
最後にして最初のアイドル【短篇版】
草野 原々
早川書房
最後にして最初のレビュー(嘘)
いろんな意味で議論になったというのも納得。タイトルから想像する、軽い作品とは大違いのハードSF。最後に哲学的な結末で、タイトルの意味にまとめてしまうところまで含めて、原作?「最後にして最初の人類」を読んでおいたので楽しめた点が多かったような。これが130円なら大満足。楽しめました。
2投稿日: 2017.03.27
横浜駅SF【電子特典付き】
柞刈湯葉,田中達之
カドカワBOOKS
良くも悪くもタイトルに惹かれる人向け
よくある世紀末?SFではあるのだけれど、自分自身が毎日毎日使っている駅が舞台だというだけで、ちょっとだけ違う視点で読めたような。ただ、せっかくなので、横浜駅知ってる人ならではのあるある話などがあればもっと楽しめたかな。
0投稿日: 2017.03.27
聖の青春
大崎善生
角川文庫
壮絶。
あまりに壮絶。これがフィクションなら、ちょっとやり過ぎでしょ、とツッコミを入れたくなるくらい、残酷な運命。それでも最後まで読み切れたのは、聖を取り巻く人々の、決して哀れみではない愛情と、そしてそれを引き出す聖の力強い生き方に背中を押されたからか。名人村山を見てみたかった。
3投稿日: 2017.02.05
ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~
三上延
メディアワークス文庫
初の長編構成
これまでとちょっと違って長編構成。これはこれで、特定の作品だけでなく、作者とその周辺を深く扱うという意味ではいいかも。話も進展してきたし! 本に関する蘊蓄はちょっと控えめ。それが目当てだとちょっと寂しいかも?
1投稿日: 2015.06.04
ビブリア古書堂の事件手帖5 ~栞子さんと繋がりの時~
三上延
メディアワークス文庫
地元のお話でした!
もともと、同じ県内が舞台で、近い話だなぁとは思っていたのだけれど、今回さらに同じ鉄道沿線、隣の駅、知ってる商店街の名前なんかも出てきたりして、しかも自分の知っている本が題材。話の筋がどうあれ、テンション上がる(^^) 肝心のお話の方も、今回は二人の関係にも進展あり、親玉(!?)も見えてきて、先が楽しみ。
0投稿日: 2015.06.04
デカワンコ 12
森本梢子
YOU
続刊はいつ出るのか…
12巻にしてようやく!デカワンコ誕生の秘密が…?。とは言っても派手なエピソードもなく、登場人物との話の中で、そっと、いつものようにちょっと淡々と触れられている。どこにでもありそうな、等身大のエピソードではあるものの、この話が終わって、ふと気がついてみると、もう、1巻の頃とは大きく違う、一人前の「刑事」としてしかワンコを見れなくなっている。本人が特に変わっているわけではないんだけどね。上手いなぁ。
1投稿日: 2015.04.17
グイン・サーガ135 紅の凶星
五代ゆう,天狼プロダクション
ハヤカワ文庫JA
ショック。栗本グインとは違う。
うーむ、あの人がこうもあっさり…。いつか来る日とは思っていたのだけれど。イシュトヴァーンの行く先が心配だなぁ。救われて幸せになって欲しいのだけれど、もう血に染まりすぎて無理な話なのだろうか。
0投稿日: 2015.03.07
capeta(5)
曽田正人
月刊少年マガジン
あぁ、レースやりたいっ!
としか思えない。 カペタになって走る、あっという間の数分間。あまりに短く、読み終わった時、息が止まってたんじゃないかと思うくらい。体の震える読書体験。 次巻から、中学生編。また、これまでとは違うカートの面白さを教えてくれるのかな。楽しみ。
2投稿日: 2015.01.13
3月のライオン 10巻
羽海野チカ
ヤングアニマル
11巻まで待てん…
大台に乗ったから? 人間関係が、ストーリーが、零の心が、大きく動いていく。格好いいなぁ。 将棋の方は、今回ちょっとお休み。
0投稿日: 2014.12.29
復興の書店
稲泉連
小学館
被災者たちの物語
以前読んだ「紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている──再生・日本製紙石巻工場」(以下「紙つなげ」)と、比べながらの感想。 「紙つなげ」が、紙を中心とした、本にさまざまな立場で携わる人々の物語をつなげた「ストーリー」を構成しているのに対して、本書(「復興の書店」)は、末端の「書店」にフォーカスしており、独立したエピソードはほとんどリンクしていない。「復興の書店」は雑誌連載という背景もあるのだけれど、どちらか一冊を、ということであれば、「紙つなげ」の方が、(物語の登場人物の努力の集大成を、実際に「本」という形で手にできる、という点まで含め)完成度は高い。 ただ、「復興の書店」がフォーカスしているのは、「紙つなげ」での作り手側の物語よりもっと末端の「読み手」に近いところ。一章のタイトル「本は「生活必需品」だった」が、本書の位置づけを示しているように思う。品質、もの作りとしてのこだわり、そういったものを超えた、純粋に「情報」「環境」としての読書。そういったものがいかに被災者にとって大事であったのか、それを復興させるために、書店員がどのように戦ってきたのか、そういったことを、より、被災者に寄り添った視点から描き、まざまざと感じさせてくれたのが「復興の書店」であった。 そういった意味では、本書で求められている「本」の役割を果たすのは、紙である必要はなく、電子書籍でも構わないはず。ただ現時点での電子書籍における「共有」の弱さが、浮き彫りになったかなという印象を受けた。 どちらの本も、やはり涙なしには読めない。それだけの出来事であったのだし、遠く、ほとんど被害はなかったとは言え、同じ災害を体験したものとして、考え続け、語り継いでいかないといけないということを再認識させられた。
5投稿日: 2014.12.20
