
総合評価
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powered by ブクログ「柘榴」と「万灯」が印象に残った。 1つ目の「夜警」でジャブを打たれて、次の「死人宿」でゾワッとする。 3つ目の「柘榴」でドロリとしていて肝の冷えるような怖さを体感して、「万灯」でハードで泥臭い怖さを。 5つ目の「関守」で、またゾッとする。 最後の「満願」で切なくもスッとした冷たい怖さで終わる。 どれも後味の良い話ではないけれど、ミステリーのフルコースを味わったような感覚でした。
16投稿日: 2022.03.06
powered by ブクログ「関守」が1番好みで面白く感じた。 次が「万灯」 全体的に怪奇現象というよりは人の怖さ、 人の真意に焦点を当てている感じ。 怪異系や若干ファンタジー寄りのものが好みなのでライトな感じだなぁなんて思っていたけれど 解説を読んでなるほど。 「描かれる謎は決して巨大なものである必要はなくーーー読むものの関心を引っ掛ける程度のーーー 」 確かに少しでもちらつかせられると、謎に関して無関心ではいられない そういう意味では自分が意図しない内に夢中にさせられていた小説だったのかもしれない。
1投稿日: 2022.03.06
powered by ブクログ個人的には「関守」が最も面白かった。「柘榴」はちょっとびっくりな結末だったけど、ほんとにそんなことあるんか?とは思った笑
1投稿日: 2022.03.05
powered by ブクログうーん、ざら〜っとしたような、どろ 〜っとしたような読後感がなんとも言えない。 特に『柘榴』は読後の怖さもある。 読んでる時の体調にもよるのかな。
0投稿日: 2022.03.05
powered by ブクログ人間の心理の闇が描かれる短編集。完成度が高く、どれも強烈な印象を残す。ブラックユーモア、イヤミス、どんでん返しありと、盛り沢山な内容に大満足。 描かれない部分があることで、返って想像力を掻き立てられる。こういう真実って語られないだけで、気づかないだけで、意外と身近にあるのかもしれない。
21投稿日: 2022.02.17
powered by ブクログどの短編も読後にタイトルを見ただけで話を思い出せるくらい印象に残るものばかりで、特にどれが〜と選ぶのも難しいくらい全て面白かったです。私はホラー系が割と好きなので「関守」を映像化したものが観てみたいなぁと思いました。
2投稿日: 2022.02.15
powered by ブクログミステリ短編集。 それぞれ、なんとなく恐ろしかった。 じわじわと恐ろしくなった。 私は「関守」が一番です。
3投稿日: 2022.02.14
powered by ブクログ黒牢城が面白かったので読んだ短編集。 ジャンルはミステリーに分類されると思うが、内容は「世にも奇妙な物語」的な話が多い。 一番好きな話は「死人宿」で、理由は一番ミステリーっぽかったから。
2投稿日: 2022.02.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「夜警」のミスリードで一気に引き込まれました。 登場人物は冷静且つ客観的に見ると異常なように感じるけど、全く違和感なく読み進められ、むしろそこがおもしろいところなんだと思いました。 特に「万灯」は登場人物を正義と悪、強さと弱さなど様々な視点から捉えることができました。また、最後の主人公がじわじわと追い詰められる場面は、感染症パンデミック状態にある今だからこそ読んでいて色々と思うところがありました。 ほとんどの話に大どんでん返しがあり、いい意味で裏切られました。まだ読書初心者の自分がこれからも本を読んでいきたいと思えるには十分すぎる一冊でした。
4投稿日: 2022.02.11
powered by ブクログ黒牢城に続き、米澤穂信さんの2冊目を読み終えました。6つの短編の中でも、夜警・死人宿・満願の3遍がとくにおもしろかったです。 短編が読みたくなり、スティーブンキングの「マイル81」「夏の雷鳴」(文春文庫,2020)を読み始めました。 次は遡って「王とサーカス」(創元推理文庫,2018)を読むつもりです...
1投稿日: 2022.02.09
powered by ブクログ2022.02.07.読了 あーーー、すごくおもしろかった! 随分と長い間、短編集は避けてきたがここ2年くらいは好きな作家さんに限り読むようになっていた。 米澤作品は、初めて。 基本的には中長編が好みなのでじつは購入時もかなり迷った。 でも、評価がいい。。。このミスほか3冠達成との記述も。。。 いやぁーーー、買ってよかった!読んでよかった! また米澤作品を購入しようと思う。 短編集好きの方、長編好きの方にも絶賛オススメ中
2投稿日: 2022.02.07
powered by ブクログ短編集。どの話も最後の数ページで予想を裏切られる展開になるので楽しく読めました。 特に柘榴が好きです。
2投稿日: 2022.02.06
powered by ブクログどの短編も、ちょっとしたことがキッカケで物語の見方がラストに向けて変わっていくのが見事すぎる。 特に「万灯」は…秀逸でした。
2投稿日: 2022.02.01
powered by ブクログミステリーの短編集はどうしても物足りなさがあるものですが、この作品はどれも素晴らしい出来です。 しかもどの作品も最後にゾッとするというかなんとも言えない後味を味わうことが出来ます。 これがたまらないんだなぁ笑 個人的には「夜警」と「関守」が特に好きでした。
3投稿日: 2022.01.31
powered by ブクログ近頃の短編の推理物は骨格が芝居の書き割りじみてうすっぺらなわりに、タネだけやけに奇抜なものが多くて好きではなかったが、この作品集は構造がしっかりしていて、登場人物の人生が濃密に描かれていて、そして落とし方も見事だった。『万灯』の意外性は見事で、『柘榴』の動機には驚かされた。
3投稿日: 2022.01.30
powered by ブクログ警邏 警戒のために見まわること。またその人。パトロール。 殊勝 心掛け・行いなどが、けなげで感心なこと。奇特。 躊躇わない ためらわない 符牒 商店で、商品の値段を表す隠語・記号。 合図のための隠語。あいことば。 二十年間警察の水を飲んできた経験が、謝ることをさせないのだ 隘路 通路として狭い、進行の難所 殊(こと) に形の良い岩魚が入りまして 柘榴 ざくろ 今まで出会ったことのない家族の物語で正直言葉を失った。 慇懃 いんぎ 人に接する物腰が丁寧で礼儀正しいこと。 左前 運が悪くなること。経済的に苦しくなること。 矜持 きょうじ 自分の能力を信じていだく誇り。プライド 矍鑠 かくしゃく 年をとっても、丈夫で元気のいい様子。 薫風 くんぷう 若葉の香りを漂わせて吹く)初夏の風。 機微 容易には察せられない微妙な事情。
3投稿日: 2022.01.29
powered by ブクログどんどん読み進める、この後どうなるのかと残り数ページで起こる種明かしがとてつもなく面白い。 短編ミステリーハマった!
2投稿日: 2022.01.26
powered by ブクログここ数年で一番面白かった短編集。 ミステリの短編って、オチありきで少し強引な話もあるんだけどこの本はどれもひんやり、どっしり、静謐で読み応えがあった。短い話ならではの綺麗なまとまり。 夜警・万灯が特に秀逸。読みながらぞわぞわした。 今までこれで上手くやれてきたのに…と打ちのめされて疲弊したおじさんの話を書くのが非常にお上手のかもしれない(他の著者が青春小説に寄ったものと理解はしているが…)
2投稿日: 2022.01.24
powered by ブクログ『追想五断章』読後に間も無く開いた本作。 同著者の作品を立て続けに拝読する事は個人的にとても珍しい上、やはり期待に背かない作品だったのでより嬉しくなる。 ミステリの中でも誉れ高い文学賞3冠に輝いた本作。 表題作を始め収録された計6編がいずれも粒揃い、外れ知らずだ。 それぞれが孕む謎を、語り手達が明らかにしていく。 『夜警』は、過去に部下を死なせた巡査が見舞われた、新たな殉職者による不可解な特攻の動機。 『死人宿』は、自殺志願者が挙って訪れる宿で発見された、遺書の書き手。 『柘榴』は、ならず者ながら魅惑的な父と離されぬ様、姉妹が仕組んだ策略の真相。 『万灯』は、孤高のビジネスマンが犯した重大な罪と、それが白日の下に晒された驚くべき理由。 『関守』は、峠の同一地点で起こった複数件に及ぶ転落事故の陰謀。 『満願』は、美しき殺人者の女が控訴を取り下げ、刑に服す事を決意した理由― 情に強く訴える、さながら上質な物語の見本市であった。
1投稿日: 2022.01.16
powered by ブクログ満願 米澤穂信 著 米澤さん作品の初読了です。 また、基本的に短編集は読まないです。 長く物語の世界に入りたいからです。 満願。短編集です。 「やられました、、、」 6作品、全て繋がりなく、さらに物語設定も、文体も、様々です。 ------------ ※抜粋 ●夜警 警察官の上司と部下。 緊急連絡で現場に急行。一触即発の事態のため、踏み込む。 部下は、犯人めがけて発砲するも、殉職。 上司は、部下が発砲したこと自体への疑念が消えない。 ------------ ●関守 毎年不審な事故死がある峠。 記者は、都市伝説としての題材として現地取材へ。 彼は取材で、衝撃の事実に辿りつく。 ------------ ●柘榴 離婚調停の家族。子供は2人。父方は定職なく、扶養義務はおぼつかない。母方はアルバイト掛け持ちし、2人の子供を養う準備を行い万全の体制。 家裁の判断は「父方」の全面支持。 家族に「なに」が起こっていたのか? ------------ 【読み終えて】 短編集の良さ。 それは、起承転結が明確であり、次の物語に早く入ることができること。 「満願」は、まさに、この小説となりました。
40投稿日: 2022.01.16
powered by ブクログ1話目の『夜警』からドロリとしたものが残る、何ともいえない読後感を味わい、同じ感覚を期待しながら、次々とあっという間に最後まで読み進めてしまった。 短編集は物足りなく感じる事が多いが、本作では6話全てで、それぞれの世界観をお腹いっぱい満喫できた。
3投稿日: 2022.01.12
powered by ブクログ山本周五郎賞受賞、このミス1位など高評価を得た一冊は、まさに期待を裏切らないモノだった。 勝手に長編モノと勘違いしていたが、警察モノ、サスペンス、愛欲、ホラーチックとバラエティにとんだ純粋に独立した6つの短編からなる短編集。 濃密で、スキのない構成、しっかりと伏線もありながらの切り返し、そして何かザラッとした余韻を残す結末。 短編ならではのキレがいずれも素晴らしい。充実した短編ミステリーを堪能できた。
23投稿日: 2022.01.10
powered by ブクログ6つの短編がどれもハズレなしで面白い!短いながらも綺麗にまとまっており読みやすいです。ミステリーで万人におすすめできる作品です。
4投稿日: 2022.01.09
powered by ブクログミステリーではあるが、短編でとても読みやすく集中が途切れなかった。そして、どれも読後の後味の悪さが素晴らしい。個人的には「夜警」の人間の気持ち悪さが今でも忘れられない。
3投稿日: 2022.01.09
powered by ブクログ短編なのにどれもハズレがなく、完成度が高かった。 どの話もオチがゾッとしたり、やりきれなかったり。読後の感覚がミステリーという括りだけで表すにはもったいないくらい。 話によって異なる怖さがあって楽しめた。
4投稿日: 2022.01.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
個人的に、ミステリーの短編集は物足りなく思う物が多かったけど、この作品はそんな事がなく良かった。 「夜警」 川藤みたいな人は割と身の回りにいるかもしれない。そんな人が警察や医者、権力のある人にいたら怖いなぁ… 「死人宿」 ハラハラしながら読み進めて、安心した所で突き落とされる。でも、好き♡ 「柘榴」 苦手な作品。ただ、映像化したら一番映えそう。 「万灯」 主人公、仕事好きだなぁ。コロナの今見ると怖いお話。 「関守」 お婆さんの異様さが読み進める毎に感じられてゾクゾクした。 「満願」 読後に妙子さんの行動を思い起こすと恐ろしい。タイトルにも納得。
4投稿日: 2022.01.02
powered by ブクログミステリー短編集。 短編とは思えないぐらいそれぞれの世界観に重量感があった。 どの世界も暗くて重くドロリとしていた。 どこかで読んだ気がしていたのは、以前にドラマで観ていた話があったからだった。 人それぞれの価値観で、どうしても守りたい、守るべきものがある。そのためにはどんなことでもしてしまう。そんな人間の哀しいさがを感じた。
4投稿日: 2022.01.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ミステリー短編集で、共通するのは読後の暗くて救いのない感覚。バッドエンドとわかりながらも先が気になってしまう!
3投稿日: 2022.01.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
万灯が面白かった。 面白かったんだけど、コロナが流行ってる今読むとまた違ったゾワゾワ感で、読まなきゃ良かったなぁと思った(笑)
3投稿日: 2021.12.31
powered by ブクログ巧い、面白い、怖い、ザワザワどろりとした。 6話短篇集…昨今 連作短篇集が多い中、独立した短篇集は新鮮ささえ感じた。 2018年NHKドラマ【夜警】【万灯】【満願】は観ていていたので、結末はうっすら記憶してたが、大いに楽しめた。 ミステリーとして重厚なのに、それぞれ登場人物なりの理由や都合から発祥している対比も、背筋がヒヤリもさせられた。満願、満腹、満足!
16投稿日: 2021.12.26
powered by ブクログ短編集だった。初めてイヤミスを実感した。 その中でも、関守という話が恐怖を覚えた。 どの話も殺した動機が分かるものの、他人からは窺えない一面である事に作者の技法が込んであると感じた。
4投稿日: 2021.12.25
powered by ブクログ全部面白かったです。特にゾクっとしたのが関守でした。鳥肌立った。短編集の集まりで非常に読みやすいので是非!
9投稿日: 2021.12.18
powered by ブクログそれぞれの話にそれぞれのドラマがあり、そのドラマにどういう事なんだろう、という疑問が浮かび、最後のほうで思いもよらない一行に、ハッ、とさせられる。これぞミステリー。
1投稿日: 2021.12.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
米澤さんの本は氷菓と小市民シリーズしか読んでいなかったのでライトな感じの作風しかないのかと思っていたのですが、芦沢央さんの本の感想で満願を思い出すと書いてる方がチラホラいたので気になって手に取りました。短編集なので読みやすくはありますがたしかに「許されようとは思いません」を読んだ時のような心がざわつき人間の怖さを感じる作品でした。1話ずつが短編とは思えぬボリューム感。長いわけではなく深く重い感じです。 装丁のイメージであろう「万灯」は全く想定していなかった結末にミステリとして秀逸だなと感心。なるほど伏線はしっかりあったのに全く気づかず後半にハッとさせられました。 「関守」は何となく結末が読めてはいたものの、やはり作家の方の表現力はさすがでゾッとさせられました。もちろんフィクションだからですが、こういう怖い話は好きなのでとても楽しめました。 他の作品も手に取ってみようと思います。
4投稿日: 2021.12.08
powered by ブクログミステリーは好きだけど、長編を読むのはちょっとしんどい(寝不足になっちゃう)ので、短編で探していて出会った作品。 どの作品も最後にゾクリとする展開で、気持ちよく読みおわれるものでは無いけれど、そういうところが良いというか…読み応えのある作品たちでした。 最近は女性作家の優しい雰囲気の作品を読んでいたから、この男くさい雰囲気が新鮮で、良い刺激になりました。
2投稿日: 2021.12.08
powered by ブクログ短編だけどうまくまとまってると思った。ひとつひとつのストーリー全て面白かった。女子中学生の話が好きだった。え?え?って口から出てた、、。他のも読んでみたい。
2投稿日: 2021.12.01
powered by ブクログ短編なんだけど一つ一つ濃い話で面白かった‼︎ 急に不穏になる展開が最高でした‼︎ 人間が内に秘めてるものわからないもんだなと思いました。 他の作品も読みます‼︎
3投稿日: 2021.11.26
powered by ブクログ最後になって急にどろりとしたものが現れるという展開は米澤作品の特徴の一つでもある。心にざわめきを。___解説より 上の通り、めっちゃおもしろかった。
2投稿日: 2021.11.25
powered by ブクログとても美しく、感情に刺さる物語集。 心地よい不快感、、生温い喪失感、、 何とも言えない気持ち。 新しい感情を与えてくれた作者に感謝。
3投稿日: 2021.11.16
powered by ブクログ重厚で深みのあるお話し6篇を収録した、ミステリー短編集。 短編集で★5を付けることはほぼないのだが、この作品は文句なく評価できる。 どの作品も世界観ができあがっていて、短編集にも関わらず、どんどんストーリーに引き込まれてしまう。文章も綺麗で、文体バランスもよく、重い内容にもかかわらずすんなり読み進められます。 全作品おすすめですが、特に「万灯」「関守」が大好き。最後徐々に見えてくる真相、不幸が迫りくる感覚が怖すぎる。 ミステリー短編集はどうも好きになれないという方に、是非読んでほしい一冊。
38投稿日: 2021.11.11
powered by ブクログなぜか心をざわつかせ、余韻を残す短編集。 ハッピーな話ではないのに、残る余韻が後味が悪いものではないのが印象的だった。 きっと最後には裏切られるぞ、裏切られるぞと覚悟して読んでいるのに、それでも読めないそれぞれの話の結末が、とてもいい裏切りで、しみじみ面白いなあとあっという間に読み進めてしまった。
7投稿日: 2021.11.01
powered by ブクログとても読みやすく、とても面白かったです。 短編集なので一つ一つの話は長くありませんが、どの話にも人や物に対する愛情がある反面苦しみもあり、読み終わったあとに切なさを感じました。 読み始めると展開が気になって、その話を読み終えるまでなかなか本を閉じることができませんでした…!
3投稿日: 2021.10.29
powered by ブクログいろいろな舞台のミステリー。 どの話も面白かったです流石米澤穂信さん…。 短編集なので1話1話は短いのに 推理、真相、どんでん返しもある。 正直どの話ものめり込みすぎて、 短編だと読み足りないって気持ちも、、、! 「夜警」と「柘榴」がすき。 ただ、「関守」の真相が恐怖すぎてずっと残ってる……
3投稿日: 2021.10.16
powered by ブクログ短編集だったから読みやすかった☺︎! いつも結末にビックリさせられる…。 怖いなと思うような結末とかもあったけど、読み応えはあった☆
2投稿日: 2021.10.11
powered by ブクログどの短編も面白かった(死人宿は個人的には他より劣るか) 展開が気になり次へ次へとページを進めてしまった。 どの短編も最後にどろっと重い空気を残したまま終わり、なんとも言えない気分にさせられる
1投稿日: 2021.10.07
powered by ブクログ単行本で読む たっぷりの充足感。 短編のうち3編がTVドラマ化されていて、どれも面白かったのでいつか原作を読みたいと思っていた。 特に『夜警』の安田顕がとても良かったと強く印象と記憶に残っていたので読めて良かった。この話は映像で見ていたことがプラスだったと思う。後からわかる、もしかしたらのストーリー。後味の悪さに痺れる。 「死人宿」では不意を突かれ「柘榴」では驚愕し「関守」ではページを戻って確認しながら行く先を見据えた。 TVドラマになっていたもう2篇「万灯」「満願」は暗い映像も頭に浮かべながら記憶の確認をしながら読んだ。映像という手伝いがあってわかりやすかったかどうか。少なくとも邪魔にはならなかった。演者と演出が良かったんだろう。 面白い本を読んでしまうと次を選ぶのが難しい。
2投稿日: 2021.09.27
powered by ブクログ短編集で、ひとつひとつの作品がとても面白くどんどん読み進めた。読み終わった後にゾクっとするような話もあり面白かった。
2投稿日: 2021.09.25
powered by ブクログ短編は入り込んだら終わりでまた一から登場人物を覚えなければならないから苦手だけど、これは面白かった。 一話から好きな感じと思い、関守とか読むスピードがあがっちゃった。 ネットに転がる『意味がわかると怖い話』が好きな人は好みだと思うー。
9投稿日: 2021.09.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
米澤ワールド満載。 奥深い不気味さ、異国の底知れぬ不気味さ…ずっとゾクゾクさせられ続け、予想以上に闇に引きづられ、後にずっと残ってしまう。 こんなに後味悪いのに、はまらずにはいられない。 そして、相変わらずの日本語の美しさに魅入られた。
4投稿日: 2021.09.05
powered by ブクログ人間の裏側を見せつけられるような厳しい内容の短編集。 いずれも迫力がある力作だとは思いますが、好みでは無かった。
2投稿日: 2021.08.25
powered by ブクログ傑作短編集。いろいろな人の行動の理由や思惑が徐々に明らかになっていく描写に、ページをめくる手が止まらなくなりました。
3投稿日: 2021.08.22
powered by ブクログいやミスと言うほどでもないけど、胸糞の悪くなる話が多かった………文体は読みやすいけれども、とにかく根暗な感じがどの作品にも漂っていて………読後感が良いとはとても言えなかった。怪談に近いかもしれない
2投稿日: 2021.08.22
powered by ブクログたまたま実家においてあり読んだ本。 どの話も背筋がぞくっとする夏にピッタリの1冊だった。 幽霊とかじゃない、1番怖いのは人間、と思わせるタイプのホラー。
0投稿日: 2021.08.22
powered by ブクログ凄まじい吸引力に引き寄せられ、意表を突く結末まで一気に読ませてしまう全6篇の秀作短編集。 警察官の資質と殉職を問う『夜警』、温泉宿の遺書をめぐる『死人宿』、親権問題と美人姉妹の『柘榴』、バングラデシュ派遣社員の陥穽『万灯』、日本版サイコ・サスペンスの『関守』、殺人罪で服役した女性の動機を探る『満願』。いずれの作品も息を継がせず、息をのむ幕切れに大きなタメ息をついた。
4投稿日: 2021.08.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【夜警】なるほどなぁ〜と納得して終わりました。殉職した警察官の隠し事が少しずつ明らかになっていきます。最初は何が問題なのかすらわかりませんでしたが、段々と違和感を抱き始める構成です。 【死人宿】まさかそこが伏線だったとは。ラストに関する伏線は読んでいるときに違和感を感じたのですが、手紙に関する伏線は全く気付きませんでした。最後ハッピーエンドで終わらないあたりが作者さんらしいです。 【柘榴】読み終えた直後の感想が「沼。」です。主人公が少し可哀想…。個人的には最後の一文が印象深いです。 【万灯】天然ガスを採るためにやりすぎた話。淡々と話が進み、どう終わるのか全く想像できませんでした。途中で「え?そんな不注意なことする?」と違和感を感じた部分が見事に伏線だったのでスッキリしています。やりすぎなければ上手くいっていたのに、と思えるところがとてもリアルです。 【関守】怖いです。最後の最後までどういう話かわからず、ラストで一気に解明されます。伏線はあまりにも自然に溶け込みすぎて全く気付けませんでした。急展開すぎて読み終えた後にぞわっとしました。もはやホラーです。 【満願】掛軸の話が出てくるのですが、掛軸に関する知識を持ち合わせていないため一体どの部分を指した名称なのか理解できませんでした。だるまは納得できましたが、掛軸は消化不良。ちゃんと調べようと思います。
2投稿日: 2021.08.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
夜警 納得のいく内容で面白い 死人宿 なんかモヤっとする 柘榴 想像しやすい 万灯 どの角度で見ればいいのかよく分からん 関守 動機はともかく事件自体は全容が分かりやすい 満願 主題が分かりづらい 結論:これだけ評価の高い作品を見て全く満足できなかった自分は短編に向いていない。点と点は繋げてほしいタイプなんだと理解できた。
1投稿日: 2021.08.17
powered by ブクログ儚い羊たちの祝宴を読んで、すごく好みだったためこちらも読んでみた。 短編集のため話のつながりは無いが、読んでいてゾクゾクしたしどんでん返しもあって好みだった。
1投稿日: 2021.08.16
powered by ブクログ1話 夜警★★★☆☆ 殉職した新米刑事の行動が怪しいと感じ始めてから結末までが面白い。 2話 死人宿★★★★☆ 死人宿というタイトルから興味をそそられる。最後の一言が絶妙。 3話 枇杷★★☆☆☆ そっち!?というどんでん返しはあれど、いきなり来て伏線回収とかも無かったから、ちょっと物足りなかった。 4話 万灯★★★★☆ 面白い。話がジェットコースター並みにエクストリームしてて、一気に読める。 5話 関守★★★☆☆ あれっ、これちょっと怪しいぞ、って思ってからが面白い。最後怖ってやつ。 6話 満願★★★☆☆ 出所してくる宿舎の家主の妻の行動を振り返る流れ。今、思い出したらっていう結末がちょっと物足りない。妻の出所してからの一言が欲しい。
3投稿日: 2021.08.09
powered by ブクログ『儚い羊たちの祝宴』以来の米澤穂信さん作品。 それぞれの人の心理自体がトリックという面白いミステリーでした。 様々な守るもののために殺人をしてしまう。 「あらゆるものを疑え」という言葉が自分の好きな言葉の一つなのですが、本当にこの本はその通り疑いながら読めて楽しかった。 もう一回忘れて読みたい。
1投稿日: 2021.08.07
powered by ブクログ6つのミステリー作品が収録された単独短編集。 貫井徳郎3作品連読後、無性に米澤穂信を欲した。 理由は不明。迷わず本棚から引っ張り出した。 著者の作品は5作目だが、1番最初に購入した作品がこの満願だった。そう、読みたいと思える頃合いを待ち続けていたのだ。 素直に感想から述べたい。 今まで読んできた短編集の中でも、ズバ抜けてクオリティーが高く、最後の一文まで堪能した。 いや、最後の一文こそ、読後に大きな爪痕を残す重厚感があり、著者作のボトルネックを読んだ時の衝撃が甦った。 特に【関守】と『万灯』が善き。 本作で著者作品5作目。 今日今現在、米澤穂信作品で本作は私にとってはダントツの傑作だ。 ミステリーがお好きな方で、まだ本作品に触れていないのであれば是非ともお勧めしたい。 ただし、著者作品・古典部シリーズから入った方はご注意をば。 本作に青春のカケラもない。 あるのは苦い後味と、予想を上回る精神的ダメージである。 しかし、著者の言葉選びと発するタイミングは、震えるほど気味が悪くて、心地悪くて、気持ちが良い。 もはや次の読書作品は決まった。 いざ、出発進行。
86投稿日: 2021.08.04
powered by ブクログ米澤穂信著『満願』読了! ほんとに魅力的なミステリー短編がぎっしり詰まってました! トリックの凄さとかではなくて、人間の隠れた心理が導いた動機であったり、他人には分かりようもない隠れた想いが発生させる事件の数々でした。 このところ有名な人の自死が続いていたり、自分の周りでもコロナ関係に関わらず病んでしまっている人たち多くいて相談など受けることが増えました。明るく見えても自分が気づかないうちに辛い思いやその他複雑な思いをしている人がいるんだなと。改めて思えば、自分も最も信頼している人にさえ、抱えている全ての感情を伝えれているわけではないし、相手の人もそうだと思う。 相手のことを理解しているという傲った気持ちを捨てて、自分では知り得ない相手の人の感情があることを前提に人と付き合えていけたらもっと相手の本心に寄り添えていけるのかな! と考えを膨らませてました!
3投稿日: 2021.08.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
山本周五郎賞受賞作にハズレがないような気がするので読んでみました。 とても面白かったです!ドキドキ・ばくばくしました。ミステリーってただ頭使って疲れるイメージがあってあんまり好まないけど、読みながら「背中がぞくぞくする」感じとか、「鳥肌が立つ」感じとか、本当に心臓がバクバクする感じがしてハマりました。 表題作の「満願」は、苦学生時代にお世話になった下宿の奥さんを弁護することになった主人公の回想。奥さんは夫の借金に苦しみ、罪を犯すことになるが、何年もの懲役に服さなければいけなくなったとしても、守らなければならないものがあった。若い学生と、芯の強い、凛とした「奥さん」という微妙な関係を回想しながら語られるので、ドキドキ感が増したし、「満願」というタイトルもイイと思った。 この前NHKでドラマになってた「夜警」は、小心者がピストルを手にすることになってしまった警察官の話で、小心者でずるくて、その場しのぎの青年が、そんなつもりはないのに大変な事態を巻き起こしていくのが怖かった。そして、身近にいる人たちが、その可能性を知りながら止められないのも怖いし、現実にありそう…と思ってぞっとした。 ドラマも見てみたけど、やっぱり小説の描写が良いです!
1投稿日: 2021.07.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
数年前に表紙とタイトル買い。 最後の最後、数ページを読んでいなかったので、良い機会と思い読み直してみた。 短編集なのでサクッと読めるので良い。 どれも面白かったが、【柘榴】【万灯】【関守】【満願】が特に好き。 【柘榴】 美人姉妹とその父母の話。 母親がまともで父親は見境なくて、姉が黒幕。 姉の持つ、薄暗くてとても褒められたものではないけど筋の通った太い感情が良い。 この短編の後日談はどうなるのか想像するのも面白い。母親は生活に揉まれるうちに段々と正気に戻っていったけれど、姉妹はどうなるのか。 若く美しい時代は短いので、父親が老人になり、自分が中年になっても愛を構築し続けるのだろうか。父親の介護とかするのだろうか……。 【万灯】 最初は山崎豊子風の24時間戦うサラリーマン小説かと思ったけど、後半からしっかりサスペンスとミステリー。読後の雰囲気がこの作中1番好き。 道に戻れる機会は何度もあったのに、自分で選択し続けて後悔もせず進む主人公が非常に潔い。人はそれをサイコパスと呼ぶのかもしれないが。 【関守】 基本的に、おばあちゃんの説明で進む短編。 何も関係が無いような糸の末端から丁寧に解かれていって、最後に全てが調和する瞬間が、読んでいてとても気持ちが良い。 ラストのおばあちゃんのセリフが本当に怖い。 【満願】 序盤はただの出来た奥さんの話なのに、最後で全く別の方向に舵を切ってしまった。 思えば伏線は色々あったのに、違和感なさすぎてわからなかった。そこかー!といった感じ。 本当に大事なものを守るための手法が、制度の網目を突いていて、逆に感心した。 彼女は先祖の偉業(とはまた違うが、言葉が思いつかない)と、家宝の掛軸と一緒であれば何でも良いのだろうか。主人公が資格試験に受かっていなければどうしていたのだろうか。少し怖い。 全編通して、すっきり話の流れを忘れた頃にもう1度読み返して見たい作品だった。
3投稿日: 2021.07.23
powered by ブクログ* 満願 殺人を犯してまで彼女が守り願った 満願は何だってのか? 穏やかであるが人の核に繋がる ミステリー
5投稿日: 2021.07.23
powered by ブクログ心を揺さぶるような衝撃や眠れなくなる面白さなどではないけど、つい読みたくなるじわりとした面白さがある。散りばめられた伏線を畳むのが巧みで、テーブルマジックをみているような感覚。「関守」のラストが一番好きでした。
7投稿日: 2021.07.18
powered by ブクログ米澤さんの作品は初めて。 6つのストーリーからなる短編集。 どれも読み応えがあり、心に重く、ざらっとした感覚が残る。 表題作の「満願」は最後に収められているが、どのストーリーも満願なのだと気付く。 登場人物たちは、己の願望を叶えるため、恐ろしい行動をとる。 姉妹の話し「柘榴」、資源開発の仕事に身を捧げるビジネスマンの話し「万灯」が好み。
20投稿日: 2021.07.10
powered by ブクログ結末がどうなるか分からず面白い。舞台は想像できる反面、人の心理や行動などが思いもつかないところで、特に関守はゾッとした。 満願が一番好きでした。 読後はいいもものでは無いけど、クセになる感じ。続けて米澤穂信さん読みたいと思いますっ
9投稿日: 2021.07.07
powered by ブクログとにかく面白かった…全ての話がみな毛色が違い面白い短編集だった。 それぞれの話に繋がりはないけれど、読み終わるとテーマが見えてくる。どの話もさくさくと読み進めていくうち、ある一点から一気に纏う空気ががらりと変わり粘度を増してゆくのがたまらない。
2投稿日: 2021.06.29
powered by ブクログ自分の大事にするものを守る為には人を貶め殺めてしまう。人間の恐ろしさよ。保身であったり欲であったり。正当防衛ではないところが恐ろしい。
1投稿日: 2021.06.26
powered by ブクログ全六篇の短編集。 短編とはいえ、どの作品も人間の心理を追及した描写にとても引き込まれた。ただ、全体的に暗い印象の作品ばかりで、どちらかというとイヤミスに分類されると思う。 「夜警」 交番長の主人公は、新人警官、川藤に対し「警察官に向いていない」と感じていた。しかしそれを口に出さないのは、過去に同じ理由で叱責し、自殺に追い詰めた部下のことを思い出すからであった。 川藤が殉死した、というところから、事件の起きた日を改めて思い返していくという形でストーリーがすすむ。いわゆる「ゆとり世代」っぽい、失敗を誤魔化そうとする、どこか危うい川藤と、その甘さを見抜いていつつも注意しなかった主人公。事件の真相に近づく時、なんともいえない虚しさが残る、かなり印象的な作品だった。 「死人宿」 失踪した恋人が働いているという山中の宿に訪れた主人公は、その宿が自殺の名所である事を知る。かつて論理立てて恋人を追い詰め失踪に至らせてしまった主人公は、恋人に試されるかのように遺書の落し物を渡され、その持ち主を探すことになる。 この短編集の中で一番探偵小説風の作品。主人公が遺書だけを頼りにその持ち主=自殺しようとしている人を探すというストーリー。物的証拠ばかりを追い求めて決めつけた考えをする主人公が、途中で考えを変えていく展開は面白かったが、ラストがかなり衝撃的。虚しい気持ちになった。 「柘榴」 容姿端麗なさおりは、大学時代に出逢った、なんとも魅力的で人気者の成海と結婚し、二人の娘にも恵まれた。しかし、成海は父になっても定職につくことなくふらふらしており、数週間に一度しか家に帰って来ない。さおりはついに離婚を決意するが、親権を争うことになる。 物語はさおりの視点からはじまり、主軸はこの親権を争う裁判である。途中、娘の夕子の視点になり、ストーリーは大きく変化していく。その官能的な展開はかなり衝撃的だった。 「万灯」 外資系企業に務める主人公は、バングラデシュ開発を任されることになる。しかし、交渉はなかなかうまくいかず、部下が負傷したり、辞めたりしていく中、仕事だけに人生をかけてきた主人公はなんとしてでもプロジェクトを成功させようと奮闘する。 異文化社会で奮闘する日本人、という構図が同じく米澤穂信の『王とサーカス』を彷彿とさせた。ストーリーがいきなり主人公の独白、人を二人殺めたというところから始まるわりに、殺人とは無縁なサラリーマン小説のような雰囲気で物語がすすむため、先が読めずわくわくした。 そして何よりオチが衝撃的かつ、救われないラストになんともいえない恐怖を感じた。 「関守」 ライターの主人公は、都市伝説の記事を任され、先輩の情報を頼りに、連続で人が死んでいる峠の近くにある古いドライブインにやって来る。 「この事件、ホンモノな気がするからやめておいた方がいい」という先輩の助言と、都市伝説なんて微塵も信じていなくて、どのように読者が食いつく記事を書こうということしか考えていない主人公、という組み合わせからすでに不穏な空気を感じ、かなり身構えて読んでいたけれど、真相に気づいた頃にはもう主人公と同じ、後に戻れない恐怖に陥っていた。主人公と同時にこの事件の真相に気づき、追い詰められていく感覚は、かなり後に残る、ゾッとするものだった。最後の一文まで恐すぎる。 「満願」 弁護士の主人公は、学生時代に下宿先としてお世話になった家の夫人を弁護することになる。彼女は殺人を犯したのであった。しかし彼女はある時を境に控訴を取り下げた。 主人公が学生時代の頃から回想し、無事弁護士になり独立し、弁護人としての裁判でのシーンを間に挟みつつ、なぜ彼女は控訴を取り下げたのだろうという真相に迫っていくという展開。他の作品よりも時代が昔であることも相まって、どこか近代文学っぽい印象。「満願」という題名が、達磨が掛けられた願いを叶え、両目入った状態で供養所に入れられるという光景の場面で登場し、そしてその場面が伏線となり、読み終わったあとになるほど、となった。他の作品と比べて衝撃は少ないものの、じんわりと後から切なく、ある種の恐怖も感じる作品。
5投稿日: 2021.06.22
powered by ブクログ短編ながらにしてどの話もちゃんと伏線が張り巡らされており、しっかりと衝撃を与えてくれる。 今まで読んできた中でも最高レベルにのめり込んだミステリー小説です。全部後味よくないですけどw 個人的には、万灯と夜警が好きですかね。 万灯 自分はドメスティックな仕事なんで新興国を開拓するような商社さんの事情は全く知らないんですが、(この話はやりすぎにせよ)少なからず危ない橋渡ったり倫理上グレーなことやってんのかなぁー。 夜警 こういう奴、職場にもいます。軽いミスを隠そうとしたのが裏目に出て、えらいことになった事もありました。こういうのを部下に持つと大変ですよねぇ…
3投稿日: 2021.06.20
powered by ブクログ圧巻のミステリー短編集。どの物語も、それぞれの人間が持つ願いが巻き起こすミステリーだった。その願いが成就するために人間はなんだってする。背筋が凍るような物語もあった。
2投稿日: 2021.06.19
powered by ブクログ「このミステリーがすごい!」「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」の国内部門ランキングにて史上初の三冠を達成したミステリー短編集。「夜警」「死人宿」「柘榴」「万灯」「関守」「満願」の全6篇。 6篇の繋がりは特に無くどれも暗然としており人間の心の薄暗い部分を露わにしゾクッとする。伏線も自然で読み易いがどれも余韻を残す作品になっている。 若い巡査の殉職の謎に迫る「夜警」、商社マンが業の闇に飲み込まれていく「万灯」の2篇が特に読み応えがあり良かった。 ダークミステリー短編集 ★★★★✩ 4.0
2投稿日: 2021.06.13
powered by ブクログ背筋が寒くなる”人間の隠の陰”のような結末が、これぞミステリーという印象。全六篇で読みやすいのもおすすめ。
1投稿日: 2021.06.08
powered by ブクログ3.8 どの話も伏線とオチがあり、あっという間に読んでしまった。のを思い出した。 内容を忘れてしまったため思い出したくて7年ぶりに読んだがそれでも楽しめたところは流石だなと思う。 ただ、短編のため長編に比べるとややオチが弱い感があるため3.8とした。
1投稿日: 2021.06.08
powered by ブクログ期待しすぎた感は否めないけど、 どれも「おぉ…(ずーん)」ってなるオチがよかった。特に柘榴と関守は心がざわざわしてる笑
1投稿日: 2021.06.06
powered by ブクログ積読からの読了。謎解きがあるのでミステリーではある。ただ、あまりに内容がリアルで、どこか背筋が寒くなる。拳銃を発砲したい警察官、元カノの実家の温泉宿の集客の秘密、妹と父の愛を争う姉、目の前の仕事を優先した為に犯罪に手を染める男、都市伝説の理由、そしてちょっと昔の貧乏学生が下宿していた家、この短編によくぞここまで深く盛り込んだと言う話ばかり。しかし、読みにくい訳ではなく、ただ、背筋がうっすらと寒くなってくる。 一番嫌ぁな感じがしたのは「柘榴」だ。姉は妹と連んで母を出し抜き、その妹をも無碍にする。でも、気付いて無いのだ、母が歩んできた道が自分の行く末だという事に。父という男は綺麗で都合の良い女を思い通りにできる「だけ」の男なのだ。そこに永遠は無い。いずれ、姉も母のようになるしかない。浅くて(中学生だから仕方ない?)、哀れで、嫌な感じだった。
3投稿日: 2021.06.06
powered by ブクログ短編集だけど、終わりに近づくにつれ胸が少しずつざわついていく感じが一貫されてて面白かった。「柘榴」が特に好き。
2投稿日: 2021.05.23
powered by ブクログ短編小説 つまらなくもないが熱中して読んだってわけでもなく。 世界観的には「死人宿」が一番好き 川の近くの超田舎の旅館に泊まりたくなった ストーリー的には「夜警」も◯。
4投稿日: 2021.05.22
powered by ブクログ後味の悪いミステリーだったけど全部面白かった。他のミステリーとは違って、全てを明快にしない感じではあったけど、読み終わった後にふと気にしてしまうような常に頭に残る。またいろんな小説を読んだ後に満願を見返した時新しい発見や感じ方が変わると思った。関守を読んで久しぶりに恐怖を感じた。一人でシャワー浴びるのも怖いくらいずっと背筋にゾクゾクした感じが残ってた、、、
3投稿日: 2021.05.21
powered by ブクログミステリー(一部ホラー?)の短篇集。どの話も無駄な説明が一切なく洗練されていて、グイグイ引き込まれた。ちょうどミステリーファンのツボだけを押さえてる感じ。振り返るとどの話も強烈に印象に残っていて、改めて短篇集の良さに気づいた。その中でも「万灯」、「満願」の余韻は素晴らしかった、これぞミステリーという感じ。
2投稿日: 2021.05.21
powered by ブクログどの作品も謎とそれ以外の要素の描写両方見事で面白かった。特に「夜警」は文章の構成も事態の真相も素晴らしかった。
1投稿日: 2021.05.20
powered by ブクログすごい。短篇の推理小説は内容が浅くなるという先入観から読まなかったけど、見抜けない伏線をしっかり用意してて短篇6編とも面白い。推理小説をあまり読まない人にもお勧めしたい。
1投稿日: 2021.05.03
powered by ブクログ一時期色々な雑誌やら本屋でおすすめにあがっていた一冊。まー面白い。この作品をきっかけに米澤さんを知り、すっかり好きな小説家の1人です。
3投稿日: 2021.04.29
powered by ブクログ期待値が大きすぎたか…。 言い方悪いけど所詮短編集かな。 入り込めるほどのスケールはなく、サラリーマンが通勤電車で読んでてちょっと結末にひやっとするくらいのブラックユーモア集のような。(主観と偏見だらけの意見です) 東野圭吾とか百田尚樹あたりが出してそうな短編。 内容自体はわりと良くできたものばかりだけど、短いストーリーで引き込ませるには人物像が弱いし全体的に説得力も弱いかも。 なんかパターン化してきて。最後らへんは読んでも読まなくてもいいかな〜と思いつつ読了した。 万灯が一番よかったかな! ちなみに死人宿は全くピンと来なかった。
1投稿日: 2021.04.24
powered by ブクログ'21年4月13日、読了。 割とすんなりと、スラスラ読めました。それでいて、読後感は…米澤穂信さんらしい、6篇の短編たち。 僕的には、「柘榴」「万灯」「満願」が、好きです。以下、ちょっとネタバレかも…ご注意ください。 柘榴…グロテスク、かつ、甘酸っぱさを感じてしまいました。 万灯…イヤミスらしく、満足!どうにもならない、絶望感。 満願…一番米澤さんらしい、ミステリーらしい小説に感じました。どうしても譲れない、守りたい「物」、いや…先祖から受け継いだ「誇り」みたいなもの、矜持?そんな、全てを投げうってまでしても自分の内に持っておきたいもの、僕にはあるかな…? 楽しんで読みました。唯一、「死人宿」だけが、「???」再読、かな…。
8投稿日: 2021.04.13
powered by ブクログミステリーの短編集。東野圭吾氏の著書とはまた違った魅力があって面白い。この著書は、ある意味、人間のリアルを描いているように感じられた。人間、本当の窮地に立たされた時、普段は現れない、心の奥底に眠る感情が出ることもあるのだなぁ。 (2020/7/16)
2投稿日: 2021.04.02
powered by ブクログ今まで読んだことのない、初米澤穂信作品。『インシテミル』とか書いた人。短編集。 「夜警」:過去に部下を自殺に追い込んでしまった柳岡巡査部長の元に配属された川藤は、すぐに拳銃を抜こうとする癖があった。 また、失敗を小細工でごまかそうとする男だった。その川藤が殉職したとき、柳岡は小さな疑問を抱く。。。 「死人宿」:2年前に失踪した佐和子を追い、栃木の山奥にある温泉宿に辿り着いた。 そこで仲居として働いていた佐和子から、この宿が自殺の名所として知られていること、温泉の脱衣所に遺書が置き忘れられていたことを聞き 更に3人の宿泊客のうち誰が書いた遺書なのか突き止めるよう私に依頼されるが。。。 「柘榴」:さおりは、不思議な魅力を持つ佐原成海と大学のゼミで出会い、結婚した。父には「あれはだめだ」と言われるが、妊娠することで強引に結婚に結びつけた。 そして、2人の娘、夕子と月子はともに母の美貌を受け継いで美しく育ったが、その後父が正しかったことを知る。。。 「万灯」:商社で仕事一筋に生きてきた伊丹は、開発室長としてバングラデシュで天然ガス資源の開発に挑んでいた。 集積拠点としてボイシャク村に目を付けた伊丹だが、村に拠点を置く交渉が難渋していた。。。 「関守」:先輩ライターに「死を呼ぶ峠」のネタを提供してもらった主人公は、その桂谷峠までの道中にあるドライブインで、店主のばあさんに取材をする。 ばあさんは4件の死亡事故をすべて記憶していたが。。。 「満願」:弁護士の藤井は学生時代に下宿していた畳屋の鵜藤重治の妻・妙子に達磨市に連れて行ってもらった思い出がある。 藤井と妙子は1つずつ小振りな達磨を買い、藤井は在学中に司法試験に合格した。その4年後、妙子は夫・重治の借金返済を迫る貸金業の社員・矢場英司を殺害した。。。 どの短編も、登場人物たちの行動のちょっとした違和感からどんどんとその背後に隠されていた真実が露わになっていく。 そのプロセスが非常に巧みで、物語に引き込まれる。 確かに人気になる訳である。 ※第27回山本周五郎賞受賞。 2014年の「ミステリが読みたい!」(早川書房)、「週刊文春ミステリーベスト10」(文藝春秋)、「このミステリーがすごい!」(宝島社)において国内部門1位となり、史上初のミステリーランキング3冠 なかでも「柘榴」は怖い。父親でなく一人の男となれる佐原成海という人物が。気持ち悪いとも言う。 あとは「満願」。妙子さんの優しそうなイメージの中に潜む、頑なな部分に怖さを覚えた。 その他の作品も、どれも最後に「なるほど…」と呟きたくなる、そんな作品集。おすすめ。
3投稿日: 2021.03.14
powered by ブクログ6部作の短編集の構成でそれぞれ内容の違う小説だけど先ず書き方が上手い。その点での星4つ⭐️ サクッと読めた1冊。1番は【関守】かなぁ…
1投稿日: 2021.03.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
すごい…短編集なのにどれもしっかりと裏切られる!! 特に「柘榴」と「万灯」かな 柘榴は何故か前に読んだことがあったんだけど、読み返しても二度裏切られる見事な展開。 『主要登場人物はわずか四人ながらも万華鏡のように目まぐるしく相貌を変え、しかもエロティックな香りが漂う』 『ざらりとした後味が残る』 『最後になって急にどろりとしたものが現れるという展開は米澤作品の特徴の一つでもある』 『燦々とした陽射しが急にそこだけ翳り、ひやりとした感触を読者の心に残して物語が終わるのだ』 まさに! 万灯は前半後半で物語の質感がガラッと変わり、最後は緊迫感を保ちながらスピーディーに進んでいく展開がとても良い。 『『満願』は、人間の不可解な心理を謎の中心に据えた作品集である。』『人の心は孤絶しており、中の動きは外部から窺い知れない。深奥で熟成されていったものが結晶した形を、米澤は各編の最後に明かす。それぞれの結果はそれぞれの必然である。そうするしかなかった、という呟きを聞きながら、ああ、何と切実な、と読者は畏怖の念に打たれる。』 こんなにもバラバラの物語なのに全てが完成されたミステリーになっている短編集、そりゃ話題作になるよね いやしかし関守は怖すぎる、ホラーでしょ 映像化したりしたら最後のカット絶対怖い 第二十七回山本周五郎賞 『心にざわめきを。そしてきらめきを。』 解説は 杉江松恋さん わかりやすく要点を捉えた解説!
1投稿日: 2021.03.04
powered by ブクログ夜警と関守が個人的に好み。ストーリーテリングが見事で短編ミステリとはかくあるものかとかなり唸った。プロットが丁寧なのはもちろんだけど、キャラの造形もめちゃくちゃ丁寧で万灯は非常に良かった。山本周五郎賞で絶賛されて、直木賞で木っ端みじんに扱き下ろしにされてたのはさすがにかわいそう。直木賞で評価されなくても他の文学賞でしっかりこうして評価される世界があるのはやさしいこと。
2投稿日: 2021.03.04
powered by ブクログ古典部シリーズは好きだったので期待して読んだが、後味が悪い短編ばかりなので好みではなかった。 謎が解明されていく感じは流石だった。
0投稿日: 2021.02.28
powered by ブクログ伏線の張り方がちょっとあざと過ぎない?と思う所はあったものの、どの話も概ね面白く読めた 個人的には『夜警』が1番好き 少なからずこういう奴いるよなぁ…って感覚を持たせてからの それが引き起こす最悪なオチへの持って行き方がなかなか強烈だった ドロドロすぎる企業小説かとも思わせる『万灯』、 真相が分かった後の読後感が切ない『満願』も良かった
0投稿日: 2021.02.27
powered by ブクログ2014年第27回山本周五郎賞受賞作。2015年第15回本屋大賞でも7位にランクインしている。表題作含む6編収録の短編集。 それぞれの作品にそれぞれの暗さがあり、決して事件解決してめでたしめでたしといった明るさは全くと言っていいほどない。それだけにかえって作品の余韻に浸ることもでき、何となく読後感を楽しむ作品集といった印象を受ける。 どの作品も個性派ぞろいで、好みは人それそれ分かれるように思う。個人的には「万灯」「夜警」「関守」が印象強い。
1投稿日: 2021.02.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
どの話も終盤にかけて謎が一気に現れ真相が暴かれていくので引き込まれるように読んでしまった 特に好きなのは関守の終わり方、話し好きな老婆が一転して記者を今から殺す殺人鬼に変わっての最後の一言は痺れた 記者が死んだら先輩は事件(事故か?)を調べるのか持ち前の危機管理で触れないようにするのかが少し気になる
1投稿日: 2021.02.06
powered by ブクログ2021/2/5 読了 人間って怖い。 個人的には、後半なんとなく先が読めてしまったが、最後の1行にゾクッとした「関守」が1番印象に残った。
1投稿日: 2021.02.05
powered by ブクログ登場人物の性格や心理が面白い。 結末がわかってスッキリではなく気分が重くなる。 人間のドロドロした部分を抽出してコップに入れて水入れてよくかき混ぜないで飲んじゃった感じ。
0投稿日: 2021.02.01
powered by ブクログ短編6編。どれも陰うつな雰囲気だけど、完成度が高くあっと驚く結末が用意されていて、読み応えのある一冊だった。 「夜警」は読み始めてからすぐ、NHKでドラマ化されてたのを思い出した。主演は安田顕だったかな。そのときも結末に何ともやり切れない思いになって、印象に残っている。 「万灯」は、海外駐在の商社マンの仕事の過酷さと長年そのような場所に身を置くことで、感覚がズレていくことの悲しさを思った。ラストは今となっては納得できる。 「満願」は、優しさに満ちていて一番好きな話かもと思いながら読み進めていたが、最終盤でやはりひっくり返された。でも掛け軸を守るために殺人って、ちょっと無理があるんじゃないかな。
1投稿日: 2021.01.31
powered by ブクログなるほどうまくできている。 感心させられた。 でも、なにかが足りない。 もう一度読み返したいとも思えない。 つまらなくはないんだけどね。
8投稿日: 2021.01.25
powered by ブクログ短編ミステリーであっても、一つ一つの話が綿密に練られていてどの話にも共通の手法が使われているようで、結末が読めたとしても、それを上回る面白さがあり決して不快ではない後味の悪さが、ある意味心地よさをもたらしている。短編ならではの疾走感もあって、非常に面白かった。
1投稿日: 2021.01.22
