
総合評価
(1731件)| 894 | ||
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powered by ブクログ絵画に疎いので、ルソーといえば政治家しか思い浮かばず…画家のルソーは全く知りませんでした。以前、著名な作品をいくつか見たことあるな〜くらいの知識で、ゴッホが主役の『たゆたえども沈まず』を読んだのですが、何も知らなくても面白かったので、予備知識ゼロのこちらも挑戦してみました。結果、とても面白かったです!ミステリー部分もだし、ルソーの人生を辿っているような、タイムスリップした感覚になりました。かの有名なあの画家と接点があるんですね!iPhone片手に、知らない作品を調べながら読みました。大原美術館に行きたいです。
4投稿日: 2023.10.28
powered by ブクログ★4.9/5.0 物語の一つ一つの描写が美しく、素敵な作品でした。 ティム・ブラウンとオリエ・ハヤカワ、ルソーとピカソ、ヤドヴィガとジョセフ、そしてバイラー。ルソーの作品を心から愛す人たちの想いが詰まったそんな作品で、心が満たされた。 正直序盤はミステリーだと思って読んでなかったのでしばらくは展開がつかめずにいたけど、途中からは続きが気になって仕方ない。『夢をみた』の真贋を決めるための鍵を握る「物語」の描写も見事なもので、物語の細部までが映像として浮かんできた。 ちょうど最近、少し美術の勉強をしているところだったので、具体的な作品が出てきてもすんなり読み進めることができたのは大きかったとは思う。ただ、美術の知識がなくとも没頭できる作品。 特に、中盤から終盤にかけて、少しずつ明かされていく真実による伏線回収が素晴らしい。 全てわかった状態でもう一度最初から読みたい気もする。なぜ、今作品はあの場面からスタートなのかが最後の最後で分かりました。(その分最初の部分はしばらく理解に苦しんだ笑) 素敵でした。
2投稿日: 2023.10.28
powered by ブクログ美しい物語としかいいようがない 原田マハさんのルソーに対する情熱が、文章を通してひしひしと伝わってきた 何層にも重なった謎が徐々にめくられて、最後に一枚だけ残して終わる それが読者へ思考の余地を残していているようで、美しかった
3投稿日: 2023.10.22
powered by ブクログ原田マハとの出会いの1冊目 アンリルソーのSurprised の絵が元々大好きだったからのめり込む様に読んだ。
3投稿日: 2023.10.21
powered by ブクログ大好きな原田マハさんの本です。 一枚の絵に込められた秘密を探って、登場人物たちが情熱をぶつけ合い、火花を散らす物語。 それぞれの想いがしっかり描写されていて、読んだ後は胸が熱くなりました。 芸術の世界は奥が深くて、立ち入ってはいけない感じがしていましたが、原田マハさんの本を読み進めていく中で、自分の目で見て感じたいと思うようになりました。
6投稿日: 2023.10.21
powered by ブクログ美術が題材だけど、ミステリーでめちゃくちゃ面白かった。どんどん読み進めてしまったな〜 全然美術は詳しくないけど、改めてしっかりと絵を見てみたいな、と思った。絵から感じる事とか、その背景にどんな人生や気持ちがあったのか。時々出てくる作品をググりながら、いつか本物を見てみたいな〜と思った!終わり方も気持ちよかったし、これは手元に置いておきたい、、胸熱本!
4投稿日: 2023.10.19
powered by ブクログ芸術のことは全くわからないので、新しい世界に入った気分で読めました。 アンリ・ルソーがどのような環境でどういう心情だったのかを知ることで、作品を見る目がガラッと変わるんだなと感じました。ぜひとも実物を見て肌で感じたいと思いました。日本で展覧会やってほしいな。
28投稿日: 2023.10.18
powered by ブクログ絵画のことをほとんど知らない私でも、美術館に行きたい!と思ってしまうほど、絵画の魅力とその絵画に魅了される人達の感情の中に引き込まれてしまいました。読後感がとても良い作品でした。
14投稿日: 2023.10.18
powered by ブクログとにかく絵の中の人物や情景が生き生きしている。読者は本当に絵を見ているわけでもないのに、キャンバスに描かれた自然の中に足を踏み入れたような気持ちにしてくれる。すぐにでも絵画を見に行きたくなる小説だ。 美術館のキュレーターという仕事の一端を知ることのできる小説でもある。キュレーターにとって、海外の美術館が所蔵する作品の持出交渉はとても大事な仕事なのだということを知った。その積み重ねとして展覧会が開かれていることに思いを致せば、美術鑑賞の感慨もひとしおだ。 倉敷に大原美術館という美術館があることをこの作品で知った。日本に2作しかないエル・グレコの作品の一つがここにあるらしい。この小説の「聖地巡礼」も兼ねて、いつか行ってみたい。 そんな大原美術館の監視員として働いている織絵が突如ティムと再開することになる、という場面から物語は始まる。そこから二人の出会いと別れを経て、ラストにはその再開シーンが待っている、という構成が素敵。 画家ルソーの不器用だが真っ直ぐなところが愛おしい。そんな彼に次第に惹かれていくヤドヴィガにも感情移入してしまう。
2投稿日: 2023.10.15
powered by ブクログアンリ・ルソーについて書かれた物語ではあるが、展開の仕方が非常に面白い。原田マハさんの作品は相変わらず「こうだったら面白い」と思わせてくれるストーリー展開。回想シーンや物語の時系列が変わる瞬間が良いタイミングで、サクサクと読み進めれてしまう。アンリ・ルソーや、パブロ・ピカソが描いた作品ももっと見てみたいと思えた作品だった。
16投稿日: 2023.10.15
powered by ブクログ読み終わった後、涙と笑みが自然と溢れ出た。 今まで読んだ本の中で圧倒的1位。 伝説のコレクター -コンバート・バイラー- に、ルソーが描いた『夢のあと』の真贋判定を依頼された、早川織絵とティム・ブラウン。 1つの物語を中心に、ルソーと絵の秘密が明らかになっていく。 登場人物それぞれの情熱を感じられる。 物語の中と現実を行ったり来たりして、両方の描写が常に待ち遠しい。 とにかく心を揺さぶられて自然と涙が溢れてくる。そんな素敵な作品だった。
7投稿日: 2023.10.08
powered by ブクログアンリ・ルソーの「夢」に隠された真実とは。 原田マハさんにかかると全てが本当に起こったことのように思えてきます。 もし、この絵に秘められた出来事がほんとなら....それはあまりに運命的で、素晴らしいこと。 読後の余韻が素晴らしいです。
9投稿日: 2023.10.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終わってより一層美術に興味を持ちました。 表紙を飾っている絵を書いたアンリ・ルソーがメインの美術史とミステリーが絡む物語で、美術史に触れながらミステリーも楽しめて本に美術の面白さがギュッと詰まっています。 海外の美術館にも行ってみたくなりました。
2投稿日: 2023.09.30
powered by ブクログお見事! そんな感じで手を叩きたくなるストーリー展開、そして爽やかな読後感。 久しぶりに心を揺さぶられる感覚を味わうことができた一冊だった。
3投稿日: 2023.09.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
涼しい風が吹き始めたので、読書と芸術の秋だ!と思い読みました。最高な作品でした。 ルソー研究の最高峰の二人、織絵とティムが7日間に分けて一人ずつ物語を読み、バイラーのもつルソーの絵画の真贋を講評する。 ・「夢をみた」絵画は本物なのか、その下にピカソの絵は隠されているのか ・ティムはトムを演じ切れるのか(私の中ではブラウン仲間としてラングドン教授シリーズ作者のダンブラウンも混じるw) ・物語を書いたのは誰なのか 謎がたくさんあるのにすべてがつながっていて、一気に読み進められました。 物語はもちろん、マハさんの情景・心理描写がすごく好きだなと思いました。 特にヤドヴィガ、ミューズになって永遠に生きる意味を泉の底で見つけるところがお気に入り。 月が空に引っかかっている、とかも。口説くなくてシンプルで素敵。 バイラーの真実が心にきたかも。 ルソーに心酔し、ヤドヴィガがルソーのミューズになることを認めて、妻とルソーが永遠を生きるために有名な画商になったバイラー。 物語の最初でヤドヴィガは不妊に悩んでいたけど、最終的にルソーと同じ目の色をした娘を産んでて。 バイラーはきっと血のつながっていない孫に絵画を譲ることになったけれど、彼はどんな思いでここまで......と思ってしまった。 ティムと織絵が再会した時のティムの言葉...... 「夢をみたんだ。君に会う夢を。」 なんてことない言葉やのな、素敵すぎて鳥肌がたったよ
7投稿日: 2023.09.25
powered by ブクログいろいろな有名な絵画の裏側を知りたくなる作品。 そういえば、どんな絵だったっけ?と改めて見直し思い出す機会になりました。
2投稿日: 2023.09.25
powered by ブクログ序盤を読み終わった時は、オリエという特別な人間が浮かび上がり、スペシャルな壁に立ち向かっていくというワクワクさを感じずにはいられなかった。 でも読んでいくうちに、timとオリエの人生、コミュニケーション、近づいていく様に引き込まれた。 読み終わってみたら、1人の人間同士の人生を見せつけられた。羨ましくなるほどの心の重なりだった。
2投稿日: 2023.09.24
powered by ブクログ引き込まれる美術史ミステリー! 2章まではなんでもなく、導入なので退屈かも、合わないかもって思った ルソーもそんなに知らない、好きではないから それが、第3章からどんどん面白くなっていく 引き込まれる!面白かった!!
1投稿日: 2023.09.23
powered by ブクログ今まで読んだ原田マハ作品は女性が主人公であることが多かったので少し珍しい印象。 自己投影できる存在として日本人の織絵を登場させつつ、なぜあえてティム視点で物語を進めたのかが気になった。 あと、織絵の人生や、家族設定、家族との関係性も、なぜあのような設定にしたのか、何かこれまでとは違う心境の違いがあったような気がする。 けれど、その「なぜか」を感じ取りきれなかったので、もう一度読み返してみようかな。 もう一点、『物語』の作者について。 「そういえば、第二章は、第一章と比べて、文章の書き方が変わっているように思われた。」「ひょっとして、第一章とは別の人物が書いたのだろうか?」という疑問が解消されていない...(私の読解力不足、、?) ハラハラして先が気になり過ぎて、読むのが早足になりすぎてしまったかも。。。 やっぱりもう一回読み返そう。笑 直近で読んだ『リボルバー』と比較すると、絵画としても、人としても、私はルソーよりゴッホのほうが好きかな。 美術に疎く、どの画家が好きとかでさえあまり考えたことがなかった私としては、その違いを感じることができたのは良かったと思う。
2投稿日: 2023.09.23
powered by ブクログ原田マハさんのアート系ミステリー。様々な作品があるけれど、今まで読んだ原田さんのアート系の中で一番ミステリーの要素が濃いような気がします。ハラハラしながらページを捲る。捲るペースがどんどん早くなってしまう。(至福です) 読んでいけば知らず知らずのうちにアンリ・ルソーとパブロ・ピカソの知識が増えていく。ただ、原田さんの手にかかると史実と創作の境界が曖昧になってくる。その間を縫うようにミステリーが展開されていく。 美術館の裏側に関する話も興味深いですね。本物を観ることがどれだけ難しいことなのか?鑑賞する時ののありがたさが爆上がりします。 ルソーとピカソの関係性を暗示するような、「夢をみた」?あるいは「夢」という作品をテーマにした「ヒストリカルな謎の小説」を紐解きながらストーリーが展開していく。 ルソーの、輪郭がはっきりとした暗めの緑色の画風とピカソの衝撃的な時代を超える表現。アートの世界に疎い私でさえ知っている様々な「絵」が頭の中を行ったり来たりしてくる。 浅はかな私は、「夢をみた」をググってしまいました。残念ながら期待通り?の結果。さすが原田さんです。してやられたり。 もったいぶらせながら、謎を深めつつストーリーを展開していく。素晴らしい。終盤に近づくにつれてハラハラドキドキが止まらなくなってくる。 ルソーの絵もピカソの絵も、見れば「ああ、この作品だ!」と判るし、印象にも残っている。しかし、原田さんのこの作品を読んで、まだまだ自分が浅はかであることを見せつけられたような気分になってしまいます。 作品の中に度々出てくる「ウェーブのかかった長い栗色の髪」と言う表現がなぜか印象に残りました。やはり「キーパーソン」の一人だったのですね。納得です。 一文だけ、どうにも理解できていない文がありました。「おれは、彼女を恋しているんだ。」と言う文です。どうして「に」ではなくて「を」なのか?どうでもいいことなのかもしれませんが、何故だかとても気になりました。(文庫P334) 色々と考えてみたのですが、「彼女に」とすると直接的に「彼女に対して」と言う意味になる。しかし、「を」にすると「彼女が抱えているすべてに対して」と言う意味に読み取れる。個人的に、言葉の使い方に原田さんの凄さが滲み出ているように感じました。この言葉の後のドラマチックな展開を予想させる言葉。この作品の最後の部分に結びついていたんですね。 「夢」のモデルとなった「ヤドヴィガ」の、その夫を介した心の移ろいは明らかに創作だと分かります。その夫のことも作品の中にうまく溶け込ませてある。うまいですねぇ。 読み終えた後、しばしうっとりとしてしまいました。さすが、原田さんです。
44投稿日: 2023.09.22
powered by ブクログアンリ・ルソーの絵画の真贋を見分ける、というのが大筋の物語だが、壮大なヒューマンドラマという感じ。 登場人物の、作品及び作者への愛や情熱が読み進めるほどに伝わってくる。絵画への知識が皆無だったので、でてくる絵画を検索しながら読んだ。 そこまで物語に入り込むことはできなかったが、アンリ・ルソーやピカソに少し興味が湧いた。
1投稿日: 2023.09.18
powered by ブクログティムはどうなってしまうのか?ハラハラしつつ読みました。終わってみればキレイさっぱり回収されて、読後感が大変よかった。すぐアタマに戻って飛ばし読みしてもう一度楽しみました。
1投稿日: 2023.09.16
powered by ブクログやっとやっと読み終えることができました!! 去年、同い年の原田マハさんをNHKの「朝イチ」で拝見して以来、さらに親近感が湧き、ずっとこの本を読むことが目標になっていました。 読んでみて、改めてマハさんの絵画に対する知識の豊富さ、熱意を感じました。そして、絵画と小説を組み合わせることの面白さも感じました。 冒頭の主人公の織絵さんが、倉敷の大原美術館に監視員として勤めていることがまず、広島に住んでいる私にとっては嬉しかった。まぁ、マハさんは岡山出身だし、 大原美術館は日本屈指の西洋美術コレクションを所蔵しているそうだから、舞台になるのは当然かもしれないけど。 その織絵さんが実は、アンリ・ルソーの第一研究者で、 そこから物語が展開していく。 もう1人のニューヨーク近代美術館のティムと、ルソー作品の真偽を巡って、話は進んでいくんだけど、読み進めていろんなものが超一流すぎて、想像すらできない素晴らしさがあり、世の中には自分の知らない世界のなんと多いことか、とつくづく思いました。 マハさんはキュレーターとして、超一流のお仕事をされてきたからこそ、この物語が書けたと思うし、ほんとにすごい人だなぁと改めて尊敬しました。 最後にティムと織絵さんが17年ぶりに再会する場面でこの物語は終わるけど、この先、2人がハッピーエンドになり、素敵な人生を選んでいくことを願っています。 前にも書いたと思いますが、私は2016年10月発行のクロワッサン掲載の「原田マハさんの京都美術散歩」をずっと見ていて、今回やっと京都国立博物館を訪れることができました。本物のオーラに圧倒されながら、この歳になると美術館も何のてらいもなく、楽しめるものだな、と思いました。これからは、マハさんの作品も読みつつ、美術館散歩もしていきたい、と思います。
21投稿日: 2023.09.15
powered by ブクログ美術館に行ってもあまり立ち止まらず先に進んでいってしまうことが多い私。そこまで心に残る作品じゃなかったのかなと思うと同時に深く鑑賞できないことをもったいなくて悔しいなとも思っていた。 だから、そんな私でもアートを深く見れるきっかけになるかなぁと思ってキュレーター(という職業も初めて知った)が主人公この本を読んでみることにした。 美術の知識がない私でもスラスラと読めて物語に入り込めた。ルソーの真相を解き明かそうとするワクワク感は読み手にもしっかり伝わってきた。今まで考えたこともなかった美術館に携わる人たちの努力や情熱、愛情を垣間見た気がして嬉しくなった。これからは、また違った視点から美術館を楽しめるようになった気がする。
3投稿日: 2023.09.14
powered by ブクログ原田マハさん初作品。 ーあらすじー 大原美術館の女性監視員がMoMAのキュレーター、ティム・ブラウンという男から、「彼女が交渉窓口になるというのならアンリ・ルソーの『夢』の貸し出しを検討する」と言われ、なんとしてでも持ち出してくれと館長から告げられる。 日本の美術業界が至宝ともいわれる「名画」を血眼になって奪い合う、まさに戦争。 世界を揺るがす極秘任務を遂行する前夜のような、そんなワクワク感から始まり、時代は過去に遡り、MoMAのキュレーターのアシスタント、ティムという男に焦点が当てられる。 中盤、ひょんなことから表社会では一切素性を知る者はいない伝説の美術品コレクター、コンラート・バイラーの邸宅へ招かれ、ある絵画の真贋を確かめるべく、今まで世に明かされることのなかった全7章の物語を読むことになる。 ここから物語の中で物語を読むという不思議な体験をします。 ルソーが『夢』という大作を描くまでを綴った物語なのですが、絵本のような淡々とした文章の中で描かれる、身を粉にして絵を描く画家たちの"底知れぬ何か"が沸き上がるような情熱。 そして彼らに出会うことで生じるヤドヴィガの胸の疼きが、こちらがむせてしまいそうなほど色濃く、鮮やかに書かれていて心を揺さぶられました。 儚くて尊いルソーの最期に、この物語が史実であればいいなと本気で思ってしまいます。 作中でティムが「ー1ヶ月にも、1年にも相当するような、長い長い旅から帰ってきた気分だった。」と言っていましたが、まさにそんな気持ちになりました。 美大という芸術にそう遠からずの身の上の僕にはもちろん、普段アートというジャンルに精通していない人でも十分興味深いと思うし、これからアートに触れる大きなきっかけになり得るなと思います。 自身の経歴をもとにした原田マハさんにしか書けない物語かなと感じ、他の作品も読んでみようと思いました。
3投稿日: 2023.09.14
powered by ブクログ人の感性は無自覚にも外界から何らかの影響を受け育まれていくもの。既にある作品と異なる系譜の作品を世に出すことがどれだけ難しいことなのか、芸術作品には疎いけれども、この本を読んで芸術家の苦悩に少し触れられたような気がした。美術の面白さも感じたのでもう少し原田マハさんの作品を読んでみたいとも思った。
15投稿日: 2023.09.13
powered by ブクログアートというものは、ひとをいつもの現実とは違う別世界へ連れていってくれるもの。忙殺されうる日々を、つかの間、忘れさせてくれるもの。それに一番近いところ。
3投稿日: 2023.09.12
powered by ブクログ平凡な監視員かと思っていたオリエの過去がびっくりするくらい、鮮やかなエピソードに彩られ、それに関わる人物が厚みを加えていて、とても読み応えがあった。 それにしてもルソー。聞いたことある名前だし、絵もどこかで見たことある。くらいの認識だったが、この本を読んで、淡い恋物語やピカソと交流があったこと瑞々しいエピソードからもっと彼の作品を知りたいと感じた。
5投稿日: 2023.09.11
powered by ブクログ画家を知るには、その作品を見ること。何十時間も何百時間もかけて、その作品と向き合うこと。 そういう意味では、コレクターほど絵に向き合い続ける人間はいないと思うよ。 キュレーター、研究者、評論家。誰もコレクターの足もとにも及ばないだろう。 ああ、でも――待てよ。コレクター以上に、もっと名画に向き合い続ける人もいるな。 誰かって? ――美術館の監視員(セキュリティスタッフ)だよ。 ……ごめんなさい。いままで、興味の無い絵の前は、スタスタ通り過ぎていました!
6投稿日: 2023.09.10
powered by ブクログアンリ・ルソーを題材にしたアートミステリー。ミステリーといっても盗まれたり人が死んだり…ではなくて絵は本物か贋物か?を探るストーリー。 これ以上はネタバレになるので書きませんが、絵に対する情熱や愛情を感じられる話でよかったです。 お恥ずかしながらルソーの絵をあまり知らなかったので、スマホ片手に話に出てくる絵を調べながら情景を思い浮かべつつ読み進めました。ルソーの作品は日本にも何点かあるようなので機会を見つけて会いに行こうかと思います。
13投稿日: 2023.09.08
powered by ブクログある方にお勧めされて、初めて原田マハさんの小説を読みました。 美術品には疎く、これまで深く鑑賞したことも無かったのですが作中に登場する絵画を調べながら読んでいくうちにそれぞれの『絵画』がもつ時代背景や思想、画家の人生に魅了されていきました。 小説を進めてくださった方とは訳あってもう会えないと思いますが、原田マハさんの作品を読むたびに思い出すと思います。
5投稿日: 2023.09.02
powered by ブクログいい感じで裏切られた!!! どうせバイラーがヤドヴィガの旦那さんだったんでしょ!?ティムも最初からティムだと分かって招待されたんでしょ!?そこの一連お見通しよっ!!! って推測してたつもりが、それだけでなく、インターポールの捜査員の女性が孫娘と言う展開にまで、、、 あとは、7章あるうちの物語の最後に振られてる1つの大文字。やっぱりピカソかな?と思っていたけど、それが本当にPASSIONだったらって思うととてもゾクゾクする!!! 原田マハさん、みくびってすみませんでした!!!笑笑 最後にとても気になる点があるんだけれども、ヤドヴィガが宿した子供について、果たしてそれはバイラーの子供なのか、それともルソーの子供なのか。 それだけが謎に包まれたままこの物語は終わってしまった。みなさんどう思う???
3投稿日: 2023.09.01
powered by ブクログ2012年刊。美術館ミステリー。元々が美術畑に経歴をお持ちの筆者だったのだなぁと知った。ルソーの作品・画家と、その研究者達が中心人物。歴史や込み入った事情が絡むので、歴史が大の苦手な自分には途中で退屈・飽きが来たけど…。どうにか持ち堪えて、面白く読了出来ました。 純文学的な作品を好む方には勧めない。叙情的な表現が多い作品を望む方にも合わない気がする。 創作物と人が好きな方になら勧められると思う。
1投稿日: 2023.08.30
powered by ブクログ出てくる絵画の映像を調べて見ながら読むのが最高に楽しかった。これまでルソーはそんなに興味なかったけど、持ってる画集を何回も見直した。いつか本物を見てみたい。 物語も、小説?と現実が切り替わっていろいろ解き明かされていく設定がおもしろい。早く先を読みたい気持ちと読み終わってこの世界から抜けたくない気持ちが特に後半は戦ってた。
4投稿日: 2023.08.28
powered by ブクログ久々原田マハさんの長編読んだ。 マハさんの美術小説は 印象派時代辺りのものが好きで読んでた。 好きな画家はアカデミー系やモネが好きなので、 今回それより後の時代だからどうかなと… なかなか読めないでいた。 やっぱり美術ネタ凄い面白い、 引き込まれてしまった7日間の話に。 アンリ・ルソーと絵の話はいい、 でも利害関係とかは結構大雑把な気がする。 色んな人物出てくるけど、重点置かれる人物以外は 雑というか、簡潔すぎる気もした。 でも、正直ルソーは興味無かったけど 小説読んで絵に興味持った。 なかなか原画見る機会ないけど… 海外の美術館まで行きたい気持ち湧いた。
1投稿日: 2023.08.27
powered by ブクログこれを書くのにどれくらいの時間を費やしたのか、絵に対する知識・描写が鮮明に書かれていて、素晴らしいと思いました。
4投稿日: 2023.08.26
powered by ブクログ原田マハさんの作品は、いつも心を揺さぶられ、必ず温かい気持ちで読み終えることができます。 この「楽園のカンヴァス」もページをめくるのがワクワクする作品でした。 質の高い内容と構成、スリリングな展開、マハさんの美術作品に対する見識の深さ、作品描写の躍動感、最高です。出会えたことに感謝! いつか、大原美術館へ、そしてMoMAでルソーの作品をこの目で鑑賞したいです。
4投稿日: 2023.08.26
powered by ブクログ美術をモチーフにしたミステリーを初体験。1人の画家、1枚の絵画の作成に関わる背景をここまで考えたことがなかった。美術自体に興味が湧く、本当に面白い一冊。そして、なぜか読後愛する人を大切にしたいと感じた。
2投稿日: 2023.08.12
powered by ブクログ山本周五郎賞受賞作品はもれなく面白いな、本当に…。 はじめてのアートをテーマにした長編だったそうだけど、クオリティ高すぎてひっくり返るわ。 アンリ・ルソーという画家(今も評価が定まらないってことがまた面白い!)の作品をめぐる関係者の争いと研究者でもあるキュレーターの芸術愛がベースにありつつ、アンリ・ルソーの半生と彼から多大な影響を受けたパブロ・ピカソのこと、近代美術が台頭していた頃の雰囲気等が描かれる。 「たゆたえども沈まず」同様「アートの見方」を学べるので、かなり人生に役立つ1冊…! ラストで描かれる、コレクターとキュレーターの芸術への愛と願いに涙が出そうになった。芸術に価値をつける大切さと守り引き継いでいく責任というのを知った。 ミステリーとしてもかなり上出来で、一章ごとに新要素が入ってきて話はどんどん広がっていく。振り返ってみれば伏線だらけで、もう一回読み直すと新たな感動もありそう。 個人的に良かったのは、「キュレーターが主人公のミステリー」として無茶なところがなかったところ。特定の職業の人を主人公にしたミステリーは、たまに「それをする権限はないだろう」(本来警察関係者しかできないこと)をしちゃったりして、リアリティに欠けちゃうところがある。今回はあくまでキュレーターとしての思想と行動で物語が進んでいくのでよかった。 これ読んだら、「暗幕のゲルニカ」も読みたくなっちゃうじゃん…
2投稿日: 2023.08.04
powered by ブクログこれまでたくさんの絵を観てきましたが、アンリ・ルソーという画家を知りませんでした。やはり今日でも評価が分かれる画家の絵はなかなか企画展に出さない、出せないのでしょうか。早川織絵さんはキュレーターに戻ったのかなあ。戻ってほしいなあ。
2投稿日: 2023.08.03
powered by ブクログ美術史に関しても芸術に関しても疎いので、絵の鑑賞を楽しむ人の気持ちを知れた 最後が良かったがそれまでが少し退屈かも(3.5)
3投稿日: 2023.08.02
powered by ブクログルソーとピカソを通じた軽めのミステリー と言ってしまうととても味気ないけど、 本の中にはたくさんの絵画が登場し、一つ一つが、まるで美術館に行ったような気分にさせてくれる。 いや、むしろ行きたい欲が高まってしまうかもしれない。 だってMoMAでこのLa Réveを見たくなる。鬱蒼とした密林の中に迷い込みたくなる。ざわざわとした中に野生の動物の息を感じたい。 ピカソのThe Blue Periodの作品を目にしたくなる。ピカソブルーの鬱々とした、そして静寂の中に身を置きたくなる。沈黙、ただ味わう。 きっとコロナがあけたら行くのだろうな、と思う。 また一つコロナ収束後の楽しみができたと思おう。
0投稿日: 2023.07.29
powered by ブクログ読み終わるまでずっと最高の気分!! 読書メモしながら読んでるのですが、それを忘れるぐらい本を捲ってしまいました笑 あまり美術作品が分からなくても美術作品の見たときの感じ方が、読みながら味わえる作品です。 美術作品をみた感情表現が絶妙で素晴らしい。それに加えてドキドキするようなミステリー感を楽しめるのでぜひ読んでみてほしいです!
6投稿日: 2023.07.25
powered by ブクログルソーメイン、ピカソサブ的なお話。芸術作品にまつわるストーリーをよくもここまでミステリー調にまとめあげられるよねと心底尊敬する本! 現代のルソーの研究者が解き明かすルソーの作品の真贋。芸術家たちが生み出す作品の背景は、本当にこんな物語が隠されていたんじゃないかと信じたくなるくらい、生々しくぐっと引き込まれた。 ひとりゆっくり美術館行きたいな。 できれば、子どもたちが巣立ったらフランスも行きたい。ワインと芸術を本場で楽しみたいな〜
2投稿日: 2023.07.17
powered by ブクログたしかに夢をみていた。ふたり、カンヴァスの前で。 ルソーの絵を巡る謎と人々の思い、絵の持つ湿度や匂いまで沸き立つ描写、なにより芸術を信じる熱量をすごく感じた。 いつかMoMAにも行ってみたいなあ
7投稿日: 2023.07.16
powered by ブクログアートに詳しくない私でもしっかり楽しめた。 調べながらで時間はかかったけど読んで良かった。 ラストの再会シーン、じーんとしたなあ〜。 MoMAにいつか行きたい、夢をみたい気持ちになる。
2投稿日: 2023.07.16
powered by ブクログとても遠いところへ連れて行ってくれる作品でした。 1つの絵をもとに繰り広げられ、最後色々なものが繋がりながらも読者に考えさせる最高の本だったなと思いました。
0投稿日: 2023.07.15
powered by ブクログとても好きな作品 絵画にはあまり興味を持っていなかったが、読後は少しだけ美術館に足を運んでみようかなという気持ちになった。 小説の中で、ティムがある物語が綴られた本を読むシーンがあるが、まるで自身がティムとして本を読んでいるかのような錯覚と感情移入があり、新鮮な読書体験だった。
0投稿日: 2023.07.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ルソーについては名前しか知らず、彼の生涯については全くの無知でした。あのピカソとも関わりがあったのか、どんな会話をしどんな情熱をルソーは絵に込めたのでしょうか…。 今は何だこれと思っているものでも、何十年か後には再評価されているのもあるかもしれない。美術も含め、人の価値観なんて時代で変わるものだと思いました。 メインとなる織絵とティムとの関係も中盤からニヤニヤ。二人に幸あれ。(最初真絵の父親はティムで、織絵を捨てた野郎と思ってました。ごめんティム。)
3投稿日: 2023.07.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
他者がなんと言おうと、自分にとって、これが最高にすばらしいと思えるものを作り出すには、そのくらいの覚悟が必要なんだ。他人の絵を蹂躙してでも、世界を敵に回しても、自分を信じる。それこそが、新時代の芸術家のあるべき姿なんだ。 という文章が刺さりました。 終わり方も後味が良いというか綺麗にまとまっていてすっきりしました。 自分も何か情熱を持って取り組めるものを見つけたいと感じました。 読んで良かったです。
4投稿日: 2023.07.09
powered by ブクログ初めての原田マハさん とても面白かった 他の作品も読んでみたいな 芸術家の情熱、それを守る者たちの情熱、 ワクワクハラハラ最後はじーんとくる なんだか映画を1本みたような感覚 ルソーのことはあまり知らなかったけど この物語を読んでルソーをとても愛おしく思った 「夢」をみてみたい アートを理解する、ということは この世界を理解する、ということ。 アートを愛する、ということは、この世界を愛する、ということ。 うーん、アートっていいなあ
4投稿日: 2023.07.07
powered by ブクログアート×ミステリーが面白いと思えた作品。 アートに関して無知すぎて読むのに時間がかかったが、かなり勉強にもなる一冊。 今後美術館で絵を見るときに、描かれた背景とか色んなことを考えながら見るようになれそう。
5投稿日: 2023.07.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
美術を愛する人達たちと、美術の価値を重んじる人達との攻防戦 ミステリーとしての裏切り、好きなものを前にした人達の情熱に触れた時に感じる幸福感、そして時の流れへの寂寥感。どの要素も心地よく絡み合っていて、満足感が高い体験ができた。
2投稿日: 2023.06.28
powered by ブクログ面白かったよ、青春だね。最後ちょっと綺麗に伏線回収しすぎた関係すらあるよね。美術監視員は暇で辛そうだね。フランス、スイスはいいね。
2投稿日: 2023.06.26
powered by ブクログミステリー的な角度では、あまり驚きを感じなかったが、「夢をみた」の物語の中で新しい芸術が生まれる時期の描写にワクワクした。
6投稿日: 2023.06.25
powered by ブクログ読みやすくて面白いし、ほっこりしてるし、アートの勉強にもなって大満足だった。ルソーの絵にも興味を持ち始めたし、アートって絵そのものだけではなく、それが表現する新しい価値観だったり、時代背景だったり、作者の生き方だったり考え方だったり、現代の人々の受け取り方、純粋だろうが欲まみれだろうが、すべてを含めて楽しむもんなんだね、とアートそのものの面白さを垣間見られた。 是非とも映像化していただきたい作品。
9投稿日: 2023.06.23
powered by ブクログアート・ミステリー?陰謀がどう絡みどのような結末を迎えるのか、男女がどう関わってくのか、色んな意味でドキドキしながら読めた。芸術に関するせいか高貴な気分になれて得した。
3投稿日: 2023.06.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
昔の人は、他人の作品が描かれたカンヴァスの上に自身の作品を上書きしていた。ルソーに影響を受けて作品をつくりあげたピカソが、逆にカンヴァスを与えることによってルソーの作品をつくりあげている。はたしてこれは夢物語で終わるのだろうか。その答えは裸婦の手に握られている。
1投稿日: 2023.06.21
powered by ブクログアート小説、アート・ミステリ、なんていう単語に惹かれて読み始めた。 その割に、ルソーという画家をあまり知らず… 名前も作品も知ってはいたけれど、その2つが結びついてはいなかった感じ。 でもそんな知識でも、しっかり楽しめた。 まず、登場人物全員が人間臭くて良い。 そのおかげで、あまりアートに詳しくなくても、感情移入して読むことができる。 舞台はニューヨーク、スイス、パリ… その上、アメリカ大統領用の高級車やら、美術品の溢れる豪邸やら、最高級ホテルやらが出てくる話だというのに。 登場人物たちも物語の中で、古書という謎の物語を読んでいるせいで、身近に感じるのかもしれない。 また、アートを題材にはしているけれど、技術的なことや専門的なことをテーマにしていないから、読みやすい。 新しい表現とか、情熱とか、世界を愛するとか、そういうところに落とし込んでいるからかも。 ただやっぱり、作品中に出てくる絵画、少なくともピカソの「鳥籠」や「アヴィニョンの娘たち」、ルソーの「詩人に霊感を与えるミューズ」や「眠れるジプシー女」などが、パッと思い浮かべられたら、もっと楽しめたのかなとは思った。 お気に入りは「この作品には情熱がある」というフレーズ。
10投稿日: 2023.06.17
powered by ブクログ原田ハマさんの小説、初めて読みました。 絵には詳しくない私ですので、ピカソとアンリ•ルノーの絵をスマホで検索して見ながらの読書でした。 キュレーターというお仕事も初めて知りました。 内容も読み応えがあり、じんとくる場面も多々あり、読んで良かった小説のひとつです。
2投稿日: 2023.06.14
powered by ブクログルソーやピカソの知識をほとんど持たずして読み始めましたが、とても興味深く、夢中で読了しました。著者の作品に、関心の扉を開いてもらった経験が沢山。今作も絵画愛が溢れていて、鑑賞の視点にも学びが多かったです。
2投稿日: 2023.06.10
powered by ブクログ私自身美術に詳しくないので、背景知識が全くない中読み始めた。読みやすいです展開で、ルソーの切なくも愛された人生に引き込まれた。 ピカソがなぜこれほどまでにルソーに惹かれたのか、ルソーの魅力とはなにか、私もいつか「夢」を見に行って体感したい、ルソーに魅了されたいと思った。
6投稿日: 2023.06.06
powered by ブクログ2人の学芸員のプライドをかけた一枚の絵の鑑定の話。 それはやがてルソーとピカソ2人の画家の出会いを紐解くことになるアートミステリー。 アートミステリーとしてはかなりの出来だった。 ただ実在の画家をベースにフィクションへと枝分かれしていくのである意味でややこしい。 ルソーという日曜画家がピカソにどう影響を与えていったのか。 画家という点と点が繋がり美術という延長線になっていく流れを体感するには間違いないの作品であることは確か。
2投稿日: 2023.06.02
powered by ブクログ楽園のカンヴァス(新潮文庫) 著作者:原田マハ 発行者:新潮社 タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698 facecollabo home Booklog https://facecollabo.jimdofree.com/ 情熱が踊る絵画ミステリー
11投稿日: 2023.05.30
powered by ブクログものすごく幼稚な感想だと、ピカソがカッコいい。 ボリュームある作品だけど、すぐ読み終わる。ここ最近読んだ中ではダントツでおもしろかった。 アンリ・ルソーの『夢』と、よく似た『夢をみた』。この2つの作品をめぐるアートミステリー。 美術にまったく詳しくないので、色んな作品が出てくるたびに検索しながら読んだ。もちろん、そんなことしなくても十分楽しめる。 ミステリーとしては、なんとなく先が読める展開ではあったけど、全体の構成、話の流れ、緩急のつけかた、見事でした。 前半は、こんなに美術に精通していて、美術を愛するマハさんは、どうして作家として活動しているのか疑問だった。でも、途中から、色んな人に美術を知ってもらいたい、アートに触れてもらいたい、こんなに面白いんだよ!とマハさんは色んな人に伝えるために書いてるんだなと感じた。 アートは友だち。とても素敵だと思った。近いうちに美術館に行こう。
23投稿日: 2023.05.23
powered by ブクログ美術館巡りは好きでよく観に行きますが、 こんなに奥深く、画家達の心境や歴史を考えながら見たことがなかったので、 次回美術館に足を運んだ時は、 彼らの気持ちや環境をふくらませながら 見てみたいと思いました。 今までルソーの絵に特別な気持ちを感じることはなかったのですが、 読み終えた後 ルソーの絵を間近で見てみたいという思いが強くなりました。 マハさんの作品にまた一つやられちゃいました。
15投稿日: 2023.05.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ラストの色気がとんでもない。文章だけで、再会したティムと織絵が情熱的に見つめ合う姿、そしてその場を彩る『夢』の存在感がありありと情景として頭に浮かぶ。 美術は全貌が明らかにならないからこそ人は魅了されるんだろうなと改めて思う。 「PICASSO」なのか「PASSION」なのか。震えた。
6投稿日: 2023.05.23
powered by ブクログ美術には詳しくないため、内容が難しいのではないかと思ったが、描写の流れが非常にイメージしやすかったため、のめり込むように読むことができた。 静かだが、どこかあつい、燃え上がるような美術に対する情熱を、文字から、感じることができた。 おもしろかった。
3投稿日: 2023.05.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
原田先生の『本日はお日柄もよく』がとても面白かったので続けてこの本を手にしました。 一言で言うと、難しかったw でも、最後に顔がニヤける面白さだった。 絵画や美術に疎いワタシなので、作品や画家の名前が出てくるたびにインタネットで調べて前に進む作業はちょっと大変だったけどw 主人公オリエとティムの関係にモヤモヤしながら、どこまでが本当の話なんだろうと今調べてます。 全く興味がなかった人間に興味を抱かせることが出来ると言う意味で原田先生はスゴイ。 気付き 作品にも画家にも興味がなかったがこれだけの背景や思いがあるのであれば、 ぜひ知りたい世界だなぁと興味がわいた。 作品を美術館に見に行って背景を考えてみたいと思った。
1投稿日: 2023.05.21
powered by ブクログ原田マハさん始めて読みました。アートミステリも初めてです。 めちゃくちゃ面白かった。最近読んだ中でダントツで好きです。 美術の教養全くといっていいほど無いので、登場作品を調べて眺めながら読み進めました。美術の魅力をとても感じさせられますね...大原美術館もMoMAもすごく行ってみたくなっちゃいました。 人が殺されるようなミステリーではないのに、こんなに面白くワクワクさせられるとは思いませんでした...すごく、良かったです。余韻もすごく良い。原田マハさんの作品もっと読みたいと思います!
8投稿日: 2023.05.20
powered by ブクログ言葉にできないほどの名作でした。 ルソーの情熱が、今の時代にも受け継がれている。 登場人物の情熱に、心動かされます。 すごい。この本は、本当にすごい。 思いがけないストーリーにも引き込まれて、夢中で読んだ。
5投稿日: 2023.05.19
powered by ブクログもちろんお名前と、美術に関係する小説を書かれているらしい、ということだけぼんやりと知っていましたが、今回はじめて原田マハさん作品に手を伸ばしました。 ほぼほぼ一気読み。個人的にここ最近読んだ本でダントツに面白く、余韻もすごかった。 アンリ・ルソーの「夢」を中心に、現在、約15年前のバーゼル、アンリ・ルソーの時代の3つの時代が描かれていく。どこまでが史実で、どこまでが物語なのか、展開が読めず、ページを繰るスピードがどんどん上がって行く感じ、本当に読んでよかった&未読の家族や友人にもぜひ勧めたい。 登場する様々な作品が頭に浮かばないのが悔しい限り…。 ぜひ他の作品も読みたいです。
4投稿日: 2023.05.18
powered by ブクログ美術史ミステリー小説なのですが,ミステリーと言うよりは謎解きみたいな感じでした。原田マハさんは初めて読んだのですが話の進め方が上手ですね。僕も絵を描くので此の時代の画家さん達は大好きで先入観無く読めました。
3投稿日: 2023.05.17
powered by ブクログ絵画に関する話だが、興味のない人でも楽しめると思う。話に登場する作品を実際に眺めながら読むべき。原田マハ先生の文章は読みやすく、人物の感情がひしひしと伝わってくる。
4投稿日: 2023.05.12
powered by ブクログ美術にも興味ないし、ルソーも全然知らなかったのですが、読み始めたら面白くて。特に最後のほうが面白くて引き込まれてどんどんどんどん読んでしまった。 ルソーの「夢」、調べまでみたら素敵な絵でしたね。 マハさんのおかげで美術館に行ってみたいと思いました。
4投稿日: 2023.05.10
powered by ブクログ美術って面白い、、!となった どんな状況で、どんな気持ちを込めて、画家は絵を描いているのか、、 実在したルソーを題材にしているからこそ、物語が深くなっていると感じた(そしてどこからどこがフィクションなのか分からない) 一応画家ルソーの絵画をめぐるミステリーなのだけど、人間らしい心の動きを沢山感じられる作品。 登場人物みんな人間らしくて良い。 そりゃそうかもしれないけど、特に主人公、人間らしいかっこ悪さとかっこよさがある。 ハラハラしたり共感したり驚いたり、そして最後はスッキリ!最高!!!って感じだった。 さすが原田マハさん!
4投稿日: 2023.05.08
powered by ブクログニューヨーク近代美術館のキュレーターティム•ブラウンと、日本の美術館の監視員早川織絵。国は違えど2人のルソーに関するエキスパートが、ルソー作品『夢』によく似た『夢をみた』の真贋を7日間の中で見極め、対決していく。 私に取ってこの本は、初めての原田マハさん作品。最初に読み終えた時、私は絵というテーマ一つにここまで物語の奥深さを出せる原田マハさんをこれからも応援したくなった。マハさんの凄いところは、アートにあまり詳しくない人にでもわかりやすく生き生きとした表現ができることだと感じた。 私の好きなシーンはp158.159のシーン。実際に自分も主人公達と同じ目線で作品を見ているような気分になれてとても感動した。 また、ルソーがどういった人なのか、美術の歴史を学べてとても面白かった。 絵を目の前にすると、まるでその絵の中に自分が入っていくような感覚になり、その絵に入った先の道中で、作家の意思•人生•感情ひとつひとつを丁寧に読み取って、感じていく。 こんなふうに時代を超えて伝わっていく絵画というのは、どれも作家の情熱があるからなのだなと感じた。 一つの作品に長い時間をかけ向き合っていくことで、作家との距離を縮めていけるのではないかと思った。
7投稿日: 2023.05.08
powered by ブクログ史実と創作が絶妙に織り混ざっていて、興味が絶えることなく最後まで続いた。 著者の作品を読むたびに「この絵の実物を見てみたい」「美術館へ行きたい」と思わされる。
1投稿日: 2023.05.07
powered by ブクログフィクションとノンフィクションがうまく混ざっててすごい いつかMoMAに行きたくなる 全てが明らかになるわけじゃないところがちょっとだけもやっとするけど…全部明らかにしたら野暮なのかなあ あと最後娘も連れてっちゃいなよと思った
2投稿日: 2023.05.07
powered by ブクログ原田マハめぐり。 人が殺されてもいないのに、ミステリーのようなドキドキ感。もっとこの人の作品を読みたい。
2投稿日: 2023.05.07
powered by ブクログすごい引き込まれてしまった。 美術なんてあんま関心なかったけど、フィクションとノンフィクションをここまで織り交ぜて書けるのほんとすごい。 とても綺麗な話だった。MoMA行きたくなってきた。
3投稿日: 2023.05.05
powered by ブクログめちゃめちゃ面白かったです。原田さんの小説もルソーの絵も大好きなので、読み始めてすぐに作品の世界に引き込まれました。MoMAに夢を観に行くという夢ができました。
2投稿日: 2023.05.05
powered by ブクログ2012年の作品で、第25回山本周五郎賞を受賞。 単行本の表紙には、作中でも大きなキーとなっている アンリ・ルソーの『夢』が用いられている。 ティムと織絵という2人のルソー研究者が 伝説のコレクターの屋敷に招かれ、 彼が所蔵する、ルソーが最晩年に描いた作品『夢』に酷似した作品『夢をみた』について、1週間以内に真作か贋作かを正しく判断した方にその作品の取り扱い権利を譲る、と宣言される。 このカンヴァスに秘められた真実を解き明かすため、 ティムと織絵の知識と情熱が激しくぶつかり合う。 果たしてこの絵を手にするのはどちらなのか? 2人の対決がドラマティックに描かれていて、 その周りで渦巻く様々なドラマもあり、切なさもあり、 一気に物語の中へ引き込まれていきます。 作者自身がフリーのキュレーターとして 活躍されているそうで、 絵画への愛とリスペクトがあるからこそ 生まれた作品だと感じました。 本当に素晴らしい、素敵なストーリー! 原田マハさんの作品は初だったので、 他の作品も読んでみたくなりました。
4投稿日: 2023.05.03
powered by ブクログ美術館や博物館にいる監視員さん。今までよくこんな退屈なお仕事できるなぁとしか見てこなかったけど、こよなく芸術が好きで、独占してゆっくり観ることができる特権があるからこそ、あの仕事を選んでる人もいるんだなと初めてわかった。 原田マハさんの筆力でどんどん先を読みたくなる。そして最後は美術館に行きたくなるから凄い!
6投稿日: 2023.05.02
powered by ブクログ美術館に行くのは好きだったが作品について画家について深く知ろうとしていなかったことが悔やまれる程に面白く、読み終わったあと必死にルソーについて調べてしまった。もっともっとアートについて深く知りたいと思わせてくれた素敵な作品です。
4投稿日: 2023.05.02
powered by ブクログ音楽や生花などの美的感覚に欠け、特に絵画に関しては素養も知識もなく、画家はピカソのほか数えるほどしか知らず、ルソーという巨匠もその作品も今回初めて知った。 絵画は、これまでの人生で一番縁遠い世界だったけれど、原田さんのおかげで、ぐっと身近なものになった。 読み終えて1週間以上だったけれど、インターネットでルソーをはじめ、有名どころの絵画の画像を検索する日々が続いている。 絵画にまつわる本があれば、また手にとってみたい。(o^^o)
1投稿日: 2023.04.29
powered by ブクログ美術館でじっくり絵を鑑賞したくなる作品! アートには全然詳しく無いけど、物凄く興味が湧いた。ダヴィンチコードじゃないけど、アート作品の裏に秘められた真実…!のような内容がすごく好きなので、とても面白かったです。 序盤の日本でひっそりと暮らしていた織恵と、パリでイキイキしていた織恵のギャップが大きかったなぁ。捨てるには勿体無さすぎるキャリア…などとお節介にも考えてしまいました。 物語の中の物語も、とても美しくて好きだった。原田マハさんの本、もっと読みたいと思います。
2投稿日: 2023.04.26
powered by ブクログ本書はミステリー小説なのだが、殺人ではなく、ルソーの「夢」の真贋をめぐって、次々と衝撃的な展開を繰り出すものである。絵画の謎を解明するミステリーである。 原田マハさんは美術館での勤務経験を活かして、この作品を執筆したのだと思う。特に、観察眼が優れている。絵画は、素人目線だと何を描いているのか、何を伝えたいのか、正直なところ分からない。 しかし、原田さんは作品の雰囲気を伝えるのが上手で、絵の凄みが伝わってくる。そして、ルソーは家の中が画材で埋め尽くされており、ルソー自身がその環境に飲み込まれてしまうほど、熱烈な意思を持っていたことが感じられる。美術の新たな価値基準を鮮明にイメージしていたのだろう。 また、ティムが徐々に成長していくところも面白い。最初は、凄腕のキュレーターアシスタントのイメージで、経歴があるのにトムや織絵に劣等感を抱いているように思える。どこか小物感が漂うのだ。それでも、「夢」の対話を通して、ルソー信者としての信念を改めて認識できたことで、最後にはどこか余裕を持った言動に変化していると感じた。 最後に、原田マハさんは情景を繊細に表現し、そこから場面の雰囲気や人物の考えを伝えるのが改めて上手いと感じた。
2投稿日: 2023.04.26
powered by ブクログアンリ・ルソーの評価は技術的には高くない。私もはじめてみた時は笑ってしまった。でも噛めば噛むほど味が出るというかなんだか魅かれる。それはルソーがカンヴァスの隅々まで、葉っぱの一枚一枚まで、とても丁寧に愛を持って描いてること、絵が好きだって気持ちが溢れてるからなんじゃないかなと思えた。画家と作品に向き合う美術ミステリー。 実際の絵画を検索してみるのもおすすめ。ルソーがなんだか好きな人は仲間を見つけられます。
2投稿日: 2023.04.26
powered by ブクログ何年も前に初めて読んだ原田さん作品。絵画に関する本も初めてだった。面白さに衝撃を受けたことがすごく印象に残ってる。この本との出会いがなかったら、子どもの頃の絵画と美術館への興味はきっと消え去ってしまっていた。
2投稿日: 2023.04.26
powered by ブクログ物凄い本を読んだ。 アンリ・ルソー パブロ・ピカソ この二人の絵を観に行きたくなった。 ルソーの情熱のすべてを注いだ 「夢」 を観に。
4投稿日: 2023.04.25
powered by ブクログ文字通り"ボロボロになるまで読んだ本"だった。方時も離れず一緒にいた、まるで織絵と"友達"のよう。 職場の先輩にオススメされて読んでみたら、尋常じゃない引き込まれ方。美術史ミステリーなんてものがちゃんと成り立ってて、その存在に驚いた。これは面白い。 現実と空想の境目が分からなくて、でもそのふわふわした感じがより一層引き込まれた。 物語の中の物語は、二度美味しい。 美術に詳しいわけではないので、真絵の言葉に安心する。その純粋な気持ちでいいんだ。 ダイレクトに感情を吐露する話が最近多いけれど、この話の奥ゆかしくて、でも赤裸々な感じが好きだ。続きが気になるけど、他人が踏み込んではいけない気がする終わり方も好きだ。 もう一度、読みたくなる。その時はボロボロになる前に気持ちよく読み終われるんだと思う。 この本をベンチで読んでいるときに珍しいナンパに遭ったというエピソードも付帯されてしまった。彼にとって私はヤドヴィガかもしれない。
4投稿日: 2023.04.23
powered by ブクログルソー「夢」を題材にピカソも交わりつつ、キュレーター同士のやりとりがあったりと、時間軸が交差しながら話しが進んでいきます。美術に興味のない私でも楽しく読むことができました。後半のたたみかけは凄かったです。ただ美術を知らなすぎて、どこまでが本当に実在してどこからがフィクションなのか分からなくて少しモヤモヤしました。
12投稿日: 2023.04.21
powered by ブクログルソーがモデルにしたヤドヴィガの夫が、幻の名コレクターとなって、妻の姿を永遠に留めるために、ルソーの作品を収集していた、という話なんだけど、ちょっと都合が良すぎる感じ。
1投稿日: 2023.04.19
powered by ブクログ現代と過去を往復しながらの謎解き、 スゴくドキドキしながら読み進められた。 美術の知識がほぼない自分は、 作家と作品への興味がどんどん湧いて、 作品を検索しながらの読書はとても楽しかった。 美術館へ行こう。
3投稿日: 2023.04.18
powered by ブクログすごくすごく良く考えられて構成されているお話。 ボキャブラリー不足で、良さをうまく表現できないのが残念(笑) 久しぶりに本の世界に引き込まれた小説だったなぁ。 美術って正直全く興味がないのだけど、こんなにもワクワクドキドキした気持ちで結末を楽しみに読めたのは、かなり意外でした! 美術品とミステリーは似ている、というのに納得。
3投稿日: 2023.04.17
powered by ブクログ文句なしに今年一番面白かった本! ルソーとピカソ、今まであまり興味を持ってなかった画家二人にスポットライトが当たっていて、正直最後まで読めるか自信がなかった。しかし、読み始めたらそんな心配無用だった。現代に生きる登場人物たちの魅力、ルソーの絵に宿る大きな謎。どれをとっても面白く、やっぱりマハさんさすが!の一言に尽きる。このままの勢いで、登場人物の重なる『暗幕のゲルニカ』を読み進めることにする。
2投稿日: 2023.04.16
powered by ブクログ絵画に特別興味はなかったが、とても面白かった。 ルソーの作品もネットで見ただけだが、非常に興味深い不思議な絵で、是非実際にみてみたくなった。
3投稿日: 2023.04.14
powered by ブクログルソーとルソーの作品を、愛を持って謎解いていく登場人物たちに終始心を掴まれた。 最後まで登場人物の芸術を愛する心に感動する。 原田マハさんの芸術に関する本を読むことで、美術館での作品の見方が変わると思う。私も美術館で自分の友達となる作品を探しにいきたいと思う。
6投稿日: 2023.04.13
powered by ブクログあっという間に読み終わった。それほどに面白い。いや、「興味深い」かな。 アート、特に絵画は描くも見るもからっきし不得手だが、この本を読むと見てみたくなる、アンリ・ルソーの作品を。もちろん、美術館で。 見える人には見えるんだろうな。目に見える絵の向こうにある、作者の姿、作者の思想、作者の思いが。 もちろん、私にはそこまで見えない。この本から教えてもらう程度にしか。
6投稿日: 2023.04.12
