
総合評価
(415件)| 137 | ||
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powered by ブクログとにかくスピード感。独特な表現や、リズム感、スピード感に引きこまれ、一気に読んでしまった。くせになりそう。
0投稿日: 2011.08.17
powered by ブクログ舞城さんのデビュー作 相変わらずの独特な文章 相変わらずってかこっから始まったのか テンポがちょい良くなかった気がする 内容はやはり主人公に好感が持てて ミステリーらしくない感じ それなりに面白かったな
0投稿日: 2011.08.14
powered by ブクログ改行の少ない文体は読みにくいと思えたが、さにあらず。話の展開がスピーディで一気読みできる。 謎解きは添え物、むしろハードボイルド的な匂いが強い。 次はディスコ探偵を読もう。
0投稿日: 2011.08.12
powered by ブクログ超絶バイオレンス小説。矢継ぎ早にかかれている感情的な文章と息をつかせない展開。土臭くて暗くて救いのない内容なのに、なぜか主人公からは絶望は感じられない。 「俺たちは兄弟なのだ!」 改行が少ないから文字通り充実した中身だった。このテンポ好きだなー
0投稿日: 2011.08.05
powered by ブクログ離れた家族とのつながりが復活するまでの物語。 文章の疾走感も舞城王太郎の良さの一つでもあるけれど、 僕が一番好きなのは、今まで読んだ彼のどの作品にも、ずっと活躍を眺めていたくなるような主人公がいることだ。 これは本当に価値判断でしかないけど、本当に好き。
0投稿日: 2011.08.02
powered by ブクログ音に聞こえていた通り、言葉のドライヴ感は心地いい。 ひょっとしたら町田康氏や樋口毅宏氏なんかを意識させる文体を組み上げつつ、ミステリーの味付けも加えられて物語は疾走する。 これはちょっとクセになりそうな作家かもな、なんて思いながら読み進んでいたが、中盤を過ぎ、収束に向けた展開に入り込んだあたりで若干トーンは失速。 大団円どころか、ともすればちょっと破綻? なんて疑ってしまうほど乱れた。 壊れているけどなぜか収まっている美しいカオス、でもなくて、ちょっと残念。 目に見える表層的な修飾は充分に個性的で魅力もあるが、肝心の骨格がやや脆弱に感じられた。 とはいえ既に10年も前に出版された著者のデビュー作であるからこれは、以後の著作にも着目してみたいと思う。
0投稿日: 2011.07.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こんな暴力的で荒々しくて、しかも繊細でポップでノリノリで笑えて泣けて、なによりもオモシロイ本にあったことがない。衝撃。四郎はいい子なんです。三郎も二郎も一郎も。丸雄はわからん。家族に拘泥する四郎。バシバシ推理を展開する四郎。ルパンや警察をこき使う四郎。犯人をぶっ殺す四郎。親父を救う四郎。あーだこーだ文句垂れつつ突き進んでいく様がかっこよすぎて鼻血がでる。 なんでこんなヘンテコな小説に痺れまくってしまったのだろう。わたしにとっては異様に現実に侵食してくる小説だった。 まあ好き嫌いがはっきりする小説だと思う。ミステリのプロットに拘る人、暴力はんた~いな人、硬筆な文体が好きな人、素直な人、なんかには合わないだろう。
1投稿日: 2011.07.17
powered by ブクログページごとの文章量は、会話の部分以外はギッシリ詰まっているが、基本的に読みやすい。ネタも詰め込み過ぎの感じがした。 舞城王太郎の作品の中では「世界は密室でできている。」が一番読みやすかったので、そちらを読んでから、こちらを読む事をオススメする。
0投稿日: 2011.06.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
家族愛の本だということで読んでみました。 ちと途中でグロいっつーのかエグいっつのーか、とにかく残虐な描写があってビビったものですが、何度も読んでると慣れてくるものですね(笑) 面白かったんだけど、今一つ物足りない・・・・。 正直、現在の二郎と四郎に対面してほしかったな。 この家族のシリーズは、最新作が出ないまま何年も止まってるみたいだから、続編の「暗闇の中で子供」を買おうか迷ってます・・。
0投稿日: 2011.06.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
アメリカ、サンディエゴにあるホッジ総合病院のERに勤める奈津川四郎。 腕利きの救命外科医である彼は、忙しくも楽しい毎日を送っていた。 ちょうどその頃、四郎の実家がある日本の福井県西暁町で連続主婦殴打生き埋め事件が起こっていた。 そして彼の元に凶報が届く。 四郎の母親、奈津川陽子が事件の被害者にあったのだ。 ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー! 故郷に戻った四郎は、高校時代の友人たちを利用して犯人を捜し始める。 明晰な頭脳を持つ四郎は、徐々に事件の連続性や規則性に気づいていく。 彼が事件現場で調査をしていると、そこに兄の三郎と自称“名探偵”の番場潤二郎がやってくる。 彼らはこの事件の犯人を捜しているわけではなかった。 三郎は、名探偵にいなくなった兄の二郎を捜す依頼をしていたのだ。 かつて奈津川家には一郎、二郎、三郎、四郎の四人兄弟がいた。 だが二郎が十七歳のとき、彼は閉じ込められていた三角形の蔵から消えた。 そこは密室状態で、家族の誰かが逃がしてやったわけではない。 残された四郎ら兄弟は、大丸の亡霊に殺されたのではないかと笑った。 彼らの祖父・大丸は、その蔵で自殺していたのだ。 今回の事件の犯人は、なぜ主婦たちを殺さずに生き埋めにしたのか。 そして今回の事件に二郎は関わっているのか。 第19回メフィスト賞受賞作にして、著者衝撃デビュー作!!
0投稿日: 2011.05.08
powered by ブクログ溜め込んだエネルギーが発散されるのをこうやって定点にして眺められるって云うことは幸福だ と心からおもった。そして奈津川家のすばらしくいびつであるのに健やかに『生きる』ということから(それはむしろ動物的というか生命的な意味で)逃げないスタンスがすごいとおもったけど、部分的に受け入れられず壊れていくさまも明確なのでつまり奈津川さんちというより四郎なんだろうなあ。家族を受け止める というより この家族であることをたたかいつづける 四郎のありように撃ち抜かれて死ぬほど滑稽ででも明日が来ることを全然諦めないでいられそう。生きるのは最低だけど悪くない。ありがとう、四郎。
0投稿日: 2011.04.27
powered by ブクログはっきりいって、この作者は読む人を選びます。でももし、舞城王太郎という作家について興味を持った人に対して、私がお勧めする入門書としてはきっと本作でしょう。
0投稿日: 2011.04.04
powered by ブクログこの人に暴力を書かせたら危険すぎる 生々しさやリアルを残したまま 現実離れした暴力を描く 文章に圧倒的なパワーが込められていて 魅せられてしまう 登場人物である二郎という小学生が いじめへの復讐のために、もしくは純粋に快楽のために 同級生に対して暴力を振るう場面があるのだけど 読むに堪えないほどの残虐性で描かれていた けれど 文脈の中ではちゃんと 研ぎ澄まされた二郎の本心がそこに集約されているようで 強烈に惹きつけられたのは確かだった
0投稿日: 2011.03.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
喋り口調の文体でスラスラ読めて、展開がガンガン回るんで一気に読めた。面白い。トリックとかはあるけれどそれよりもエキセントリックな語り口だとかが好きだった。
0投稿日: 2011.03.09
powered by ブクログ全体を通してストーリーに粗さもみえるが、終盤の圧倒的なスピード感は素晴らしかった。舞城王太郎という作家は良い意味でクレイジーで、良い意味で変態で、いろんな意味で謎である。
0投稿日: 2011.03.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ほとばしる文体だった。 うーん、でも、個人的にはそこまでの感動を得られなかった。この作品に対する自分のハードルが高すぎたのしれない。 愉快なシーンは何度もあった。 バトルシーンや手術シーン。 特に、最後の手術シーンはなかなか軽快でなぜか愉快になって爆笑して爆笑が止まらなくなってこまったことになった。チャチャチャチャチャ ちょっと物語が発散しすぎていたのかなとも思う。 うーむ。
0投稿日: 2011.02.24
powered by ブクログ舞城王太郎の本を初めて読んだので、時間がかかりました。 最初は、読みにくいし面白くないなぁと思ってたけど、だんだん面白くなってきた。 本当はもう1回読んでちゃんと理解したいところだけど、それはまた時間のある時に。 ちょっとよく分からない感じがまたいいってことで、★4つ。 スリルがあって、一気に読まないと気がすまないタイプの本です。 舞城王太郎の別の小説をまた呼んでみたいと思います。
0投稿日: 2011.02.20
powered by ブクログ舞城作品は、酔う。 もー、瓶に詰められてしっちゃかめっちゃかぐるんぐるんに振り回されたってくらい、酔う。 けど、人生のどっかのタイミングで(できれば中二の心を失わないうちに)触れておくと、非常におもしろいことになる作風じゃないかと、思う。 そんな舞城作品の中でも、(全部読破してるわけでもないんですが、)俺ランク輝ける頂点にいらっしゃるのがこの作品だ。 それとひとつだけ、「これはミステリでは無い」。
0投稿日: 2011.02.13
powered by ブクログ相変わらずの疾走感。ミステリとしても邪道なんだろうなあ、一切予想出来ない。 とにかく圧巻は暴力描写。胸が悪くなるが良いスパイスになっている。 個人的には阿修羅ガールやスピードボーイの方が好き。
0投稿日: 2011.02.12
powered by ブクログ熱量が半端ない。粗やアクはいくらでも挙げられるけど、それらを飲み込んでなお「面白い!」「好き!」といいたくなる作品。作品も主人公も、ひねていながらも芯にはとても真っ直ぐなものを秘めているように感じられるんだよなあ。
0投稿日: 2011.02.12
powered by ブクログ圧倒的のひと言につきる作品。 人から薦められて読んだのですが、次々と進む展開、活字でも激しさの伝わるアクションに終始圧倒されっぱなしでした。 四郎さん、早く病院に戻って!と心の中で叫びっぱなしで読んでいました^^;
0投稿日: 2011.02.11
powered by ブクログメフィスト賞受賞作。うーん・・・自分とは合わないなと思いました。 文も内容もオチも特に感じることがなかったです。
1投稿日: 2011.02.10
powered by ブクログ主人公の悪態も、犯人の仕掛けたふざけた仕掛けも最高に面白かったし、主人公の心の揺らぎも見事に描ききれていたし、至高のエンターテイメント小説でした。
1投稿日: 2011.01.17
powered by ブクログこのマジカルバナナ的連想を思わせる文章の強襲は…正直合わなかった… 途中までちゃんと読んでたんだけど、あんましっかり読む意味ねーなーと思った瞬間から飛ばし読みした。 というのも、文章自体にあまり息ずくところがなかったし、それぞれの文章が物語にとって大した意味をもたないと感ずいたからでもあった。 で、結局その通りだった。 そんな文章なのに、意外にも読後感は悪くなかったんだけど、やっぱり腑に落ちない部分が多くて物語としても不満が残ってしまった。これは飛ばし読みしたのも原因かもしれんけど、もっと根本的な話自体に関わる。もう終わっていいの?状態。出した風呂敷閉じたつもりなの? あと関西人からしたら、筆者も関西人なのかもしれんけど、その関西弁の台詞に違和感がある。そんな言葉遣いしねーよ…って感じ。 とまぁここまで酷評したけど、スピード感はあったし、面白くなかったわけではない。 ただなんか全体的に鼻についてしまった…
0投稿日: 2010.12.29
powered by ブクログ土か煙か食い物 ウォータースライダーで疾走する家族の物語。 殺し屋イチ、多重人格探偵サイコ、ルシフェルの左手、池袋ウェストゲートパーク、ギブスン、ラッカーが思い浮かんだ。 緩急をつけて物語に引き込む方法は上手いと思うがエピローグは手抜き。
0投稿日: 2010.12.28
powered by ブクログ舞城王太郎氏の処女作。なるほど、『阿修羅ガール』と切り口こそ違うものの、根底にあるテーマは同じ、「自己発見」。全く別々の作品なのに着地点がおなじというのは面白い。だったら二作品とも読む必要はないかなと思ってしまうのもまた事実。個人的にはただ野蛮な本作より生命力に溢れた『阿修羅ガール』のほうがぶっ飛んでて好き。
0投稿日: 2010.12.24
powered by ブクログ好みの分かれる作家。というのは聞いていたが、デビュー作となるとさらに分かれるかもしれない。残念ながら私はダメな方でした。疾走感や文体のオリジナリティーは感じたが、なんだかどこかでみたオリジナリティーという感じで逆に陳腐な印象を持ってしまった。ひとたびそう思うと、内容自体も、キャラクターの位置づけも仕掛けもなんだか全てがどうでもよく、必然性もないので惹きつけられず終わった。
0投稿日: 2010.12.20
powered by ブクログほぼ1日で一気に読んだ。 *ブログ感想あり* http://blog.livedoor.jp/marine0312/archives/51800956.html
0投稿日: 2010.12.15
powered by ブクログ家族というものがもつパワー(それがマイナスなものであろうとプラスなものであろうと)の大きさを感じました。暴力シーンが苦手な人には向かないかもしれませんが、私は最後まで面白く読めました。今まで読んだ舞城さんの作品の中で一番好きです。
0投稿日: 2010.12.05
powered by ブクログ「血と暴力」そういうのが苦手な人にはあまりおススメできません。 壮絶なドラマ。 四郎の一人称でもすんなり読めました。 終盤は、読んでいて血圧上がります。 きっと。 家族のことを考えてしまう作品。
0投稿日: 2010.10.23
powered by ブクログ一郎〜四郎兄弟、ナツカワ家のキャラクターが一人ひとりかなり色濃い。 憎しみつつも愛情が垣間見える箇所も多い。 物語は終始スピード感溢れている。 二郎の信者の残忍な殺戮行為はかなり衝撃的。
0投稿日: 2010.10.18
powered by ブクログサンディエゴのERで働いている腕利きの外科医・奈津川四郎のもとに、兄の一郎から電話がかかってくる。母親が意識不明で入院していて、それが、連続主婦殴打生き埋め事件に巻き込まれたというのだ。 帰国し、母親の事件を追うことを決意する四郎。兄弟と彼らの父親の間にあった確執と因縁。彼らの凄惨な子ども時代とは。そして、一連の事件の背景にあったものとは…… めっちゃおもしろかった! 多分、じっくり読めば、細かいつっこみどころはあると思うんです。でもとにかくそんなことを気にして居る暇がない。文章がいいです。巧いとか美しいとかじゃなくて、勢いが凄い。 リズムに乗ってひたすらフルスピードで疾走し続ける展開。凄絶で刺激的で悲しくてウィットに富んで力強い、けれど読み終えてどこか透明感のある読後感を残す、パワーにあふれた一冊。 ただし虐待とか暴力についての描写が苦手な方については、あまりオススメできません。
0投稿日: 2010.10.02
powered by ブクログ茶巾さんに舞城を教えてもらってからというもの、すっかりはまってしまい代表作は大体網羅したと思うのですが、この作品が個人的には一番好きかなあ、。舞城の文体自体が好きなのでそれだけで結構楽しく読めてしまうのですが、この人の本はほっとくと内容があらぬところいっちゃって途方もないことになってしまうので、まあおさまりもいいし、一応ミステリーの体でオチもあるし、私の大好きなバイオレンスシーンもばっちり、というところでお気に入りになっております。特に最後の山場はもう少年漫画見るみたいにドキドキした。いけー!!四郎!!!みたいな。 あとテーマが家族ってのもあるかもです。これはミステリーじゃないよね?家族ドラマですよね。 で、「一郎!二郎!三郎!四郎!」「逃げろーっ!」で泣いてしまいました。
1投稿日: 2010.09.30
powered by ブクログもう、だい!ダイ!大好き!な作品です!スピード感もあって、ぐいぐい読んじゃいました。舞城王太郎は、この奈津川シリーズが1番すきかな。
0投稿日: 2010.09.28
powered by ブクログ一応は連続主婦殴打生き埋め事件の解決を主軸としていますが、謎解き部分はよく分からなかったですし、印象も薄いです。 ただ、主人公を取り巻く環境が暴力にまみれて強烈で独特の文体が段々気持ちよくなり、迫力とスピード感に乗って一気に読めます。 虐待の連鎖に囚われる家族の物語として楽しめました。
0投稿日: 2010.09.22
powered by ブクログ主人公で四男の外科医・四朗を中心に謎のドイツ人曾祖父ハンスから続く奈津川家。 四朗の母、陽子のほか5名の主婦が殴打生き埋め事件にあう。 四朗によるトリックの解明も面白いし、家族の血の繋がりにまつわる話も面白かった。 第19回(2001年)メフィスト賞受賞のデビュー作
0投稿日: 2010.09.04
powered by ブクログビレッジバンガードにこれを読め!見たいに書いてあったので買ってみた。メフィスト賞なのね。確かにテンポはいいよね。どうも好きになれないけど。落ちもよめたし、すんなり読み終えた割には充実感がないというか、そんなもんかね。面白いかどうかといわれると微妙。
0投稿日: 2010.08.29
powered by ブクログどんな偉いもんになってもどんなたくさんお金儲けても、人間死んだら煙か土か食い物や。火に焼かれて煙になるか、地に埋められて土んなるか、下手したらケモノに食べられてまうんやで。 俺は俺の価値を上げなくてはならない。そのために俺はフルに考えフルに動きフルに働かなくてはならない。俺は俺にできる最大の仕事を果たさなくてはならない。俺は俺の到達できる最上の結果を目指さなくてはならない。俺は二郎の生まれ変わりとして本当に認められるために俺の価値を稼がなくてはならない。 おめえは自分のことを小説に書けや。おめえの小説がリアルじゃねえのはおめえが自分のこと書いてねえからや。小説読んでてもおめえがどんな奴なんか判らんからや。おめえは人のことばっかり書いてるであかんのや。自分のこと書け自分のこと。文章のテクニックで到達できるのは文学賞とかベストセラーぐれえやぞ。人の心本当に掴もうと思うたら自分のことリアルに書くんや。自分の大事なもん惜しげもなく切り売りしてしまうんや。血とか汗とか魂の切れ端とか、文章になすりつけてしまうんや。
0投稿日: 2010.08.20
powered by ブクログ素晴らしく面白い。これぞジェットコースター。 余計な描写がなく、ストーリーも脈略がないようで、筋は全然通っていて、すぐに理解できる。 人物は感情表現が直接的で、子供のように短絡的。だからか、人の二面性が出てて面白い。ドストエフスキーに似てる感じ。 謎解きはボケみたいなもの。笑える。 型とか関係ないし、作者も書き出しから型を無視するって宣言してますよね。
0投稿日: 2010.08.09
powered by ブクログメフィスト賞受賞作品。ハードボイルドな感じが非常に久しぶりで、とても楽しんで読めた。話はとにかくスピード感と特有の残虐感に溢れている。そして、なんだかんだやっぱり舞城はミステリーではないんだと思う。これはもう確信した。世界は密室で~の後にこれを読んだのが正解なのか、これを読んで世界は密室で~を読めばよかったのかは定かではないが、両話は若干リンクしている。時系列でいえば世界は~→煙か~ですね。あれ?これだれだっけー!!ってのがあったから、またちょっと世界は~をパラ見してみないといけない。あと舞城さんの小説に出てくるいわゆる”犯人”ってのが、常に多くを語らない。主人公の推理一本みたいな。そういった点では古典的なミステリへのアンチテーゼなニオイもするよね。
0投稿日: 2010.06.18
powered by ブクログ独特の文体。ノリノリなかんじで一気に話はすすむ。テンポあってとっても読みやすい。最後の謎解きはいらねんじゃないの?
0投稿日: 2010.06.08
powered by ブクログ2作目に読んだ舞城先生の作品です。 限りないハイスピード、 中途半端さがなく、 行きつく先は向こう側。 そんな感じです。 一気に読み切っちゃいました。 キャラクター設定の絶妙さにもびっくり。 でも何よりもびっくりしたのは・・・ルンババでした・・・。 (密室を1番最初に読んだので・・・)
0投稿日: 2010.05.15
powered by ブクログ実際に動かしているのは指先と目だけなのに、苛烈な運動をさせられた後のような疲労感が残る。強烈、かつ圧倒的。読み始め、「詭弁ぽいなあ、西尾系か?」と思ってすみません。西尾の屁理屈が中二なら、舞城は高三ですね。 肝心なミステリー部分はあっさりとしていて、終始語られる主人公の家の話の付属品のような扱いをされているが、自称・森(博嗣)ガールとしては何ら違和感がなかった。ていうかあんまりミステリーミステリーしたものは実際苦手なのかもしらん、私。 つい先日、電車で見かけた「ツイッターにハマってもうブログの長文(?)も読めなくなってきたー」と話す女子大生風に向かって友人がポツリと、「あの人の眼前に京極か舞城を晒したいね」と言ったのには笑った。ここ最近で一番大きく笑った。 確かにねー。
0投稿日: 2010.05.12
powered by ブクログ去年の4月に読んだ本。 思い出して感想を書こうと思うのだが・・・。 上手く思い出せない・・・・。
0投稿日: 2010.05.12
powered by ブクログ初めて舞城さんの本を読んだとき、目から鱗でした。句読点が極端に少なく、独特の文章は、勢いがあって興奮させられました。
0投稿日: 2010.05.02
powered by ブクログ圧倒的文圧に対するチャッチャッチャッの爽快感。 これが舞城ワールドか・・・だとしたら、サイコーにハイってやつだ!! ミステリ?純文学?推理?犯人? うん。そんなことはどうでもいい。 トップギアスピード勝負だと思う。 これは面白い!!
0投稿日: 2010.04.07
powered by ブクログ人の頭ん中に頭突っ込んで、直に感じてる感じ。視覚がないからわかりにくいのかもしれない。重度のパラノイアみたいな。面白かった。でも何か足りない。逆に足りすぎてるのかもしれない。チャッチャッチャッチャッ。
0投稿日: 2010.04.06
powered by ブクログなんか大好きってほんとは思いたくないけど、 大好きな本です。 スピード感とか何気に主人公が クレイジーぽいのに冷静だったり兄弟思いだったり。 あんまりミステリーとして読んでません。
0投稿日: 2010.04.06
powered by ブクログ舞城さん2冊目。もっともっと癖が強い作家さんなんだろうと思い込んでいたのですが、意外と普通に読めました。やや文体に癖はありますが、ちゃんと物語の流れはあるし。時々ちょっとグロテスクというか暴力描写が個人的には厳しかったですが、ミステリーとしても十分面白いし、家族を描いた作品としてもスゴイと思います。親子の愛って、当たり前を前提にしがちで、だからこそ伝え方が一歩間違うととんでもない方向に行きかねなくて、大切なくせになかなか厄介なものなのよね、なんて思ったりしたのでした。
0投稿日: 2010.03.14
powered by ブクログ自分が持つ全ての本棚に入れておきたい一冊。 阿修羅ガール、密室、熊の場所、九十九十九、山ん中、スクールアタックシンドローム、好き好き他文庫で出てるものは多分全部読みましたが今のところこれが一番です。 ミステリの皮を被った家族小説(と思ってます。私が頭悪いからかも)。独特の言い回しとテンポの良さが味わえつつ、グロさと爽やかさがあります。 くせのある上質な酒のような印象です。重さの割に口当たりが良く、胃もたれしない。酔いが気持ちいい。
0投稿日: 2010.03.12
powered by ブクログ説明不要。面白い。読んだ人は何かこの小説に新しいものを感じるだろう。それはきっとリズムだ。新しくて、心地よくて、未開の地に侵入してくるリズム。
0投稿日: 2010.03.05
powered by ブクログ初舞城。書店で初めて見た時に思わず手に取ったのだが、「これは無いな。」と。俺は僕はブコウスキーが大好きでかなり読んでもいるし、町田康も良いと思うんだな、うん。でも舞城はダメ。見るからに破天荒な内容に興味をそそられたりもするがダメ。とある理由からダメ・・・だったのだが、私の大切な友人の推薦があったので、あいつが言うなら読んでみるかと思い、それならデビュー作をね。 最初の方はちょい退屈やったね。こんな文章、ただ書き殴っているだけやん!といったところか、これなら他にもいろいろいるんじゃない? でもでも奈津川家の人物像や物語がクローズアップされ出してからはなかなかのもんでした。結構楽しんで読むことができたのでOK!他の舞城作品も読んでみよっかという気にもなりやした。友人の情報によると、どうやら他の作品でこれまた奈津川家を扱った物があるらしいので、次はそれに手を出してみよっかな、と。 今の20代のコゾウどもにはロックでパンクな小説なのでいいんじゃない?んで、もしもほんとにパンクを味わいたいのなら、それはもうブコウスキーを読んでちょうだいな、と。いやもう比べ物にならないから。
0投稿日: 2010.03.02
powered by ブクログとにかくおそろしいスピード感。 時速100キロくらいはでていそう。 ばばばばっと物語が私を置いて展開していく、こんな感覚は初めてでした。 丸雄ひどいひどいとずっとおもっていたのに、 最後のほうで二郎のことをとっさに呼んでくれたので、泣いてしまいました。
0投稿日: 2010.02.26
powered by ブクログ純文学に近いミステリ、あるいはミステリに近い純文学。と思ったら似たようなことが巻末の紹介文にも書かれてた。著者自らを切り取って塗りつけ、切り取って塗り付けを積み上げたような小説。だと僕は信じる。
0投稿日: 2010.02.23
powered by ブクログ舞城王太郎の1作目。 かつて虐待があった家族の愛憎劇を一つの軸に据えた探偵小説だった。ただ、探偵小説といっても、この人の書く小説はやはり異色というほかない。 というのも、氏の作品には、探偵小説の醍醐味とも言うべき要素が欠落しているように感じる。犯人による巧みで難解な謎を、名探偵が精緻な思考で詰め将棋のように解いていく過程、犯人の犯行動機をめぐるドラマなどがそれである。これは以前読んだ「世界は密室で出来ている」などにも顕著だ(4コマ漫画を模した殺人現場とか何だそれは、という感じであるw) こうした特長に対して不満を持つ人もいるだろうが、俺は逆にそのミステリ部分の荒々しさに諸手を挙げて賛同したい。型に嵌った「探偵小説」という枠の痛快な破壊だと思う。 それにしても、ものすごく舞城らしい作品だった。相変わらずの文体で疾走感が並みではない。句読点が少なく、改行も殆どされないこの書き方は文圧が凄まじいことになりそうだが、それでいてリズムよく読める。文と文の繋がりがこの上なくスムーズで小気味いい。 まだまだ当分の間は、この人の作品を飽きずに新鮮な気持ちで読めそうだ。ただし本作もエログロな場面は多くあるので注意が必要。特にグロテスクなバイオレンスがきつかった…。 面白さとしては「世界は密室で出来ている」よりは下、山ん中の獅見朋成雄よりは上ってとこだから、評価は4くらいかな。
0投稿日: 2010.02.22
powered by ブクログ兄弟愛、みたいな話だったかなぁと思う。 チャッチャッチャなんていう稚拙な表現も リズミカルな文章のいいアクセントになっている(ような気がする)。 これは、メフィスト賞らしすぎる一冊。 むしろメフィスト賞の認識を大きく変えた気さえする。
0投稿日: 2010.02.16
powered by ブクログ読者を引っ張って引っ張って引っ張って、読者がノッてきたところで一歩引いてみる、そんな感じのドライビング文章がすごいし素晴らしい。 確実に読者をガツンと殴る暴力性と、最後には涙も。 MVP:奈津川四郎(文句なしの主人公!)
0投稿日: 2010.02.02
powered by ブクログ最初っから最後までとにかく落ち着きのねえ文章だ。読点が少なくて多少読みにくく感じるがそんな細かいことは気にすんな。ゴチャゴチャした頭を空にしてとにかく読むんだマザファッカー! ページをめくれ!ゴーゴーゴーゴーゴー!邪魔する奴はバチッと殴ってぶっ倒せ!ドント・ビッチアバウト・エヴリシング! そんな本です。
0投稿日: 2010.01.31
powered by ブクログ第19回メフィスト賞受賞作。 アメリカ・サンディエゴで救命外科医として働く奈津川四郎のもとに、信じられないような知らせが。自分の母親が、今 日本で騒がれている連続主婦殴打生き埋め事件の5番目の被害者になったというのだ。 文章にとにかくクセがある。句読点が限りなく少なく、改行もほとんどないという文章はこんなにも読みにくいものなのか。雰囲気も好きになれず、主人公のキャラも好かず、”読みにくいのは最初だけで、越えればおもしろくなる”という前評は知っていたけれど、とてもそこまで我慢できず・・・・・・ギブアップ。
0投稿日: 2010.01.24
powered by ブクログ舞城作品を何冊か読んだので、処女作にチャレンジ。血をめぐるハイテンションの愛憎と言葉のラッシュはこの作品にもふんだんに盛り込まれていて、素直に面白い。意外だったのは、最後まできちんと「物語」の体を保っていたこと。飛躍とか歪曲を入れ込まないと、こういう舞城物語になるのか…という発見もまた面白かった、かな。
0投稿日: 2010.01.24
powered by ブクログ図が出てくるのがいちいちびくびくする それぐらい話に引き込まれてます しかしこわい やっぱりラストはいいはなし! これがあるので怖くても結局読みたくなる
0投稿日: 2010.01.23
powered by ブクログ以前にも読んだけれども、最近読み返した。 まず、ミステリとして文句なしに面白いということ。これは非常に重要なことだ。 そして、次に、これもまた重要なことであるけれども、文体が素晴らしい。 独特の文体で、おそらく人を選ぶのは間違いない。 あざとく計算されたと思われる文章は、これでもかと畳み掛ける文字の羅列とその疾走感によって支えられている。 ドライブ感のある文章だが、時折すっとブレーキが掛かる瞬間があって、さながらクルマを走らせているようでもある。 アドレナリンの大放出するような、血管から血が噴き出しそうなほどの滾った感じがよい。 これは内容よりも何よりもまず文体が気に入った。 脳に心地よい刺激としての文字の羅列。
0投稿日: 2010.01.23
powered by ブクログ2010年、今日で一週間。 で、2010年2冊目のmaijyo 過激なんだが、まあそうなんだが、 私的弔い本パートⅡです。これでもね。 いつもいつも四郎に感情移入して読んでいるんだけど 今回はマリックだったなあ。 私にも阿帝奈がいたらいいのに。 ぐっすり眠りたい。
0投稿日: 2010.01.07
powered by ブクログ佐藤友哉に似た感じ。 事件解決は、ご都合主義的に進むし 馬鹿げすぎている感じもあるが スピード感ある文章なので、読む勢いは衰えない。 話の内容よりもキャラが良かった。 こーゆう男の人、好きなんだよねぇ ( ・_ゝ・)<青春小説的なミステリー的な文学的な・・・
0投稿日: 2010.01.07
powered by ブクログ初舞城がこれでした。 テンポよくスルスル読めました。 好き嫌いはっきり分かれそうだなーと思う。
0投稿日: 2009.12.23
powered by ブクログ舞城王太郎のデビュー作品。 舞城作品は嫌いだけどこれは面白さ。 文体うまい、読みやすい、はまりやすい。
0投稿日: 2009.12.11
powered by ブクログ5。 圧倒的なドライヴ感と畳みかけるような文圧のおかげか一気に読み終えてしまった。 文法や句読点を悉く無視した文体には初めは面喰うかもしれないが、慣れてしまうと、逆にそれが心地いい。 一応ミステリ小説と名打ってるものの、事件やらトリックやら、そういったミステリ要素は副次的なものでしかなく、主軸にあるのは家族の物語だ。 カタストロフィーとその後のカタルシス。 過剰なまでのバイオレンス、そしてエログロナンセンス。 しかし、その根底に根ざすものは愛なのだ。 好き嫌いは極端にわかれるだろうが、ハマったら病みつきになるだろう。
0投稿日: 2009.11.11
powered by ブクログ大好き。 ゾクゾクする。 攻撃的な言葉の濁流に呑み込まれグラグラ。 苦しく悲しく、のたうちまわる気分でグラグラ読む。 しかし、しかし、しかし それでも人の愛や柔らかさを嗅ぎ取らせてくれる。 救いがあり、それでも私達は救われきれない。 それが欲しいのなら勝手に探せという本だよ。
0投稿日: 2009.10.24
powered by ブクログ最初のページを見た瞬間の違和感。版組のせい?字体のせい?謎がいっぱい。文章多いカート・ヴォネガットっぽい?
0投稿日: 2009.10.15
powered by ブクログ最初はとても調子の良いノリで読めたんだけど、途中の家族関係の描写で多少ダレた。 それでも疾走感溢れる文章は新鮮。 これからウォッチする作者に舞城さんを追加。
0投稿日: 2009.10.12
powered by ブクログ再読ですが、やっぱりこの文章から漲るパワーというか、意志の強さは読んでいてわくわくしますね。色々、評価が分かれる作品だと思うけどエンターテイメントとしては、最高。難しいことなんか考えずに読んで飛んで、読んで跳ねて、読んで踊るべき作品。で...、その後に家族の愛情とかじっくりと噛みしめればいい。
0投稿日: 2009.10.12
powered by ブクログ癖のある文体だけど、飲み込まれたらおもしろい。最終的にはあったかくまとまったけど、私は真陸のキャラが心に残りました。このタイトルも好き。
0投稿日: 2009.10.01
powered by ブクログ最初は独特な文章で読みづらかったけど慣れたらなんてことなかった。慣れるとこの語り口調に嵌る。勢いあって良いね。でも改行してくれ。ミステリーなんだけど謎解きは簡単というか適当。ミステリーを楽しむのではなく奈津川四郎を中心とした人間関係を楽しむって感じだな。
0投稿日: 2009.10.01
powered by ブクログ舞城王太郎氏のデビュー作、初めて読んだ氏の作品となった。 クセがあり好き嫌いが出ると文章だとは思うが、物語が進むにつれて引き込まれてしまった。 うーむ。 やはり、これはワイルドな次郎の物語なのかな。しかし、俯瞰的な四郎も捨てがたい。 続作、暗闇の中で子供に期待が膨らみます。
0投稿日: 2009.09.20
powered by ブクログ・文章のテンポがいい。ドライブ感を感じたまま一気に読める。 ・主人公は最初自分のトラウマに目をつむるという方針を取っていたけれども最終的に向き合うという方法を選択。一方、その主人公が同じくトラウマを抱えた二男に対するスタンスがトラウマの根本的解決から(端的にいえば)その軽視に転換した。なんでだろう。 ・天才だと思う。
0投稿日: 2009.09.19
powered by ブクログ久々に読み返しました。 疾走感、リズム感、素晴らしく。 言語センスも素晴らしい。 テーマもよくわからないけど、なんとなくこれだろってのが伝わってきます。
0投稿日: 2009.09.13
powered by ブクログ改行があんまりないのにスピード感ありすぎ。腕利きER四郎が故郷で繰り広げる過激な言葉と暴力に彩られたドラマ。
0投稿日: 2009.09.06
powered by ブクログ文体は独特(舞城節)ではあるが、疾走感がある。 四郎は結構いい味だしてる^^ 帯にあるように、「これが噂のMaijoだ」にぴったりだと思う。
0投稿日: 2009.09.02
powered by ブクログ舞城ならとりあえずコレ 間違いない 疾走感とか文圧とか何とか言われてるけどとりあえず読んだら分かる。
0投稿日: 2009.08.18
powered by ブクログG氏推薦で読んだが、確かに糞おもしろかったぜっ。テンポがよくスタイリッシュで、しかし、名前が一郎、二郎、三郎、四郎と古風だったり、舞台が福井だったりと、すかしが効果的だったね。なんかタランティーノの映画を見ているようだった。 グイグイ引きこまれて1日で読み終えた。
0投稿日: 2009.08.07
powered by ブクログ第19回メフィスト賞受賞作。 悔しいけど、面白い。 連続主婦殴打事件の解決が軸なのかと思えば、突然、主人公の家族の話が延々と続く。 そのうち、また連続主婦殴打事件に戻って、犯人が現れ、主人公一家が襲われていく。 そして、暴力兄弟が凶悪犯を取り押さえ、今度は救命外科医の主人公がけが人の手当てを次々としていく。 最後に一家が襲われるシーンは目をそむけたくなるくらい凄惨。 でも、主人公の本来の活躍のおかげで誰も死なないのが不思議。 メフィストの受賞作はテンションの高い作品が多いが、今作も同じくテンションはかなり↑↑↑ で、結局、この物語は家族の話だったんだなぁ、と妙に納得。
0投稿日: 2009.08.06
powered by ブクログ舞城さんのデビュー作。独特の文体、ストーリーはやっぱり凄い。 でも、それだけという気もしないでもない。いや、凄いんだけど。
1投稿日: 2009.08.01
powered by ブクログ7月22日読了。「このミステリーがすごい!」2002年度の第8位、総合でも14位の作品。舞城王太郎のデビュー作で第19回メフィスト賞受賞作。アクの強い主人公の畳み掛けるような一人称語りに最初は圧倒されるが、徐々にそのリズムが心地よくなってきて、情念にまみれた主人公にも共感が生まれてくる・・・。犯人当ての要素やトリックの乱暴さなどミステリとしての完成度が高いわけではないが、この小説・この展開にしてラストにもたらされる爽やかな感動もいいし、確かに引き込まれる面白さがある。男たるもの、格闘技をたしなんだ方がいいのか・そんなのは頭っからやらない方がいいのか?
0投稿日: 2009.07.22
powered by ブクログ舞城王太郎のデビュー作で、第19回メフィスト賞受賞作。 お、おもしろい。読み始めると同時に吸い込まれた。こんな感覚は久々だった。主人公奈津川四郎が語るのだが、そのノンストップな語り口に、ぼんやりと送る日々に渇をいれられ、目が覚めたようにしゃきっとさせられた。 奈津川四郎は、サンディエゴの病院で外科医をしている。モテモテで女には不自由しない。次のオペに向かう途中、故郷福井の西暁で連続主婦殴打事件があり、母親がその被害者になったと連絡が入り帰国する。 話はその後ずっと福井で、事件に関することはもとより、彼の家族についても語られる。というより家族の話の方が多い。でもそれはこの小説の核であり、必要不可欠なこと。タイトルの意味も、そこで明らかになる。この潔さが気持ちいい。こう思ってたらなんだってちっぽけなことに思えてくるよ。 四郎の性格が暴力的なのは、その家族の影響であり(父親と兄たちに比べたら、四郎はかわいいもんです)、それが各人物を魅力的にしている。 読んでいるときには、憎悪と怒りと暴力と馬鹿さの、あまりの激しさに疲れてしまうが、それが彼らなりの愛情表現であることを次第にわからされてゆくにつれ、理解と納得を得た。ときに目を潤ませたことも。 最初の一行から最後の一行まで、ワクワクさせられっぱなし。このパンチの効いた文章の波に一度乗ったら、なかなか降りられなくなる。爽快で心地よかった。 この作家は敬遠されがちのようだが、わたしは好き。 「俺はでっかい花火が好きなんや。やるなら派手なほうがええやろ!」 ちなみに、ウサギちゃん、好きっす。(2006.2.20)
0投稿日: 2009.07.16
powered by ブクログ名家の四人兄弟の四男四郎が、周囲で起こる連続主婦殴打事件を解決していく筋だが、そんなのはこの小説を語る上で些事に過ぎない。こんな内容なのにテーマは愛(かな?)。不思議と説得力あるし、最後の相手は降って沸いたような印象でで納得行かなかった(個人的にはウサギ読みだった)けど、もうそんなのどーでもいいや。かなりカオスながら『阿修羅ガール』ほどらりってはおらず、それでいて驚異的なドライブ感。どんどん加速していく感じは病みつき。ミステリーのはず(?)なのに、犯人断定の根拠が全くないままどんどん話しが進む感じがすごい。トリックの謎解きも天才ってだけで何の裏づけも行われないし、ドラえもんのくだりは全く意味なかったしで、色々破綻は見えるけれど、そんなの関係ない。論理の超克といえるんじゃないか。なんといっても読んでいて超気持ちいい。読んでいくに連れて周りの景色をどんどん後ろに置き去っていく感覚、ぶっ飛んでる。これは才能のみがなせる業。これが噂のMaijoか。
0投稿日: 2009.06.30
powered by ブクログ本屋の宣伝に「ジェットコースターのような〜」って書かれていたけど、ジェットコースターのようなファミリー向け安心感はそこにはない。閉鎖された鉱山の坑道に向かうトロッコに乗るような、先の見えない暴走。あるいは不眠症の見る夢のようなとりとめのなさ。浅田次郎が良くできた歌謡曲、町田康がバックトラックだけ秀逸でメロディのつかめないメタルだとしたら、これはなんだ? オイパンクかなんかか? 『純情、友情 Oh 青春!』か? ちなみに内容は「暴力、愛情 Oh 殺人!」って感じだったけど。とにかく「物語り」のセオリーを無視しまくって無軌道に突き進んでゆく主人公とストーリーに振り回される。やっぱ「ロックンロール」が一番近いか。
0投稿日: 2009.06.21
powered by ブクログ「殺戮にいたる病」にちょっと似てるかもしれない…グロテスクなところの描写が。 でも、なんでだろ、勢いがあるからバーっと読んじゃった。 なんだこの家族!! それにしてもほんと四兄弟みんな頭いいんだなあ…いいなあ… グラフや図を見ながら四朗のひらめきに付き合うのは、すごく面白かった。 舞城王太郎は阿修羅ガールにつぐ二冊目。 読みにくい人は読みにくいだろうなーこの人の読点のすっくない文章。
0投稿日: 2009.05.27
powered by ブクログ舞城王太郎の長編作品で一番好きな話。 ぶっとんだ医者、奈津川四郎の主人公の周りで起こった変な事件の話。 舞城さんの話の主人公はカッコいい!舞城作品は、暴力につぐ暴力、でも最後は物語に愛があふれている。ちゃんといい話なのに、子どもたちに読んでほしいとは思わせない何かが…
0投稿日: 2009.05.19
powered by ブクログ「人間は死んだらどうせ煙か土か食い物」 なのだ。 とにかく、文章にグイグイ引っ張られます。 詳しくはブログにて。 http://bookwormblog.seesaa.net/article/118658620.html
0投稿日: 2009.05.05
powered by ブクログ一番最初に読んだマイジョーの本。 こんなミステリーがあったのかと衝撃を受ける。 所々に引用っぽい使い回しの文もあり、ここで出てくるキャラクターはそのあと他の小説でもよく出てくる事になるのもまた憎い。 よんで損は無い、一冊
0投稿日: 2009.04.06
powered by ブクログ腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが? ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー! 故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。 破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。 舞城 王太郎…珍味
0投稿日: 2009.04.06
powered by ブクログ人から聞いて手に取った舞城氏。 厚さの割に早々に読みきってしまった 疾走感は凄かったなあ 事件に関してはいまいち印象薄い
0投稿日: 2009.03.28
powered by ブクログメフィスト賞というのはけったいな賞だというのは聞いていて、その中でも舞城 王太郎のはちゃめちゃ度はすごい、とも聞いていた。食わず嫌いもまずかろう、と読んでみたが・・・・確かにすごい。 この筆力はたいしたものだと思うし、あとは好みの問題。私はもういいかな。
0投稿日: 2009.03.15
powered by ブクログ血(家族)の物語であり、赦罪の物語。主人公、奈津川四郎の成長を描いた、意外と典型的なビルドゥングスロマンとしての側面も持ってたりする。それにしてもこのビート感。矢張り舞城は只者じゃない。圧倒。
0投稿日: 2009.03.04
powered by ブクログ最初なんだかとっつきにくい印象で 我が強いキャラクターに理解できないとこもあったけど だんだん加速してって すぐ読んじゃった テンポのいい文体ってこういうことね 暴力的だけど潔くて 終わり方もよかった^^
0投稿日: 2009.02.14
powered by ブクログ最近これに影響を受けたパフォーマンスがたくさんあると思います。 でも彼の作品はただの消費物ではないと思うのです。
0投稿日: 2009.02.13
powered by ブクログとりあえず普通のミステリーを読むつもりで読むのならきっと途中で 「なんじゃこりゃ!」となること請け合い。 独特の文章のテンポについていけないと辛いかもしれない。 だけどこの世界になじんでしまえば他が物足りなくなる。 好き嫌いの別れそうな作家である。 個人的に最後の最後にクスリと笑ってしまった。 落としどころも心得ている。もう夢中。
0投稿日: 2009.02.03
powered by ブクログ1冊目。 この人の探偵物は苦手、ということが分かった。四郎が三郎に言った言葉にその理由がそのままある。 「おめえの小説がリアルじゃねえのはおめえが自分のこと書いてねえからや。人の心摑もうと思うたら自分のことリアルに書くんや。自分の大事なもん惜しげもなく切り売りしてまうんや。血とか汗とか魂の切れ端とか、文章になすりつけてしまうんや。」 これはそのまま当時の自分に言っているような節がある。 彼の売りである暴力の描写に迷いが見えるのが一番の要因。
0投稿日: 2009.01.09
powered by ブクログテンポが速い。いつの間にか読み終わってしまう。 独特な文が面白く、私は飽きませんでしたが、苦手な方もいると思います。
0投稿日: 2008.12.21
powered by ブクログ天才に出会うことは人生の中でかなりあると思う、だけど奇才に出会う確率は少ないんじゃないかな?私が最初に出会った奇才がこの作者だと思う。とにかく文章が凄い、国語の先生なら怒ってしそうな型破りな文章!とにかく文章のリズムがはんぱない、ドキドキさせられる。小説というより音楽(ロック)に近い痛快な気分になる。登場人物全員が世の常識から逸脱している、簡単にいえばぶっ飛んでる、でも一番ぶっ飛んでるのはおそらく作者。すげえ衝撃的な作品でした。ジャンルとしてはミステリーですな。もう一度一気に読み返したいそんな作品です。「人間死んだら所詮煙か土か食い物」・・・痺れたね。
0投稿日: 2008.11.27
