【感想】ふしぎなキリスト教

橋爪大三郎, 大澤真幸 / 講談社現代新書
(395件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
111
155
64
11
1
  • 読了しました。

    非常におもしろかった。聖書を理解することが、文明を理解することに非常に役に立つと分かりました。必読の書、です。

    投稿日:2017.07.03

  • 誤りもひっくるめて、ふしぎな社会学の本!

    本書が出版されてから、称賛の声とともに、批判・反駁する書物や論文が一体どれだけ出ただろう。
    例えば『ふしぎな「ふしぎなキリスト教」』という本は”ふツー連(ふしぎなキリスト教問題を考えるツイッター市民連合)”という団体による批判。
    これは「本書の2ページに1つは誤りがある」というくらいの厳しい批判なのだが、
    実は、ふツー連が一番厳しく批判しているのは、
    本書を教科書として使っているような教会や神学校である。

    確かにそうだ。だって本書は

    「キリスト教ってふしぎだなぁ」

    そういう本なのである。
    不思議なものに興味を持つのが人間の性。
    「そうだなあ、不思議だなあ」
    と思って、それから入門書に進めばいいのだ。
    対談なので気軽に読める。

    だが、本書の著者たちは社会学者であり、キリスト教に関しては素人であるし、
    まして、信仰へ導くために書かれているものではない。
    教会や神学部で「教科書」として使うなど、その教会や大学の資質を疑いたくなる。
    正直、本書に書いてあることをメモしながら読むなどはおすすめしない。
    専門的に神学を学んだわけでもないただのキリスト教徒の私から見ても、
    価値観以前に基本的なレベルの間違いが多いから(苦笑)

    だが、キリスト教徒にとっても、彼らが「ふしぎなこと」として
    挙げていることついて考えてみることは無意味ではない。
    教会で使うなら議論の題材として良いだろう。
    自分たちが当たり前と思っていることが、他者から見たら「ふしぎ」である
    ということを知れば、視野が広がるだろう。
    これはキリスト教徒にとってのキリスト教だけでなく、
    日本人にとっての日本、などについても言える。

    また、キリスト教関連書としては異例のベストセラーである。
    本書の誤った箇所も含め、既に「日本のキリスト教理解」の一部となっている。
    そういう意味では「社会学」の本としても一読をお勧めする。
    続きを読む

    投稿日:2014.09.16

  • 面白すぎて2回連続で読みました

    キリスト教が何なのか、何故世界中で何億人もの人が信仰するのか、どうもずっと腑に落ちていなかったのだけど、キリスト教を理解するには聖書のダイジェストを読むんじゃなくて、こういう客観的に批評する本じゃなきゃダメだと痛感。対談形式で「一神教って何なの?」というベースのところから語っているのですが、その内容が本当に面白い。キリスト教を信仰するのは内容どうこうじゃなくて安全保障のためだ、という解説には目からウロコ。多民族からの侵略の心配のない立地的に恵まれた環境の日本には一神教は生まれないはずです。続きを読む

    投稿日:2014.04.12

  • キリスト教はややこしい

    かなり興味深かった。
    これまで感じていたキリスト教の不可解さの回答が多くあった。
    でもやっぱり、キリスト教は理解できない。
    矛盾だらけなのに、それを受け入れて信じる人たちを理解できない。
    それは自分が日本人だからなのか。続きを読む

    投稿日:2013.09.25

ブクログレビュー

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  • kanjba12

    kanjba12

    この本を読んで、キリスト教の基本的理念と疑問、さらにはその教義が近代化にどのような影響を与えたか分かりやすく解説されている。僕自身キリスト教と関連のある生育環境にいたため、ずっと疑問を抱いたまま生活を送っていました。しかし著者たちによる複雑で難解なキリスト教の教義を社会学的に分析することで、キリスト教に対する自分のモヤモヤが明解になった(文章としてまとめるのは大変難しいが…)。続きを読む

    投稿日:2024.02.24

  • まり

    まり

    めちゃめちゃ面白い。最初から最後までびんびんだった。キリスト教で疑問だったことが悉く語られている。キリスト教や聖書のおおまかな知識をつけてから読んでよかった。
    著者2人の見識がすごいなあ。どれだけ深い知識があるのだろう。
    でも、橋爪さんという人は学者でありながらクリスチャンであるようだが、教義が政治的な駆け引きに近いものによって決まるとか、イエスは歴史上ただの大工の息子であるとか信仰の立場から外れた発言がある一方、大澤さんという完全に信仰の立場にない人からの素朴な疑問に対する答えが???なこともあって。やっぱり信仰していると客観的になりきれないのか、、、?宗教を信仰する気持ちはさっぱり分からない。
    一神教の考え方やイエスの言わんとしたこともまだまだ疑問だらけ。もっとキリスト教の本読もう。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.27

  • gynes

    gynes

    社会学的な観点から見たキリスト教については半分も理解できなかったが、それでも現代の西洋文化においていかにキリスト教の影響が大きいかは十分理解できた。

    もう少し知識をつけてから再読したい。

    投稿日:2023.12.14

  • なみたく

    なみたく

    キリスト教の成り立ち、ユダヤ教、イスラム教との関係性の大枠を理解するのにうってつけの良書だと思う。聖書という書物の不完全さ、様々な解釈の余地があることが、著者2人のやりとりから感じられ、その理解、解釈しようとする努力こそが、現代の西洋文明の礎になっていることが分かった。宗教なんて、キリスト教なんて、と思っていたが、自分が恩恵を受けている近代文明が、実はキリスト教があったからこそのものだったとは。面白かった。続きを読む

    投稿日:2023.11.30

  • k-hajime

    k-hajime

    2023.01.24 本にも書いてあるけど、本当に面白かった。傑作だと思う。前提となるこの本のコンセプト(現代社会を生きる上では、キリスト教の理解が必要だ)が、本当に素晴らしいと思う。

    投稿日:2023.01.24

  • Wasa Bi

    Wasa Bi

    一神教のgodと多神教の神様との違い
    日本人にとって、神様は仲間(自分の支え)
    godは人間を創造(所有物) 絶対的存在

    なぜ神様が創造した、この世界が欠陥だらけなのか?

    イエスが起こした奇蹟の真相  

    ユダの裏切り
    続きを読む

    投稿日:2023.01.20

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