KKさんのレビュー
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永遠をさがしに
原田マハ / 河出文庫
魅力的な登場人物たち
2
主人公の和音と,そのもとにやってきた新しい母親の二人。どのような生活が始まるかと思えば…。
それにしても,原田マハさんの描く人たちは,みな魅力的だ。そしてみな生き生きとしていて,心の底に秘めた強いエネ…ルギを感じる。
個人的には,チェロといえば,バッハの無伴奏チェロ組曲が好きだ。(この本には出てこないけど)
最近聴いていなかったが,また聴いてみたくなってきた。 続きを読む投稿日:2017.01.11
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天涯の砦
小川一水 / ハヤカワ文庫JA
シリアスなSF
2
軌道上の宇宙ステーションの事故によって,一部のモジュールが漂流してしまった。生き残った数名は助かるのだろうか。
かなりシリアスなSF。小川一水さんは,「コロロギ岳から木星トロヤへ」ではじめて出会った作…家さんだけど,かなりしっかりしたストーリーと科学的な裏付けがあって面白い。 続きを読む投稿日:2015.08.31
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ひそやかな花園
角田光代 / 講談社文庫
子どもと親
2
子どもの頃,年1回のキャンプで集まっていた家族達。なぜ,これらの家族が毎年集まっていたのか。
「子ども」とは,「親」とは,「家族」とは何だろう。そして,「幸せ」って何だろう。
「親になる」ということの…意味をあらためて考えることができた。
「私,私がいてよかったってはじめて思った」
子どもに,こう言ってもらえることがどんなにすばらしいことか。 続きを読む投稿日:2014.07.09
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サウスポイント
よしもとばなな / 中公文庫
波瀾万丈
2
美しいハワイの情景が思い浮かぶ。タイトルにもなっている,世界の果てのようなサウスポイント,キラウエア火山。よしもとばななさんにとって,ハワイは特別な地とのこと。自分はまだ行ったことがないけど,行くなら…やっぱりオアフ島よりはハワイ島に行ってみたい。
この物語の登場人物は,みんな波乱に富んだ人生を送っているのだけど,なんか飄々としている。これも,南の楽園ハワイのなせるわざなんだろうか。 続きを読む投稿日:2015.08.25
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彼女と彼女の猫
新海誠, 永川成基 / KANZEN
猫の気持ち
2
読もう読もうと思いつつなかなか読めていなかったのだけど,とうとう電子書籍に!ということで,ようやく購入。やっぱり,電子書籍って本屋さんまで行かなくても本が買えるので,自分の時間が取れない身には非常にあ…りがたい。
新海誠さんの同名のアニメーションを原作とした小説。主人公の女性とその飼い猫を中心に,さまざまな人と猫とが関わっている。自分自身,特に猫好きというわけじゃないんだけど,「ああ,猫ってこう考えているのかな」って思ってしまう。やっぱり,この小説では,猫たちの他の猫,ヒトへの想いっていうのがポイントなのかな。 続きを読む投稿日:2014.06.06
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まぐだら屋のマリア
原田マハ / 幻冬舎文庫
罪の意識
2
死を考え,自分とは関係の無い場所まで行こうと,バスに乗って「尽果」という集落までやってきた紫紋。
東京の一流料亭の板場で見習いとして働いていた紫紋は,後輩を死に追いやってしまったという自責の念に駆られ…て,ここまでやってきた。そこでふと入った食堂「まぐだら屋」。そして,そこででマリアと出会う。
ここは,罪の意識に追われた人たちが集まるところ, 続きを読む投稿日:2014.05.10