
おこぼれ姫と円卓の騎士 7 皇帝の誕生
石田リンネ,起家一子
ビーズログ文庫
デュークとアストリッドが大活躍
今回は騎士選びではなく、騎士王がらみの話。 レティが囚われていたりするぶん、デュークとアストリッドがそれぞれの才能を発揮してたっぷりと活躍。 古参の二人が活躍してくれるのはやっぱり嬉しい。 互いの才能を改めて知るとともに、自分の不足している部分も認識して、二人とも一歩成長。 レティとデュークの関係も、最後にちらっと動きが?
1投稿日: 2014.04.25
烈風の魔札使(マージ)と召喚戦争 1
森田季節,クロサワテツ
オーバーラップ文庫
戦いを求めて異世界へ
ゲームそっくりの異世界に召喚され、ゲームで得た経験を活かして英雄になる話。 という、ありがちな設定だが、そうなる背景をひとひねり。 カードを使った魔法で戦う異世界がまず存在し、 そのルールを真似たカードゲームをこちらの世界で発売。 そこで才能を見せたプレーヤーを異世界に連れて行って戦わせる。 活躍するのは当然というわけ。 日本語が通じるのは謎だが。文字は違うのに。 メインはやっぱりカードバトルで、それ以外の部分はやや味気ないかも。 歴史、特に戦国時代が好きな主人公。色気よりカードバトル。
0投稿日: 2014.04.18
バロックナイト
葉村哲,ほんたにかなえ
MF文庫J
独特の暗さが漂う
説明を読むと、ゲーム世界で主人公が類まれな能力を発揮して活躍する話、を予想するだろう。 その表現は嘘とまでは言えないが、実際のところかなり雰囲気が違う。 ゲームそのものはあまり重要ではないし、 京耶はどちらかというと周囲に流されている感じ。 押しかけ嫁、元愛人(前妻?)、謎の少女(出自は推測できるが)・・・ 京耶という危うい存在をめぐる女たちの、微妙にドロドロした感じの物語。 このなんとなく気持ち悪い感じがクセになるというか(^_^;
0投稿日: 2014.04.11
コンプリート・ノービス レベル1の最強剣士
田尾典丈,籠目
富士見ファンタジア文庫
ていねいに作られて、いい感じ
RPG系VRMMOを舞台とする物語の基本パターンは押さえつつ。 ポイントはやはり、主人公のイチノ。 なぜレベルを上げようとしないのか。 なぜレベル1で勝ち続けられるのか。 そのあたりがしっかりと納得いくように説明されているのが良い。 今はゲームが遊びではなくなってしまったイチノ。 一方、まっすぐにゲームを楽しんでいるヒロインのサクラは、現実世界ではトラウマを抱えている。 第1巻は単純に、この二人の出会いと心境の変化の物語として見ても、よくできている。 某『SAO』のような迫力はないけれど、ていねいな作風で好感。
1投稿日: 2014.04.07
も女会の不適切な日常1
海冬レイジ,赤坂アカ
ファミ通文庫
愛と記憶の迷宮
ちょっとアブないメンバーが集まって、思いつきでドタバタ。 主人公のリンネは唯一の男子部員ということで、当初は一応ハーレム学園ラブコメ調に進むのだが。 突然の死亡事故。 巻き込まれるリンネ。 そこから物語は文字通り次元の違う方向に。 連鎖する悲劇の根本は? 「不適切」な世界を正し、幸せな未来を手に入れることはできるのか? 好きかと言われるとかなり微妙だが、面白いことは面白い。 ただ、人によってはしんどく感じるかも。 同じ作者の『グリモアリス』を面白いと思える人なら、たぶんOK。
0投稿日: 2014.04.03
氷結鏡界のエデン12 浮遊大陸―オービエ・クレア―
細音啓,カスカベアキラ
富士見ファンタジア文庫
見ごたえある対決
最終決戦前編。 すでにネタは出揃っている(まだヒントだけのものもあるが)ので、あとは予定調和の世界ではあるが。 この巻で、世界の存亡に直接かかわる面々以外は、ほぼ決着がつく。 それぞれ読み応えたっぷりの対決で一人一人の物語をていねいに拾って結末をつけていくので、じゅうぶん満足できる。
1投稿日: 2014.03.27
詰みかけ転生領主の改革 2
氷純,DOMO
MFブックス
腹黒7歳、ついに踏み出す
脂豚と顔面凸凹という両親をもちながら、愛らしい美少年に成長したソラ君。 もっとも、セリフだけ読んでいるとおっさんなので、たまに入るイラストとのギャップが・・・ 相変わらず、参考書もなしに記憶だけでよくいろいろと。 まあ、技術的なものについては、できるということを知っていれば具体的な実現方法は自分で考えられるか。館からほとんど出られなくで暇そうだし。 それよりも政治や商売などの駆け引きにも優れているというところがすごいかも。 王太子の誕生日記念式典のため領外に出ることになって、この機に父領主に隠れて貿易赤字の問題をなんとかしようとするあたりまでは、前巻の続きに近い。 それが決闘騒ぎあたりからは、豚領主とは違う活躍ぶりで注目され始める。人材や領地を獲得していく展開は、ちょっと戦記物っぽいか。 少々まとまりは欠けるが、読みごたえあり。
2投稿日: 2014.03.26
終わりのセラフ3 一瀬グレン、16歳の破滅
鏡貴也,山本ヤマト
講談社ラノベ文庫
グレンの感情が大きく動く
バトルは中休み。 周囲の人間に対するグレンの感情の変化がメイン。 深夜がどう生きてきたかも少し描かれる。 状況は大ピンチ、なところで終わるので、早く次を出してほしい。
0投稿日: 2014.03.21
ヴォーテクス学園戦記1 無双の英雄覚醒
山田有,さんた茉莉
講談社ラノベ文庫
昴かっこいい
書籍説明だと「次々にトラブルを起こし」とアホなドタバタをしているような感じだが、基本的には真面目に対処していて、ドタバタという印象はあまり残らない。 学園ハーレムのお約束な事態はいろいろ発生しているが、女の子たちのアプローチの熱が入りすぎただけで、それも熱が入るだけの理由があってのまっすぐな展開だし。 他の学園バトルものと比較した特徴としては・・・ 作者がゲーム業界出身のせいか、ゲームデザイン的な世界描写。 現実味はないけど設定はやたらきっちり。 ここはもう、ゲーム的な世界と割り切るべきだろう。 主人公は軍師としての頭脳がメイン。 第1巻ということもあって、いいところばかり見せてる。 実は戦っても強いが、やばい事情があるので、よほどこのとがないと武器は持たない。 此方と彼方の世界とか、天使とか、実はそっちが物語の核心っぽい。 昴との関わりも・・・ まあ、とにかく、一見似たような作品がいろいろある中で☆4つになった(その後見直して5つにした)のは、昴が気に入ったから。
3投稿日: 2014.03.20
パーフェクト・ブラッド 1 彼女が持ってるボクの心臓
赤井紅介
SD名作セレクション(テキスト版)
すごく美味しい定番料理
魔法を悪用した犯罪や副作用による暴走のため、多くの一般人からは忌み嫌われる魔法士。 ちなみに魔法士かどうかは生まれつきの血で決まる。タイトルはこのあたりと関係。 過去のトラウマから魔法士を嫌悪していた裕樹と、人間と魔法士が一緒に幸せになれるよう世界を変えてみせると豪語する透華が、なりゆきで親密な関係に・・・ 設定やストーリー展開はわりとオーソドックスで、特筆するほどの特徴は挙げにくい。 でも、面白い。ワクワクできて、泣けて、バトルもたっぷり。 しっかりした内容があって、話作りのバランスも良い。 凝った創作料理ではなく、定番だけどすごくおいしくできている料理というか。 裕樹がごく普通の男の子という感じで好感。危機には大胆な行動をとるけれど。 表紙のメイドさんが透華。コスプレじゃなく、本当にメイド。わりと過激。 基本的に前向きな物語なのが、気持ちよくて好き。
0投稿日: 2014.03.14
