Reader Store
煙か土か食い物
煙か土か食い物
舞城王太郎/講談社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

415件)
4.0
137
141
86
17
2
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     饒舌な語り口調のまま進んでいく物語。主人公のテンションにはついていけないところがある。えっ。あれこのひとこうなの?みたいな。  けれども、読み終えてみると、すべてものが絡みついていて面白い。

    0
    投稿日: 2014.12.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    【本の内容】 腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。 連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが? ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー! 故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。 破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。 [ 目次 ] [ POP ] 主人公の心の動きを瞬時にすくい取る、速さと動きのある文章でストーリーが展開されていく。 主人公の故郷で起きた、連続主婦殴打生き埋め事件。 彼の母親も被害に遭い、外科医として活躍していたサンティエゴから急遽帰国、復讐を誓い犯人を捜す。 頭の回転が切れる彼は、犯人が残した暗号を次々に解いていき、犯人に近づいていく。 同時に明らかになっていく彼の家族の在りし日々。 祖父母、父と母、彼を含めた4人兄弟。 次男は常に父に反抗し、父の怒りを買う。 父と次男の暴力の応酬が果てしなく続くと思われる、いびつな家族の日常。 けれど主人公は家族を憎むのではない。 腹を立て馬鹿にしながらも、理解しており愛しているのだ。 それが強烈に印象付けられるのが、彼が外科の手腕を発揮して家族を助ける、血まみれで凄惨な最後の場面だ。 想像したくはない場面でありながら、家族は切っても切れない不思議なつながりなのだと強く思わせるのである。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

    0
    投稿日: 2014.11.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とりあえずタイトルの意味が謎だったけど、それは分かってみれば何てことはない話。ひたすら四男の独白形式でストーリーが進み、勢いに任せて書きまくりました的ニュアンスは十分に伝わってくるけど、それ即ち逸品を意味しない。やっぱり自分的には、練りこまれた長編作品をじっくり味わう、っていう読み方のほうが好きかも。トリック的にもそこまで絶品ってことはなかったし、これを読んで、もっともっとこの作者の作品を!とは思わなかったです。

    1
    投稿日: 2014.11.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    今更ながら舞城王太郎の処女小説。 確かにいつか死ぬのなら生きていく意味は無いんじゃないかと思うことは無いことはない。 それでも、どこかで生きていく意味はきっとあると思っている自分もいるわけで、推理小説ではあるけど、「生きるとはなんぞや」っていうのを軸にした物語でもあるのかなと思う。 独特の文体だし、文字も多いから人によっては忌避するだろうけど、でも読んでくれと思う。

    0
    投稿日: 2014.11.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読み返すと、やはり評価が上がる舞城。 石狩鍋を諦める兄弟の部分とか、なんで口語でこんなリアルなんだろう、下手するとペラッペラな描写になるのに。 14.09.10

    0
    投稿日: 2014.10.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     『好き好き大好き超愛してる』を読んで以来。饒舌だな…というのがストレートな感想。最初は読みにくかったが、慣れたらスイスイ読めた。  文中で他の小説や文学の話が始まったりして、ひねくれてるなぁと思う。でも、やっていることはものすごく直截的で、直截的すぎてかえってひねくれて見える、そんな感じだろうか?  家族愛、という言葉が浮かんだが、思えば以前読んだ『好き好き~』も、”愛”というものにストレートに切り込んだ小説だった(気がするが、正直あまり覚えてない)。身近にありながら曖昧とした”愛”という概念に対して、ひねくれた、直截な著者の語り方がベストマッチしているような気がした。終盤の疾走感が特に好き。

    0
    投稿日: 2014.10.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    怒涛の勢いに「ああもう! 舞城さん! 好き!」と悶える。これは何? 恋? (←違) 血と呪いと愛がやばい。甘々バイオレンス疾走エンタメ(※ただしヤンデレではない)。 私は特に、血縁ならではの閉じたドメスティックな愛憎の描き方が絶妙だと思った。特に二郎と丸雄の関係がそうだ。「自分を捨てないで」「いい子にするから」「自分が悪かった」という二郎に対し、「お父さんが悪かった」「お父さんを許してくれ」「これからいいお父さんになる」と言う丸雄。愛の負の連鎖、そして依存。 そんな中、やがて目覚める二郎の圧倒的とも言える超暴力。吹き荒れる力とカリスマ性。それなのに、丸雄と二郎の関係は変わらず、どんどんエスカレートしていく。何も変わらない、どうにもならない。家族だから、というその事実にぞくぞくする。血まみれになっても愛はそのまま。傷つけあっても呪いは絆。死ぬまで一緒だよ、ベイビー。 この前に読んだのが『阿修羅ガール』だったため、この作品では「エンターテイメントを意識しているなぁ」という印象が強かった。あまりミステリー関係ないなと思うし、トリックや暗号も一体何だったんだ? と思うけれどオールオッケー。そうですいいんです、マイジョーさんだから(私は一体何様なんだ)。 キャラもハチャメチャでよかった。特に主人公のケンカ強くて頭良くて、眠れないハイテンションスーパー外科医の四郎は最高。笑。すっげぇなー。彼が最後の最後でその腕を発揮するところは、やっぱお医者さんってすごいんだな……と素直に感動した。 なので、彼の最後の一言が私はとても好きだ。そうだね、ゆっくりお休み、と言いたくなった。 (ところでこのラスト、私は村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』のラストととても被るのだが、同じ意見の人はいないだろうか……?)

    0
    投稿日: 2014.10.01
  • 「文圧」からの解放感

    舞城王太郎の作品について評価する際、よく「文圧」という言葉を聞くが、まさに本作品はそれを感じさせてくれるものだった。 いろいろとおかしいのだ。連続主婦殴打生き埋め事件そのものもだし、それ以上におかしいのが、 主人公の思考回路。頭がいいとかを通り越して、そんなことを瞬時に考えてしまうなんてやっぱり変!という域。 そこで、感じるのだ、「文圧」を。それでも読者に読み進めさせる、何かがあるのだ。 しかし、本当に「文圧」を感じたのは、 文圧なんて必要としない、「平凡な」展開になった時だ。 ごく普通のことをごく普通の言葉で語る。この変な話(失礼)にもそんな場面が訪れて、 そのとき感じるのだ、「文圧」からの解放感を! そうか、「普通のこと」に高揚感を与えてしまうようなものなのだ、この人の「文圧」というのは。 正直展開的には理不尽なものがありすぎたが、ふしぎな解放感と高揚感。 このためだけにでも読んでよし、だった。

    1
    投稿日: 2014.09.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一つ一つの文章が、一息で読み切れそうな口語体で構成されてて、テンポが良かった。 多分、作者を隠されて文章だけ読んでも正解することができる。それくらい個性的な文章だった。あと、スムーズに読み進めていく中で、ちらほらと「良いなぁ」と思う表現がさりげなく混ぜ込まれてある。口語体中心で、方言や物騒で下品な言葉がバンバン出てくるけど、不意に現れるその美しい表現が文章にメリハリを与えていると感じた。 内容は、僕は家族についてだと思いました。作品のテーマだのなんだのは、読み手が好き勝手に受け取ればいい話であって、とりあえず僕は家族愛だと。 僕自身は三人兄弟で真ん中、言ってしまえば、人数は少ないながら二郎のポジションにいることになる。次男っていうのは一般的にも少し不遇な立場なのかなと考えている。一人目はもちろん初めての子どもだから当然可愛がる。二人目は言っちゃ悪いけど、こ慣れ感が出ちゃうと思う。可愛がられる。それは可愛がられるけど、やっぱりちょっと違うのかなと感じる。三人目は最後の子だから可愛くてしょうがないよね。 まぁ、大体これが兄弟についてのおおまかな意見です。二郎は反発して反発して、親からの愛情を感じる機会が少なかった。かと言って、丸雄と母が二郎を愛して無かったということはなくて、愛してるのに、上手く行かない家族を見てるのは辛かったです。 ただ、クライマックスで丸雄が発した言葉を聞いて、僕も四郎と一緒で丸雄を許そうという気になりました。 気が付いたら僕もまた、四郎で二郎で一郎で三郎で丸雄だったんですかね。 よく分かりません。 しかし、ミステリーとしては特に驚きはなかったかなという印象でした。 強引すぎると思うようなこじつけ(四郎自身も言ってますけど)が多々あり、そんなの知らん!と言っちゃうかもしれないです。だから、ミステリーとして読むことはオススメしないです。

    3
    投稿日: 2014.09.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    たしかに多くの方が指摘するようにテンポが良い。口語的な文体はそのうえを滑るように読む感覚がある。特徴的で癖のある文章、その序盤で僕はアラン・シリトーがピカレスクを目指した『土曜の夜と日曜の朝』を思い出す。主人公、奈津川四郎の態度が何処と無くアーサー・シートンみたいな“80年代英国の怒れる若者”のように映る。ただし、四郎が故郷に戻り福井弁で会話しだすとまた違った個性が確立されて魅力的になってくる。

    0
    投稿日: 2014.08.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    色々破綻してるんだけど、それがそのまま破天荒な面白さに直結してる。 もの凄い情報量なのにそれを感じさせないのも凄い。

    1
    投稿日: 2014.08.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    【読了日】  2014.07 【タグ】  小説  【経緯】  脱「舞城」童貞のため ---------------------------------------------- 即物的なタイトルが冠された家族の情愛の物語。 構成上やや稚拙なのではないかと思われる箇所もありましたが、読後には「おもしろいものを読んだ」という満足感がありました。 方言で語られ、短い会話をつなぎあわせていくリアルな台詞の数々が、この作品に大きな魅力を与えているのは確かだと思います。 よく言われる独特のスピード感やドライブ感については、そんなに強く印象に残ったわけではありませんでした。

    0
    投稿日: 2014.07.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    アナーキーで、かなりブッとんだ作品。 サンディエゴで救急外科医として働いていた奈津川四郎のもとに日本に居る母親が連続主婦殴打生き埋め事件の被害を受けたという知らせが…故郷で待ち受けていたのは、血と暴力に塗れた奈津川家の過去の記憶…奇妙なタイトルとミステリーの要素も散りばめられた思い切ったストーリー展開に驚かされた。 著者のデビュー作にして、第19回メフィスト賞受賞作。

    1
    投稿日: 2014.07.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白い。 家族愛の話だった。泣けそうだったけど泣かなかった。 改行がないくせに文章が口語体だから疾走感がすごい。 っていうかルンババ出てきてビックリした!笑 こっちがデビュー作だから「世界は〜」の方がスピンオフ作品なわけね! トリックもいちいち凝っていて楽しかったけど、やっぱり家族、兄弟の絆を一段と強く強調した作品だと思うし、そこが良かったと僕は感じた。 あと、陽子が丸雄とどうして結婚したのか知りたかった。

    0
    投稿日: 2014.06.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    福井に旅行に出向くとき、途中読む本は…と鞄に入れたら、まさにドンピシャ。 渡米して活躍する敏腕外科医が地元に戻り、福井弁で暴れまくるノンストップムービーでした。 文体にのっかるまでちょっとかかるけど、のっかったら最後までぐいぐい引っ張って行かれる力強さ。 ミステリ要素のあれやこれを景気よく蹴っ飛ばしていくのも、過剰な暴力描写も、「家族愛」というメインテーマを描くための個別の要素なんだろうなと思いました。

    0
    投稿日: 2014.05.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    山場が多い ダーッと読める、疾走感、家族愛 でも平均すれば普通でした ぶっ飛んだ主人公は好きですが、共感できない方向にぶっ飛んでいていまいち身がない それでも印象は強いので内容をさっぱり忘れることはない、気がします それからこうも言った。「生きてても虚しいわ。どんな偉いもんになってもどんなたくさんお金儲けても、人間死んだら煙か土か食い物や。

    0
    投稿日: 2014.05.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    久々に舞城が読みたくて、本作は読み直し。奈津川四郎の頭脳、肉体、発想、行動力は爽快であり、ミステリー仕立てのハードボイルド小説は、この久々感を充分に満足させてくれた。まあ、じっくり読むと、論理的なこじつけや、無用なギミックも目立つけど、それはご愛嬌。キャラ立ちするような登場人物も多く、まさにラノベとして楽しめる一冊。

    1
    投稿日: 2014.04.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    敬遠していたのを後悔。 何よりも「文圧」という言葉がぴったり。 特に語り手が医者であることの意義が発揮される場面のすさまじさ。 一見、ヘイヘイマザファッカーみたいないきがったフレーズが眼につくが、それだけではない確かな文体。(筒井康隆の文章を信用できるのと似ている) またこの手の文体ではアクション、アクションで詰め込まれぱんぱんになった小説が多いが、 本作はいわば語り手のCPUが高性能であるがゆえの言葉の本流なので、内面描写が意外と多い。 それが後半の不思議な抒情につながる。ただの説教節じゃないんだ。 テーマは家族。

    0
    投稿日: 2014.04.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    舞城王太郎…名前は聞いていましたが 初めて読みました。 ページを丸々字で埋めつくすのか!というほどに改行が少ない。 けれども、異常な疾走感があって スラスラ読めるのは、この独特な 口語体のせいでしょうか? なんともテンション高めの文章とともに、スリリングでグロテスクな物語が展開します。 この作品の主人公っぽく言うなら 『実にクールな小説だ!マザーファッカー!』といったところでしょうか(笑)

    0
    投稿日: 2014.02.08
  • 愛、暴力、福井弁がテンポよく進んでいく小説

    母親が事件の被害者になったという一報を受け、アメリカから帰国した息子が、持ち前の能力と人脈を使い犯人を探していく・・・というのが、本作の主なストーリーです。しかしただの小説ではなく、暴力、愛、嫉妬そして福井弁を絡めた独自の文章で物語が描かれています。 久しぶりに、文章に独自性がたっぷりの本に出会いました。文章に人を圧する力があります。すべての人に受ける本であるかというと、そうではありませんが、面白い小説です。

    0
    投稿日: 2014.02.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    舞城作品、3冊目。 もう、この文体にも慣れました。 内容はミステリーであり、結局、よく分からない何か。 グロイ物語ながら、読後感が爽快すぎてビックリ! 最後のほうは、かなり感動しました。

    0
    投稿日: 2014.01.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    口は悪いし自信家だし義姉とヤッちゃうしむちゃくちゃなんだけどとても愛しいキャラクター。四郎の魂がつかの間でも救済されていたらいいな。サンディエゴに戻ってまた日々に忙殺されてどんどん薬漬けになってもそのたびに阿帝奈が救ってあげてぬくぬく眠ってほしい。あと福井弁がかわいかった。星4つにしたけど5つでもいい。

    0
    投稿日: 2014.01.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    火花が出そうなくらい強烈な作品で、 荒削りだけどものすごい熱量と勢いを感じた。 メフィスト賞ってこういう訳のわからない面白さに 溢れた作品が出てくるからこそいいんだよなと痛感。

    1
    投稿日: 2014.01.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    大学時代の先生に推薦されて読みました。 舞城氏の作品を初めて読みましたので、独特の表現、構成、ドライブ技法に戸惑いました。 内容は大変興味深く、デビュー作でこの作品とは恐れ多いです。 伏線が回収しきれてい無い箇所が有ったり、場面切り替えが早過ぎて、取り残された感を感じる個所も幾つか有りましたが、トータルでは大変楽しませて頂きました。 おすすめの一冊です。

    1
    投稿日: 2014.01.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初 舞城作品だったんだけど、 なんで今まで読まなかったんだろう!!面白かった!! 虐めの内容がえげつなかったりするけど、そして推理の仕方は「ひらめき」としか言いようがないような気もするけど、エンターテイメント作品だと思う。 ま、実写はしないでほしいけど(笑)

    0
    投稿日: 2013.12.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    人は死んだら、結局「煙か土か食い物」になるってのが、本書のテーマってことはないわな。なんで、こんなタイトルつけたんだろう 。主人公は、アメリカで医者をやっている能力も金も女も不足なしの自己中。父親は政界の権力者。父親も兄弟もそろって頭の良い暴力志向の自己中なので、幸せな家庭ではない。アメリカにいた主人公は、母親が襲われたとの連絡を受け、急きょ帰国し、連続婦女傷害事件の謎をバンバン解決する。結局、裏で糸を引いていたのは、父親に虐待され、母親に裏切られて家でした二男であることが分かって、めでたしめでたし。

    0
    投稿日: 2013.12.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『阿修羅ガール』よりリーダブル、面白かった。思わせぶりな設定、こけおどしのトリック、人を食ったようなパロディーが横溢しているけど、3分の2くらいのところで居直って(?)、そんなもん関係ねぇーって終わりまで突き進む感じが潔い。タイトルのセンスにも惹かれる。

    1
    投稿日: 2013.11.02
  • デビュー作にして大傑作!

    第19回メフィスト賞を受賞した舞城王太郎のデビュー作です。スラングと方言を織り混ぜた、スピード感のある文体が特徴的で、謎解きも楽しめる探偵小説だと思います。

    0
    投稿日: 2013.10.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    1ページ目を開いた瞬間、ウっ!字が詰まり過ぎていて、読みずらそう~!と思った(笑)。 気になっていた作家さんなんですよん。 でも、昨今のメフィスト賞作家には年齢的についていけないかも・・・、もし買って失敗したら嫌だなぁ~ん。なんて思っちゃって、文庫化になるのを待っていた次第です。 でもでも、そんな懸念も、1ページ目を読み終えた瞬間に吹っ飛びましたけどね~。 あ~やっぱり早くから読んでおけばよかった~と嘆いたほどです。 ず~っと面白いタイトルだよなぁ~、意味はあるのかなぁ~と思っていたんです。身内の不幸を経験した私には、このタイトルの意味を説明している部分を読み、ちょっとグっときました。そう、人間、死んだら、煙か土か、(動物の)食い物になるんですよん。 文体も近代的(?・笑)で、英語の放送禁止用語のスラングもいっぱいで、めちゃ過激な暴力がいっぱいなのですが、家族間で起きる不条理さや人生を、いろいろと考えさせてくれる哲学的なミステリでもありました。 お勧めの一冊です。他の作品もどんどん読んでいこうと思います。

    0
    投稿日: 2013.10.08
  • こんな小説世界もありますよ?

    結構好き嫌い分かれるのかな? とにかく特異な文調です 正直びっくりしましたし、私はとっつきは悪かったです ただ2,3ページ読み進めると後は文章超特急です。 なんか読んでるというより文章に引っ張られて読まされている感じになりついついページが進んでいきましたね この人の作品は本当の意味でオリジナリティーあふれています 乱暴で緻密 言い過ぎではないでしょう

    5
    投稿日: 2013.10.05
  • 極北。まさに麻薬的バイオレンス。

    本当に衝撃の一冊だった。読後、数日にわたって放心してしまった。この本を読んで以降、舞城作品を多数読んだが、やはりこれがルーツにして最高の「マイジョウ」だと思う。ハイスピードなラップでバイオレンスミステリが展開されるというマイジョウの持ち味が、もっともキレ良くはまっている。謎解きの痛快さ(ただし通常の経路は踏まない)も、バイオレンスも、エロティック表現も、ド級。作品自体がハードロックだ。バイオレンスが大丈夫でミステリが好きな方には、絶対に(ためしに)読んでもらいたい。ただし、その後「マイジョウ沼」にハマる恐れあり。そしてそれはきっと報われない(笑)

    1
    投稿日: 2013.09.26
  • 衝撃をうける

    とにかく文が凄い。これだけ散らかっているのに纏まっている。 これが文学なのかも、と思った。

    1
    投稿日: 2013.09.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    1ページ目からオノマトペの連発にぎっちぎちの文体には参ったが、気付いたらそんなこと気にも止めず読み終えていた。 スピード感が売りなだけあって早さが半端ない。 他の作者と違って本当に早い、ジェットコースターに乗っているような気分になった。登場人物も個性的で楽しい作品だった。

    1
    投稿日: 2013.09.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     「現代文学」を代表する一人とも賞される舞城王太郎さん。中森明夫さんは、高橋源一郎著『「悪」と戦う』の「解説」の中で、舞城さんを「ライトノベル」と「純文学」とを融合させた存在だと評した。また、講談社の新刊案内では、本書について「ミステリーと純文学が完全に融合」した作品だと紹介する。何をもって「純文学」と称するかは異説あるところであろうが、つまるところ、本作はとても試験的な作品であり、周囲の論評のどれほどが、舞城さんの思惑どおりなのかはわからないけれど、しかし非常に興味深い一作であるには違いない。  「メフィスト賞」受賞作ということで、たとえば西尾維新さんの作品なんかが思い出されるが、本作の主人公「奈津川四郎」にも若干の「戯言」臭さが感じられる。「いーちゃん」よりもよっぽど真っ直ぐではあるが。  (これは勝手な深読みだが)その「戯言」めいたモノローグにも舞城さんの意図があるんじゃないかと勘ぐってしまう。その口調、その長さ、その視点……。どれを取っても、イロイロと「怪しい」……!? 【目次】 煙か土か食い物

    0
    投稿日: 2013.08.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    舞城王太郎のデビュー作。 著者独特の内省的な文章で話が進んでいく。 会話文が少なく、文字がぎっしり。 しかし、不思議なことに読むのが苦にならない。 暴力を冷めた描写で何度も繰り返されることにより、激しさよりも渇いた印象を受ける。 色んな人から文章が稚拙だと言われているが、自分にはよく分からない。 面白いし、構わないんじゃないかと。 それに文章が気に食わなくても、これだけのものが書ける創造力だけで賞賛に値すると思う。 それに、何だか世の中の否定的だったり虚無的だったりニヒルだったりするのが格好良いという短絡的な風潮の中で当たり前に悪くないことを悪くないと語るのは格好良い。 他の舞城王太郎著作にも言えることだけど、人の内部の理不尽な怒りや祈りなどの感情が、読んでいる自分のものとだと勘違いしてしまう様な感じが楽しい。

    1
    投稿日: 2013.08.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    リズム感好き。奈津川四郎。ハンソン。連続主婦殴打事件。大丸、丸雄、一郎、二郎、三郎。三角形の蔵。チャッチャッチャッチャッ。人間死んだら煙か土か食い物や。まさかの家族愛小説。

    0
    投稿日: 2013.07.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    舞城王太郎のデビュー作。「熊の場所」はかなり好きだったのだがこれは冗長な感じがしてイマイチだった。意識の流れ?みたいなとりとめもない連想ゲーム(妄想)に付き合わされている感じ。

    0
    投稿日: 2013.07.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読了日20130703 「阿修羅ガール」「世界は密室でできている」に続いて舞城三作目。ジェットコースター的スピード感と中二病風な展開の底にはかなりオーソドックスな文学的主題がしっかりと流れている。終末に得られるカタストロフといい、むしろまとまり過ぎて物足りなくなるほどだ。いっそもっとぶっ壊れてもいいのに。多分、ゆっくりペースながらもいずれ全作読破する作家になりそうです。読むとはまります。

    0
    投稿日: 2013.07.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白い! 最初からハイテンションで心地いいスピード感がたまらない。 いつ休憩していいかわからんくらい。 不眠症ならでは?な、変なテンションと挟まれるカタカナ英語がたまらない。 だらだら文章だけど、気持ちいい。 舞城王太郎の文章って独特。 他もよみたーい

    0
    投稿日: 2013.06.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    これ大好き( ^ω^ ) 疾走感が堪らない。暫く他の本が読めない位パンクだ。暴力で愛を語る美しき4兄弟。長男、小栗旬。次男、水嶋ヒロ。三男、三浦春馬。シロー君は松山ケンイチで妄想炸裂させてガーッと読みます。お父さんは柄本明と…。チャッチャッチャッと。

    1
    投稿日: 2013.06.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    推理なんか考えずに事後的に出来事を見ていっているだけなのにあきずに引き込まれるのはトルネードな人物が突っ走っているから一郎。平凡な名前なのに恐ろしく魅力的。

    0
    投稿日: 2013.06.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    謎解き・トリックも凄いと思ったが、何よりメッセージが良かった。 人は死んでからも生きていた証を必ず残す。

    0
    投稿日: 2013.06.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かった! 出だしからいかにも眠れない人の頭の中らしく、しっちゃかめっちゃかうるさいのだけど、喧しさは不快ではないし、つるっと滑ったりもしない。すごく忙しく動き回ってるけど、バスケットボール選手の足元のように、キュッキュとシューズが機敏に滑り止める感じで危なっかしさはない。うまい。湿っぽいのもシリアスなのも嫌いだけどだからといっておちゃらけすぎちゃうのは違うよね、というギリギリ路線の提示、デビュー作からこのブレなさはすごい。 名前がふざけてるから(ごめん)もっとチャラい人だと思って敬遠していたけど、私的にこの人は本当に作家だと思う。

    6
    投稿日: 2013.05.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    腕利き外科医の奈津川四郎のもとに、母親が連続主婦殴打生き埋め事件の被害者になったとの報せが届く。アメリカから故郷に戻った四朗を待つ血と暴力の物語。 まず驚いたのはその文体。改行が少なく、その文字の羅列に圧倒される。文字、文字、文字……ひたすら文字。 最初はとても読みづらく見える。そう、読みづらくみえるだけなのだ。いざ読み始めると、疾走感がありスラスラと読めてしまう。いつ読むのをやめよう(休もう)かと悩むほどです。 しかし、その内容は好みが分かれると思います。その理由はやはり暴力描写。暴力描写と聞いて抵抗がある人は、もしかしたら向かないかもしれません。 それでも個人的には読んでほしい。なぜなら、一見バイオレンスなこの作品は“愛”にあふれているからである。これは僕がどうこう語るよりも、とにかく読んで感じてもらいたい。 読後は心地よい疲労感。しばらく舞城作品はいいかな?と思うのだけれど、しばらくするとまた読みたくなるような――いうなれば舞城中毒になってしまっているのだ。 賛否分かれる作品だと思いますが、少しでも興味がわいたなら是非読んでほしいと思います。

    0
    投稿日: 2013.05.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    言葉の散弾がつくる文体。執拗な反復。英語の持つ軽さ。ハリウッド映画を観ているようだ。くだらない言葉や感情を隠そうとせず書き連ねるのがリアル。これはある種の誠実さである。テーマは、暴力により徹底的に壊れてしまった家族の再生。外的な暴力にさらされることで家族の愛が確かめられる。加害者を殺してしまうこと、二郎が最後まで救われないのが残念。リアルではあるが、全ての混乱の原因を家族の愛の欠如に求めているようで、納得できなかった。

    1
    投稿日: 2013.04.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初めて舞城王太郎を読んだ。 最初はチャッチャッチャとか擬音語がうるさかったり、気になる部分は多かったけれどそれらが若者の感性をよく捉えていたし途中から物語に引き込まれて面白い!と思った。主となる主人公のモノローグ(精神)と「煙か土か食い物」(家系、家族との関係)というちょっと(現物)の間で答えを見つけていく小説なのか、、というか登場人物≠作者?の出す答えが余りどうとも思えなかった。しかし古典作品を巧く利用してたり血族の営みを巧く描いたりしてるところは息を呑んだ。結論、面白かった

    0
    投稿日: 2013.04.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    7.8年位前に阿修羅ガールを勧められて読んだときの衝撃を思い出した。 するするとミステリの謎を解いたかと思うと、いきなり家族小説になる、ハードボイルドになる、 めくるめく展開、ページを捲るスピードがもどかしい。 この人の言葉の溢れ方はすごい。 他も読もう。

    0
    投稿日: 2013.03.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    何だろうね、これのジャンル。 連続主婦殴打事件の犯人探しミステリー と思いきや 話の半分くらいは、主人公の家族の話。 そして、家族愛。 内容が暴力的過ぎかな。 あんまり、お肌に合いませんでした。

    0
    投稿日: 2013.02.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「チャッチャッチャッ」 あらすじにもあるが、冒頭ではまずこの部分が目を引いた。 他にも、アメリカに住む主人公の台詞で、カタカナ英語が多用されている。 これらが象徴するように文章全体が独特のリズム感のある文体となっており、通して楽しく読んでいけた。 ただストーリー的に終わり方があまり好きになれなかった。

    0
    投稿日: 2013.02.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    句読点がなくて口語体で段落も少ない、読みにくいかと思ったら意外とするする入ってくる。 あまりこういう疾走感のある小説は読まずに生きてきたので新鮮。 象が所々熊になってるのはKindle版の誤植なのか作者が意図的にやってるのか。

    0
    投稿日: 2013.02.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読み始めると一気に読んでしまいたくなりました。噂に聞いたとおりバイオレンスだし、少しグロテスクだったりしましたが、食わず嫌いせずに読んでみてよかったです。 おもしろかった!

    0
    投稿日: 2013.02.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    確かに文章に勢いはあるしヴァイオレンス描写は痛烈だし 言葉は荒いし壮絶な家族愛だし・・・・・ でもミステリと思って読んだので、唐突な謎解き(?)はやや難解で 取って付けたような感じがしてイマイチ。 でも一気に読める面白さはある。

    0
    投稿日: 2013.01.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    基本暴力的な文に驚きながらうおおって読んでた。スピード感ありすぎて楽しかったーたまに心にくる台詞とか引用があって泣きそうになってしまう。

    0
    投稿日: 2013.01.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    なんか圧倒されて気付いたら最後のページをめくってたよね。 むっちゃおもしろかったよ。 他の舞城作品も読んでみたくなったよ。読むよ。読むんだよ。そうだよ。僕だよ。

    0
    投稿日: 2013.01.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ―――腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。 連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが? ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー! 故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。 第19回メフィスト賞受賞作。 舞城王太郎のデビュー作 今まで読んできた全作品に見られる 「原稿用紙の正しい使い方?何それ食えんの?」 的なスタンスがこの作品からある 素晴らしき疾走感、と言うより暴走感で読み始めたら止まりません 何なんやろ舞城作品には中毒性がある気がする

    1
    投稿日: 2012.12.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    圧倒的な言葉の羅列、つまりマシンガンみたいに言葉の連射を食らう文体であっという間に脳みその中を蹂躙する舞城王太郎のデビュー作。ストーリーテリングにハチャメチャなところはあるものの読ませる。愉快痛快。つーか、こんな感想、作家から見たらクソ、クソクソクソ。というように舞城文体を真似たくなるスゲー作家。バカみたいなふりして実はとんでもなく天才?もっと読みたい!

    0
    投稿日: 2012.11.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    文章に勢いはあるけど、なかなか一気には読み進められなかった。 しかし、内容はとても面白いものだった。 ドラえもんの謎は…犬の名前ってことでいいのかな? 全てを仕組んだのがあの人だと考えるなら、犯人を特定するためのヒントとして、まあ納得…? 『暗闇の中で子供』はこの作品の続編?みたいなものみたいなので、次はそれを読んでみようかな。

    0
    投稿日: 2012.11.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ちょっとジャンル分けに困るというか…ミステリ?家族ドラマ? 独特の文体によってあっという間に叩きのめされていく謎。 出た瞬間もう次には解決されてしまうという。スピード感 眠れない男の、次から次へと湧いてくる静寂のない思考が書き連ねてあった。

    0
    投稿日: 2012.10.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    やっぱりこれが一番おもしろい!ほんとになめてるとしか思えませんよ。 途中で出てくる点字の暗号とかは江戸川乱歩からの引用だと後で気づきました。他の暗号もなんかからの引用かもしれない。かなりミステリーに精通してないと書けないでしょう。バカミスです。それでいて熱い家族小説でもあります。 舞城は、この頃はたしかにキャラクター小説/エンタメ小説を書いてました。しかし文学の方面から認められると徐々に「私」が前にせり出してきて、しかもポストモダン文学ふうになりました。それでつまらなくなっちゃったと思う。

    0
    投稿日: 2012.10.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    内面や状況は重いのに語り口だけは軽快で、その落差が主人公の「どうにかやってくしかないぜ」感というか、諦念を物語ってたなあ。 結局主人公の人生のやりにくさは、家族の中で一番二郎に同情的というか同調的だったからなのかな? そう受け止めちゃったから、オチで二郎を見捨てたような気がして読後感がもやもやする。多分、自分が主人公より二郎に感情移入してたからだけど。 あと途中差し込まれる挿絵にゾクッとする。透けて見えるからわかってるのにページめくるとビクッとする。

    0
    投稿日: 2012.10.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    頭殴られたみたいにくらくらしながら読んだ作品。 衝撃。 文章は猛スピードで頭に入ってくるのに理解するのに時間を要する感じ。飲み込みづらいそこがいい。 正解!正解正解正解!

    0
    投稿日: 2012.10.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    迫りくる文の波 怒涛の文圧に圧倒されていっきに読み終えてしまった。 大胆と繊細 歓喜と狂気 愛情と憎悪 そんなものがぐちゃぐちゃに混ぜあわされてため込まれていっきに噴き出したものに頭から突っ込んだような衝撃

    0
    投稿日: 2012.10.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2012/9/24. かなり独特の文章なので、苦手なひとは苦手だろうし、初めはとっつきにくさがあるかもしれない。

    0
    投稿日: 2012.09.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いいとこのボンボンで、喧嘩が強くて、頭がよくて、背が高くて、出来る医者で、たぶん顔もいい。という男が主人公。 こういう最強な主人公が出てくるのは好きなので、純粋に面白かったです。 そんな人が内面に問題を抱えてる。というのは、よくあるストーリーですが、改行のない文章の読ませ方で話がサクサク進むのは気持ちいいです。 しかし、なぁ。 二郎の年少期から17歳までの回想シーン?がちょっと長い。 読んでみるとぼんやりとした伏線が引いてあったので、読まないといけない部分だったのはわかるのですが、読み終わる気がしなかったくらい長い、長いです。 最後の「さすがER」と思わせる手際の良さで、四郎を初めてカッコイイ! と思った。 やっぱ、仕事が出来る男というか、いざという時に頼れる男ってカッコイイですね。 舞城さんは丸雄にアノ台詞を言わせたかったが為に、それまでの話を書いたとしか思えない。 読み終わった後に、そういうのを考えるのが面白かったです。 で、ワタシはどこで読み飛ばしちゃったのか、ドラえもんの謎だけ解けてません。 えー!?もう一回読む? えっと・・・みなさんのネタばれでも読もうかなー。

    0
    投稿日: 2012.09.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かった!昔は全然読み進められなかったんだけど、最近開いてみると面白いのなんの! 軽快なリズムなのに、文章が薄いわけでもなくて…すごかった。 主人公の独特さとか周りを取り巻くこれまた独特な人達。 手術する時の描写がリアルなのもすごい! 作者は医療もかじってたのかな…看護学生じゃなかったら到底ついていけなかっただろうと思う。 すごく面白かったv他の本も読んでみたい!

    0
    投稿日: 2012.09.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かった 全く改行されない独特の文体だけど、セリフ回しとか展開そのものがスピーディだから退屈せずに一気に読める 最初のシーンと最後のシーンの時のチャッチャッチャッの使い方がすごいいい この人らしい表現が効果的に使われてる シリーズもので続くらしいから他も読みたい

    0
    投稿日: 2012.09.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    なるほど、確かにあまり見ない文でした。 なんとなく、ライ麦畑に近いものを感じました、短絡的ですかね。 好みが分かれそうな小説、自分はこの文体というか勢いが好きになれなかった。

    0
    投稿日: 2012.08.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    好みの問題でしょう。読点が少なく、セリフが入り乱れる場合の改行しないセリフの連続、文末のカタカナ英語。「スピード感」というより暴走気味。独特のリズムに引きこまれたのだけれど、推理が強引であり、まあミステリーというか・・そんなわけで★3つ。リズムに乗れないとそれまでです。

    0
    投稿日: 2012.07.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『どんな偉いもんになってもどんなたくさんお金儲けても、人間死んだら煙か土か食い物や。火に焼かれて煙になるか、地に埋められて土んなるか、下手したらケモノに食べられてまうんやで』 『一緒に家から逃げようさ、もう少し大人になったら』 『どこに逃げるんじゃ阿呆。どうやって家族から逃げるんじゃ』 『文章のテクニックで到達できるのなんて文学賞とかベストセラーぐれえやぞ。人の心本当に掴もうと思うたら自分のことリアルに書くんや。自分の大事なもん惜し気もなく切り売りしてまうんや。血とか汗とか魂の切れ端とか、文章になすりつけてまうんや』 『でも俺は本当は親密さがほしいんだ。全てを預けてしまえるような種類の親密さが。これまで持ってきて作ってきて溜め込んできたものを一度に全部投げ出してしまっても平気の余裕の楽勝の親密さがほしいんだ。』 『くたばれ!くたばれくたばれくたばれ!くたばれ最低の二郎!』 『あのホッペの傷スゴすぎー』 『まあね。あれって確かにちょっと怖いよね。でもあれも、昔はもっと怖かったんだ。』 『ミドルオブノーウェア。どこでもない場所。』 『一郎!二郎!三郎!四郎!』『逃げろーっ!』 『俺はその瞬間、十数年ぶりに丸雄をこう呼んだ。「お父さん!」』 『人間は死んだらどうせ煙か土か食い物なんや』『生きてるのなんて無駄や』 『人間は死んだら誰かの思い出になるのよ。人間は死んでからも、生きていた証をいろんな形で必ず残すのよ』 『ううっ。・・・じゃあ生きてる意味があるんか・・・』 『あるよ。あなたが知らないだけよ』

    0
    投稿日: 2012.07.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    文章のリズム感がおもしろい。ずっと主人公目線で話がすすむんで、小説というより手の込んだ日記を読んでる感じ。 ミステリー感はうすいし、意外性もあんまりないが独特の文体が飽きさせない。 読みはじめのときとは感想が一変した。

    0
    投稿日: 2012.07.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    思うところはいろいろあるけど、この文体は本当に魅力的だよね。 「いろいろ」の部分を書くと「二郎のそれがどうした感」「ルンババとはいったいなんだったのかという疑問」「謎を提起したあと数ページ以内に解決してしまうのはミステリーと呼べるのか」など。しかし、その読後思うところを読中思わせないその文体、筆圧はやはりスゴいぜマザーファッカー!

    0
    投稿日: 2012.07.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    大好きな舞城王太郎の本。このリズム感にはまるんだなぁ。暴力描写がえぐいけども…。とまらないとまらないたのしい!

    0
    投稿日: 2012.07.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    舞城王太郎を最初に読んだのは、中学生のときの「阿修羅ガール」で、 そのときはあの独特の「文圧」とか、 マザファッカーとか、 リッパリッパっていう謎の効果音に、ぽかーんとして、 でもインパクトだけはずっーと残ってました。 今回「煙か土が食い物」を読んで思ったこと。 好きです舞城王太郎さん。 読む順番間違えました。

    0
    投稿日: 2012.06.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    人生初舞城は『煙か土か食い物』。 なんだこれは!? と衝撃走る。 野球やバレーボールなどで「球が走ってる」という表現があるが、まさにアレの文章バージョンであった。読点ナシの福井弁マシンガントーク、痺れました。 主人公天才ってすごいですよね。読者に考えさせる余地を与えない。謎が次のページでは解決してる。言われるまでこれがミステリだって思わなかったし。 「奈津川家サーガ」という言葉を知ったのは随分後になってからだったけれども、もう本当に、この家族怖すぎ愛おしすぎです。 さんざん無軌道なことやってメチャクチャに暴力暴力してバンバン解決して、で、最後はあのラス前。泣けました。なんかすんごいイイ話でした。 以来、舞城作品を貪り読みましたが、やっぱりコレが一番のお気に入り。

    0
    投稿日: 2012.06.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    サンディエゴに暮らす名外科医でありクレイジーでトチ狂ったマザファッカー野郎の奈津川四郎の元に、母親が連続主婦殴打生き埋め事件の被害者となったとの報が届き、二年振りに地元福井に戻る。そして学生時代の知り合い高谷ルパンの弱みに付け込み利用して犯人探しを始める。 文章が面白い!もうほんとアホ!もちろんいい意味で! そして奈津川家の過去や犯人の思想が怖い。たぶん眠れなくなるから夜中に読まなくて良かったと思いましたw『悪の教典』みたいなレベルのホラーになると非現実的で別になんとも思わないんですけど、この作品のような方向性のリアルな恐怖は苦手ですね。でも、これは別にホラー小説では無いですよ。(ミステリーですら無いと思いますw) ただ、なんとなく怖いなぁっていう個人的な感想です 全体的にはアップテンポでポップな感じに書かれてます。ゆる~い文章が逆に物語に真剣味を与えているような気がします。その筆力は純粋にすごいと思う。 「そんなことになればやはり俺は決して二郎を許さないだろう。《二郎》など奈津川兄弟から永久欠番にしてしまうに違いない。」

    0
    投稿日: 2012.05.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    煮え切らない結末ですね。病院で会った看護婦と寝てはい、おしまいなのがちょっと理解できない。だって、親密な関係じゃないでしょーに。それと、丸雄が「一郎、二郎、三郎、四郎」と兄弟全員の名前を読んでくれて嬉しかったと四郎は言ってるけど、いや、なんかその感動的な家族小説みたいにするには今までの流れからは厳しいんじゃないかなとか思ったり。暴力をふるう父親、復讐する二郎。母親の意識は回復していない。家族全員が家に揃うっていうなら感動的なラストとしてわかるけども、そうじゃないからね。 この本はミステリーとして読み始めましたが、読者を考えさせるほどの仕掛けが施されているわけではありませんでした。むしろ、あっさりとネタばらし的なことをしてくれたし、犯人もあっさりとわかりました。テーマはなんだろう。悲劇の家族の結末? 独特の文章(あれほど句読点がない文章は初めて。横文字も多い)だけども、スピード感に溢れているからものの数時間で読み切ることができます。普通の小説を読みなれている方には新鮮だし、違和感を感じさせる作品かもしれません。

    0
    投稿日: 2012.05.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    これが噂の舞城だ!の帯に恥じない、これが噂の舞城か!の思わせっぷりがすごい。かなりバイオレンスで狂ってるし、伏線は張りっぱなしの放置プレイなのだけど、ラストは心穏やか。読んだ直後はかなり思考を侵されます。

    1
    投稿日: 2012.04.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    まずは改行のほとんどない文字がびっしりな感じにびっくり。 次にガチャガチャした騒がしい雰囲気にびっくり。 いろんなことに面喰いつつもスピード感がすごくあるので なんやかやと引き付けられたまま読み進んだ。 暴力描写がかなり多いので個人的には少ししんどかった。 とにかく斬新な感じのするミステリ。

    0
    投稿日: 2012.03.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    かっこいい。そして家族の愛、兄弟の愛が切なくて、すごくバイオレンスではあるのに不思議と心に染みた1冊。

    0
    投稿日: 2012.02.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『人生は混沌としていて文脈も主題もなく連続性すら時として失われてしまう。そこにはそもそも理由も原因も根拠もなく結果も帰結も結論もない。』 『折に触れて読み返しては人生の鍵や鍵のふりしたものや何でもないが意味有り気な言葉を拾い挙げて心の隅に留めておくことにしている。こういうものがふとした場面でピカリと光って俺を導き俺を俺の窮地から救ってくれたり救ってくれたような気分にさせてくれたりするので重宝だ。』 『秘密はあくまで秘密なのであって他人に教えないから秘密なのだ。』 『何しろこのは《ド田舎》を三乗して七倍したくらいのド田舎だ。ちょっと頭のおかしい奴くらい掃いて捨ててもまだ売るほどいる。』 『もう一度時計を見る。時計の針は「三時」って作品みたいにちっとも動かない。午前三時。』 『目覚めてからも俺の心臓はドキドキしっぱなしだ。もっと正確に言えば俺の心臓は俺の肋骨を突き破って外に飛び出してルンバだかサンバでも踊りだしかねない勢いで暴れているのだ。』 『一緒に家から逃げようさ、もう少し大人になったら』 『どこに逃げるんじゃ阿呆。どうやって家族から逃げんるんじゃ』 『生きてても虚しいわ。どんなに偉いもんになってもどんなたくさんお金儲けても、人間死んだら煙か土か食い物や。火に焼かれて煙になるか、地に埋められて土んなるか、下手したらケモノに食べられてしまうんやで』 『人間の性欲というものは尽きることがない。看護婦をレイプしようとする八十歳のじいさんがいたり九十になっても巨大なエロ写真コレクションをベットの下に隠し持っているじいさんがいたり、種の保存のための原動力はいささか過剰に備え付けられているらしい。』 『男の悲鳴。脇で怒声が聞こえる。「やめろコラ!」。いいえやめません。やめるつもりなどありません。血を見るまでは。』 『動機があり能力があり資質があるならそこには実践がある。』 『俺は俺の価値を上げなくてはならない。そのために俺はフルに考えフルに動きフルに働かなくてはならない。俺は俺にできる最大の仕事を果たさなくてはならない。俺は俺の到達できる最上の結果を目指さなくてはならない。』 『俺は目を開く。正解!正解正解正解!まったく俺は正しすぎる。神のように正しい。』 『文章のテクニックで到達できるのなんて文学賞とかベストセラーぐれえやぞ。人の心本当に掴もうと思うたら自分のことリアルに書くんや。自分の大事なもん惜しげもなく切り売りしてまうんや。血とか汗とか魂の切れ端とか、文章になすりつけてまうんや』 『俺の言葉に感じるところがあるんだ。それこそさすがは俺の兄貴というべきところだ。さすがは一郎の弟。さすがは二郎の弟。さすがは奈津川兄弟の一人。頭はいいんだ。ガッツもある。人の言うことをちゃんと聞くこともできる。ちょっとくらい辛い台詞を聞くことができるし言うことができる。きつい台詞をまっすぐ目を見て受け止められるしまっすぐ目を見て言うこともできる。三郎は俺の兄貴。俺は三郎の弟。兄弟だから言えないことなんてないし聞きたくないこともない。俺はどんなことがあろうと三郎のことが好きなのだ。』 『でも町田康は阿呆みたいだよー』 『うーん。あれはわざとあんなふうに書いてるんであってやねー、「くっすん大黒」なんか、ドライブ感凄えと思うけどなー』 『ファックファックファックファックファック。ファックオンリー。そればっかりだ。俺の性欲は処理させるためのもので、例えば愛の証であったり愛を確かめ合う手段だったりまして家族を作るためのものであったりしない。クソ、でも俺は本当は親密さがほしいんだ。全てを預けてしまえるような種類の親密さが。これまで持ってきて作ってきて溜め込んできたものを一度に全部投げ出してしまっても平気の余裕の楽勝の親密さがほしいんだ。』 『揉んだり吸ったりするためだけのものじゃない女の胸。大きさなんて関係ないと思うような胸。ただ俺の頭を優しく埋めてくれさえすればいい。薄くたって厚くたっていい。暖かければいいんだ。俺はその胸に頭を載せてゆっくりと眠りたい。守られて眠りたい。』 『いいんや、気にせんといて。百万回デートの約束があってもそのうち百回くらいはうまくいかんもんや』 『人生にはいろんな出会いがあって、だけど長続きするのなんてたったの一つか二つ。いろんな苦しみや諍いを通り抜けることになるけれど一度背を向けたら彼らはあっという間に遠くに行ってしまう。本当に遠くに行ってしまうんだ。だから君は君が本当に大切に思う人たちをしっかりとつかまえておくんだよ。』 『それでいいんだ。俺達は今日と明日と明後日とその後を生きていかなくてはならないのだ。昨日とか一昨日とかその前じゃなくて。』 『人間は死んだらどうせ煙か土か食い物なんや』 『どういう意味?』 『燃やされて煙になるか、埋葬されて土になるか、下手したら動物に食われるんや』 『それはあなたの考え?』 『おばあちゃんが死ぬ前に言ったんや』 『あなたはそれで苦しんでいるのね』 『俺も他の奴もどうせ死んだら煙か土か食い物なんや。生きてるのなんて無駄や。生きてても死んでても変わらんわ。俺かって二郎かって丸雄かって生きてんほうがええんや』 『ねえ奈津川さん。人間は死んだら誰かの思い出になるのよ。人間は死んでからも、生きていた証をいろんな形で残すのよ』 『ううっ。…じゃあ生きてる意味があるんか…』 『あるよ。あなたが知らないだけよ』 『これがセラピーの本来のやり方でないことは知っている。このときの高谷真理は夫の友人としての俺に積極的に関わってきてくれたのだ。ルールが何だ。セオリーが何だ。アニュアルがどうしたっていうんだ。そんなものはくたばれ。高谷真理は自在にルールを破ることのできる本物のプロだった。そしてそのときの俺をバッチリ救ってくれた。そこで俺が求めていたものをしっかりと与えてくれた。俺がどうしても言葉にできなかった言葉を俺の代わりに言葉にしてくれた。』 『彼女の声には何の躊躇いもない。「今すぐに友達に電話して交代してもらうわ。貸しがあるで大丈夫なんや。あんた、どこにいるんや今」「俺か?」。言われて見渡す。どこやここ。ミドルオブサムウェア。』 『しかしそんなことはどうでもいい。過去に何があったかのかはどうでもいいんだ。大事なのは何がこれから起こるかなのだ。』

    3
    投稿日: 2012.02.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    独自の疾走感にハイになれる作品。徹頭徹尾アクセル全開。ミステリとしての轍はきちんと踏みつつ、エンディングは既存のそれに当てはまらない。 コミカルな表現と読者を茶化すようなネタが、いっそ心地良いほどに、全体の完成度の高さに圧倒される。

    0
    投稿日: 2012.01.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    この小説の肝はある人物の成長過程を描いた10章と11章。 単なる過去編にとどまらず、小説全体の中核にもなっている。 そこには隙間なく暴力という暴力が詰め込まれている。 被虐と加虐を行ったり来たりのこの暴力の連鎖終わらせてくれよと主人公に同調したくなるが尚も続く。 わずか60頁ほどに暴力が支配する10年間がとんでもない圧力で描かれていて、物語の世界に強く惹きつけられた。

    0
    投稿日: 2011.12.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    中学三年生の考える「恰好いい俺」が、福井の冬みたいな怜悧な頭脳とサンディエゴの太陽みたいな暴力を振りかざして、ケレン味たっぷり血みどろ大サービスって感じの連続事件をすぱっと解決。不可解な点も多々あれど怒涛のラストのせいで読後感はやけにスッキリ、だって皆ハッピーエンドが好きなんだろ?オールイズグッドザットエンズウェル!ユーシー、マザーファッカーズ? そんな感じ。

    1
    投稿日: 2011.12.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    熱い。熱くて恰好いい家族小説。リズミカルにうちだされる言葉が心地よく、血と暴力が漠然と転がってる感じがすごくいい。

    1
    投稿日: 2011.12.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    なるほど、これが舞城節か。 これほど饒舌な語り手の小説を読んだことがない。その濃密さもさることながら、読点・改行を使っていないにもかかわらず読みやすさを保っているところがすごい。 頭の中で考えていることをそのまま文にしたようにさらさらと綴っていながら、支離滅裂になることもない。そんな舞城節にドバーッと飲み込まれて、それにも慣れてきたところでの急展開。語り手の思考に追いつくのに精一杯で無心で読んだ。ミステリー要素にも満足。 文体も含めて好きになりそうな作家さんに出会えて良かった。

    1
    投稿日: 2011.12.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    自称本読みの人から人気の作家さんその二。ま、とりあえず読めや、面白いぜ?って云うとこれかな。メフィスト賞受賞作。メフィスト賞とは、すべてがFになるを売り出す為に作られた、森博嗣がいたから出来た賞。んで舞城さんや清涼飲流水や西尾維新や殊能将之らが触発されてデビューしたのでメフィスト賞受賞作は全部オススメ。

    0
    投稿日: 2011.12.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    これはすごいとしか言いようがない!衝撃的な本に出会ってしまった。いきなりF1カーに乗せられたように、最初から息つく暇もないノンストップでハチャメチャな文章。とにかく全部がぶっとんでる、ぶっとんでるけど愛が溢れていて、四郎がかっこよくて、こんな形でしか愛情を表現できない奈津川家がちょっと愛しい。もうチャッチャッチャと心を持っていかれました…。

    0
    投稿日: 2011.12.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    既読の舞城作品の中で、ぶっちぎりに好きだ。 泥臭いし血生臭い。どうしようもなくむちゃくちゃかつジャンル的にはミステリなんだろうが、書いてあるのは家族について。 好き嫌いは分かれるだろうなぁ 龍子の言葉は名言。 奈津川家四男主人公。

    0
    投稿日: 2011.11.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    文章に癖がある、と知っていたのであまり気にならなかったけど、 知らずに読んでたら、最初は読み辛いかも。 主人公の口語体で書かれる作品と言うのは今までもいくつか読みましたが、 本作は好き嫌いは分かれるにしても、優れた作品ではないかと思います。 私はグイグイ持っていかれる感じがたまりませんでしたw 推理と言うよりはハードボイルドで血みどろです。 情景は想像しやすいため、グロいのが苦手な人はダメかも。 最後は涙を誘うシーンもあり、良かったと思います。 ただ、ちょっとラストをトントンたたみ過ぎかな…と。 面白かったからこそ、もう少し次への布石を丁寧に描いて欲しかったです。

    0
    投稿日: 2011.11.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    根拠なんかない!直感だ! って感じでした。 まぁ根拠はあるっちゃありましたけども。 ナルシストな文体が面白くて飽きなかった。

    0
    投稿日: 2011.11.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    疾走する文章に引きずられて何とか読了したけど、やっぱり後に何も残らない…。 う~ん、結局どういうこと??

    0
    投稿日: 2011.11.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2008年10月02日 20:05 初の舞城王太郎。 読み初めてすぐに頭の中にはてなマークが大量に出現。 え、これってこれでいいの?下書きだよね?締め切り間に合わなかったの?HUNTER×HUNTER? 作品紹介に目を通すと、「メフィスト賞受賞」。 あーそうなんか。ならこれでいいんだね。 結局最後までめっちゃめちゃ。でも作りが割と好きだった。ちょっとしつこかったけど、幼年期の話がしっかりしてて、挿入する場所もナイスというか。 あと犯人とか、二郎の正体とか、種明かし的なのを全く勿体振らずに捌いてくとこが気持ちよかった。そもそもが破綻してるのに、そこだけ本格ぶられたら本当に嫌。 読んでてしんどくなるかもしれないけど、それを通り越すと段々笑えてくる本、というか作家。一作は読んでみて損はないと思います。

    0
    投稿日: 2011.11.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     もう舞城王太郎の作品は読むのはよそうと思っていたが、ついまた手にとってしまった。高速ドライブ感は流石だなと素直に感服した。自分の中で彼の作品をどう受け止めるべきか、いまいちわからないのでこの感想文の筆もあまり進まない。なんだかよくわからない魅力があることだけは確かなんだろう。ということにしておこう。

    0
    投稿日: 2011.11.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ページをパッと見た時は字のびっしり加減に負けそうになったが、著者のスピード感ある文体にのせられて一気に読んだ。言葉が息継ぎなくどんどん出てくる感じの文体。著者の作品は他に『好き好き大好き超愛してる』『阿修羅ガール』を読んでいるが、この作品が一番しっくりきた。クールで破天荒な主人公と、ミステリーというジャンルに良く合う。 主人公一家のめくるめく暴力、その果ての確執は凄惨であるが、最後に主人公がピュアな家族愛を思い出す場面が温かい。色々あっても、家族ってそういうものなのかしら。

    0
    投稿日: 2011.11.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    4~5年前の読了。 ごちゃまぜ感が強く、訳わからないんだけど迫力だけはスゴイと感じた。 氏の作品読もうと思いつつも次に行けないでいる。なんでかな?

    0
    投稿日: 2011.10.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    僕の大好きな小説の1つ。 最初はページめくると文字がびっしりでめんどくせぇなって思いました。しかし読んでみると全くそんなことは無く、一気に読むことができます。 とにかくスピード感が凄い。 独特な文体が主人公にぴったりでかっこいい。

    0
    投稿日: 2011.10.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いちど完全に破壊されてしまうが、終盤にむけてそれがすこしずつ再生していく。現実ばなれしてるのになんか納得。そしてものすごいスピード感。初めての舞城王太郎、圧倒されました。

    0
    投稿日: 2011.10.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    独特のスピード感のある文体に急かされるように一気に読んだ。「人間死んだら煙か土か食い物だ。」なるほどね。ラストは家族の絆の話で穏やかな雰囲気に帰結しているものの、そこに到るまでの陰惨な過程との折り合いをどうつければいいんだ・・・。結局のところ感想は、こんな家族は嫌だしこんな人生も嫌だ。暴力の無限連鎖なんて耐えられないよ一般人には。

    0
    投稿日: 2011.10.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    第19回メフィスト賞受賞作品。 暴力、暴力、暴力。 舞城先生はかなりの バイオレンス。アグレッシブ。 スピード感に塗れてまみえる作品。 連続主婦殴打生き埋め事件を追う 四郎の運命は……。 Y+C+Mの混色でブラックになる ことの如く、これこそ小説といえる。 拒絶を覚えるほどの、おもしろさ。 さすが変わり者が多いメフィスト賞。 『よっぽど疲れていたんだね。』 に癒されてください。

    0
    投稿日: 2011.09.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ドラムンベース聞いてる感じに似てるかな。 あのカックンカックンしながら、ゲラゲラ笑い出す感じ。 気持ちいいのか悪いのかよくわからん宙ぶらりんさ。 だからさ。これが文学かどうか。 なんてのどかな問いはもうやめようよ。 そんなこと、どっちだっていいじゃん。 ていうか、余裕あるじゃん、お前。 いっぺん死ねよ。 「しゃんとしろこの野郎。目を開けろ。苦痛はお前を苦しめはするが殺したりはしない。苦痛は確かにあるがそれから逃れることは今のところできない。ゆっくり休みたければ仕事を済ませてしまえよコックサッカー。ドントビッチアバウトエブリシング。ドントビッチアバウトエブリシング!」 これ以上何が言える?どう言えるだろう? この声なんて消えてしまえばいい。 痕跡さえ残さず。完全に。完璧に。 僕なんて消えてしまえばいい。 お前なんて消えてしまえばいい。 訪れた二度目の『枯木灘』はさらに荒んで、こんなに笑えたんだった。 あるいは。 『百年の孤独』も皆で分かち合えばこれほど饒舌でカラッポだ。 でも。 こんな遠くへ来るつもりじゃなかった。 海へ行くつもりじゃなかったんだよ。 煙か土か食い物。 Smoke,Soil,or Sacrifices.

    0
    投稿日: 2011.09.02