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楽園のカンヴァス(新潮文庫)
楽園のカンヴァス(新潮文庫)
原田マハ/新潮社
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総合評価

1731件)
4.4
895
553
155
21
6
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    本当に大好きな美術史ミステリー。 浜田マハさんの見識の広さに驚くばかりです。 「私は今日から永遠を生きる。たとえルソーが死んでも、私が死んでも、絵の中の私は-永遠に生きるんだ。」

    1
    投稿日: 2024.11.24
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    絵画×謎解き 作品について調べながら、読んだ。 絵画の中で「永遠を生きる」ヤドヴィガ。 物語の中の物語、深い物語に引き込まれた。

    0
    投稿日: 2024.11.24
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    これが史実であって欲しい。 もしかしたら、これがルソーの真実なのかも知れない。 近代絵画の知識(特にルソー)が全く無い中、スマホ片手に調べては読み、調べてはの繰り返しで、読了まで時間がかかったが、最後は感動の結末。 絵画に興味がない人でも、楽しめる一冊です。

    26
    投稿日: 2024.11.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    めっちゃくちゃおもしろかった。 伏線の回収方法、登場人物の奥行き、素晴らしかった。ティムもバイラーも早川織絵も魅力的。p376と最終章でとんでもない鳥肌がたった。ミステリー面白いな。2人の続きが気になる。またミステリー読もうかな。

    2
    投稿日: 2024.11.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ふと気が向いて、読んでみた。最近軽めのものばかりだったので心配だったけど、読む手が止まらなかった。 続きは読みたいけど出てきた絵画も気になるので、検索しては読んだ。絵のことは全然わからないのに、無性に美術館に行きたくなる。おもしろかった。

    3
    投稿日: 2024.11.17
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    初読みの作家さんです 数年前に1万円選書で選んで頂いた本 面白かった 絵を見るのは好きだけど 感覚でみてるわたしは タイトルみてもどの絵かわからず ググりながら、この絵かーと言いながら 読んでました ⁡ 面白くてページをめくる手が 止まりませんでした ⁡

    2
    投稿日: 2024.11.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    日本の美術館や内部事情など、普段なかなか知る機会のないアートの世界の裏側が描かれていて、面白いです。 画家・監視員・キュレーター・コレクターなど、アートに関する役割を担っている人たちが登場人物で、アート界のガイドブックとして読めます。 今はただただ、アンリ・ルソーの夢を この目でみたい…!!!

    0
    投稿日: 2024.11.13
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    芸術や建築が好きなので、知っている美術館が出てきて親しみを感じました。また、日本とは離れた外国の情景を想像しながら読めるので旅行気分も味わいながら、ある画家の作品を巡る真相に迫る緊張感、高揚感があるので、読むだけで非日常を体験出来る作品です。夏が来る度読みたくなるだろうな。

    2
    投稿日: 2024.11.06
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    アンリ・ルソーのことはこの本を読むまで知らなかったが、いつの間にか感情移入し、心の底から応援していた。美術史の世界と、主人公の過去・現代とを行き来する作品構成や、伏線回収が凄い。最初は少し小難しい話かと思いながら読み始めたが、力強く物語の中に引き込まれる。温かい気持ちといい余韻を残して終わる素敵な小説だった。

    3
    投稿日: 2024.11.02
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    本を読んだあと、実際にニューヨークのMoMAでルソーの『夢』を見てきました。同じように絵の目の前で呆然と佇んでいる日本人は、きっと『楽園のカンヴァス』を読んだ方たちで、同じような想いでルソーの描いた絵に魅了されているんだろうなと感じました。 芸術や絵画にあまり興味がなかった私ですが、『楽園のカンヴァス』は通勤電車で無我夢中になって読み、涙で目の前が見えなくなり、「この本を読み終えてしまいたくない」と思えた、とても素晴らしい作品でした。

    12
    投稿日: 2024.11.02
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    ルソーとピカソにまつわる謎解きのような物語で、ミステリーとして面白かったです。 タイムリミットがあるし、色んな人の思惑がうごめいていて、ハラハラドキドキの展開でした。 絵画の知識がなくても楽しめました。

    8
    投稿日: 2024.10.30
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    自分は芸術に疎いので、ある絵に対して「何がすごいのか、どこが評価されているのか」を知りたくなる、つまり答えを求めてしまっていた。 けどそうじゃなくて、何十時間、何百時間と作品に向き合うことで自分なりの答えを探していく。 まだまだではあるけど、美術作品に対する考えが変わりました。 (この体験を1000円もせずに味わえるのとんでもないと思う) また、原田マハさんが書く物語は、構成がとてもきれい。 登場人物は最小限で無駄がないし、それぞれの伏線が絡み合う中で最後は全てしっかり回収しきる。 美術に精通し、その価値を小説を通じて発信し続ける原田マハさんは、みんなの心の中に生き続ける(=「永遠を生きる」)と思います

    1
    投稿日: 2024.10.30
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    ルソー、ヤドヴィガ、ピカソ、ジョセフ、1枚の絵に関わった沢山の人々と物語。 その絵に画家は何を思い、描いたのか。100年以上前の絵が人々に様々な解釈を想像させ、感動を与える美術はなんて奥深く、夢があるのだろう… 10歳でティムがMOMAの展示室で出会ってしまったように、子供の時に受けた衝撃はきっと大人まで続く一生の出会いになると思う。どんな場所で出会えるかわからないからこそ、子供には沢山の出会いをさせてあげたいな。

    2
    投稿日: 2024.10.29
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    17年の時を超えて。 最初から最後までただただロマンティック。 織絵とティムのストーリーはもちろん、ルソーの物語も。 ロマン、情熱。 もし私がアートに造形が深かったら、もっと深い感じ方があったかもしれないが、今の私であっても十分に楽しめた。 これからのティムと織絵の物語もうっすらと想像できる幸せ。 途中、ルソーの作品を検索しながら私なりに物語の中に没入することができた。

    11
    投稿日: 2024.10.27
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    美術の知識がないため、前半は全く進まず最後まで読むか迷っていました。 しかし、後半はとても面白く、一気に読み終えました。 読んだ後は、なんとも言えないほわほわした気持ちになり、登場人物たちの綺麗な心のお陰で疲れた心がリセットされたように感じました。 また、読み進めながらルソーやピカソの作品を検索したため、少し美術を知れてよかったです。

    4
    投稿日: 2024.10.26
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    美術史なんか全然知らないし絵画見ても何にも思ったことなかったけどこの作品読んで絵画見てみたいと思えたし なによりロマンチックだなぁ〜〜〜〜 美術館の涼しいところでまたこの本を読みたいし、ルソー展も行きたいねぇ〜〜 最高〜〜〜

    3
    投稿日: 2024.10.26
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    美術館に行きたくなる。 アンリ・ルソーの魅力を感じさせてくれる。 今までにない価値って、それを認めてもらえるまでにものすごい苦労があるのだなと思った。 心の中は自由だし、何に価値を置くのかも自由である。世界中に笑われても、たった1人、価値を共感できる人がいればそれでいい。そんなふうに感じさせてくれる。 周りの馬鹿にした目が本当にルソーは気にならなかったのかな?気づいてなかったのかな? 心って、思想って、怖いな、と思った。 絵は永遠を生きる、か。死んでも残るもの。 この世を永遠に生きるということ。

    2
    投稿日: 2024.10.24
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    アート好きだし絶対ハマるってわかってたから手に取らなかった原田マハ。最高でした。1日で読んでしまった。こんなにもルソーが愛おしい画家だったなんてわからなかった自分が恥ずかしい。素敵でした。

    1
    投稿日: 2024.10.20
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    第25回山本周五郎賞受賞 第6回啓文堂大賞文芸書大賞 第2回ブランチブックアワード大賞 第10回本屋大賞 第3位 ルソー愛の溢れた物語で、代表作『夢』を元にした半フィクション。 他の原田マハ作品に比べると、少し想像上の話っぽい部分が多く思えてしまったのですが、同時に架空の設定でここまで展開できるほどに作者の知識が豊富なことも感じ、恐れ入りました。 キュレーターという職業は今回はじめて知り、作者自身がキュレーターの実績を持っているということも納得でした。 原田マハさんのおかげで、今回はルソーとピカソについてちょっと詳しくなれました。

    34
    投稿日: 2024.10.14
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    読了。 楽園のカンヴァス / 原田マハ 原田マハさんのアート小説は至高。美術に造詣が深いわけではなくても、ページを捲る手が止まらない。ワクワクする展開に引き込まれます。

    3
    投稿日: 2024.10.11
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    ここ最近読んだ本の中では群を抜いて面白かった。 これまでアートに興味はなかったが、この本を読みながら絵画を検索して、こんな物語があったかもしれないと妄想する時間は楽しく、原田マハさんの文字と一緒に絵画を眺めると、少し輝いて見えた。 登場人物の関係性やそこに訪れるドラマもどれも魅力的だし、後半になるにつれ盛り上がっていく展開で何度も胸が熱くなった。 原田マハさんの美術に対する造詣や情熱を感じ、他のアートミステリーも読んでみたいと思った。

    4
    投稿日: 2024.10.10
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    ルソーの研究者2人が絵画の謎に迫る話。絵画関連の知識も面白かったし、話の流れも面白かった。原田マハさんファンになりました!

    2
    投稿日: 2024.10.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    兎にも角にも面白い美術ミステリー。 絵が見たくなる。 ストーリーの筋がまず興味をそそられる。ミステリーとしての謎や伏線の張り方も良いし、何より凄いスラスラ読める。 作中作の新しい表現を模索する芸術家や、その周りの時代の様も魅力的。

    1
    投稿日: 2024.10.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とにかく素晴らしかった。 ミステリー要素も面白かったけど、作者のルソーへの愛、情熱が伝わってきた。 美術はやはり素晴らしい。

    1
    投稿日: 2024.10.01
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    はじめての美術小説。面白かった! 展開に引き込まれ、主人公を応援してしまった。 やはり原田マハの小説は人々の様子がありありと浮かんでくる。

    2
    投稿日: 2024.09.29
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    初めての原田マハ、初めてのアートミステリー。これはオールタイムベストになりそうなくらい面白かった!!!!!全くアートに無知なので、難しそうと避けていたが最初をパラパラ読みしたところ読みやすそうだったので購入。 読書しながらアートの世界に触れられるって不思議な感じ。文章から頭の中で作品をイメージして、検索して本物を見て感激するという楽しさもあり、夢中になって読んでしまった。

    54
    投稿日: 2024.09.27
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    つくづく芸術の世界は、執念が大きな部分を占めるなと感じる 執念で描き続けた人 執念で支援する人 執念で収集する人 執念で調査する人 執念で研究する人 美術館は好きでよく行くが、いまだ呑み込まれるような作品には出会えていない いつか自分も、全てをかなぐり捨ててでも追いたい作品に出会えるのだろうか

    2
    投稿日: 2024.09.26
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    ピカソやルソーについてはあまり詳しくなく、美術の中でもあまり好きな方ではなかったが、この本を読んでその考え方が変わった。 ミステリーとなることで、すごく読みやすかった。

    3
    投稿日: 2024.09.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久しぶりに読んだらやっぱり面白かった! ティムがトムになりすましてるとバレるところはドキドキした。ルソーの「夢」と似たような本物がもう一つあるという壮大なフィクションなんだけど、その世界に引き込まれてしまった。いつかMoMAやバーゼルに行ってみたいと思った。 それから人生を諦めている感じの織絵が再び美術界に戻っていくことを予期させる終わり方も良かった。

    1
    投稿日: 2024.09.25
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    いままで読んだ中で、ベスト5に入る。 ゴッホとか、モネとか、ダヴィンチとか、美術に僅かでもでも関心があるなら、すごく薦める。 美術の世界や業界に触れられて、興味を惹かれて、「こういう世界なんだ」と知ることができる。 原田マハさんご自身がキュレーター(美術館で働く 研究職のような仕事らしい)のようで、書き方がとてもリアル。 加えて、ピカソ、ルソーという画家の人間性を想像しながら読めるストーリーの作り方もうまい。 そして、テンポが良く、次々とページをめくりたくなるし、女性の作家さんは書き方が丁寧だと思う。青山美智子さんとか。

    4
    投稿日: 2024.09.23
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    面白かったなあ。。。 美術ミステリーは読んだことあるけど こんなのは読んだことない。 ピカソやルソーといった知った名前の画家と、当時を一緒にを過ごしたような体験で、とてもルソーに親愛の気持ちをもった。 これからこの絵を観るときは、 全く違う気持ちで観るだろう。 原田さんのほかの作品も 山本周五郎賞の作品も 読んでみたいと思いました。

    2
    投稿日: 2024.09.22
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    関わりのなかった分野の話だし、登場人物の名前もカタカナばっかりなので慣れるまでは少し読みづらかった でも慣れてくると、ティムと織恵の現実世界の物語と古書の中の物語が両方どう展開されるのか気になって止まらなくなった ティムも織恵も絵が友達で、一つの絵と何時間も向き合って情熱とかいろんな感情を感じることができる 私はその感覚を感じたことがなかったから面白かった 芸術は大きなお金が動くし、そのためにいろんな人々の思惑が関わってくるということも分かった 見る側の視点と描く側の視点が両方あったのも良かった 描く人や画家を支える人やモデルとなる人の作品に込めた想いを読むと、素晴らしい作品は、金として見る人じゃなくて芸術として見れる人の手にあって欲しいと感じた 美術館に行きたいな スイスとかパリとかプラハとかまた行きたいな

    3
    投稿日: 2024.09.22
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    ずっと読みたいと思っていた本をようやく読んで豊かな時間を過ごせました。満足度の高い作品。小学校の高学年くらいから学校の図書室の本だけでなく、書店で文庫(当時は赤川次郎さんの作品とかコバルト文庫とか)を買って読むようになっていたので、それなりの数の本を読んできたと思うのですが、この本はこれまでにない読書体験でした。これがアートミステリーか。 アンリ・ルソーの絵画を軸に進んでいく物語を、これまでにないほど、文字を視覚化しながら読んでいました。そして、たまに美術館に展覧会を見にいく程度の私にはアートの世界の裏側?がよくわかって、面白かったし、これまで以上にアート作品を楽しめるようになったと思う。 話の流れに無理がなく、アートへの愛情たっぷりの文章は、アートファン、アンリ・ルソーファンを増やしていっているように思います。 2025.3追記 この本もきっかけとなり、大原美術館へ 充実した時間を過ごせました

    10
    投稿日: 2024.09.21
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    原田マハさんの美術ミステリーはやはり面白いと思わせる素敵な作品でした。ティムと織絵とのピュアな関係性に心がくすぐられるような思いでした。 本作はルソーの秘蔵の作品を巡る2人のルソー研究家の物語。プライベートで美術作品を集めるコレクターから呼び出された2人の研究家が、ある絵がルソーのものかどうかの真贋判定を任される。その絵はMOMAにある作品に酷似しているだけでなく、さらなる秘密が隠されていて…というお話。 本作の魅力は、なんといっても主人公のティムの人間らしさかなと思います。ハーバード大卒で研究熱心のエリート気質ではあるが、どこか茶目っ気や情熱、人への甘さをみせるティム。そんな主人公をどうしても応援したい気持ちで本作を読み進めていました。そして織絵との関係性にもそれが現れていてすごく愛おしく感じました。 個人的には「暗幕のゲルニカ」の方が強いメッセージ性があって好みかなと思いました。

    60
    投稿日: 2024.09.21
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    美術にそれ程興味がないのに、めちゃくちゃ引き込まれて、先を急ぎたい気持ちと、まだ読みたくない気持ちが交錯した。 ミステリー要素に加えて、感情が揺れ動き、絵そのものに興味が湧いた。そのままググって鑑賞したが、それこそ森に引き込まれる感覚を覚えた。単に絵を見たときより、色々感じながら見ることができ、ルソーにピカソの情熱を感じられたような気がした。 こういう未知の世界に引き込んでくれる書籍は貴重だし、読書離れが叫ばれることが残念に感じる。是非とも、多くの人が手に取ることを願う。

    16
    投稿日: 2024.09.20
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    2024/09/18 会社の人に借りた。登録するときに今の登録人数が分かるけど、登録してる人多くてびっくりした。やっぱこの人有名やねんな。 前に原田マハの本読んだときに思ったけど、年号をしっかり書く人なんやな。表紙にもなってる「夢」が代表作?全然知らなかった。私はたまに美術館に足を運ぶけど、あまり芸術の凄さは分かっていなくて、ヤドヴィガの気持ちがよくわかる。ティムのように絵画に惹き込まれたこともないし、織江のように友達とも思ったことはない。ルソーは死後にやっと評価がされたと何回も書いてあったが、結局作品の評価を決めるのはごく一部の人間であり、その人が凄いと言えば周りが凄いと言うことが伝播して作品の価値になっていくと思う考えは変わらない。 でも人生を変える作品に出会ってみたいし、見て感動したい。

    0
    投稿日: 2024.09.18
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    2024.9.2読了 美術に大して見識がなく、最初読むのに失速してしまったけど、読むにつれどんどん面白くなっていって、最後はのめり込むように読み切ってしまった! 終盤、読み進めたい焦る気持ちをなだめて、わざわざ翌日に持ち越して、落ち着いた気持ちで読み終えた。一文一文を取りこぼしたくなくて。 何というか表現が知的で(この表現がもう本当に知的でないのだけど)、私にとっては育児と仕事で少し離れていた読書の面白さを、久しぶりに呼び起こしてくれた一冊になった。

    1
    投稿日: 2024.09.17
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    ティムブラウンと早川織江の二人が偉大なコレクターに呼ばれルソーの絵の真贋を判定することになり、手がかりとなる謎の古書を読んでいく。その中にピカソも登場し、さらに深まる謎。 最初から最後まで強烈に惹きつけられる話。特に謎の古書が登場してからはさらに話に引き込まれていきました。最後まで読むことでわかる驚きもあり、終始楽しめるよう工夫されていると思います。 全く絵に興味がなかったのですが、読みやすく、絵に対する興味もどんどん湧いてきて、スマホで検索しながら絵画に対しての魅力を感じさせられました。 原田マハさんの作品は初めてだったので、他の作品も読んでみようと思います。 人におすすめしたくなる本でした。

    0
    投稿日: 2024.09.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    個人的に感じたテーマは「情熱」 絵画を見る際の新たな視点を教えてくれる小説でもある。 画家がそのとき何を想ってこの絵画を描いたのか。 背景を知ることで、初見で何も感じなかった絵画も違って見えるんだろうなと思った。 印象的なのは 織絵が講評を発表する場面。 「この作品には、情熱がある。画家の情熱すべてが。‥それだけです」 論理で説明できるはずの彼女が研究者としての立場を無視して、内からこぼれるように出す結論の言葉。 ここにルソーに対する情熱と愛を感じる。 言葉という手段では表現が追いつかない。 抽象的に聞こえるけど、研究者として突き詰めた者の言葉だと感じた。 鳥肌ポイント。 そしてこの小説を書いている原田マハさんの情熱も感じる。 参考文献の多さにびっくりして、 調べてみたら自身もキュレーターの経験がある方なんですね。 内に秘める情熱が込められている小説だと思います。

    0
    投稿日: 2024.09.16
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    ルソーのアートを取り巻くミステリー。 1つの作品に対する登場人物の情熱や心情が綺麗に表現されており、どんでん返しもある精巧なアートミステリー。早く美術館に行きたくなる。

    0
    投稿日: 2024.09.09
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    この本を読むのは2.3回目。原田マハさんを読むキッカケになった本。美術ってこんなに物語あるんだあって思って面白く、ビックリしたのを覚えてる。ただ、今回は最初の感動を記憶してたから、その期待値が高くなり過ぎてたのか、あまり盛り上がりが無かった。前の記憶あったのかもしれないけど、何となく展開も予想外なものじゃなくて、おおーっていうシーンが無かった。結局親子関係は本当にサイドのサイドだし、ティムとの関係もサイドのサイドで、本編自体の結論も曖昧で終わったし。美術の真贋を見抜くのは難しいのかもしれないけど。

    0
    投稿日: 2024.09.06
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    次の展開がどうなるんだろう!という気持ちと、言葉では表せない胸が熱くなる気持ちに、気づいたら最後は泣きながら読んでいました。 やっぱり原田マハさんは凄い。 美術に関しての知識も凄ければ、一つの画家に絵に焦点を当ててここまで物語が書けるなんて…。 マハさんの本を読む度に、実際にこの目で見てみたい。という作品が増えます。 「夢」にもいつか出会いたいな。

    1
    投稿日: 2024.09.02
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    原田マハを読み進め中。今まで出会っていない素敵な作家に出会えた幸せ。美術ミステリーなんて、面白いジャンル。 ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティムはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのはルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、謎の古書を手がかりとして読ませる。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに込めた想いとは…。

    1
    投稿日: 2024.08.30
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    絵は、ただ見るだけでは何も感じられない。 でも、絵には見方があることを教えてくれた。 同様に、この世界をどう見るか、どう面白がるか、 それは自分自身に委ねられているのだろうと感じた。 背景を知ることは人生を彩り豊かにしてくれる。

    0
    投稿日: 2024.08.28
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    面白かった!後半、恋愛要素やミステリー要素が次々と加わっていき一気に読めた。これまで正直ルソーの絵の良さがわかっていなかったが、これを見てからルソーの絵を改めて見ると不思議とすごく引き込まれたし、もっといろんなルソーの作品を歴史と照らし合わせながら見てみたいと思った。 ルソーの見方が変わっただけじゃなく、芸術の楽しみ方を学べた本だった。ストーリーの面白さでいったら個人的には★4なのだけど、ルソーという画家に対する学びや、芸術の楽しみ方への新たな発見という意味も兼ねて★5!

    1
    投稿日: 2024.08.24
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    愛をも超える情熱。 ティム・ブラウンは、『アンリ・ルソー展』を企画しているニューヨーク近代美術館(MoMA)でアシスタント・キュレーターとして働いていた。 ある日、ティムは、ボス宛の郵便物の中に自分宛ての封書を見つける。ティムとボスの名は一文字違いだった為、ボスと間違えて送られたものと思われたが、ティムは気になって開封してしまう。それは、名前は知れ渡っているのに誰も姿を見たことがないという伝説のコレクター、コンラート・バイラーからの招待状だった。彼が所有するアンリ・ルソーの知られざる作品を調査してほしいという内容だった。 ボスに黙って単身スイスに渡ったティムは、自分以外に依頼された人物がもう一人いることを知る。調査の理由は、その作品の真贋を見極めることだった。さらに、よりすぐれた講評した者を勝者とし、その人物にその作品の取り扱い権利を与えるという。 そうして二人はルソーの知られざる作品の真贋を判断し作品講評の勝負をすることになったのだが、、、 これ、すっげ〜〜〜〜〜おもしろい!!! 章が進むたび、凄い展開に、、、 謎の古書、新たな登場人物、、、 ルソーを取り巻く人物たち、、、 絵画や美術館の知識がゼロな私。アンリ・ルソーもキュレーターという職業も知らなかったけど、出てくる絵をネットで検索しながら読み進めていくうちに、あっという間に引き込まれてしまった。『絵に入り込んでしまって、誰かに声を掛けられて我に返る』という表現があったけど、まさに小説に入り込んだ気分でした。どこまでがフィクションで、どこまでがノンフィクションなのかもわからなかったけど、完全に自分も物語に巻き込まれて、全てに興奮した。 これは、推理小説であり、 冒険小説であり、 歴史小説である。 恋愛もあるかな。 最高です。 キャピタルの謎を考察しながら余韻に浸る。 感じました、情熱のすべてを。

    2
    投稿日: 2024.08.23
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    初めて読んだ原田マハさんの小説。 絵画にさほど興味が無いので、楽しめるかなと思いながら読み始めたけど、こんなに面白いとは。他の作品も読みたい。

    0
    投稿日: 2024.08.22
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    前半は外国人の名前がたくさん出てくるので、ちょっと疲れましたが最後の展開は圧巻でした。余韻がすごいです。ルソーの絵を見る目が変わります。色々な歴史上の人物の話を読みたくなりました。

    1
    投稿日: 2024.08.20
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    1冊の物語としても1枚の絵を巡る戦いとしても楽しむことが出来た。 ただ正直著者、アンリ・ルソー、アート小説どれかに少しでも興味がなければここまで惹き込まれることもないだろうと思う。 私は完全に著者目当てでこの本を購入したがアンリ・ルソーをはじめ色んなものに興味を持つきっかけをくれた、素晴らしい本だと思う。

    1
    投稿日: 2024.08.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ものすごくハマった。 織絵の話、ティムの話、ルソーの話、バイラーの話、それぞれのミステリー展開が面白く、先がずっと気になる作品だった。 さらに、美術史自体も面白く、最後の読後感もスッキリして良かった!

    0
    投稿日: 2024.08.16
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    原田マホさん初読み! 絵画についての描写や表現が素敵。自分も美術館で作品を観て感じたことをこうして美しく丁寧に言葉に出来たら良いのになと思った アート業界を垣間見れるし、ルソーの位置付けも学べた

    0
    投稿日: 2024.08.14
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    自分の知らない世界へと導いてくれる、そんな読書の素晴らしさを改めて教えてくれた一冊。 正直この本の中に登場した芸術の素晴らしさは理解できない部分が大きい。しかしそこに多くの人の夢と情熱が込められているということを思い知らせれて、終盤は鳥肌が立ちっぱなしだった。

    0
    投稿日: 2024.08.13
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    創作なのか?それとも実話なのか?ルソーのまっすぐさが良い。物語に出てくる人物達の情熱がすごい。 よかった。 少し時間をおいて、違うタイミングでもう1回読んだら、もっと良い感想を持てる気がする。

    0
    投稿日: 2024.08.12
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    マハさんのエッセイなどでルソーが好きということは知ったものの、この作品を読んでその愛が伝わってきました。 MoMAの『夢』観に行ってみたい。 美術の知識が乏しい私にはマハさんのアート小説が全て史実だと思えるぐらいリアルで、どの作品も読んでて面白いです。

    0
    投稿日: 2024.08.12
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    原田マハの作品は、西洋絵画に疎い自分としては、その話が真実なのではないかと信じて疑わない程リアルであり、ミステリアスであり、その世界観に没入してしまう。 一枚の絵画をこれほどまでに表現力豊かに語れるのは流石だなと思うとともに、作者自体が本当にルソーやピカソのことが好きなんだなという想いが伝わってくる。 それでいて物語自体がミステリアスであり、恋愛あり、ほろっと泣ける話あり、そうだったのかと伏線回収されるところあり、と読み応え満載の内容で、心地よい後読感を得られた小説だった。

    3
    投稿日: 2024.08.11
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    アンリ-ルソーという人物を知ることができて良かった。 史実をベースにしつつ、ストーリー自体はフィクションであるそのバランスも良かった。 ティム良い人でしたね。 写真や活動写真という技術の誕生で、 写実的な絵を描く事の意味が薄れてきつつある時代で ピカソはルソーの描く素朴で情熱のある絵に価値を見出していたのだろうと思いました。 現代においてはAIの発展により、 無限に作品を制作できるようになりました。 次のピカソとなるような人が、 現代のルソーを見つけ、価値を見出してくれることを望みます。

    0
    投稿日: 2024.08.11
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    ルソーとヤドヴィガ ピカソとルソー ジョゼフとルソー ティムと織絵 それぞれの関係性は一言で言えないもので、もっとその間にある文脈が知りたくなった。 本を読んで、アンリ・ルソーという画家の人生や絵画に対する情熱に触れることができた気がした。キャラクター達の美術に対する真摯で誠実で熱い想いにすごく心を動かされて、自分も美術館に行って絵を眺めてみたくなる。ピカソ、堂々としてて型破りでいてスマートそうでかっこいい。ゴッホ、ルソーの次はピカソを読むことになりそうな予感! ルソーに自分の絵を差し出してそこに絵を描けと迫るシーンは、真摯に絵に向き合ってきたのにずっと世間に正当に評価されず笑われてきたルソーや世間に対する悔しさのようなのを感じて心に響いた。 美術に関する知識もミステリーを読み解く処理能力もないけど、すごく面白くて楽しく読めた。原田マハさんのおかげで美術やミステリーという自分にとって未知の分野に興味を持つことができたので、これから関連した色々な作品に触れるのが楽しみ。

    0
    投稿日: 2024.08.10
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    美術もの難しいかと思って最初読むのにちょっとエネルギーいったけど、のめりこんでどんどん読めた。最後の最後までずっとおもしろくてよかった!

    0
    投稿日: 2024.08.07
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    良すぎて、ついつい感想書きます。 とにかく、あらすじだけ読んで読み出してもらったら大丈夫です。 間違いなく良い作品だと私が太鼓判を押しておきます!!! いや、むしろこれ読んで面白くなかったと言う人に出会ってみたいです

    1
    投稿日: 2024.08.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    敵であり最大の理解者といるTimと織絵の関係性が最高。出会ったところから想いを寄せることがリアルに想像できた。途中から、最後再開のシーンを読むのが待ち遠しく感じていた。 主人公が読んでいる本を一緒話に読み進めて真相を追って行くスタイルも新しくて楽しい。後半から一気に最後まで読み進めたくなる作品。各章が30ページほどで、ちょうどネットフリックスの1シーズンを一気見した感覚。

    0
    投稿日: 2024.08.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2013年(第10回)。3位。 美術を題材にしたミステリーかな。 織江は倉敷の美術館で監視員として働いている新ママ。アカデミズムの世界から遠ざかった過去がある。ティムはMomaのキュレーター。 20世紀初頭にピカソにあがめられ、シューレアリスムの原点となったアンリ・ルソー。在命中は評価されなかったけれど。ルソーの女神ヤドヴィガ。幻のコレクターに招待されたティムと織江。絵画にかけた彼の晩年の物語から、コレクター所有の「夢を見た」の真贋を判定せよとのこと。 コレクターの正体はうすうす感じつつ、興味深く読めた。好きな絵はある、くらいで美術好きではないけれど、アンリ・ルソーの絵、見に行きたくなったなー。

    0
    投稿日: 2024.08.04
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    美術に興味を持ったと同時に昔から今がずっと続いてることの素敵さを改めて認識し、歴史にも興味を持った。 美術×歴史×ミステリー なんて掛け合わせ初めてで、ほんとこれが混ざると素晴らしいすぎる。見たことのない世界へ連れて行かれた、、、最高な体験ができた、、、。 人生の最高本の10冊にランクイン確定です!

    13
    投稿日: 2024.08.02
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    原田マハの美術系の本、読んでも難しくてよく分かんないこと多かったけど、 これはめちゃくちゃ一気に読めた!アートに寄り添う人たちのエネルギーを覗き見できて素敵だった、また読みたい

    1
    投稿日: 2024.08.02
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    キュレーターという仕事があることすら、初めて知った。自分は美術館で絵を見ても「すごいな」「大きいな」ぐらいで終わるのに、コレクターや監視員の中には、いつまでも飽きずに見続けられる人かいるんだな。 そんな感じで読み始めたけど、後半は話の展開に惹きつけられて、あっという間に読み終わった。特に、織絵とティムが、7日間かけて読んだ「物語」の中身が、面白かった。ルソーという画家や「夢」のモデルになったヤドヴィガのことが分かりやすく描かれていた。ピカソとルソーの関係も興味深かった。ルソーの作品を見てみたいと思った。最後に鑑定を依頼したバイラーの正体が分かった時、原田マハさんはすごいと思った。

    1
    投稿日: 2024.07.28
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    絵に込められた思い、関わった人たち、時代背景・・・そして、それを紐解く人達がいて、美術の世界って成り立ってるんですね。。としみじみ 全然知らなかったルソーのことが、あとピカソも好きになりました。 誰も死なない美術ミステリーというジャンルはどんなものなのだろうと、読み始めた一冊でしたが結構好きでした。暗幕のゲルニカも読んでみたいと思います。

    1
    投稿日: 2024.07.28
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    物語は、大原美術館から始まる。 わたしが絵画に魅せられた1番最初の場所。絵が放つ静かなパワーと、それを際立たせる重厚な空間。その描写だけで一気に引き込まれた。 「謎」の中心となっているのはルソーとピカソ。彼らの絵とそれにまつわるエピソードや込められた想い、そしてその絵の虜になった人々、、どちらも素敵だと思った。描いた方も、見る方も、どちらも“夢”を見ているから。それは抽象的で漠然としたものだけど、確実にきらきらしていていくぶん野心的だった。そういう“夢”を心に持った人々を、素敵だと感じたのだ。 現実は冷酷なこともあるけど、そればかり見ず、こういう“夢”も見ていたい。 この感動を鮮やかに思い出すためにも、また大原美術館に行こう。そしていつか、MoMAにも。 わたしは素敵なミステリーを読んでしまった。

    1
    投稿日: 2024.07.27
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    『沈黙のゲルニカ』読了後の興奮が忘れられず手に取った一冊。すっかり原田マハの魅力に魅せられてしまいました。 時代は違えど世界観を同じとする『沈黙のゲルニカ』の“ルソー版”かと思い手に取りましたが、こちらはより現代の世界にフォーカスを当てた謎解き要素の強い一冊。  アートのもつメッセージ性に焦点が当てられたゲルニカに対し、こちらは美術作品の資本価値に関しても強く焦点が当てられたことが印象的でした。キュレーターとしての著者の実体験があってこそ生まれた作品だと強く感じます。 アート×ミステリー×恋愛という原田マハならではの世界観が炸裂する、最後の1ページまでハラハラが止まらない一冊。 世界観を共にする『沈黙のゲルニカ』とぜひ一緒に手に取っていただきたい一冊です。

    2
    投稿日: 2024.07.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    美術に関して全くのド・素人である私が、完読するまでには時間がかかるぞと、中々手が出せなかった作品。そして私の《原田マハさん》デビュー作。 結果、この作品に感嘆!出会えたことに感謝!間違いなく、私の中で忘れられない一冊になった。 いつか何処かで見た覚えはあれど、どこのどなたが描いた絵画なのかさっぱりなので、文中に出てくる絵を片っ端からググりながらの読書、これが中々進まない。 ただ、読み進めるうちにこの作品にはじっくりと、そして時間をかけて向き合おうと腹を決めた。 そこからはどっぷりハマって、この数日間の読書が楽しくて仕方がなかった。 織絵とティムが、敬愛する《ルソー》と共に過ごした短くも濃密な時間。それは、これまでの人生を変えてしまうほどの奇跡の様な7日間だった。 「とうとう、みつけたわね。」 ティムのこの言葉と真相を知った時に、あぁ、と思わずため息が出た。 私自身もこの二人と一緒に《よい旅を》経験することが出来たのが嬉しい。 もう原田マハさんに魅了され、次はどの作品を読もうかとワクワクしている。

    5
    投稿日: 2024.07.18
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    ルソーについて読んでいたはずなのにピカソが関係してくるとは思わなかった。 最後オリエとティムの関係に泣いた。 すごく素敵なお話だった。

    1
    投稿日: 2024.07.16
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    今年こそは絶対読もうと決めていた原田マハさん。 ようやく読めた。 ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンとルソーの日本人研究者、早川織絵。2人はスイスの大邸宅に招かれ、ルソーのある名作の真贋判定と作品講評を依頼される。 アートは全然詳しくないので、作中に出てくる作品名を検索して見ながら読み進めた。 読む前は難しいのかな…と思っていたけれど、アートに詳しくなくても読みやすく、ミステリー要素もあり、最後まで面白く読めてよかった。 画家のアートに対する情熱、ティムと織絵のルソーに対する情熱に胸が熱くなった。 私も実際に作品を目にしたら画家の情熱を感じられるのだろうか。 美術展は一回も行ったことがないけれど、この機会に行ってみたくなった。 原田マハさんの他のアート小説も読んでみたい。 ✎︎____________ 美術品との出会いは偶然と慧眼に支配されている。(p.17) 名画はときとして、こんなふうに、人生に思いがけない啓示をもたらしてくれる。それが、名画が名画たる所以なのだ。(p.32) 傑作というものは、すべてが相当な醜さを持って生まれてくる。 この醜さは、新しいことを新しい方法で表現するために、創造者が闘った証しなのだ。(p.189) アートを理解する、ということは、この世界を理解する、ということ。アートを愛する、ということは、この世界を愛する、ということ。(p.232) 画家の目が、この世の生きとし生けるもの、自然の神秘と人の営みの奇跡をみつめ続けたからこそ、あんなにもすなおで美しい生命や風景の数々が、画布の上に描かれ得たのだ。唯一無二の楽園として。(p.233) 新しい何かを創造するためには、古い何かを破壊しなければならない。 他者がなんと言おうと、自分にとって、これが最高にすばらしいと思えるものを作り出すには、そのくらいの覚悟が必要なんだ。他人の絵を蹂躙してでも、世界を敵に回しても、自分を信じる。それこそが、新時代の芸術家のあるべき姿なんだ。(p.352) 自分が年老いて、やがて死んでいくことを止めることはできない。けれど、作品は、永遠に生きていくのだ。この絵を愛し、守り、次世代に伝えようとする誰かがいる限り。(p.372) 画家を知るには、その作品を見ること。何十時間も何百時間もかけて、その作品と向き合うこと(p.402) 絵が、生きている。(p.423)

    27
    投稿日: 2024.07.14
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    美術に明るくなく、カタカナに苦手意識のある自分には物語の旨みを回収できた自信はない。筆致や描写から、「夢」から繰り広げられる幻想を追体験できたのでは、と思う。

    0
    投稿日: 2024.07.13
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    一般教養レベルの美術知識しかなく、ルソーと言えば啓蒙思想家のルソーしかピンと来ないレベルで手に取りました 違う作品で原田マハの表現は遠回しすぎてわかりづらいと感じたことがありました。 でも、今作に至っては、当時のパリの熱気や絵画に対する情熱が真っ向から迫ってくるように感じられ、読み進めるうちに興奮を覚えました。 構成も巧み!終結の仕方も思わずため息が出ました。 美術ミステリーというカテゴリがどんなものかはわからないけど、次々と明らかになる事実にハラハラドキドキしつつ、情熱を注ぐものを共有できる同志の存在を羨ましく思いました。 事実と真実は違うかもしれないけど、描写されていない部分の心情を思うと苦しい… 早速図書館でルソーの画集を借りてきたので、それを見ながらまた楽しみます。 「ヴォン・ヴォヤージュ!」

    16
    投稿日: 2024.07.10
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    面白い。原田の作品を手に取り始めてまだ2冊目だが美術品や芸術を主にしてブレない軸がある、と感じた。 巨匠ルソーが遺した「夢」、それに酷似した絵。果たして真贋判定の行方やいかに。 美術に知識のない自分でも引き込まれ、その物語を、ここに迸る情熱を隅から隅まで堪能した。この面白さには悔しさすら覚える。

    2
    投稿日: 2024.07.09
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    美術ミステリーが個人的に新鮮で 贋作なのか否か、展開がドキドキだった。 読み終えたあとの「夢」がそれぞれ見えるかも...?

    4
    投稿日: 2024.07.05
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    一万円選書4冊目 めちゃくちゃ面白かった。 何度も読みたくなる本。 上京してから10年経った。東京には見に行けないほど、多くの美術展がある。 今まで携わってきた仕事の影響もあり、美術館に行くのが自分にとっての気分転換になっている。 でも、何度も行くにつれて、美術史を知った上、 やっぱり知識があった上で作品鑑賞する方がより面白いんだろうなぁと思うようになって、 特に勉強していないが、、、 その中でこの本に出会えて嬉しかった。 どこまでがノンフィクションか把握できてないが、 好きなもの対しての一途な気持ち、またその好き同士は見えない繋がれる力があるなと思った。 この本を読んで、今一番行きたい展示会はアンリ・ルソー 去年は、上野で好きなピカソの展示が見れて良かった。 この当時の画家たちが居た時代、とんでもない時代だったんだなぁと物語から伝わってきた。 美術作品も美しいのことが自然と想像出来るぐらい、文章も美しく感じた。 大好きな作品です。 とっても面白かった! 美術が好きなかたには特におすすめです。 芸術、やっぱり人が生み出す作品はとっても面白い。 出てきた美術作品も、この小説も。

    4
    投稿日: 2024.07.02
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    私の中でルソーと言えばロック・ルソー・モンテスキューのルソーなんだけど、あのピカソが注目したアンリ・ルソーの存在をこの作品を通して認識した!どこまでが史実に範囲かわからないけど、画家や絵画の中までにもエピソードドラマがあってめっちゃ引き込まれたー え!原田マハさんってキューレターだったの??!しかもMoMAの!!?笑

    1
    投稿日: 2024.06.29
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    大原美術館で、監視員の仕事をしている早川織絵のもとへ、 暁星新聞社の高野という人物が、ルソーの展覧会を開催するにあたって 協力してほしいと訪ねてくる。 そこで告げられるのは、ニューヨーク近代美術館からルソーの「夢」 を借りるためには、チーフ・キュレーターであるティム・ブラウンが この企画で早川織絵が交渉人となるなら貸し出しを検討するという・・・。 早川織絵とティム・ブラウンとの関係が明らかになっていくにつれ、 ルソーの人物像や、ルソーを慕う有名画家など、ハラハラドキドキ、 感動までしてしまう、美術ミステリー。 ルソーと言えば哲学者の?って思う人のほうが多いかもしれないし、 画家のアンリ・ルソーとわかったとしてもどういう絵をかいてるかを 即座に思い浮かべられる人は多くはないと思われ、自分もその一人である。 ジャケットに書かれた絵を見て、直観ではこの絵の良さはイマイチわからない、 というのが素直な感想ではあるが、作品を読み進めることで、 考えがどんどん変わり、登場人物のルソーへの思いや、作品を仕上げた いきさつやミステリーとしての様々な謎が明らかになるにつれ、 どんどん感情の高ぶりにより、目頭が熱くなり涙が・・・。 作者の原田マハさんが、キュレーターをしていたことは作者のファンであれば、 有名かと思いますが、自分はそのことを知っていて、美術は好きな方だったのに 今まで、読んでいなかったことが不思議なくらいで、読めて良かった。

    0
    投稿日: 2024.06.28
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    ルソーの情熱に熱せられている多くの人物が出てくる物語。非常に綺麗で美しく熱い本だった。 原田マハさんのテクニックが素敵で、アートの知識がこれっぽっちもないのにも関わらずルソーの情熱に当てられている錯覚に陥る。 シナリオの構成も非常に好みで、丁寧に前半を読んでいたが(一つ一つ作品を見たり、登場人物を調べたり)後半は読む手が止まらなかった。 満足感の高い作品でした。

    0
    投稿日: 2024.06.27
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    美術館という静かな舞台で人々の情熱が燃える様にドキドキした。疾走感のある文章だったのであっという間に読み終わったが、ドキドキハラハラ感にちょっと疲れた。特に大きな事件は起こっていないのに、なんでこんなに心が動かされているのか、不思議。

    0
    投稿日: 2024.06.23
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    おすすめしてもらって読んだ本。 永遠を生きるー本当にその通りだと思った。なぜ人が絵画に魅せられて感動するのか、少し理解できた気がした。登場人物がどう交わるのか最初は全く検討がつかなかったけど、最後は全てがうまく回収されてあたたかい気持ちになれる。

    1
    投稿日: 2024.06.22
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    「原田マホの小説は美しいのよー」と言われて読み始めた一冊。 初めては大好きな作家アンリ•ルソー。 ざっくり言うと3つのストーリが重なったお話で、それぞれが良いラストを迎える。 物語の中盤、夜会のシーンでは思わず泣きそうになる。 是非実際の絵を観ながら読み進めて欲しい。 読み終わった後、少し違った見方で彼の絵が見え、世界一下手くそなこの画家が大好きになるお話し。 実際のルソーの生涯はどうだったのだろうと想いを馳せながらヘンテコなジャングルの絵を眺めたくなる。 今度、本物の絵を観に行こうと思う。

    2
    投稿日: 2024.06.21
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    オルセー美術館で「蛇使いの女」で立ち尽くしすいこまれた時間を思い出した。アンリ・ルソーを的確に熱烈に賞賛した小説。「夢」を見に行く楽しみが出来た。

    14
    投稿日: 2024.06.17
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    あああ、めっちゃ良い、、、 読み終わった後の余韻!! 最後にかけての物語としての吸引力。途中から読むスピードが加速した。 最近行けてないけど人よりかは美術館好きな自分からして、テーマもすごく興味深かった。 というか館に招かれて一騎打ちってそこからおもろい。物語もおもろい。 節々から異国の雰囲気も感じられて楽しい。 今年だとアルジャーノンに次いでおもろかったという体感!

    1
    投稿日: 2024.06.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    織絵が主人公かと思ったら、ティム視点に変わったのが意外だった。織絵にうつつを抜かしすぎではないか。 ルソーの絵の真贋鑑定と、彼にまつわる作中作が謎めいていて魅力的。ルソーの理解者のようなピカソの書かれ方も格好よい。 絵のどういうところに着目しているのかというのも勉強になる。 あの本はフランス語で書かれているのかと思っていたので、大文字がPASSIONと英語になるのは変ではないか。そこはティムの想像だからよいのかな。

    1
    投稿日: 2024.06.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    すごく面白かった。美術館の監視員として働く織江が、MOMAの有名キュレーターティムに指名されてルソーの作品の貸し出しに動くわけだが、実はこの2人はある作品を巡って数十年前に出会っていた。夢をみたを評価するにあたり読まされる本の作者が実は、、、。創作なのに、夢をみたって絵は本当にあるんじゃないか、この話自体が実話では?と思ってしまうような面白さ。最後に再会を果たした2人が一体夢の前でどんな話をするのか、その後どうなっていくのか、物語のその先に想像を膨らませると楽しい。 (読書メーターからの転記)

    0
    投稿日: 2024.06.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ミステリーでもあり美術解説でもあり、恋愛小説でもあり。いろいろな要素がある。これだけ書かれたら「ルソー」を見なくてはと思ってします。7日間でのティムと織江の変化が面白い。人は一瞬で変わる力も持っている。それは、自分の力というより他人からの影響が大きいのでは。

    0
    投稿日: 2024.05.26
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    クセのない文章で理解しやすくテンポも良いところがまず好きです。 推理や謎解きのようなミステリー要素はあまりないかもしれませんが、話の展開がドラマティック!ハラハラドキドキしながら読み進めました。意外な結末とそれに続くオチにも感動です。ルソーへの情熱で心を通わす登場人物達に胸が熱くなりました。終わり方も美しく、大満足。しばらくは余韻に浸ってしまいそうです。

    2
    投稿日: 2024.05.16
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    美術館に行ってみたくなりました ルソーの絵も見てみたい 今後はそれぞれの絵画の作者の思いや時代背景に想いを寄せて見てみたい

    2
    投稿日: 2024.05.15
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    原田マハさんの言葉で紡がれた物語の素晴らしさに心が震えてます。美術に疎い私ですら、ルソーの描く絵の世界に引き込まれてしまいました。そして今すぐ美術館に行きたい✨

    6
    投稿日: 2024.05.11
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    ルソーだけでなく、絵画の奥深さに読めば読むほど自分も迫っていける感じが良かった。そして、このミステリーが織りなす人間関係も。 でもやっぱり私は母親目線をどうしても持ちながら読んでしまう。真絵ちゃんはどうなる? 愛人と別れる決意はいいと思うけど、生まれてくる子どもにもっといい環境を…と考えなかったの? という、ストーリーの本質とは全くかけ離れたポイントが気になってしまった。

    1
    投稿日: 2024.05.08
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    原田マハさんの作品は2作目でした。 絵画の知識はほとんどない自分でしたが ルソーの絵を飾りたくなるぐらい、ポストカードの様な小さなものでも良いから側に置いておきたくなリました。ルソー、登場人物の魅力を十二分に感じる作品でした。

    15
    投稿日: 2024.05.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ティムがトムになりすまして過ごしていることにスリルを感じることができたり、物語の「夢をみた」を読み進めるにつれて様々な考察が生まれたり(キャンバスの下にピカソの作品が眠っているかも知れない、など)、最後にバイラーやジュリエットの正体が分かったりと、ミステリーのような要素を楽しむことができておもしろかった。 ただ、そのようなドキドキ感はありつつも、登場人物たちのルソーや美術作品に対する情熱や愛情が作品のベースになっていて、登場人物たちに魅力を感じることができたのも、楽しめた大きな理由だと感じる。 特に織絵はぜひ会ってみたいな、と思った。 美術館に行くこと、作品をじっくりと見て時代背景や作者の思いを考察することの面白さを感じられるようになって来たタイミングでこの本を読めてよかった。

    3
    投稿日: 2024.05.01
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    無駄がないシンプルで美しい文章。 純粋で美しい心を持った織絵とティム それにバイラーとジュリエット。 なぜだろう、読み終えた今、この『楽園のカンヴァス』という作品自体が愛おしい。 まさしく今私の心は『夢を見た』を見ている。 もうその作品を見ずにはいられない。 そうだ、MoMA美術館に行こう。 私は芸術、特に絵のことはもっぱら分からないが、言葉と感性で心が通じ合っている彼らを羨ましいと思う。もっと原田マハの感性に触れたい。 少し余計な一言を。 きっとティムは女性が書いた男性だから、いわゆる一般的なイメージよりも純粋すぎる、また硬すぎず柔らかなイメージがある。もし、この本を男性が書いていたなら、私はティムを好きにならなかったんじゃないかと思う。

    2
    投稿日: 2024.04.29
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    “アートを理解する、ということは、この世界を理解する、ということ。 アートを愛する、ということは、この世界を愛する、ということ。” 作品が登場するたびに、ググったけれど 読み進めていくうちにわたしも美術館で、目の前で見てみたいという想いがどんどん強くなっていった 美術史と芸術家や作品をもっと知りたくなるだけでなく、 先が気になるストーリーと、層になっている構成が面白くて楽しく読めた

    7
    投稿日: 2024.04.24
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    『楽園のカンヴァス』 ずっと憧れていた。手にしたいけど、届かなかった。まだ早いまだ早いと回り道ばかりしていた。 でも記念すべき4月24日。ついに、アンリ・ルソーの絵の真贋に立ち会うことができた。 何ヶ月か前、原田マハさんがルソーの絵を解説している番組を観た。偶然に。 遠近法など気にしない。上半分と下半分が分離しついても、ひとつひとつの対象に向き合って葉っぱの一枚一枚まで丁寧に描く。気を衒った技法でなく、自然なルソーの絵が新しい、前衛的。そんなことを話されていた気がする。 そして今回のルソーの絵の真贋を問うこの作品。 ティムと織絵の対決の面白さ。それもある。二人が謎解きを図りながら距離を縮めていく描写がたまらない。ティムよりも織絵に感情移入して読んでいた私はティムの胸の高鳴りに気づき、自分の胸も震え出す。 ルソーの絵を奪おうとする人と守ろうとする人のせめぎ合い。後半の原田マハさんの展開力が凄い。でも何よりルソーとルソーの絵に対するマハさんの限りない愛情が、ルソーの絵の中へ私を没入させる。ヤドヴィガとともに。ティムと織絵とともに。 そして訪れたラスト。 病院のベッドで、病院の待合室で読み継いで、今日はついに体も心も晴れ渡った。 原田マハさん、ありがとうございました。

    86
    投稿日: 2024.04.24
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    ライバルであった2人が、競い合って時間を共にしていく中で、お互いのルソーに対する知識や愛情に惹かれていき、最終的にはお互いを認め合い尊重し合う仲間(友達)となっていく素敵なストーリー。 実際にネットで絵画を検索しながら読み進めていったが、美術家が絵を見たときに何を感じているのかという心理描写も書かれていたため、勉強になることもたくさんあった。 ps.ピカソ絶対イケメン

    7
    投稿日: 2024.04.24
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    出てくる人物からも作者の表現の仕方からもルソーや芸術に対する想いがひしひしと伝わってくる。まるで現代に生きているかのようなその姿を目の前に見ているようなリアリティ。本の中では"情熱"と表現されてたと思うけど、それは愛にも似ていて、色んな愛が感じられる本だった。ルソーやヤドヴィガについてもっともっと知りたくなった。

    3
    投稿日: 2024.04.17
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    原田マハさんの作品は、美術やアートに疎い私でも楽しめる作品が多く面白い! 魅力的な文章を読んでいると、それがどんなものなのか気になっていても立ってもいられなくなってしまい、毎回本に出てくる作品を携帯で検索し、それを見ながら読み進めていくのがお決まりです。 読み終わるとアートに触れたい、美術館に行きたい!って強く思う一冊。

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    投稿日: 2024.04.15
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    どこまでが史実でどこまでがフィクションか。原田マハさんの現実と虚構の織り交ぜ方が本当に巧みで、世界観にどっぷりと浸かってしまった。知られざる「名作」を巡り、様々な人の思惑が交錯する中、ルソーをこよなく愛し精通するティムと織絵が、謎の古書を通じて何を感じどのような真相を解き明かすのか。結末が読めそうで読めない展開で、高揚感が掻き立てられる、まさに「アートミステリー」。今までにはない新たな読書体験ができた。ルソーの「夢」をこの目で見たいと思わずにはいられない。

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    投稿日: 2024.04.14
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    おお〜!!なんとロマンティックな〜! ミステリーとしても魅力的なストーリーで、途中から加速して読み切りました。 絵画に限らず、芸術というもの全般でよくあるけれど、その時代にはあまり評価されなかった、というのって、切ないなあ〜と思う。 誰しも、実は、凄い瞬間に立ち合っていたのだなんて、その時は気付かないのよね。何より、芸術家ご本人が、後の自分自身の作品の受け止められ方を知らぬままこの世を去るって・・・・なんだか考えたら涙が出てくる。 でも、だからこそ、誰かが受け継いでいくことや、その作品をとても愛してる人たちが、護っていくこと。そういう愛情が芸術を育て、何十年、何百年と残っていくんだなあ〜とロマンを感じたのでした。 美術館って大好きです。冒頭の大原美術館も(夫が岡山出身)倉敷で行った時のこと思い出し、若い頃行った、バルセロナのピカソ美術館や、ヨーロッパのいくつもの美術館のことを思い出しながら読んでいました。私はMoMA(ニューヨーク近代美術館)には行ったことがないので、行ってみたいなあ〜なんて思いました。 正直、私はルソーの作品への思い入れも知識もなかったのですが。読み進めていると、やっぱりその絵を見たくなり、ネット検索しながらの読書も楽しかったです。 ブクログ登録してみたら、原田マハさん、5作目でした。正直、2作目くらいだっけ?と思っていたくらい今までの印象はユルかったけど(失礼しました)今作は飛び抜けていますね。素晴らしい作品でした!

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    投稿日: 2024.04.14