
なれない
村崎えん
マガジンハウス
現代の「坊ちゃん」
「第11回坊っちゃん文学賞」大賞受賞作ということで読んでみようと思った作品。 作者は女性で、ご自身の就職活動のストレスを文章にした作品とのことです。 正直「この価格でこのボリューム!?」と思いましたが、読み終えてみるとそんなことは気になりませんでした。 まともに就職活動もせずに内定をもらえた自分にはなかなか理解できない部分はありましたが、最後の面接官への質問が秀逸です。何社も面接を落ち続けたダメなやつかと思いましたが、自分を偽って生きてる人より人間っぽくて好感が持てます。 いい歳になった自分を振り返ってみても、20歳そこそこで将来どんなふうになりたくて仕事を選ぶ、会社を選ぶなんてできたかなぁ。。。 いまの自分はなりたくてなったわけではなく、何となく入った会社でいろんな人と出会い、いろんな経験をしてやっと『こうありたい!』っていう目標を見つけて、いまだに努力してるわけで・・・ 作者さんは日々の就職活動のストレスを綴っていくうちに物語になり、応募したら賞を取っていたという何とも信じ難いお話ですが、この作品を執筆中に無事就職先が決まり、働いているそうです。 早く次の作品をかいてくれないかなぁ・・・
5投稿日: 2015.05.04ふたりの距離の概算
米澤穂信
角川文庫
シリーズ第5弾!
主人公は高校2年生になり後輩ができました。 入部するだろうと思っていた後輩が突然”入部しません”と言ってきた「謎」を解き明かすのが今回のお話です。 血の流れないミステリーなので気楽に読めるのですが、よくもまぁこんな小さな(失礼かな?)ことをここまで 掘り下げてしっかりとしたミステリーに仕上げられるもんだと感心してしまいます。 このシリーズは主人公が高校を卒業するまでは続けると作者さんは言っているようです。 高校生らしいさわやかさと、ちょっとイライラする奉太郎と千反田さんの今後が楽しみです。
5投稿日: 2015.05.04遠まわりする雛
米澤穂信
角川文庫
青春ミステリー第4弾
シリーズ4作目。 登場人物4人の距離がぐっと縮まったように思います。 誰も死なない、血も流れないミステリーなので気持ちよく読めて心地いいです。 それでいて安っぽいミステリーにはなっていないのが作者の巧さでしょうか。
8投稿日: 2015.04.25クドリャフカの順番
米澤穂信
角川文庫
本格ミステリー
古典部シリーズ第3弾。さらにミステリー色が濃くなっています。 前2作がつまらないということではありませんが、今作はミステリーにうるさい方も楽しめると思います。 他の方もコメントしているように名作と呼ばれるものは読んでおかないとダメですね。 このタイトルでピンとこないようでは・・・ もちろん読んでなくても十分楽しめましたが。 やはり人が死なないミステリーは楽しめます。高校が舞台というのも卒業から何十年も経ったおじさんには 非常になつかしく、本とは関係ないことを思い出したり、いろいろ楽しめました。 それにしても何で古典部なんだろう? 第4弾、第5弾が楽しみ♪
9投稿日: 2015.04.19愚者のエンドロール
米澤穂信
角川文庫
一作目とはだいぶ違う雰囲気
古典部シリーズ第2弾。第一弾「氷菓」に比べるとよりミステリーっぽくなったように感じます。 今回は本格ミステリーっぽい展開です。 相変わらずキャラ設定が面白いです。 今更ですが、”古典部シリーズ”となってますが古典のお話は今のところ出てきません。”古典”が引っ掛かって読でいない方は安心して読んでいただきたいです。
9投稿日: 2015.04.15氷菓
米澤穂信
角川文庫
お気楽ミステリー
タイトル通りお気楽なミステリーです。 古典部シリーズの第一弾。高校の古典部が舞台の日常のちょっとした謎を解き明かしていく、爽やかなお話です。 ちょっと面倒臭いキャラですが、なかなか個性的な面々で楽しめました。続きが楽しみです。
8投稿日: 2015.04.15夜は短し歩けよ乙女
森見登美彦
角川文庫
京都に行きたくなる!
独特な世界観です。苦手な方も多いかもしれません。 読んでると無性に京都に行きたくなりました。 ご都合主義最高!
7投稿日: 2015.04.09陽気なギャングが地球を回す
伊坂幸太郎
祥伝社文庫
楽しいパズル
いっぱい張られた伏線が最後にパズルのようにはまっていきます。とても楽しいパズルでした。 ギャング達の軽快な会話が面白かったです。 変にひねったところがないので、気負わず読めるところもいいです。 伊坂ワールドとしてはちょっと弱いのかな!?
9投稿日: 2015.04.09ヘヴンリー・ブルー
村山由佳
集英社文庫
これを読んで「天使の柩」を読もう
天使の卵を別視点から描いたおはなしです。 せつないなぁ。。。 これから前を向いて歩いて行こうという夏姫がいい感じです。 物語というよりはあとがきっぽい感じですが、こういうのもキライじゃないです。 これでシリーズ最後の「天使の柩」を読む準備が整ったかな!?
4投稿日: 2015.03.27ダブル・イニシャル
新津きよみ
角川文庫
読みやすいミステリー
最後に大どんでん返しもありませんので、そういうミステリーを期待している方には正直物足りないと思います。 実際あった事件をもとに書かれているようです。ちゃんと調べてないので曖昧な表現になってしまいますが。。。 スピード感がありテンポ良くスラスラ読めました。 タダ内容は気持ちのよいものではありません。こんな理由で殺人事件がおきない世であってほしい。
7投稿日: 2015.03.27