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満願(新潮文庫)
満願(新潮文庫)
米澤穂信/新潮社
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総合評価

788件)
4.0
198
350
179
19
1
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    このレビューはネタバレを含みます。

    短編集。 このミスで一位になった作品なのでかなり期待しして読んだのが悪かったのかもしれないと思えてしまった。 面白くバラエティーに富んでいるのだが、インパクトに欠ける感じとラストにビックリするようなものがなくこの評価にしてしまった。 このミスの順位に期待しないで読んでいればもう一ランク上野評価で良かった感じ。

    0
    投稿日: 2017.12.18
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    とてもうまい、と思う。 しかしどの短編も読後感が悪い。 そういう意味で、この著者の他の作品に今後手を伸ばしたいとは今のところ思えない。

    0
    投稿日: 2017.12.18
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    感想はブログでどうぞ http://takotakora.at.webry.info/201712/article_3.html

    0
    投稿日: 2017.12.15
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    短編に期待することは薄いが、この短編集は自分の中では久々のヒット。 この作者の他の作品も読みたくなった。

    2
    投稿日: 2017.12.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    夜警:伏線の回収は素晴らしかったが、川藤の思考・行動がクズすぎて胸糞悪かった。 死人宿:自殺計画者を推理するプロセスが面白い。人の命を吸い取り繁盛する宿で働く、佐和子の最後のセリフが重くのしかかる。 柘榴:別の短編集で既読。ごく短い話ではあるが面白い。女の情念は恐ろしい。 万灯:気持ちの良い因果応報。コレラって空気感染しないような…。 関守:ホラー寄りの話。完全なとばっちりで悲しい。胸糞話その2。 満願:家宝を守るために人を殺める妙子に胸が痛む。満願成就のラストはこの短編集の中で最も救いがあるように思う。

    1
    投稿日: 2017.12.04
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    数年ぶりに本を読もうと思い手にしたのがこちらの作品だった。最後まできちんと読破できるか不安であったが短編集なので飽きることなく本を読む習慣のない私でも一つ一つ集中して読むことが出来た。 どの話もそのまま円満に終わるかと思われたが最後の数ページで実はその人は悪意を持っていたという終わり方が多く、少しもやもやしたような感情がこみ上げてきてきた。しかし、読見終えたあと、一息ついてその話の余韻に浸るその時間はとても気持ちのいいものだった。 私は特に「柘榴」と「関守」を読み終えた時がなんとも言えない不思議な感情に陥りました。このような感情を覚えたか久しぶりでした。今の自分にはこの感情を表現する力がないのが残念です。

    2
    投稿日: 2017.12.02
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    いつの間にか、意図しないものに絡み取られ、身動きが取れなくなっている自分がいる。そんな話の短編集。部下が最近読んで面白いかったと言っていたので、買って早速読みました。

    1
    投稿日: 2017.11.26
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    怖かった。完成度が相当高いと思う。特に最後の話がよかった。それ以外もなかなか引き込まれる。没頭できる本でした。

    2
    投稿日: 2017.11.22
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    読書メーターさんの解説を読んで、そうだったのか~って思ってしまった。なかなか行間が読めない私だ。 夜警 警察官に向いている奴と向いていない奴がいる。川藤浩志巡査もその一人だった。彼は殉職してしまった。マスコミはこんな風に報じた。夫が刃物を持って暴れていると通報してきた現場に3人の警官が駆け付けるも短刀で警官たちに切りかかったため川藤浩志巡査が拳銃を5発発砲。胸部と腹部に命中し夫はその場で死亡。川藤は切り付けられ病院に搬送されたが死亡した。 拳銃を発砲する事は正しかったのかという世論もあったが適切な使用と警察は回答する。 しかし、川藤の兄と上司の柳岡巡査部長だけは疑っていた。なぜならば川藤は拳銃マニアだったからだ。なぜ、刃物を振り回した相手に発砲したのか、川藤の兄と話しをしていくうちに謎が解けてゆく。 死人宿 別れた恋人を追って山奥深い温泉宿まで足を運ぶ。 その宿は別名死人宿と呼ばれ、湧き出す猛毒ガスを嗅げば苦しまずに死ねるという評判だった。 その宿で偶然遺書を拾う。 恋人を追ってきた男が、恋人の信頼を取り戻すために、遺書の落とし主を探す。 遺書の落とし主は探したのだが、ちょっとした事に気付かず別の自殺は止められなかったのだった。 柘榴 この話は…。 うーん。 女たらし(というとプレイボーイをイメージしてしまうがそういうタイプではない)の男を自分の美しさで結婚したさおり。娘を二人もうけたが夫の成海は紐状態。たまに家に金を入れてくれるのだが、その金も他の女からもらってきたものと推測する。さおりが女手一つで育ててきた自負があり、離婚して子供たちと親子3人で暮らそうと思っていたのだが子供たちはそうではなかった。 子供たちは父親の事を男としてみていたのだった。 母親には恩を感じるが、成海と別れてくれて、成海を自分のものに出来て喜ぶ。 この成海なる男…娘を女として見れるってすごい。 娘もすごいけど。 万灯 商社マンがガス開発に携わり、バングラディッシュでの天然ガス発掘にはボイシャク村に起点を置かねばならない。しかしボイシャク村のマタボール(長老のような役職)、アラムはそれに反対している。開発において死人まで出してしまった開発室室長伊丹はもう後には引けない状態だった。 ある日、天然ガス発掘に賛成のマタボールたちに呼び出された。アラムを殺してくれれば活動起点の村として喜んで協力させてもらう、という提案が出される。 伊丹はライバル会社の森下とアラム殺害を実行し、成功するのだが、森下が臆病風に吹かれて日本へ逃げ帰ってしまう。事の真相がバレては大変と伊丹は追いかけて口封じに成功するのだが、その結果思いもよらない存在によって裁かれる事になる。 その思いもよらない存在が、驚愕の事実だった。 うまく物語のループを作ったな~と感心した。 関守 生活に切羽詰まったフリーライターが小金を稼ぐために都市伝説の仕事を請け負う。その都市伝説とは同じ峠で5人の人間が死んでいる。ひょっとしたら何かがいるのでは?ということで、峠の途中にある休憩場所に立ち寄る。そこはおばあさんが一人で切り盛りしている休憩所だった。そこで色々とおばあさんに話を聞く。おばあさんが話していくうちに…。 と、これはもう、どういうストーリーかとかわかってしまった。伏線のコーヒーの苦さもそうだろな~とわかってしまった。 満願 旦那の借金に苦しんで、高利貸しからお金を借り、その高利貸しを殺した妙子は刑期を終え、出所してきた。その弁護をしていた藤井はもともと学生時、妙子の家に下宿をしていた。 なぜ高利貸しを殺したのか。 なぜ控訴を取りやめて満期の刑罰を受けたのか。 なぜだるまの背中をむけさせていたのか。 そして、なぜ掛け軸が軸装しか血液で汚れていなかったのか(飛び散った血がついていなかったのか)。 信じたくないと思いながら、そう考えるのが自然に思える藤井だった。 ーーーーーーーーーーーー 人生を賭けた激しい願いが、6つの謎を呼び起こす。期待の若手が放つミステリの至芸! 人を殺め、静かに刑期を終えた妻の本当の動機とは――。驚愕の結末で唸らせる表題作はじめ、交番勤務の警官や在外ビジネスマン、フリーライターなど、切実に生きる人々が遭遇する6つの奇妙な事件。入念に磨き上げられた流麗な文章と精緻なロジック。「日常の謎」の名手が描く、王道的ミステリの新たな傑作誕生!(読書メーターさんより)

    2
    投稿日: 2017.11.18
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    米澤穂信 ボトルネック★★☆☆☆(2011年8月) 短編集。 どれも面白いのに、続きがありそうで、若干消化不良。

    0
    投稿日: 2017.11.17
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    ドキドキハラハラする話の短編集。ちょっとホラーめいているものも。 米澤穂信氏の作品はあまりあわないと思いながら、本屋で推されていたので手に取る。面白かったな。話のテンポも良く、ハラハラドキドキ感が良い。 一番印象に残ったのは、三流雑誌に乗せるため都市伝説の取材に行き、話を聞いていくと。。。の話。

    1
    投稿日: 2017.11.16
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    純粋なミステリー「短編」として、かなり完成度の高い作品。氷菓等で米澤穂信を知った人には、後味の悪さを感じる部分もあると思うが、後味の悪さを越えた爽快さのようなものがある。 一度読むと内容を忘れられない、インパクトを持った本。

    2
    投稿日: 2017.11.14
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    面白かった。 世にも奇妙な物語を小説で読んでいる様な感覚があった。 あまり短編は読まないのですが、この作品は読んでいて面白いな~と思った。たまには短編もよいなと感じた。

    1
    投稿日: 2017.11.12
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    単行本で出たとき、同僚に薦められた本ですが、その時読んでなかったのを思い出して、単行本になったから買ってみました。 多角的に多面的に。円錐が、円にも三角形にも見えるのはわかるけれど、大きすぎると点しかわからないような感じ?

    2
    投稿日: 2017.11.05
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    それぞれの結果は、それぞれの必然。そうするしかなかったという、切実なもの。どこまでも、人間とは孤独な生き物なのだと感じた。「そうするしかなかった」という、どうしようもない気持ちが身に染みるので、読んでいて辛く悲しく恐ろしかった。

    1
    投稿日: 2017.11.01
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    葛藤や罪悪感はある。けどそれを越えるのに特別な理由は要らない。線はあるけど壁はない。読了後、そんなことを思いながら本を閉じました

    2
    投稿日: 2017.10.27
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    積読してて、やっと読めた。 どんな本かと調べずに評判につられて買ったので、短編集だとは思わなかった。 ただ構成というのか、ストーリーが1つ1つ綺麗で、まさに一気に読めてしまう。ざらりとした読後感とも書かれていたが、この本を表現するのに最適な言葉だと思う。 人は見たいように見て、聞きたいように聞く。 身近にいる人ですら理解はきっとできないだろう。誰でもどこか歪で、他者には分かり難い思考回路をもっているんだろう。 そんなことを不安に感じつつも、だからこそこの本は面白いし、怪しく光る。

    4
    投稿日: 2017.10.23
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    場所も内容も様々な、それでいて目をそらすことのできない、強く惹きつけられる力を持った短編集。どれも人間の怖い部分が見え隠れする作品でした

    4
    投稿日: 2017.10.20
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    ミステリー短編集。ひとつひとつは短いが、人の業を感じさせる2時間ドラマ的なヘビーな話。女性の芯の強さを中心にした話が多い印象。 文章が上手な書き手。違和感なく、さらっと読めて、新幹線出張に丁度良い。

    1
    投稿日: 2017.10.20
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    読後感が悪い、なんだかザワザワすると言う小説は好きです。その点から言うと少し物足りなさを感じました。私的には沼田まほかるさんの方が、そう感じます。しかし、最近の短編小説にありがちな読み終わって見たら全部の短編になんらかの繋がりがあるような構成になっていないのが、好きです。

    2
    投稿日: 2017.10.18
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    短編集。どの短編も暗い話だが、不思議と後味は悪くない。何れの話も面白いのだが、個人的には最後の「満願」が圧倒的に良かった。

    2
    投稿日: 2017.10.17
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    http://hinbeee.blog31.fc2.com/blog-entry-3035.html

    0
    投稿日: 2017.10.15
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    面白かった! 発砲し、殉職した新米警官の真意。自殺の名所のすぐそばにある宿で、次に自殺をする人物彼女が生活力のない父親についていくためだけに虐待を自演した理由。開発のボトルネックにある首長を殺した商社マンに下る罰。不振に続く事故の被害者たちの共通点。そして、借金とりを殺した女性が控訴を取り下げたその理由。 米澤穂信さんは短編もうまいなぁ。情報が開示されていく速度がうまいと思う。追いかけて、追いかけて、わかりそうになって、さらにそれを越えられていく。みたいな読書体験。 それぞれの短編で微妙に異なるエッセンスを織り込んで。社会派、耽美、ホラーなどなど。読んでいて飽きない小説だった。

    1
    投稿日: 2017.10.15
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    賞を総ナメにして話題となった、ミステリー短編集。 物語が進むにつれ、些細ではあるがどこか気味の悪さを孕んだ違和感が一つまた一つと積もっていく。最後の数頁でミステリーらしくその違和感は解消されるが、代わりに恐怖や戦慄が残される点ではホラーと言えるかもしれない。 どの短編も素晴らしい出来栄え。

    4
    投稿日: 2017.10.10
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    解説でも書かれていたが、読後にざらりとした感触が残るミステリー短編集。人間の業を題材にした短編集。 ホラーとは違う種類の怖さがある。

    1
    投稿日: 2017.10.10
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    最近話題の米澤さんの新刊短編集。評価は高かったけど、私は儚い羊たちの祝宴の方が好きです。 遠回しに隠される書き方、なんか薄暗い文章、最後にひっくり返される恐怖…大人版「怖い話」のようだ。

    3
    投稿日: 2017.10.10
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    2017.10.7購入 山本周五郎賞受賞、直木賞候補作 夜警 / 死人宿 / 柘榴 / 万灯 / 関守 / 満願 暗いオチのついた短編集。ミステリーというより純文学に近い感じ。 あ〜なんだかなあ、米澤穂信さんもこんな話を書くようになったのかあ・・ 青春小説家という印象が強かっただけに、少々困惑したが、一つひとつを思い返せば、秀作すぎて怖い。 (図書館)

    1
    投稿日: 2017.10.09
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    面白かったー。 短編ミステリーなのだけれど、一編一遍の読み応えが短編ではない。 どのお話も面白かったですが、「関守」が一番好きでした。 読んでいくにしたがってザワザワしていくこの感じ。そしてこの終わり方。楽しかったです。 「万灯」はまるで長編小説の様で、最後の展開にそうきたか。となり、「満願」は切なくも満願でした。 どの話も展開が上手い。 人の内面、考えている事は表面だけでは決して分からない。 その人にしか分からない。 人間は一人ひとり、自分と他人、全くの別物なのだと改めて気づかされた気がします。 六回とも明かされる真実に戦慄。

    3
    投稿日: 2017.10.08
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    6つの短編はいずれも珠玉。余分な夾雑物は一切ない。読ませる力があり、短編でありながら、すべてに意想外の結末が用意されている。どんでんの予想はいつも綺麗にはずされた。みかけからは読み解くことができない人の裏側。隠された真実に背筋が凍った。人の世は良くも悪しくも自分の全く知らないところで日々動いていることを思い知らされる。

    2
    投稿日: 2017.10.07
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    落ちが見えてしまう短編もあったので、そこはきつかった。しかし、最初の短編と最後の短編は面白かった。 最初の方は、立派に警察小説していて、短編にするのがもったいないくらい、交番勤務の気怠さや投げやりな雰囲気をリアルに表現していた。人間の小心さや小狡さがテーマになっており、その辺の書き方も自分の中の似たような部分を見ているように感じ、ドキドキした。 最後の話も、弁護士が主人公ということで、興味深く読んだ。ただ、秘書さんが常についているようなブルジョワさんなのね。うらやま。多分時代設定は現在より少し早いと思う。

    2
    投稿日: 2017.10.07
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    文庫化を待った自分に敗北感を感じ、結局今更の読了 もっと軽い文体の作者というイメージだったのだがよく考えてみればインシテミルなんだからそりゃそうかと、アニメの方に引きずられてしまった 圧倒的な読みやすさなんだけど単に今の自分にはミステリーじゃなかったなと、時が満ちてなかった 大変面白いのでそういう気分の人にはおすすめできる

    2
    投稿日: 2017.10.05
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    「儚い羊たちの沈黙」同様、ダークな世界観を持った短編集。「儚い…」のオチに痺れた読者なら本作も楽しめるでしょう。何れ劣らぬ6編ですが、中でも他と肌合いの異なる「万灯」が自分的には秀逸でした。

    4
    投稿日: 2017.10.05
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    時々ミステリーを読んでいて どんな優れているトリックやオチがあっても (それまで語られてきた人物像)から オチやトリックが少しずれていて、 たまに違和感を覚えることがあるんだけど、 (そんな行動的か?とか、そんな派手か?とか、 そんなジメジメしたか?とか) でもこの短編に登場する主人公たちは その人物像からしっかり想像できるんですよね。 なぜ、そこに至ったのかが。 執念深さ。姑息さ。自分勝手さ。使命感。 それは、それぞれ違うんですけど、 根雪のように積み重なった何かがあるから、 心から震えるんでしょうね。

    10
    投稿日: 2017.10.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    名前は知っていたけども、この作家さんの作品は初めて。 好みかそうでないかと言ったら後者なのだけど、薄気味悪い後味の作品ばかりで、しかもどれもタイプが異なる短編集で、多才な人なんだなという印象。でも今後ほかの作品を読もうとまでは、、。ごめんなさい。

    5
    投稿日: 2017.10.02
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    短編集なのにその一つ一つが濃い。 最初の『夜警』を読み終えて, そのずっしりとした読み応えに続けて読むのは躊躇われたが, 再び手に取ると今度は一気読み。 もっと味わいながら読むべきだった。 洗練された6つの短編。 その中の『死人宿』『関守』が個人的に好きだった。 読んでいるとき, ”お前が深淵を覗くとき、深淵もまたお前を覗いているのだ” ― ニーチェ のフレーズが頭をよぎった。 日常の中の謎に一度囚われてしまうと, もうそれを見なかったことには出来ない。 そして自分もその謎の一部となる。 気付けばもう9月も終わり, 今の季節感にぴったりの雰囲気を醸し出す本作。 秋の夜長を過ごすお供としてぜひ。

    10
    投稿日: 2017.10.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    全6篇の短編集。どれもバラエティーに富んだ内容で6編の中でどれが優れているか選び難いほど。読後にザワザワするミステリー。

    0
    投稿日: 2017.09.30
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    「いやミス」の女王といえば湊かなえと言われているが、『満願』を読んでしまえばその座を米澤穂信に、と思わずにはいられなくなる。 どの短編も主人公の目線で物語が進み、伏線を丁寧になぞりながらザワザワといやな後味を残す結末へと読者を導く。 『夜警』は新人警察が銃を撃ちたいがばかりに凶悪犯を挑発し、逆に殺されるという事件の真相にたどり着くまでの先輩刑事の葛藤がなんとも陰鬱に描かれている。 『万灯』は異国の地に眠るガス源の開発に文字どおり命を燃やすビジネスマンが、その使命感から殺人に手を染めてしまい、コレラ熱への感染(の疑い)からその罪が明るみに出てしまうという、凡人には思いつかないスリルを味わえる作品だ。 表題作の『満願』は、主人公が苦学生時代に下宿していた先のおかみさんが男を殺めた罪を償い終えたところからストーリーが始まる。お世話になった恩返しにと、計画性のない殺人だとして最後まで弁護に力を入れた主人公が、おかみさんの隠された思念に気付く瞬間のゾワッとする感覚が身に迫る逸品だ。

    1
    投稿日: 2017.09.28
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    読後の第一印象:怖ぇ(^ ^; ...何だろう、このぞわぞわ来る怖さは。 ミステリでもあり、サスペンスでもあり、 ちょっとホラーじみてたり時にエロティックだったりと、 様々な色彩の作品が並ぶ。 非常にジャンル分けし辛い(^ ^; でも、共通しているのは、透徹した冷静な語り口と、 じわじわと忍び寄る感じの「怖さ」。 巧みなミスリードで、 いい意味で読者を裏切るカラクリも多い。 作者の振り幅の広さは認識していたが、 でも「本当に古典部シリーズを書いた人か?」 と疑いたくなるような怖さ(^ ^; ことさらな外連味や派手なトリックなど一切無く、 ここまでじわじわと怖さを味わわされるのが 作者の「筆力」というものなのでしょう。 これはきっと、遠からず再読するであろう予感。

    2
    投稿日: 2017.09.28
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    6つの短編からなるこの「満願」だが、そのバラエティにとんだストーリーは読み手を飽きさせない。ストーリーの軸として描かれる人間の感情、思い、欲望の歪さや不思議さ、そしてぞっとするほどの怖さに、開けてはいけないが、それでも禁忌を破って見てみたいといったようなアンタッチャブルな魅力を感じた。

    2
    投稿日: 2017.09.26
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    久々の短編集面白かった‼︎ けど帯の後ろの松本清張〜の件、言わんとすることはわかる、わかるんだけど、松本清張の短編の秀逸さに震えたことのある私としてはそれと比べちゃうとあと一歩感は否めないよ…ってなっちゃうからこの帯コメントはあまり良くないと…ごにょごにょ(^ω^)← でも楽しく読めた。 夜警と関守が好き。

    0
    投稿日: 2017.09.24
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    個人的にはミステリーは苦手だ。なぜなら、伏線に気付けずトリックもネタばらしがあってもいまいち自分の中でピンとこないことが多いからだ。  しかし、この作品は違った。といっても、別に簡単なトリックというわけでもない。どれも緻密に計算されており、読者を納得させ得るものばかりなのである。現実世界にありえそうな事件も多く、読者をゾクッとさせる話も多い。  ミステリーが苦手な人もハマルこと間違いなし!

    1
    投稿日: 2017.09.23
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    個人的には古典部シリーズの印象が強い作者だが、そういえばこういう雰囲気のものも書くのだったな、と思い出した一冊だった。 『柘榴』の妖しい美しさ、どんな手段を使っても欲しいものを手に入れたいと思う残酷さが、この一冊の中で際立って良かったと思う。

    1
    投稿日: 2017.09.21
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    これまで読んだ米澤作品の中ではベストだと思いました。それぞれ舞台もテーマもテイストも異なる6編をびしっと並べた本作は、短編といえば連作短編ばかりが本流のようになっている近年の風潮に真っ向から対峙するような著者の意気込みを感じられます。また、過去作と比べても文章の密度が相当濃いというのも特徴で、1編1編に読みごたえがあります。かなり気合を入れて書いたんだろうな、というのが読みながらにして伝わってくる一冊になっています。 力作であり著者の代表作のひとつになるであろうことは疑いないのですが、一方で気になった点もあり、最初の「夜警」が顕著ですが、ある登場人物が狙った通りに事態が進む、という構成に若干の無理を感じました。また「柘榴」に登場する姉妹の心の動きなど、もっと踏み込んで描いたほうが絶対によかったのに、と思われる場面も散見されました。

    1
    投稿日: 2017.09.18
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    米澤穂信さんの作品を初めて読みました。山本周五郎賞を受賞した「満願」が文庫になるのを待って購入。 人の哀しみが染みる短編集。 6編の中では、表題作の「満願」が一番好みだな。

    1
    投稿日: 2017.09.18
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    本屋さんで、売れていてとてもおもしろいとあったので、わくわくして購入したのだけど・・・私にはいま一歩おもしろさがぴんとこず。ミステリーも好みが分かれるのだろうなあと思ったのでした。

    0
    投稿日: 2017.09.18
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    すっきりと読める。電車で読むには贅沢だが、短編で軽くオススメ。もともと米澤さんの文章、価値観が好きなので自分はとても好きな本になった。

    1
    投稿日: 2017.09.17
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    ひとつひとつの短編の濃度が段違い。緊迫感と切実さがひしひしと伝わってきて謎が詳らかになってからのカタルシスが強い。

    1
    投稿日: 2017.09.15
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    "万灯"が一番面白かった。 どの話もオチは途中で分かった。 決して面白くないわけではないんだけど、想定の範囲内って感じ。 米澤節に慣れてきてしまったのだろうか。読書ってのは麻薬。

    0
    投稿日: 2017.09.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この著者のものは初めて読む。 1978(昭和53)年生まれで、昭和40年代~60年代を書いたものが、まるで江戸時代の設定のような文章に感じてしまう。もしかして女性かなとネットで調べると男性の顔が出てきた。そうですかぁ。 夜警 警察官に向くもの、向かないもの。自ら招いた窮地に、謙虚に頭を垂れることができるもの、なんとか誤魔化そうとあがくもの その一瞬の判断の迷いがその後の人生を別ける。 死人宿 山深い宿の近くに火山ガスが溜まりやすい窪地があり、年に1~2人は自ら命を絶ちにやってくる。露天風呂の脱衣室で遺書を拾う。宿泊客の誰が自殺をしようとしているのか、込み入った関係の二人がそれを探る。 柘榴 綺麗な母とカリスマ的な魅力を持つ父とこれまた綺麗なその長女と次女。両親の離婚調停から明らかになっていく母から受け継いだ長女の性格。邪魔ものは消せとまでもいかずとも、蹴落とせ! ってお話。  万灯 すべてが金で動く世界で、自分を律することができなくなった男の話。ちょっと『死刑台のエレベータ』ってフランス映画を思い出しました。 関守 静岡県の桂谷峠の同じ場所で、4年で5人が男女が転落事故で死亡。その理由を探りにライターが峠茶屋の老婆に話を伺う。ふっふっふ 満願 褒めたたえられていたので読んでみた。筋は面白いけど掛け軸じゃなぁ…。みんな納得できるのかなぁ。 書き方が優しいせいか 最初弁護士の先生は女性かと思っていたら途中で男性なんだとわかった。う~ん。

    0
    投稿日: 2017.09.11
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    米澤さんらしい、最後数ページドロドロとして終わる短編集。「柘榴」だけは他の短編集で読んでいたがそれ以外は初見。意外な方向に進んでいくし本当に面白い。実際にあれば嫌なものばかり笑

    3
    投稿日: 2017.09.06
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    全六編を収録したミステリー短編集。 夜警と万灯が特に好き。どの話もどうしようもない孤独を感じるし、読了後は背筋に冷たいものが走る。

    1
    投稿日: 2017.09.03
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    短編集。どの話も読みやすく、しかし読後は喉に何かが詰まるような、そんな話が多かった。人の考え、心理が巧みに描かれていると思った。どの話も面白かったが、特に気に入ったのは柘榴と関守。柘榴は女性に好かれる男とその妻、娘の話だ。人は死なないが、傷つく人の多い話。多少のエロティシズムはいいスパイス。男の心理が全く見えないのが奇妙さを煽る気がしているが、これは女性の視点で語るからこその話だとも思う。関守は、ライターがネタ目当てに都市伝説紛いの峠へ向かう。途中の喫茶店、老婆、お堂。まさに、都市伝説然とした短編だった。

    0
    投稿日: 2017.09.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    6編の短編小説集。 私が一番怖いと思ったのは、『柘榴』ですかね。二時間ドラマか、あるいは、年末の長編推理ドラマにでもなりそうな、濃厚なサスペンス。女と言うものの怖さも思い知る内容です。 女が怖いと言えば、最後に収録されている作品で、且つ、この本のタイトルにもなっている『満願』も中々です。一見、薄幸な女の物語なんですが、その実の意味を知ると、中々怖いです。 6編それぞれ、中身の濃い物語になっています。

    1
    投稿日: 2017.09.02
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    この作品はミステリーの短編集だが、 2014年の山本周五郎賞や 「このミステリーがすごい!」「ミステリが読みたい!」 「週刊文春ミステリーベスト10」の国内部門ランキングにて1位取得。 史上初の三冠を達成した作品なのだそうだ。 ●夜警  ●死人宿  ●柘榴 ●万灯  ●関守  ●満願  以上6作品からなる。 交番勤務の警官や在外ビジネスマン、 フリーライター、美人の女子中学生、平凡な妻など 身近にいるかのような主人公たちが 平凡な毎日の中で遭遇する不運と恐怖。 作者はよねぽ。 短編でもどれもこれも じっくりと読んでいける深い作品だった。 長編のミステリー作品も面白いけれど、 短編はすっきりとまとめられていて 気軽に読める物が多く、なかなかいいなあと思った。

    1
    投稿日: 2017.09.02
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    短編はどれもレベル高いし、面白かった。 外からは分からない人間の暗い心理が話のラストに浮かび上がってくる。 派手さはないけど静かにゾクッとさせる内容だった。

    0
    投稿日: 2017.09.02
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    夜警/死人宿/柘榴/万灯/関守/満願 六つの出来事。裏に隠れているものは誰にも分からない。こんな事が有ったのだと知れる時心の中にざわざわとした物が残る。すっぱりと白黒付けられる事など無いのかもと思う。

    2
    投稿日: 2017.08.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    米澤穂信は実は1人の作家ではないんじゃなかろうか。 っていう漠然とした疑念をずっと持ち続けていました(解決済み 初めて著者の作品を読んだのが氷菓で、 次が多分インシテミル、 どうも作家としての評価やイメージが定まらないと思って手にした三作目が儚い羊たちの祝宴です。 で、本作は多分四か五作目。 大した冊数を読んでもいないのに、大きい顔して冒頭のセリフ言うかね( ´_ゝ`) まあでもブクログの個人レビューだしいいよね( ´_ゝ`)←← と言うわけで冒頭に戻ります。 それだけ作風が作品によってガラッと変わる作家さんなんですよね。 今時のラノベタッチなミステリ作家かと思いきや、藤原竜也が主演しちゃう感じのパズルミステリも書いちゃうし、あーそっちね〜山田悠介系ね〜と思ってたら、突然本格派な連作ミステリのジャブ繰り出しちゃうみたいな。 あとは、文章に特徴がないのも特徴でしょうか(禅問答??)。地味って言う形容もあたらないけど、ビビってくるセンテンスがない感じ。でも、例えばクセのスゴイ作家の語感に米澤作品を変換したら、すごく読み辛いんだろうなァ。 今作は6作を収録した短編集ですが、儚い羊たちの祝宴のようなリンクはありません。それぞれ完全に独立した短編です。 6作全て、昨今ゲキ受け(らしい)の意外なラストものです。あまりくどくどしく言うとネタバレになるので控えますが、押し並べて感じたのは「人間が一番不可解でホラー」でした(模範解答)。 オススメは、夜警・関守・満願かな。 柘榴がなかなか高評価なようですが、ちょっと評価が分かれそうな作品だと思ったのは私だけかなァ( ´_ゝ`) 【内容まとめ】 ◎夜警…暴漢を制圧する為に拳銃を発砲した新人警官が、最後に言い残した言葉ーー「こんなはずじゃなかった」。彼を評して警官にはとても向かないと断言した上司がたどり着いた、発砲事件の戦慄の真実とは。 ◎死人宿…不幸な事故が起こる温泉の側に建つ旅館の女将となったかつての恋人を訪れた男に、彼女が奇妙な相談事をもちかける。「脱衣所に忘れられた遺書の書き手は誰なのか突き止めて欲しい」ーー候補者は三人。果たして誰が自殺を遂げようとしているのか? ◎柘榴…あまりお家に帰ってきてはくれないけれどたまに会うと優しいお父さんと、ほとんど女手一つで育ててくれた大好きなお母さん。そんな両親が離婚を決めた時、美しい姉妹が着いて行くと決めた方はどちら? ◎万灯…人を殺した。それも2人も。命運を賭して手を血に染めた男が、ひょんなことから罪状を白日のもとに晒されるところまで追い詰められる。彼の罪状を明らかにするものとは? ◎関守…一年に一度、死亡事故が発生するかつての関所跡に建つドライブイン。事故直前に犠牲者達と言葉を交わした老婆にインタビューする男に最後に突きつけられる驚愕の事実。 ◎満願…夫の借金を苦に、妻が取り立て屋を殺すーーそんな単純な事件の筈だった。事件現場の掛け軸と達磨、そして夫が病死した直後に告訴を取り下げた妻の態度から、かつて夫婦の下宿人だった弁護士は真の動機を見出す。

    0
    投稿日: 2017.08.28
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    普段はあまりミステリーを読まないワタクシ、とあるレビューにそそられ、近所の本屋に在庫を確認し入手、即読了。 全6編の短編で構成されており、数々のミステリー賞を受賞しただけあって、どの短編も意外な結末を迎えることになる。一見、素朴さ、真面目さの中にある強かさのようなものの表現が巧みで、素晴らしい。

    2
    投稿日: 2017.08.27
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    ひやっとする短編6つ。 どれも短編とは思えないほど細部までしっかり描かれていて、話にぐっと引きこまれた。 ひとつめの「夜警」では、川藤の臆病でずるい考えと行動には嫌になるほどリアリティがあり、こういう丁寧な描写が物語に厚みを作るんだろうと思う。

    2
    投稿日: 2017.08.27
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    ミステリランキング3冠&山本周五郎賞受賞、はあまりに読者の期待値を上げ過ぎた。個々の短編のレベルは高い一方、「視聴者vsミスディレクションが超絶上手いマジシャンの6番勝負」特番、っていう感じで物語そのものに入りづらかった。僕は起伏の少ないホラーテイストの「死人宿」「関守」が好きです。 横山秀夫の短編集と、「ジョーカー・ゲーム」を是非再読せねば、と思いました。

    0
    投稿日: 2017.08.26
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    とても読み応えがあって内容の濃い短編集でした。 おおっ?これはもしかして、、と犯人やオチを推測できても文章がとても読ませるので、読み進めるのも楽しかったです。 なんだかすごくしっかりした(かたい感じの)文章なので著者はそれなりに年齢のいった方なのかと思ったら、そんなにお年寄りじゃなかったのでびっくりしました! 他の作品もぜひ読んでみたいです! この短編集の中では「関守」というのがすごく楽しめて怖くてよかったです^^

    2
    投稿日: 2017.08.26
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    ずーっと読みたくて、けど文庫になるまで我慢!と思ってたからやっと読めて嬉しいです。 短編集でいわゆるどんでん返しっていうオチが多いお話しばかりでした。 なんとなく、これからどんでん返ししますよーっていう雰囲気が嫌いなので、万灯が一番好きでした。 あと柘榴は女の恐ろしさが煮詰まってて、 夜警はざ、ゆとりって感じで、 死人宿はここで終わらないのが米澤穂信だな〜後味悪いボトルネックみたい。。 関守は一番オチが読めたかな〜けど先輩こわい 満願はそこまでする?っていう 感想が走り書きすぎるけど、とっても面白かった 文庫になるまで待っててよかった! 2017.08.23 読了

    0
    投稿日: 2017.08.25
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    どうしても短編小説は話しの深さが少々物足らないと思ってはいるが、これはかなりレベルが高い作品群だ。 6編の中は秀作とまあまあの作品はあるが、「これはちょっと、、、」と思われる作品はない。 自分としては、「万灯」の最後の展開部分と「関守」のジワっとくる怖さが気に入っている。

    4
    投稿日: 2017.08.24
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    以前ストーリーセラーで万灯を読んでいて文庫化されるのを待っていました。娘と言っても女なんだなとか、家族を守るためにおばあちゃんのどこにそんな度胸が・・・とか思うことはいろいろあるけど、どの作品にも自らの目的を達する為に罪を犯す人々がいた。

    1
    投稿日: 2017.08.21
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    6篇のミステリィ短編集.全編に渡り,どんよりとした雰囲気を決して逸脱せず,ミステリィそのものより,その状況を生み出した,人のネガティブな業に焦点を充てた,松本清張調な作品群.全く異なる世界観で,いずれも読み応え十分.

    0
    投稿日: 2017.08.20
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    六つの短編 一番の気に入りは【関守】 都市伝説の取材の為、ドライブインを訪れるライター! 店の店主とライターが過去に近くの峠でおきた事件を振り返る。 題名の意味が解る時、物語は絶頂に達する。 次点が【満願】 謎が、ぼんやり薄っすら浮き上がってくるミステリー! 構成に作者の技術の高さが伺える。 文体と登場人物達から昭和50年代よりも、もう10年前のような気がするのは私だけでしょうか? 最期に【全体を通して】 薄っすらと夜の帳が下りてきて気がつくと自分の後ろに不気味な気配を感じた時に、振り返ってみると・・・ と言うような気分にさせられる短編集でした。

    4
    投稿日: 2017.08.20
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    久々に読む米澤穂信。どの話も完成度が高くて、やっぱり上手いと舌を巻く。他人を嵌めようとする手口を思いつく人間の薄ら寒さが、超常現象のホラーを超えるホラーさよ。

    1
    投稿日: 2017.08.19
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    短編嫌いの私が★×5 これは初めてのこと。 全ての作品が★×5。素晴らしかった。 何冊かこの作家さんの本は読んだことがあるはずなのに、 ここまで心掴まれたのは初めてかもしれない。 インシテミルは自分の好きな分野だった為好印象なのは当たり前だが、 この作品は自分の得意分野というわけでもない。 それなのに全ての作品に気持ちを集中できた。 短時間で没頭して読了してしまった。 凄い・・・ 絶対この作家さん、上手くなっている。。。 短編でこんなに惹かれる作品に出会えたのは初めてのことで、 自分自身とても驚いている。 とても良い作品に出会えて幸せだ。。。 これこそ読書の喜び(*^-^*)

    24
    投稿日: 2017.08.18
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    なんとなくミステリーが読みたいと思って手に取った1冊。 タイトル通りに人の思いが原動力になる強さや弱さを描いた短編集。 あるものは心に刺さり、あるものはネタばらしされても理解できない。 人の価値観の違いっていうのはこういうことなんだなと言うのが痛いほど分かる。 カテゴリはミステリーだけど「トリックを解いてスッキリ解決」じゃなく 「人の心を知る」のを主眼としたお話。 これが作者のスタイルなのかもしれないが「氷菓」、「ボトルネック」を昔読んだことがあるだけなので忘れてる。 人の心の動きに興味ある人にはオススメ。 コテコテの物理トリックが読みたい人にはおすすめできない。

    0
    投稿日: 2017.08.18
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    さすがに面白い。一つ一つが全く違うテイストなのに、読後感は似ていて、読み終わった時に満願かあ~とタイトルにしみじみ。 『儚い羊たちの祝宴』の方がインパクトは強いけど、似たテイストの“柘榴”が印象に残った。

    2
    投稿日: 2017.08.17
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    そう来たか!から、読んでるうちに次はどう来るの?という怖い期待感。そして予想しない結末に持って行かれるのが良い。面白い! どれも薄暗い話ではあるが、明るい希望ある長編と長編のあいだに読むのがいいかも。

    1
    投稿日: 2017.08.17
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    再読)6つの短篇。いずれもひんやりした感触の。可愛い~!と近寄って触った小動物が思いの外ごわっとした手触りだった、みたいな。あれ?ちょっと違うかな(笑)。『万灯』のラスト、ホテルの窓から見る東京の夜景が忘れ難い余韻。『夜警』『満願』の動機も思いがけないものだった。

    1
    投稿日: 2017.08.15
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    いままでの米澤穂信さんの最後の一行どんでん返し短編作品の集大成というかんじ。以前の「儚い羊たちの祝宴」に磨きがかかり、現実味もまし、よりヒヤリとさせられる作品ばかり。柘榴と万灯が好き。久しぶりにドキドキしながら一気に読みました。

    1
    投稿日: 2017.08.15
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    最後にヒヤリと残る物語が多い。 短編集は長編よりも話に深みを出しにくい印象があり、もともとそれほど好きではないのですが、この本はどのストーリーも面白く読むことができました。 一冊読み終えたとき、タイトルには納得。

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    投稿日: 2017.08.15
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    単行本が発売された2014年末、主要な3つのミステリーのランキングで首位を独占したこの作品。帰省した実家と帰りの新幹線の中で読了。 確かにどの話もかっちり纏まっているとは思うが、語られている題材や全体的な暗さ、古めかしさがあまり好きになれなかった。

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    投稿日: 2017.08.14
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    2017.08.13 出張で何度も飛行機に乗るので、暇つぶしとして久しぶりに本を購入。以前図書館で借りたものの、読みきれずに返してしまったもの。 私の大好物のミステリーホラーの要素もあり、どの話もスリルがあって大変読み応えがありました。 一番ハラハラし、どんでん返しを感じたのは「万灯」。やっぱり人殺しミステリは面白い! このような米澤節がうなる暗い淡々としたミステリーをもっと読みたいです。 今月末また飛行機に何度も乗る予定があるのでまた本を買ってみようかな。

    1
    投稿日: 2017.08.13
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    夏にぴったりな短編集でした。 米澤さんはボトルネックが合わなくてそれしか読んだことがなかったのですが、今作はとても評判がいいようなので気になって読んでみました。 どのお話も読みやすくて、ちょっとゾッとする部分もあって面白かったです。 それぞれ違う色を持っていてすごいなと思いました。 個人的には柘榴の官能的な熱さと関守の背筋に汗が走る感じが夏にぴったりでお気に入りです。

    1
    投稿日: 2017.08.13
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    好きな作家だし、ミステリ分野の賞を複数受賞した作品だし、先に読んだ”王とサーカス”が素晴らしかったから、嫌が応にも本作への期待は高まる。反面、個人的にあまり得意じゃない本格もので、内容が浅く感じられがちな短編集で、”大丈夫かな?”って思える要素もあり。結果、それぞれ趣を異にする短編だけど、そのどれもが高品質なので驚き。特に気に入ったというか心に残ったのは、峠茶屋での怪奇譚。”この小さい婆さん、きっとこの世の者ではないんやわ”ってずっと思ってました。いやいや、面白かったです。

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    投稿日: 2017.08.12
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    テーマに統一性はない短編集。 スッキリしない終わり方が多く、若干モヤモヤする。でもこれがミステリー短編だよなと納得。 中学生姉妹の話がよかった。 でも前評判がよすぎて期待感が高くなってしまったかも。

    0
    投稿日: 2017.08.12
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    古い時代の哀切な空気がなんとも味わい深い 日常の中に秘された数々の隠し事がささやかに、しめやかに明かされる短篇が六つ。 昭和の本格派の味わいを継承するような米澤さんの手腕にうっとりと酔い痴れる。 まるでこの時世まで語り継がれてきたような存在感のある新しい悲劇。

    1
    投稿日: 2017.08.11
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    「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。鮮やかな幕切れに真の動機が浮上する表題作をはじめ、恋人との復縁を望む主人公が訪れる「死人宿」、美しき中学生姉妹による官能と戦慄の「柘榴」、ビジネスマンが最悪の状況に直面する息詰まる傑作「万灯」他、全六篇を収録。史上初めての三冠を達成したミステリー短篇集の金字塔。山本周五郎賞受賞。

    0
    投稿日: 2017.08.11
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    第27回山本周五郎賞受賞作。 『〝連作〟短編集ではなく、純粋な短編集を……』ということで、各短編に繋がりは無いのだが、根底にあるものは共通しているように思う。面白かった。

    0
    投稿日: 2017.08.09
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    ミステリ側の米澤穂信は合うか心配してたが、山本周五郎賞に外れなし。大傑作であった。多少は慣れてきて、伏線はこれかな、などと考えるようになったが理想的な読者なのでどんどん騙され驚かされる。楽しい。

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    投稿日: 2017.08.08
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    夏はどろどろしたのが読みたくなる!ラスト二篇が特に好き。どうしようもなくて殺すというより、「だって、しょうがないじゃん」な感じが怖いなあ。この小説に出てくる人物は、みんな人情が感じられなくて薄気味悪い!

    1
    投稿日: 2017.08.04
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    別作品の『儚い羊たちの祝宴』が好きな人はこれも気に入るのでは、という評価をよく見かけたので期待してました。 読み終わって、確かに共通する部分も多いとは思いましたが、羊の方がもっと暗い雰囲気だったような気がして、私はそんなあちらの方が好きです。 「関守」が一番好き。一番怖いなと思ったから。

    0
    投稿日: 2017.08.03
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    読み終わった後、必要以上に余韻を引き摺るわけでもなく、かと言って味気ない内容でもない、その辺のバランスがとても心地よいミステリー小説。ラスト数ページでゾクリとさせたりはっとさせたりして、物語を閉じていく最後一行はとくに好き。米澤さん、満願が初読みだけれどしばらくハマりそう✨

    1
    投稿日: 2017.08.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    もともと米澤穂信氏の本は、 「儚い羊たちの祝宴」が一番好きだったりする (古典部は除く) ので、同じく短編集にはとても期待していた。 単行本で出て、 文庫まで待とうと思って、 もうそろそろ耐えきれないから単行本買おうと思ったら ちょうど発売日に書店で文庫本を見かけた。 神に感謝しました。 さて。 『ボトルネック』『インシテミル』『犬はどこだ』 『古典部シリーズ』『儚い羊たちの祝宴』 ※さよなら妖精は途中でリタイア 割と米澤作品は読んでいると思う。 感じるのは、作品によって世界観がガラッと変わるなぁと。 今回は短編の中でも一話一話それが顕著だった。 警察小説か?『夜警』 温泉宿探偵物?『死人宿』 海賊になった男、みたいな、海外でバリバリ出世していくと見せかけて『万灯』 怪談聞かせてくれるの?『関守』 弁護士もの?『満願』 全部が全部テイストが違うし 最後の最後にズバッと裏切ってくれた! 本当に素晴らしいストーリーテラーだと思いました改めて。 あ、書き忘れていたけれど『柘榴』が一番好きだった。 やっぱりこう言う、美しい少女がちょっと狂気じみてるの 好きなんだな。 感謝。

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    投稿日: 2017.08.01
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    あ、文庫本出てる、と購入。 暗くて怖いけど面白い。そして後を引かない感じがこの人の作品はいいなぁと思います。あまり感情的だったり粘着気質じゃない感じがする。作中は大概変な人が出てくるのに読後感がそれほど悪くないのはすごいな、と思うのです。 夜警 あ~、その仕事、向いてないよ…という人居るよな。 巻き込まれ事故みたいな上司はちょっと災難。 死人宿 それでも結局その宿は続いていく、という感じがゾクっとくる怖さがある。彼女は東京には戻らなさそうだな… 柘榴 イヤな話。何をもってして男がそんなにモテるのかが理解できない。母親は理解できる。同年代だし、他の女の子が注目していた彼を手に入れるアタシ…という満足感もあっただろうし。でも10代の少女にしてみたら40代男なんてオッサンだぜ?と思うんだけど… どうなんだろうか。 万灯 回り回ってお天道様が明るみに出す、というような。 村の利益と国の利益かぁ… 確かにそこは難しい問題だなぁと思う。 関守 いや、どう考えてもその人危険でしょ、近寄るな危険。 というある意味地雷なお話。 満願 読んでいてちょっと気になったんですが昭和46年で普段着が矢絣の袷って。年の頃20代後半の女性の普段着ってその頃にはもう洋装だと思うんだけどなぁ…とその辺りは疑問に思いました。それとも彼女は商売柄、和装をしていたんだろうか?謎だ。 それにつけても旦那が稼がないと辛いなぁ… 人殺しとはいうものの…その借金は誰がこさえたんだよ、とは言いたい感じでした。やっぱり女性も手に職を持たないといかんなぁなんて的外れな感想を抱きましたよ。

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    投稿日: 2017.07.31