
総合評価
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powered by ブクログ初めは読みづらいなぁと思ったけど、中盤からどんどん引き込まれ、ページをめくるのももどかしくなるくらい。 面白かった。
1投稿日: 2017.10.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おもしろかった! 一気読みしました。 登場人物のキャラもたっていて、15年前の事件の謎が徐々に明かされていって、この人が犯人かな?違った!の繰り返しで、どんどん読めた。
1投稿日: 2017.10.13
powered by ブクログ第9回サントリーミステリー大賞(1991年)佳作賞受賞。横山秀夫さんのデビュー作品。本屋でようやく見つけて購入。 警察小説の印象が強い作家ですが、この作品は単なる警察小説ではありません。3人の登場人物(キタ、ジョージ、橘)の青春時代に起きた英語教師の死。この3人の青春時代は良い思い出ばかりでなく、それぞれが抱える生い立ち、人間関係など思い出したくない部分が絡み合いつつ、この英語教師の死の謎が明かされていきます。この謎とともに、あの「三億円強奪事件」が絡んできます。 事件の真相に近づくにつれ、涙なしでは読み進められない場面もありました。忘れたくて忘れてしまっていたわけではない高校生の思い出の数々。高校は卒業したけれど、18歳を卒業できていない3人。特にキタと橘の最後は見どころでした。
3投稿日: 2017.09.30
powered by ブクログなかなか面白かった。取調べを受ける人達の語り口から、事件当時の様子が鮮やかに描かれており、今と過去を往復する構成によってメリハリがついてどんどん読み進めたくなる。 推理ものとしても刑事ものとしても満足の行くプロットや描写になっている。 3億円事件、刑事の執念や心理、不良グループ、親に見捨てられた子、レズ、教師と生徒、教師同士、教師と不良生徒達、学生同士、盗聴、等々本当に多くの物事が絡み合って話を構成している。間違えれば、どれも中途半端でネタを広げ過ぎてつまらなくなる事もありそうだが、そこはどれも意味を持たせて全て話に落としこめて面白い小説になったのは、作者の力量か。 3億円事件の犯人との絡め方も面白かったが、クライマックスでの「二度目の時効を迎えるあの気持ちの再現」云々というのは少々強引というかあまり意味がないように思えて、なくても良かったかな、と。ここが星一つ減点。
1投稿日: 2017.09.27
powered by ブクログ最初は読みづらかったけど、どんどん引き込まれていく文章で最後の犯人の動機に❓❓はあるけど面白かった。 また読みたい本の一冊
0投稿日: 2017.08.19
powered by ブクログすごく面白かったです。15年前の事件について、警察に呼ばれた人物が語る当時の真実。一つ一つ明かされていく真実。そして、絡みあった糸がほどけていく。ほんとによく出来た作品。
1投稿日: 2017.08.10
powered by ブクログあのルパンとは正直関係ないです!笑 あと1日で時効になる殺人事件の犯人を突き止める話! ミステリー小説の大どんでん返しはもちろん!巧妙にはられた伏線も最高ですが、それと同じくらい切なさがあります。 スカッと騙される気持ち良さもありながらどこか切ないミステリー小説だと思います!
1投稿日: 2017.07.01
powered by ブクログ15年前に死んだ教師 嶺舞子 当時、自殺として処理されたが実は自殺ではなく他殺だと警察内部から報告があり他殺を立証しようと当時嶺舞子と関係のあった人間を参考人として出頭させ犯人逮捕まで繋げる。 ただ、時効が目の前まで迫っている為一つ新たな事項が出る度に間に合うのかとドキドキ。 42年の三億円事件の容疑者まで出てくるので飽きる事なく最後まで読めた。 犯人の自供で ちょっと複雑だったが嶺舞子事件は終わったのかと思いきややはり簡単には終わらない。 話の展開が動く度にえっ!と 横山さんの本は初めてだったけどかなり面白かったので次読む本も楽しみです。
2投稿日: 2017.04.22
powered by ブクログロス行きの飛行機で 自殺と片付けられた事件が殺人と時効24時間前に判明する話 とにかく詰め込みすぎ。時効、三億円事件、レズビアン、レイプ、自殺、詰め込みすぎてひく。15年前の事件を詳細に語れすぎる関係者にもひく。総じて非現実的なミステリー作品でした。
1投稿日: 2017.02.25
powered by ブクログ横山秀夫の処女作(幻の傑作とのこと) 面白かったけど、内容が詰め込みすぎ、かつ、ちょっと非現実的。 15年前に自殺として片付けられていた女教師の転落死は実は殺人! その情報が時効まであと24時間というところでもたらされ、その24時間で犯人を探し出し、その事件の真相にたどり着くというアクロバティックな展開。 さらに、そこに3億円事件までを絡めるスペシャルサービス(笑) ルパンとは、その事件発生時に学校に忍び込んでいた高校生3人の期末テストを盗み出す作戦名「ルパン作戦」 その日にいったい何があったのか、刑事たちはその3人を含む15年前の関係者をたった1日で探し出し、証言を得ていくことになります。 15年前のことをよくそんなに覚えているかなぁ。昨日おきたことのように語る当時の高校生.. そんなわけで、物語としてはそこそこ違和感あります。 あまりに具体的、かつ鮮明な当時の証言内容(ってこれがないと犯人逮捕にはつながらないからしょうがないけど) 昼間から喫茶店に入り浸ってタバコを吸う喧嘩上等の高校生、さらに、雀荘にまで入り浸る高校生たち。 レズビアンで女子生徒や同僚教師に学校の中でレイプまがいの行為を行う女教師。 その行為を盗聴器を使って録音し、それをネタにゆすってレイプする男教師。 いくら昭和の時代設定だからといってもむちゃくちゃでは?(笑) 女教師が自殺ではなく他殺であることは、物語の前半で明らかになります。 しかし、誰がどうして殺したのかが真相が語られるまでわかりませんでした。 語られた事実は、そうきたのね!ってな感じ。 そしてその種明かしから明らかになる真実はとても切ない物語となっていて、さすが横山秀夫といったところです。 そのまま、すっきり終わると思いきや、3億円事件を絡めて終わるところがちょっと残念。 それはいらなかったと思います(笑) ということで、これでもか!っていうぐらい内容盛りだくさんのミステリーとなっています。 お勧めか?と問われれば、やっぱりお勧め!
3投稿日: 2017.02.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いま同じネタで書き直して書き直してみて欲しい。デビュー作と思えば凄いが、色々と惜しい。 鮎美と橘はあの後どうなるのだろうか。ふたりともまだ十分に若い。幸せになって欲しい。
0投稿日: 2017.01.15
powered by ブクログ横山秀夫の処女作。 15年経って刊行されたらしい(他の作品に比べて文章に修飾が多く、前半は読み難いが、後半は内容で一気に読ませる)。 15年前に起きた女性教師の自殺は実は殺人だった。時効1日前にを迎え、当時の高校生の自供(ルパン作戦)により真相が明らかになる。三億円事件の犯人も絡むというかなり無理のある設定。 冷静に考えると、かなり非現実的な設定が多いが、それでも読ませるところが横山秀夫か!
1投稿日: 2016.12.04
powered by ブクログオチはちょっと強引かなぁと思いましたが、ダマシの仕掛けも混ぜながら飽きさせず一気に読ませる展開力はさすがですね。 そういえば、捜査一課が強行犯担当、捜査二課が知能犯担当……っていうのは、横山さんの警察小説で知った気がする。
1投稿日: 2016.11.15
powered by ブクログ自殺で片付けられていた事件が、時効を迎える15年後の時効前日に殺人事件であるとの情報が舞い込む。 そんな時間が無い中、真相を知ると思われる当時不良だった3人組が取り調べを受けるのだが、彼らの語る、期末テストを盗み出すルパン作戦が、この殺人にどう関わるのか徐々に明らかになって来る過程がとってもワクワクもので物語にのめり込まされる。 そして物語後半では警察の捜査で、それらの供述の溝を埋めるように謎が解けて来るのであるが、真相が早く知りたくて一気に読んでしまった。 犯人設定も無理が無く、伏線もしっかり回収していて素晴らしいのであるが、三億円事件を絡めたのはちょっと余計だと思った。これは無い方が話がスッキリしたと思う。 それを除けば、ホロっとさせる所もあり、今のところ横山秀夫の中で一番好きな作品となった。
1投稿日: 2016.08.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
十五年前の女性教師自殺は殺人事件だった。時効まで24時間。三億円事件まで絡む、その真相とは。 著者デビュー作ということもあり、「64」のような緻密さには欠け、文章も幼く、突っ込みどころも多々ある。 ただ、それを補う設定と全体の構成は、最後まで一気に読める面白さ。逆にデビュー作でここまでとは凄い。
0投稿日: 2016.08.11
powered by ブクログ現在と過去を繰り返し 描写することで 出てくる人物はほぼ・・・怪しい。 (私は犯人を見つけるのが苦手) 三億円事件などを絡めているので 非現実的かと思いきや 当時高校生だった3人組の 粋がった青春時代と現在。 自分に置き換えても 案外現実的な話かもと思えた。 そしてあっちこっちで つながりが出てくる。 最後は「な~るほど」 一気に読破
1投稿日: 2016.07.22
powered by ブクログたった1日の出来事とは思えないボリューム。切なさと刑事の意地、過去の悔恨、そういう事実に潜む感情を受けて、読み進めました。全体としてすごくおもしろい作品でした。
1投稿日: 2016.06.30
powered by ブクログ最近、意外と警察官側からの犯罪解決小説って少ないかもしれない。犯人の心境に迫る小説が多いような気がする。これはスタンダードに警察が犯罪を解決する話。
1投稿日: 2016.05.29
powered by ブクログ面白かった! 15年前に自殺と断定されて終わっていた事件が、時効直前に殺人だと判明する。 限られた時間の中で語られる過去の話の中で、だんだんと事件の核心に近づいていく…。 喜多たちの「ルパン作戦」が進んでゆく部分も面白いし、それが舞子殺人の部分に近づくと、より謎が深まっていく。 色々と推理するんだけど、驚きの連続でした。
1投稿日: 2016.05.24昭和の空気にどっぷりです
処女作らしく、文章の雰囲気がのちの作品とは少し違うのですが、リアルに描写される警察の中のキャラクターは他の作品と通じるものがあります。ただ、ここでの人間関係はかなりさわやかです。 15年前の事件の再捜査、しかもその15年前が昭和50年なので関係者が語る事件の様子がものすごく昭和で懐かしい。 ただ、事件の真相は、ちょっと無茶だったかなという感じがします。
0投稿日: 2016.05.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かったです。 15年前に自殺で処理された女性教師の転落死は実は殺人だった、というタレこみの電話で、時効まであと一日というギリギリの取り調べ(捜査)が始まった…。 女性教師が転落死した日、学校内では三人の高校生が“ルパン作戦”を実行中でした。その、当時高校生だった三人の供述から、事件の日の出来事が明らかになっていくのですが、高校生だった彼らの鬱屈とした思いや、過酷な家庭事情等が浮かびあがってくる構成は、見事です。 事件の真相に興味を引かれながら、急くようにページを捲りました。 その三人の高校生時代と取り調べを受けている今、それぞれに歩んできた時間、背負ってきたものの大きさを思い、切なくなりました。彼らは純粋なのだなぁと思いました。 さらにその事件は三億円強盗事件に関わりがあるかもしれず、その容疑者だった男は三人の高校生とも顔見知りで、どうなっていくのか、わくわくする展開でした。 そして事件は解決するのですが、単純な私は、まんまと“あっと驚いた”のでした。
1投稿日: 2016.05.17
powered by ブクログ最初は退屈だったけど、後半は盛り上がった。ただ、登場人物それぞれに秘密があって、というのはいささか無理やりだったかも。ただ最後は感動した。
0投稿日: 2016.05.01
powered by ブクログ数ページ読んだだけで小説の中に引き込まれ、一気に読んでしまった。最後の昭和の世相を語るところでは鼻白んだし、犯人の動機というか行動の心情にはちょっと無理矢理感はある。しかし、そんなことはどうでも良いぐらいにおもしろかった。少し泣けた。
0投稿日: 2016.04.07
powered by ブクログ15年前の事件を1日でかいけつしなければならない切迫した空気の中、回想録と事件のあらましと、刑事の焦りがすごく丁寧で面白かった。女性刑事のフォーカスの仕方がちょっとあからさまだったけれど、最後の二転三転する展開にひきこまれた。
0投稿日: 2016.03.22
powered by ブクログ良いですね!ストレートに面白い 過去の事件捜査ということだけど、証言者視点で語られるので臨場感に溢れてるし、現在と過去のキャラクター比較、作中にも言われる人生の分岐が感慨深い。 供述側、捜査側の視点移動で飽きない。 肝心の事件についても、薄味さを感じさせない謎の提起、スパイスとして三億円事件も効いている 解決への偶然感はやや否めないものの、警察目線の捜査を追えるので細かに事件を探った結果としてアリ 忘れた頃に読み直したい!
0投稿日: 2016.02.11
powered by ブクログ時効寸前の女性教師殺人事件を題材にした、話でしたが3億円事件も絡んでくるなど最初から最後まで退屈させない内容でした。真犯人や明らかにされる人間関係も想定外でしたし、最後の方はページを捲る手が止まらないほど面白かったです。とても処女作とは思えません。警察もの書かしたら横山さんの上を行く人はいないように思います。
1投稿日: 2016.01.11
powered by ブクログ2日で読み終わりました。 少し序盤は全体的に軽いかなと思っていたのですが、後半になるにつれて面白くなる、物語の重みが増してきて最終的には気になって、ルパンの消息を目指し一気読みです。 中盤以降は怒涛の展開で読む手が止まりませんでした。聞けば横山さんの処女作だとか。 ドラマ化されてそうだと思っていたら、案の定WOWOWでされていました。 ですが、この臨場感やリアリティは小説でしか味わえないと思います。 横山作品ハズレなし、ですね。
0投稿日: 2015.12.24
powered by ブクログ事件後15年の時効前を舞台にして、喫茶ルパンでの高校生3人が計画した試験問題窃盗が女性教師の殺人(自殺?)とどの様に絡み、事件の全貌があきらかになるのかを臨場感のある表現で書かれたすばらしい小説。
0投稿日: 2015.12.19
powered by ブクログ時効寸前の事件にタレコミがあったってのは、横山秀夫っぽい。 現在の取り調べシーンと、過去の回想シーンが交互に語られることで徐々に真相に迫る手法だが、若干違和感があったのも確か。回想シーンの細かい描写が、取り調べの際に語られたものとして推理が進んでいいものなのか。 でも、どんでん返しや、婦警や中堅刑事などのキャラの作り方は素晴らしい。気になる点があっても一気に読んでしまった!
0投稿日: 2015.12.18
powered by ブクログおもしろかったです。 事件の過去を遡り、次々と明らかになっていく真実。その中に、絶対伏線だと思うのに繋がらないエピソードが沢山あって、それがどう繋がるのか知りたくて寝る間も惜しんで読みました。 登場人物もみんな色がしっかりしているからみんな怪しくて…やっぱり最後にはみんながキーマン。最後までさっぱりわからない事件の真相も、ハラハラドキドキするうえに、各登場人物それぞれに感情移入してしまうような哀愁のある物語でした。
0投稿日: 2015.11.11
powered by ブクログ横山秀夫、怪しいと思うくらいの伏線が張ってあるのに、まんまとやられた!と思う。 今回も二度三度、やられた!
0投稿日: 2015.11.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
*十五年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人―。警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。当時、期末テスト奪取を計画した高校生三人が校舎内に忍び込んでいた。捜査陣が二つの事件の結び付きを辿っていくと、戦後最大の謎である三億円事件までもが絡んでくるのだった。時効まで二十四時間、事件は解明できるのか* 次々と明らかになる真実に、怒涛の展開。処女作とは思えない、圧倒的な筆力。張り巡らされた伏線。「誰かを守る」その強固な哀しさが物語の根底を支える。余計な感想など不要、とにかくまずは読むべし!
0投稿日: 2015.08.13
powered by ブクログ横山秀夫にしては、、? と思ってたら、処女作だった。 15年前の女性教師自殺は、殺人だったと時効当日にタレコミ。 事件当時行われた不良生徒たちによるルパン作戦とは? なんか全体的に弱かったな、もう少し鋭さが欲しかった。 不良たちのいきつけの喫茶店が「ルパン」、被害者の女性教師は「峯」先生。てのが面白かった。 -------------------------------------- 悪いことばかりしていると思い出は一つも残らない。 それじゃぁ、つまらないだろう。
0投稿日: 2015.08.06
powered by ブクログ15年前の女性教師の自殺が、殺人事件かも?時効まで、あと24時間という中で、被疑者の3人を落とせるか?? 事件としては大したことがないのに、コールドケースであることと、時間の制約があることで、楽しい作品になっているとおもう。
0投稿日: 2015.08.03
powered by ブクログ時効ギリギリの事件って言っても、時効までに何をどうしたら良いのかが分からない。 逮捕、送検、起訴までしなくちゃいけないって記載はあるんだけど、それぞれにどれぐらい時間がかかるのかも全く分からなくって、だから切迫感があまりない。 それがもったいない。 もっと分かりやすければ(時効までに逮捕すればOK!とか)もっと、ギリギリの緊張感が楽しめたのに。残念。 私が無知なだけだし、仕方がないか。 この本はすごく人の心理描写を丁寧にしてる。 基本的に中途半端な描写が好きじゃないわたしだけど、これは良かった。 現に「半落ち」は人の心の動きが急すぎたり胡散臭くて、好きじゃなかったし。 まぁ、この本でも相馬の妹のキモチがわからなかったし、他にも多少都合良く行き過ぎのところとかもあったりするけど。 でも最後30ページの展開が、そんなにネタを仕込んでたのね!!って目が覚める感じ。
0投稿日: 2015.05.09
powered by ブクログ時効迫る最後の一日の出来事。 15年前の事件を覆そうと関係者に迫る。過去の事件をオーバーラップさせながら事件の紐解きをしていくのが面白かった。 いくつかのどんでん返しがありついつい事件に引き込まれていった。 作者の記念すべき処女作品。
1投稿日: 2015.04.23
powered by ブクログ2015/4/9読了。 横山秀夫のデビュー作。 もうとにかく面白い。 荒削りだったり、ちょっと都合が良すぎない?という箇所はあるけれど、それらを補って余りある、スピード感と独特の力強さ。 後半で、所々空いていたパズルのピースがパタパタッと埋まっていく爽快感。 先日読んだ「ロクヨン」と違って、まさに「凝縮」されている印象で、長さの割にとても濃い作品だと思う。 そして、心に響く「不良」3人組とその周りの人間の15年間。 自分自身も人生を振り返ることができる年齢になってしまったからこそ、胸に熱く迫ってくるものを感じる。 登場する警察側の人たちも、皆それぞれ人間臭さを持っていて、読んでいて安心感があるのもいい。 構成も、過去(供述)と現在を行ったり来たりして、リズムがある。 本の題名も本当に上手いなぁ。 読んで良かったー!と思える一冊。
2投稿日: 2015.04.09
powered by ブクログ面白かったですが…横山作品としてはもう少しかな~。それでも一気読みさせる横山マジックには、やはり脱帽ですね!
0投稿日: 2015.01.18
powered by ブクログ自殺として扱われてきた事件が実は他殺だった。時効まで残された時間は24時間。当時の関係者の視点で進むミステリ。
0投稿日: 2014.12.06
powered by ブクログ予想外の展開に転がっていく作品だった。 キタは高校時代はすぐかっとなりはみ出し者だが、心は温かく、仲間意識が強く、人を深く愛すことができる。ジョージは、お調子者でずっと変わらない、人情もある。橘は、一見冷酷だか、人を愛す。ただ一人を。それが今回の事件につながっていく。 彼らは当時若かった。年齢もだし、思考的にも。彼らはエネルギーがあり余っていた。その使い道をいつも探していて、たどり着いたのがルパン作戦だったんだ。 わたしは、それもいいと思う。若い有り余るエネルギーを部活に使うにも、趣味に習い事に使うにもいい。それが少し悪の道に入ってきただけ。エネルギーを使うすべがあるんだから。私はなかった。高校時代部活に全力だったわけでもなくて。そう考えると、つっぱって、全力で社会からそれる彼らは潔くて素敵だ。
1投稿日: 2014.11.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
横山秀夫さんのデビュー作でサントリーミステリー大賞佳作入選。警視庁に入った一本のタレ込みが、十五年前、自殺とされた女性教師の墜落死の捜査を開始させた。 当時、期末テスト奪取を計画した高校生三人が校舎内に忍び込み、その事件に絡んでいることが分かり残り24時間となった時効が迫る中、真相の解明と任意で事情を聞かれる者達の青春回想場面が並行して繰り広げられる。捜査現場に送り込まれた紅一点の婦警の正体。序盤昨夜から何度か寝落ちして挫折しかけ、午後から中盤をに入り引き込まれ一気読み。人情・ミステリの傑作だと思う。
1投稿日: 2014.11.01
powered by ブクログ最初、全然繋がらなかった話が、徐々に紐解かれ、1本の線になっていく流れは絶品でした。作品内に散りばめられた伏線にも鳥肌が立ちました。面白いです!!
0投稿日: 2014.10.18
powered by ブクログ15年前の事件について、時効目前で動き出す。 いろんな人の視点から話が展開しておもしろい。 最後はあっと驚く結末。伏線がたくさん張り巡らさせていた…
0投稿日: 2014.09.24
powered by ブクログ横山さんの、幻のデビュー作。 時効が迫った事件の真相に迫る警察。 取り調べを受ける容疑者たちの証言に、どんどん引きこまれていきます。そしてあっと驚く真相にたどり着く。 次から次へと出てくる真実に、ドキドキしながら読んでました。こんな小説が好きだな。
0投稿日: 2014.08.30
powered by ブクログ横山秀夫さんは大好きな作家さんなのですが、初期の作品だからか 勢いだけ!という感が否めませんでした。 広げすぎて浅くなった、みたいな。 「震度0」がいまいちで途中で引き上げてしまって以来、横山さんの文庫新刊とは相性が悪いようで・・。 第三の時効とか、クライマーズハイ、みたいな傑作がまた読みたい! また引き込まれるような作品に会えますように。七夕にお祈りしておきます。
0投稿日: 2014.08.13
powered by ブクログ実は昔に読んでいたのに、買ってしまった。ちょっとショック、ただ、何となく話しは覚えているのに、犯人とかラストが思い出せず読み進める。面白いし、特にラストのラストが、そう来るか、読み返してよかった一冊。
0投稿日: 2014.08.09
powered by ブクログ高校時代の同級生が起こした事件が細かく描写されており、 感情移入がしやすい作品です。 亡くなった同級生の妹がまさか、、、
0投稿日: 2014.08.07
powered by ブクログスピード感があり、次々と出てくる新事実に、読むのを止めることができなくなる。 時効直前の事件であるという緊迫感。 15年前の回想を中心に進むため、刑事の人物像はそれほど深くない。 事件の展開を楽しむ物語。
1投稿日: 2014.07.23
powered by ブクログ一つの密告により、15年前に止まった時間が動き出す。 あまり内容に触れたくは無いので、感想だけにしたいと思いますが、僕は素晴らしい作品だと思います。 刻一刻とせまる時効、次々と現れる関係者、今になって明かされる真実。 誰しもが通った高校時代の淡い思い出と、悲惨な事件が絡み合い、更に日本の犯罪史に残る事件まで出てくるとなると、それだけで読んで損は無いと思います。 かなり古い作品ですけど、劇中から更に15年も遡るので今読んだとしても「あぁこういう時代の事件ね」と今とのギャップを感じずに納得できると思います。
1投稿日: 2014.06.22
powered by ブクログ図書館で借りて一日で読了。久々の一気読み。 テンポもよく、良いエンターテイメントでした。 ただ、竜見がしょっちゅう意見に見えて困った。
0投稿日: 2014.06.12トリックではなく動機を追う警察ものならではの重厚なミステリ
あ~面白かった! などと陳腐な話を端から放つ感想文も如何なものなのでしょうが、何せ本作が読者をそうさせるのだから仕方がありません。 長編ミステリである本作は所轄警察署が舞台で、お得意の人間臭い警察官たちが時効寸前の難事件に挑みます。 正直小難しい物理的トリックはありませんが、その分十重二十重に覆われた動機のベールは重厚で、それを一枚ずつ剥がしていく様は読者を引き込み、尚且つ最後の逆転も抜け目なく仕掛けてあって読み応え十分。 なので驚いた!より面白かった!な訳です。 自分的には第三の時効を超えたかも。 それ程の一作。
2投稿日: 2014.06.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いや~面白い! 大満足♪ すごいなぁ~、こんな話を書けるなんて! ビックリビックリ驚きの連続だったし、すごくせつない部分もあり、泣いてしまった. tがすごく良かった! 最初っから気になっていたのだ♡ なんとな~く影があって・・・ uの壊れていく様は、ちょっと、ん~・・・って感じだったけど. まま、それもアリか(笑) 結果を踏まえて、もう一度読み直したいですね! だから読書ってやめられないって思わせてもらえた作品☆ 色々読んで、またこのレベル位の本に出会えたら最高♪10
0投稿日: 2014.05.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
横山秀夫のデビュー作。 デビュー作であるからあまり期待していなかったけれど さすが横山秀夫、なかなかおもしろかった。 最後の真犯人、意外だった。
0投稿日: 2014.05.04
powered by ブクログ横山秀夫の処女作とのこと。1991年の作品ということで携帯電話もないし、20年前の若者言葉はレトロ。 設定がうまくできすぎだろって感じはしますが、ラスト50ページくらいは手に汗を握って貪るようにページを捲りました。最後は本筋以外の伏線回収も連発、ものすごくエキサイティングな本でした。 ちなみにこれで、氏の既刊ミステリー小説は全部読み尽くしてしまったことになります。 新作の単行本が出るのを心待ちにしています。
0投稿日: 2014.05.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「ルパンの消息」を読みました。 手帳にタイトルが書いてあったんですが、作者がわからなくて調べてみたら、なんと横山秀夫でした! タイトルが軽い感じだったのでなんだか意外・・・。 でも読んでみたらかなり面白く、横山節全開。ちゃんと社会派。 ぐいぐい引き込まれました。 しかもこの作品は横山氏の小説家デビューを決めた応募当選作のリメイクでした。 ある日、高校生ツッパリ(?)3人組は先生達を見返すべく、とある計画を立てました。その名も「ルパン作戦」。 ちょうど同じころ、女教師が自殺。 それから15年が経った今、警察に「女教師は殺された」とのタレコミが。でも時効まではあと1日。。。 という感じなんですが、高校時代につるんでいた3人のそれぞれの15年後。 現在と15年前が交錯しながら物語が進みます。 アタシはクールで賢くて、そして・・・な橘君にメロメロです(笑 ・・・って、そんなハナシじゃないんだけどw 思いがけない事件も絡んできて、一気に読んじゃいました。 この人の作品って、どんなチョイ役でも登場人物の一人一人にちゃんと背景があるんですよね。薄っぺらくないんです。 さすが横山秀夫。面白かったです。 叙述じゃないミステリ好きな方にオススメの一冊です。
0投稿日: 2014.04.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
分厚いのに一気読みできたおもしろさ。 会議、取り調べ、やはり大きな発言までの心理描写が、 時効直前の緊迫感もあって秀逸。 取り調べで落とせなかった刑事が、 他警官の番で「しゃべるな」と心で叫ぶのが特にいい。
0投稿日: 2014.03.29
powered by ブクログ面白い本だと聞いて。確かに読みやすく、ページの進みはスイスイ。登場人物のキャラも立っていて、ポップで楽しい。ただ、ミステリー小説としては、法律面など、リアリティからやや遠目。ライトノベル?と呼べば、いずれかに失礼だろうか。 設定を与え、その中の人物の心理的な動きは、シミュレーションの如く精緻かつ正確であって欲しい。作者は神だから、恣意的にコントロールするにせよ、多少無理をすると、そこに違和感が生まれる。本著は然程気になる程ではないので、純粋に楽しめるが。
0投稿日: 2014.03.28
powered by ブクログ横山秀夫さんの作品にあまり外れはない。今回も、あっという間に引き込まれ、読了。長編推理小説。 昨日夜中に読んでたから、殺人現場の生々しさを想像してしまって、恐ろしさのあまり眠れなくなった…。 終盤、あれれ?なんだか力技だし、雑だなとがっかりしてしまったところもあるけど、その後も意外な結末に再度引き込まれ、そうくるか!そこにつながるか!と驚かされる良い作品だったな。 まずまず。面白かったです!
1投稿日: 2014.03.25
powered by ブクログ久しぶりに横山氏の本読んだけど、やっぱり面白い。いいミステリーでした。 いつもどおり、警察内部のゴタゴタあり、マスコミとの駆け引きあり。今回はそれにプラス、時効ギリギリのハラハラ感。 15年前の女性教師自殺が実は殺人だったってタレコミから、忘年会中の刑事が一斉に事件捜査に引き戻される。奇遇にも因縁の深い三億円事件容疑者が経営するカフェに入り浸ってた元不良高校生3人を尋問、15年後と現在が交互に語られるって話。 捜査そのものが面白い。取調室で容疑者から聞く話のみで当時を再現するんだけど、その中での小さな謎を解いていくと思わぬ方向に話が進む感じ。犯人探しのみに集中してるのも話がぶれなくていい。 女性教師、何回も殺されすぎだろwとは思ったけど、一応筋の通る理由もあるし、何よりも救いがある。あの、生徒と教師のカップルにね。 「些細な引っ掛かりを覚えた」ことが伏線になってて、それが犯人究明としてちゃんと回収されてるのもよい。いいミステリーでした。
0投稿日: 2014.03.14
powered by ブクログハラハラドキドキの話だった。 15年も前の事件の真相を解き明かしてゆくという 他の推理小説にはない設定。 そこには悲しいドラマもあり 恋愛もあり ただのミステリーではない要素のたくさん詰まった 読み応えのある作品だった。
1投稿日: 2014.03.09
powered by ブクログ当方、横山秀夫は結構好きなので何の知識もなく手に取り読んでみましたが、これは、、、 設定に無理があるし、結末が相当に早い段階から何となく見えてくる。何よりこの作家の最大の特徴であるほろ苦さみたないなものがほとんど感じられない(若干締めにはありましたが)。 そう思いつつあとがきを読んだら事実上の処女作ですか、納得。逆にこのレベルから今の地位にまで上がるんですか、作家の成長力が素人の当方にも明確に理解できるという意味を込めて★を一つ上げて3つといたしたく。
0投稿日: 2014.02.16
powered by ブクログ2009年に初めて読んだ横山さんの作品。 サラサラ違和感なく読め、話が順序よく進んでいき、うまく引き込まれていき、ずっしりしっかり面白かった記憶が。 15年前の事件を時効前に解決していく話なのだけど、 警察と犯人の心理、悔しさ満足感優越感… 意外な結末で面白かったです。
0投稿日: 2014.02.16
powered by ブクログ横山さんの原点作品で初期の受賞作品。 全て読破しているが、何故かこれだけ読む機会がなかったが、最新作「64」も読んで読みたくても無かったので
0投稿日: 2014.01.07
powered by ブクログサクサク読み進められる作品。15年前の時効目前の事件が時効成立前に急展開をみせる。後半の犯人解明からの展開が積込みすぎて急ぎ足となった点が残念。
0投稿日: 2013.12.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2005年の作品と思っていたので、64の前には砕けた長編を書いたんだなと思ったのだが、1991年のサントリーミステリー大賞佳作を受賞した作品だと知って驚いた。 池井戸さんの『果つる底なき』や高野和明さんの『13階段』もデビュー作とは思えない作品だが、この作品も、既に途中からスピードが急上昇する特徴が現れており、とてもデビュー作とは思えない。 前半のどちらかというとほのぼのとした流れと、終盤に差し掛かって深刻な様相を深める対比、最後に待っているは何段ものお約束、という横山秀夫さんファンにはたまらない作品である。 最初は、ずいぶん砕けた滑り出しで、池井戸潤さんにとっての『民王』とか、高野和明さんにとっての『幽霊人命救助隊』のように、おちゃらけた設定の中に、シリアスなテーマを隠した作品なのかな?と思ったが、後半は、本当にシリアスになってきてビックリ! ルパンの消息 >> 64以来の長編。陰の季節、動機、顔FACE、深追い、第三の時効、影踏み、看守眼と7冊の短編集を間に挟んだが、やはり長編は、描写が丁寧で、少しずつ物語りに引き込まれてゆく感じが心地よい。64よりも砕けた感じでなじみやすい。 タレ込み >> 喜多芳夫は、平凡な生活を送る至って真面目な車のセールスマンである。そんな芳夫が住む団地の鉄扉が、平成2年12月9日、夜が明けたかどうかの午前6時40分、叩かれた。喜多は、心配する妻和代と娘の眼の前で二人の刑事に乱暴に連行される… ルパン作戦 >> 時は取り調べ室で、喜多が高校3年の秋に遡る。喜多、竜見、橘がたむろする「喫茶ルパン」は、内海という三億円強盗事件の有力容疑者として何度も取り調べを受けた男の店であった。喜多たち三人は、厳重に保管された期末テストの問題を盗みだすという計画を立てたが… 決行 >> 都合4回学校に忍び込む計画は「ルパン作戦」と名付けられ、作戦決行の12月5日を迎えた。1、2、3回目は、うまくテストを盗みだすことができたのだが、ルパン作戦が大詰めを迎えた4回目、12月9日の夜、職員室に皓皓と灯が点いていた… 弔い合戦 >> 学校の生け垣の中で発見された女性教師は、自殺と報道された。遺書が屋上に残された赤いハイヒールの中に突っ込まれていたからである。喜多、竜見、橘の三人は、事実を警察に話すわけにはいかず、自分達で、真相を明らかにしようと動き出す。 追跡 >> 女性教師は、学校の外でどんな人間と付き合い、どんな生活をしていたのか、その辺を掴む必要があると、喜多、竜見は、二人で女性教師のアパートへ行ってみた。二人は、隣の部屋に住む女から、女性教師の男性関係について聞き出そうとするが… 氷解点 >> 透明感のある瑞々しい肌。切れ長の優しげな眼。長い睫毛。少女と見間違うほど固く小さな口元、肉薄の鼻梁と小鼻が清楚な引き締まった横顔。捜査会議の紅一点。取調室の隅の机で喜多の供述を書き取っていた末席の婦警は、驚くべき台詞を発した… 時の巣窟 >> 最後の伏線全員集合と、お約束の波状攻撃で、完全にノックアウトされました。カッパノベルスになる時と、文庫化される時の2度、加筆修正されていると言っても、これがデビュー作とは…横山秀夫さん恐るべし…
0投稿日: 2013.12.06横山秀夫氏の処女作
「三億円事件」が絡んでいる割には、ちょっとスケールが小さかったような…。 核となる内容も悪ガキ三人組の冒険譚で、ミステリーとしてはちょっと肩透かし。 後の横山作品を彷彿とさせる、刑事達の事件との闘いはなかなか読み応えがあったが、事件にはちょっとスッキリしないものが残る。変に三億円事件を絡ませない方が良かったのではないだろうか。
1投稿日: 2013.11.27
powered by ブクログ11月-5。3.5点。 15年前に、ある高校で起きた女教師の自殺。 自殺寸前に、殺人だとのタレコミがあり、再捜査。 当時の不良三人組を中心に捜査。 時効に間に合うのか、殺人なのか。 三億円事件も絡ませながら、進む。 デビュー作とは思えない、完成形に近い。 結構面白かった。
0投稿日: 2013.11.27
powered by ブクログ十五年前、自殺とされた女性教師の死は殺人であるというタレコミで、 時効直前の事件の捜査が始まる。 無理やりな部分がいくつも見られて、こなれていない感じがしたが、この作者の処女作ということで納得。 殺人事件よりも、高校生の実際のルパン作戦が、生き生きと描かれていて、面白かった。
0投稿日: 2013.09.29
powered by ブクログオモロかったけど納得いかん。殺人を自殺と判断した当時の怠慢捜査が色んな人達を不幸にした気がするから、時効やろうが何やろうが「警察頑張れ」とは思えなかった。犯人扱いした謝罪は無いの?欠勤の理由は何て言うの?近所で変な噂になったらどうすんの?とか考えたら最後の方は気分が悪かった。
0投稿日: 2013.09.05
powered by ブクログ警察小説の大家、横山氏のデビュー作。加筆されているようだが、どのくらいなのだろうか。展開の自然さ、構成の巧みさ、そしてどんでん返し。この頃から十分に”横山氏”である。
0投稿日: 2013.08.23
powered by ブクログ[あらすじ] ある女性教師が校舎の屋上から墜落死した。警察の捜査により、彼女の死は自殺と断定される。普通はそのまま忘れ去られるような事件だった。しかしそれから十五年の月日が過ぎ、警視庁に一本のタレ込みが入った。 事件発生日の夜、期末テスト奪取を目論んだ高校生三人が、校舎内に忍び込んでいたのだ!! 彼女の死は本当に自殺だったのか。捜査が再始動し二つの事件を結んでいく。すると、戦後最大の謎である三億円事件の影までもが浮かび上がってきた。 だがこの時すでに、時効成立まであと24時間。果たして事件の真相は解明できるのか!? 「クライマーズ・ハイ」や「64」などの優れた作品を世に送り出してきた横山秀夫。 処女作でこの水準の作品を書ききるとは、やはり恐るべき作家である。 期末テスト奪取の「ルパン計画」に、女性教師の墜落死。さらに三億円事件まで絡めてあるので、字面だけを眺めると突拍子もない三流娯楽小説のようにも思える。だが内容は濃厚な警察小説である。 緊迫した取調室と失われた青春時代。 過去と現在が交互に描かれる事で、事件の真相が次第に明らかになっていく。 文章も濃厚で、事件の動き出しも早いため、最初から読者に息つく暇を与えない。 横山氏の長編小説を読んだ事がある方ならご理解頂けるだろうが、彼の作品にはスロースタートなものが多い。 しかし本作は3ページ目で事件が動き始めるので、今まで彼の小説を序盤で諦めてしまった方にも向いているだろう。 横山秀夫は圧倒的な筆力を持つ作家である。 特に人間を描くのはミステリー界でもピカイチだ。 泥臭かったり、狡賢かったり、それでも格好良かったり。現実にいそうでいない、人間より人間味溢れたキャラクターを描かせたら彼の右に出る者はいない。 本作にも本庁の敏腕刑事の溝呂木や、喜多、橘、竜見といった魅力あるキャラが溢れている。 横山秀夫の描く「濃厚な」ミステリー。ぜひ一度は楽しんでもらいたい。
0投稿日: 2013.08.07
powered by ブクログ当時高校生だった3名が、刑事の尋問を通じて15年前の事件を回想し、徐々に真実を明らかにしていきます。派手なトリックや叙述的な仕掛けがあるわけではありませんが、各キャラの人物描写、筋建て、謎解きなどが見事で楽しく読めました。 しかし、「3億円事件」を絡ませ方は無理がある気がしました。ラストのドンデン返しも微妙で、無理やり捻った感じでした。
0投稿日: 2013.08.02
powered by ブクログなんだか納得いかない部分がチラホラ。 ・何故自殺と片付けられたか?捜査が杜撰だった、その理由は ・婦警が相馬の妹で真実を知っていたなら、何故もっと早く言わなかった? ・いくらなんでも内海が真犯人である動機が無茶苦茶 終盤までは面白かったので、この謎がどう収束するんだと楽しみにしていましたが、なんだか拍子抜けでありました。
0投稿日: 2013.07.27
powered by ブクログ相対的な評価になっちゃうけどこれが処女作って ゴイスーですよね。最近のに比べると物足りなさは ありますが片鱗感が半端ない。おもそろかったです。
0投稿日: 2013.07.27
powered by ブクログ買ってからあらすじを読んでみたらルパンの消息というタイトルから私が想像していた話とはどうも違うらしいということを知りました。 でもむしろ想像してたより面白そうだし、これが横山さんの処女作ということを知って期待しながら読みました。 読み始めたら止まりませんでした。 最後まで一気読みしてしまいました。(思いがけず徹夜しちゃいました) 自殺とされた事件、ルパン作戦、三億円事件、他にもいろんな事件とか出来事が絡み合って、いろんな伏線が張られていて、最後に伏線が回収された!と思ったら最後の最後にまだ残ってた伏線が全部つながりました!! 何気ない会話とか描写とかにヒントはいっぱいあったんですが、気付いたところもあれば気付かなかったところもという感じでした。 結局私は自分では謎は全然解けませんでした。 真相は切ないです。 ちょっと泣きそうになりました。気の毒なことが多すぎて…。 最初から最後の最後までおもしろくて、惹きこまれて、テンポもよくて、とても良かったです。
1投稿日: 2013.07.24
powered by ブクログ横山秀夫のデビュー作 ルパンの消息。 登場人物の人柄がよく出ていて物語に入りやすかった。時効という背景がありスピード感も感じた。
0投稿日: 2013.06.07
powered by ブクログ15年前に自殺として処理された事件について、時効まで24時間というところで自殺ではないとのタレコミがあった。関わったと思われる当時学生だった男たちとルパン作戦、刑事自身の思いから事件の真相が暴かれるが、、、 ご都合な所もあるけれど面白い作品だった。
0投稿日: 2013.06.04
powered by ブクログ長い沈黙を破り、「64」で見事な復活を成し遂げた横山秀夫氏の処女作。 時効寸前の女性教師殺人事件の真相が、当時の不良高校生3人の供述と刑事たちの推理で明らかになっていく。面白いのは、ここに戦後最大の未解決事件である三億円事件を絡めたこと。タイトルの意味の深さもじわじわっと判ってくる。
0投稿日: 2013.04.30
powered by ブクログ余りに事件の伏線が多く、その全てを解決するため、強引に話をまとめすぎた感がありました。 もう少し一つの線を深く、太く追ってほうが面白いような気が・・・。
1投稿日: 2013.04.13
powered by ブクログ詳し過ぎる15年前の記憶、強引な展開など気になるところもあるが、処女作と聞けば、納得の出来。1990年当時の世相も色濃く反映。
1投稿日: 2013.04.07
powered by ブクログ女性教師の飛び降り自殺が殺人事件だったというたれ込みと、三億円事件がどう繋がるのか、時効が迫るタイムリミットが近づく中、過去の事件を解いていくのにワクワクしながら読んだけど、どの人の行動も重要な決断が勘違いからというのが、なんだか哀しすぎる。でも、実際に人と人との関係は勘違いから成り立っている気もするしなぁ
0投稿日: 2013.03.27
powered by ブクログめっちゃおもしろかった! 後半はもう止まらなくて一気に読んだ。 横山秀夫は「臨場の原作書いてる人だよね」くらいにしか知らなかったけど、もっと読んでみたい。
0投稿日: 2013.03.21
powered by ブクログ横山秀夫さんの処女作。とはいえ、自分は最後の最後に読んだように思います。最後を思い出せませんが、面白かった記憶。
0投稿日: 2013.03.13
powered by ブクログ警察に15年前に自殺と断定された女教師が、実は3人の男子高校生に殺害されたとのタレコミが入る。その主犯として名指しされた喜多が警察に連行され、当時の記憶を思い起こし話始める。事件は徐々に重い真実が明かされていくが、一気に読ませる力のある作品。人間の弱さと強さを感じるドラマ。面白い。
1投稿日: 2013.02.28
powered by ブクログある事件をきっかけに昔おきた事件へと繋がっていく。 ストーリーは、面白かったのですが 非現実性がなく、とっても現実的な推理小説でした。
0投稿日: 2013.02.25
powered by ブクログよくできてるがデビューなので若書きだ……『第三の時効』を最初に読んだんで物足りない……が、横山氏の警察モノをまた何か読んでみよう。
0投稿日: 2013.01.19
powered by ブクログデビュー作にして既にさすがの貫禄。 自殺として処理された事件が殺人だと密告が入る。 しかし時効までに残された時間はわずか一日。 手がかりは”ルパン作戦”を実行した三人への聴取。 取調室での聴取とそこから浮かび上がる15年前の出来事。 次々と浮かび上がる謎とさらにその奥に隠された秘密。 当時の警察による初動捜査のミス、連行に関する状況などに不満は残るが それを補って余りあるスリルがたまらない。
0投稿日: 2013.01.05
powered by ブクログ「ルパンの消息」は横山秀夫さんのデビュー作。 12冊目にしてデビュー作を読みました。 面白かった~!! 三億円事件と女性教師殺人事件。 既に時効を迎えた三億円事件。 女性教師殺人事件の時効まであと1日。 この二つの事件のつながり・・・ 緊迫した時間のなかで暴かれる真実。 わくわくしながら一気に読みました。
1投稿日: 2013.01.03
powered by ブクログ高校生三人組の期末テストの答案奪取計画、女性教師の学校での転落死、 さらには現実に起きたあの三億事件が絡むストーリー。 いろんな伏線が結構わかりやすくて 自分でも推理しながら読んでいけます。 でもラストの犯人の心理まで推理するのは難しいかな。笑
0投稿日: 2012.12.03
powered by ブクログ横山秀夫『ルパンの消息』読了。著者にしてはどうも青臭いところがあるなぁと思って、最後にあとがきを読んだら、処女作とのこと。なるほどなるほど。高校の屋上から飛び降りた女性教師。自殺と思われていたその事件に殺人の可能性が。しかも時効まであと1日。真相を暴くことはできるのか!?
0投稿日: 2012.11.12
powered by ブクログこれが幻のデビュー作か。 刊行に当たっては改稿が行われているらしいが、それにしても変わらぬ上手さだ。 論理的な破綻はまったくない。 物語が進んで一つ二つと伏線が片づけられていき、「あれはどうなったんだろう…」と読み手が感じ始めるまさにそのタイミングで、その点にメスが入れられる。 気持ちいいリズムだ。 斜めから掠めるような3億円事件の絡め方もまた小憎らしいほど。
0投稿日: 2012.11.08
powered by ブクログ15年前に自殺で処理された女性教師の墜落死が殺人だとの情報が入る。時効は明日。15年を遡って24時間を奔走する警察を描く。重厚なのに読みやすい。先が気になって一気に読んだ。夜更かしまでして読んだのは久しぶり。著者の処女作で、奇しくも15年経って単行本化。文庫化にあたりさらに加筆・修正されたとのことだが、はじめての作品がこれってすごすぎる。他の作品も読もうとおもった。
1投稿日: 2012.10.28
powered by ブクログ横山秀夫の本は短編集はけっこう読んでるが、そうでないものは半落ち、クライマーズハイ以来読んでかな。 ミステリー小説という意味では初か。複雑に絡み合った謎を少しずつ解きほぐしていってくれる感じは読者にとっては読みやすい気がした。逆にいうと最後に大どんでん返しという形にはならないのでそれが嫌な人は少し物足りないかも。 でも、これがデビュー作とはやっぱりすごい。
0投稿日: 2012.10.07
powered by ブクログ最後の最後、もしやあの人が犯人だったらどうしよう…って思った人が犯人じゃなくて本当によかった。面白かった。
0投稿日: 2012.09.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
クライマックスは息もつかせぬ展開で、一気に読み切りました。 ただ、どうしてキタローが、あんな簡単にすらすらと供述したのか、ちょっと疑問でしたが。 この聴取を機に、橘と鮎美先生が、幸せな第二の人生を送ってほしいと思いました。
0投稿日: 2012.08.01
powered by ブクログ素直にやられたっ! 事件が解決しても、更に驚きの事実が。。。 2012年上半期MyBestミステリーです。 横山秀夫のデビュー作!
0投稿日: 2012.07.28
powered by ブクログ細かく考えられたストーリーが良かったです。やっぱり誰であってもデビュー作や初期の作品は練って練って練られた感がありますね。
1投稿日: 2012.07.25
powered by ブクログ真犯人は最後まで分からない。ミステリーとして申し分のないエンタテインメント。息をもつかせぬスリリングな展開。涙を誘うシーン。意想外の展開の連続波状攻撃に完全に圧倒された。圧巻は沢山の伏線が結末へ向ってなだれ落ちるラスト数十ページ。純粋に楽しめる一作。
0投稿日: 2012.07.22
powered by ブクログ本格的な推理小説が読みたくて購入。横山秀夫は動機についで二冊目。自殺とされた事件の関係者から語られるルパン作戦。時効まで24時間以内って設定必要?と思ったけど話自体は面白かった!
0投稿日: 2012.07.16
powered by ブクログクライマーズハイに続き横山秀夫二冊目。過去と現在のつながりがとてもわかりやすく描かれており、絶妙のタイミングで登場人物の一面が明らかになっていく。
0投稿日: 2012.07.15
