【感想】やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。9

渡航, ぽんかん8 / ガガガ文庫
(36件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
20
5
7
0
0
  • 前半の鬱屈をふきとばす!

    9巻前半は、どうにもならない現状に八幡の思考がのたうち回るような内容で、読んでるこっちもどんよりしてしまい、いくらなんでも長すぎるだろう・・と思っていましたが、中盤の展開を熱いものにする下敷きになっています。作中の「先輩はもっとクールな人かと思ってました」って言葉が物語っているかもしれません。

    それにしても、平塚先生は良い先生すぎじゃないですか!?今までもずーっとそうだったけど、言葉に思慮と暖かみがあり、物語に深みを与える存在だと思います。表紙なのも納得。ディスティニーランドのシーンは流れ的に唐突に思いましたが、今後に大きく関わってきそうないくつもの出来事が起こり、こちらも目が離せません。きっと、コースターで雪乃が口にした言葉を成し遂げたとき、この物語は終わるんじゃないかな・・なんて寂しささえ感じました。
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    投稿日:2015.02.17

  • 八幡が作中で初めて取る解決策の形

    ひねくれ者故に友達も彼女もいない高校生・八幡(※ただし、残念ゆえの、一人ぼっちの信念が半端ない)が、「奉仕部」に入り、学園一の美少女(かつ才女)・雪乃(※ただし、突出しているがゆえの、一人ぼっちの信念が揺るぎない)と出会い、様々な人の問題を導いていく話。

    9巻は生徒会選挙の後にある気まずい空気の漂う奉仕部にきた、生徒会からの依頼を8巻の出来事があったため、責任を感じた八幡が単独で助力に乗り出す話です。8巻では、 八幡は自分が動く理由を妹からもらいましたが、今回は根本を見なおして更に葛藤します。その答えが最大の見所です。

    今回の八幡の解決策は作中では今までに無い、初めての形を選択します。追い詰められた結果とも言えますが、八幡自身「何を求めているのか」を言葉にしています。

    2時間くらいで読み終えることが出来ました。

    本編中示された課題は、現実社会でも往々にして発生するものです。もし、自分が会社や学校で同じ課題に接していると感じたならば、自分は今現在、どう対応しているのかを整理してから、読み進めると、より楽しめます。・・・作中の立ち回りをすべきかは別にして。
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    投稿日:2014.12.04

  • 敵のレベルが落ちてきた

    今回の敵は停滞しているだけでしたね。意識高い系とか、ゲームネタとかちょっと高校生とはずれちゃって薄皮一枚で作者が見えている感じ。ちょっと残念です。
    次巻に期待。

    投稿日:2014.09.01

  • やはりラブコメはまちがっている?

    誰もが不快に思いながらも過ぎてゆくぎこちない奉仕部、
    苦悩の末ついに八幡から本音を打明け依頼する
    そしてみんなの何かが変わってゆく、
    この依頼の先はどうなる。
    奉仕部3人はどうなるの?

    投稿日:2014.06.13

  • ここまで長かったぁ!

    勝手な想像だが、ここ数巻は文章に書き手の苦痛がにじんでいた様に思う。
    あぁ、ここにもっていきたかったんだなぁ。
    前半こそまだふらふらする感じがあるが中盤から後半に向けての力の入り方は非常にいいかんじ。
    これが最終巻でもおかしくない仕上がりではないでしょうか?
    それでも続きは気になるんですけどね。
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    投稿日:2014.06.11

  • ここ最近では一番スカっとします。

    ちょっと重めの話が続いていましたが、今回はその重さに向き合う話です。
    比企谷君が今まで自分の手法で終わらせてきた問題のその後に向き合いどう対処していくかが見所です。
    起承転結の転の巻かな。
    平塚先生がかっこいいですね。
    最近のなんか重たい引きで終わっていた巻と比べると今回はすっきりして終わりますね。
    奉仕部らしいやり取りも見られるので楽しかったです。
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    投稿日:2014.05.17

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ブクログレビュー

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  • tacom

    tacom

    このレビューはネタバレを含みます

    新生徒会クリスマス会準備編。
    前巻同様、この話も前半部分は歯車の狂った奉仕部と八幡の心境が続いてて陰鬱とした雰囲気。
    ただ、八幡本音吐露の名シーン以降、後半は明るい展開で良かった。
    葉山グループのメンバーともちょいちょい遊んだり、見ててほっこりしますね。

    にしても、会議は踊るされど進まずの様子は、読んでてほんとにイラつかせてくる感じが凄すぎました。そういう風に書いてるんだと思うのですごい。
    そして平塚先生は相変わらず指導者っぷりが素晴らしいですね。

    そんなこんなで、最後はティータイムも復活して、紙コップからも卒業してハッピーエンド。めでたしめでたし、、、ですがまだまだ続くようで。期待して次も読みます。

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    投稿日:2024.02.25

  • subook中村ボッチ

    subook中村ボッチ

    主人公一人が敵を演じる事でクラスの人間関係を険悪にさせないようにする話が多いです。

    1人を救って100人犠牲にするのと100人を救って1人を犠牲にするのどちらが良いかと尋ねた時、この主人公は後者を選んでいます。そして犠牲になる1人と言うのは主人公自分の事です。この本は自分と他者を両方大切にする事が出来るかどうかを問うたものだと思います続きを読む

    投稿日:2020.02.02

  • nira1013

    nira1013

    「比企谷八幡の消失」的内容。TDLはファンサービス

    本シリーズで、初めて八幡はトップカーストのコミュニケーション手法に理解を示す。
    無駄も多いが、言葉を尽くして、相互理解・調整をしていく手法。
    当然、ぼっちでは、ひとりでは、できない方法である。

    奉仕部の和解は、珍しく青春、青春した内容。
    スプラッシュマウンテンでのゆきのんの一言は若干嫌な予感。

    玉縄らの手法は、誇張されているが、良く見られるよね。
    でも、雪ノ下のセリフのような反対意見も実社会ならもっと早く出るでしょうね。
    しかし、学園ものでこんなに仕事チックな活動を連発しているラノベも珍しい。

    さて、登場する女子たち全てのフラグを強固に成長させている八幡。
    もはや、あんまり腹も立たなくなった。

    アニメ2期が決まったそうだが、長引かせずに、八幡たちが本物を手にすることができるか?
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    投稿日:2018.10.29

  • reinou

    reinou

    このレビューはネタバレを含みます

     7巻から続いた黒が、白に変わっていく本編。
     安心という心地よいカタルシスを生む展開だが、八幡のキメ台詞、キメ台詞に至る過程、その情景も含め見事なそれだ。
     確かに、その帰結自体は「感情という、ロジックでは測りがたいモノを掴む際、そもそも正解はなく、ベターを試行錯誤しながら常に探り続けていく、そのプロセス自体だ」というもので、余りにも当たり前すぎるものにすぎない。
     しかし、これに気づく葛藤は、老若男女を問わず人ならば誰でも、他者と関わる中で経験していく。この過程を、青年らしい潔癖さ(「欲しいのは本物」という台詞に顕著)が希求されつつ、丹念に描かれていく(多少くどいが)。

     人との関係性の有りようを意識しつつ、本作は展開してきた。
     ぼっちの目から見た学生生活、小学生の苛め、恋の告白への拒否と関係性のあざとい保全の両立、文化祭の裏方運営業務、貧困家庭に属する者の葛藤等々。

     ある意味、このテーマなら本巻をラストにしてもあながち間違いではなさそう。
     しかし、ようやく主軸に据えられてきたのは、本作の主人公3名+α(葉山と陽乃かな)の関係性。これをさらに進め、人との関わりを模索していく過程はやはり外せないのだろう。
     そういう意味で、次巻もまた実に楽しみである。

     さて、本筋ではないが、周囲が喧しい平塚先生が未婚の件。
     しかしながら、本巻を見るにつけ、彼女が未婚なのはやむを得ないなぁ、と感じさせる。
     そもそも、彼女の人間観察眼は、八幡をさらに上回る。大人だからというのではなく、彼女自身の個性であり能力としてだ。
     しかも、解答を見つけさせるよう仕向けることすら可能な力量を備えた人物だ。
     もちろん「教師」「人間」としては実に素晴らしいという他はない。しかしながら、彼女と一つ屋根の下で生活するのは、かなり息苦しい。有体に言えば彼女と向き合い、あるいは一つ部屋にいた場合、寛げないのだ。

     彼女がこうなった過程、かような力を得るに至った事情を描くかは不明だが、八幡に似た性格の元カレの存在を想起してしまうところだ。

     ちなみに、八幡君、あなたが10年早く生まれて、彼女と出会っても、恋仲にはならないと思う。あなたも素晴らしいが、彼女を惚れさせるには、より懐の深さが要るかも…、そんな風に感じる。

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    投稿日:2017.01.22

  • より

    より

    図書館で。
    クリスマスイベント巻。ここまで読んできて良かったよ、ヒキガヤ君おめでとう!とエヴァ最終回(TV版)並に拍手してあげたいようなちょっとした革命勃発。ヒッキーも前に進んでるんだねぇ… 彼はトーマの心臓とか読むといいよ。あれも本当のホンモノが欲しい話だった…と思う。多分。

    それにしても青春とかリア充とかレッテルを貼ってあいつらは人生謳歌してるとか毎日楽しそうだぜチクショウなんて羨んでいる輩に、でもまあ彼らだって大変なんですぜ、アナタが知らないだけで…というお話のような気がしてきた。反対にボッチ最高!ってお話でもないけど。まあ足掻け、悩めよ青少年ってお話なんだから本当に青春小説なんだろうな。ちょっとそういうとこっぱずかしい感じもするけれども。

    誰もかれもそんな簡単に変われないけれども少しづつ影響しあい、前に進んだり後退したりしてるんだろうなぁ。長い目で見れば20歳前なんて80まで生きたら人生の1/4でしかないし。しかも最初の5年ぐらい記憶はきちんとしてないし。というわけで前途は茫洋とし過ぎて居て反対に不安っていうのが青春時代なのかな、なんて思ったりもしました。いや、まあ自分も老後とか漠然とした不安を抱いてますけどね…
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    投稿日:2016.11.29

  • natsu

    natsu

    ようやく奉仕部の仲が戻ってきてほっとしました。
    平塚先生ってほんとにすごい先生…!
    相変わらずの様々な小ネタにクスッとしつつも
    人間関係にハラハラもしつつ、
    トータル楽しく読めました(*´∀`)
    あと、相手校のカタカナ語はよくわからんでした。
    ちゃんとみんなに伝わるような言葉を使うって大事なことだと思います!
    続きを読む

    投稿日:2016.11.14

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