
中原の虹(1)
浅田次郎
講談社文庫
「蒼穹の昴」続編
以前に「蒼穹の昴」を読んだ時は、どうしてもこの目で中国を見てみたくなり、北京・上海に行ってきた。 今回ももっと色々なところを時間をかけて行きたいと思った。 第四巻を読んでいて、兄弟・兄妹の再会の場面では涙が出てきた。 惜しむらくは自分の知識・記憶力の悪さに登場人物の呼び名の変化についていくのが大変だった。 また、場面展開も場所だけではなく時間の前後もあったりして理解するのにページをくったりしなければならなかった点が情けない。 この物語後の歴史についてももう一度確認・勉強してみなくては・・・
1投稿日: 2014.11.20
ひゃくはち
早見和真
集英社文庫
青春!
野球・青春・友情・家族・恋愛・・・全ての要素を盛り込んで、全てが中途半端になっていない。 読後感もいいし、読み始めたらあっと言う間だった。 良い本に出会えてありがとう。 自分の高校時代、青春時代ももっと何かに打ち込んでたらなぁ~と思った。 そのせいなのか何もかもが中途半端なきがする今日この頃。
1投稿日: 2014.11.20
アフリカの瞳
帚木蓬生
講談社文庫
アフリカ、HIV、日本人医師
ある意味ショックだった。 HIVについてあまりにも無関心というか、本の中にもあったように対岸の火事のような認識しかなかった。 読み終えた今でもそうかも知れないが、読んでよかった。
0投稿日: 2014.11.20
暴雪圏
佐々木譲
新潮社
オススメです!
北海道での春先の暴雪時に起こった、事件とそれに巻き込まれた人たちの人間模様を描いた作品。 短時間におこる色々な事件とその登場人物たちが交差していく様はドラマを見てるように表現されている。
0投稿日: 2014.11.20
廃墟に乞う
佐々木譲
文春文庫
直木賞受賞作
直木賞受賞前に読んで、面白いとおもった作品の受賞が決まってうれしかった。 休暇中の刑事がその経験と感を働かせて事件を解決していく連作短編モノ。 素直に面白くて、サスペンスドラマを見てるように読める。
3投稿日: 2014.11.20
二つの祖国(一)
山崎豊子
新潮社
二つの祖国
「大地の子」をNHKで見て原作を読み、中国残留孤児という第二次世界大戦の犠牲者の存在を知った。 またそのあまりにも苛酷な人生について涙せずにはいられない。 同様に戦時中のアメリカでの日系二世の物語。戦争という異常事態に翻弄される人生に心が痛くなる。
0投稿日: 2014.11.20
無理(上)
奥田英朗
文春文庫
「最悪」「邪魔」そして「無理」
「最悪」から10年、「邪魔」から8年・・・時代背景も変化してきての作品。 前作ほどのテンポの良さはないが、やっぱり面白くてかなりの厚さを一気読みだった。
0投稿日: 2014.11.20
約束の河
堂場瞬一
中公文庫
約束の河
警察でも検事でも探偵でもない、弁護士でもない弁護士事務所の元?所長が主人公という筆者にはあまりないパターンのミステリー。 ストーリーに若干の無理を感じるのはいつものパターンだけど、読ませる技量は流石だと思う。
1投稿日: 2014.11.20
虚報
堂場瞬一
文春文庫
虚報
作者の作品には警察・刑事シリーズが多いが、この作品は新聞記者が主人公。 刑事にしても記者にしても仕事にのめり込むと、やはり毎日~神経を磨り減らしているし、真剣に取り組めば取り組むほど深いモノなんだと思う。 新聞記者出身だけに、記者個人の気持ちとか、組織についてもよく書けていると思う。 若い記者の取材への取り組みや特ダネにかける心の葛藤が重苦しいし、取材対象も自殺に係わる内容だけに暗い話しになってしまうが、さすがに読ませる。
0投稿日: 2014.11.20
九月が永遠に続けば
沼田まほかる
新潮社
まほかるワールド
九月が永遠に続けば・・・なんて惹かれるタイトルなんだろう。 「猫鳴り」の文章がよかったので、続いて同作者の作品を購入。 この作品がデビュー作、なんてすごい文章力をもった新人?さんなのだろう。 全くグロテスクとかホラーの情景描写はないのに、精神の内面やその葛藤を描いた内容に引き込まれてしまい、恐怖すら覚えた。 人間の弱さ、いい加減さ、仕方のない力による誘惑、間の悪さ・・・ 小説じゃなくても、何があっても不思議じゃない現代。 幸か不幸か私の冬子にはまだ出会ってないが、どこにいるんだろう。
0投稿日: 2014.11.20
