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shigehachimanさんのレビュー
いいね!された数179
  • 女はそれを許さない

    女はそれを許さない

    渡宮真利子

    幻冬舎文庫

    ドラマのノベライズです

    映像化された作品を読むのが好きで、これもその一つと思って買ってしまいました。 ドラマの原作ではなく、ドラマのノベライズ・・・。このような本は初めて買いました。 ドラマと全く同じ話にはしていないのですが、登場人物の描写が淡々としていて、共感できる部分を誰にも感じない内容になっていました。 根幹部分は変えずに、ドラマとは違うストーリーを読めるのですが、なぜ麗が法廷に立てなくなったのか、なぜ凛香が同じ法律事務所の 人間に裏切られるのか、この辺りは、ドラマの方がすんなり自分の中に入ってきました。 物語としては人物描写も事件の裏に隠れているホッとする展開も中途半端ではありますが、麗=深田恭子、凛香=寺島しのぶといった 人物を想像しながら読んでも、違和感はありませんでしたし、最後まで読むことができました。

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    投稿日: 2015.02.21
  • イランとアメリカ

    イランとアメリカ

    高橋和夫

    朝日新書

    中東の歴史を知ろう

    放送大学という通信教育機関の教授の著作である。この方面では、著名な方で、IS(イスラム国)に日本人が捕らわれた時には、よくテレビでお目にかかった。 イランとアメリカの確執がなぜおきたのか、今後どうなっていくか、どうすべきか書かれている。しかしながら、その内容はすぐに理解できるというものではない。 我々は中東の歴史を知らなさすぎるために、理解できない点が多いからだ。 そこで、お勧めしたいのは、放送大学の講義を見るということ。BSがあれば、無料で放送が視聴できる。 この方の講義であれば、「国際理解のために('13)」「現代の国際政治('13)」がおすすめ。書店で注文すれば、教科書も手に入る(電子書籍は残念ながらありま せん)。通史を知るのであれば、同じ大学の講義で「イスラーム世界の歴史的展開('11)」もおすすめ。(講義は大体4年ごとに更新されるので、講義名の後の開 講年度の表記から4年後には別の講義名になっているかもしれません)。 これらを読んだり、見たりすると、中東アジアの国々がそれなりに巧く折り合いながら行ってきた政治が、欧米露の列強によっていかに無残に扱われてきたのか ということに愕然とします。また、中東政治の新聞記事を読み、自分で判断することができるようになります。

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    投稿日: 2015.02.18
  • 韓国人による恥韓論

    韓国人による恥韓論

    シンシアリー

    扶桑社BOOKS新書

    放っておきましょう

    この本を読んで韓国を嫌いになる人がいるのではないだろうか。 戦後できた国で民主化政治が行われるようになって、数十年の国である。人口も少なく、特に秀でた技術もない国が自尊心を高めるためには、何かを貶めて自分の方が優位だと思いたいのだということが分かる。 ただの駄々っ子なのだから、放っておくのが大人というものである。 相手にするからつけあがるのだ。 著者が韓国内で親日派ですとカミングアウトできるようになるまで、あと100年くらいは必要かもしれません。 日本語が少しおかしいところがありますが、本当に韓国人が書いているのなら、仕方ないでしょう。

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    投稿日: 2015.02.06
  • 住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち

    住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち

    川口マーン惠美

    講談社+α新書

    8勝2敗なのに勝った気がしない

    表題と内容が一致していない感じです。領土問題、エネルギー問題、教育問題と幅広く扱っています。その内容は、日本礼賛というわけではありません。 特に印象に残っているのは教育問題で、日本は初等教育は素晴らしいが高等教育(特に大学)は全くダメで、高等教育を受けても子供のようであり、個人が自立して生きていける教育をしていない。また、よく言われるように、大学教育まで受けて、英語もろくに話せない教育を痛烈に批判しています。 でも、そんな教育で十二分に成り立つ日本という国は、とてつもなく素晴らしい国なのです。この素晴らしい国の習慣、考え方をいかに継承していくかということを、我々は考えなくてはなりません。あるいは、異文化を批判するだけでなく、尊敬し、その考え方を知ることが重要です。 題名通りの本にしたかったら、徹底的に自国を礼賛するか、他国の文化の違いを面白おかしく書かないと中途半端で、不快感しか残りません。

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    投稿日: 2015.01.17
  • 町工場の娘 主婦から社長になった2代目の10年戦争

    町工場の娘 主婦から社長になった2代目の10年戦争

    諏訪貴子

    日経BP

    良くも悪くも町工場

    創業者が突如亡くなり、その娘が奮闘しつつ、自社の存在意義を問い、その答えを見出しながら、会社を軌道に乗せていく。 その手法、考え方に共感できる方は大勢いることだろう。また、内容的には経営学的なことが結構書かれているのに、経営学はほぼ参考にしていないというのはおもしろい。 しかし、その手法はあくまで30人規模の会社だからできていることも多いと感じた。管理職養成の必要性を感じられているとのことだが、このまま町工場でいくのか企業規模の拡大を目指すのか、さらに10年後どうなっているのか見たいものである。 苦労よりも成功したことを主体に書いてあるので、楽しい気分で一気に読めました。ドラマ化だってできそうです。

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    投稿日: 2015.01.02
  • 張り込み姫―君たちに明日はない3―

    張り込み姫―君たちに明日はない3―

    垣根涼介

    新潮社

    リストラなのにほっこり

    架空のリストラ専門会社に勤務する主人公にリストラされる人たちを描いているが、なぜかほっこりしてしまうストーリー。分かりやすいストーリーもいい。それは、浅いということでもあるけれど、飽きずに読めるということでもあります。 4人のストーリーは関連性がないので、誰から読んでもOK。

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    投稿日: 2014.12.29
  • 銀行員だけが知っている

    銀行員だけが知っている

    長岐隆弘

    PHP文庫

    お金よりも気の持ちよう

    いかに貯蓄していくかを書いてある本と思っていましたが、いい意味で裏切られました。いかに自分を管理していくか、仕事に対する気持ちの持ち方、整理整頓の大切さなど非常に参考になりました。 お金が大事なのではなく、自我を確立することで、死に金を使わなくなるのだと教えられました。 まぁ、著者のように投資で儲けることもできませんが、お金が全てではないという考え方に共感できました。 あっという間に、読み終わってました。

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    投稿日: 2014.12.24
  • 県庁おもてなし課

    県庁おもてなし課

    有川浩

    角川文庫

    発想力に驚く

    作者の発想力に驚きました。私は、「民間」で働いてますが、働きぶりは「お役所」そのもの。少し、反省させられます。 実際に高知県の観光特使をされ、その名の通り特使として自分の貢献できるところで貢献していくというのは立派な発想だと思います。 だから、作家になれるんだなとも。 さて、これも映像化されていますが、映画は登場人物の心の動きがかなり端折られているので、本の方がオススメです。

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    投稿日: 2014.11.22
  • フリーター、家を買う。

    フリーター、家を買う。

    有川浩

    幻冬舎文庫

    あっさり

    小説をあまり読み慣れていないのですが、一気に読み終えられました。そういう意味では、面白かったと言えるのですが、何というか全体が中途半端なんです。 鬱病、就活、恋愛と盛り込みすぎで、どれも心に残らない感じ。 時間つぶしにマンガを読む感覚で読む小説(いわゆるラノベ?)かな。 ドラマ化されましたが、ドラマのキャスティングと脚本は上手かったと思いました。話も小説より膨らませてありましたので、時間があれば、ドラマの方がおすすめです。

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    投稿日: 2014.11.14
  • パパとムスメの7日間

    パパとムスメの7日間

    五十嵐貴久

    幻冬舎文庫

    意外に仕事に効きます

    人格が入れ替わるというなんだかありきたりな設定です。 テレビや映画で見ることがありますが、本では初めて読みました。 入れ替わった後は、パパとムスメの心情が交互に語られていきます。 ムスメが抱くパパの会社のあり方への疑問は、日頃の仕事に流されて いる自分にとって、ふと自分はどうだろうと思い起こしてしまいました。 パパとムスメが戻ってしまうところも、思わぬ展開で、意外性があり非 常に楽しめました。

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    投稿日: 2014.11.02