月光ゲーム

有栖川有栖 / 創元推理文庫
(278件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
39
93
106
16
0
  • 「嵐の山荘」的状況に燃える

    本書は著者の長編デビュー作にして、江神&アリスシリーズ(学生アリスシリーズ)の1作目です。副題に「Yの悲劇’88」とありますが、エラリー・クイーンの『Yの悲劇』を読んでいなくても問題ありません。
    火山の噴火により外部と寸断されたキャンプ場(いわゆる「嵐の山荘」ですね)、連続殺人、ダイイング・メッセージ……このいかにも「本格(ミステリ)」という感じが、本シリーズの魅力といえるでしょう。登場人物が多いですが、それぞれのキャラが作り込まれているので、読み進むうちに自然と覚えられると思います。
    結末に向けて論理的に謎が解かれていく様子には、何度読んでも鮮やかさを感じます。また、舞台が山のせいか、月夜をはじめとする情景描写も印象に残りました。
    続きを読む

    投稿日:2014.03.30

  • 【学生アリス1作目】アリスは男です

    有栖川さんの作品の中でも人間関係、というか主人公の心情などがより多く表現されている学生アリスシリーズの第1作。クローズドサークルの状況で殺人事件が起きて、さてこれ如何に、という王道ミステリ。地の文は標準語だが、会話文、心情は概ね関西弁なので、ただそれだけで読みづらいと思ってしまう人もいるかもしれないので注意。
    内容自体はしっかりしていると思います。
    続きを読む

    投稿日:2013.10.02

  • 本家もそこのけの面白さです!

    かなり衝撃的でした。滅茶苦茶面白いじゃないですか!
    元々前評判から期待はしていましたが、平成のクイーンが書いた「Yの悲劇'88」を楽しむのに本家を知らない訳にいかんだろう、と先んじて取り組んだのが悲劇四部作でした。
    で、その本家、シリーズラストに打ち震えたものの、全体的には好みでなかったので、ちょっと期待値を下げての本書だった訳です。
    本書の好みはラスト一発の展開でない点です。とにかく経過が楽しい! パニックに殺人、プロローグの一言も効いて、非常にドキドキしながら読めます。
    読者への挑戦に敗れたのは癪ですが(笑
    続きを読む

    投稿日:2014.02.24

  • 読者への挑戦の章があります

    国名シリーズから読み始めたので落ち着いた年齢のアリスしか知らない私には大学1年のアリス、恋するアリス、火村シリーズではないアリスは別人のように新鮮でした。
    本書は著者のデビュー作品です。舞台となるキャンプ場に偶然集った大学生の若者たちが、山の噴火で下りる道が寸断された異常事態と、その中でおきる連続殺人に襲われます。リーダーシップをとるアリスの先輩の江神が地鳴りや噴火の危険から皆をまとめ、女子大生や怪我人を助けながらなんとか脱出方法を考え、探偵役もこなすカッコ良さにグイグイ惹かれました。
    ラストの謎解きの前に読者への挑戦の章があるのも本格派として面白いと思います。(悔しい事に私は解けませんでした)
    アリスの恋がどうなったか最後までお楽しみ下さい。
    続きを読む

    投稿日:2014.05.30

  • 学生アリス1作目

    主人公たちと他大学のグループの4つのグループが山キャンプで一緒になるが、山の噴火で下山出来ない状況で起こる殺人。クローズドサークル、ダイニングメッセージ、読者への挑戦などミステリー好きにはなかなか楽しめます。登場人物が多く把握しづらい所はあるが、ロジックがしっかりしてて謎に挑戦しがいがあります。続きを読む

    投稿日:2013.12.23

  • 有栖川有栖のデビュー作

    著名な作家さんの長編デビューとして十分楽しめました。
    事件自体はキャンプにやっていた学生達が火山により取り残され・・・
    そして、一人、また一人と殺人が行われていく。関連作品も含めるとかなりのシリーズ小説なので、これから読んでいくのも楽しみです。読者に「犯人は誰だ!」と読者への挑戦があるのも新鮮でした。
    続きを読む

    投稿日:2015.02.15

Loading...

ブクログレビュー

"powered by"

  • anri0912

    anri0912

    作者のデビュー作。
    男女が集まるキャンプ場で起きた噴火、
    それと同時に起きた殺人事件。

    シチュエーションか堪らなく良い。
    火村シリーズと比べると、こちらの方が何だか幻想的なイメージ。
    やはり私は長編の方が好きだな。続きを読む

    投稿日:2020.11.23

  • えすい

    えすい

    面白かった...もっと早く読めばよかった。
    二転三転する展開、襲い来る自然災害、疑心暗鬼になりながらも協力し合う仲間たち、と今読んでも全く古さを感じさせない、良い青春ミステリだった。

    投稿日:2020.10.20

  • クロワッサン

    クロワッサン

    初の学生アリスシリーズ。大学生っぽい恋やノリが見受けられるが、そこから事件が起こる。殺人の動機なんて所詮ちょっとしたことなんだなと。月光もっと浴びようかな。火山と殺人のダブル恐怖は気がおかしくなるんじゃないか。続きを読む

    投稿日:2020.10.18

  • kuro1196

    kuro1196

    このレビューはネタバレを含みます

    ミステリーとしては面白い。舞台は噴火という非現実的状況のクローズドサークル、次々起きる殺人、姿見えない犯人に翻弄させる主人公たち。
    肝であるダイイングメッセージも良いミスリードを生んでいたし、作者からの挑戦も良かった。

    ただ動機が弱い、会って2日程度の人のためになぜ殺人がおこせるのか、衝動殺人なら準備も何もないはずなのに、都合よく使える道具があり、都合よく噴火が起きて、、極めて行き当たりばったり感が強いと感じた。

    ついでにオチも悲しい。笑

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.08.10

  • ロビーB

    ロビーB

    このレビューはネタバレを含みます

    有栖川有栖さんの記念すべきデビュー作。
    同時に「学生アリス」シリーズの第一作でもあります。

    タイトルからもわかるように、エラリイ・クイーンのようなミステリを書きたいという著者の気持ちが思いっきり表現された作品です。
    この当時、クローズドサークルというシチュエーションも、トリックではなくロジックが重視されたミステリというものも、どちらも国内作品にはほとんど存在せず、本作がこの後の本格ミステリの流れ(の一部)をつくったと言っても良いかもしれません。

    この作品は間違いなく本格推理小説だと思います。
    アンフェアさは欠片も見当たらず、真っ向から読者に挑戦した純然たるパズラーです。
    しかし、同時に青春小説であると言っても良いと思います。
    キャンプファイヤー、マーダーゲーム、カレー作り、そして、恋。
    少々、青臭く、そして古臭い青春物語だが、それが古典的な本格推理の世界には良く似合っています。
    もしもこの小説が殺人事件などとは関係なく、登場人物たちが恋をし、恋に破れ、そして下山するだけの物語だったとしても、僕はそれに満足をしたような気がしています。それほど、この作品の小説としてのクオリティは高い。
    この作品を推理小説として評価するなら、こういうことだ。
    素晴らしいトリックに溺れ、それを使うことだけに腐心し、現実には有り得そうもないシチュエーションを誂えたり、強引としか言いようのない動機で人を殺したりしている小説がいくつもある中で、本作は動機が薄弱ではないと思います。
    それはやはり…キャラクターが活きているからでしょう。
    犯人である年野武の想いが、きちんと読み手に伝わっているからでしょう。
    「本格推理は人物が描けていない」という評価が一部にあるのは知っています。
    もちろん、僕も「月光ゲーム」がどの小説よりも優れて人物が描けているとまでは言うつもりはありません。
    要はバランスの問題ですね。
    本格推理としてのクオリティを保ちつつ、最低限のストーリーとキャラクターも描き出すという絶妙のバランス感覚で本作は書かれています。

    ロジックも見事。
    犯人を特定するための最初のきっかけは道に落ちていた「マッチの燃えがら」。
    「血に汚れた手を川まで洗いに行った犯人が使ったマッチが汚れていない」
    「真っ暗な夜道を往復するためにはマッチの本数が足りない」
    というふたつの事実から、
    「往路は懐中電灯を使用し、手を洗った後の復路でマッチを使用した。よってマッチは血で汚れなかったし、片道分の本数で足りた」
    「復路で懐中電灯が使えなかったのは何かトラブルがあったから」
    「懐中電灯を壊してしまっていたのは年野武」
    というロジックで江神さんは犯人を特定します。
    読者がこのロジックを自力で導き出すのはなかなか難しいかもしれませんが、ロジックそのものは徹底的にフェアでヒントもしっかり提示されており、解決を読めば確かにそれしかないと思えます。

    このロジックに比べるとダイイングメッセージの方はあまり良い出来であるとは思えませんでしたが、元々僕はダイイングメッセージものがあまり好きではありません。
    本作でもそうですが、ダイイングメッセージには解釈がいくらでもあり得ます。
    唯一無二の解釈など、ダイイングメッセージには存在しませんし、実際本作の中でも喧々諤々、いろんな意見が飛び出します。
    (唯一無二の解釈があるとすれば犯人の名前がダイレクトに書いてある場合だけでしょうね)

    しかしこのダイイングメッセージの誘導以外には犯人が仕掛けたトリックに類するものがこの作品にはほとんど存在せず、純粋にロジックのみで勝負しているミステリというのは実は非常に(国内では特に)レアなんですよね。
    これほどまでに良質なロジック重視のミステリは量産できないとはわかっていますが、有栖川有栖さんにはこれからもこういった作品をたくさん作って頂きたいと期待しています。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.05.16

  • まひろ

    まひろ

    英都大学へ入学した大学生・有栖川有栖。偶然であった江神二郎に誘われ推理小説研究会へ入ることとなる。夏合宿で訪れた矢吹山で偶然一緒になった大学生グループでキャンプをしていたところ、突然の噴火に見舞われ下山できなくなる。閉ざされた空間で連続して起こる殺人事件に巻き込まれることに、、、







    クローズドサークルもの。終盤には読者に対した挑戦状もあり、謎解きから改めれば、確りとヒントがちりばめられているタイプの本格ミステリ。登場人物が多く、キャラクタがつかめなかったのが残念。
    続きを読む

    投稿日:2020.05.05

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

本棚の開き方(スマートフォン表示の場合)

画面左上にある「三」ボタンをクリック

サイドメニューが開いたら「(本棚アイコンの絵)」ボタンをクリック

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。