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litsさんのレビュー
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  • 異能バトルは日常系のなかで

    異能バトルは日常系のなかで

    望公太,029

    GA文庫

    キャラ同士の掛け合いが楽しい作品です。

    突然とんでもない異能を持つことになったけど、敵が襲ってくるわけでもないし、ゆるく日常生活を過ごしていましたが…?という、概要説明にも困る内容です(笑)。が、キャラ同士の掛け合いがとても楽しく、思わずクスクス笑ってしまうセンスとテンポが心地よいです。 一巻なのでたくさん詰め込んだ観がありますが、とんでもない異能に目覚めても、思っていた以上に日常は強固だという部分と、自分は厨二を自覚してるが、正しいから従えと迫ってくる自分を取り巻く世界は好きじゃないという部分に、作者さんのこだわりを感じました。 ただ、そういったこだわりと日常パートの相性があまり良くなく、いきなりシリアスな話になったり、とんでも展開したりと、苦労が垣間見える部分も。 この巻は楽しめましたが、終盤の急展開にやや不安が残り、シリーズを読んでみたいと思わせるのを躊躇するものがありました。いっそ、2巻も半額にしてくれると判断がしやすいのですが。ムシがいいですかね…(笑)。

    2
    投稿日: 2017.01.11
  • この素晴らしい世界に爆焔を! 3 ふたりは最強!のターン この素晴らしい世界に祝福を!スピンオフ

    この素晴らしい世界に爆焔を! 3 ふたりは最強!のターン この素晴らしい世界に祝福を!スピンオフ

    暁なつめ,三嶋くろね

    角川スニーカー文庫

    ついに一巻につながります。

    めぐみんのスピンオフ第三弾にして、最終話(?)。めぐみんがアクセルの街に到着し、カズマのパーティに加わるまでを描きます。 良くも悪くもスピンオフ第三弾という枠の中で物語が展開しますので、驚きというものはそれほどありません。それなのに、飽きさせず盛り上げるところは盛り上げる構成力はさすがです。 爆裂魔法という一撃必殺の魔法を持ちながら、それを冒険者のクエスト生活で生かすことができず、ひょっとして私はいらない子では…とまで思い悩むめぐみん。パーティ人数に上限があるわけではないようなので、受け入れてくれるパーティはあるのですが、果たして…。 ラストは一巻で出てきた悪魔との対決になります。ゆんゆんが悲壮な決意を固めるあたりも、一巻と少し似てるなと感じました。最初からスピンオフを三卷構成にすると考えていたわけではなさそうですが、この卷で終わらせるという意思は伝わってきます。 しかし、ゆんゆんは、独白を聞かれてあんなに恥ずかしがってたけど、心のどこかで 聞いててくれたらなという思いがあったのかもしれません。それをからかうめぐみんも、面と向かって言うのが恥ずかしいから、からかうようにして口に出したのかもね(笑)。いいコンビだと思います。

    2
    投稿日: 2017.01.07
  • この素晴らしい世界に爆焔を! 2 ゆんゆんのターン この素晴らしい世界に祝福を!スピンオフ

    この素晴らしい世界に爆焔を! 2 ゆんゆんのターン この素晴らしい世界に祝福を!スピンオフ

    暁なつめ,三嶋くろね

    角川スニーカー文庫

    ついにめぐみん旅立つ、しかし金欠…。

    爆裂魔法を習得しためぐみんが、アクセルの街にたどり着くまでを描いたのがこの巻です。 魔法学校一の天才だっためぐみんですが、魔力が大きすぎて作業に向かないなど採用先が見つからず、途方に暮れます。普通のバイトをするんだったらあまり面白くないなと思ってたのですが、そこはうまくできてます(笑)。 アルカンレティアについた直後あたりで、めぐみんが、いるはずのないゆんゆんを探して、つい後ろを振り返ってしまったシーンが好きです。里から離れた心細さと、気づかないうちに頼りにしてたんだという自覚と、誇り高さと弱気がないまぜになっているのがすごくいい。 アクシズ教徒のくだりは、ちょっとくどいかな〜と思いましたが、総じてテンポが良く、十分楽しめました。魔王もちらっと出てきますし、本編をうまく使っていると思います。このスピンオフは、派生というより、外伝という感じの作りですね!

    2
    投稿日: 2017.01.04
  • エルドライブ【elDLIVE】 7

    エルドライブ【elDLIVE】 7

    天野明

    少年ジャンプ+

    修行モード!

    ヘブンサイダーとのあまりの実力差を埋めるべく、少年漫画お馴染みの修行モードに突入です。ド定番ですね(笑)。 少し違うのは活殺という修行法で、まずは深層心理から体内の活力を呼び覚ます…というところでしょうか。各キャラの触れたくない過去などが描かれ、キャラの掘り下げという部分も兼ねているのは、さすがベテラン作家という感じでうまいです。 ただ、月刊ペースで物語が進むわけで、週刊連載のやり方を落とし込むにはページ数が足りておらず、苦しいやりくりも見え隠れしています。レインについて語られるのは、すごい先になりそう(笑)。 署員全滅がこの巻にも影を落としていますが、なんとなくドクターラヴの存在と、パンデミックを起こした惑星とは違い密閉空間であることがカギになりそうな気がしてます。そんなに単純ではないかもしれませんが…シリアスすぎなのは、この漫画に似合わないと思うのは僕だけではないでしょう。 マディガンの真意は次巻で明らかになりそうです。終盤のヒキはかなり強烈でした!

    2
    投稿日: 2017.01.04
  • ニューズウィーク日本版 (2017年1/3・10号)

    ニューズウィーク日本版 (2017年1/3・10号)

    CCCメディアハウス

    CEメディアハウス

    さすが年末年初を飾る号だけあって、読み応えがあります。

    2017年の世界を読むという割には、トランプ氏の大統領就任後の動きについての予測記事が大半を占め、それはアメリカの内政問題ではないかと思う部分もかなりあって、それを世界の問題であるかのようにに広げるあたり、いかにもアメリカの雑誌らしいなあ、と苦笑してしまう部分は相変わらずです(笑)。 もちろん日本にも多かれ少なかれ影響はあると思うんです。でも、トランプ氏は独裁者ではなく、議会との連携がうまく行かなければ権限を満足に行使することはできないわけで、その辺の分析も読んでみたかったです。 興味をひかれた記事は、やはりシリア内戦におけるアレッポ制圧作戦と、それに続くロシア駐トルコ大使殺害事件ですね。そこまでやるかというくらい、徹底した破壊を行なった政府軍&ロシア軍は、要衝であるアレッポ奪還のためには仕方ないという考えなのかもしれませんが、市民を守ることをどれくらい考えていたのか。アサド氏のインタビューもいずれ読んでみたい。憎悪が憎悪を呼んでしまう悪い見本だと思うのです…。 もうひとつ、日本におけるギュレン運動について。この記事は、労作と言っていい魂のこもった記事で、思わず引き込まれてしまいました。日本のテレビでは絶対にやらない類の追跡記事です。悪いことをしているわけではないのかもしれないけど、秘密主義が行き過ぎると怖いです…。 ちょっと長くなってしまいましたが、さすが年末年初を飾る号だけあって、読み応えがありました。

    3
    投稿日: 2017.01.02
  • この素晴らしい世界に祝福を! 4 鈍ら四重奏 ~ナマクラカルテット~【電子特別版】

    この素晴らしい世界に祝福を! 4 鈍ら四重奏 ~ナマクラカルテット~【電子特別版】

    暁なつめ,三嶋くろね

    角川スニーカー文庫

    アクシズ教団ついに登場!

    この巻では、温泉の街でありアクシズ教団の本拠地であるアルカンレティアに舞台を移します。 魔王軍幹部を連破して商売も軌道に乗り始め、小金持ちになったカズマは、無理に働かなくてもいいことからすっかり屋敷(主にコタツの中)から出たがりませんが、めぐみんとダクネスが一案をこうじて…? ここまでは名前だけだったアクシズ教団が良い味出してます。うさんくささ100パーセントの勧誘や、エリス教徒への豹変ぶりなど(笑)。おバカなんだけど悪質ではないところなんて、アクアと通じるものがあります。 この巻はてっきりアクアが前面に出てくるとおもいましたが、表紙にも表れていますがウィズにかなり持ってかれてます。そういうとこもアクアっぽくて好きですが(笑)。教団の信徒達を守るために体を張ったり、見せ場もありますけどね!

    2
    投稿日: 2017.01.02
  • この素晴らしい世界に爆焔を! めぐみんのターン この素晴らしい世界に祝福を!スピンオフ

    この素晴らしい世界に爆焔を! めぐみんのターン この素晴らしい世界に祝福を!スピンオフ

    暁なつめ,三嶋くろね

    角川スニーカー文庫

    三巻を読み終わった後くらいに読みました。

    書き下ろしではなく、ウェブで連載していたものを一冊の本にしたようですので、少し読み味が違います。いつもより、若干メリハリがない感じかな?でも、十分楽しめる内容でした。 めぐみんが魔法を覚えるまでを描いた巻ですので、時間軸は本編一巻より前になります。めぐみんについては、本編でたくさん登場するので印象は変わりませんでしたが、本編三巻でいきなり登場したゆんゆんについては、そういうことだったのか…!と、本編とのつながりを感じることができました。なぜ、上級魔法を覚えるのが、あの時点まで遅れたのかなど、うまくできていると思います。 終盤の盛り上がりも、めぐみんがスキルポイントをどう使うのかに葛藤する場面などもよかったですし、爆裂魔法にもカタルシスがあります。 今回はイラストを使ったお遊びが多く、その部分はreader端末ではかなり読みにくかったです。そこは少しマイナスかな。近所のお兄さんの語りは読む気がしなくて読み飛ばしちゃいました(笑)。

    2
    投稿日: 2016.12.30
  • 陸と千星~世界を配る少年と別荘の少女

    陸と千星~世界を配る少年と別荘の少女

    野村美月,竹岡美穂

    ファミ通文庫

    恋と呼ぶには儚い、一夏の思い出を描いた良作です。

    恋と呼ぶには儚い、一夏の思い出を描いたのが本作です。家庭的な温もりに恵まれない二人が出会い、しかしはっきりと言葉を交わすでもなく、お互いのことが気になって入るけれど一歩踏み出すことができない。いや、それでもかまわないとあきらめていた部分もあったが、いよいよ別れが現実のものとなった時…? お互いの気遣いや想像がほんのりと暖かく、切ない余韻を味わうことができました。ただ、あとがきでも触れられているのですが、内容はかなり地味です(笑)。僕も、野村さんの「文学少女」シリーズを読んでいなかったら手に取らなかったでしょう。それだけに、ヒットを飛ばした後の作家さんの 持つ経験やゆとりといったものがプラスされているように感じます。 読んでよかったなと思える良作ではありますが、ライトノベルって感じではないです。あえて言うなら、野村さんのファン向け短編というのが一番近いかもしれません。

    2
    投稿日: 2016.12.25
  • この素晴らしい世界に祝福を! 3 よんでますよ、ダクネスさん【電子特別版】

    この素晴らしい世界に祝福を! 3 よんでますよ、ダクネスさん【電子特別版】

    暁なつめ,三嶋くろね

    角川スニーカー文庫

    ダクネスにスポットをあてた巻です。

    戦闘面では、パーティの守りを担当しているためか、爆裂魔法を持つめぐみんや、さすが元女神(?)という能力を誇るアクアと比べると、どうしても地味だったダクネス。表紙の通り、彼女にスポットを当てたのが本巻です。 ダクネスの素性については、おおむねこれまで匂わせてきた要素からの推測からはみ出ないものでした。ただ、高貴な生まれのため、先頭に立って戦うことに憧れと誇りを持った末に、ドMの変態になってしまったのかと思ってましたが、ちょっと違うようです(笑)。そこは外しました。 デストロイヤー戦でのハプニングによるカズマの裁判に並行して、ダクネスのお見合い話が持ち上がります。相手が嫌な奴ならぶち壊してやろうとしていたカズマですが、お見合いにかかわるうちに心変わり(?)して…。軽妙なやりとりが微笑ましいです。ダクネスの新しい一面も見えてきましたし。 仕事しないで部下をいびってるなら、働いてきてくれないか…と部下に頼む魔王さんには共感が。また、めぐみんの自称ライバルのゆんゆんが登場。スピンオフの関係なのか、この巻では必然性を感じませんでした。本領は次なのかな?ラストの盛り上がりも安定のデキです。 ここからは少しレビューから脱線します。ここまで3巻半額キャンペーンで、一気に読ませてもらいました。数多あるライトノベルで、どれが自分に合っているのか探すのが大変になっている中、こうやってシリーズに入りやすくしてくれるのはありがたいです。 あまりやりすぎると、定価で買う意味が薄れてしまいそうですが、工夫しつつもっともっと間口を広げて欲しいです。読んでみたい物語はたくさんありますから!

    2
    投稿日: 2016.12.24
  • この素晴らしい世界に祝福を! 2 中二病でも魔女がしたい!【電子特別版】

    この素晴らしい世界に祝福を! 2 中二病でも魔女がしたい!【電子特別版】

    暁なつめ,三嶋くろね

    角川スニーカー文庫

    1巻が楽しめた方なら間違いなく楽しめると思います。

    これまでお金がなく馬小屋暮らしだったカズマ達ですが、ついに拠点となる屋敷を手に入れることになります。といっても、そこは幽霊屋敷でひと騒動あるのですが! 念願の屋敷を手に入れた(?)後、アクセルの街に最大級の危機が訪れます。ほとんどの冒険者が逃げ腰になる中、真っ先に逃げそうなカズマですが、せっかく屋敷を手に入れたのにゼロに戻ってたまるか!と危機に立ち向かいます。 この辺の流れが実に自然で、この物語っぽくて好きです。裏で、この街のギルドがなくなってしまえば私の借金はチャラに…と良からぬことを考えてるアクアもいいです(笑)。 他にも、ダスト達との出会いや、ウィズと交流を深めたり(?)、サキュバスの秘密のお店に入ってみたり、この世界とこの街に馴染んでいく様が小話と共に描かれます。デュラハンがワザと頭を落としてスカートを覗こうとした話や、この街の冒険者は大丈夫なんだろうか…というくだりは、思わず笑っちゃいました(笑)。 表紙はめぐみんで内容もめぐみんが活躍しますが、アクアもダクネスも活躍するので甲乙つけがたいところです。1巻が楽しめた方なら間違いなく楽しめると思います!

    2
    投稿日: 2016.12.23
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