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硝子のハンマー
硝子のハンマー
貴志祐介/KADOKAWA
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総合評価

465件)
3.7
73
183
151
26
4
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    このレビューはネタバレを含みます。

    探偵役とワトソン役がダラダラと現場調査を続ける前半から一転、後半ではノンストップで真相を畳み掛けてくる。タイトルの妙。一見ライトな作風だけど、本格度は高い。

    0
    投稿日: 2019.01.12
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    大きく2章立てになっているのだが、半分まで読み終わると、“2度始まる”その構成にまず度肝を抜かれる。ミステリ小説は、作中のトリックよりも小説そのものの構成に妙がある作品がわたしは好きだ。なので、わたしと同じ嗜好の人には強烈におすすめする。 嵐の大野智主演で2012年に映像化された作品の原作シリーズ。ドラマだと最終話に関わるストーリーという重要な位置づけで描かれていたっけ。 高層ビルでの密室完全犯罪。題材そのものは手垢がついたものだが、そのトリックと見せ方がえげつない。なんというか、心から驚く。そんなのありなのか、と。 ページ数が多くて読了まで時間がかかると思うが、トリックの仮説立て→検証の繰り返しなので、結構テンポよく読めると思う。 ミステリ好きな人にはぜひ、未読ならば読んでほしい一冊。私のイチオシミステリベスト10に入る。今のところ、おそらく。 了

    0
    投稿日: 2018.11.15
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    防犯コンサルタントが密室殺人の謎を解く!というなんともユニークな設定のミステリー小説。 トリックもそんなんありなの?という内容で意外性あり。表題はなかなかのネタバレだったようですね。ただ、そのトリックが犯人の視点で描かれる章で暴かれたことにすこし驚きました。犯人の動機を伝えるために必要な章ではありますが、まさかそこでトリックのネタバレがなされるとは…これもなんだか意外でした。

    0
    投稿日: 2018.10.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小谷野氏が面白いミステリー本ベスト3位にあげていたので読んでみました。 で、感想ですが結構面白かったです。(以下ネタバレ) もちろん、高層階のガラス窓の細工が現実的に可能なのか、また侵入に細心の注意と計画案を考えた犯人がボーリング玉を使った殺人トリックのような事前に練習しようがないため再現性に?マークのような危険な冒険をするだろうかという妙にアンバランスな点や、従って最終的にはお宝だけ盗めば事足れりのはずで結果的に殺す必然性が感じられないという疵はありますが、それ以上に密室殺人の推理を何重にも重ねていくストーリー構成は知的興奮を味わうことができました。 とはいえ、これも厳密には密室とは言えないわけだが・・

    1
    投稿日: 2018.10.22
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    倒叙ミステリ、評判がよくないのは知っているが大変面白かった、窓ふきの仕事したい、ロボットの描写がまったく同じなのに前後2回入っているのが気になってしょうがない、あの鍵屋登場

    0
    投稿日: 2018.10.08
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    完成度の高いミステリー。登場人物が大層魅力的。ここから始まる幾つかの短編を原作にしたドラマを観たことがあるが、全く別次元に感じるせいで結び付けられず、新鮮な気持ちで原作を読めた。 ホラーでもない、血みどろでもない。軽妙で緻密な本作は『青の炎』と同様、人に貴志祐介をオススメする時最初に挙げる作品。

    0
    投稿日: 2018.09.23
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    ホラー作家によるミステリ。てっきりホラーだと思って読み始めて、なんかおかしいなと。 介護派遣会社で、重役3人だけで日曜日に会合、その後、密室状態となった社長室で社長が頭を打って殺される。施錠されたドアには、秘書以外の指紋は残されず、社長室を望む24時間録画の防犯カメラには、何も写っていなかった。新人弁護士青砥と怪しげな探偵榎本は、専務の疑いを晴らすことができるのか。 うーんと、まあまあちゃんとしたミステリだし、文章も丁寧で読みやすい。しかし、なんかこう読み進まないんだな。 原因としては、「こうかもしれない」を全部青砥と榎本で確認しに行く。電話で聞いて「そうなんですか」で済んでいてもいいんじゃないのかという話に、いちいち移動だのの描写が出てくるのは不要。 また、後半の途中でガラリと視点を変え、まあ核心に向かっていくわけだが、いろんなどうでも良い人物が出てきて、ほぼストーリーとは絡まない。 結局、作家の書きたいこと、アイデアを全部出してみましたと言うような話になっており、そのアイデアのうち最後まで生きていたのはどれだけだったのか。 最後に、タイトルも無理やりこじつけ感しか残らず、まずタイトルありきで書き始めたんかなあ?

    0
    投稿日: 2018.09.08
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    貴志祐介による推理小説。 ホラーのイメージが強い作家の推理小説で、意外性があり、楽しく読めた。 京都大学経済学部卒であるにもかかわらず、理系の知識をどう入れたのか、京都大学に行くぐらいだから物理の知識は文系でも持っているのか、わからないが、文系の作家ではかけないような物理的犯罪小説を書き上げた貴志祐介は、日本が誇る作家だと思った。 本書は二部構成になっている。序盤は主人公の弁護士青砥純子と防犯グッズ店の榎本がタッグを組み、事件の謎を解く章。 後半は犯罪者の佐藤の生い立ちと、犯行の動機を書き、文学的香りのする章。 犯行自体は、窓ガラス清掃役立った佐藤が、トリックを使い、介護会社の社長を殺害。社長が隠していたダイヤモンドを盗み完全犯罪を成し遂げようとするもの。 そのトリックが理系的で、物理学的で面白い。 ここは是非読んで欲しいが、読んだ後、作家が考えた合わせ技は下記のようであったのではないかと考えられる。 推理小説❎物理的トリック❎小説。 このようなコンボにミステリ好きは出会ってこなかっただろうから、斬新だったのだろうと思う。 佐藤の生い立ちの部分には同情させられるところがあるし、育つ環境が過酷なものだと、なかなかそこから抜けられない日本社会の不公平性を存分に書き上げていた。 犯罪者を単なる犯罪者としなかった点では他の貴志祐介の作品とは非なるもので、貴志祐介ファンには一度読んでいただきたい書籍である。

    0
    投稿日: 2018.08.19
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    日曜日の昼下がり、株式上場を間近に控えた介護サービス会社で、社長の撲殺死体が発見された。エレベーターには暗証番号、廊下には監視カメラ、窓には防弾ガラス。オフィスは厳重なセキュリティを誇っていた。監視カメラには誰も映っておらず、続き扉の向こう側で仮眠をとっていた専務が逮捕されて・・・・・・。弁護士・青砥純子と防犯コンサルタント・榎本径のコンビが、難攻不落の密室の謎に挑む。

    0
    投稿日: 2018.06.12
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    ページの進みはけっこう早かった。おもしろくない、と思った瞬間は一秒もない。だけど、トリックの解説が私には複雑すぎて頭がついていきませんでした。なので★は2つ。

    0
    投稿日: 2018.05.27
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    榎本径が説明していく防犯ノウハウは専門的ではありながらも説明チックでなく、実生活にも役立ちそう。 密室ミステリとしては人物の背景を書き込みすぎか、少し長すぎて、ダレる。 実際のとつがい方法も微妙にイメージしずらいし、何よりなぜ殺人にまで手を染めなくてはならなかったのかという理屈がわかりづらかった。

    0
    投稿日: 2018.02.28
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    硝子のハンマー 貴志祐介 2018年2月3日読了。 正統派ミステリー小説。 年の瀬も迫った日曜日。株式上場を控えた介護サービス会社で、社長の撲殺死体が発見される。 エレベーターには暗証番号、廊下には監視カメラ、窓には嵌め殺しの防弾ガラス。厳重なセキュリティが施されていたにも関わらず、監視カメラには誰も映っておらず、現場は完全密室殺害となってしまった。容疑者は続き扉の向こう側で仮眠を取っていた専務が逮捕されるが…。 弁護士・青砥純子と防犯コンサルタント榎本径(けい)のコンビが密室の謎に挑む。 青砥にしても、榎本にしてもキャラクターがとても良い。そして、後半部のミスリードをさせる展開も面白い。2004年の作品ですが色褪せない内容と、引き込ませる流れと描写に次の展開が気になって読み進めてしまいます。 巻末の貴志祐介の対談掲載もオマケとして良かったです。 以下、抜粋 貴志祐介曰く、「SFとミステリーとホラーって全然違うと思うんですよね。SFっていうのは「テーマ」であって、ミステリーはむしろ「手法」だろうと。じゃあホラーは何かと言えば「効果」ですよね。恐怖がテーマになっているっていうよりも、恐怖演出がなされているかどうかが問われます。この3つのジャンルはどの組み合わせでも合体させても面白いのです」 うーん。上手い捉え方だと思いました。

    0
    投稿日: 2018.02.04
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    推理小説を何冊も読んでると、日本の警察は、人が死んだと確定すればもんすごい頑張るけど、行方不明とかだと全然頑張らない、という事らしい。まぁ小説がどこまでホントか分からんけど、どうせ現実世界で殺人事件に関わることなんかないだろうから、小説の世界でホントならまぁホントって事で良しとして。まぁ要するに人殺しはダメ、絶対、って事なんである。って登場人物も言ってるんですけどね。だからもう絶対に殺すしかないってところが納得できないと、どうにもどうにもすっと入り込めないというか。むしろあちゃー、やっちゃったー、殺しちゃったー、ってとこから始まる方がよほど納得できる。でもって今回はいろいろ犯人が言ってるけど、まぁぶっちゃけ殺さなくても良くね?ってところを考え始めて思考停止してしまった。せっかく大金だけ手に入るチャンスもあるのにさぁ。もったいない。。って本気で残念がってしまってもしょうがないけどね。

    0
    投稿日: 2017.10.15
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    読んで自宅の防犯がかなり不安になってしまった。泥棒は狙われても何も置いてないから大丈夫だが、怨恨を持たれたとしたらすぐ殺されそうだなと思った。

    0
    投稿日: 2017.10.12
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    ドラマから入っていて、割とぴったりかなぁと思いながら読んでいたけど、思いの外最初から泥棒バレバレだし、榎本さんもっと完璧人間感が強い。 このテイストでドラマも見てみたいなぁ。

    0
    投稿日: 2017.07.02
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    面白かったです。キャラクターに味があって追っかけたい。 でも、皆さんが言ってるように長いしめんどうだし、で、斜め読みの骨頂のように呼んでしまった。 それで内容がわかる

    0
    投稿日: 2017.06.08
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    久しぶりに本格を読んだ。 前半と後半とで随分雰囲気がかわる。前半が挑戦で後半が解答。前半だけで解答を見つけたかった。 2017/4/26

    0
    投稿日: 2017.04.26
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    これほどまでに長編にしなくても成り立った物語なのでは?とも感じた。 榎本と青砥が初めて出会う事件でもあり、それなりの説明は必要だったとは思うのだけれど。 主要な登場人物のふたりがいい。 青砥のまったく方向違いの推理も、捉えどころのない怪しげな榎本の論理的な推理も、とても面白かった。 トリックそのものについては、「えっ??」と驚かされた。 出来ることをさせる・・・なるほど、考えているなぁと。 犯人の視点で描かれた犯行の裏側にあれほどの枚数を割く必要があったのか、という疑問はひとまず置いておく。 終盤に語られる榎本のポリシーが、いったいこの人の過去に何があったのか?と思わせる。 盗みは許せるけれど人殺しは許せない。 犯した罪の軽重は関係ないのでは?とも思うが、たしかに殺人は許されるべきことではない。 榎本の過去はいったいいつ明らかになるのか。 きっといつかは貴志さんが書いてくれるだろう。 楽しみのようでもあり、いつまでも謎のままでいてほしい気持ちもあり、といったところだ。 シリーズを追うごとに二人のキャラクターがより一層はっきりとしてくる。 二人の軽妙な(不思議な)掛け合いが、この物語の魅力のひとつかもし

    0
    投稿日: 2017.03.01
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    つまらなかった...息切れするほど耐え難いつまらなさだった...拷問だ...。それなりのページ数があるのにスッカスカ。本編と関係ないどうでもいい情報で埋められた隙間が「ディテール」? 勘弁してくれ。 「同じ文章」の仕掛けだけはよかった。

    0
    投稿日: 2017.02.28
  • 推理小説好きなら買いましょう

    非常に面白かったです。買って損はないと思います。トリックを破れそうで破れず二転三転します。

    0
    投稿日: 2017.02.04
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    内容紹介 日曜日の昼下がり、株式上場を間近に控えた介護サービス会社で、社長の撲殺死体が発見された。エレベーターには暗証番号、廊下には監視カメラ、窓には強化ガラス。オフィスは厳重なセキュリティを誇っていた。監視カメラには誰も映っておらず、続き扉の向こう側で仮眠をとっていた専務が逮捕されて……。弁護士・青砥純子と防犯コンサルタント・榎本径のコンビが、難攻不落の密室の謎に挑む。日本推理作家協会賞受賞作。 内容(「BOOK」データベースより) 日曜の昼下がり、株式上場を目前に、出社を余儀なくされた介護会社の役員たち。エレベーターには暗証番号、廊下には監視カメラ、有人のフロア。厳重なセキュリティ網を破り、自室で社長は撲殺された。凶器は。殺害方法は。すべてが不明のまま、逮捕されたのは、続き扉の向こうで仮眠をとっていた専務・久永だった。青砥純子は、弁護を担当することになった久永の無実を信じ、密室の謎を解くべく、防犯コンサルタント榎本径の許を訪れるが―。 内容(「MARC」データベースより) エレベーターに暗証番号、廊下に監視カメラ、隣室に役員。厳戒なセキュリティ網を破り、社長は撲殺された。凶器は? 殺害方法は? 弁護士純子は、逮捕された専務の無実を信じ、防犯コンサルタント榎本のもとを訪れるが…。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 貴志祐介 1959年大阪生まれ。京都大学経済学部卒。生命保険会社に勤務後、フリーに。1996年、『ISOLA』が第三回日本ホラー小説大賞長編賞佳作となり、『十三番目の人格―ISOLA―』と改題、角川ホラー文庫より刊行される。翌年『黒い家』で第四回ホラー小説大賞受賞、100万部を超えるベストセラーとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    0
    投稿日: 2017.01.29
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    密室殺人のトリックを解き明かすのに色々な手法を一つ一つ理詰め検討し、最後に奇想天外なトリックを解き明かす。色んな防犯対策と鍵の種類が出てくる。青砥淳子のキャラクターが愛らしい。

    0
    投稿日: 2016.12.18
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    介護会社の社長が完全な密室で殺された謎に迫る、貴志祐介が描く本格ミステリーです。 僕の知ってるミステリーは、全てに伏線が張ってあり、それらが回収されていく事が多かったのですが、貴志祐介のミステリーは行き止まりがいくつも存在するところが面白かったです。 間違いがいくつもあり、何度も一からやり直す、と言う読ませ方は斬新でした。 貴志祐介の描く人間(主に主人公が多い)の、世間からはみ出している訳では無いが、少し影のある感じが好きです。

    0
    投稿日: 2016.12.13
  • 初読みですが、面白かった

    初めて防犯探偵シリーズを読みました。すんなり読めて結構面白かった。☆は正確には3.5くらいかなぁ。

    1
    投稿日: 2016.11.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うむうむ、面白かったのです。貴志祐介、流石やなあ~と。 「黒い家」や「クリムゾンの迷宮」が好きだった身としては、最初にこの本の存在を知った時は「え!?貴志祐介が、本格推理物?全然想像つかへんなあ。大丈夫なの?おもろいの?」って、かなり疑心暗鬼だったのですが、 同じ貴志祐介好きの読書仲間からね、結構しっかりプッシュされてて、まあ、読んでみっか、と、手に取った次第でしたが。 おもろかったです。うん。大満足ですね。一切内容知らずに読み始めて、長編作品なのか短編集なのかも知らずに読み始めたのですが、そういう、事前知識一切なしでスタートする読書も、良いものですよね。 ある意味「貴志祐介」というブランドだけを信じて読み始める。「あの作者なら、しょーもないものは書かないだろう」と信じて読み始めて、実際におもろい本を読んで、満足する。うむ、読書の愉悦なのだなあ。 前半の、起きた殺人事件に対して、「あんなトリックちゃう?こんなトリックちゃう?」って、色んな可能性を一つ一つ提示しては「アカン。ダメやコレでは」って消去法で消していくストーリー展開とかね、贅沢ですよね。上手い事言ったら、それで一つ、短編推理小説のネタになるであろうトリックを、わざわざ「無理。コレは無理」って、却下しちゃうんですから。 貴志さん、別の短編で、そのネタ使ってもいいんちゃいますか?なにしろバチバチのストーリーテラーなんですから、、、使い回し、しちゃいましょうよ、と、いらぬおせっかい気持ちすら、わいてしまったのでした。 で、後半になると、一転して、犯人の側からの視点となる、と。 まあ、人間ドラマですわね。何故に彼が、犯行に至ったのか?となるまでの人生を、駆け足ではありつつ、丁寧にこうね、描写するわけです。 個人的には、こっちの章の方が、グッときました。とある犯罪の、背景に潜む、人間ドラマ、ってヤツですか。 こういうのを読むと、貴志さん、優しい人だなあ、って思うんです。 ホンマに優しい人なんかどうかは、もちろん存じ上げないのですが、お会いしたこともないですし。お会いできる機会もないでしょうし。 でも、好きなんですよね。こういう物語を、こういう文章を書くことの出来る人が。 激烈に本格推理ガチガチな訳ではない。激烈に人間ドラマでお涙頂戴な訳ではない。ある意味中途半端?とも言える物語構成なのかもしれませんが、個人的には、どっちも楽しめる、ちょうど絶妙にうまいところをついた、いい塩梅の構成でした。お見事でした。 あと、文庫版巻末の対談で、法月倫太郎さんが言及されておられたのですが、 第二部?っていうのかな?後半の部の、犯人役、椎名章が主人公になるパート。これって、開始した最初の方を読んでいる段階では、犯人役ではなく、探偵役の榎本径の幼少時代を語っているのではないか?って、ミスリードできますよねえ?そういう面も、上手いなあ~って思った次第です。 いやしかし、防犯コンサルタント探偵・榎本径と、弁護士・青砥純子のお二人のコンビ、魅力は抜群です。他作品も、モリモリと読んでいきたい。そう思わせる魅力は十分ですな。いやあ、貴志祐介、流石です。 それにしても、榎本径。何故にあれほどまでに、殺人を嫌うのか。本人も相当に、怪しい経歴を持っているだろうに、色んな犯罪に手を染めているだろうに、何故にそれほどまで頑なに、殺人を嫌うのか。で、貴志祐介は、何故にそんな人物を、主人公として設定したのか。「悪の経典」の主人公、蓮実聖司は、あれほど躊躇なく殺人を行ったのに。この両極端さ。面白いですねえ~小説って。

    0
    投稿日: 2016.09.28
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    著者初、密室を舞台にした、本格ミステリー小説! エレベータに暗証番号、廊下に監視カメラ、隣室に役員。厳戒なセキュリティ網を破り、社長は撲殺された。凶器は。殺害方法は。弁護士純子は、逮捕された専務の無実を信じ、防犯コンサルタント榎本の元を訪れるが-- 見えない殺人者の、底知れぬ悪意。異能の防犯探偵が挑む、究極の密室トリック!「青の炎」から4年半、著者初の本格ミステリ! 日曜の昼下がり、株式上場を目前に、出社を余儀なくされた介護会社の役員たち。エレベーターには暗証番号。廊下には監視カメラ、有人のフロア。厳重なセキュリティ網を破り、自室で社長は撲殺された。凶器は。殺害方法は。すべてが不明のまま、逮捕されたのは、続き扉の向こうで仮眠をとっていた専務・久永だった。青砥純子は、弁護を担当することになった久永の無実を信じ、密室の謎を解くべく、防犯コンサルタント榎本径の許を訪れるが―。

    0
    投稿日: 2016.07.12
  • 読み応えありました

    1つの物語ですが 完全に2部構成 1部は 密室殺人 完全密室なのか? 外部から侵入し殺す事が出来る可能性があるのか?  防犯コンサルタント(本業は泥棒?)が 可能性を提示するが 詳しく調べていくとその可能性は つぶれる。 次は この可能性  次は この可能性   外部から侵入と殺人が可能な案を次から次へと 提示するが どれもこれも つぶれる。 最初の内は すごい! すごい! よく思いつくと感心しながら 一緒に 考えて 考えて 読み進みました。 楽しかったです。 最後の頃は 多少 少し 飽きました。 飽きた頃 2部に 突入し 内容が がらっと変わる。 2部は 読みやすいです。 もうここで 犯人が判ってしまいます。 が どうやって侵入して? どうやって殺したか? 完全に その謎が解けるまで 読み応えがありました。 そして最後の最後の笑える”おち”が 印象に残りました。

    1
    投稿日: 2016.07.09
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    飽きさせない文章だし、 人物像もしっかりしてるし 本としてはいいんだけど、 密室トリックと犯人がイマイチ納得いかねー。

    0
    投稿日: 2016.03.26
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    ドラマで見ているはずなのだが、大雑把なトリック以外はほぼ忘れていた。一番不満なのは犯行動機で、そもそも裏金だから盗んでも通報されないかも、という話だったのに、絶対に警察に追われる殺人を犯そうとする意味がわからなかった。これだけ頭がよく行動力もある犯人が殺人のリスクに気づかないわけはないと思う。まあもっとも、そんなことを言いだしたらミステリー小説は始まらない。榎本の魅力的なキャラクターや専門知識、読みやすい文章でこれだけの長さを楽しんで読めた。

    0
    投稿日: 2016.03.24
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    日曜日の昼下がり、株式上場を間近に控えた介護サービス会社で、社長の撲殺死体が発見された。エレベーターには暗証番号、廊下には監視カメラ、窓には強化ガラス。オフィスには厳重なセキュリティを誇っていた。監視カメラには誰も映っておらず、続き扉の向こう側で仮眠をとっていた専務が逮捕され…。 弁護士・青砥純子と防犯コンサルタント・榎本径のコンビが、難攻不落の密室の謎に挑む。 日本推理作家協会賞受賞作。

    0
    投稿日: 2016.03.06
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    貴志祐介なのに正統派ミステリー。女弁護士青砥純子と防犯コンサルタント榎本径が密室殺人事件の謎を解いていく。榎本がいい感じ。後半は犯人の視点から犯罪に至るまでの背景からトリックまでを詳細に書いていてこれも面白い。ただ殺人まで犯さなくても良かったのに…とは思う。シリーズ物らしいので自作に期待。

    0
    投稿日: 2016.02.13
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    昔すごく好きだった貴志祐介のミステリーつうことで。 防犯コンサルタントの男と、女弁護士が会社内で起きた密室殺人事件の謎を解いていく話 防犯や鍵に関する説明やロボットの説明の部分は、今の私には頭が痛くなったが、全体的には読み応えのあるおもしろいミステリーだった 防犯コンサルタントが実は泥棒もやっているという設定のおかげで、あらゆる場所に忍び込むことができて普通ならわからないややこしい問題が解決できて便利そう 前半は、弁護士と防犯コンサルタントがあらゆる方法を思いついては試して失敗し、隅から隅まで調べつくすというのを繰り返しながら、密室殺人のトリックに迫ろうとする話。 どんな最新のものでも、プロの手にかかったらマジ意味ないと思わされるほど鍵が意味ない 第2部は犯人が事件を起こすまでを丁寧に書いてあって、前半は犯人見つかれ!と思っていたのに後半は犯人に肩入れしてしまい、無事にみつからないでくれ!と願ってしまっていたから、作者すごい。 せっかく親父にめちゃくちゃにされた自分の人生を挽回できるチャンスだったのに、、、、と最後は頭の回転がいい防犯コンサルタントを恨むくらいの気持ちになった

    0
    投稿日: 2016.02.06
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    防犯の勉強出来たw ストーリーは2部構成で、感情移入しちゃって犯人側にも逃げ切って欲しいと思いながら読んでしまった。

    0
    投稿日: 2015.11.11
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    密室トリックをテーマにしたシリーズ。 名探偵役がセキュリティショップの店長(泥棒)というのは面白い。ただ内容に凝りすぎていまいちまとまってない気がするなぁ。犯人役の重い重い生い立ちの話も、それはそれで読み応えはあるけども、結局はお金が必要な物盗りって事だしね。被害者との関係で、 ドロドロとした動機とかあるわけではないし。 大筋のストーリー、設定内容に対して、 ちょっと分量、ページ数が多すぎたかも。

    0
    投稿日: 2015.09.07
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    防犯コンサルタントの榎本の飄々としたキャラクターがよかった。前半と後半では別の小説のようだった。悪の教典ほど犯人を応援する気持ちにはならなかったが、やはり犯人目線で共感するところもあった。

    0
    投稿日: 2015.08.11
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    青の炎もそうだったが、犯人へ感情移入してしまい、途中から一気に読んだ。自分なら第一発見者にはならなかったかな。防犯コンサルタント榎本、魅力的なキャラなので、シリーズなら他のも読もうと思う。

    0
    投稿日: 2015.08.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    榎本シリーズ第一弾!密室トリックは未だねた切れではないぞ!!!という事を伝えたくて、あえて密室トリックのみにこだわった作品らしいですけれど、完全犯罪をもくろもうと思うと、ここまで緻密に練り上げなくてはいけないんですねぇ〜。 ま、それさえも、ちょっとした事をヒントに見破られてしまうんですから、犯人が気の毒でしょうがなかった(^^;;

    0
    投稿日: 2015.08.08
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    2015/08/dd - 2015/08/dd エレベータに暗証番号、廊下に監視カメラ、隣室に役員。厳戒なセキュリティ網を破り、社長は撲殺された。凶器は。殺害方法は。弁護士純子は、逮捕された専務の無実を信じ、防犯コンサルタント榎本の元を訪れるが-- 見えない殺人者の、底知れぬ悪意。異能の防犯探偵が挑む、究極の密室トリック!「青の炎」から4年半、著者初の本格ミステリ!日曜の昼下がり、株式上場を目前に、出社を余儀なくされた介護会社の役員たち。エレベーターには暗証番号。廊下には監視カメラ、有人のフロア。厳重なセキュリティ網を破り、自室で社長は撲殺された。凶器は。殺害方法は。すべてが不明のまま、逮捕されたのは、続き扉の向こうで仮眠をとっていた専務・久永だった。青砥純子は、弁護を担当することになった久永の無実を信じ、密室の謎を解くべく、防犯コンサルタント榎本径の許を訪れるが―。

    0
    投稿日: 2015.08.01
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    以前見た嵐の大野君主演ドラマの原作なので手に取ってみた。 ドラマよりも榎本がハードボイルドでかっこいい(大野君演ずる榎本もコミカルでかわいい感じで、それはそれも良かったが…)。 さり気ない洞察眼、器用な手先とクールな思考、高所も何のその、プールバーでグラス片手にキューを突くところなんか、昔からの探偵ものの定番だ。ところが携えるのは拳銃ではなく、開錠道具の入ったナイロンのショルダーバッグと脚立というのが、今風でリアリティーがあった。 第II部は救われない生い立ちから始まるが、先入観無しで読んでいたので、途中まで榎本の生い立ちかと勘違いしていた。 まるで東野圭吾の「白夜行」を思わせる展開だが、白夜行ほどの猟奇性は感じられず、殺人を犯さなければならない必要性は全く感じられず、犯人に感情移入できなかった。殺人トリックありきかシナリオの都合ではないかと勘繰ってしまったら、巻末の対談からトリックありきだったようだ。 読み込みが浅いためか、死体が移動していた訳も、副社長がそれほど悪人でなかったことも、硝子のハンマーという表題も(意味が分からないではないが)ピンとこなかったのも残念。

    0
    投稿日: 2015.07.17
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    テレビドラマは観ていたが、ふと原作が貴志祐介であることを思い出し文庫を手にすることに。 あらすじを知っているはずなのに、新鮮に読むことができた。キャラクターの描かれ方が微妙に違っているのと、第二章で犯行の細かい描写がなされていることがその要因だ。 読みごたえのある本格ミステリーだ。

    0
    投稿日: 2015.07.10
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    面白かった! 前半は女性弁護士の青砥、防犯コンサルタント(兼 泥棒?)の榎本が展開する推理。考えうる可能性を一つずつ丁寧に検討し潰していくのは一緒に考えているようでワクワクする。読んでいて怪しい…と思ったいくつかの予想も見事に潰されていくのも爽快。 後半は一転、犯人の視点から。事件に至るまでの背景、犯行計画と実行の詳細が描かれる。 そしてラストは、犯人と対峙する榎本、青砥のシーン。それまでは微妙な雰囲気を持っていた榎本が、急にカッコよく見えた。 1つだけ、なぜ犯人があれほどのトリックや侵入を果たすだけの多方面の知識を持っていたのか…?には疑問が残ったが、総じて楽しめた作品。

    0
    投稿日: 2015.06.15
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    すっげえ面白かった。600ページを感じさせない濃密さ。探偵役の榎本も魅力的なんだけど、犯人に感情移入し過ぎてラストが辛かった。青の炎を思い出させる展開で。しかしこれを10年前に書いたってんだから大したもんだ。いろんな引っ掛けもあって楽しめた。

    0
    投稿日: 2015.05.01
  • タイトルが絶妙

    一見不可能に見える犯罪を暴くミステリー 読み終わるとタイトルの意味がわかります。

    0
    投稿日: 2015.04.06
  • 主人公2人の軽妙なやり取りが良い!

    ルパン三世みたいな主人公男性と、女探偵(弁護士)が事件を解決の方向へ持っていきます。 ルパン三世みたいな、と書くとそのままの職業になりますが、彼は限りなくクロに近いグレー。 面白かったです。が、トリックには無理がありました。 しかし、その後のシリーズを買うきっかけになりましたので、相当気に入る事の出来た小説です。

    0
    投稿日: 2015.03.27
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    第1部は少し退屈だが第2部は面白い。以下に詳しい感想があります。http://takeshi3017.chu.jp/file6/naiyou3005.html

    0
    投稿日: 2015.03.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「ISOLA」が面白かったので別のも読もうと思いつつ、放置でした。泣けたのは、トリック解説、図だと簡単にできるのに、「店頭でペラっとめくって見えたら興ざめだから」と敢えて文章での説明にした、ってとこでした‼️ 巻末に歌野氏とのインタビュー付(文庫版)。 トリックとしては奇想天外だけど、①探偵側と②犯人側の2部形式になってて、①が延々と消去法で可能なトリックをつぶしていくだけなのがタルくて、そのくせ真相に気づくところはあっけなさ過ぎ。②で犯人が親の借金から殺人にまで追い詰められるところが「火車」っぽくてせつない。 極上の素材で料理が悪いとゆーか、デッサン完璧なのに配色がまずいとゆーか。勿体ない~

    0
    投稿日: 2015.03.02
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    泥棒兼防犯コンサルタントと女性弁護士の凸凹コンビが不可解な事件を解決していくというストーリーです。タイトルの”硝子のハンマー”の意味は物語終盤になってやっとわかります。この凸凹コンビ、いい味出してます♪

    0
    投稿日: 2015.02.18
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    昼下がりに完全な密室で介護会社の社長は撲殺された。 防犯マニア榎本がその謎に挑むシリーズ第1弾。 舞台はエレベータに暗証番号、廊下に監視カメラ、隣室に役員等がいる厳戒なセキュリティ網の会社の一室。 完璧に近い密室の中で主人公が様々な視点で謎に挑みます。 いつもは犯人の痕跡と推理が際立つ作品を読んでましたが、この作品は防犯という視点で珍しく思えました。 さらに犯人視点ではどうやってセキュリティ網が破っていくのかドキドキの展開でした。 推理好きで変わった視点に興味ある方におススメの作品です。

    0
    投稿日: 2015.01.23
  • 完全密室となった社長室での犯行方法は

    第58回日本推理作家協会賞長編や2004年のミこのミスや本格ミステリーなどに高順位となった防犯探偵シリーズの第1作の密室殺人は、登場人物によっていろいろな推理が示されてはいたが、途中から犯人の視点で話が進められており犯人や動機、犯行方法に及んで話が完結していく。それまでトリックは私にはわからなかった。 犯人や探偵役の防犯コンサルタント榎本径、弁護士青砥純子の心理等にもひきこまれ、とても読みごたえがあるいい作品だと思います。 シリーズ次作も読んでみたい感じです。

    1
    投稿日: 2015.01.06
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    ドラマを先に見たのでシリーズの順番に戸惑ってしまいました、、、 1番強く感じたことは、原作の榎本は思ったより人間味があること、、、ですかね(笑) 本職は泥棒?または、ワトソン的立場の天然弁護士という設定も面白かったです。 犯人がとても報われない境遇なので、言葉が出ませんが。 秘密が暴かれるときはワクワクしました。 同時に現実の怖さを思い知らされた気がします。

    0
    投稿日: 2015.01.01
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    エノモトがギャラリーフェイクのフジタ。 トリックが特殊というか、実現しそうにない気がして不満。 あと犯人は爺殺す必要なかったとヒシヒシ思う。

    0
    投稿日: 2014.12.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「青の炎」に近いメタファー 炎は強い力を持つが、時として不完全燃焼(青い炎)する ハンマーも強い力を持つが、硝子でできたハンマーはデリケートである いずれも若者のメタファー 青の炎では、最後に「若者」を自死させたが、この作品では捕まっている しかし、この作品でも最後は若者の狙いを妨げている ディテールの細かさは貴志祐介作品だなと感じさせる この作品の主人公は「防犯コンサルタント」だが、真の顔は泥棒 この領域のディテールについてかなり細かい描写がある

    0
    投稿日: 2014.12.07
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    【防犯マニア榎本シリーズ1】防犯コンサルタント・榎本怪と弁護士・青砥純子が介護サービス会社の社長室で起こった密室殺人事件の謎を解いていく物語。 「地下鉄の階段を上がると、眩しい朝の光に包まれた。」

    0
    投稿日: 2014.11.14
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    なかなか他にはない感じのミステリー。 前半と後半とで視点が変わってて楽しめる。 続編も読んでみよう。

    0
    投稿日: 2014.11.13
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    『けっして自暴自棄になることはなく、常に冷静に状況を見渡して、少しでも状況を改善しようと懸命になって努力した。 だが、その結果、否応なく気づかされたことは、自分と自分が望む世界の間は、透明だが恐ろしく強固な壁によって、隔てられているということだった。 どこかで、突破を果たさなくてはならない。 それが、結論だった。 壁のこちら側を這い回ったところで、どこにも行き着くことはできない。だとすれば、壁を打ち砕いて風穴を開けるか、ごく一部の人間だけが発見できる見えない扉の所在を探し当てて、ここから向こう側の世界へ脱出するよりない。』 貴志祐介の作品は安定感があるなぁ〜。 第Ⅱ章は犯人側から見た世界なので、それが一層面白さを引き立ててくれたな。その辺は『青の炎』に通づるものがあり、非常に楽しめた。

    0
    投稿日: 2014.11.03
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    本格ミステリー小説。とある介護会社の社長が何者かによって殺害される。現場は密室、犯行時間もわずかなはず…。 事件の謎解きだけでなく、防犯知識なども豊富で楽しめました。後半は犯人の経緯が描かれていますが、さすがに長すぎるのでは…と感じました。

    0
    投稿日: 2014.10.13
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    いやいや、青砥先生、トリックなんてまるわかりでしょ、と思いながら前半を読んでいたが、さらに想像を越えたトリックで全然わからなかった。 犯人も、あと少し耐えられていれば、人生をやり直せたのにと思うと、なんだかかわいそうにも思える。

    0
    投稿日: 2014.09.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    乙一先生も好きですが、あさひなの本命は この方ー(・∀・)ノ っていっても、熱を上げてたのはデビュー当時から「青い炎」 くらいまでで…それ以降は… いきなり飛んで「悪の教典」しか読んでなかったり…(;^ω^) (角川ホラー文庫に異様にハマってた時期w) 電子ブックリーダー買ってから読書欲が高いので コレを期に色々消化できたらなぁーと思ってます…。 …と、前置きが長くなりましたが 「硝子のハンマー」は 第58回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門) 受賞作品。 推理作家協会賞受賞作品なので イヤでもミステリ好きの血が騒ぐわけですが… 期待以上に面白かったです!(゚∀゚) 本格ミステリ!トリックは私が思っていたものと まったく違って、だいたい青砥純子と同じようなこと 考えててことごとく外れ苦笑いしましたwww (ま流石に秘書3人のくだりは「それはない!;」とか思いましたが) そういった意味でも理系のトリックが なかなか見破れなくて楽しめました!(^ω^) 青砥先生と、防犯コンサルタントの榎本のやりとりも ミステリ王道の、 探偵とその助手みたいな感じで(実際には全然違うけど;) 小気味良くて面白かったし、 ドラマ「ケイゾク」の影響もあって こういうミステリものでの男女ペアみたいなのに 弱いので…終始2人の関係がどうなって行くのか 気になってしまって一気に読んでしまいましたw (ある意味推理より気になった!) 文章構成も突然、後半、 犯人の子供時代からはじまるんですが コレはコレでハラハラ、ヒヤヒヤして面白かった! きちんと探偵側の推理、犯人側の心情が 描かれていて好感でした。 防犯コンサルタントの榎本さんが かなりイイキャラなので、続きあればなぁーと思ったら、 防犯探偵・榎本シリーズとして 「狐火の家」、「鍵のかかった部屋」があるんですねー!(゚∀゚) いそいそと買い揃えました笑 しかもこのシリーズ「鍵のかかった部屋」というタイトルで ドラマ化までしてたんですね…!; 全然しらなかった…(;^ω^)! しかもフジテレビ月9だったのか!!(衝撃!) 榎本さん役は嵐の大野くんだとか? んー…ちょっと私の中のイメージと違うwww 戸田恵梨香さんも出てるし機会があったら ドラマも観てみたいな…。

    0
    投稿日: 2014.09.14
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    前半は犯人探し、後半は犯人の視点、という手法が新しい。でも後半はこんなに長くなる予定ではなかったんだろうな、とも思う。 読み応えたっぷり。

    0
    投稿日: 2014.09.11
  • いまいち

    最初の方はシリアスな雰囲気の小説なのかとワクワクして読み進めた。が、殺人のトリックの推測辺りから急にコミカルに思えて、期待が裏切られた感じがして入り込めなかったです。

    0
    投稿日: 2014.09.10
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    もう、すごかった。こんな手の込んだミステリー初めてでした。そして何気なく織り込んでくる人間関係・恋愛模様にくすり。素敵だった。

    0
    投稿日: 2014.08.29
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    前半が推理目線、後半が犯人目線で書かれている。なかなか面白かったが榎本のキャラがちょっと自分と合わない感じが。2作目に期待。

    0
    投稿日: 2014.07.16
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    日曜の昼下がり、株式上場を目前に、出社を余儀なくされた介護会社の役員たち。エレベーターには暗証番号、廊下には監視カメラ、有人のフロア。厳重なセキュリティ網を破り、自室で社長は撲殺された。凶器は。殺害方法は。すべてが不明のまま、逮捕されたのは、続き扉の向こうで仮眠をとっていた専務・久永だった。青砥純子は、弁護を担当することになった久永の無実を信じ、密室の謎を解くべく、防犯コンサルタント榎本径の許を訪れるが―。

    0
    投稿日: 2014.07.15
  • 主人公は、ある意味、日本版ルパン三世か?!

    貴志祐介本の初読。何年か前に話題になっていたのを記憶していたので、カドカワセールの折に手に取ってみた。文章力があり、リズム感もあり、最後まで飽きずに読めたが、内容の割にはボリュームがあり、途中の中だるみ感はぬぐえない。主人公である榎本径は、前職が泥棒くさいというより、現在でも立派な泥棒でありながら探偵業もこなすという今までにないキャラクター設定が大変面白い(推理小説ファンには堪らないと思われる)。エピローグ的に登場するダイヤのすり替えもお見事。

    0
    投稿日: 2014.07.10
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    主人公が、面白いなあと思っていたら、貴志さん作品そのものが決して多くない中でシリーズもの(といっても3作品)第一作。自分の中では嵐の大野クンとはちょっとイメージが違うかな。

    0
    投稿日: 2014.07.10
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    密室殺人に鍵屋と弁護士の異色コンビが挑む。 大野くん主演でドラマ化された作品の原作。 二部構成になっていて、ドラマではなかったストーリーがたくさんありました。 ドラマもおもしろかったですが、原作の方がおもしろいですね。 登場人物の描写がドラマより濃くて、内容も深くて。 ちょっとコミカルな場面もあったりして、トリックも意外で、最後まで楽しめました。

    0
    投稿日: 2014.07.07
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    貴志祐介が書く新本格。って感じです。 第二部の犯人にフォーカスを当てた描き方は、 よくよく新本格は「人間が描かれていない」というテーゼへの、著者なりの挑戦かなとも思った。 ちょっと浅はかな読みかな。

    0
    投稿日: 2014.06.09
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    あーだこーだの前半=探偵編より、倒叙形式の後半=犯人編の方がテンポ良く、面白かった。トリックは意外性はあるが…。

    0
    投稿日: 2014.06.03
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    密室殺人の謎を解くストーリー。前半の謎を解こうとする側と後半の実行犯側の話がはっきり分かれていて読みやすかった。

    0
    投稿日: 2014.06.01
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    嵐主演でドラマ化にもなった、貴志祐介の人気シリーズ。……とはいうものの、わたしはあまり好きになれなかったです。貴志祐介さん大好きなので、期待が大きすぎたということもあるのかも。続編が出ているくらいなので、きっと大好評なシリーズだと思うのですが、肌に合わなくて残念です。

    0
    投稿日: 2014.05.15
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    非常に凝っているのはよく分かるし読み応えもある。 でもこれが実現可能かどうかという観点から考えると、 机上の空論にしか思えなかった。 それなりに面白かっただけに残念。

    0
    投稿日: 2014.04.22
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    ちょっとトリックとか工作中の描写なんかが専門的すぎてよく解らなかったけど、面白かったです。 本当に突拍子もない発想でええ…ってなったけども。 介護ロボットとか介護猿とかって実際にあるんですかね。 榎本と青砥のキャラがいい。

    0
    投稿日: 2014.04.04
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    ★2.5あまりスッキリしない話だった。介護ロボットや介護猿のくだりは、先見のある話だと思った。犯行の手口は、今一つ。色々突っ込みを入れたいことが多く、内容も闇の部分が鼻について後味が悪かった。

    0
    投稿日: 2014.04.02
  • トリックが難し過ぎる。。。

    ストーリーは2部構成になっていて前半は密室殺人がが起きてから謎解きの鍵を見付けるまで。後半は事件が起きるまでの背景や生い立ちなどが描かれてます。推理小説らしく登場人物全てが怪しく思えて、こいつが犯人か?それともこいつか?など読んで行くうちに謎は深まるばかり。タイトルの『硝子のハンマー』がヒントになっているような、なっていないような。。。

    0
    投稿日: 2014.03.23
  • 密室嫌いの諸兄にも

    正直今まで密室ものにはあまり心惹かれたことはありませんでした。なぜ密室でなければならないかが納得できないことが多く、所謂密室トリックにあまり感心できず(元祖がアレだし)、、、でもこの作品にはヤラれましたね。 探偵役に美人弁護士と密室のスペシャリストの防犯アドバイザーを配置(このキャラ設定を思いついた時点でほぼ勝利確定)、しかもこの事件に於けるトリックがすごい。意表も突いており、尚且つ密室にする必然性もあるし(というかならざるを得ない?)、その見せ方も素晴らしい。 続編の肩の力の抜けた感じもよいですが、本作の出来はちょっと神がかっており、掛け値なしのお奨めです。

    5
    投稿日: 2014.03.10
  • キャラに魅力があります。

    弁護士青砥純子と防犯コンサルタント榎本径が密室殺人の謎を解く推理小説です。 テンポよく最後まで読めると思います。 キャラクターに魅力があり、今後の、継続した執筆を期待します。 短編集2冊も読んでみると面白いと思います。 今後、長編の続編を期待します。

    1
    投稿日: 2014.01.24
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    2部構成になってて途中話が変わった時はあれ?2話あって今のはこれで終わり?って思いました。でも犯人側からのストーリー展開 どこで交わるかドキドキしながら読めました。このシリーズ面白そうですね。

    0
    投稿日: 2014.01.22
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    第一作目。 やっと見つけて、一日で読んだ。 映像との違いや、原作踏まえての映像楽しめるのが 非常に面白い。 それにしても、防犯は奥が深い。

    0
    投稿日: 2014.01.11
  • 硝子のハンマーを読んで

    貴志祐介の本は初めて読んだが、密室殺人事件のあらゆる仮説が登場し非常に面白かった。 ついつい読み進み一日で読み終えてしまった。榎本 径(防犯コンサルタント)と青砥 純子(弁護士)のコンビの推理仮説の立て方も興味の引くところ。

    0
    投稿日: 2014.01.07
  • ドラマを見て

    ドラマが大好きだったので、読んでみました。原作と違う榎本さんと青砥さんがすごく新鮮で格好良かったです。そして第二部の犯人目線は悲しかったですね・・・・自分のせいじゃないのに哀れな人生を歩んで殺人を犯してしまって・・・なんとも言えない気持ちになりました。

    0
    投稿日: 2014.01.02
  • TVとは違った面白さ

    以前TVドラマを観ていて、原作が気になっていたので購入してみました。設定も内容もドラマとは少し異なっていた為、新たな気持ちで読むことが出来ました。面白かったので同シリーズの他の作品も読んでみたいと思います。

    7
    投稿日: 2013.12.31
  • 謎解きミステリーとしては・・・・

    私は『謎解きマニア』ではないのですが、この密室の謎は解けません。 だからそう言う意味での感動も皆さんよりは浅いかも・・・ 人間模様的には、探偵,弁護士の人間性などももっと描写して欲しかったですね。 秘書陣たちもせっかく3人もいるのでもっと濃密に絡んでくるのかと・・・(アッ! ネタバレだー!) 「○×小説としては・・」と言うのを気にしなければ、フツーに面白い作品でした。

    2
    投稿日: 2013.12.16
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    犯人側から見た推理小説というものがおもしろくとても好きです。まさにこれ!とっても好きな一冊であります。

    0
    投稿日: 2013.12.06
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    受験前から読み始めて受験後に再開したので内容が飛び飛び・・・。 結構分厚い。榎本径シリーズの一作目だったかな。 ドラマの榎本径も大好きだけれど原作の男前な榎本径がすき。 榎本径の正体?が最後に分かるけどそれが面白くて次も読みたくなる。

    0
    投稿日: 2013.11.28
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    ドラマ版が結構好きだったのでいつか読みたいと思ってました。 ドラマ版の印象が強かったですが、小説版もいいですね。青砥さんは小説版の方が好きです。 映像で観ていたのでトリックについてはわかりやすかったですが、なかったら案外わかってなかったかもしれません。

    0
    投稿日: 2013.11.26
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    防犯探偵 榎本シリーズ第1段。 ドラマ「鍵のかかった部屋」でも2週に渡り最終回を締め括った本格密室トリック。 前半の探偵パートと後半の犯人視点で描かれた真相の2部構成で充分な読み応え。 貴志氏の作風だから仕方ないのですが「目的の物を入手した」の1行で済む話が時系列を逐一詳説するもんだから些か冗長に感じて、いつもの一気にラストまで‼ってスタイルは保てなかった。 配役の好きだったドラマの再読は楽しい♪ ただ原作では本職ネタバレ全開なのね…; 榎本の様な人が身近にいたならどんなに心強いだろう…でも反対にターゲットにされてしまったら!?…人の恨みは買わない様に慎ましく生きたいものです。

    0
    投稿日: 2013.11.20
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    トリックは非常に凝っていて、すごいアイデアだなと感じた。 推理シーンと犯人の動機もとても丁寧に描かれていた。 主役のキャラもなかなか立ってて面白い。 ただ、全体的に薀蓄が多く、少し冗長な印象。 それが本書の面白いところでもあるのだが。。。 もう少しコンパクトにまとめてくれた方が個人的には好みかも。

    0
    投稿日: 2013.11.11
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    トリックが未だにいまいち分からない。 絵で書いて一発でわかるなら是非それを入れてほしい。 袋とじでも良いから。 難しい言葉がいっぱいで、字を追うだけで精一杯だったヽ(´ー`)ノ 第二部(?)のところが切なかった。 一番怖いのはやっぱり人間。 探偵さんと弁護士さんのシリーズで続いてほしい。

    0
    投稿日: 2013.11.10
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    長かった 笑 でもドラマで大体のあらすじ入ってくるせいか、苦じゃなかった。 最初から泥棒設定にびっくり。 しかも青砥さんもわかってるんだね

    0
    投稿日: 2013.10.31
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    ドラマでは曖昧だった榎本の正体が示唆されていた。 後半で犯人の人生や動機が描かれていて、前半と違うテイストがよかった 。榎本の人殺しは許せない、と言う決まりがミソかな 。青砥が他の弁護士との意見の対立に苦悩する姿もよかった。 まだ続きがあるので、二人の推理を見たい。

    0
    投稿日: 2013.10.26
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    「・・・だけどな、人を殺してししまったら、終わりなんだ」 セキュリティシステムで守られたビルでおきる密室殺人事件。 日本推理作家協会賞受賞作です。 2部構成になっていて、かなり読みごたえのある作品です。 (ページ数も600ページ) 犯人が殺人に至った経緯 それを追う弁護士と防犯コンサルタントとの関係が 専門的な見解と 防犯コンサルタントの言動から垣間見れそうな 犯人に対する思い (なんとなくですが自分の今までの人生と重ねている?) が二部構成で面白く描かれていると思います。 でも、誰かに推す作品とまではいかない感じがします。 ジャンルは違いますが『黒い家』の方を推薦したいですね。

    0
    投稿日: 2013.10.25
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    防犯探偵・榎本シリーズの第1弾。 二部構成で前半部分が事件の推理、後半が犯人目線での話。 主役である防犯マニアと美人弁護士の二人のやり取りは面白かったんですが、推理をしては一つずつその可能性を潰していく作業が、単調でやたらと長くてツラかったです。 後半になると多少は読みやすくはなりましたが、やっぱりトリックがマニアック過ぎませんか?

    0
    投稿日: 2013.10.25
  • 凶器がわからず

    密室トリックを推理していくよくある推理小説作品ですが、かなり後半まで犯人と凶器が推理できない、面白い作品でした。お勧めです

    5
    投稿日: 2013.10.25
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    貴志さんの作品は「新世界より」を一番先に読んだので、 スプラッタ要素がないこの密室推理サスペンスは 新鮮に読ませていただきました。 ページ数も多く、推理モノが好きであればたっぷり 時間を使って没頭できる作品です。 また、犯罪者の視点を丁寧に書き出していて、 それがネタバレの拍子抜けした感じでなく、 むしろそこからどんな風に犯行に及んだのかを 知りたくてぐいぐい読んでしまうという不思議な 推理小説でした。 個人的には、それほど推理モノ好きではないので、 トリックへたどり着く道筋が冗漫な気もしますが。 この作者さんは割りと言葉数の多い方なので、こんなものなのかな。

    0
    投稿日: 2013.10.23
  • 密室トリックの新世界

    密室トリックの為の小道具や世界設定と言う気もしないではないですが、完璧と言える密室で実行された殺人劇を、しらみつぶしの推理と検証で暴いていく主人公達の活躍っぷりが痛快です。 犯人の生い立ちや実行までのプロセスを追った後半部分の描写も読み応えがあり、いろんな側面を持ったとても良い作品だと思います。

    15
    投稿日: 2013.10.03
  • 謎解き推理小説の決定版

    密室殺人のトリックを暴く、謎解き推理小説です。 トリックもそうですが、犯行から調査、キャラクタの心理に至るまで緻密に描かれている素晴らしい作品です。謎解き推理小説が好きな方はもちろんですが、そうでない方にもお勧めできる一冊です。

    26
    投稿日: 2013.09.29
  • 驚愕のトリック!

    ドラマ「鍵のかかった部屋」の原作本。密室殺人事件を扱う正統派ミステリーで、近来まれにみる傑作。単純にトリックがすごいだけでなく、現代社会の裏側を描いており、おもしろい。

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    投稿日: 2013.09.26
  • 防犯探偵・榎本シリーズ 第一弾!

    防犯探偵・榎本シリーズの第一弾。 厳重なセキュリティをどのようにして犯人は潜り抜けたのか?謎を追う榎本の潔さと、犯人が考えたトリックの面白さ。介護ロボを起点として最後に解かれる謎は想像を超えたものでした。 この本でハメ殺しという言葉を覚えました。

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    投稿日: 2013.09.24
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    ドラマ『鍵のかかった部屋』の原作。 感想の前に……本って、本当……高くなったねぇ。いや、これは厚いから仕方ないんだけど。 一時期月四万本に費やしてた頃は、もっと一杯買えてた気がする。 感想です。 ドラマから先に入ると、主人公の違いにびっくりする感じなんだろうか? 最初から正体がモロバレですね。 いやでも、ドラマも一回しか見たことないから、それ程の違和感はなかったけれども。 貴志氏の小説を最初に読んだのはクリムゾン迷宮だった。これはホラー分類になるらしい。これはミステリ。 最初に読んだのがホラーで、ミステリよりも更に好みだったからだろうか。今回ちょっとくどい感じがしないでもなかった。要するに、読み飛ばしたところがあった。 そうだな……テンポが、氏にしては何となく……遅い? ゆっくりとしているので、こう、ポンポン読んでいくことが難しい話でもあるように思える。 ついでに、専門用語等が多く、また日常的に目にする光景ではない描写があるので、想像するのがなかなか難しくもある。 映像向きな感じ? 面白かったけれども、何となく読後感はもったりしていた。 次には『鍵のかかった部屋』が待っている。一緒に買ってきたから。

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    投稿日: 2013.09.21
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    犯人はあっと思うところから出てくるけど、なんかねぇ。貴志祐介結構好きなんだけどなぁ。500ページを超える大作なので読むのがなかなか大変。爽やかな読後感がなくて早く終われとおもってページを繰ってしまった。貴志祐介氏の書く文章自体は無駄がなく読みやすいし、作者の徹底取材に裏付けられた半端じゃない知識量にはいつも感嘆させられる。ただね、長いよ!これ! 2010/073

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    投稿日: 2013.09.05