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虐殺器官
虐殺器官
伊藤計劃/早川書房
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総合評価

1123件)
4.2
425
385
162
32
9
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    繊細な文章と緻密なアクションシーン。感傷的なSF。全く読んだことのないジャンルだったけど読んでよかった!もうこの作家の新作が読めないのが残念でならない。

    0
    投稿日: 2010.04.15
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    久々にゴリゴリのSF。しかも国産。 世界観からガジェットまで、ほんとよくできてる。 いや、面白かった。 脳内映像は押井守で。

    0
    投稿日: 2010.04.15
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    この人はすごい、と再認識させられる小説だった。 申し訳ないことに、私は、この人をMGS4のノベライズの小説家としてしか、知らなかった。 今回も、入荷してきた文庫を処理している途中に、帯にある「小島秀夫」という名前を見つけて、衝動的に購入したに過ぎないと言ってもいいと思う。 最初のほうで世界観MGSっぽいなあと思ってしまったからか、引っ掛かりのひとつも感じることなく、一気に読み終えてしまった。 少し勿体のないことをしたな、とすら思う。

    0
    投稿日: 2010.04.13
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    新人ながらMGS4のノベライズも小島大監督に任されたSF界期待の星のデビュー作。 自身が「小島原理主義者」を自称するだけあり、MGSやらの影響が色濃く出ている設定の近未来戦争小説だが、感傷的な主人公の独白形式で進められる物語は大変読みやすく、エリート兵士(=優秀な殺し屋)であるのに繊細な心情に共感を得られた。 衝撃的なラストは賛否を巻き起こしそうだが読んで損はしない。 若くして亡くなられたので、SFは普段読まないが追悼の意を込めて読んでみたらたちまちファンになりました。 MGSPWをcoopで対戦したかったです。ご冥福をお祈りいたします。

    0
    投稿日: 2010.04.12
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    最高。ナイーヴな文体、凝ったSF設定、重厚な展開、生々しい戦争描写、どれをとっても完璧。最後のオチもいい意味で予想外だった。もう最高過ぎて何も言えない。幸福な読書体験だった。伊藤計劃がもう亡くなっているなんて信じられない。

    0
    投稿日: 2010.04.10
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    4/8 「いま」に対する強い視線。 冗長と思われかねないほどの戦闘シーンの迫力。 人の生き死にへの真摯さ。 この作家の作品をこれ以上読めないことを、僕らは大いに悲しむべきだ。

    2
    投稿日: 2010.04.08
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    最初の数ページがとにかく衝撃だった。 戦争やテロ、内乱など、ぬるま湯の日本で看過しそうな問題(見て見ないフリ)を大きな視点で語りだし、なおかつ死生観も含んでいて、正直「ここまで大風呂敷を広げて大丈夫なの?」と心配になるくらいだった。 まさに森羅万象を語った1冊。(作者なら森羅万象にユニバースとルビをふることだろう) 作者が癌と戦いながら執筆をしていたことを知っていたので、主人公の描く死生観は作者のそれと重なって本当に真実(リアル)に感じた。 私はSFファンではないので、SF的な観点で評価も出来ないし、戦争やテロについてもよく知らない。 その上でストーリーを語るとすれば、ルツィア、ジョン・ポールと主人公の関係がもうちょっと深くて緊迫したらよかったと思うし、「虐殺器官」の意味が途中でわかってしまい、それ以上に進展がないのが残念な気がしたが、とにかく、これだけの文字数でこれだけを語りつくせる作家は本当に稀だと思う。 作者の新作が読めないのは本当に残念だ。

    0
    投稿日: 2010.04.05
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    すごい、とか感動した、とか最高、とか私のもっているボキャブラリィでは形容できません。これをすすめるのにはとにかく読んでくださいとしか言えません。 119頁のグラマーのシャレなんて・・・この作者本当に日本人かぁ??というくらいセンスあるなぁと思ってしまいました。 久々に全文章を文字通り咀嚼するくらいのスピードで読んだ本です。 しかし訃報が悲しい・・・これからはブログを冬眠前のリスがえさを集めるように大切に読んでいこう。

    0
    投稿日: 2010.04.04
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    期待が大きかっただけに導入部が物足りなくて読むのが辛かったのだけれど、読み進めていくうちに絶賛される理由がわかった。確かに素晴らしい作品。 戦場の表現が結構生々しいので、人には勧めにくいかもしれない。逆に、そういうのに抵抗がない人には是非読んで欲しい一冊。

    0
    投稿日: 2010.04.01
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    9.11のテロ事件以降、個人の行動のトレーサビリティを高めるため、 情報インフラが高度に発達した近未来。 主人公はアメリカ軍の特殊部隊に属し、テロの首謀者を暗殺することが主要な任務。 ターゲットの一人の周辺で、紛争もなく、さほど大きな問題のない地域で、突然虐殺が増える 事象が頻発するのだが、そこには驚愕の事実が・・・ めっちゃ面白かった! 間違いなく、今までのところ今年No1! 筆者はわずか10日で元となる応募原稿を書き上げたとのこと。 亡くなったのが本当に惜しい・・・ 間違いなく、有名ベストセラー作家の仲間入りしていただろうに・・・ 翻訳本を読んでいるような、不思議な感覚。 言葉と、信仰に対する考察がとても興味深い。 いや~、面白かった!

    0
    投稿日: 2010.03.31
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    「わたし」ではなく「ぼく」という未熟な響きがつむぎだすはなしはどこまでいっても未熟な自我との戦いになる。テクノロジーが覆い、エビデンスの海に放り込まれた虚弱な「ぼく」が「わたし」になり得ぬからこそ、あふれる虐殺は物語を呼び込むことができるだろう。それゆえ、ここまで執拗に「ぼく」と呟き続けるのだ。

    1
    投稿日: 2010.03.31
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    一ヶ月掛けてやっと読み終わりました! 読み進められなくて 物凄く悶絶していましたが やっと抜けられました・・・ やっぱり本は一気に読みたい。 読み終えて 色々と考えさせられました。 物凄く、深くナイーブで暴力的な話で。 絶望的とも取れない終わらせ方だったのですが 私としては、この終わり方がなんとも言えなかったです。 伊藤計劃という人間をもっと早く知っていたかったです。 私も、ファンになりました。 魂の有りかや、意識の存在、罪の意識 虐殺の意味。 ほんとうに沢山のことが組み込まれていて 最後の方なんてなんだかやるせなくて 涙が出てきた程でした。 現代における、罪と罰。 まさしくそうである、そうであって良いと思います。

    0
    投稿日: 2010.03.25
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    ああなんて美しくて哀しい小説だ。ウィンズロウの『犬の力』と対になる、というか同じ話を描いているとも言えるけど、『犬の力』は激しい怒りを『虐殺器官』は激しい哀しみを感じた。そしてとにかく文章と構成が上手くて面白い。 でもやっぱり「美しい」というのがの一番の感想、日本人が書いた小説を読んで美しいと思ったのは佐藤亜紀さん以来かも。そして一番哀しいのはこんなに美しい小説を書く人がもうこの世にいないという事だなあ。なんてことだ。

    0
    投稿日: 2010.03.25
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    すなおに謝ります。 この文庫を読むまで、伊藤計劃 Project ito を知りませんでした。 タイトルから、きっとホラー系SFで、好みに合わないだろうと勝手に決めてました。 読んでいなかったことを、少々後悔してます。

    0
    投稿日: 2010.03.21
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    友人からのオススメで手にとってみた。SFと聞いていたので、若干敷居が高いと思いつつも読み進めたところ、三分の一くらいあたりからぐっと物語に引き込まれた。世界各地で行われる虐殺、その中心にいるジョン・ポールという人間、彼を探し出す主人公(たち)という軸と、特殊任務を担う主人公の中に巣くう罪の意識、苦悩という軸が絡まって物語は構成されている。読了して思ったのは、良心や虐殺が進化の過程で生まれた必然的なものであるならば、ジョン・ポールという人間の登場、また彼の持つ力を受け継いだ者の登場も、進化の過程で生まれた必然ではないか、ということだ。後継者が死んだ時もまた、虐殺のメソッドを引き継ぐ者は現れるだろう。それは人類という生物にとって必要な器官に他ならないからだ。

    0
    投稿日: 2010.03.18
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    SFものはあんまり読まないので比較はできないんですが、これは間違いなく名作と呼ばれる本なのではないかと思います。帯に「最高のフィクション」と書いてありますが、まさしくその通りです。作者さんが亡くなられたそうで、本当に残念です。もっともっと、この人の作り出す物語が読みたかったなぁ。

    0
    投稿日: 2010.03.13
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    面白かった。 ……といって良いのか、悪いのか。 内容は、なんかもう。とにかく読んでみてと言うしかありません。そして、語ろう。 いろいろ、惜しいなと思う箇所は無くはないんですが、この密度のわりにはさくさくと読みやすい文章。ささーっと読み進めて、最後の最後に取っておかれたどんでん返しに、「うわぁ」と言えばいい。 いや、とにかく。 惜しいヒトを亡くしてしまったとおもいます。もっと、読んでみたかったな。 ハーモニーも、本屋で見つけ次第、購入したいと思います。 こっちも、文庫で出てくんないかな。 余談で、メタルギアの方も読んでいたのですが、こっちは、大本の作品に思い入れがありすぎて、ちょっと苦手だった。 とはいえ、ゲームをやってからだいぶ立つので、熱も冷めたし、読み返してみようかなぁ。

    0
    投稿日: 2010.03.12
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    攻殻、スカイクロラ、MGSなどと技術の進歩した近未来を描いた作品にはそれなりに触れてきたつもりだったが、世界観をここまで精巧に作りこんだ作品には初めて出会った。 テクノロジーの進化と共に自己に対して懐疑的になる人々、と言うのは近未来を描くにあたって欠かせないテーマなんだろうな。 MGSファンとしてはニヤニヤしてしまう単語とか場面もあり、実に楽しく読めた。

    0
    投稿日: 2010.03.09
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    00年代 ですか。 なるほど。って位に現在の社会構造の問題を絡めたミリタリー的近未来SF。 海外作品口調なのも題材に合っているかと。

    1
    投稿日: 2010.03.08
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     面白かったです。もっとシンプルなアクション小説を想像していたので、ここまで主人公の葛藤が描かれるものだと思っていませんでしたが。SFですし小難しい単語は時々出てきますが読みやすいです。作者がもう亡くなってしまっているのが残念。

    0
    投稿日: 2010.03.08
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    よくわからんかった。発想とかはいま考えれば面白いんだけど、主人公の内省がうざすぎた。それも狙いらしいけど…

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    投稿日: 2010.03.05
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    タイトルに惹かれて買いました。そのときの自分が何を期待してこの本を手に取ったのやら不明ですが…。 凄まじいタイトルですが、内容は寧ろ淡々としていて読みやすかったです。もっとドーンとかバーンみたいなのを想像していましたが(頭の悪い言い方)、そういうことはまったくなくて。 世界観はグロテスクなのに、妙な清潔感というか静謐感というか、そういうものを感じました。血腥い描写もあるのに、血腥さを感じさせないところが凄いなあと。 何故人は人を殺すのか。『ああ…』と読了後に何やら納得している自分が居たように思います。

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    投稿日: 2010.03.01
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    9.11後の世界を舞台にした近未来SFで、小道具はどれもSF的/ゲーム的であるけれど、中に描かれているものはもっと普遍的な恐怖と感傷のように思える。日本SF版村上春樹と称する人がいるのも頷ける。ホワイダニットみたいな部分もあり、ラストもきっちりオチて、「すごく面白かった」の一言に尽きる。 「虐殺の文法」やエピローグについて、「伏線回収してない」や「説明が足りない」と言っているけど、私は全然違和感を覚えなかった。あり得ない話ではない、と思えるか思えないかの差なのだろうか。ラストは意趣返しなんかではなく、どちらかを選ばざるをえなくなった主人公の「選択」なんだと思う。 全体的にセンチメンタルで、それにかなり引きずられながら読んだから、このような感想になったのかもしれない。 あと解説で泣ける。この人の話をもっとたくさん読みたかった。

    0
    投稿日: 2010.02.23