
総合評価
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powered by ブクログ本が重いのも気にならないくらい、手から離せなくなる本。和風SFというまさに新世界にどっぷり浸った一週間だった。 主人公達の活躍と、世界の解明がリンクして進んでいくのは爽快であり、アクションシーンの緊張感は引き込まれる。 手記という体裁をとることで、世界の説明と今後の展開を示唆して緊張感を高めていると思った。 一方、物語が圧倒的に面白いのでネタバレ的な示唆はもう少し少なくてもいいかなとも感じた。
2投稿日: 2018.08.08
powered by ブクログ文字通りページを繰る手が止まらなかった。最高。 全巻を振り返ってみると、始めからずっと上り調子にどんどん盛り上がっていったので、よけいに上巻前半の鈍重さが気になってしまう。 このスロースタートは世界観の丁寧な説明によるものだが、あとがきによればこれは意図的なものらしいので、人に薦める際には、とりあえず挫折せず中巻までは読んでということを忘れずに伝えたい。
2投稿日: 2018.06.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
小説の最後、スクィーラが話す場面と早季、覚が辿り着いてしまった真実にこれまでの前提が一気に覆される。 人間とはここまで残酷になれるのかと、ゾッとする。 「偽りの神に抗え」 アニメのキャッチコピーだが、これほどこの小説を的確に表しているものは無いと思う。
3投稿日: 2018.06.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
すご…かった。 何だろう、想像を絶する世界観。 クライマックス向かうまでの恐怖感。 愚かな人間への残念感。 最後にこの世界の全貌が見えた、安心感…。 でもほんっとーに怖かった。 さきとかけると一緒の気持ち。 始終ドキドキしてた。 読み終わった達成感。 自分にお疲れさまでした。 貴志さん、お疲れさまでした。 BGM :『表裏一体』ゆず
2投稿日: 2018.06.07
powered by ブクログこの人が本格SFを書くなんて思いもよりませんでした。 これがまた壮大で深い名作でしたよ。いい本です。 最近、実はSF苦手な事を気が付いて避けていたのですが、この本は書店に並んだ時から興味津々でありました。 内容はネタばれするので詳しく書きませんが、現代の文明が崩壊して1000年後、超能力を持った人類がお互い思いやりを持って暮らしている平和な世界という雰囲気。ところが実際はそんな桃源郷が有るわけも無く、歪んだ世界で生きている現実に少しずつ気が付いて行く・・・。 長くて読むの大変ですが、SF好きには絶対にお勧めです。こういう噛み応えの有るデカイ話は貴重ですぜ。
2投稿日: 2018.03.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
すごく面白かったです。 各巻は★4だけれど、全巻で★5です。 特にこの3巻は戦争映画を見ているようで 息つく暇がないほど。 映画3部作としても見てみたい。 不毛の地と化した東京という設定は、 とても本の世界とは思えない現実感があり、 そこだけはドキュメンタリーを読んでいる感覚になりました。 誇り高き将軍:奇狼丸が忘れられません。
3投稿日: 2018.02.25
powered by ブクログ下巻まで一気読みでした。素直にとても面白かった。クライマックスの攻防は読み応えありですね。そして、なぜ悪鬼が現れたという点もすっかり解消してスッキリ! にしても、この作品では所々不安を煽るような表現が多いし、たくさん人が死んでいくのでハラハラさせられました、、、、まあキレイに終わって一安心でしたが。 一度読んでからも、すぐにクライマックスのシーンから再度読み返してしまったのは、この話が終わってしまうのが寂しかったからな気がします。 続編を是非書いて欲しいものです。
1投稿日: 2018.01.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
随分前に読んだ本です。 でもどんどんハマっていって、不気味で怖くて、でもやめられなかった記憶があります。 またこの本を読み終わってまず思ったことは、なぜか地球温暖化についてでした。 見たくないものに蓋をするとどうなるか、自分に都合よく考え行動しているとどうなるか…そういう思いに、数日ぼーっと耽っていました。
2投稿日: 2018.01.17
powered by ブクログ約1500ページから成る超大作。SFにファンタジーにグロテスクなアクションにホラーにと様々な要素を一同に集めた、非常にボリュームのある作品だ。 作者が命運を賭けたようなこの長さとレビューサイトでの高い評価で過度な期待を込めていたというのもあったが、いかんせん色んな要素を詰め込みすぎて冗長になってしまっているようだ・・・。ヘンテコな世界観に対する印象は強く残るが、ワクワクしながら読み進められるかと言ったらそうでもなかった。 同性愛の描写とか攻撃抑制/愧死機構、ミュータントの要素は正直余計だったかな・・・。 ただ最後の50ページは圧巻。作者の本気はここに詰まっているといっても過言ではない。 漫画化やアニメ化もされているようだけどむしろそっちのほうが世界観をうまいこと伝えられてたりするのかな~。 『天使の囀り』は本書の3分の1のボリュームに面白さが凝縮され、非常にすっきりとまとまっているので、私としてはこちらを推したい。
1投稿日: 2017.11.23
powered by ブクログ一ヶ月くらいかけて、ゆっくりと全三巻を読んだ。 世界観が丹念に描かれていて、ファンタジーでありながらリアル。 正しく伝えるのが難しいけれど、まさに本の中に世界が存在していた。 物語の舞台は「遥か未来」の日本で、読者が生きている時代は「太古の昔」だ。そしてこの本は、主人公が「千年後」の人類に向けて書いた手記という形を取っている。 読んでいる間、私は自分が太古の昔の人間であるかのように思えた。そのため読み終えた時は、遥か未来の更に千年後の世界を空想したが、千年後の人間になりきって読むのも楽しかったかもしれない。 読むと感情がどんどん溢れてくる、とても素晴らしい作品だった。
2投稿日: 2017.11.22
powered by ブクログこれぞ、一気読み本。続きが気になって気になって、ぐんぐん読んでしまった。同種のものが殺されることにはとてつもない反感があるのに、異種のものを殺すのは、それと同じ重さではないのはどうしてなんだろう、私達の遺伝子に組み込まれているのかな。
0投稿日: 2017.10.12
powered by ブクログ怒涛のクライマックスだった~、最高。ページを繰る手が止まらずに、気付いたら一気呵成に読み終えてた~、最高。宇宙船とか飛行機とか、そっち方面のSFにはどうしても興味が持てないんだけど、こういう系は大好き。十二国記にも迫らんばかりの圧倒的世界観。かなりな長編の割に登場人物がそれほど多くないってのも、本作を魅力的に仕上げているポイントだと思う。描ききった感もありますもんね。あとがきでちらっと書かれていたけど、スピンオフ的な作品を書く予定あり?それなら是非読んでみたいです。
0投稿日: 2017.09.13
powered by ブクログ上巻の半分くらいは恐ろしい程つまらなく読み終えれるのかと思ったけど、そこからは早かった。 夏キャンプのお話がいちばん面白かった。 もし私がこの時代に生きていたならきっとバケネズミだろうから、バケネズミの無念さが心苦しかった。 ただ、最初に手記というのがわかったから、主人公が死なないのがわかっていたから安心して読み進めていけたが、たくさん人間が死んでしまうので、オドオドしくて怖かった。
0投稿日: 2017.07.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2017/06/14 支配と奴隷の成れの果て 能力物より世界設定物、今の世界とは明らかに違う感じ ネズミを変えるよりもネズミに変えるほうが楽
0投稿日: 2017.06.14
powered by ブクログ奇狼丸、どんな思いで早季の作戦を聞いたんだろう。 そしてバケネズミの正体というか、成り立ちにぞっとする。 最初から読み直したくなるな。
0投稿日: 2017.05.26
powered by ブクログ壮大な上巻から下巻までのお話が終わってしまった。 あれこれ盛りすぎていて、中心になるものがぼやけてしまった感があるが、不思議な世界を毎晩楽しませてくれた。 中巻あたりのばけネズミの争いのシーンとかいるかな?学校での呪力を争うゲームの場面とかもやけに力入れて描かれていたけれど・・。 呪力をもった人間の社会がどうやって生まれてきたのか、呪力を持たなかった人間はどうなったのか。その当たりが興味深かったのだが。 最後の場面のあたりはおもしろかった。
0投稿日: 2017.03.27
powered by ブクログ能力と権力が同一の世界。大作であったが、結局、支配構造は変わらず、バケネズミの無念さを思うとやりきれない。回想を含めて、そこも描いていたのだが、予定調和で終わったことに不満は残る。文学は世界を変えないのか。迂闊にも現代を肯定してないか。ただ批判的に読んで、悔いのない作品であることは間違いない。
0投稿日: 2017.03.26
powered by ブクログ下巻で人類がバケネズミとの覇権争いに勝利し、ハッピーエンドっていわれても、何かが足らないと全3巻を読んでの感想。SFなんだから1000年後の現在に至る経過が数行しか記載が無いっているのはさみしい。その辺りを上、中、下の一巻割いて書いてほしかった。
0投稿日: 2017.03.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
思った以上に色んなテーマが浮かんでくる下巻だった。 個人的に特に印象に残っているものを3つ挙げると、 ・現代における戦争によって人と人が殺しあうことへの疑問の投げかけ ・LGBTへの価値観の提供 ・教育への皮肉と学習者への懐疑的な気持ちをずっと忘れないことの大切さ 他にもコンクリートの耐久性とか知らなかった。 あとは印象に残った言葉。 「たとえ、元は借り物や偽物であっても、百年も続ければ、それは、由緒正しき伝統へと変わるのだろうか。」 「安全な場所にいて、無責任なことばっかり言わないでください!だったらあなたが自分で行ったら、どうなんですか?」 「我々は、かなり以前に、知識こそ力であることに気づいていました。」 「人間もバケネズミも生きており、心臓が鼓動し、熱い血が流れている。」 「使い捨てにしていいゲームの駒ではないのだ。」 「女王の権力を簒奪して、まるで子供を産む家畜のような扱いをしたことは、どう正当化するんだ?」 「この頃、わたしは、規則より大事なものがあると思うようになっていた。」 「想像力こそが、すべてを変える」
1投稿日: 2017.03.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
嫌な予感は的中しました。というよりそれがなかったらただの呪力を持ったひとの日常くらいになってしまうので、仕方ないのですが、下巻は更に読めば読むほどはらはらさせられ、感情移入が激しいです。千年後実際呪力がなくても荒野になっている可能性は充分ありそうで、少しリアルに感じました。正直東京の洞窟のなかはせきたてられても進めないです。主人公たちは大人になったとはいえ、強い、とても強くて困難を打開していくさまは羨ましいほどです。最後の真実は予想していただけに、切なくなりました。
0投稿日: 2017.02.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「スクウィーラ」らバケネズミの属性に関するオチは早い時期に予想できたが、それでも、彼の勝者への糾弾には胸を打つものがある。 そして、勝者による、彼等に対するその後の扱いにも…。 ともあれ、緊張感溢れる描写と展開には脱帽である。どなたかのレビューに本作から「家畜人ヤプー」を想起したというのがあったが、全く同感である。とりあえず、アニメーションの方も見てみたい。
0投稿日: 2017.01.20
powered by ブクログ2016.11.30 上巻の中盤からはすぐ読めた。 主人公達が真面目ぶっているのに結局は残酷な所が滑稽な感じ。 個人的にはバケネズミサイドから書いた方が好み。 上中下でサクッと読まされたが尻すぼみな印象もいなめない。
0投稿日: 2016.11.30
powered by ブクログ私には物足りず。 世界観はすごいと思うし、全体的には面白い物語だけれど、不要なダイアログが多すぎるように思った。どうしても行を飛ばして読み進めたくなってしまうのは、文章そのものに魅力を感じられなかったからかと。好みの問題でしょう。
1投稿日: 2016.11.20
powered by ブクログ上巻でこれってハリーポッタ、中巻でひょっとして1Q84?下巻で、貴志祐介だ! 動画でアニメをちょっと見た。やめた。
0投稿日: 2016.10.26
powered by ブクログ20161016 上中下巻読み終わるのに一ヶ月以上かかってしまいましたが、おもしろかったです。 世界観がとてもよかった!今から千年後の日本で…千年後に生きる人が未来に向かってこの手記を書いているという…! 最後も「あぁ〜!!!!」という閃きと納得。おもしろかった。 アニメも見たいです〜!
0投稿日: 2016.10.16
powered by ブクログ3冊もあり、しかもそのどれもが分厚く、読めるかなあと不安でしたが、いざ読み始めると先が気になり、どんどん読み進められて、最後まであっという間でした。ただ、少し説明不足だなあと感じるところもありました。死んだ三人についてはもう少し触れて欲しかったなあ。 (2013/02/13)
0投稿日: 2016.09.24
powered by ブクログ2016.09.10 読了 悪の教典の著者でもある貴志祐介の本格SF小説。上中下巻の約1500頁からなる大作だったが世界観に引き込まれ苦もなく読み終えることができた。 貴志祐介の描く逃亡劇には本当に引き込まれるなあというのが率直な感想。次の頁を捲らせる引力たるや凄まじいものがある。というかミノシロモドキに遭遇してからの主人公は思い返せば逃げてしかいない(笑) 個人的な印象として、この作品にはゲーム『MOTHER3』と重なる世界観が漂っているように強く感じた。 どう似ているのかをうまく表現できないのが口惜しい。久しぶりにもう一度ゲームボーイアドバンスを開いてみようかな。
0投稿日: 2016.09.10
powered by ブクログ内容盛りだくさんなのに、すっきりまとまっていて読みやすいことこの上ない。今まで何故これに手を出さなかったのか。 疾走感にあふれた逃走劇。 争いが終焉を迎えた後の衝撃の事実! よく作りこまれている世界観とストーリーで、構想30年は伊達では無かった。 作中の虫や動植物の気持ち悪さも最高だったけれど、ミノシロモドキだけ可愛くなってきた。
0投稿日: 2016.09.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上巻から一気に読んだのでまとめてレビュー。 ホラー系が苦手な私。貴志祐介がホラー作家だとすら知らずに読み始め、上巻の中盤から「しまった」と思った。結果的には、物語全体の気持ち悪さを差し引いて余りあるほど引き込まれた。悪鬼と業魔という未知の生物が恐ろしく、バケネズミをはじめ、仮想の生物たちがとにかく気味が悪い。人の殺され方も残虐で、その点にはなるべく想像力を働かせないように読んだ。 念動力を得た人間が、自然と調和しながら暮らすユートピア。理想的な社会にも見えるが、その平穏は不適合な子どもを秘密裏に処分することによって守られている。本書で描かれている社会は、全く異なったものでありながら現代社会の風刺にもとれた。 物語が終わりに至っても、問題がすべて解決していないことが読後のモヤモヤ感を生んだ。町を揺るがす殺戮から数年、倫理委員会の議長となった早季は、今までの体制をより合理的なものに変えようと奮闘しつつ、新たな悪鬼や業魔の出現を恐れながら生活している。早季が子どものころまでの大人たちがしていたのと同じように、悪鬼や業魔の出現を防ぐために、不適合な子どもの処分も続いているのだろうか。そのことについての記述はなかったが、初恋の相手である瞬の記憶を消されてなお、自力で彼との思い出を取り戻した早季が、子どもを奪う立場になっていてほしくはないのに、と思う。反面、早季だけがヒーローになることのできないこの世界での、呪力を持った人間の業の深さも感じた。
0投稿日: 2016.08.22
powered by ブクログ最初から最後まで面白かった‼︎ ハリポタのもっとグロい感じに、『わたしを離さないで』とか『7seeds』ぽい学園生活あり、和風ホラーあり、ミステリ的結末あり。 いろいろな要素が盛り沢山で、私はホラー要素を期待して、夏の読書にって思ったけど、ジュブナイル的なとこもあるからそこも夏の読書に良いかも。
0投稿日: 2016.08.20
powered by ブクログSF小説で上中下巻3冊読んだのは初めて。おもしろかった。様々な生物の描写が逸脱で、バケネズミなどを想像しながら読み進めた。 力を持った人間はおそろしい。 瞬は結局、早希の心の中にいたということなのかな。
0投稿日: 2016.08.10
powered by ブクログ1500ページもあるとは思えないほどさくさく読めた。色々と考えさせられる作品だった。 何を持って仲間とするのか、見た目なのか、ルーツなのか… そこの曖昧さと残酷さが垣間見える。 今現在でも同じ人間という大きなくくりながら宗教や人種間での戦争や殺戮もあり、同種同士でも起こることがある。それは神の力があろうとなかろうと起こる人間の性なのか…悲しい気持ちになる。
0投稿日: 2016.08.01
powered by ブクログ最初は、上中下巻と随分長い作品であることに対して、飽きっぽい私でも無事に読み終えることができるか、少なからず不安もあった。 しかし、上巻を読み始めてからは、読み終わる前に、「これはマズイ」と急いで書店に行って中下巻をまとめ買いしてしまうほどのめりこんでしまった。 この本は王道のSFでありながら、様々なジャンルが組み合わされており、長くとも飽きさせない。 また、物語の締め方も、「単純に良い本であった」と、単純に本を閉じることができない。何か人間として考えざるを得ない、深いテーマを投げかけてくる。 そういった意味でも飽きさせない、心に残る一冊であった。 アニメ化もされているが、私としては、ぜひとも本で、文字で新世界よりを楽しんでほしい
2投稿日: 2016.07.01
powered by ブクログ小説を読み慣れていないこの私に、こんな長編読めるのかな?と、上中下巻からなるボリュームに圧倒されたました。途中で読むのを挫折してしまうかも・・・と、心配していました。読む前は。 この小説、凄まじいです。なにもかも。途中で読むのを挫折するどころか、途中で読むのを止める方法を見つけるのに苦労しました。
2投稿日: 2016.06.26
powered by ブクログこの作品の作者は天才だと思う。 読めてすごく幸せだ……。上中下巻はもう一気に読めてしまった。 伏線張りまくり、そして拾いまくり。 覚、早希、瞬の関係、好きだった。
0投稿日: 2016.05.28
powered by ブクログアニメは途中で切ってしまったものの、ネット上の原作の評価が高かったので、期待をこめて読んでみた。結果として、非常に長い長編だったがすらすら読めて、その期待は裏切られなかった。舞台設定が濃密で、どの部分も飽きることなく読めた。 貴志祐介といえば黒い家などホラーの印象が強いこともあって、戦闘シーンやバケネズミの異形さの描写などで臨場感があり、全体として迫力があった。バケネズミの醜悪さをこれでもかと描いていた分、ラストの展開が物悲しい。 どれほど厳正なルールであろうと、たった一つのイレギュラーによってそれは簡単に崩れてしまうということを考えさせられる作品だった。
0投稿日: 2016.04.04
powered by ブクログ起承転結の転と結。と思ったら、転転結だったわ。 バケネズミ同士の抗争とばかり思っていたのが、実は種が生き延びるための戦いであったと。 それは、この世界の根幹にかかわる出来事と密接な関係があった。 ずっと違和感があった。 早季が…神栖66町の全責任を負う富子様の後継者であるということに。 特に頭がいいわけでも、運動神経がいいわけでも、呪力に秀でているわけでもない早季。 「あなたは強い子だから」 結構情緒不安定じゃなかったですか? 早季は、この世界を白紙に戻すための装置だったのではないだろうか。 思えば小さなころから早季のまわりには好奇心の強い子がいて、行動力のある子がいて、臆病な子がいて、ほかの子がしないような経験をこっそりしていた。 それらがうまく合致した時に、世界は秘密を露わにするべく崩壊していくのではないか。 1000年の間に、何人もの早季が出現しては、ことを起こせずに終わったのではないか。 真実が身の毛もよだつようなおぞましいものだったからこそ、無意識の意志が、見たくないと目をつぶっていた良心のようなものが、早季という少女をてこに真実を引っぱりだした。 そんなことを考えてしまった。 だって、真実のおぞましさを受け入れるところからじゃないと前に進めないでしょ。 都合の悪いことはなかったことにすることの、気持ちの悪さ。 それを知った人々は、きっと以前より良い世界を作るのではないだろうか。 とはいえ1000年。 文化は大きく変わるけれど、文明が変わるには短すぎないか? 今から1000年前って、平安時代だよ。 理解不能ってほどには変わってないと思うのよ。
0投稿日: 2016.03.29
powered by ブクログ1巻目で読むのを辞めようかと思った。 登場世界が、夢物語のアニメのようで、 子供だましのように感じたからだ。 でも、2巻目に突入して一気に面白くなって、 3巻目ラストでは、そうなのかと 納得してしまう。 面白かった。
1投稿日: 2016.03.27
powered by ブクログ上中下と読み終わった。 やはり長編を読み終わると寂しさが出てくる。 本刊はやはり最後とあって核心の部分に入ってきる。 全巻通して楽しかった。
0投稿日: 2016.03.11
powered by ブクログ上中下巻読了。 上巻の中盤あたりまではゆっくり読み進めていたが、後半からの展開に読み進める手が止まらなくなっていった。 世界観や設定に最初は少し入りにくかったけれど入り込んでしまえば全く気にならなくなるほどの面白さがある。 バケネズミと人間の関係性がなんとも罪深くて切ない。
0投稿日: 2016.03.08
powered by ブクログ夏祭りの夜に起きた大殺戮。悲鳴と嗚咽に包まれた町を後にして、選ばれし者は目的の地へと急ぐ。それが何よりも残酷であろうとも、真実に近付くために。流血で塗り固められた大地の上でもなお、人類は生き抜かなければならない。構想30年、想像力の限りを尽くして描かれた五感と魂を揺さぶる記念碑的傑作! 紹介文より
0投稿日: 2016.02.26
powered by ブクログ皆さんの感想通り、長編にも関わらず一気に読める作品です。ただし、学園モノのせいかSFというより、物凄くレベルの高いラノベとも言えるので上司や親には勧められないかな。
0投稿日: 2016.02.12
powered by ブクログあっという間に読んでしまいました。残酷な場面も結構あったけれども,面白かった。いろいろ考えさせられました。 アニメをちょっとみたら,かなり忠実なので,こっちも見てみたい。鏑木さんが本で想像していたよりもめちゃくちゃイケメンでびっくりした。
0投稿日: 2016.01.27最後はアクション、アクション
本巻は、先の2巻を下敷きにしてハードな冒険が描写されます。呪力とバケネズミの知力のぶつかり合いや、一筋の可能性に賭けて突き進む探索行など大変読み応えがあります。 架空世界を描写するという側面は薄れていますが、そのぶんアクションに集中できてよいのではないかとも思います。 さて、全体を通しての感想です。 本作は、娯楽ものとしてのスペクタクルな側面も一級ですが、呪力を手に入れ、メンタルコントロールによって階梯を一つあがったようにみえた人類が、バケネズミにたいして如何に差別的に振る舞っているかが浮き彫りになったり、あるいは、汚らしく卑劣なはずのバケネズミがが、知略によって強大な敵に立ち向かうさまについ応援したくなったりと、文明批判としても読めますし、あるいは現在の自分を裏から見つめ直すきっかけを与えてくれる本でもあります。 別の刺激を受けるひともいるでしょう。多様な読み方のできる作品といえます。といって、教条的なわけではありません。 評価ですが4としたいと思います。上巻は強烈なインパクトがあって、星5ですが、最終巻はつらい冒険の描写が長く、自分はいわゆる鬱展開が苦手なのでなかなか読み進めませんでした。まったくの個人的な嗜好の問題ですね。公平な目で評価すると5となるでしょう でもまあ、とにかく読んでみてください。おもしろいから
2投稿日: 2015.12.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終わった後に嫌な違和感が残る。物語の完成度の高さに感服する。知らず知らずのうちに呪力を持つ人間ではなく、バケネズミに肩入れして読んでいたことに気づく。 巨大な力を持ち、自分たちの都合で他の生物たちを惨殺する。バケネズミがなぜ生まれたのか真相を知ったとき、自分の感じていた嫌な気持ちが腑に落ちる。あまりにも強力な力と平和な世界を創りたいという願いがねじれて結びついている。
0投稿日: 2015.12.27
powered by ブクログ12/21-12-22 面白くて下巻は2日で読んでしまった。 アニメのキャッチコピーが、偽りの神に抗え、とのことだったけれど最初と最後でこんなに意味が違うように捉えられるのかと驚いた。 後半は人間ではなくバケネズミ側に感情移入してしまいました。当然のごとくバケネズミを殺戮する人間の傲慢さに反旗を翻したスクィーラやスクィーラの行動に理解はしつつも種としての自らの本分を全うして人間の側に殉じた奇狼丸。 お互いにすごくかっこよかったです。
0投稿日: 2015.12.22
powered by ブクログ読み終わった後、呆然…。 犠牲が大きすぎる…。早季達の祖先が行ったことを考えれば因果応報なのかもしれないが。 しかし最後まで読み進めても、状況はほとんど変化していないように思える。真実を知ることはできたけれども、そこから前進しているというわけではなく、「私たち変われるのかしら」という問いかけだけだ。(ほんの少しの未来への希望と共に。)また新しい出発地点に立ったにすぎない。 最後の一文、鳥肌がたった。 想像力こそが、すべてを変える。
0投稿日: 2015.12.17
powered by ブクログこれぞSF!みたいな本は初めて読んだのかな? 上・中・下と分かれていて、上を読んだ時は、そこまでのめり込む感じはなかったけれど、中あたりからとても楽しかった。あっという間に読み切ってしまった。 漫画とか、小説って、長い作品になると中盤あたりにならないと流れに乗れるか、っていうのが、本当に面白い作品なのか、っていうのが分からない気がする。 なんとなくオチの部分は察せられる部分もあったけれど、察している中でもとても面白く読めた。 設定もよく練られていて、色々なことを考えながら読む。 まさに「想像力こそが、すべてを変える」という小説。 小説を読んでいると各々のキャラクターに惹かれることが多いが、これは小説そのものが楽しめたように思う。
0投稿日: 2015.11.21
powered by ブクログ読みごたえすごい。マンガにしたら30巻ぐらいかなあ。どっぷりとこの世界に浸れました。ゲーム『世界樹の迷宮』とか好きな人は好きだとおもう。
0投稿日: 2015.10.22
powered by ブクログ上中下、一気に読んだ。 1000年後の日本。 呪力を持つ人間とバケネズミの世界。 全人学級で同じ班になった早希、覚、真理亜、瞬、守の5人。 上・中は子供時代の話で、悪鬼や業魔にまつわる真実を知ろうとするアドベンチャー。 それが下巻になると沙希達は大人になっていて、描写がグロテスクで急にホラー色が強くなる。 最後にバケネズミの祖先が明らかになったときには悲しい衝撃が。 久しぶりの貴志祐介、面白かった。
2投稿日: 2015.10.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上中下、通しての感想。 全体的に面白かった。この描写やシーンいるか?って思うところも多々あったが(特に同性同士のとか)。 好きな人と愛してる人が違ったり、結果的に愛し合ってる、愛しているといった相手とは別々の相手と落ち着いおり、尚且つそのあたりのドロドロの有無が物語に影響を及ぼしているというわけではないと思う。 そう考えると、序盤の恋愛とか性行為に関する云々は寧ろなくてよかったのではないかと思ってしまう。 さて、本編だが。 ところどころ、ぞっとするような表現があったものの状況を気持ち悪いくらいに彷彿とさせイメージさせるには十二分で、背筋を冷たいものが駆け巡ることもあった。 生物の進化・退化、そこに至るまでの過程など。 最終的なバケネズミの過程を知ると、ああ、なるほどと思わされる。 個人的に「おお!」となる場面があまりなく、最後の方もある程度予想がついてしまっただけに最終的なインパクトとしては薄くなってしまった感はある。 しかしながら、それでも十分に楽しめる作品だ。 惜しむらくは、ところどころ視点が変わるところがあり、そこが物語の勢いを殺してしまってる部分があるところか。 長編で、物語をまとめるには仕方ないことかもしれないが。
0投稿日: 2015.09.23
powered by ブクログ貴志祐介は2作目。 久しぶりにサクサク読める本を読みたいと思い上中下巻は重いかと躊躇しながら購入。 期待通り3冊をあっという間に読破。 特に下巻は一日で読み終わってしまった。 本当によくできたエンターテイメントだと思う。 全く休みなく(休まなすぎて主人公達の体力に不信感すら感じる)怒濤の展開のオンパレードとしっかりと伏線を張るなど様々な要素で読みたい気持ちを煽ってくる。 とても面白いのだが★4つ。 個人的には大長編なだけにラストにもう少し盛り上がりがほしかった。壮大さというか世界観は壮大なのだけど主人公の前で起こっていることがこの世界観とギャップを感じてしまった。 いや、すごいおもしろいけどね。。
0投稿日: 2015.09.12
powered by ブクログ人間が呪力という不思議な力を手に入れた1000年後の未来を描くファンタジー。そんな通常ではありえない世界の話なのに、描かれる風景、生き物、争いの描写はどこかリアリズムを感じる。 人間は、時に信じられない位残酷な一面を見せる。特にそれは自分とは異なる見た目、ルーツをもつ者に対して顕著になる。現実世界でも同じことが起こっていると感じる。自分と同じ人間だけが尊いのか。命は平等ではないのか。深く考えさせられる。
0投稿日: 2015.09.01
powered by ブクログ2009年本屋大賞6位 1000年後の日本。 人は呪力(サイコキネシス)を手に入れスローライフで暮らし、周囲には奇妙な生物が生息している世界だった… 他のレビューアの方々同様、世界観のイメージが出来上がってからは展開が気になって仕方がなかったです、面白い! ちょっと『猿の惑星(Planet of the Apes)』色が入っているなぁと感じていたのでクライマックスに衝撃は受けなかったですが、物語が畳まれるラストが非常に良かったッス。 「業(ごう)」の話なので、終わりはないんですね⁉︎ すばらしい(^-^)
0投稿日: 2015.08.29
powered by ブクログSF初心者の意見としては、最高に面白かった。久々に奥底からワクワクして、手に汗握って興奮した。上巻では時代や背景の説明があるために、どうしても展開の盛り上がりに欠けるような感じだった。それでも徐々に面白くなってくる予感だけ置いて行かれた感覚。中巻でその感覚は間違っていなかったと確信した。右肩あがりにじわじわ来る。急激にあがらず、じっと、ゆっくり、面白さを垂れ流してくる。読む手が止まらなくなり始める。下巻で面白さの流れが雪崩のように迫ってくる。止まらない。さらに、上中巻で張っていた伏線を綺麗に回収し始めるもんだから堪らない。これが、あれが、これも繋がるのか。と驚きで満たされる。それに、激闘の後の締めも、このままの流れで進むかと思いきや、まさかの真実。素晴らしいという他ない。クオリティの凄まじい高さを感じて、他のSFを読むのが不安になる。良かった。本当に面白くて、読んで良かった。純粋に、ただただ本の世界にのめり込むことができた小説。最高でした。
2投稿日: 2015.08.26
powered by ブクログ最終まで突入、空想上の生物が多く出てくるタイプのSFに慣れてないせいか読むのに苦労してしまった。アニメ版と比較すると、重要な部分は、目立たない部分までわかりやすく映像化されておりアニメ版の完成度の高さとアニメ制作に携わった人の読解力の強さには感服させられた。
0投稿日: 2015.08.21
powered by ブクログ読み終わった後は自分も一つの大冒険を終えたような気分。本と共に生きた時間を過ごしたような感じです。この頃夢に見るのは自分が何かと冒険の旅にでてる夢ばかりだったから、相当影響を受けてたんだと思う。 早季達が生きる世界では平和を存続させるために間引きが行われてた。呪力が使えない人間はバケネズミ化させられて奴隷のような扱いを受けてた。平和な世界を作るためということで…。 産まれながらに悪鬼や業魔みたいな人間がなぜか産まれてきてしまうことはどうしてもあると思う。あらかじめその人たちを排除することは必要な事とも思う。自分の子供や兄弟、もしくは自分自信がそのようになったらと思うととても苦しいが、もしかしたら必要なのかな…とも思う。戦争について、人が憎むべき存在が産まれたことについて、人種差別について、今この世に山積みになっているいろんな問題が作品の至る所に埋め込まれているだけでなく、読み物としても大変面白い内容でした。ここ数年で間違いなく一番! しかし、色々と答えがでないよな〜。
0投稿日: 2015.08.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ついに野孤丸(スクィーラ)率いるバケネズミと呪力を持つ人間との最終決戦の場面。 最初は早季たちに肩入れし,奇狼丸のカッコよさにしびれるのです。 過去を振り返る手記の形式をとっているところから覚と早季は何らかの形で生存していることだけは確証が取れているわけで・・・。そのあたりの安心感を持って読み進めることができます。 だからこそ?早季たちの逡巡がいらいらさせていきます。 そして最後,決選後の野孤丸(スクィーラ)の叫びではっと気づかされます。 「私たちは,人間だ!」 醜悪な外見から,同じ種族などとは思いもしなかったバケネズミ,その正体が呪力を持たない人間が変えられた末路であることに気づかされるのです。 ・・・これ,野孤丸のほうが正義だし,”私たち”の側だ・・・。 たとえば映画ならば,絶対権力に立ち向かう人間として描かれたものだろうな・・・と。グラディエーターのように。 この転回,実はネタバレで知っていたのですが,それでも驚かされました。 たまに早季に感情移入できなかった理由はこれか,と。 高みにいる人間の気持ちをわかるわけがないのだと。 面白かった。夢中で読みました。
0投稿日: 2015.08.10
powered by ブクログバケネズミ(スクィーラ)と現代の人間が重なる。呪力を持った人間は神なんだろうがなんか胸くそ悪かった。下巻の緊張感に圧倒されました。
0投稿日: 2015.08.04
powered by ブクログ非常に評価の高い小説だと言うことで購入したのですが、書き出しがあまりに地味な上、世界観もあまりピンと来なかったため、しばらく積ん読状態でした。 が、いざ腰を据えて読み始めてみると、上巻の中程からいきなり怒濤の展開。語り手のヒロイン14歳時代の上巻、16歳時代の中巻、26歳時代の下巻それぞれに大きな事件とサスペンスがあり、ラストではまさにすさまじい展開が待っていました。 巨大で濃密な世界観の中、SF、ミステリー、ミリタリー、アクションが融合した極上のエンターテイメントで、ただただ圧倒されました。これは久々に心の底からおもしろかったと言える小説でした。
0投稿日: 2015.07.30
powered by ブクログSFを装ってるけど生々しいのは現実と置き換え可能な真理が見え隠れしているから? フィクションだとわかってないと読めない怖さは、ある意味ホラー。
0投稿日: 2015.07.26
powered by ブクログこれだけ今の自分たちの環境から離れた世界観なのに現実味があって重厚で一気に読んだ。 今よりずっと先の、平和を目指した社会が、機械化されていない非科学的な、日本の原風景的というのか古き良き日本的であるのが面白い。 科学による便利さではなく魔術(呪力)による便利さはあるけれど、今の自分が想像する未来とは正反対のような世界。 もし完全に機械化・管理化されたような未来があるとして、そこでこの小説を読んだらこの設定は分からなくなるだろうなあ。
0投稿日: 2015.07.26
powered by ブクログ圧巻のスケールと怒濤の展開にただただ脱帽。 試験期間なのに一気読みしてしまった。 まず細かな世界観の設定がすごい。 生物の種類や習性が事細かに記されているので、本当にそういう生物がいるかのように思える。 しかし、そういった反面、呪力など人間離れした力や、物語でのミステリー要素が強いところなど、あまりに現実とかけ離れているので、SFという印象は受けなかった。 ストーリーの展開は後半、ハラハラドキドキで時間を忘れるくらい読んだ。 バケネズミの言葉がわからないのが残念だったけど、なんて言っているのか想像しながら読むのもおもしろい。 しかし、途中で、主人公が自分は生きなければならないと思いつつ、あらゆるものを犠牲にし過ぎていることに少し苛立ちをおぼえた。 また、主人公の手記という形で物語が進められるので仕方ないですが、ところどころのネタバレが気になったので、最終的な評価は★4つ。
0投稿日: 2015.07.26
powered by ブクログ戦争の勃発とその終結までのお話。 こんなに長く綴ってきたのだからもうちょっと後日談にページ割いてくれても良かったのではと思う。
0投稿日: 2015.07.20
powered by ブクログすごいストーリーだった…こんな世界観を考えつくのがすごい!! 呪力を持つ人間が化けネズミを支配する社会。 呪力を持つ人間に備わっている攻撃抑制と愧死機構。このシステムによって、悪鬼を倒せなくなってしまう絶望感。 最後、まりあと守の子供である悪鬼?を倒さなければならないのは少し悲しかった。 ハッピーエンドのようで、呪力を持った人間による社会の今後の不安さが残り、最後まで考えさせられた。
0投稿日: 2015.07.08想像以上に面白かった
こんなにも、長編の作品を短期間で読破しました。常習制の効いた物語です。チョット怖いけど、それもいいスパイスでした。
0投稿日: 2015.07.01
powered by ブクログ夢中になって読んであっという間の、だけど濃い時間を過ごした気がする。 最後の一文の思いではっとさせられた。
0投稿日: 2015.06.29
powered by ブクログ面白かったけど、ほかのきしさんのやつのほうがリアルでおもしろいとおもった。けど、きしさんらしくキャラの設定が細かい
0投稿日: 2015.06.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
26歳になった早季、覚。 バケネズミ達の反乱と、悪鬼の出現。 東京での決着。 奇狼丸の最後が切ない。 そして大オチを知っている状態でも、この真相を読むと寒気がしてくる。 真相を知ってる状態で読んだからなのか、どうしても「人間」側だけに感情移入できなくて、スクィーラの気持ちも理解できてしまう。 どの種族も生きようともがいた結果なんだよな、と思うと世の無常を感じる。
0投稿日: 2015.05.31
powered by ブクログ面白かったです。 でも、最後の最後に淡々と過ぎていってしまった気がして、ちょっと物足りなさを感じました。
0投稿日: 2015.05.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
悪鬼から追われる逃走劇はハラハラで読み応えがあった。 人がどんどんと死んでいくバトルロワイヤルを見ているようだった。 洞窟の中で遭遇する化け物のような生物達は恐ろしさを感じさせる。 よくもまあこんなに色々な怖い生物を描けるものだと感心した。 僕は悪鬼がバケネズミによって頭を手術されて操られているのかと思ったけど、予想は大きく裏切られてしまった。 いい予想の裏切られ方だったので結果は良し。 実は漫画を途中まで読んでいてデジャヴを感じていたがやはり小説という内容の濃さは桁違いだと思った。
0投稿日: 2015.05.23
powered by ブクログ上巻だけ読んで暫くそのままだったが思い直して読破した。のめり込む程ではなかったが面白かった。映画化されてないのかな、と思ったら過去にアニメにはなってるらしい。忠実に映画で再現できたら凄そうだけど。よく練られたストーリーで矛盾や違和感を感じることは無かった。
0投稿日: 2015.05.14
powered by ブクログふー。凄かった。下巻は一気読みでした。 途中、読めない時間は胸がザワザワして他のことが手に付かず、新世界にどっぷりはまってなんか苦しかった。 誰のことも信用できず、良い方向に行っているのか、悪い方向に行っているのかわからない状態、人間というものの恐ろしさ。。 奇狼丸の最後はカッコよかった。 スクィーラの思いも胸にズシンときました。 そして早季の手記を読む人の世界はどんな世界になっているのか、気になりますね。 これからアニメも見ます。
0投稿日: 2015.04.13
powered by ブクログ友達に「新世界より読んでる」って言ったとき、「社会主義の小説らしいな」って言われたけど、なんとなくそう言われるのもわかるというか、スクィーラが目指したのはそれだったのかな? バケネズミがもともと人間なのでは、というのは上巻からなんとなく感じていたけど(学や麗子が姿を変えられたのでは、と思ってたけど)綺麗に風呂敷畳むなぁ、という感じ。 これ小説で読んで良かったなぁ、と思う。アニメや漫画でこれに耐えるのは私には無理だ……。
0投稿日: 2015.04.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ところどころの文章の一端に、ぞっとさせられる小説。 特に中巻以降は、あまりに背筋が寒くてとてもこんな所で物語を中断できない...と、夜を徹して結末まで読み終えました。夜に読んだせいもあったとは思いますが、何せじわじわと薄ら寒くなる、貴志さんの巧みなテクニックに脱帽。 最後の野狐丸の裁判での、「私は人間です!」の一言には完全に鳥肌が立った。すでに物語の中盤から、次々に死んでいく仲間や業魔や悪鬼の恐ろしさ、魔の辺境となった東京での死闘…とスリル満点、怖さ満点だったが、結局それらすら人間の本質的な残虐性には勝てないというか、ただの前座にすぎなかったんだな、という恐怖。進化進歩し続けていると信じていたのに、無力な人間を大量殺戮してきた古代人と何も変わらないと気付いたときの愕然とした気持ちがずっと後を引く。
0投稿日: 2015.04.02
powered by ブクログ15/03/02 中巻から下巻にかけてが素晴らしかった。一気に、滑り降りるように、読んだ。 人権が認められるの17歳って。バケネズミ、と、人間、を分けるもの。どちらが正しいのか。 どう深く読むこともできそう。あの機構が、ホルモンに根付いている、自己認識で作動するという設定が秀逸。
0投稿日: 2015.03.03
powered by ブクログ分厚いけど一気に読んでしまった。 ほかの人のレビューにも書いてある通り、上巻の前半を読んだ後はクライマックスまで一直線だった。 内容は好みが分かれるかもしれないけど、1度読んでみて欲しい小説。
0投稿日: 2015.02.17
powered by ブクログバケネズミの真相、ラストが知りたくてものすごいスピードで読み終えた。はっとさせられ、この先も思い返し、思い更けるであろう作品。
0投稿日: 2015.01.22
powered by ブクログ今更ながらネットでお勧めの小説として必ず出てくる本なので読んでみた。 上・中・下と3冊あったが、正直、かなりのめり込んで読んでしまった。 普段、小説を読む機会は少ないがこれくらい面白いと他も読んでみたくなる。 よく考えられた内容で、これはお勧めしたい。 小説にあまり慣れていない私からして最高評価をつけたい本であった。
0投稿日: 2015.01.12
powered by ブクログSF 呪力を持った人間と、そうでない「部類」。 人間と「部類」との戦争。 戦略 大量虐殺、グロテスク 面白かった。読みごたえのある作品。マンガにもなってるので、今度読んでみたい。 奇郎丸の生き様。野狐丸の賢さ。人間の暗黒面。 能力を持った人間の物語は沢山あるけれど、世界観を始め、読みやすくまとめていると思う。
0投稿日: 2015.01.11
powered by ブクログこれだけの長さを飽きさせず読ませるだけで凄いと思う。早季と覚は勿論、奇狼丸と野狐丸もキャラが確立されていて良かった。結末も納得だった。
0投稿日: 2015.01.08
powered by ブクログ面白かったけど…人が神の力を手に入れてまで守りたかった世界にぞっとする。人は残酷で恐ろしく、描写がグロテスクだった。 【2014.12】
0投稿日: 2014.12.19
powered by ブクログ東京へ向かってから長い… 気持ち悪い生物もうにょうにょしてるし… クライマックスに向かってのどんでん返し、 背筋が寒くなるような事実… 余韻を残しつつ、長編ファンタジーを締めくくっている と思います。 瞬のことを何度も何度も思い出そうとする場面、 ナイトカヌーの思い出、センチメンタルで良かったです。 瞬だけでなく真理亜と守も、もう少し出してほしかったな。
3投稿日: 2014.12.13
powered by ブクログ結末は中卷を読んで概ね予想した通り。どのような展開になるのかを期待して最後まで読み進める。 映画ターミネーターシリーズかダイハードシリーズの様に畳み掛ける危機的シーンに息をのむ。 著者の趣味なのか、グロテスクな生物と残酷な殺戮表現、それでいてセンチメンタルな主人公のアンバランス、性的な表現は最近のSFアニメの潮流なのだろう。 独特な世界観はあるものの、回想から入る導入部、管理された教育、近未来の人間や生物の変異と種族間の覇権戦争…と何れも既視感があり、3分冊と長編の割に満足感が感じられなかった。
0投稿日: 2014.12.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ずっと読みたかったお話。失う下巻。 全人学校卒業後、悲劇の前兆から勃発、恐慌と死闘、真理への到達。 力を持たざるものによる、まさかの虐殺劇。悪鬼による恐怖と絶望。 病院のシーンは、ホラー小説。怖かった… 鏑木氏の無双ぶりに惚惚させられたからこその、うわのせされる絶望感たるや… バケネズミの存在、人間の歴史、悪鬼と業魔、すべてが明かされるクライマックス。 キャラクターが容赦なく失われるので喪失感半端ないですが、めでたしめでたしで片付かない終わりかたも含めてこの作品のよいところかと。 新世界よりというタイトルと、作中に度々登場する曲も感情を揺さぶられます。 さすがの構想約30年、ただただすげーという感想。 全巻通して、不可思議な生き物をはじめ、禁忌だらけの未来世界は実在するかのような存在感で、読後もしばらく抜けきれません。これは、通勤時間の片手間ではなく休日に腰を据えて読んでほしい作品。
0投稿日: 2014.12.06
powered by ブクログどうしようかと思ってた最終巻だけど読んでよかったかな~ わりとスッキリ ネズミが人間を滅ぼそうとしたり 悪鬼が出たりする 大量虐殺グロい 東京地下グロい 超能力を持った人間がそれ以外の人間にしたこと ってのがグロい 醜悪
2投稿日: 2014.12.03
powered by ブクログSFとしての設定を持ちながら、ミステリー的な要素が散りばめられた小説という印象。人間とは何かといった説教くさい部分もないわけではないが、基本的にはエンターテイメント小説として楽しめた作品だ。この世界に至るまでの過程にとても興味がある。別の物語として書いてほしい。
0投稿日: 2014.11.26
powered by ブクログやっぱり長ったらしいのが原因か。 最後はやや飽き飽きしました。 瞬や真理亜や守は生きてると思ったが…。 そこは予想と違いました。 ミノシロモドキ…ぼくの想像ではナメクジみたいな感じかな。 貴志祐介の新たなチャレンジの作品?です。
0投稿日: 2014.11.11
powered by ブクログ日本版ハリーポッター。それも、シリーズ後半の陰鬱な雰囲気漂う作品に酷似している。物語の疾走感、読んでいて高揚する展開、世界観の徹底。全て練り尽くされている。クリムゾンの迷宮のようなハラハラ感がたまらない。これぞエンタメ小説の骨頂。この摩訶不思議な、それでいてどことなくリアルな世界観の一助となっているのは多彩な登場人物。登場人物を色彩豊かに描くためには、語彙力が不可欠だとこの作品を読んでいると痛感する。その登場人物が実際に存在したら、きっとこんなことを言うだろう、こんな言葉を使うだろう。その一瞬一瞬に登場人物視点から、しかし決して作者であることを忘れずに描けるキャパシティーは尋常じゃない。いやー楽しめた。
0投稿日: 2014.10.20
powered by ブクログ読んでいて心臓がどきどきしてしまうぐらい、上中下の中でホラーの要素が強い巻だと思う。 こんなに長いのに、飽きさせない展開、伏線、回収一気に読めちゃいます。 仲間や家族がどんどん死んでしまい、救いのない展開になりますが、だからそこ最後で救われることを願いながら読んでいました。 瞬や真理亜、守の最期がぼやかされていて、途中でも、守護霊的な役割としてちらほら出ていたので、後でまた登場する場面があるのかと思いきやそうでもなく、そこだけがなんだか惜しいきがしました。
2投稿日: 2014.10.18
powered by ブクログ久しぶりに小説にのめり込んだ。 上巻の前半では正直最後まで読み切れるか不安だったのだが、中巻/下巻はあっという間に読んでしまった。 瞬や真理亜の死が業魔/悪鬼の隠された秘密なのでは…彼らはまた終盤で重要人物(もしくは悪鬼)として登場するのでは…と、期待しすぎてしまい、物足りなく感じる展開ではあった。 しかしながら、バケネズミと呪力の関係性は予想外。 そして何よりも、バケネズミの正体が衝撃的だった…。 また、キャンプのときに出会ったスクィーラと奇狼丸がまさか最後まで物語にがっつり絡んでくるとは思いもよらず。 単なる幼少期のエピソードではなかったのね。 キャンプのときにスクィーラが奇狼丸に通じており、追いかけてきた奇狼丸に殺される…!とおもったら牽引してお見送り、あのシーンはいったい何があったのか? スクィーラの最期の場面でも、早季が回想していたのが気になる。 アニメ版をみて、内容をおさらいしようかな、と思っています。 ハマれます!!
0投稿日: 2014.09.26下巻は貴志祐介らしい殺戮と破壊の描写がすごい。
敵を徹底的に排除する対応しかなかった。主人公が残した1000年後への3冊(上・中・下)の書物に託した願い。たった一人で数万人も村1つも無くすほどの圧倒的な力を持ったものが現れた場合どう対処するのか。貴志祐介さんらしい読者への問いかけに私は平和的な解決方法は出てこない。
0投稿日: 2014.08.24
powered by ブクログ夏祭りの夜に起きた大殺戮。悲鳴と鳴咽に包まれた町を後にして、選ばれし者は目的の地へと急ぐ。それが何よりも残酷であろうとも、真実に近付くために。流血で塗り固められた大地の上でもなお、人類は生き抜かなければならない。 これまた下巻も一気読み。非現実的な内容だけど、いつかこんな世界もくるんじゃないかなと思ってしまう。バケネズミの正体がわかったとき、なんとも言えない気持ちになった。人間は残酷だ。
0投稿日: 2014.08.07
powered by ブクログ将来に何の展望もないときこそ、どこまで踏ん張れるかで、本当の強さが試される。 知識こそ力であること 支配者の権力基盤は、いつの時代も、油断と慢心に白蟻のように食い荒らされることから、崩壊への道を辿ってきたのかもしれない。 想像力こそが、すべてを変える。
0投稿日: 2014.08.03
powered by ブクログ最後の最後まで気が抜けない小説だった。呪力という現実離れした設定があるにも関わらず、近い未来で現実に起こってしまいそうな感覚を覚えさせられた。
0投稿日: 2014.07.30
powered by ブクログネタバレになるので詳細は割愛するが、同族と異類の考察は色々と考えさせられる。宗教や人種という「ペルソナ」によって殺戮を正当化する人類史に対する、ディフォルメした筆者の痛烈な風刺とも読み取れる。そうした観点では悪鬼や業魔は同族と異類の狭間の存在だったのだろう。そして憎しみの連鎖を止めるのは、同質としての共感や憐れみなのだ。 緻密で広大な世界観と、深い哲学が散りばめられた傑作である。
0投稿日: 2014.07.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
下巻は大規模な戦争(殺りく)メインで益々救いのない話だけど一気に読めてしまう面白さ。最終盤に明らかになる真実は伏線もしっかり回収してて驚愕の一言。 あと東京超コワイ。
0投稿日: 2014.07.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
描写を映像化するなら確実にスプラッターになるのだけれど、その凄惨な場面からいかに生き延びるか、どう話が展開されるのか、息をもつかせぬ勢いでクライマックスまで突き進む。 著者の物語の特徴だと思いますが、読み進めれば進めるほど話のスピードがあがっていく。それは坂道を転がる球のように、読者を惹きつけて止まない。止められない。文量があったけど、3巻で1週間かかってない。ともかく面白かった。
0投稿日: 2014.07.09
powered by ブクログ1000年後の日本が舞台。今の日本とはちがう世界を細かく描写しているのはすごい。上巻をその説明と日常パートで締めていると言ってもいい。しかし、あまりにも説明や日常のシーンが続くため前半苦痛に思ってしまった。 中巻は事件も起き、この世界の謎にも触れる部分で一気に読んでしまった。とてもわくわくして読むのが楽しかった。 下巻は重い展開が続き楽しさは半減してしまった。もう少し中盤の流れをひっぱれたらよかったのではないか。 とても人気がある小説でアニメ化もしているということで読み始めたが展開が早い方が好みだったため読むのに時間がかかってしまった。
0投稿日: 2014.07.06
powered by ブクログ大作のSF。呪力という特殊能力を身につけた人類が住む神栖66町で暮らす渡辺美季と仲間たちが主人公だ。人間の残酷さをこれでもかというほど見せつける。差別の意識や同胞ではない敵に向ける無差別な残忍さを描いてる。おどろおどろしいかと思いきや、すんなりと読めてしまう。映画化にアニメ化もされてるからラノベののりなのかも。
0投稿日: 2014.07.01
