
アシさん(3)
タアモ
月刊flowers
ハッピーエンド!
表紙の絵が1巻からだんだん劣化(ごめんなさい)してる気がします・・。タアモさんのあわくやさしい色づかいが好きなのでそう感じてしまうのかなあ。最終話の扉絵の方が好きかも。 リコ先生の連載が終わりに向かい、仲間たち(?)はそれぞれの道を歩み始めます。 睦と長嶋さんの絆が深まっていることも感じることができます。登場人物の中で唯一悲劇性を持っていた長嶋さんが、こころやすらかそうにしているのを見て泣きそうになりました。睦の最後の約束といい、良い余韻が残る終わり方になっていると思います。
0投稿日: 2016.04.17アシさん(2)
タアモ
月刊flowers
話のトーンが変わってきます
1巻はアシスタント視点からの漫画あるある話風だったのですが、この巻では周りがどんどんデビューしていく中で、睦にもついに担当がつくなど、本格的に漫画家への道を歩む姿が描かれているので、すこし話のトーンが変わってきています。 とはいっても、笑えるところは笑えて、ゆうやん先生のところにアシに行く話は、実にシュールで笑わせてもらいました。また、長嶋さんが涙するシーンは、こちらまで胸が痛くなりました・・。デジタル化のくだりは、ちょっとくどいかな?とは感じましたが。 漫画家そのものを描く話は「バクマン」が有名で、そっちも大好きなのですが、また違ったテイストで楽しめる作品だと思います。あきらめない心が行き着く先は・・?
0投稿日: 2016.04.17アシさん(1)
タアモ
月刊flowers
笑えて、泣けて、元気が出る!
「たいようのいえ」が何度も読み返すほど好きで、 タアモさんの他の作品も読んでみようと思い手に取りました。 漫画家志望のアシスタントさんのお話で、ひとつひとつの話は短いです。その分、ヴァリエーションがある感じですが、タアモ節(?)が随所にあります。ゆっくりとストーリーが流れていくのもいいですね。 登場人物では、アシ仲間の長嶋さん、リコ先生、BLの先生が特にいい味出してます。最初はうっとおしい性格の彼氏君も、やる気を出してからは好青年に(笑)。 書籍説明の「笑えて、泣けて、元気が出る」は、まさにそのとおりだと思います。笑いとさみしさが交互におそってくる感じかな? 全体的に話が軽いので、ちょっと重い話が読みたくないときなどに ちょうどいいかもしれません。 その分、大作を求めていると肩透かしを食らうかも?
1投稿日: 2016.04.16はたらく魔王さま!15
和ヶ原聡司,029
電撃文庫
作者さんはシリーズの空気感を大切にしてると感じました
おそらく最後になるだろうと思われる戦いの序章となりますが、単にシリアスに持っていくのではなく、シリーズを通した空気感の中で行われているところが見所でしょうか。 13巻ではやや影が薄かった千穂が、千穂らしいやり方で物語に絡んでいるのが良かったですし、イラストで大きく描かれているエメラダもこれまで以上に動きます。 これこそが、はたらく魔王様だ!という展開だと思うのは、シリーズファンの贔屓目でしょうか。はやくも次の巻も楽しみです!
0投稿日: 2016.04.11ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか3
大森藤ノ,ヤスダスズヒト
GA文庫
一つの区切り
破竹の勢いで成長を続けるベル。彼のいく末は明るいと感じさせる展開が続きましたが、やはりうち破らねばならない壁は存在するわけで。その壁を打破する姿を描いたのがこの巻だと思います。 少年漫画的なパワーアップのための修行シーンがあり、憧憬の対象であるアイズがこれまで以上に物語に絡んできたり、王道的な路線は相変わらずです。ここまで楽しんできた方には、この巻も間違いなく楽しめるでしょう。 はっきりと格上の相手に挑んでいく勇気、萎えそうになる体を叱咤して戦うその姿、1巻のモンスターフェスタでの戦いを思い起こしますが、今までの集大成的な部分が違うところでしょうか。 この巻で一区切りとなり、次からは新章となるようです。どんな展開になるのか目が離せません。
1投稿日: 2016.04.02ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか2
大森藤ノ,ヤスダスズヒト
GA文庫
サポーターとファミリア
ゲームで所持品欄をみて、よくこんな荷物を持って戦えるなあ・・と違和感とまではいかないものの、システムとして仕方ないんだろうなと納得させられていた、その溝をサポーターという職業の登場で補完していて、とても新鮮に感じました。 そこに、数多くのファミリアにも様々な形態があるということを、物語に絡ませて世界を広げていくところが実にうまい。ただの説明になっておらず、サポーターの位置付けと絡めて深刻さを伴う迫力がありました。 最後のシーンでベルの優しさがふわりと香るところが実に爽やかです。アリさんもドン引きのシーンの生臭さが見事に打ち消されていると思います(笑)。 この爽やかさが、シリーズを応援したくなる元になっているのかもしれませんね!
1投稿日: 2016.04.02夏の魔術(下)
田中芳樹,ふくやまけいこ
月刊少年シリウス
決着
2巻構成の下巻。 無言の悪意に一方的にやられていたコーヘイたちですが、 黒幕が本格的に登場して反撃開始。そして、決着。 続編も読みたいよーという気持ちが抑えきれなくなる下巻でした。
0投稿日: 2016.03.29夏の魔術(上)
田中芳樹,ふくやまけいこ
月刊少年シリウス
名作の雰囲気をそのままにコミカライズ
田中さんの原作小説を初めて読んだのはいつの頃だったか・・。 それから何度も繰り返し読んでも色あせないコーヘイとライム。 そのコミカライズが、なんと小説の挿絵を描いていたふくやまさんよってなされるとは!それだけでも原作ファンとしては感激なのですが、画面構成など非常に丁寧で、安易なコミカライズとは一線を画しているレベルだと思います。 絵柄はなつかしさを感じるやさしいタッチで、原作の生々しさを相殺するのではなく昇華しています。 不明にしてシリウスという雑誌は読んだことがないのですが、続編は出てないんですかね・・。秋と冬と春も大好きなので!(笑) 原作小説の電子化も待ち遠しいです!
0投稿日: 2016.03.29四月は君の嘘(4)
新川直司
月刊少年マガジン
演奏家は触発し合う
武士(正確には前巻)と絵美の演奏に込められた感情を受け取る公生、それと共に思い出される過去。前に進むにあたって、避けられない過去についても描かれます。演奏シーンが多い中で、うまくエピソードを盛り込んでいて、単調さのない構成力はさすがです。 絵美の公生を否定する・・という言葉の真意が素敵です。最強王者の公生を追い求める武士との差別化もされていて、公生がどちらの方向に進んでいくのか?と目が離せません。
2投稿日: 2016.03.03四月は君の嘘(3)
新川直司
月刊少年マガジン
ホコリを払ってくれたのは、君だ
音楽色が強くなってくる3巻。ライバルとなる登場人物も登場して、厚みも増してきました。 とにかくセリフのセンスが良く、効果的な大ゴマで一気に引き込まれます。印象的なシーンは数知れず。基本は切なくてシリアスなのに、くすりと笑えるところをはさむことで、必要以上に暗くならないところもいいです。 音楽は言葉を超えるのか、時間をも超えるのか。椿のずっとこのまま・・というシーン、自分はどこにいるのかと悩む公生に答えるかをり、この二つのシーンは特に心をつかれました。
1投稿日: 2016.03.03