んで欲しい。 本書の中ではちょっと小難しい経済の話も出てくるが、里山資本主義を実践し楽しんでるいる人がいっぱい出てきます。その人達と本の中で出会うだけでも人生にはプラスでは! 仕方なしに管理している田畑、荒れ放題の竹林、行ったことない相続した土地、そんなところの利用法。旅行先での風景、道の駅でのパンフ、そんな出会いが笑顔の仕事を! この本を読んで内容を頭の片隅に入れとくだけでも、人生得だと思いますよ(笑) っと相変わらずな文章ですみません(笑)

    1
    投稿日: 2015.06.03
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    いろいろ考えさせられた。考え方が変わった。たくさんの人が読んでくれるといいなと思う。 2015.5.25

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    投稿日: 2015.05.28
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    地域論の話題書を一応押さえるかと 地域収支 木質ペレット燃料や木材利用の実例は興味深い。 分担執筆なのでトーンに幅。 「サブシステム」という形が現実的だろう。

    0
    投稿日: 2015.05.23
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     先日、藻谷 浩介 氏 による「里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く」を読み終えました。  この本もかなり話題になっていますね。タイトルからして耳慣れないもので、興味をそそられます。  著者は、昨今の経済危機や社会の荒廃を招いた元凶を、近年来先進諸国を中心に経済政策をリードした「マネー資本主義」だと捉えています。そして、そのアンチテーゼとして提起された考え方が、本書のテーマである「里山資本主義」です。  とはいえ、この「里山資本主義」という考え方は今の社会構造の全否定ではありません。今の社会を構築している基本的な経済システムのセーフティネットという位置づけだいうのが著者の主張です。

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    投稿日: 2015.05.15
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    マネーゲームに嫌悪感を感じる私には、面白い本でした。 県や地方単位でお金の出入りを調べるというのが斬新に見えました。 いかに、田舎という単位でお金を回すか、それによって、田舎=お金が大変なところという常識(思い込み?)をなくしていく取り組みを紹介しています。 ただ、やはり子育てをする(進学をする)には、外に出て行くお金が必要となってくるので、農業は大変というのが現状なのではないかと感じました。いかに、パラダイムシフトが出来、それが成功するか?にかかってきてしまっているように感じます。

    1
    投稿日: 2015.05.14
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    エネルギー、食料など必要不可欠なものを地域で自給して、地域経済を回していくということかな? マネー資本主義というかマネー至上主義に疑問を投げかけ、別の視点を与えてくれるのは良かった。 ただ、「里山資本主義」の定義があいまいな印象とそのシステムへの期待が高すぎて、やや、冷静さを失っているかのような未来予測的な書きぶりの箇所が含まれているので、拒絶する人や上げ足とり的な批判をする人も多いだろう。 というか、全ての人や地域に本書で例示されたやり方が通用するものではないだろう。 この本をきっかけにして、今まで、当たり前と思っていたお金主体、消費型の生活に、少しでも再生可能、循環型の取り組みを取り入れられないかと考えることが必要かと思う。 0か1かではなく、自給0%を10%にするとか、そんな程度から始めればいいんだと思う。 諦めて何もやらないよりはマシだ。

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    投稿日: 2015.05.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    経済至上主義、グローバリゼーションの進展はいつしか、人間らしさ、自然の大切さ、目の前にある地味だけどすぐそこに手を伸ばせばある何気ない資源や幸せの原石を瀕死の状態にまで追い込んできてしまってきた。古来から資産が里山の中に溢れていることで本当の幸せとは何か?豊かさとは何かという価値観を問い直させてくれる。人工的に手を加えずとも自然の妙が勝手に命を循環させるシステムに身を置く暮らし。日本では、1970年~80年代、急激な経済成長を伴って大量の木材を必要とし、東南アジアや南アメリカからの大量の木材を輸入。現地の森林を次々破壊したことが社会問題化した。だから今でも山の木を切ることは森林破壊につながると連想する人も多い。画一的で効率的だということばかりに眼目が置かれ地域ごとの個性が排除されてきた。それぞれの地域の特性を生かしつつ自己完結型の経済を築きつつ、排他的にならず開かれた地域主義を里山資本主義として定義している。マネー資本主義はやりすぎると人の存在までをも金銭換算してしまう。人はお金では買えない。ところがマネー資本主義に染まりきってしまった人の中には自分の価値は稼いだ金銭の額で決まると思い込んでいる人がいる。お金は何かを買うための手段であって持ち手の価値を測る物差しではない。里山資本主義はマネー資本主義の世界における究極の保険だ。 お金を持って自然と対峙する自分ではなく、自然の循環の中で生かされている自分であることを肌で知っている充足感があるからだ。

    2
    投稿日: 2015.05.09
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    憧れの田舎暮らし、と言うとではなく現実に裏打ちされた生活が過ごせる様な自信が湧いた。 いつかは生きていることそのものを味わいながら日々暮らせる生活をおくることが出来ればと思う。

    1
    投稿日: 2015.05.09
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    <目次> はじめに ~「里山資本主義」のススメ 第1章  世界経済の最先端、中国山地~原価ゼロ円からの経済再生、地域復活 第2章  二一世紀先進国はオーストリア~ユーロ危機と無縁だった国の秘密 中間総括  「里山資本主義」の極意~マネーに依存しないサブシステム 第3章  グローバル経済からの奴隷解放~費用と人手をかけた田舎の商売の成功 第4章  “無縁社会”の克服~福祉先進国も学ぶ“過疎の町”の知恵 第5章  「マッチョな二〇世紀」から「しなやかな二一世紀」へ~課題先進国を救う里山モデル 最終総括 「里山資本主義」で不安・不満・不信に訣別を~日本の本当の危機・少子化への解決策 おわりに  ~里山資本主義の爽やかな風が吹き抜ける、二〇六〇年の日本 <内容> 「里山資本主義」。NHK広島放送局のプロデューサーの造語だそうだ。これは20世紀までの(そして今も多くの日本人が信奉している)「マネー資本主義」は日本のみならず欧米でも、新興国でも限界が見えている。それに対抗するための施策で、生活のすべてではなく、目くじら立てて「エコ」とか「節約」とかも言わず、エネルギーや食材など、目に見える範囲を自給していくことで(したがって、通販やショッピングモールや飛行機や車を使うことも否定しない)、人々のつながりを戻し、売り上げなどを倍々ゲームで増やすことにあくせくすることはなく、単純再生産レベルの経済で生きていこう、という考え方(上手くまとまっていないような…)。今後高齢化から人口が減っていく日本は、もう世界を相手に競争などしないでも(したい企業、したい人を否定せず、ただし国としてはそちらばかりを後押しせず)十分にやっていける。そのためには「里山資本主義」を経済のベースにすべきだという論は、首肯できる。かといって、自分が手をつけられるところは少ないのだが、こうした意見を生徒たちに広めていくことが自分にできる最大の仕事かな、と思う。

    1
    投稿日: 2015.04.30
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    やはり、水と食料とエネルギーの独立を勝ち取ったら強いですね。 都会ではカネがないと全く生活が立ち行かないことになるわけですが、里山であれば、それほどカネがなくても、新鮮な野菜はただ同然に入手できるし、山から薪を拾えばガス代もかからないし、家賃も安いので、割と豊かな生活を楽しむことができそうです。 とは言えカネを全く使わない生活なんてことは現代社会では難しいので、カネを得る手段は持たなくてはなりません。高給でなくてもいいので定職に就ければ良いのですが、田舎だとなかなか就職は難しいでしょうね。 ただ、私なら、畑をやりながら、気功の先生とか整体師とか、ネットを使ってソフトウェアサポートエンジニアなんかもできるかもしれない。そういう生活も楽しそうです。 フクイチの水蒸気爆発で関東圏もかなりやばいことになっているので、この際、西のほうに逃げるかね。 レベル:609 高いなあ。 貨幣経済社会ではカネがモノを言う。カネの支配者は、そのカネを使って人々を奴隷化する。奴隷化されているのにも気付かず、多くの人々はカネを追い求める。 もうそろそろやめましょうや。

    0
    投稿日: 2015.04.29
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    日本の今の社会モデルの限界を明快に指摘したなかで、里山資本主義という新たな考え方を提唱しているスケールの大きな内容。 面白く読んだ。 事例としての可能性を示唆しているが、これを日本全体に当てはめていくには、作り上げなければならない数々のピースが必要。 でも、そんな未知なるものにチャレンジしていくのも面白いと思わずにはいられない熱さを感じる本でした。

    1
    投稿日: 2015.04.18
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    読み終わって爽快さが残る本である。 有史以来、生活するために人間に必要なアイテムを使いこなして来た気の遠くなるような時の経過があったにもかかわらず、産業革命後、人類の歴史は少々狂い始めた。 道具に使われるという事態が発生し、不幸になってしまっている。 余りにも道具のボリュームが大きくなりすぎて、それを稼働させるためのエネルギーを人類が制御不能な原子力に手を出してしまった(涙)。 また、必要なものと必要なものを交換する手段であった「貨幣」が独り歩きし始めて暴走してしまっている。 気の遠くなるような人類の歴史からすれば、産業革命以後の時間の経過など、「点」にもならないくらいの微小なものだ。 この本は、元々人類が営々と積み重ねてきた本来の姿に戻るための方法論を示している。 マネー資本主義に毒されたマスゴミとは異なる視点で、ホノボノする人たちの生き方がさり気なく紹介されている。 生きていてよかったと感じられるすばらしい本でした。

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    投稿日: 2015.04.14
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    マネー資本主義の限界を何となく感じている日本人。その不安と不満を解消し、新たな豊かさを提供する、生き方の常識を変える“里山資本主義”!! 人々の創意工夫と「最先端の技術」が、田舎暮らしを革命的に変え、日本の田舎暮らしは「都会」と、そして「世界」ともすぐにつながる環境を手にしている。なにも便利な都会暮らしを捨て、田舎暮らしをしなさいというのではない。本書は地方在住者の実践的な手引きとして、また都市生活者にとっては「生活や価値観を見直し、自らの生活と、日本の未来を見つめる」ことができる一冊である。(裏表紙裏より) とても理想的であり、それゆえに理想論の域を出ない考え方(現代社会に根付かせるには相当時間がかかりそうな考え方)だと思いましたが、要するに、現代の資本主義に追従することのみが正義と考えず、追従できない地域や人にはその強みを活かした生き方があるじゃないか、それぞれがそれぞれに最適な暮らし方をするのが大事。その一つのヒントとして、里山資本主義という考え方があるよ、という内容の本です。お金・GDP・地域の絆・安心…生きる上で、何が一番大事かは人それぞれで、この本は現代社会で周りに流されるような生き方をしている人に対して「本当にそれが幸せな生き方なの?」と問いかけてられているように感じました。 私も確かに「お金があれば幸せという訳ではないけれど、少なくとも幸せになるにはお金が必要。だから貧乏は不幸」とか、北海道の最果ての雪深い街で「ここの人はどれほど不自由で不幸な生活をしているのだろう」と考えたことがあります。しかし、この本を読んで、幸せ度を測る尺度を変えれば、貧乏や不自由からくる不幸は様々な発想で克服でき、それを追求していく生き方もまた「幸せ」なんだなと思いました。自分は何をして生きていくのが幸せなのか、どのような生き様でありたいのか、そんな個人が集合した日本がどのような国であるべきなのか、そのヒントが里山資本主義には隠されていると思います。

    1
    投稿日: 2015.04.07
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    考えはよく分かったと思うし、いい話と思いますが、そしたらどうするのと云われてどうしようもない話。で、どうしたらいいと思います? 自分で考えろって?・・・

    0
    投稿日: 2015.02.22
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    収入減っても支出が少なければ良い。マネー至上主義のような大量高効率から、周りの使えるものを有効活用して地域内需を拡大させよう、このヒントが里山にある!この考え方で、有事の際でも地域内で生きていけるレジリエンスの高いシステムができる。そして、地域内という小母数の中の一員になることで、個人の役割と価値が見えやすくなり、やりがいも生まれる。 説明は分からなくもないが、こうすればこうなりました、という良いことを並べられ、今はダメ、をひたすら言われても少し引いてしまう。考え方はすごく共感するのだが、、、 今を少し改善する積み上げ型の課題解決ではなく、新しいことへの変革的課題解決だから、こういう説明になってしまうのだろうか。 人が受け入れやすい提案ってどうすればいいんやろうね。

    1
    投稿日: 2015.02.15
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    行き詰まり感のある資本主義に対して、「こういうのもいいんじゃない?」と社会の多様性の必要性を論じている。確かに、このような手の届く範囲でのスモール経済に立ち返ることは、地域の独自性を生み、さらには細くても折れない竹のような“しなやかな”経済・社会を生むはずだと思う。豊富な事例の紹介はとても興味深い。 コミュニティの重要性はちょっと前から言われているが、社会システムの面からも今後の社会の望ましい方向性が書かれていると思う。もう少し客観的な議論があれば尚よい。

    0
    投稿日: 2015.02.04
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    こんな暮らしを実践し、地域を楽しく出来たら充実した人生になるんだろう。そんな地域づくり活動を仕事としてサポート出来ることに充実を見出すかな

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    投稿日: 2015.01.30
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    将来、この里山資本主義は確かに必要だと思う! デメリットもあるけど、こんな日本になるならぜひ協力したい!

    0
    投稿日: 2015.01.30
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    地産地消とか個性的な地方の会社を生かして、経済を回す古くからあるけど、最近また注目されている経済の話。 具体的な事例が多くて分かりやすかったけれど、多くの人が薄々感じているけど、どこか認めていいのかという雰囲気があるからこそ、こういう話はちゃんと論理的に説明しないと伝わらないなと思いました。 「小さな会社のブランド戦略」を読んだ時もそうだけど、何をするにしてもこれからブランドっていうものは必要になると思います。ブランドっていうのは、◯◯ってきいて、すぐ何らかのいいイメージが湧くこと。「ユニクロ→ヒートテック」みたいなこと。こうなるとユニクロは質がいいっていうイメージがすぐ湧く。 あとは、商品を作る過程が分かること。野菜もだけど、LUSHとかには生産者が分かるシールが貼ってあるし、商品に物語りが見えるものが簡単に言うと"いい商品"みたいな見方もある。 ブランドを作るとか手の込んだ商品は、作るまでに時間がかかるんだろうけど…

    0
    投稿日: 2015.01.18
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    すごく興奮しながら読んだ。 仕事で、中小企業と行政の両方と関わる術を知っているワタシにも出番がありそう。アンテナを張っておこう。

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    投稿日: 2015.01.15
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    デフレの正体を読んだことがあったので、同じ著者ということで、手に取った。 マネー資本主義のど真ん中の業種で働く私だが、此処何年も、日本経済のマクロ、ミクロ両面にわたって違和感を抱いていた。そこで、東日本大震災を経験したことで、違和感が危機感に変わっていた。 その違和感・危機感をこの本が丁寧に説明してくれたという感覚。日本の中に変化の胎動がすでに起こっていることを知り、自分のこれからを見つめ直すよいきっかけになった。

    2
    投稿日: 2015.01.04
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    【読了メモ】(150102 13:00) 藻谷浩介・NHK広島取材班『里山資本主義 〜日本経済は「安心の原理」で動く〜』/角川oneテーマ21/2013 Jul 10th

    0
    投稿日: 2015.01.02
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    専業主婦であった母親と正社員である自身の奥さんと結局何も違わない。違うのはそこに見える数字があるかないかだけ。という、なんとなく、いろいろなものがグローバル経済の基準のみで評価されていくことへの違和感にある程度の回答を頂けた。 家庭で育児をしていた母親が外で共働きすることで給料がGDPに計上され、さらにベビーシッターや家政婦さんが家事をすることが、更にGDPに上乗せされ経済が大きくなっているように見えても、結局人に対しての効果は変わらずただの「錯覚」であること、 人同士のつながりが経済には実は一番重要であること、 多分その繋がりは一つ一つ違うもので大量生産できず、地道につなげていくことでしか実現しない。 とはいいつつ、水平分業や効率に慣れてしまった人間が、ある程度の不便さを受け入れられるようになるには少し時間がかかるのかな。

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    投稿日: 2014.12.28
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    エネルギーの自給自足を過疎の村で実現したところはマネー資本主義の対極をなすもので面白かった。考え方や他の(オーストリア等)実例は新鮮に感じた。豊かさとは何かを考えさせられる。里山資本主義が全てうまくいっている訳ではないだろうが、普段の生活や将来の生き方につながることはないか、と考えさせられる。

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    投稿日: 2014.12.07
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    単なる田舎暮らし賛美にならないようにエクスキューズが散りばめられているのが気になりつつも、じわじわ考える。読んでると、結局「人」かなと思うが、やはり受け身じゃなくて自分から動く、という姿勢が大事なんだろうなーと。地に足の着いた暮らしをしたいと望むなら、自ら踏みしめてかないとダメなんだよな。

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    投稿日: 2014.12.01
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    本の序盤~中間総括あたりで十分述べられてとおり、――、食料やエネルギーといった資源を「地域内で」(通貨のようにして)回していく、顔の見える関係を、一般的な「マネー資本主義」に加えて(サブとして)持っておこう――という内容。 精力的な取材に基づくいくつかの事例は粒よりで(NHK的で)面白いが、本の主張としては、そのまま(淡々と)最後まで来た。その意味で、やや冗長にも思った。 特に、「最終総括」のところで藻谷氏が前著「デフレの正体」の流れをひいて日本経済に係るコメントをしている下りは、「総括」というにはあまりにも唐突で、これは「ない方がよかった」(いたずらに本を厚くした)と思う。 とはいえ、基本的には膝を打ちたくなるような内容の一冊。これが今売れているというのには勇気づけられるし、是非「サッと」読んでおくべき一冊だとも思う。

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    投稿日: 2014.11.26
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    地域再生を山から。日本は森林面積が多い。森は再生可能でカーボンニュートラルなエネルギー源。活きた素材としんだ素材(コンクリートや鉄)という考え方もおもろかった。

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    投稿日: 2014.11.15
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    「人に何かを贈るときに、「相手の好みがわからないので全国どこにでもある定番商品を」なんて思わずに、自分の町、できれば自分の隣近所でしか手に入らないものを選ぶ。」 里山資本主義。地産地消を発展させた概念。 ”足る”を知り、生活を楽しむことが大事だと説く。 都市の生活は忙しい、いつも時間とお金と周りの目に振り回される。田舎では、ゆっくりと楽しみながら生きる。とても健康的だ。 唯一の疑問は、田舎が新参者に対して本書のように開放的であるかどうか。 カバーを変えて販売する方法はとてもよい売り方だと思う。

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    投稿日: 2014.11.05
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    主義と銘打つほど精緻な議論は読み取れなかったが、指向とアイディアは伝わってきた。(個人的にはそういう大風呂敷論嫌いじゃないです) 具体例が豊富なので、かつ、じゃあこんなアイディアは?この課題は?都市部でも、眠れる資源があるかも。と自分の身近な例に引きつけて考えやすく、刺激を受ける。かつ、前向きな気分で考えられるよう仕向けているのが上手いところ。シニアの事例が多めだが、若い人に読んでほしい。高校生も背伸びして読めると思う。

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    投稿日: 2014.11.03
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    行き詰まりを見せ始めているマネー資本主義に対して、里山を有効活用して行く事で明るい未来が到来すると提言している。 里山の中で経済が回るような仕組みを作り、地域を活性化させる試みや、災害時にある程度対応できる暮らしを紹介している。 里山がとても魅力的に描かれており、元々田舎に憧れが強い自分はすぐにでも飛び込みたくなった。 社会に不安、不満、不信を抱えている人にオススメです。

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    投稿日: 2014.11.01
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    マネー資本主義のサブシステム、バックアップシステムとして構築するものとされ、地域内での経済循環を基本とした自己完結・分散型システムであるという「里山資本主義」の考え方は今後の地域政策を考えていくうえで重要なものだと感じたが、紹介されている真庭などのミクロな事例をどこまで普遍化できるかについてはちょっと疑問に思った。また、真庭市の創建工業の原料の9割は外材であるという情報や、本書でフューチャーされている林業のGDPに占める割合は0.4%に過ぎないという事実など、本書では「不都合な真実」が隠されているのではないかという疑念もある。

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    投稿日: 2014.10.26
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    『里山資本主義』で印象深かったのは、バイオマス発電。山間地域特有の再生可能エネルギーだと思っていたのですが、僕が住まう街、川崎にも「川崎バイオマス発電株式会社」があるとわかり、ますます川崎という街を誇りに思うようになった次第です。川崎バイオマス発電の場合は、間伐材だけでなく、周辺地域で発生する建設廃材から作られた木質チップや剪定枝等を主に利用しているそうです。これも地域特性を活かした地域デザインの一つですね。

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    投稿日: 2014.10.24
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     マネーが全ての「マネー資本主義」のアンチテーゼとしての「里山資本主義」。マネーを増やす事を第一主義とするのではなく、もっと人間らしい生き方もあるのではないか、というメッセージとして受け止めました。豊富な山林の活用や、エネルギーの話や物々交換の話も沢山語られていましたが、結局は生き方の問題。  強く共感できたが、前線のビジネスマンが直ぐに真似をするには、ものすごいエネルギーが必要。何故ならそれは、今までの自分の社会人生活で得てきたものを、全て否定することになるから。  結局、いいなぁと憧れで見るに留まってしまうのか。勇気のない自分がもどかしい。

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    投稿日: 2014.10.23
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    貨幣価値経済と贈与価値経済。 貨幣価値だけではなく、贈与価値も追求しないと 今後の日本はやっていけないのだろうということは 当たり前のようにわかってきていると思う。 ただ、本書はその贈与価値を実現するのは 田舎の里山であるということを言いたいのかも しれないが、都会でも貨幣価値の経験と贈与価値の 経験双方を得ることができると思います。 ただ、外国と国ヨーロッパにおける先進エネルギー の状況は”そんなに進んでいるのか!”という 驚きと、中国地方での取り組みにもある程度の 驚きを感じました。 日本の今後にたいしての論説もなかなか説得力があり 経済価値の考え方を転換していくことこそが 大事なのだろうと思います。

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    投稿日: 2014.10.03
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    自分のペースで生きていきたいと思う。心のゆとりを取り戻すヒントがここにある。一般常識にとらわれない、資本主義の波にのまれない。

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    投稿日: 2014.09.29
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     木のちからってすごい。  そして、オーストリアには驚いた。  現在、里山資本主義で生きている人たちは、社会に頼らず、自分の足で立って物を考えている。街中に生きているとしても、こういった姿勢だけでも見習おうと襟を正したい。

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    投稿日: 2014.09.28
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    よいのは、マネー資本主義の「現実」と里山資本主義という「理想」(現段階において、補助金や「嗅覚」を活かさねば達成できないという点において)が今後の「両輪」として日本社会を支えていくのだと結論づける点。このことでぐっと、里山資本主義の形がみえてきた。 少なからず現代人が、あるいは近未来人が抱えていくことになる不満・不安・不信こそ大原因であるとして、朗らかな暮らしぶりをいくつも紹介してくれる。それは、化石エネルギーを燃やす側の人間としても、非常にうらやましいものだった。あくまでアース・ライフロング・スパンでみるところの天然ガス最盛期は「過渡期」であり、その先を快く提示してもらったように思えたからだ。 さて、企業人にできることは、今後おとずれる地方再生の世にうまく橋渡しすることである。日本人のきめ細やかな知性・技術・心配りを総動員し、しなやかな都市共同体づくりに励まなければならない。その間にも刻々と、里山の賑やかな共同体は足音を増している。

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    投稿日: 2014.09.27
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    みんながみんな、マネー資本主義を目指さなくてもいいじゃないか。日本の未来は田舎が中心になって担う里山資本主義が創っていく、という趣旨の本。 確かに、マネー資本主義という一元的な価値観しかない社会は危うい。サブというかバックアップとして、他の社会システムがあることはよいことだと思う。 里山は、古くから日本の社会を支えてきた。 例えば網野善彦が言うように、サンカ(山窩)を始めとした、非定住民である漂白民の文化は、歴史の表舞台には出てこないが、日本の社会システムの歴史を語る上で外せない存在である。 しかし、里山資本主義があくまでもマネー資本主義のサブシステムとなってしまっているのは、逆に言うと、マネー資本主義がないと里山資本主義は成立しないということでもある。 本書に出てきた、島根県の耕作放棄地で作っている牛乳の例。「市販の五倍もする牛乳」を買って飲んでいるのは、誰なのか。 地元の人もたまには飲むかもしれないが、日常的に飲める価格のものではない以上、マネー資本主義の恩恵にあやかっている人々がメインの顧客だろう。 里山資本主義もマネー資本主義に依存したものであり、里山資本主義が単独で成立することは、現状のままでは難しいということだろう。 今まで誰も疑問を抱かなかった「常識」を疑うことは、必要なことだと思う。 しかし、前提として今までのマネー資本主義に立脚してしまっている以上、里山資本主義は「漂白民」として、歴史の表舞台には出てこない存在とならざるを得ない。 里山資本主義の脆弱性として、全ての人がそれに適応できないということもあるだろう。 例えば本書では、市場で売るという前提が幻想であることを指摘し、「自分で作ったものを自分で食べる」「自分で調理したものを人に食べさせる」という選択肢があることを提示する。 確かに、おすそわけは都会にはない田舎のよい文化だと思うが、現代人の中には、田舎のそういった文化に抵抗のある人も少なからずいると思う。 マネー資本主義に馴染めず、都会暮らしから田舎暮らしに移ったものの、田舎の文化にも馴染めず、結果として田舎からも逃げ出し、細々と都会暮らしを続けていかざるを得ないような人も現実には多いのではないか。 人と人のつながりは大切だが、早急にパラダイムシフトを図っても、それに付いていけない人は多い。 里山資本主義は、選ばれた人しか適応できない、早急なパラダイムシフトに見える。 まずはパラダイムシフトを図るための土壌を作り、緩やかに価値観を転換していくべきだと思う。 本書に出てくる里山資本主義の成功者たちの裏には、里山資本主義から脱落していった人もいることを忘れてはならない。 日本人は「辺境民」であるので、中央の文化からよいところを取り入れ、新たな文化を構築していくことは得意分野である。 マネー資本主義や里山資本主義からよいところを取り入れ、新たな社会システムを創造することは可能なはずである。 正解はひとつではない。今までの「常識」を疑い、それぞれの人や地方が、自分に合った方法を探すことが求められている。 マネー資本主義から脱却するためのひとつの選択肢として、読んでおくべき一冊。

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    投稿日: 2014.09.23
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    少し夢物語じみた面もあるにはあるが、環境のことだけでなく、社会や経済に対する日頃のちょっとした疑問にも、一つの解を見せてれる。 必ずしも正解ではないかもしれないが、新たな観点から物事を見る手助けになることは間違いないと思う。 欠点は、上記のように、具体例を持ち上げ過ぎており、また、その具体例が本書のわりと大きな割合を占めていることである。 しかし、それを差し引いてもぜひ一読していただきたい本だ。

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    投稿日: 2014.09.14
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    化石エネルギーの問題、資本主義という社会システムの弊害、超高齢社会を迎えるという日本の現状。 次々と変化して行く社会の中で、地方の持つ潜在的価値について取り上げている取材集。 使われない森林、高齢者ばかりの地域、余りある農作物など、地方の持つ様々な問題を逆手にとり地方、もしくは日本の新しい姿を模索している本。

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    投稿日: 2014.09.13
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    畑を耕しながら山林での生活にはちょっと憧れるものもあります。しかしながら、これから人はもっと魅力的な都市に集まってくるという説のほうが説得力があります。若い人は里山生活など考えず、世界の中心でがんばらねば。すると、老人も里山生活などできません。子供に会えなくなるからです。

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    投稿日: 2014.09.09
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    ペレットやエコストーブなど、これらが全国的な流れになったらどうなるのだろうと想像すると面白い。 一部分だとしても、国内にある資源でエレルギー賄えるというのは夢が広がる。

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    投稿日: 2014.09.07
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    「里山資本主義」とはお金の循環がすべてを決するという前提で構築された「マネー資本主義」の経済システムの横に、こっそりと、お金に依存しないサブシステムを再構築しておこうという考えだ。 現代社会において何から何まで自給自足で生きていくのは至難の技だが、かといってマネーに頼りすぎる暮らしもなにか刹那的で不安や不満、心配が絶えない。 日本各地の里山にはわざわざお金を払わなくても手に入る水や食料、薪などの燃料がまだまだ豊富にある。 こうした里山の資源を上手に活用してマネーに依存しすぎない暮らしをすることで安心安全が手に入るのではないだろうか。2014.8.30

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    投稿日: 2014.08.30
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    140830 中央図書館 世界の不安定性を高めてリスクを増す「マネー資本主義」から、少なくとも一部の意識を「身の丈でローカル(里山)な資本主義」に切り替えるべきではないか、と提言を行う。 モデルは中国地方の縮小しつつある地方自治体。主に木質バイオマスの活用によって、エネルギー等による地方の支出超過を抑制できる、とする。 里山には、もちろんエリア全体の経済活動を担うだけの原資は無い。そこまで無茶は言わないが、今は手つかずとなっている「資本」があるのだから、ちょっと振り返って見てみましょうよ、というものだ。 事前に想像していた(ひたすらスモールでローカルを目指せ、というプロパガンダか?との疑い)よりもまともな内容であった。唯一、??と思うのは、スマートシティというのを絡めて持ち出している点だ。里山とは何の関係もないし、バイオマス資源や農業資源の活用というのと、次元が違う話だ。藻谷の嫌なところが出ている。

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    投稿日: 2014.08.30
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    岡山県真庭市の製材会社の取り組みとか ゛挑戦はまさに、「ふんだんに手に入る木材が地域の豊かさにつながっていないのはなぜか」という問いかけから始まった。“ これは日本中至るところにあること。

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    投稿日: 2014.08.30
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    マネー資本主義の現状から里山資本主義という地産池消で人・モノ・エネルギーを循環させるという話で、日本国内でエネルギー面などで積極的な地産池消の取り組みを行っている自治体の例など、目から鱗のような話が多く感銘を受けました。 このような地域活性化のような取り組みもあるのだなぁと私も将来的にはこのような取り組みに貢献できればいいなと思いました。

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    投稿日: 2014.08.24
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    筆者は日本総合研究所調査部主席研究員。 前半は地域の里山資本主義といえる取り組みの紹介、後半はマクロな視点からの日本経済の趨勢の考察(+里山資本主義での解決)。 里山資本主義とは、マネー資本主義のサブシステムとして、金銭換算できない価値ををそれぞれの地域内で循環させること。たとえば、生産者の生きがい、地域外に流れるはずだった燃料費など。

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    投稿日: 2014.08.13
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    お金じゃない別のベクトルで豊かさや幸せを感じながら生きてる人たちが、本当に羨ましくなる。そういう生き方する人たちはたくさんいる地域で、暮らしたいな、と。

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    投稿日: 2014.08.11
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    新書の厚さほども内容がない印象.具体例があげられるが,具体例が現実感がないため説得力がないためだろう.総論はいいとして,各論との間に大きなギャップがあると感じる. 久々に本を読み終わった.

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    投稿日: 2014.08.09
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    マネー資本主義にどっぷりと浸かってしまっていると本書が提唱する里山資本主義を俄に信じるにはかなり勇気がいるのではないだろうか。 「足るを知る」の姿勢は素晴らしいと思うし、これから日本が迎える高齢化社会においては里山資本主義が解決策の一つになる可能性が大きいことは頭で理解出来る。 ただただ行動を起こす勇気が無いのがもどかしい。

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    投稿日: 2014.08.05
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    大都市の資本主義原理は、生産労働人口 (とその消費)を特に対象としてきた。 こうしたシステムは既に人口構成上も、インフラの転換の面からも歪みが生じている事は指摘されて久しい。 むしろ非生産労働人口のダイナミクスをどのように吸収していくのか、という観点からエネルギー施策を論じ、輸送ロスの少な い地産地消を提起している点、本書はこれ までの提案と主旨を同じくしているが、既存のインフラとオルタナティブなのではなく、ハイブリット型であるというのが説得力を強めている。 楽しめないと続かないし、新姥捨て山的な押し付けになるよね。それは豊かな国の発想とは違う。 オーストリアの事例でも挙げられています が、一次産業を技術野から本当に再構築するっていうのは経済の本質的な足腰の強化に直結すると思った。

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    投稿日: 2014.08.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    里山資本主義は、経済的な意味合いでも、「地域」が復権しようとする時代の象徴と言ってもいい。大都市につながれ、吸い取られる対象としての「地域」と決別し、地域内で完結できるものは完結させようという運動が、里山資本主義なのである。(p.102) 捨てていた食材を地元で消費するようになれば、福祉施設が払う食費は(少なくとも輸送費がかからない分)安くなり、しかも払った代金は地元農家の収入となって地域に残る。農家の収入が増えるだけでなく、関係者にやる気も出るし、無駄も減る。地域ないの人のつながりも強くなる。(p.129) 老人も、子どもも、働きたいのに子どもが預けられない主婦も、みんな弱者として扱われる。でも、単体では弱者に見える人も、実は他の人の役に立つし、その「お役立ち」は互いにクロスする。クロスすればするほど助かる人が増え、それまで「してもらう負い目」ばかり感じていた人が「張り合い」に目覚め、元気になっていく。気がついてみれば、孤立していたみんながつながっている。(p,221) 「確かに発電にまつわる産業は日本にとって重要で、中でも発電用タービンの技術では、世界と戦っていかなければならない。しかしそのことと、日本がエネルギー浪費社会にあぐらをかいていていいという話は、全く別だ。我々は今まで何を強みに世界と戦ってきたか。それは、省エネだ。そしてそれを成し遂げたのは勤勉な日本人のしなやかさ、きめ細かさなのだ。日本人の強みをこれからもっと特化し、のばしていかなければ、世界には勝てない」(スマートシティ企業連合の会議)(p.242)

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    投稿日: 2014.08.02
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    とても希望が持てる内容だったけど、何度も読み返さないと人に良さを説明できないなと思った。特に後半の日本経済がそんなにだめじゃないと言う内容のとこ

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    投稿日: 2014.08.01
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    リスクヘッジとして、自然エネルギーを使い生活コストを下げる。リスクヘッジとして、貨幣を介さない人間関係を構築する。極端な自給自足ではなく、生活の中に少しずつ取り入れて行くことが大切。 少し高くても、地域産(エネルギーも地域産がブランドになる)のものを買おうと推奨する。高い分はその地域への志援金だと思って…。 貨幣を介さない交換活動の例が、単なる贈与の理論。

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    投稿日: 2014.07.28
  • 新書大賞2014大賞

    将来、畑を耕したくなりました。 新たな視点を得ることができた、素敵な本でした。

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    投稿日: 2014.07.20
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    「経済第一」ではなく、別の視点から世の中を考えてみようよという1冊。確かに私自身、東京の真ん中からほんのちょっと離れて、埼玉県、神奈川県と居を移しただけで、東京では感じられなかった「豊かさ」を感じることはあった。 もう少し視点をローカルにうつし、経済合理性ばかり追求さず「里山資本主義」というもう一つの視点の提言は、今後の日本の行く末を考えていく上で、一つの参考となる視点ではあるのかもしれない。

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    投稿日: 2014.07.16
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    同じ事実でも、それぞれが持っている「価値の物差し」が違うと、まったく違って見える。 それを、「解釈」というのだろう。 解釈と解釈のぶつかりあいは、だから、どうしたって平行線になる。 一歩その上に登って、全体を見渡した時に、初めて、平行線が少しだけ振れるんだろうな。 マネー資本主義と里山資本主義。 共感した部分を感想にしようと思うと、ほとんど丸一冊になってしまうので、逆に一切書かないことにするけど、まあ、とにかく、ものすごくおもしろかった。 眠っていた、里山思考を落ち着かせるのが、とても大変でした。

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    投稿日: 2014.07.15
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    ”持つべきものはお金ではなく、第一に人との絆だ。人としてのかけがえのなさを本当に認めてくれるのは、あなたからお金を受け取った人ではなく、あなたと心でつながった人だけだからだ。(中略)人であれば、誰でも人とつながれる。里山資本主義の実践者は、そのことを実感している”。 東日本大震災を経て強く感じている"絆"。人と人のつながりを金銭換算することはできなせん。お金から一度離れて、里山に残っている様な、昔からの人と人の絆を大切にする世界を知り、都会に住む私たちの生活見直す時期なのだと感じました。

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    投稿日: 2014.07.13
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    以前話題になった「里山資本主義」。 真逆とは言わないまでも、日々消耗しながら生きているサラリーマンにとって、垂涎のまなざしになるのか、それとも余所事になるのか、それはその人次第かと。 資本主義社会においても、このような自給自足的な取り組みをどう行うのか、そしてそれをどうマネタイズするのか、きれいごとだけでない世界がそこにはあるはずで、そこから目を背けていなかったのがよかった。 地方活性化、というだけでなく、今後の生きていく一つの指針としてもありかな、と思いました。

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    投稿日: 2014.07.11
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    さまざまな「里山」でのくらし・生き方などを紹介しながら、「マネー資本主義」との対立・共生を描くもの。 生産年齢人口が減り、経済成長が難しくなってくる今後、都会での一極集中を避けて、どんどん過疎化して行っていく田舎に戻ることも考えなければならない。その指針になりそうな本だった。

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    投稿日: 2014.07.10
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    「こうあったらいいなあ」と自分が普段思うことが、実例としてたくさん詰まっていた本。良い意味で、新しい発見はなかった。ただただ、「嬉しいなあ」という気持ちで読んでいた。 自分が鳥取県の江府町で活動し始めたのが2010年の冬、そこで活動する中で高齢者の方々のエネルギー、余る作物、豊富な森林資源を見てきた。「この資源をこういう風に活用したい」と思っていたことが、違う場所で、違う形で、事例として本に紹介されていた。一番重要なのは実行することなので、実例の多くに強く感動した。同時に、自分も考えを実行していかなきゃと、感じた。 ・手軽に作れる最強のエコアイテムであるエコストーブ ・木材を組み合わせることによりコンクリートより強い強度を持つCLTと、その生成過程で出る木屑を使ったペレット ・耕作放棄地を利用した、日ごとに味の変わる牛乳でブランディングする農家 ・保育園とレストランを中心とした高齢者、わかもの、子どもの交流循環システム ・外からの人のアイディアにより発展する島のジャム屋さん 上記に示したような地域循環型の温かい事例と、藻谷さんのドライな経済的な分析がバランス良く記述されている。右脳と左脳両方が満たされる良書だと思う。"お金に代えられない価値"がキーワード。 最後に印象に残った文章を紹介する。 ■印象に残った文章 「高校時代の漢文の教科書にあった荘子の一編を思い出す。「混沌」というのっぺらぼうのような生き物の挿話を。厚意で混沌に目と鼻と口を開けてやったら、意に反して混沌は死んでしまった。何が何だかはっきりしないことを、はっきりさせようと作為することで、逆に価値を損ねるということもあるのだ。」

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    投稿日: 2014.07.05
  • 拝金主義に立ち向かうラ・マンチャの人々?否、これぞホンマの人の営みか。

     まず、木質バイオマスエネルギーを囓ったことのある人にはお馴染みの、真庭市の事例を皮切りに、日本のみならず、外国における取り組みが如何になされていったかが、紹介されている。その緻密な取材と分析には頭が下がるものではあるが、とは言え、地域振興に携わったことのある人には、いや、そうは言ってもなかなかうまくいかないよなぁと思うのが実際のところであろう。  勿論、この本は、すべての人が今の生活を捨てて、里山暮らしを始めましょうと奨励しているわけではない。そんなことをしたら、里山で大活躍している軽トラさえ、その価格では購入できなくなってしまう。しかし、この本には、現代の生活を見直す「何か」を示している。ようは、生き方の選択肢は、一つではないよと言うことだろう。  物価を上げ、景気を上げることを目的として動いている今、それが本当に正しいのかどうか?違うでしょ?最低限、食えなきゃ話にはならないが、時間に追われ、銭を稼ぐだけでは、人は笑顔にはなれない。最終目的は、幸せになることであるはず。  本の中でも語られているが、里山資本主義は、リカードの理論にも真っ向勝負を挑むモノである。論戦激しいTPPは、リカードの比較優位論そのものでしょう。もし、地域内で自給自足が出来たり、あるいは地域通貨のような物々交換っぽいことで暮らすことが出来れば、GDPはどうなる?もはや、そんな指標は、無意味なものになる。  面白いキーワードも提示されていて、「日本は懐かしい未来へ向かっている」。これは、ちょっと凄いし、驚いた。ただ、オーストリアでは、すでに核兵器と共に原発も憲法において禁止されているのだそうな。正直、先を越されている感がありますな。  ところで、「林学」という学問分野をご存じであろうか。最近、各大学では「資源なんとか」という洒落たネーミングを付けている研究室が多いが、林学の基本理念は、「法正林」思想である。つまり、森林の持続可能な資源利用を目指す学問なのである。世界有数の森林国である日本において、もっとクローズアップされて良い分野だと思うのだが。  とにかく、時間がない方は、この本の「はじめに」と「中間総括」と「最終総括」を本屋で立ち読みするだけでも価値がある。ご用とお急ぎでない方は、手にとってじっくりと読んでみるとよい。ひょっとすると、あなたの考え方に変化がおきるかもしれない。

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    投稿日: 2014.07.05
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    ・「感謝のコミュニケーションは、ひとを元気にする。」 ・「マネー資本主義は、しょせん地に足着かぬ空中戦の話だ。宙に浮かんだお金の循環自体が根底から崩壊してしまうようなリスクが常にある」 ・「里山資本主義という保険の掛け金は、お金ではなく、自分自身が動いて準備することそのものである。」 ・「金銭換算できない価値を生み出す」 ・「お金を稼がずとも社会的な価値を生み出す高齢者」 ・「里山資本主義は、マネー資本主義の生む歪みを補うサブシステムとして、そして非常時 にはマネー資本主義に代わって表に立つバックアップシステムとして、日本 とそして世界の脆弱性を補完し、人類 の生きる道を示していく。」

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    投稿日: 2014.06.30
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    「デフレの正体」からの期待を裏切らない良書だった。 自分は神奈川を離れたことがなく、都会を生活圏に今まで暮らしてきた。しかし、大都会の生活の中にはやはり違和感を感じる部分が多かった。 それは、周りのもの全てが自分のコントロール出来るレベルを超えてしまっている、という感覚である。 経済はリーマンショックなど一個人にはどうすることも出来ないことに左右されて動き、大震災時には停電を前に打つすべがない。 ひとたび電車が止まれば移動することも出来ず、食べ物は外食に頼り、自分の力でなんとか出来ることは何もない。 自分自身の生き方も、学歴や大企業など周りが求める高いスタンダードを目指して生きればよい。 こうした生活は確かに何もかも自分でやらなければならないよりも思考や行動にかかるコストを極限まで抑えてくれ、安定した生活を与えてくれるという大きな利点がある。 しかしその結果として、生活の様々なひずみ(金融危機、エネルギー価格高騰、原発問題など)が出てきた時に、私たちは自分一人ではどうすることも出来ないという無力感を感じずにはいられない。 それに対して、里山資本主義の生活では、自分の力で生活をしたり、他人に感謝されたりといった、満足感や誇りがある。 さらには経済活動を地域的なコンパクトなものにすることにより、身の丈にあったコントロールしやすいものになるという利点も大きいだろう。 画一的な大量生産、大量消費時代の全盛期に育ち、物質的に世界一豊かで安定的な生活水準を誇る東京という都市圏で育ってきた自分が、いきなり全てを脱ぎ捨てて、「お金はいらない!」となることは難しいだろう。 しかし、「お金が全て」ではない時代はもう始まっているのであり、里山資本主義が主流となる時代に備え、そうした要素を少しずつ生活に取り入れて行きたいと思う。 また、里山資本主義で再び日本が世界をリード出来るよう、自分なりに貢献出来ることはないか模索して行きたい。 P283の「里山資本主義という保険の掛け金は、お金ではなく、自分自身が動いて準備することそのものである。 〜中略〜 正に保険とは安心を買う商品であり、里山資本主義とは己の行動によって安心を作り出す実践なのである」

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    投稿日: 2014.06.23
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    マネー資本主義を決して否定するわけではない。現世界を動かす最大の車輪=マネー資本主義の、サブシステムとして「里山資本主義」を提言する(というところが良い)。

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    投稿日: 2014.06.22
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    この本と合わせて、三浦しをん「神去なあなあ日常」で林業が盛り上がることはなんとなく期待したい。「エネルギー」と「モノ」の購入代金が嵩んで赤字が膨れ上がる現状を打破するために、日本が元々持ちながら衰退させてきた森林や、あるいは耕作放棄地帯を有効に活用することでエネルギーを自給する。マネーに支配された生活から抜け出すのは容易なことではないが、もっと盛り上がってほしい。いや、自分を含めそれぞれが行動を起こさないとならないんでしょうね。

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    投稿日: 2014.06.22
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    現代の多くの人が考えている生き方と反対の生き方を送ることが、今後生きていく上で良いとする考え。具体的には、大量消費、輸入品の消費などを否定して、必要なものを地元でというような感じ。 ペレットを使った発電、オーストリアの先進的な取り組みは勉強になった。 なぜ働くのかという点において、自分をかけがえのない存在だと思って欲しいだけ、それはお金ではない。この点については納得いくものがあった。

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    投稿日: 2014.06.20
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     日本の未来は世界経済の動向に一喜一憂することなく、ローカルな結びつきを重視しようという考え方。これはこれまでも地産地消なることばで推奨されていたことをお金の仕組みという枠組みでまとめたものである。

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    投稿日: 2014.06.14
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    『デフレの正体』より三年。藻谷 浩介氏の新刊。「マネー資本主義」に頼りきっていた日本経済の代償が、ここにきて顕在化してきた。その一例が「少子化」であり、「高齢化」社会だ。都市部の自給率の衰退の一歩のなかで、ずっと辺鄙に追いやられていた田舎の過疎地帯。(本書はNHK取材班の取材の元、中国山地の山間部にスポットライトをあてている。)そこに暮らす人々の里山ならではの恩恵と人知を融合させて、独自の文化を再構築しつつある。ライフプランの提唱だ。本書の一例において実践することはいまの難儀なものもあるかもしれないが、すぐに傍らで実践できるものもある。それらを踏まえゆとりある豊潤で相互扶助な日本の未来を再検討していきたい。新旧の成熟から旧新の革新へシフト。「マネー資本主義」から「里山資本主義」へ。

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    投稿日: 2014.06.12
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    生産人口の減少がデフレの原因と論じた「デフレの正体」の著者の藻谷氏とNHK広島支局による合作。 NHKのセクションは、「里山資本主義」という概念を提唱し、木材チップを活用したバイオマス発電や、地元でとれた野菜を老人ホームで使用する取組などを紹介。 藻谷氏のセクションは本の中で割かれている頁こそ少ないが濃い。 少子化の原因を、大都市住民が未来に不安を持っていることの結果であるとしたうえで、田舎で「金銭でははかれない価値」を増やすことで出生率をあげることを目指すべきと総括。

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    投稿日: 2014.06.09
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    豊かな暮らしになるために資本主義を再定義。別のやり方を取り入れる。いいかえによる発想の転換。常識からの脱却。人とつながる社会。 地元の暮らしに近いものがある。 C0233

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    投稿日: 2014.06.07
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    「里山資本主義」という造語をもとに、いまの日本経済論のあり方を説く。 今の社会で役に立たないとされているものや考えを復権させることこそが、日本の生きる道であるのだ、と。それは高齢者(光齢者…和田語録より)だけがそうなのではない。若者である我々がいかに非効率と思えることに目を向けることが必要なのだ。 本書では自分達の生活や行く末がもうないのではと危機感を持った人たちや、都会の生活を離れそこに目を向けた人たちが登場する。 本当に金銭価値だけを求めればよいのだろうか?里山資本主義はそこに気づかせてくれるのだ。

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    投稿日: 2014.06.06
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    自分の住む所でも こうやって地域でエネルギーや物流が廻るようになればいいのに。 日本国内で 実際にされているということに勇気を持ちました。

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    投稿日: 2014.06.04
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    ○NHK広島放送局発、地元の農村活性化の取組を取材し、そこから見いだせる今後の日本の農村のあり方、社会のあり方、資本主義のあり方などについて言及したもの。 ○現在の林業やバイオマス発電など、意外と知らないことが多く、とても勉強になった。 ○里山にこれほどの資源・資産があり、それこそが今後の希望なのだろうと、素直に思った。

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    投稿日: 2014.06.03
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    http://hinbeee.blog31.fc2.com/blog-entry-1519.html

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    投稿日: 2014.05.27
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    去年の新書大賞。ようやく読めました。 「地域性(山が多いとか、離島だかとか)を生かした生き方をしていけば、これから先も日本は豊かな暮らし(物質的にという意味ではなく)ができるんじゃないか」ということを林業に再び活路を見出した岡山県真庭市や、島の果実を生かしたジャムが大流行りしている周防大島のジャム屋さんなど豊富な例とともに紹介した本です。 一昔前に流行った「オンリーワン」は人以上に、地方自治体が目指すべきものなんじゃないかなあと思いました。 コミュニティーデザインの山崎亮さんが話題になったり、この「地方自治体オンリーワン路線」が最近熱い気がします。ついこないだ内田樹もTwitterで「全国で同時多発的に地方回帰現象が起きています。今はまだ突出した一部の動きですが、旗を振る人がおらず、裏づける社会理論もないまま自発的に起きている現象であることに僕は注目しています。」って言ったてたし。

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    投稿日: 2014.05.20
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    里山に経済的資源価値があることに気づき始めた人が増えたのはいいが、これで里山ビジネスを始めて簡単に儲けられる、とか思わない方がいい。 里山資本主義はリスクも大きい。それだけ確かにやって見る価値はあるだろう。しかし、それは安易に手に入る物ではない。汗水流して地を這うようにして現場に立ちつづけてしか得られないものばかり。 里山ビジネスだけではできない。 苦しい言い方になってしまったが、昔の里山生活にはすごい農法や、自然な暮らしがあり持続可能な社会があった。ビジネスとしてではなく、暮らしの見直しから始めてみたらどうでしょうか?

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    投稿日: 2014.05.20
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    今の経済やライフスタイルについて、すごく考えさせられた。特に、岡山の銘建工業のCLTやペレットストーブ、バイオマス発電などの話は、読む前に会社名は知っていたが、ここまで地域経済に大きな影響を与える会社であることに驚いた。

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    投稿日: 2014.05.20
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    今更のことではないというわけでもないけれど ネット上では当たり前の思いだっただろう タイトルのキャッチフレーズが そうした市民感覚をクスグッタだけだと思う ちょっぴりウソを秘めているフレーズだとも思う 里山と資本主義のありおようは真逆でしかないだろう 里山とは基本的に顔の見える信頼を基本とするもので お互いの自律と相互扶助の関係で成り立つものだと思う その一方で 資本主義とは一方通行の欲望に走ることを本質として 依存搾取による権利を求めてやまない競争で 成り立つシステムだろう 里山は 地産地消! 地域社会! 地方分権! 共生社会! 対立依存社会から信頼自律環境へ! 資本主義から民主主義への過渡期を模索中か! 物質至上主義から意識を取り戻したシェアの環境へ! NHKの社員の井上さんと藻谷さん出合いは 地域経済家から見て内需が伸びないのは景気のせいではなく 年齢人口分布によるものだと見破ったTV番組制作による その後井上さんが広島支局の配属となったことで 過疎の地域から起こっている豊かさに出合う 再び藻谷さんとのコンビで 里山資本主義という造語に至る番組制作となる 大量消費とは別に手作りの暮らし持ち込むことで お金では変えな物々交換的な交流をお越して盛り上がる その根拠となった豊かさとはエコ(ロケット)ストーブに始まる 更に集成材という道を開くことで不振にあえぐ林業を立て直し オーストリアとの出会いによって生まれた木っ端による バイオマス自家発電を取り入れ 尚且つ使い切れない木っ端をペレット燃料に置き換えることで ボイラーやストーブの開発へとつなげ 中国地方全体の雇用と産業を生み出していたことである 更にはCLTクロスラミネイテッドティンバーという コンクリート並みの強度と耐火性を持つ上に 断熱性を併せ持つ壁構造体をも ヨーロッパから取り入れようとしている 鉄とセメントに対立するということで大企業からは 注文を付けられているようだけれども すでに実験は始まっている ヨーロッパでは実用化され十数階のビルが立ち並んでいるという 藻谷さんはマネーに依存しないサブシステムとして 金社会と共存共栄の二刀流でいくことで この行き詰まった社会を立て直し持続させられるとしている 見える環境で安心感と信頼感を取り戻せる

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    投稿日: 2014.05.18
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    里山には里山のいいところが有る。有り余る森林を伐採した木屑で「発電」「バイオマス」を手がける岡山県のメイケン工業。里山は夢があり、国際的にも北欧は政治的に里山化して成功した例も掲載されている。 オーストリア(一人当たりGDPは日本より上)のチップが紹介されている。

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    投稿日: 2014.05.17
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    少子高齢化は事実なのか、それは暗い未来なのか。地産地消とは。今の日本で言われているように日本の未来は暗いのか。それらについて、考えるきっかけを与えてくれる本です。

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    投稿日: 2014.05.14
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    タイトルだけ見ると、政治経済の本に思えるけれど、内容的には危機管理の本。東京に集まっているサラリーマンに、もう1箇所、生活の基盤となる場所を用意しておくことを促している。その1つのシンボルとして、地方の里山を挙げているわけだけど、里山だけで数千万人の都市人口の「第2生活基盤」を賄えるわけではないので、里山に限らず、いろいろな方法を皆さんで考えてくださいね、と言っているのだと理解した。理念的にはよく分かるものの、具体的にどのような選択肢があるのか、里山だけではよく分からなくて、消化不良な印象の本。

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    投稿日: 2014.05.11
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    なるほど、そういう考え方もあるのかと、 地方の埋れている昔ながらの良いところを 上手く利用して、現代の生活と融合させていく。 世界に広がることだけが、成長ではない 豊かさとは、そこに住んでいる住民の生活が 潤っていることなのかもしれません 。

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    投稿日: 2014.05.11
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    日本人がアメリカで生活していてもっとも戸惑うのは、チップという仕組みの曖昧さであろう。ホテルで、レストランで、タクシーで。どのタイミングでいくら払えばいいのか、見当がつかない。それから、ドネーションを求められる機会の多さにも驚かされる。職場で、地域コミュニティで、学校で。 そして何より、このような曖昧な仕組みを通して、馬鹿にできないほど大きな金額が動き、アメリカ社会の基盤を形作っていることに驚かされる。 我が国は戦後、アメリカの豊かさに憧れ、アメリカ型の資本主義を忠実に追いかけてきた。そしてようやく、アメリカと肩を並べる経済力を持つようになったけれども、なぜだか、国民一人一人の心の豊かさは、いまだにはるか及ばない。国民は疲弊し、かえって昔より貧しくなったのではないかと思われるくらいだ。 なぜ日本人は豊かにならないのか? それは、我々が、アメリカのビジネススクールの教える「マネー資本主義」こそが、国を豊かにする唯一の道だと信じ、これを一途に実践してきたことが原因ではないか。 本当は、アメリカには、マネー資本主義だけでなく、経済指標には現れなくても、様々な形で社会を動かしている経済の流れがあって、これら経済の主流と伏流が複雑に絡み合ってはじめて、国民に豊かさをもたらしているという事実を、見逃してきたからではないか。 中沢新一は、この経済の伏流のことを、資本主義の外に位置する「贈与の原理」と呼んで、その重要性を繰り返し主張してきた。貨幣価値では正確には測れなくても、人々の間を確かに移動して、社会に富をもたらす贈与の原理は、「おもてなし」や「おすそ分け」などとして、過去の日本人の生活にはしっかりと根付いていた。 ところが、我々がマネー資本主義に憧れて続々と東京に集結する間に、こういった贈与の原理は、「田舎の生活」とともに時代遅れとされ、すっかり打ち捨てられてしまった。 しかし、我が国は、贈与の原理を完全に失ってしまったわけではない。 田舎の兼業農家が、先祖から受け継いだわずかばかりの田畑を、儲けにもならないのに、後生大事に耕し続ける理由を知っているだろうか。 世間では、いつの日か高速道路が通って、自分の農地を高く売るときが来るのを待っているという「転用期待」説が流布しているが、それは実態の一面を見ているに過ぎない。 彼らが農家を辞めない本当の理由は、小さな農地でも、毎年夏になれば、食べ切れないほどの新鮮な野菜が収穫できるからだ。そして、小さな田んぼでコメを作っている限り、将来この国にどんな有事があったとしても、自分の親族とその将来の子どもたちが、食べ物に困って路頭を迷うことがないからだ。 こんな農家の「喜び」や「安心」は、いずれもマネー資本主義からみると、なんの経済的価値も生み出していないことになる。しかし、そこで暮らす人々をどれだけ豊かにしていることか。 その豊かさこそが、「里山資本主義」を構成する価値に他ならない。本当の豊かさを求めて、古くて新しい経済理論の構築が始まっている。

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    投稿日: 2014.05.11
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    白黒はっきり田舎か都会かを資本主義か里山資本か決めなくてもよい どっちもあるのが理想 生活費はさげられたほうがいいと思うから場所にとらわれずに 現金収入が得られる方法を見つけないとな

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    投稿日: 2014.05.08