【感想】神様の御用人4

浅葉なつ / メディアワークス文庫
(96件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
23
46
14
0
1
  • やっぱり黄金さまがいい味出してます。

    今回は、衝撃的な始まりで、えーっどうつながるんだろう?と思いながら読み始めました。
    しかも、訳あってモフモフ黄金さまが良彦の御用を手伝いません。少し冷たいのです。
    でも、美味しい物、得にスイーツに弱い黄金さまは健在でした。黄金さまが肉球で良彦をテシテシと叩いたり、ニートなんていう現代語を使いこなすところを読むと黄金さまを抱きしめたくなります。
    なんだかんだと文句を言いながらも御用神に向き合う良彦の真心がとても清々しいです。
    ラストでは少し泣いてしまいました。
    行ってみたい神社がどんどん増えていきます。
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    投稿日:2016.02.17

  • 初の長篇

    シリーズ初の長篇。
    夢に現れ「忘れるな」と告げる女性。人々から忘れられ、力を削がれ記憶が薄れゆく天道根命からの御用は、その女性が誰なのかを突き止めて欲しいというもの。良彦と黄金は和歌山に向かい、出会うのはかつての野球仲間である大野。天道根命と名草戸畔、朱と白の簪。大野姉弟と、家族との確執。御用人としての良彦の成長が微笑ましい…というか元々の性質が心優しいんだろうな。大野や天道根命の心を解したのもこの良彦の優しさなんだろう。
    大国主・須勢理夫婦が相変わらずで笑ってしまう。そして穂乃香ちゃんが、めっちゃ可愛い…。
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    投稿日:2016.01.19

  • 『瞬きを繰り返して、良彦の目玉の裏側を涙が流れていく。』これを読んだ瞬間の感動!なんとしても読んで下さい。

    娘を想う母、弟を想う姉、そしてなな姉ちゃんを想う神。みんなこの地上にはいない想い。
    でも、この想いを地上の人たちに結びつけたのは、良彦さんの想い。
    自然と溢れでてくる涙。うれし涙。安堵の涙。そして穂乃香ちゃんの思うことも見逃せません。
    p.s.
    あとがきの『大野くん』の名前の経緯や、神社の偶然の由来を知るにつけどうしても行ってみたくなり、
    参拝させて頂きました。
    早朝の境内で、モフえもんさんや神々さんのことを思うとなんか実際にみんなと会えそうな気がしました。
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    投稿日:2015.10.24

  • 次回作への期待が高まりました

    3巻までは1冊の中に「神様の御用聞き」案件が2~3件入っていましたが、4巻は1件だけです。その分だけお話も深く、心に染み入ります。
    主人公の良彦も良い意味で変わってきていて(以前から兆候はありましたが)、神様の依頼に真摯に取り組む姿勢も好感が持てます。

    3巻までも読み物としては良いですが、印象に残ったことを思い出すと、たいがいが、黄金さま(キツネの姿の神様)のお茶目な言動、でした。
    一方、4巻で印象に残っているのは、依頼主の神様のなくした記憶を取り戻すために少しずつ歴史を紐解いていく過程、辿りついた結末です。この神様が人として生きていた2600年前の情景、人の営みが目に浮かぶようで古代日本の歴史にちょっと興味が出てきたり、神様の御用人1~3巻を読み返してみたくなったりしました。

    いわゆる続き物にはマンネリ化して面白みがなくなっていくものがありますが、本書の場合は、次回作への期待が高まりました。
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    投稿日:2015.09.05

  • 祝 昇格

    シリーズ初の長編ということで、空間・時間ともに壮大な感動巨編になっております。
    とは云え、神様たちの妙に人間的な個性なども相変わらず面白く、今回登場する天道根命も期待を裏切りません。電車賃にお賽銭を持って来るところなど、何か可愛らしいです。それだけに、最後は感動的でした。
    このシリーズは、読後にとてもほっこりします。何だかんだと云いつつ人の好い良彦は損をするタイプかも知れませんが・・・。神様たちや穂乃香ちゃんに見守られて、今後は正式な御用人として更なる活躍を期待したいです。
    続きを読む

    投稿日:2015.09.06

  • 和歌山が舞台の初長編

    シリーズ4作目です。

    力が弱まり記憶をなくしてしまった神の謎をとくお話です。
    歴史の一部を紐ときながら話が進み、あっという間に読むことができました。

    今回、黄金とのやりとりが少なかったのが残念でしたが、良彦が御用人代理になった経緯がわかります。
    また、穂乃香ちゃんと良彦との関係も進展しそうな予感です。

     歴史を紡ぎ続けることの難しさと大切さを感じることのできる内容でした。
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    投稿日:2015.08.29

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ブクログレビュー

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  • nyamotomo

    nyamotomo

    このレビューはネタバレを含みます

     前回までの短編中心の構成と一味変わり、今回は一冊丸ごと一つの御用にかかわる長編となっている!その分登場人物の複雑であり、読み応えがある。
     今までのお話も単に頼み事を聞くのではなく、その裏にある神様の心情や本当の願いを解きほぐしていく推理小説のような展開が多かったが、今回はそれが特に強く、歴史ロマンミステリーめいたお話だ。様々な神や人間、かつて登場し再登場したオオクニヌシ達含め、の思惑や願いが錯綜し、事態は思いがけない衝撃の真実に繋がってくのが面白い。
     かつて御用人を断った青年と自分の記憶を知りたい神、次々に明かされる真実に二転三転する真相に秘められたそれぞれの姉弟の絆の行方も勿論だが、家族、そしてそのまま忘れられてしまうようなあるいは既に忘れられてしまった太古の時代の繋がりのある人々の記憶と絆を受け継いでいこうと言う、神様と人間の関係性の一面を表すようなテーマがこのタイミングで描かれているのも印象的だ。

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    投稿日:2024.02.28

  • につ

    につ

    このレビューはネタバレを含みます

    感想
    今回は一冊丸ごとで御用人昇格試験に挑む良彦。良彦も難しい御用に対して納得いくまで取り組むなど一皮剥けた印象。

    相手のことを考え、寄り添う心は現代において失われつつあるのかもしれない。御用とはそういうことを思い出すためにやることなのかも。自分には足りてない部分と痛切に感じた。

    あらすじ
    紀井国造の天道根命から、夢に出てきた簪(かんざし)をした女性を探して欲しいと頼まれる。簪の女性を探している中、昔の野球仲間の大野と出会い、大野の実家が神社で、探していた簪の女性と関係がありそうだと分かる。天道根命に伝えたところ、簪を神社に返すことになったが、良彦は納得せず御用について調べ直す。奇しくもこの御用は、良彦の御用代理人から御用人への昇格試験だった。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.10.19

  • ラビ

    ラビ

    ちょっと押しつけがましいというか、偽善的に思えてしまって、読んでいる精神状態によっては白けちゃう感じだったな。完結したと思ったら続編出てるし……第一部? 10巻まで読んだらその先はたぶん買わないです。

    投稿日:2023.07.02

  • kamiya-kun

    kamiya-kun

    長編、面白かったです。
    もうひと波、もうひと押しあったら〜とは思いますが、概ね楽しめたので、★4かな。

    投稿日:2023.05.24

  • 桧川

    桧川

    このレビューはネタバレを含みます

    1冊を通して一柱の御用を聞く長編。
    姉弟、兄弟がテーマかな。血がつながっているというだけで、お互いを思い合える兄弟姉妹っていいね。
    重い話のなか、黄金様がだんだんとお笑い(癒し?)担当になってきているような気がする。

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    投稿日:2023.02.17

  • tm

    tm

    ここにきて初の長編。前作までと比べ、いろんな要素が絡み合ってミステリーっぽかったと思います。神様もたくさん登場してちょっと複雑になってきたので、これまでの話で培った知識が活きてきます。主人公と一緒に成長してるかな?続きを読む

    投稿日:2023.01.31

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